JPH10117347A - 画像情報圧縮方法及び該圧縮方法を利用した画像の組み立て及び伝送方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インデックステーブルを参照して画像をブロ
ックに分割してデータ圧縮し、圧縮段階での粗画像と細
密画像の画面合成を可能にし、かつ画像データの部分的
欠落の影響が他の画像領域に及ぶことを回避する。 【解決手段】 各ブロックごとの画像データの圧縮率情
報、各ブロックの１画面内におけるブロック位置情報、
圧縮後の画像データの記憶位置情報及び圧縮後の画像デ
ータのサイズ情報を記憶するインデックステーブル１０
を有し、このインデックステーブルの圧縮率情報に基づ
き各ブロックの画像データを圧縮手段６により画像メモ
リ４から８×８の各ブロックごとに画像データを読み出
して圧縮し、この圧縮した画像データをインデックステ
ーブル１０の記憶位置情報に基づいて各ブロックごとに
バッファ１６に書き込み、この圧縮画像データのサイズ
をブロックごとにインデックステーブル１０のサイズ情
報欄にセットする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、１画面の画像信号
をディジタル信号に変換した後の画像データを複数のブ
ロックに分割し、各ブロックの画像データを予め設定さ
れた圧縮率で圧縮する画像情報圧縮方法及び該圧縮方法
を利用した画像の組み立て及び伝送方法に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】画像情報は一般に情報量が極めて多いた
め、画像情報を伝送する場合にはしばしば情報圧縮が行
われる。図５は従来の画像情報圧縮を示す概略説明図で
あり、図５の（Ａ）は情報圧縮前の画像を表し、図５の
（Ｂ）は情報圧縮後の画像データを表している。この例
では、１画面用の画像はマトリクス状に配列する９つの
同じ大きさの正方形のブロックに分割され、各ブロック
の画像データａ〜ｉが、画面の左上から右下へ順番に、
例えばＪＰＥＧ（Ｊｏｉｎｔ Ｐｈｏｔｏｇｒａｐｈｉ
ｃ Ｅｘｐｅｒｔｓ Ｇｒｏｕｐ）方式にもとづいて一
律に情報圧縮される。

【０００３】この場合、圧縮前の各ブロックの画像デー
タは、各ブロックの大きさが同じであるため同じバイト
数のデータとなっているが、圧縮後は、各ブロックの画
像データのバイト数は、各ブロックの画像の内容によっ
て異なったものとなる。したがって情報圧縮した各ブロ
ックの画像データを伝送する場合、図５の（Ｂ）に示す
ように、各ブロックの画像データは時間軸方向で長さの
異なるデータとして順次伝送されることになる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、画像情報を
伝送するとき、特に無線で伝送するような場合には、通
信エラーや、ノイズの混入などにより、画像の一部のデ
ータが欠落したり大きく乱されたりすることがある。し
かし、このようなデータの欠落などの影響は、情報圧縮
を行って画像データを伝送する場合には極めて大きいも
のとなる。

【０００５】例えば図５の（Ｂ）で、画像データｅが欠
落したり大きく乱れ、対応する箇所の画像を再現できな
かったとすると、画像データｅにつづく画像データｆが
画像データｅとして情報伸長されることになり、再現画
像では、画像データｅのブロックは、画像データｆのブ
ロックの画像により表されてしまう。さらに、画像デー
タｆにつづく画像データｇ〜ｉによる画像も再現画像上
で１つずつずれた位置に配置されることになる。

【０００６】すなわち、情報圧縮を行って画像データを
伝送する場合には、伝送途中で一部のブロックの画像デ
ータの欠落や乱れが生じると、以降、情報伸長後の画像
では、各ブロックの画像が正しい位置に配置されず、も
との画像を再現することはまったく不可能となってしま
う。従って、画像データに伝送エラーが生じた場合に
は、再度画像データを伝送する必要があった。

