JPH10116564A - Rf増幅管とその製造方法 - Google Patents

Rf増幅管とその製造方法

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JPH10116564A
JPH10116564A JP28394197A JP28394197A JPH10116564A JP H10116564 A JPH10116564 A JP H10116564A JP 28394197 A JP28394197 A JP 28394197A JP 28394197 A JP28394197 A JP 28394197A JP H10116564 A JPH10116564 A JP H10116564A
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ジェイ セイス アラン
Douglas B Lyon
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 RF増幅管の熱除去を効率的にすること。 【構成】 複数の磁気プレート16および導電性非磁気
プレート18を有し,これらプレートを,交互にかつ一
体的にした,ミリ波RF信号を増幅するための一体的極
片形RF増幅管であって,この増幅管は,ヒートシンク
34を取り付けできる実質的に平面状の表面を有する。
磁気プレート16は,共振キャビテイとなるスロット2
4を有し,磁気プレート16の一部は,これらキャビテ
イ26を結合するノッチ22を有する。管10内に誘導
された磁界は,キャビテイ26を貫通するビームトンネ
ル14を通る電子ビーム66を合焦する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、進行波管またはクライ
ストロンのようなマイクロ増幅管に関し、より詳細には
ミリ波レンジ内のマイクロウェーブ信号を増幅するため
の一体的極片形RF増幅管の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】進行波管(TWT)またはクライストロン
のようなマイクロウェーブ増幅管は、当技術分野では周
知となっている。これらマイクロウェーブ管は、マイク
ロウェーブ周波数レンジ内のRF(無線周波数)信号を
増幅するよう、すなわち利得を上げるようになってい
る。
【0003】結合キャビティ形TWTは、一般に、一連
の同調キャビティを有し、これらキャビティは、キャビ
ティ間に形成されたアイリスにより、リンクすなわち結
合されている。管内に導入されたマイクロウェーブRF
信号は、結合キャビティの各々を通過しながら、管内を
伝わる。
【0004】代表的結合キャビティ形TWTは、このよ
うに形成された30個ものキャビティを有することがあ
る。RF信号が管内で伝わる際、RF信号のたどる通路
は、ジグザグ状に曲がるので、進行波信号の有効速度が
低下し、信号に影響が現れる。
【0005】このタイプの結合キャビティ形管により形
成される低速波は、「スローウェーブ」として知られて
いる。
【0006】各キャビティは、管の長さを長くするビー
ムトンネルにより、更にリンクされる。増幅されたRF
出力信号を発生するには、ビームトンネルを通過するよ
うに、電子ビームを放出しなければならない。この電子
ビームは、トンネル領域に形成された磁界により案内さ
れ、RF信号と相互作用し、所望の増幅を行う。
【0007】この結果生じるRF出力信号の周波数のバ
ンド幅は、キャビティの大きさを変えることにより変更
でき、更にRF出力信号の強度は、電子ビームの電圧お
よび電流を変えることにより変更できる。
【0008】RF増幅管は、「一体的極片」または「ス
リップオン極片」のいずれかを利用できる。この極片
は、ビームトンネルに対し磁束を通す磁気材料から形成
される。一体的極片は、ビーム領域に向かって内側へ延
びる真空容器の一部を形成するが、スリップオン極片
は、管の真空容器の完全に外部に位置する。
【0009】トンネル領域内で誘導される磁界は、管領
域の外部に位置するマグネットから、極片を通って放射
状に延びる磁束線により得られる。このタイプの電子ビ
ームの合焦法は、周期的永久マグネット(PPM)合焦
法として知られている。
