JPH10115225A - エンジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置及びこれを動力源とする携帯型作業機並びに携帯型枝打装置 - Google Patents

エンジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置及びこれを動力源とする携帯型作業機並びに携帯型枝打装置

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JPH10115225A
JPH10115225A JP26952796A JP26952796A JPH10115225A JP H10115225 A JPH10115225 A JP H10115225A JP 26952796 A JP26952796 A JP 26952796A JP 26952796 A JP26952796 A JP 26952796A JP H10115225 A JPH10115225 A JP H10115225A
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oil
engine
compressor
compressed air
air supply
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JP26952796A
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Koichi Uragami
紘一 浦上
Hiroshi Fujimura
浩史 藤村
Masanori Abe
政則 阿部
Kazunori Kudo
和憲 工藤
Seiji Nakamura
清二 中村
Masumi Sekida
真澄 関田
Tsutomu Itahana
勉 板鼻
Tsunetoshi Sonohara
恒利 園原
Hiroyuki Kobayashi
寛之 小林
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置にお
いて、小型化、軽量化、高携帯性、低騒音を可能とする
ことを目的とする。 【解決手段】 遠心式クラッチ130及び交流式発電装
置140を具備したエンジン100と、圧縮機200
と、交流式発電装置240の回転軸と圧縮機200の駆
動軸とを連結する動力伝達装置800と、圧縮機200
の吐出する圧縮空気中の油を分離する油分離器310,
320及び油分離器310,320で分離した油をスク
ロール型圧縮機200の吸入側に戻す返油装置330を
具備した油分離装置300と、圧縮機200の吐出する
圧力と設定値の大小関係を検出する吐出圧力検出装置6
00と、圧力検出装置の作動信号に応じて、気化器11
0の絞り弁を絞り、エンジンの回転速度をアイドリング
回転速度に下げるスロットル制御装置640を備え、圧
縮空気の圧力の上限と下限を検出して、エンジンをアイ
ドリング速度とアイドリングより高い速度の2段に速度
制御運転すると共に圧縮機を断続運転可能にしたことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン駆動式携
帯型圧縮空気供給装置及びこれを動力源とする携帯型作
業機並びに携帯型枝打装置に関する。詳しくは、エンジ
ンを動力源とする携帯型圧縮空気源発生装置及びそれを
用いた装置に関し、特に高速・高出力運転可能な2サイ
クルエンジンと高速運転に適したスクロール型圧縮機を
組み合わせて小型軽量化を計ると共に、圧縮空気の圧力
制御をエンジンの吸気絞りを制御してアイドリングと高
速運転に切り替え制御して、作業中はエンジン停止をせ
ず空気消費量の変動に高速応答可能にした装置に適用さ
れるものである。
【0002】
【従来の技術】動力源にガソリンエンジンを用い圧縮機
を駆動可能にした空気圧縮機としては、例えば、2サイ
クルガソリンエンジンのシリンダと往復動型空気圧縮機
のシリンダをクランクとクランク軸を共通にすると共
