JPH10117556A

JPH10117556A - 茶摘み機の支持装置

Info

Publication number: JPH10117556A
Application number: JP28407996A
Authority: JP
Inventors: Yutaka Orihira; 豊折平; Hisanaga Furushima; 久長古島; Masaki Murata; 昌己村田
Original assignee: SHIKO TSUSHIN KOGYO KK; TATEYAMA METATSUKUSU KK; Tateyama Aluminum Industry Co Ltd
Current assignee: SHIKO TSUSHIN KOGYO KK; TATEYAMA METATSUKUSU KK; Tateyama Aluminum Industry Co Ltd
Priority date: 1996-10-25
Filing date: 1996-10-25
Publication date: 1998-05-12

Abstract

(57)【要約】【課題】茶園が傾斜していても、茶樹の高さや形状に合
わせて茶摘装置本体の傾きや位置を変更自在とする。【解決手段】レール4上を転動するローラ14、15を設け
該ローラ14、15の一方側の幅を他方側の幅より広く形成
した走行部5と、走行部5上で横幅調節可能に配置した左
右の支持部2と、各支持部2にそれぞれ個別に高さ調節可
能に立設した支持ポスト6と、支持ポスト6にモータ24、2
9によりそれぞれ高さ調節自在に嵌合し且つ茶摘装置本
体1を装着したスライダ10と、スライダ10が茶摘み機の
後退に連動して一定高さ上動する後退時上動手段とから
なる。スライダ10に茶摘装置本体１を支持させるに当っ
て、横幅対応手段Aを介して装着した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、列状に栽植された
茶樹の畝間に敷設された２本一組のレールを軌道として
走行しながら茶樹畝の全面にわたり茶葉の摘み作業等が
行える軌道式茶摘み機の支持装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】レール式の茶摘み機は従来公知であり、
例えば特開平８−２０５６５９号公報、特開平８−１１
６７５６号公報等に記載された先行技術が知られてい
る。この種の茶摘み機は、茶樹畝を挟む左右両側の畝間
に敷設されているレールに沿って移動する左右のレール
台車間に、茶樹畝を跨ぐ門形のフレームを架設し、この
門形フレームに茶樹畝の全面にわたる刈取部および袋受
部を備えた摘み部を上下動可能に装着している。そし
て、茶葉の摘み作業を行うときは、刈刃を茶樹畝の摘み
深さまで下降させた状態で支持装置を前進させ、この前
進により茶葉の摘み作業を行うと共に摘んだ茶葉を袋に
収容しつつ進行し、所定経路の摘み作業が終ると、刈刃
を所定の高さに上昇させた状態で摘み開始端まで戻り、
収容した茶葉袋を交換して次の摘み作業に移るようにし
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで上記茶摘み機
を用いて茶園での茶葉の摘み作業を行う場合、図２
（Ａ）に示すように、茶園が傾斜していて茶樹が鉛直方
向に整えられているときは、左右のレールの高低差によ
り茶摘装置本体を支持する支持ポストが傾斜することに
よって、茶樹の刈取るべき上面と茶摘装置本体の刈り刃
の形状が合わず、適正な刈り込み深さの茶摘みが行われ
ず、その結果、古い茶葉を刈り取ってしまいお茶の品質
を著しく低下させるという不具合があった。

【０００４】そこで本発明は、このような状況に鑑みて
発明されたもので、例え茶園が傾斜していても、図２
（Ｂ）に示すように、茶樹の高さや形状に合わせて茶摘
装置本体を鉛直方向に上下させるとともに、左右の支持
ポストをそれぞれ個別に上下させ、しかも茶摘装置本体
の傾きや位置を茶樹の刈取り表面に合わせて変更自在と
するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項１記載の茶摘み機は、レール上を転動するロ
ーラを設け該ローラの一方側の幅を他方側の幅より広く
形成した走行部と、該走行部上で横幅調節可能に配置し
た左右の支持部と、該各支持部においてそれぞれ個別に
高さ調節可能に立設した支持ポストと、支持ポストにそ
れぞれ高さ調節自在に嵌合し且つ茶摘み機本体を装着し
たスライダと、スライダが茶摘み機の後退に連動して一
定高さ上動する後退時上動手段とからなることを特徴と
する。