【0010】極片が、キャビティ壁だけでなく、トンネ
ルの一部を形成していると、ビーム領域内に磁束が生じ
る。そのため、ビームのスティフネスの値、すなわちλ
/Lは大きくなり、ビームの合焦に好ましい条件が得
られる。この理由から、一体的極片形RF増幅管は、ス
リップオン極片管よりも好ましい。
【0011】クライストロンは、電子ビームが通過する
多数のキャビティを含むことがある点で、結合キャビテ
ィ形TWTに類似している。クライストロンは、電子ビ
ームへの変調を増幅し、RF電流を含む、高度に集群化
されたビームを発生する。
【0012】クライストロンは、キャビティが一般に結
合されない点で、結合キャビティ形TWTと異なってい
る。しかし、クライストロンのキャビティの一部は、2
つ以上のキャビティが電子ビームと相互作用できるよう
に結合されることがある。この特定タイプのクライスト
ロンは、拡張形相互作用出力回路として知られている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】RF増幅管の大きな課
題は、熱の効率的な除去にある。電子ビームが、管のキ
ャビティを通ってドリフトする際、トンネル壁で停止し
た浮遊電子から生じた熱エネルギーは、磁性材料のリラ
クタンス変化、キャビティ表面の熱変形、またはトンネ
ル壁の溶融を防止するよう、管から除かなければならな
い。
【0014】この熱除去のため、通常、ヒートシンクへ
熱を伝える磁気材料から成る部分に、銅板が接合され
る。この銅は、ヒートパスの熱抵抗を下げ、トンネルの
強度が危険なレベルより低くなるようにする。代表的な
円筒形キャビティにおける最小ヒートパスの長さは、キ
ャビティの半径である。
【0015】RF増幅管の別の問題は、マイクロウェー
ブスペクトルのミリ波長レンジ内のRF信号、すなわち
ミリ波を増幅するように、これら管を製造することが、
より困難となることである。これらの極短波長の信号
は、キャビティおよび結合ノッチを形成する際の公差を
正確にすることを求める。
【0016】周期的マイクロウェーブ構造体では、(R
F電磁界から見て)内側の寸法の周期ごとのバラツキが
大きくなる結果、管内でのRFの反射回数が増える。次
にこのため、管とRF入力導波管とのインピーダンスマ
ッチングが劣化し、周期性を表す値は、マッチング劣化
しなかった場合よりも低下する。
【0017】これらの要因の結果、管で得られる利得値
が低下する。従って、周波数が高くなるにつれて、部品
の公称寸法が低下すると、周期ごとの寸法のバラツキを
小さくしなければならない。
【0018】従来の一体的極片RF増幅管では、磁気お
よび非磁気部品は、通常は別々に機械加工して、重ねら
れ、次にろう付けされている。ミリ波長で作動するよう
設計された管では、周期ごとの寸法のバラツキは、この
部品に要求される公差だけでなく、部品間のろう付け領
域の不均一性によっても決まることが多い。
【0019】通常より多くの周期、および従ってより多
くの部品が必要となる高い周波数では、特に極片に銅プ
レートを加えて、キャビティ壁に沿う熱伝導度を改善し
なければならない場合、積層体に沿う公差の累積をなく
すことは、より困難となり、コスト高となる。
【0020】従って、一体的な極片形RF増幅管は、作
動周波数が高くなるにつれて、また部品数が多くなるに
つれて、有効性が低下する。寸法のバラツキの問題を解
消するための放電加工技術を用いて、銅の単一ブロック
から管を機械加工することが多い。軽量のPPM合焦を
望む場合、その後、管に別の磁気回路をスリップオン
し、ろう付けする。
【0021】しかし、一体的極片を除き、その結果、ト
ンネル壁に磁束を導入すると、一体的極片形RF増幅管
の望ましい合焦性能が失われる。λp/Lの比は大幅に
小さくなり、より高いビーム電圧しか合焦できない。
【0022】従って、望ましいビーム合焦をするため、
トンネル壁まで完全にまたは少なくとも部分的に延びた
極片を有し、かつミリ波RF信号を増幅する一体的極片
形RF増幅管を提供することが望ましい。
【0023】更に、トンネル壁からの熱の除去を改善す
るため、銅板がキャビティ壁に沿って極片に接触してい
る一体的極片形RF増幅管を提供することも望ましい。
【0024】更に、上記特徴を有し、公差の累積という