に、両シリンダを水平配置したものが開示されている
(実開平5−47375号) この空気圧縮機は、2気筒のエンジンの1気筒をエンジ
ン、他の1気筒を圧縮機とする考えであり、複合化して
小型化する点では優れている。
【0003】また、スクロール型圧縮機をエンジン駆動
する空気圧縮装置として、例えば、エンジンを動力源に
してスクロール型圧縮機を駆動して、圧縮空気を得ると
共に、車輪を駆動可能にした走行装置付き洗浄装置が開
示されている(特開平4−11976号)。
【0004】更に、スクロール型圧縮機としては、例え
ば、鏡板に渦巻体を立設定したスクロール対の渦巻体を
互いに160度位相をずらせてかみ合わせて、一方を固
定して、他方を自転防止機構で案内すると同時に偏心駆
動軸で偏心駆動すると、圧縮作用が得られる技術が実質
的に開示されている(実公昭64−1509号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】2サイクルエンジンと
コンプレッサを複合化したエンジンコンプレッサは、上
述したように、小型化には有利と思われる。しかし、エ
ンジンとコンプレッサがクランク軸を共有しているの
で、コンプレッサの運転と停止は完全にエンジンの運転
と停止を意味する。
【0006】これは、エンジンが完全停止状態から立ち
上がることを意味するから、始動を自動化するか、起動
操作を入手によりたびたび繰り返す操作を要する。前者
は装置の大型化を来し小型軽量化・携帯性向上に反し、
後者は操作性低下をもたらすと思われる。また、コンプ
レッサはピストン式であるため、吐出ガスの圧力は脈動
が大きく、振動や騒音の原因になると思われる。
【0007】また、スクロール圧縮機を2サイクルエン
ジンで直結駆動すれば、圧縮機にスクロール圧縮機を用
いてその利点を利用発揮している点で優れている。しか
し、エンジンと、圧縮機は連結されているから、圧縮機
の運転と停止はエンジンの起動と停止を意味する。これ
は、上記と同一の問題をもたらし、同様の意味で改善の
余地があると思われる。
【0008】更に、前述した従来技術はスクロール圧縮
機の代表的な例を紹介するものに過ぎず、改善の善し悪
しを検討する対象ではない。
【0009】尚、圧縮空気源には、圧縮機が吐出する圧
縮空気供給量と作業機が消費する圧縮空気消費量をバラ
ンスさせるため何がしかのバッファ容積を要するが、こ
れのみでは過大圧力を防止するのは不十分である。その
為、圧縮空気を放出するか、圧縮機の運転を一時的に停
止して一定の圧力を維持する。
【0010】圧縮機とエンジンがカップリングで直結さ
れた従来のエンジン駆動コンプレッサは、圧縮機の停止
はエンジンの停止と直結しており、たびたびのエンジン
始動を要し操作性が低下する問題と、これを緩和する為
にバッファ容積を大きくすると、大型化が避けられず、
小型化、軽量化、携帯性向上を疎外する問題がある。
【0011】本発明は従来技術のこの様な問題点を解決
し、小型化、軽量化、高携帯性、低騒音を可能とするも
のである。
【0012】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成する本
発明の請求項1記載のエンジン駆動式携帯型圧縮空気供
給装置は、気化器付きエンジンを駆動源に用いて圧縮機
を駆動して、作業機を圧縮空気で駆動可能にしたエンジ
ン駆動式携帯型圧縮空気供給装置において、クランク軸
の一端に設けられエンジンの出力を断続する遠心式クラ
ッチ及び遠心式クラッチの2次側に設けられ遠心式クラ
ッチの断続と同期して駆動される交流式発電装置を具備
したエンジンと、圧縮機と、エンジンの交流式発電装置
の回転軸と圧縮機の駆動軸とを連結する動力伝達装置
と、圧縮機の吐出する圧縮空気中の油を分離する油分離
器及び油分離器で分離した油をスクロール型圧縮機の吸
入側に戻す返油装置を具備した油分離装置と、圧縮機の
吐出する圧力と設定値の大小関係を検出する吐出圧力検
出装置と、圧力検出装置の作動信号に応じて、気化器の
絞り弁を絞り、エンジンの回転速度をアイドリング回転
速度に下げるスロットル制御装置を備え、圧縮空気の圧