【０００７】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、その目的は、各ブロックごとの画像デ
ータ圧縮率情報、各ブロックの位置情報及び圧縮後の画
像データのサイズ情報等を記憶するインデックステーブ
ルを利用して、画像のブロックごとの画像情報の圧縮及
び画像の組み立てを可能にし、かつ伝送途中で一部の画
像データの欠落や乱れが生じた場合でも、その影響が他
の画像ブロックに及ぶことを回避できるとともに、圧縮
段階での粗画像と細密画像の画面合成を可能にした画像
情報圧縮方法及び該圧縮方法を利用した画像の組み立て
及び伝送方法を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、１画面の画像信号をディジタル信号に変換し
た後の画像データを複数のブロックに分割し、各ブロッ
クの画像データを圧縮する画像情報圧縮方法であって、
前記各ブロックに対応して各ブロックごとの画像データ
圧縮率情報と、各ブロックの１画面内におけるブロック
位置情報と、圧縮後の画像データを格納するための記憶
位置情報及び圧縮後の画像データのサイズ情報を記憶す
るインデックステーブルを有し、画像データの圧縮時
は、前記インデックステーブルを参照して各ブロックの
画像データを各ブロックごとに設定された圧縮率情報に
基づいて圧縮し、前記圧縮した各ブロックの画像データ
を前記インデックステーブルの記憶位置情報に基づいて
記憶手段の指定された記憶エリアに記憶し、前記記憶手
段の指定された記憶エリアへの記憶時に認識される圧縮
画像データのサイズをブロックごとに前記インデックス
テーブルのサイズ情報欄にセットすることを特徴とす
る。

【０００９】本発明はまた、ＪＰＥＧ方式により前記画
像データを情報圧縮することを特徴とする。本発明はま
た、前記各ブロックの画像データの圧縮率は、ＪＰＥＧ
方式におけるＤＣＴの係数および量子化率のうちのいず
れか一方または両方を変化させることにより変えられる
ことを特徴とする。本発明はまた、前記ブロックの大き
さを前記画面上の位置により変えることを特徴とする。
本発明はまた、前記サイズ情報は情報圧縮後の前記画像
データのバイト数を表すことを特徴とする。

【００１０】本発明は、請求項１乃至５記載の画像情報
圧縮方法を利用した圧縮画像データの組み立て方法であ
って、前記インデックステーブルの記憶位置情報を基に
各ブロックに対応する圧縮データを記憶手段から順次読
み出し、該読み出した画像データを前記インデックステ
ーブルのブロック位置情報を基に１画面用に組み立てる
ようになっていることを特徴とする。

【００１１】本発明は、請求項１乃至５記載の画像情報
圧縮方法を利用した圧縮画像データの組み立て方法であ
って、前記インデックステーブルを参照して各ブロック
の画像データごとに、１画面のどのブロックの画像デー
タであるかを表すブロック位置情報と圧縮後の画像デー
タの長さを表すサイズ情報とを付加し、これらの情報と
共に画像データを伝送することを特徴とする。

【００１２】本発明の画像情報圧縮方法においては、画
像データを圧縮する際、インデックステーブルを参照し
て各ブロックの画像データを各ブロックごとに設定され
た圧縮率にしたがい圧縮し、この圧縮した各ブロックの
画像データをインデックステーブルの記憶位置情報に基
づいて記憶手段の指定された記憶エリアに記憶し、この
記憶手段の指定された記憶エリアへの記憶時に認識され
る圧縮画像データのサイズ情報をブロックごとにインデ
ックステーブルのサイズ情報欄にセットすることによ
り、転送などの際に非同期に発生するタイミングで画像
をブロックに分割してデータ圧縮することが可能にな
り、圧縮段階での粗画像と細密画像の画面合成が可能に
なり、しかも、画面上の重要でない領域の画像データを
削ることができ、同一伝送容量のデータ伝送系であって
も、より多くの画像情報の伝送が可能になる。

【００１３】本発明の圧縮画像データ組み立て方法にお
いては、インデックステーブルの記憶位置情報を基に各
ブロックに対応する圧縮データを記憶手段から順次読み
出し、該読み出した画像データを前記インデックステー
ブルのブロック位置情報を基に１画面用に組み立てるこ
とにより、転送時に転送エラーが生じていても、対応す
るブロックの画像を正しい位置に再現することができ
る。

【００１４】本発明の圧縮画像データ伝送方法において
は、情報圧縮後の前記画像データを伝送する際、インデ
ックステーブルを参照して各ブロックの画像データごと
に、１画面のどのブロックの画像データであるかを表す
ブロック位置情報と圧縮後の画像データの長さを表すサ
イズ情報とを付加することにより、画像データの受信側
では、ブロック位置情報とサイズ情報とに基づいて、各
ブロックごとの画像データを識別することができる。し
たがって、特定のブロックの画像データが伝送途中で失
われたとしても、それ以外の正しく伝送された各ブロッ
クの画像データは、それらがどのブロックのものである
かがわかるので、情報伸長を行って、対応するブロック
の画像を正しい位置に再現することができる。そのため
本発明により、伝送途中で一部の画像データが欠落した
り乱れた場合でも、その影響が従来のように他の画像ブ
ロックに及ぶことを回避できる。