悪影響を除いた一体的極片形RF増幅管を製造する比較
的安価な方法を提供することが好ましい。
【0025】
【課題を解決するための手段】従って、本発明の主たる
目的は、ミリ波RF信号を増幅し、改善されたビーム合
焦をするよう、トンネル壁まで延びた極片を有する一体
的極片形RF増幅管とその製造方法を提供することにあ
る。
【0026】本発明の別の目的は、ミリ波RF信号を増
幅し、キャビティ壁に沿って極片と接触する銅プレート
を有し、熱に対する耐久性を改善し、高温作動から生じ
得るキャビティ表面の熱変形、磁気材料のリラクタンス
変化、およびトンネル壁の溶融を最小とする一体的極片
形RF増幅管を提供することにある。
【0027】本発明の更に別の目的は、公差の累積とい
う悪影響を除いた、一体的極片形RF増幅管を製造する
ための低コストの方法を提供することにある。
【0028】上記およびそれ以外の目的を達成するた
め、交互に、かつ一体的とした複数の磁気および非磁気
プレートを有する積層構造体を有するRF増幅管が提供
される。
【0029】この構造体は、実質的に平面状の外側表
面、および内側ビームトンネルを有する。磁束が、まず
磁気プレートを通り、次に、トンネル内に進入する磁界
を形成する複数のマグネットが設けられる。この構造体
のエッジには、平面状の表面が設けられ、回路に平面状
の境界ヒートシンクを取り付けできるようになってい
る。
【0030】非磁気プレートの各々は、ヒートシンクを
取り付けた後、共振キャビティとなる一つ以上のスロッ
トを有する。
【0031】ビームトンネルは、各磁気プレートを貫通
し、各キャビティを通って、電子ビームを通過できるよ
うにしてある。平面状の構造にすることにより、低コス
トの構造が得られるとともに、RF増幅の必要なバンド
幅が得られる。非磁気プレートは、この構造体からの熱
の除去に寄与している。
【0032】本発明の第1実施例では、磁気プレートの
一部にノッチが設けられ、これらノッチは、キャビティ
を結合している。これらノッチの位置は、第1平面状表
面と一致する第1エッジと、この第1平面状表面と逆の
第2平面状表面と一致する第2エッジとの間で交互に位
置する。
【0033】これとは異なり、ノッチの位置を、すべ
て、一つの平面状表面に一致していてもよいし、ノッチ
の第1部分が第1平面状表面と一致し、ノッチの第2部
分が第2平面状表面と一致するように、前者と後者の配
置例を組み合わせてもよい。
【0034】本発明の種々の実施例では、RF増幅管
は、結合キャビティ形進行波管を形成する。
【0035】本発明の第2実施例では、ノッチは設けら
れず、キャビテイも結合されないままである。この実施
例では、RF増幅管はクライストロンを構成することに
なる。
【0036】本発明に係わるRF増幅管を製造するため
の方法は、一体的に形成された積層構造体となるよう、
複数の磁気プレートと非磁気プレートとを交互に組み合
わせる工程を含む。
【0037】隣接する非磁気プレートに一部進入するノ
ッチを、磁気プレートの所定のものにカットできる。こ
うして選択されたエッジは、構造体の第1側面と、この
第1側面と逆の第2側面との間で、交互に位置していて
もよいし、すべて一方の側面に沿っていてもよい。
【0038】次に一つ以上のスロットを、非磁気プレー
トのうちの所定プレートを通るようカットする。この構
造体の側面に、平面状のヒートシンクを設けると、スロ
ットは、同調キャビティとなり、ノッチは、これらキャ
ビティ結合する。
【0039】下記の好ましい実施例の詳細な説明を当業
者が検討すれば、本発明の上記以外の利点および目的
と、本発明のミリ波周波数用一体的極片形RF増幅管の
構成について、より完全に理解できる思う。次に、添付
図面を参照して説明する。
【0040】
【実施例】まず図1及び図4を参照する。
【0041】これらの図には、本発明に関するRF増幅
回路が示されている。管10は、積層構造体から形成さ
れ、この積層構造体は、複数の非磁気プレート18と、
磁気プレート16から成り、これらのプレートは、交互
に組み立てられ、一体的に形成されている。組み立てら
れた管10は、細長く、全体が長方形となっており、両
端に配置されたエンドプレート12と、第1側面23
と、この第1側面23と反対側の第2側面25と、第3