力の上限と下限を検出して、エンジンをアイドリング速
度とアイドリングより高い速度の2段に速度制御運転す
ると共に圧縮機を断続運転可能にしたことを特徴とす
る。
【0013】上記目的を達成する本発明の請求項2記載
のエンジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置は、請求項1
において、エンジンは2サイクルエンジンであり、圧縮
機は鏡板に渦巻体を立設したスクロールを対配置すると
共に偏心軸を具備する偏心駆動軸と自転防止装置を介し
て一方のスクロールの回りに他方のスクロールを旋回駆
動して両渦巻体と両鏡板の間に形成される圧縮室が旋回
運動と共に中央に移動する時に容積が連続的に減少する
のを利用して液体を圧送可能にしたスクロール型圧縮機
であることを特徴とする。
【0014】上記目的を達成する本発明の請求項3記載
のエンジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置は、請求項1
又は2において、油分離器は遠心式油分離器と油ミスト
式油分離器をこの順に直列2段接続した2段式油分離器
であり、返油装置は遠心式油分離器の分離油貯留槽の底
部に絞りを介して連結する分岐管と、油ミスト式油分離
器の分離油貯留槽の底部に連結する分岐管と、これら二
つの分岐管を合流する油戻し管と、油戻し管の圧縮機の
吸入口の直前に設けた電磁弁から成ることを特徴とす
る。
【0015】上記目的を達成する本発明の請求項4記載
のエンジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置は、請求項1
又は2において、返油装置は遠心式油分離器の分離油貯
留槽の底部と圧縮機の吸入口を絞りを介して連結する油
戻し管と、油ミスト式油分離器の分離油貯留槽の底部と
圧縮機の吸入口を絞りを介して連結する油戻し管から成
り、圧縮機の吸入口と大気との間に逆止弁又は電磁弁を
設けて分離油を独立に戻し得ると共に圧縮機停止と同時
に二つの油戻し管と大気とを遮断可能にしたことを特徴
とする。
【0016】上記目的を達成する本発明の請求項5記載
のエンジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置は、請求項
1、2、3又は4において、少なくとも遠心式油分離装
置の油戻し管の途中に油冷却器を設けたことを特徴とす
る。
【0017】上記目的を達成する本発明の請求項6載の
エンジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置は、請求項請求
項1、2、3、4又は5において、少なくともエンジン
とスクロール型圧縮機を同一の架台に一体的に固定する
と共にエンジンとスクロール型圧縮機をベルト式動力伝
達装置で連結して上記架台を静止部材に対して防振支持
により固定したことを特徴とする。
【0018】上記目的を達成する本発明の請求項7記載
のエンジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置は、請求項6
において、静止部材は平面形状が矩形状で平皿状の底殻
部材と底殻部材を上方から覆う断面4分楕円状の殻部材
の上部に取手を設けた上殻部材で形成した外殻部材から
成り、取手を介して容易に運搬可能にしたことを特徴と
する。
【0019】上記目的を達成する本発明の請求項8記載
のエンジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置は、請求項
1、2、3、4、5、6又は7において、交流式発電装
置の出力を整流した直流出力で返油装置の油戻し管又は
吸入管を開閉する電磁弁、圧力検出装置及びスロットル
絞り制御装置を駆動可能にしたことを特徴とする。
【0020】上記目的を達成する本発明の請求項9記載
の携帯型作業機は、請求項7又は8記載のエンジン駆動
式携帯型圧縮空気供給装置と圧縮空気を動力に用いる手
持ち作業工具から成ることを特徴とする。
【0021】上記目的を達成する本発明の請求項10記