【００１５】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施例について図面
を参照して説明する。図１は本発明による画像情報圧縮
方法及び該圧縮方法を利用した圧縮画像データの組み立
て及び伝送システムの一例を示す機能ブロック図であ
る。図１に示すように、この画像情報圧縮方法及び該圧
縮方法を利用した圧縮画像データの組み立て及び伝送シ
ステム２は、画像メモリ４、圧縮手段６、バッファメモ
リ８、インデックステーブルメモリ１０（以下、単にイ
ンデックステーブル１０ともいう）、送信手段１２、画
像組立て処理手段１３などにより構成され、全体は不図
示のパーソナルコンピュータ（パソコンともいう）によ
って制御される。

【００１６】この画像情報圧縮方法及び該圧縮方法を利
用した圧縮画像データの組み立て及び伝送システム２で
は、図２の画素構成図に示すように、１画面分の画像Ａ
を、横が３２０画素、縦が２４０画素のマトリクス状に
配列された画素によって表す。したがって画像メモリ４
は、これらの各画素のデジタル画像データを格納できる
ように、Ｘアドレス（横）およびＹアドレス（縦）とし
て共に０〜４９９のアドレスを有している。

【００１７】圧縮手段６は、画像メモリ４から画像デー
タを読み出し、本実施例ではＪＰＥＧ方式によって情報
圧縮を行う。本実施例では、図２に示したように、画像
を、縦の長さがが８画素、横の長さが８画素の多数の正
方形ブロック１４ａ、１４ｂ、１４ｃ、１４ｄ、・・・ に
分割し、各ブロックごとに情報圧縮を行う。

【００１８】バッファメモリ８は、情報圧縮後の各ブロ
ックの画像データを格納するためのものであり、すべて
の上記ブロックの圧縮後の画像データをそれぞれ格納す
るため、少なくとも８×８の各ブロック１４ａ、１４
ｂ、１４ｃ、１４ｄ、・・・ の総数に相当する１２００の
バッファ１６を有している。インデックステーブル１０
は、１画面上における各ブロックの位置を表わすブロッ
ク位置情報及び各ブロックのバッファ１６を表すポイン
タ情報と、各ブロックの圧縮データのサイズ情報と、各
ブロックごとに設定される圧縮率の情報（圧縮キーとも
いう）とを対応づけて格納するためのものであり、図３
はこのインデックステーブル１０を機能的に表す説明図
である。ポインタ情報は、情報圧縮後の各ブロックの画
像データをどのバッファ１６に格納するかを示すととも
に１画面上における各ブロックの位置を表わすブロック
位置情報を示すものであり、上記パソコンにより予め設
定し、書き込んでおく。サイズ情報は、情報圧縮後の画
像データが何バイトであるかを表す情報であり、情報圧
縮の後、圧縮手段６により書き込まれる。圧縮率情報は
各ブロックの画像データをどのような圧縮率で情報圧縮
するかを指定するものである。この情報も、上記パソコ
ンにより各ブロックごとに予め設定し、書き込んでお
く。

【００１９】送信手段１２は、バッファメモリ８の各バ
ッファ１６から情報圧縮後の画像データを読み出して不
図示の受信側に無線で送信する。送信手段１２は、各ブ
ロックの画像データを、１画面上の画像の左上から右下
へ順に送信する。そのため、インデックステーブル１０
を参照し、どのブロックの画像データがどのバッファ１
６に格納されているかを調べて、各バッファ１６をどの
ような順序でアクセスするかを決める。また、送信手段
１２は、圧縮後の各ブロックの画像データを送信する
際、インデックステーブル１０からサイズ情報と圧縮率
情報とを読み出し、各ブロックごとに、どのブロックの
画像データであるかを表すブロック位置情報と共に、圧
縮後の画像データの量を表すサイズ情報と、圧縮率情報
とを付加して送信する。なお、上記ブロック位置情報は
各ブロックの画面上でのＸ−Ｙ座標値の情報である。画
像組立て処理手段１３は、インデックステーブル１０の
ポインタ情報である記憶位置情報とブロック位置情報を
基づいて１画面用に組み立てるものであり、この画像組
立て処理手段１３で組み立てられた画像データは画像伸
長手段１５により伸長処理された後、表示手段１７に出
力される構成になっている。