側面27と、第3側面27と反対側の第4側面29とを
有している。
【0042】後述するように、管10の一端部で生じた
電子ビームは、TWT内に形成された複数のキャビティ
を通過し、TWTの逆の端部から出る。
【0043】磁気プレート16と非磁気プレート18
は、全体として長方形となっている。磁気プレート16
として好ましい材料は、鉄である。
【0044】極片としても知られている磁気プレート1
6は、エッジに配置されたノッチ22を有する。図に示
したノッチ22は、全体が長方形をしており、極片の幅
方向に半分より短い長さだけ延びている。しかし、別の
ノッチ形状、例えば円形も有利に使用できることは、知
られていることである。
【0045】各磁気プレート16のノッチの位置は、第
1側面23側のエッジと第2側面25側のエッジとの間
に、交互に設けられている。
【0046】図4に最も良く示すように、第1の磁気プ
レート161 のノッチ22の位置は、第1側面23にあ
り、次の磁気プレート162 のノッチ22は、第2側面
25に設けられている。第3の磁気プレート163 のノ
ッチ22は、第1磁気プレート161 と同じように第1
側面23にある。
【0047】上記とは異なり、ノッチの位置は、TWT
10の一方の側面にすべてがあってもよいし、ノッチ2
2の一部が第1側面23にあり、一部が第2側面25に
あるように2つの配置例を組み合わせてもよい。
【0048】更に別の実施例として、単一の磁気プレー
ト16が、2つ以上のノッチ22、例えば極片の両端に
設けられたノッチを有していてもよい。
【0049】後述するように、これらノッチは、隣接キ
ャビティに対する結合パスとなる。
【0050】非磁気プレート18は、磁気プレート極片
16に対して隣接して設けられており、極片と交互に設
けられている。非磁気プレート18として好ましい材料
は、銅である。
【0051】非磁気プレート18は、1つ以上のスロッ
ト24を有する。スロット24は、全体が平行六面体の
形状をしており、第1側面23から第2側面25まで、
非磁気プレート18を完全に貫通している。スロット2
4の形状は、断面が楕円形となるようになっていてもよ
い。
【0052】上記とは異なり、スロット24は、第3側
面27と第4側面29との間で延びていてもよい。スロ
ットの方向は、第1側面23と第2側面25との間に延
びる第1方向と、側面27と29との間に延びる第2方
向に交互になっていてもよい。これらスロット24は。
同調キャビティ26を構成する。
【0053】磁気プレート16と非磁気プレート18が
一体的になるよう、交互に配置されているので、管10
の中には、連続パスが形成され、このパスは、各キャビ
ティを貫通し、各ノッチの上を横断し、隣接キャビティ
まで延びている。このパスは、図5の断面図にも示され
ている。
【0054】管10の長手方向には、電子ビームトンネ
ル14が完全に貫通している。このトンネル14の全体
の形状は円形であり、各キャビティ26を通過し、これ
らキャビティをリンクしている。このビームトンネル
は、完成した結合キャビティ形管10を電子ビームが通
過するためのパスを構成している。
【0055】キャビティ26は、上記のように、ノッチ
22により結合されており、管10は、結合キャビティ
形進行波管増幅器として働く。作動中、電子ビームは、
結合キャビティを通過するRF信号と相互に作用する。
ビームからのエネルギーは、RF信号に伝えられ、RF
信号のパワーを増加する。
【0056】磁気プレート16および非磁気プレート1
8は、第1側面23と第2側面25と同一面となるエッ
ジを有している。後述するように、第1側面23と第2
側面25は、ヒートシンク34を取り付けるための平ら
な表面32、32’となっている。
【0057】第3側面27と第4側面29は、各非磁気
プレート18および磁気プレート16のいくつかの他方
のエッジと同一面になっている。しかし、個々の磁気プ
レート16は、第3側面27および第4側面29から外
側に延び、耳部36を形成している。側面と耳部36の
組み合わせにより、マグネット42を設置するための取
り付け位置が決められる。図2に示すマグネット42
は、実質的に長方形であるが、他の形状、例えば円筒形
でもよい。