載の携帯型枝打装置は、請求項9記載の手持ち作業工具
がニッパ式切断装置であることを特徴とする。
【0022】上記目的を達成する本発明の請求項11記
載の携帯型枝打装置は、請求項9記載の手持ち作業工具
が回転鋸歯式切断装置を具備することを特徴とする。
【0023】上記目的を達成する本発明の請求項12記
載の携帯型枝打装置は、請求項9記載の手持ち作業工具
が風船体の空気充填口に適合した充填口を備え、風船体
に空気を充填して所定の形状を復元可能であることを特
徴とする。
【0024】〔作用〕 〔請求項1記載の発明について〕圧縮機の吐出圧力が所
定圧力を越えると、吐出圧力検出装置がこれを検出し、
スロットル制御装置は気化器の絞り弁を絞る。これによ
りエンジンの吸入空気量が減少し同時に燃料も減り、エ
ンジンの回転速度はアイドリング回転速度まで減少す
る。エンジンの回転速度がアイドリング回転速度に低下
すると、遠心クラッチが外れ圧縮機が停止して吐出圧力
の上昇は停止する。
【0025】作業機が圧縮空気を消費すると、吐出圧力
は設定値以下になり、吐出圧力検出装置がこれを検出
し、スロットル制御装置は気化器の絞り弁を開く。これ
により、エンジンの吸入空気量が増大し、同時に燃料も
増加して、エンジンの回転速度は全速まで上がるから、
遠心クラッチが動作して圧縮機が駆動されれ吐出圧力が
上がる。圧縮機は運転と停止を繰り返すが、エンジンは
アイドリング速度以上で常に運転されるから、圧縮機の
運転と停止に伴うエンジンの煩雑な再始動操作は不要と
なる。
【0026】〔請求項2記載の発明について〕スクロー
ル圧縮機は一方のスクロールとその回りを公転運動する
スクロールで圧縮室を形成する回転型の容積式圧縮機で
ある。また、一般に、渦巻体は、1.5巻ないしこれ以
上の巻き数を有する。この場合は吸入締切り時点で対形
成れさた圧縮室は旋回運動が進行すると、その後合流し
て更に圧縮室の容積が減少するが、合流時点では吸入が
始まるという連続性を有する。従って、このスクロール
圧縮機は吐出圧力の脈動が小さくかつ高速回転に向く素
質を具備する。
【0027】2サイクルエンジンも高速回転に向き、か
つ、原理的には4サイクルエンジンの2倍の出力を得る
素質があるから、同一の出力なら1/2の排気量で済む
という小型・高速・高出力の素質を具備する。高速回転
に適した圧縮機と、小型・高速・高出力のエンジンを組
み合わせることにより、低振動で小型・計量化が可能で
可搬性が向上する。また、エンジンは低速ではあるが回
転状態にあるから、回転慣性エネルギーがあり、負荷を
断続運転される場合でも、高速応答性があり、この場
合、圧縮空気圧力の変動を小さく抑制する。これは、サ
ージタンク等の容積を低減可能にし、小型軽量化をもた
らす。
【0028】〔請求項3記載の発明について〕遠心式油
分離器では大きな油滴を分離可能であるが、微粒な油滴
は分離不能であるから、油ミスト油分離器で2段に分離
して、圧縮空気中に混合する油滴を完全に除去可能とす
る。油ミスト油分離器では、フィルタによる圧力損失が
避けられないので、遠心式油分離器と油ミスト分離器内
の油溜め部の圧力には差が生じるので、遠心式油分離器
の油出口の圧力を絞りで調節して合流可能とする。
【0029】〔請求項4記載の発明について〕油戻し管
を独立に設けると、圧力差の問題は単純に解決される。
【0030】〔請求項5記載の発明について〕圧縮機は
吸入圧力を断熱圧縮して吐出する。分離液は吸入空気に
戻されるが、油の温度が高い程吸入空気の温度を高くし
吐出空気の温度が高くなる。当然、吐出空気の温度は圧
縮機の吐出口に近い程高く、油の温度も吐出空気の温度
に対応して高いので、少なくとも温度が高い方の分離油
を冷却して吐出空気の温度を下げる。
【0031】〔請求項6記載の発明について〕エンジン
は往復式のピストンエンジンであり振動が大きい。エン
ジンを単独に防振した場合には、エンジンと圧縮機はベ
ルト式動力伝達装置により柔軟に連結しているから、エ
ンジンは独立して振動することになる。従って、振動減
衰に寄与する質量効果はエンジンの質量である。一方、