【００２０】次に、このように構成された実施の形態の
動作について説明する。圧縮手段６は、画像メモリ４か
ら画像データを読み出し、ＪＰＥＧ方式によって情報圧
縮を行う。圧縮手段６は、図２に示したように、８画素
×８画素の各正方形ブロック１４ａ、１４ｂ、１４ｃ、
１４ｄ・・・ ごとに、情報圧縮処理を行い、左上から右下
へ向け順番に各ブロックの画像データを読み出し、それ
ぞれに対して情報圧縮を行う。この場合、まずブロック
の画像データをＤＣＴ変換し、量子化した後、エントロ
ピー符号化することにより情報圧縮を行う。

【００２１】圧縮手段６は、各ブロックの画像データを
情報圧縮する際、インデックステーブル１０を参照し、
インデックステーブル１０に各ブロックごとに格納され
ている圧縮率情報にもとづいて、各ブロックごとに圧縮
率を設定する。圧縮率の設定は、具体的には、ＤＣＴ
（Ｄｉｓｃｒｅｔｅ Ｃｏｓｉｎｅ Ｔｒａｎｓｆｏｒ
ｍ）の係数および量子化率のいずれか一方または両方を
変えることにより行う。

【００２２】そして、圧縮手段６は、情報圧縮後の各ブ
ロックの画像データを、インデックステーブル１０に各
ブロックごとに格納されているポインタ情報が指し示す
バッファ１６に格納する。また、圧縮後の画像データの
バイト数を、各ブロックごとにインデックステーブル１
０上の対応するサイズ情報欄に書き込む。

【００２３】その後、送信手段１２は、バッファメモリ
８の各バッファ１６から情報圧縮後の画像データを読み
出して不図示の受信側に送信する。送信手段１２は、各
ブロックの画像データを、画像の上から下へ、右から左
への順に送信する。そのため、インデックステーブル１
０を参照し、どのブロックの画像データがどのバッファ
１６に格納されているかを調べて、各バッファ１６をど
のような順序でアクセスするかを決める。

【００２４】また、送信手段１２は、圧縮後の各ブロッ
クの画像データを送信する際、インデックステーブル１
０からサイズ情報と圧縮率情報とを読み出し、各ブロッ
クごとに、どのブロックの画像データであるかを表すブ
ロック位置情報と共に、圧縮後の画像データの量を表す
サイズ情報とを付加して送信する。図４は送信される画
像データの順序やサイズを示す説明図である。この図に
示すように、送信手段１２は、各ブロックの圧縮後の画
像データを、各ブロックの並びの順に、先頭部Ｔにブロ
ック位置情報、サイズ情報を付加して送信する。

【００２５】受信側では、送信側から送られてくる圧縮
後の画像データには上述のように各ブロックの画像デー
タごとに、ブロック位置情報、サイズ情報が付加されて
いるので、ブロック位置情報によってどのブロックの画
像データであるかを識別し、そしてサイズ情報によって
どの範囲の画像データが上記ブロックの画像データであ
るかを識別する。そして、インデックステーブル１０を
参照することにより、圧縮率情報にもとづいて各ブロッ
クの画像データを適切に情報伸長してもとの画像データ
を再現し、結果を例えば画像メモリに書き込む場合は、
上記ブロック位置情報にしたがって各ブロックに対応す
る適切な位置に書き込むことができる。

【００２６】また、圧縮された画像データを図示省略し
た表示手段に画像表示する場合は、画像組立て処理手段
１３によりインデックステーブル１０を参照して、イン
デックステーブル１０に各ブロックごとに格納されてい
るポインタ情報の記憶位置情報が指定するバッファ１６
から各ブロックの並びの順に圧縮画像データを順次読み
出し、この読み出した画像データをインデックステーブ
ル１０のブロック位置情報に基づいて１画面用に組み立
てるとともに、インデックステーブル１０の圧縮率情報
に基づいて各ブロックの画像データを画像伸長手段１５
により適切に伸長し、ＮＴＳＣ信号に変換して表示手段
１７に出力することにより画像を表示する。