【０００６】請求項２記載の茶摘み機は、請求項１記載
の手段に加えて、茶摘装置本体をスライダに横幅対応手
段を介して装着したことを特徴とする。

【０００７】請求項３記載の茶摘み機は、請求項２記載
の手段に加えて、横幅対応手段を、左右のスライダにそ
れぞれの揺動腕の一端を軸着し、該それぞれの揺動腕の
他端に茶摘装置本体を軸着し、且つスライダに揺動腕の
支持角度ロック手段を設けて構成したことを特徴とする
ことを特徴とする。

【０００８】

【発明の実施の態様】

（茶摘み機の全体構成・支持部）図３は本実施例の全体
斜視図を示している。本実施例は茶摘装置本体１の支持
部２に関する発明であり、茶樹３の畝の左右に敷設した
レール４、４上にその走行部５、５を配置し、両走行部
５、５上にそれぞれ固定ポスト１７を介して支持ポスト
６、６を立設し、両支持ポスト６、６の上端部に水平フ
レーム７を設け全体として門形に形成する。走行部５、
５には走行駆動用の走行モータ８、８をそれぞれ設け、
支持ポスト６、６はそれぞれ個別に高さ調節自在に、す
なわち伸縮自在に形成し、また支持ポスト６、６上端間
に架設した水平フレーム７は二重管で伸縮自在に構成す
る。また、それぞれの支持ポスト６、６の上端部にはモ
ータカバー９を設ける。左右の支持ポスト６、６にはそ
れぞれ摺動して上下位置調整自在にスライダ１０、１０
を嵌合状態で設け、これらのスライダ１０、１０に上記
茶摘装置本体１の左右を支持させている。なお、一方の
走行部５上にはバッテリ１１及び操作盤１２が配置され
ている。

【０００９】（茶摘装置本体１）茶摘装置本体１は、原
動機１ａによりバリカン動作する刈り刃１ｂや風導１ｃ
を介して刈り刃１ｂ上部に風を供給する多数の吹出管１
ｄ・・・等から構成し、本体機枠１３に装着するが上記
茶摘装置本体１自体はこの発明において特徴を有しない
ことからその詳細な説明を省略する。

【００１０】（走行部５）走行部５は、左右にそれぞれ
設け、図４に示すように、前ローラ１４と、後ローラ１
５でレール４、４上に移動自在に支持させ、前ローラ１
４上に設けた走行モータ８、８により後ローラ１５のみ
回転駆動する。なお、走行モータ８、８はバッテリ１１
から電力が供給される。前後のローラ１４、１５間には
支持台１６を配置し、この支持台１６上に支持ポスト
６、６下部の固定ポスト１７、１７を立設・固定する。
なお、前後ローラ１４、１５にはローラカバー１４ａ，
１５ａを付設する。

【００１１】（支持部２の幅調整手段）左右の支持ポス
ト６、６の上端部は水平フレーム７で連結して門形に形
成することは上述の通りであるが、水平フレーム７は図
１、３及び図５に示すように、両方とも円筒パイプ状で
右水平フレーム１８と左水平フレーム１９とから形成
し、両者は幅調整ハンドル２０によりその全体の長さを
変更・固定自在とする。すなわち、右水平フレーム１８
に対して左水平フレーム１９を同軸で内挿状態に配置
し、右水平フレーム１８側にはスクリュー軸２１を回転
のみ可能に支持させると共に、左水平フレーム１９側に
はスクリューナット２２を設ける。したがって幅調整ハ
ンドル２０の手動による回転によりスクリュー軸２１が
回転し、スクリュー軸２１と係合しているスクリューナ
ット２２が左右に移動することになる。このことにより
スクリューナット２２と一体の左水平フレーム１９は右
水平フレーム１８と遠近方向に移動することになり、水
平フレーム７全体の長さを変更して畝幅に適合するよう
になる。なお、幅調整ハンドル２０は左の支持ポスト６
の上端部にピローブロック２３を介装して軸着する。

【００１２】（支持部２の高さ調整手段）左右の走行部
５、５の支持台１６上にはそれぞれ支持ポスト６、６を
立設し、これらはそれぞれ断面方形状の二重管で構成
し、下方の固定ポスト１７、１７を走行部５、５に鉛直
に立設し、この固定ポスト１７、１７に外装させて左右
の支持ポスト６、６を上下に調節自在に配置する。ま
た、左右の支持ポスト６、６の上端でモータカバー９、
９の内部には、ポスト伸縮用モータ２４を配置し、ま
た、支持ポスト６、６内に上下に沿ってスクリュー軸２
５を配置する。更に、下方の固定ポスト１７、１７の上
方にスクリューナット２６、２６を設ける。このポスト
伸縮用モータ２４、２４により、このスクリュー軸２
５、２５を回転駆動させてスクリューナット２６を上下
させる。ポスト伸縮用モータ２４、２４の駆動は操作盤
１２上のスイッチにより左右同時または茶園の傾斜に応
じて一方のみ駆動して支持ポスト６、６を伸長させる。