エンジンと圧縮機を同一の架台に固定すれば、エンジン
と圧縮機は架台を介して一体的に振動する。この場合、
振動減衰に寄与する質量効果は、エンジンの質量と圧縮
機の質量の合計となり大きくなる。つまり、振動減衰に
係る質量効果が大きく、低振動が達成できる。
【0032】〔請求項7記載の発明について〕手持ち運
搬性と機器類をカバーする安全性と美観を向上した可搬
性の高い圧縮空気源を得ることができる。
【0033】〔請求項8記載の発明について〕電力を自
給可能にすることができる。
【0034】〔請求項9記載の発明について〕圧縮空気
を駆動源にする任意の作業場を運転可能にすることがで
きる。
【0035】〔請求項10記載の発明について〕携帯容
易な枝打装置を得ることができる。特に、はさみ式の枝
打ち機は切断面が綺麗なので、切断部が樹木に与える損
傷を軽微にする。
【0036】〔請求項11記載の発明について〕回転式
のため、切断面は粗いが比較的大きなものを切断可能と
する。
【0037】〔請求項12記載の発明について〕風船式
のものの形状復元作業を場所を選ばず容易に可能にす
る。
【0038】
【実施例】以下、本発明について、図面に示す実施例を
参照して詳細に説明する。本発明の一実施例に係るエン
ジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置を図1〜図8に示
す。
【0039】本実施例は、2サイクルエンジン100、
スクロール型圧縮機200、油分離装置300、吸入装
置400、動力伝達装置800、制御装置600、吐出
配管装置500を主要構成要素とし、これらは、懸架・
外殻装置700により一体化され、図1〜図3に示す如
く、防振的かつ手提げ運搬容易な形態の携帯型に纏めら
れている。
【0040】即ち、2サイクルエンジン100とスクロ
ール型圧縮機200とは、図1,2に示すように、出力
軸と入力軸は偏心して互いに平行な位置に向かい合わせ
にして配置され、動力伝達装置800で連結される。ス
クロール型圧縮機200の吸入側には、吸入口Sを介し
て吸入装置400が設けられている。2サイクルエンジ
ン100と動力伝達装置800の関連及び構成を図5に
示す。
【0041】同図に示すように、2サイクルエンジン1
00は、吸気絞り弁111を具備する気化器110、シ
リンダ121、クランクケース122、ピストン12
3、クランク軸124、フライホイール125、点火プ
ラグ126等を主要構成部とする本体120、クラッチ
ドラム131、クラッチシュー132から成る遠心クラ
ッチ130、ケース141、軸142、軸受け143、
ロータ144、磁極145、コイル146等を主要構成
とする発電装置140、取手151を具備するリコイル
スタータ150、燃料タンク160、ファンケース17
0等からなる。
【0042】クランク軸122の1端には、リコイル式
スタータ150が設けられる。クランク軸122の他端
には、フライホイール125が設けられる。遠心クラッ
チ130のクラッチシュー132は、フライホイール1
25のクランク軸と直角の転面内で半径方向に偏芯した
位置に回転支持され、バネで予め中心方向に偏位する様
支持される。
【0043】クラッチドラム131は、後述の発電装置
140の軸142に固定される。発電装置140は、ケ
ース141をフライクホイールの外方で、本体120に
設けて軸受146を介して、軸142をクランク軸と同
軸に支持する。また軸142のフライホイール側には、
クラッチシュー131を囲う様に、クラッチドラム13
1を固定する。更に、軸142の他端には、ロータ14
4を固定しロータ144に電極145を固定する。また
磁極の回転する円周方向に電機子コイル146をケース
141に固定して設ける。
【0044】従って、気化器110を全開にして取手1
51を引いてリコイルスタータ150を操作すると、ク
ランク軸122が強制的に回転駆動され、シリンダ12
1が往復運動を開始する。これにより、燃料と空気が燃
焼室に吸入され圧縮され、点火プラグ126で点火され
始動する。リコイルスタータ150は、初期状態に戻