【００２７】このように本実施形態の画像情報圧縮方法
では、画像データを圧縮する際、インデックステーブル
１０を参照して各ブロックの画像データを各ブロックご
とに設定された圧縮率にしたがい圧縮し、この圧縮した
各ブロックの画像データをインデックステーブル１０の
記憶位置情報が指定するバッファ１６に記憶し、このバ
ッファ１６への記憶時に認識される圧縮画像データのサ
イズ情報をブロックごとにインデックステーブル１０の
サイズ情報欄にセットするから、転送などの際に非同期
に発生するタイミングで画像をブロックに分割してデー
タ圧縮することができるとともに、各ブロックごとに圧
縮率を設定することにより、圧縮段階での粗画像と細密
画像の画面合成が容易になり、しかも、画面上の重要で
ない領域の画像データを削ることができ、同一伝送容量
のデータ伝送系であっても、より多くの画像情報を伝送
することができる。

【００２８】また、本実施形態の圧縮画像データ伝送シ
ステムでは、任意のブロックの画像データが伝送途中で
失われたとしても、それ以外の正しく伝送された各ブロ
ックの画像データは、それらがどのブロックのものであ
るかがわかるので、情報伸長を行って、対応するブロッ
クの画像を正しい位置に再現することができる。そのた
めこの圧縮画像データ伝送システムでは、伝送途中で一
部の画像データが欠落したり乱れた場合、その影響が従
来のように画像の他のブロックに及んでしまうことを回
避できる。

【００２９】また、各ブロックの画像データごとにブロ
ック位置情報、サイズ情報を付加して伝送し、インデッ
クステーブル１０を参照して伸張再生するので、各ブロ
ックの画像データを伝送する順序は必ずしもブロックの
並びの順とする必要はなく、任意の順序で伝送してもよ
い。そのため、画像データの情報圧縮や伝送における自
由度を高くでき、さらに、同じ理由により、伝送後に複
数の画像を合成する場合、情報伸長を行う前の段階でも
画像データを合成することが可能となり、システム設計
における自由度が増している。

【００３０】また、各ブロックごとに圧縮率情報を設定
する構成となっているので、例えば画像周辺部のあまり
重要でない部分では高い圧縮率を設定することにより、
画像中央のより重要な箇所では十分な画質を確保した上
で、全体の情報量を大きく抑えることが可能になり、同
一伝送容量のデータ伝送系であっても、より多くの画像
情報の伝送が可能になって、無線通信等による画像表示
のリアルタイム性を向上できる。

【００３１】また、本実施の形態においては、インデッ
クステーブルの記憶位置情報を基に各ブロックに対応す
る圧縮データを記憶手段から順次読み出し、この読み出
した画像データをインデックステーブルのブロック位置
情報を基に１画面用に組み立てるようにしたので、転送
時に転送エラーが生じていても、対応するブロックの画
像を正しい位置に再現することができる。これにより、
伝送途中で一部の画像データが欠落したり乱れた場合で
も、その影響が従来のように他の画像ブロックに及ぶこ
とを回避できる。

【００３２】なお、本実施例では、送信手段１２は、各
バッファ１６の画像データを順次送信するとしたが、一
度に複数のバッファ１６の画像データをまとめて送信す
る構成とすることで、データ伝送における高速化を図る
ことも可能である。また、本発明においては、圧縮され
た画像データを伝送する場合、各ブロックごとにサイズ
情報及びブロック位置情報を付加する必要がなく、複数
のブロックをまとめて伝送するようにしてもよい。

【００３３】

【発明の効果】以上説明したように本発明の画像情報圧
縮方法よれば、画像データを圧縮する際、インデックス
テーブルを参照して各ブロックの画像データを各ブロッ
クごとに設定された圧縮率にしたがい圧縮し、この圧縮
した各ブロックの画像データをインデックステーブルの
記憶位置情報に基づいて記憶手段の指定された記憶エリ
アに記憶し、この記憶手段の指定された記憶エリアへの
記憶時に認識される圧縮画像データのサイズ情報をブロ
ックごとにインデックステーブルのサイズ情報欄にセッ
トすることにより、転送などの際に非同期に発生するタ
イミングで画像をブロックに分割してデータ圧縮するこ
とが可能になり、圧縮段階での粗画像と細密画像の画面
合成が可能になり、しかも、画面上の重要でない領域の
画像データを削ることができ、同一伝送容量のデータ伝
送系であっても、より多くの画像情報の伝送が可能にな
る。

【００３４】また、本発明の圧縮画像データ組み立て方
法によれば、インデックステーブルの記憶位置情報を基
に各ブロックに対応する圧縮データを記憶手段から順次
読み出し、この読み出した画像データをインデックステ
ーブルのブロック位置情報を基に１画面用に組み立てる
ようにしたので、転送時に転送エラーが生じていても、
対応するブロックの画像を正しい位置に再現することが
できる。これにより、伝送途中で一部の画像データが欠
落したり乱れた場合でも、その影響が従来のように他の
画像ブロックに及ぶことを回避できる。