【0058】図2に示すように、マグネット42は、T
WT10に対する取り付け位置に取り付けられ、磁束線
44が磁気プレート16を通る磁界を形成している。磁
束線は、磁気プレート16を貫通し、非磁気プレート1
8を飛び越し、隣接する磁気プレート16に進入してい
る。磁束線44は、ビームトンネル14も横断し、電子
ビームの合焦を行う。
【0059】次に磁束線44は、ノッチ22により形成
された空間を飛び越し、再度隣接するキャビティ26を
通過し、第1磁気プレート16に戻る。ここで、スロッ
ト24およびノッチ22の形状を変えることにより、ヒ
ートシンクの表面32をビームトンネル14に接近さ
せ、管10の熱処理能力を更に改善することもできる。
【0060】次に図6を参照する。この図には、管10
がクライストロン作動を行うことができる別の実施例が
示されている。磁気プレート16の一部には、ノッチが
設けられていない。
【0061】電子ビームが管10を通過する際、キャビ
ティ26内に電磁界が形成され、これにより、RF信号
が発生される。当技術分野では知られているように、キ
ャビティ26の一部は、ノッチ22により結合され、バ
ンド幅の改善された拡張型相互作用出力回路として作動
できる。
【0062】本発明に関するRF増幅管10を組み立て
るには、全体が長方形をした磁気および非磁気プレート
の積層構造体を形成しなければならない。磁気および非
磁気プレートは、中心整列孔を有する。各整列孔には、
薄肉のモリブデン管が挿入され、交互に配置したプレー
トを整列できるようになっている。
【0063】一旦プレートを組み立てた後、ろう付けま
たは他の接合技術により積層構造体となるよう、一体的
に形成する。各非磁気プレートは、パイロット孔52を
有し、この孔は、第1側面23に関連したエッジから第
2側面25に関連したエッジまで延びている。図3に、
組み立て前の非磁気プレート18のパイロット孔52の
一例を示す。
【0064】磁気プレートおよび非磁気プレートの構造
体を、一体的ユニットになるよう、互いにろう付けする
と、パイロット孔52は、この構造体の幅方向に貫通
し、後述するように、キャビティを切り抜くための機構
となっている。
【0065】次の工程は、長方形の管10の露出エッジ
を、適当な形状まで小さくすることである。側面を直角
にした後、側面23および25に、所望のノッチ22を
切削する。これらノッチは、磁気プレート16の厚み方
向を完全に横断するよう延び、各隣接する非磁気プレー
ト18内まで、部分的に延びている。当技術分野で知ら
れているように、好ましい切削技術は、所望する公差条
件によって決まる。
【0066】ノッチ22を形成した後、キャビティ26
を切り抜く。これらキャビティ26を切断する好ましい
方法は、ワイヤ電子放電機械加工(EDM)法である。
この技術を使用する場合、パイロット孔52を通過する
よう、1本のワイヤを供給し、不要の銅材料を切削して
除くことにより、キャビティ壁を切削することなく、ス
ロット24を残す。
【0067】この工程を繰り返し、管10内に、キャビ
ティ26を形成する。キャビティ26を形成した後、キ
ャビティ26を接合しているノッチ22から、連続した
パスが生じる。
【0068】次に、ワイヤEDM方法を使用して、第1
側面23および第2側面25を直角にし、ヒートシンク
表面32、32’を設ける。このワイヤEDM法を用い
て、磁気プレート16および非磁気プレート18の側部
部分を除去し、露出した耳部36のみを残すこともでき
る。所望により、この最後の工程は、図1に示すように
3つの極片おきに、または図2に示すように2つの極片
おきに、耳部を残すように実施できる。
【0069】モリブデン管は、このワイヤEDM法によ
っても除去され、工作機械を使用して、電磁ビームトン
ネル14を形成する。
【0070】管10を形成する際の最終工程は、エンド
プレート12に、入口および出口ポートを設けることで
ある。これらポートは、RF信号が管10に入力され、
かつ管から出力できるようにするためのものである。こ
れらポートは、従来のフライス加工またはEDM法によ
っても形成できる。仕上げられたTWT10は、ヒート
シンク面32に固定されたヒートシンク34を有しても
よい。
【0071】一体的極片型RF増幅管10を使用するに