り、取手151を引き込む。
【0045】エンジン100の回転速度は、気化器11
0の絞りで適切値に調整する。この速度では、遠心クラ
ッチ130のクラッチシュー132がクラッチドラム1
31と機械的に連結し発電装置140の軸142を駆動
する。電機子コイル146の回りに、磁極145が回転
するから、電機子コイル146には起電力が誘起され、
発電装置140に電力が発生する。
【0046】動力伝達装置800は、駆動側歯付プーリ
810、軸受け840で圧縮機200のフロントケース
211に回転支持される従動側歯付プーリ820、コグ
ベルト830から成る。駆動側歯付プーリ810は発電
装置140の軸142に一体的に固定される。従動側歯
付プータ820はノーズマウント式電磁クラッチが動作
状態の時と同様の原理のプーリであって、軸受け840
で圧縮機200のフロントケース211に回転支持され
ると同時に、圧縮機200の偏心駆動軸270と同心に
固定される。
【0047】従って、クランク軸122の回転力は、遠
心クラッチ130を介して、発電装置140の軸142
に伝達され、更に軸142に固定される歯付プーリ81
0とコグベルト830と従動側歯付プーリ820を経
て、圧縮機200に伝達される。絞り装置111を絞る
と、吸入空気量が減少して、燃料の供給量が減少するか
ら、エンジン100の回転速度が落ち、遠心クラッチ1
30は動力を伝達しなくなる。このとき、圧縮機100
の運転も停止する。
【0048】スクロール型空気圧縮機200の主要な構
成を図6に示す。同図に示すように、本体ケース212
をフロントケース211、リアケース213で挟んでケ
ーシング210を形成し、フロントケース211は偏心
駆動軸270を回転支持する。リアケース213は、鏡
板231に渦巻体232を一体に立設した構成の固定ス
クロール230を鏡板231の背面で固定する。
【0049】固定スクロール230の渦巻体232に咬
み合う様に、鏡板241に渦巻体242を一体に立設し
た構成の旋回スクロール240が配置される。固定スク
ロール230の鏡板231の中心近くに設けた吐出穴2
33が設けられている。固定スクロール230を鏡板2
31は円板をなし、本体ケース212の円筒面に気密に
嵌合して設ける。従って、ケーシング210内は、軸方
向に2分され、吸入室214と吐出室215を形成す
る。鏡板231の背面を吐出室215、両渦巻体のある
側は吸入室214とする。
【0050】旋回スクロール240は、偏心駆動軸27
0の偏心軸で回転駆動を受けると同時に、自転防止装置
260により自転が阻止される様に案内される。結局旋
回スクロール240の渦巻体242は、固定スクロール
230の渦巻体232の回りを一定の半径で公転する旋
回運動を行う。この時、両渦巻体は圧縮室250を形成
し、両渦巻体の周辺部で吸入、中心部へかけて連続的に
圧縮され、吐出穴233から吐出される。
【0051】本体ケース212には、吸入口221と吐
出口222を設けた継ぎ手220を設ける。吸入口22
1は、吸入空胴221.1と連通穴を介して吸入室21
4に、吐出口222は、吐出空胴222.1 と連通穴を
介して吸入室215にそれぞれ連通する。弁装置280
は吐出流体の逆流を防止する時や、逆転防止に用いる。
【0052】油分離装置300は、図1に示すように、
1段目に遠心式油分離器310を2段目のフィルタ式の
ミスト油分離器320を直列接続した2段式油分離器を
備え、それぞれの油分離器310,320の油タンクの
底部と吸入装置400を連結する返油装置330と、返
油装置330の途中に設けた油冷却器340から成る。
かかる構成の油分離装置300に関し、遠心式油分離器
310は、スクロール型圧縮機200の逆偏心位置に配
置され、ミスト油分離器320は同じ側で、2サイクル
エンジン100、スクロール型圧縮機200の間に配置
される。油冷却器340はスクロール型圧縮機200の
後部に配置されている。
【0053】これらは凋密に配置され、返油装置330
で吸入装置400に、各装置は吐出配管装置500によ
り、狭い空間内を利用して連結されている。遠心式油分