【００１３】（横幅対応手段Ａ）各支持ポスト６、６に
はそれぞれスライダ１０、１０を嵌合し上下に摺動固定
自在に設ける。スライダ１０、１０について特に図７、
８を用いて説明する。スライダ１０、１０側部にはスク
リューナット２７、２７を上下に固定して設け、このス
クリューナット２７、２７に係合してスクリュー軸２
８、２８を上下にかつ支持ポスト６、６に沿って設け
る。該スクリュー軸２８、２８の上端はモータカバー９
内に配置したスライダ昇降用モータ２９、２９に連結
し、このスライダ昇降用モータ２９、２９の駆動により
スクリュー軸２８、２８を回転させる。従ってスライダ
昇降用モータ２９、２９の駆動によりスクリューナット
２７、２７が上下動し、結果としてスライダ１０、１０
を支持ポスト６、６に沿って上下動させる。上記スライ
ダ昇降用モータ２９、２９は操作盤１２上のスイッチに
より左右個別に駆動するように構成される。しかし必要
に応じて、例えば、茶摘装置本体１を後退時等に全体と
して上動させる場合に使用するときは左右同期的にスラ
イダ１０、１０を上下動させてもよい。

【００１４】一方、各スライダ１０、１０に揺動腕３
０、３０の上端を揺動軸３１を介して軸着し、該揺動腕
３０、３０の他端には本体支持軸３２を設け、この軸３
２に本体支持体３３を設け、更に該本体支持体３３に茶
摘装置本体１を設ける。また、本体支持軸３２にはラッ
ク３４の一端を取付ける。一方、スライダ１０、１０に
ラック支持体回動軸３５を設け、該軸３５にラック支持
体３６を回動自在に装着する。そして、ラック支持体３
６には揺動腕ロックハンドル３７を設け、ラック３４を
摺動自在あるいは一定位置で固定可能に形成する。

【００１５】なお、この横幅対応手段Ａは他から動力を
得て作動するものではなく、スライダ１０、１０の左右
個別の上下動により、他の側の本体支持軸３２との距離
が変ることに連動して追従的に作動するもので、ラック
支持体３６に対するラック３４の位置も変ることから、
スライダ１０の個別作動時には揺動腕ロックハンドル３
７を操作して非ロック状態にしておく必要がある。な
お、この非ロック装置はスライダ昇降用モータ２９の作
動と連動するように構成してもよい。

【００１６】（支持部２の後退時上動手段）本茶摘み機
を走行作動させて刈取った袋が一定量になるといったん
茶摘み作業を中断し高速で機体を後退させる。このと
き、茶摘装置本体１下部が茶樹に摺接しないように上方
に一定量上動させる。この作動は、走行モータ８をバッ
クにしたとき連動して一定時間だけポスト伸縮用モータ
２４を作動させ、わずかに支持ポスト６、６を上動させ
るか、または左右のスライダ昇降用モータ２９、２９を
同時に作動させ、スライダ１０、１０を上動させる。水
平フレーム７を伸縮することにより左右の本体支持軸３
２、３２の間隔を調整する必要がある。そこで、支持ポ
スト６、６の間隔が変更されるときは、一側または両側
の揺動腕ロックハンドル３７、３７を非ロック状態とし
て茶摘装置本体１の位置を調整する。幅が決定された段
階で改めて揺動腕ロックハンドル３７をロック状態とし
茶摘装置本体１の支持位置を特定させる。以上のよう
に、横幅対応手段Ａは茶摘装置本体１の上下・左右の位
置調整に微妙に対応させることができる。

【００１７】（実施例の効果）本実施例は上記のように
構成されているので、茶園の傾斜や畝の幅に自在に対応
することができる。特に、茶摘装置本体１の上下および
傾斜角度を微妙に調整できるから茶葉の刈取り深さを自
在にコントロールでき、品質のよい茶葉の収穫が実現さ
れる。