は、管と他の同じような回路を、完全な増幅アセンブリ
に組み立てなければならない。仕上げられた結合キャビ
ティ形管10に、マッチング回路を追加し、RF入力ポ
ートと管自体との間のRFインピーダンスをマッチング
できる。このマッチング回路は、結合キャビティ形管1
0の一部となるよう、通常機械加工されている。
【0072】次に、管10には、図7に示すような他の
管部分を組み合わせて、電子銃62および電子ビームコ
レクタ64とすることができる。電子銃62は、加熱さ
れて電子を放出するカソード63を有する。これら電子
は、管10のビームトンネル14内に設けられた磁界に
よって電子ビーム66となるよう合焦される。コレクタ
64は、電子が管10を出た後、これら電子を受けて放
散される。
【0073】当業者であれば、ラミネート構造体、およ
び全体が平らな表面を有するRF増幅管を使用すれば、
製造が比較的低コストとなることが明らかであろう。ス
ロットを形成する銅プレートは、ビームトンネルからヒ
ートシンクに熱を伝えることにより、熱に対する頑丈さ
を更に大きくしている。また誤差の累積を起こすことな
く、所望のミリ波周波数バンドが正確に得られる。
【0074】以上、ミリ波周波数用の結合キャビティ型
進行波管の好ましい実施例を説明したので、当業者に
は、本発明の上記目的および利点が得られることは明ら
かであろう。また当業者であれば、本発明の精神および
範囲内で種々の変更、適応および別の実施例が可能であ
ることは明らかであろう。
【0075】例えば、ワイヤEDM法の代わりに、他の
精密な切削法、例えばフライス加工または孔あけ加工が
使用できる。当技術分野で知られているように、増幅す
べきRF信号の周波数レンジによって、構成部品の大き
さが決まる。これらの大きさは、別のRF周波数信号お
よびRFレベルを考慮すると、大幅に変わり得る。
【0076】更に、所望の管特性を得たい場合、非磁気
プレート18と同じように、極片16にもスロット24
を設けることができること、および極片と同じように非
磁気プレートにノッチ22を設けることができること
も、明らかである。また非磁気プレート18または磁気
プレート16にも、多数のスロット24を設けることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一体的極片形RF増幅管の斜視図
である。
【図2】磁束線および熱束線を示す一体的極片形RF増
幅管の部分斜視図である。
【図3】露出されたパイロット孔を有する組み立てられ
ていない非磁気プレートの斜視図である。
【図4】図1の一体的極片形RF増幅管の分解図であ
る。
【図5】図2の5−5線に沿った一体的極片形RF増幅
管の内部の断面図である。
【図6】クライストロン動作のための一体的極片形RF
増幅管の部分斜視図である。
【図7】電子銃およびコレクタに組み立てられたRF増
幅管の側断面図である。
【符号の説明】
10 管 14 ビームトンネル 16 磁気プレート 18 非磁気プレート 22 ノッチ 24 スロット 23,25,27,29 側面 26 キャビティ 32,32´ 表面 34 ヒートシンク 36 耳部 42 マグネット 44 磁束線 52 パイロット孔 62 電子銃 63 カソード 64 コレクタ 66 電子ビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダグラス ビー ライオン アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94070 サンカルロス ノーザムアヴェニ ュー 48

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミリ波RF信号を増幅するための一体的
    極片結合キャビティ形進行波管を製造する方法であっ
    て、 複数の磁気プレートおよび非磁気プレートを交互に組み
    立て、 積層構造となるよう前記プレートを一体形成し、 前記積層構造体の少なくとも一側面に、実質的に平面状
    の表面を形成する工程を有する一体的極片結合キャビテ
    ィ形進行波管の製造方法。
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