離器310は、図3に示すように、上円筒311、分離
油貯留槽312、空気入口管316、空気出口管317
から成りる。空気入口管316は上円筒311の上部で
半径方向に取りつけられ、空気出口管317は内部の開
口端が上円筒311の軸中心部、かつ入口から更に内部
に侵入した位置に来る様に取り付けてある。
【0054】上円筒311の直径は、分離油貯留槽31
2の直径ないし相当直径より小さい。従って、遠心式油
分離器310の空気入口管316から半径方向に流入し
た油と空気の混合物は、上円筒311の内壁面に添って
流れ旋回運動しながら中心部にある開口に向かい流れ
る。このとき、油の比重量は空気の比重量より桁違いに
大であるから、油には大きな遠心力が作用する一方、空
気のそれは無視し得る程度に小さい。
【0055】そのため、粒子径の大きい内筒の内壁面に
添い流下する一方、空気は空気出口管317から流出す
る。即ち、油滴は完全に分離されるから、潤滑油の大部
分が分離される。タンクの底部に溜り、油出口h3か
ら、吸入装置に戻される。然し、微粒な油滴は、遠心分
離効果が不十分であるから、空気に混合して流出する。
これは、2段目に設けた油ミスト分離装置320で分離
される。
【0056】油ミスト分離器320は、図3に示すよう
に、タンク321、上蓋322、フィルタ323から成
る。また、適宜構造のブラケットにより、架台710に
一体的に固定される。上蓋322の中心部には、空気入
口h4が開口し、フィルタ323は上蓋322の内壁面
に上記開口を遮断する位置に設ける。
【0057】また、空気出口h5は、フィルタ323の
後流位置、例えば上蓋322に入口から遠い位置に設け
る。勿論、上蓋322は、タンク321の上部に設けら
れ内部を気密に保持する。油出口h6は、タンクの底部
に設ける。従って、微粒な油滴と空気の混合物は、フィ
ルタ323を介してタンク321に流入する。微粒な油
滴は、フィルタ323を通過する過程で減速され、次第
に大きな液滴になる。
【0058】油ミスト分離器320の入口と出口では流
れの方向が逆転するから、微粒子より直径が大に成長し
た油の液滴は、慣性が大で流れに追従できずタンクの底
部に集まり油出口h6から排出され、且つ、空気は空気
出口h5から流出することにより、油と空気が分離され
る。
【0059】返油装置330は、図7に示すように、油
分離器310の分離油貯留槽312の底部に絞り334
を介して連結する分岐管331と、油分離器320の分
離油貯留槽(タンク)321の底部に連結する分岐管3
32と、分岐管331と分岐管332を合流して圧縮機
200へ戻す油戻し管333と、油戻し管333の圧縮
機200の吸入口の直前に設けた電磁弁336から成
る。尚、分岐管332は、図1において、その途中を一
部省略して符号イ〜符号イで示し、また、油戻し管33
3は、同図において、その一部を省略して符号S1〜符
号S1で示した。
【0060】冷却器340は、図7に示すように、油戻
し管333に装着されたファンコイル対341に対し
て、ファンモータ342による空冷を行う装置である。
吸入装置400は、図1に示すように、吸入管410に
エアクリーナ420を取り付けた構造である。吐出配管
装置500は、図7に示すように、圧縮機200の吐出
口dと遠心式油分離器310の空気入口h1を連結する
配管510と、遠心式油分離器310の空気出口h2と
ミスト油分離器320の空気入口h4を連結する配管5
20と、ミスト油分離器320の空気出口h5とマニホ
ールド550を連結する配管530と、利用空気の取り
出し口である止弁560とから成る。尚、配管530
は、図1において、その途中を一部省略して、符号ロ〜
符号ロで示した。
【0061】マニホールド550は、圧縮機200に上
部に適宜ブラケットで固定される。マニホールド550
は、配管530に接続する空気入口M1を有すると共に
三つの空気出口M2,M3,M4を有し、この空気出口
M4と手持ち作業工具3200とが配管540、止弁5
60を介して接続している。手持ち作業工具3200