【００１８】

【発明の効果】本発明は、上記構成により下記の効果を
奏する。１．請求項１記載の発明によれば、レール上を転動する
ローラを設け該ローラの一方側の幅を他方側の幅より広
く形成した走行部と、該走行部上で横幅調節可能に配置
した左右の支持部と、該各支持部においてそれぞれ個別
に高さ調節可能に立設した支持ポストと、支持ポストに
それぞれ高さ調節自在に嵌合し且つ茶摘み機本体を装着
したスライダと、スライダが茶摘み機の後退に連動して
一定高さ上動する後退時上動手段とからなることこと
で、茶園の状況や畝の形状に応じて茶摘装置本体の姿勢
を適宜調整することができる。

【００１９】２．請求項２記載の発明によれば、請求項
１記載の発明の効果に加えて、茶摘装置本体をスライダ
に横幅対応手段を介して装着したことで、畝の幅や形状
に応じて微妙に調整が可能である。

【００２０】３．請求項３記載の発明によれば、請求項
２記載の発明の効果に加えて、横幅対応手段を、左右の
スライダにそれぞれの揺動腕の一端を軸着し、該それぞ
れの揺動腕の他端に茶摘装置本体を軸着し、且つスライ
ダに揺動腕の支持角度ロック手段を設けて構成したこと
で、茶摘装置本体の位置調整と固定状態の安定性を高め
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の概略背面図。

【図２】本発明の作用説明図で、（Ａ）は本発明の実施
前、（Ｂ）は、本発明の実施後を示している。

【図３】同主要部の斜視図。

【図４】同実施例の走行部および支持部の側面図。

【図５】同実施例の支持ポスト上部の説明図

【図６】同支持ポスト上部の縦断面図

【図７】同実施例のスライダの側面図

【図８】同スライダの正面図

【符号の説明】

１・・・茶摘装置本体１ａ．．．原動機１ｂ・・・刈り刃１ｃ・・・風導１ｄ・・・吹出管２・・・支持部３・・・茶樹４・・・レール５・・・走行部６・・・支持ポスト７・・・水平フレーム８・・・走行モータ９・・・モータカバー１０・・・スライダ１１・・・バッテリ１２・・・操作盤１３・・・本体機枠１４・・・前ローラ１４ａ・・・ローラカバー１５・・・後ローラ１５ａ・・・ローラカバー１６・・・支持台１７・・・固定ポスト１８・・・右水平フレーム１９・・・左水平フレーム２０・・・幅調整ハンドル２１・・・スクリュー軸（幅調整用）２２・・・スクリューナット（幅調整用）２３・・・ピローブロック２４・・・ポスト伸縮用モータ２５・・・スクリュー軸（支持ポスト上下用）２６・・・スクリューナット（支持ポスト上下用）２７・・・スクリューナット（スライダ上下用）２８・・・スクリュー軸（スライダ上下用）２９・・・スライダ昇降用モータ３０・・・揺動腕３１・・・揺動軸３２・・・本体支持軸３３・・・本体支持体３４・・・ラック３５・・・ラック支持体回動軸３６・・・ラック支持体３７・・・揺動腕ロックハンドル３８・・・本体操作杆Ａ・・・横幅対応手段

フロントページの続き (72)発明者古島久長富山県氷見市上田子字笹谷内80番地株式会社タテヤマメタックス内 (72)発明者村田昌己石川県金沢市進和町10番地紫光通信工業株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】レール上を転動するローラを設け該ローラ
の一方側の幅を他方側の幅より広く形成した走行部と、
該走行部上で横幅調節可能に配置した左右の支持部と、
該各支持部においてそれぞれ個別に高さ調節可能に立設
した支持ポストと、支持ポストにそれぞれ高さ調節自在
に嵌合し且つ茶摘み機本体を装着したスライダと、スラ
イダが茶摘み機の後退に連動して一定高さ上動する後退
時上動手段とからなることを特徴とする茶摘み機。
【請求項２】茶摘装置本体をスライダに横幅対応手段を
介して装着したことを特徴とする請求項１記載の茶摘み
機。
【請求項３】横幅対応手段を、左右のスライダにそれぞ
れの揺動腕の一端を軸着し、該それぞれの揺動腕の他端
に茶摘装置本体を軸着し、且つスライダに揺動腕の支持
角度ロック手段を設けて構成したことを特徴とする請求
項２記載の茶摘み機。