【００３５】本発明の圧縮画像データ伝送方法において
は、情報圧縮後の前記画像データを伝送する際、インデ
ックステーブルを参照して各ブロックの画像データごと
に、１画面のどのブロックの画像データであるかを表す
ブロック位置情報と圧縮後の画像データの長さを表すサ
イズ情報とを付加することにより、画像データの受信側
では、ブロック位置情報とサイズ情報とに基づいて、各
ブロックごとの画像データを識別することができる。し
たがって、特定のブロックの画像データが伝送途中で失
われたとしても、それ以外の正しく伝送された各ブロッ
クの画像データは、それらがどのブロックのものである
かがわかるので、情報伸長を行って、対応するブロック
の画像を正しい位置に再現することができる。これによ
り、伝送途中で一部の画像データが欠落したり乱れた場
合でも、その影響が従来のように他の画像ブロックに及
ぶことを回避できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像情報圧縮方法及び該該圧縮方法を
利用した圧縮画像データの組み立て及び伝送システムの
一例を示す機能ブロック図である。

【図２】画像を表現する画素の構成を示す画素構成図で
ある。

【図３】インデックステーブル１０を機能的に表す説明
図である。

【図４】送信される画像データの順序やサイズを示す説
明図である。

【図５】従来の画像情報圧縮を示す概略説明図である。

【符号の説明】

２ システム ４ 画像メモリ ６ 圧縮手段 ８ バッファメモリ １０ インデックステーブル １２ 送信手段 １４ 正方形ブロック １６ バッファ １３ 画像組立て処理手段 １５ 画像伸長手段

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １画面の画像信号をディジタル信号に変
   換した後の画像データを複数のブロックに分割し、各ブ
   ロックの画像データを圧縮する画像情報圧縮方法であっ
   て、 前記各ブロックに対応して各ブロックごとの画像データ
   の圧縮率情報と、各ブロックの１画面内におけるブロッ
   ク位置情報と、圧縮後の画像データを格納するための記
   憶位置情報及び圧縮後の画像データのサイズ情報を記憶
   するインデックステーブルを有し、 画像データの圧縮時は、前記インデックステーブルを参
   照して各ブロックの画像データを各ブロックごとに設定
   された圧縮率情報に基づいて圧縮し、 前記圧縮した各ブロックの画像データを前記インデック
   ステーブルの記憶位置情報に基づいて記憶手段の指定さ
   れた記憶エリアに記憶し、 前記記憶手段の指定された記憶エリアへの記憶時に認識
   される圧縮画像データのサイズをブロックごとに前記イ
   ンデックステーブルのサイズ情報欄にセットする、 ことを特徴とする画像情報圧縮方法。
2. 【請求項２】 ＪＰＥＧ方式により前記画像データを情
   報圧縮する請求項１記載の画像情報圧縮方法。
3. 【請求項３】 前記各ブロックの画像データの圧縮率
   は、ＪＰＥＧ方式におけるＤＣＴの係数および量子化率
   のうちのいずれか一方または両方を変化させることによ
   り変えられる請求項１または２記載の画像情報圧縮方
   法。
4. 【請求項４】 前記ブロックの大きさを前記画面上の位
   置により変える請求項１記載の圧縮画像データ伝送方
   法。
5. 【請求項５】 前記サイズ情報は情報圧縮後の前記画像
   データのバイト数を表す請求項１記載の圧縮画像データ
   伝送方法。
6. 【請求項６】 請求項１乃至５記載の画像情報圧縮方法
   を利用した圧縮画像データの組み立て方法であって、 前記インデックステーブルの記憶位置情報を基に各ブロ
   ックに対応する圧縮データを記憶手段から順次読み出
   し、該読み出した画像データを前記インデックステーブ
   ルのブロック位置情報を基に１画面用に組み立てるよう
   になっていることを特徴とする圧縮画像データの組み立
   て方法。
7. 【請求項７】 請求項１乃至５記載の画像情報圧縮方法
   を利用した圧縮画像データの伝送方法であって、 前記インデックステーブルを参照して各ブロックの画像
   データごとに、１画面のどのブロックの画像データであ
   るかを表すブロック位置情報と圧縮後の画像データの長
   さを表すサイズ情報とを付加し、これらの情報と共に画
   像データを伝送することを特徴とする圧縮画像データの
   伝送方法。