は、圧縮空気を動力に用いる工具であり、止め弁310
0、2位置切替弁3210及び工具本体3220とを備
えている。
【0062】従って、止め弁560、3100を開閉し
て、マニホールド550から手持ち作業工具3200へ
圧縮空気を供給することにより、工具本体3220を操
作することができる。マニホールド550の他の空気出
口M2は圧力スイッチ620へ接続すると共に他の空気
出口M3は電磁弁630を介してスロットル絞り装置6
40に接続されている。
【0063】制御装置600は、図7に示すように、蓄
電池611と整流器612の出力端を並列接続した充電
型電源610と圧力スイッチ620、電磁弁630、ス
ロットル絞り装置640で構成される。整流器612
は、ダイオードDを上下に直列接続したアームを発電機
の相数に応じて並列に接続した、ダイオードブリッジと
平滑コンデンサCを並列接続する。図の場合は2相の場
合を示す。3相の場合はアームを更に1本加えてその中
点を第3相に結べば良い。これらは全波整流出力合であ
るから、脈動が小さく更に、コンデンサCで平滑化され
るのでリップルの小さい粗直流電源を得る。
【0064】整流器612は、充電可能な2次電池61
1に並列に接続すれば、自動的に充電可能である。電源
の出力は、圧力スイッチ620を直列にいれて、電磁弁
630、冷却器340のファンモータ342、電磁弁3
36を負荷接続する。圧縮空気の圧力が上り圧力スイッ
チ620が動作すると負荷の電源は遮断される。これに
より、電磁弁630が閉動作してスロットル絞り装置6
40を駆動する。スロットル絞り装置640を駆動する
と圧縮機200は停止するが、エンジン100はアイド
リング運転を継続する。これについては後述する。
【0065】電磁弁336が閉動作して、冷却器340
のファンモータ342の運転と、油戻しを遮断する。圧
力が低下して、圧力スイッチ620が復帰すると負荷の
通電が回復して、エンジン100の回転数が上り、圧縮
機100は圧縮空気の供給を開始する。このとき、エン
ジン100は、起動と停止を繰り返すことがないので、
燃料消費率の良い運転を継続する。
【0066】圧力源の装置としては、エンジン100は
常時運転常態に設定できるから、作業機による空気消費
量のばラツキ、作業の継続頻度による空気消費量の時間
的バラツキ等に対して安定した圧力空気供給源となる。
スロットル絞り装置640は気化器111の制御に適切
な様に圧縮機200の上部に配置される。
【0067】スロットル絞り装置640の構成を図8に
示す。同図に示すように、スロットル絞り装置640
は、エアシリンダ641、偏位設定装置642から成
る。エアシリンダ641は、ハウジング641.2内に
ピストン641.1を摺動自在に挿入したものである。
【0068】偏位設定装置642は、U字状に曲げたブ
ラケット642.1の1側に、スリーブ642.2をね
じ止めし、スリーブ642.2の軸中心穴に座付き駆動
軸642.3を貫通させ、駆動軸端をワイヤ643に連
結したものである。ワイヤ643の他端は、気化器11
0のスロットルレバーに連結する。そして座付き駆動軸
642.3の座とブラケット642.1の曲げ部にバネ
642.4を挿入して、バネが642.4ワイヤ643
を引いてスロットル開を全開位置になる様設定する。
【0069】ブラケット642.1の他端には、エアシ
リンダ641を座付き駆動軸642.3に対抗して設
け、圧力が無い時ピストンが後退位置で対峙する様設定
する。この状態で、電磁弁630が遮断されると、高圧
空気がエアシリンダ641に供給され、ピストン64
1.1がバネ642.4の力に抗して、ワイヤ643の
引きを緩めるから、スロットルレバーは気化器110の
絞りを絞り、アイドル状態にする。
【0070】従って、エンジン100の回転速度が落ち
て、圧縮機200は停止する。圧縮機200は2サイク
ルエンジン100で駆動され、スクロール型圧縮機20
0の吸入側に設けた吸入装置400を介して吸入した大
気を圧送する。圧縮機200には潤滑油が封入される
が、これは圧送空気に混合して機外に吐出される。よっ
て、作業機に悪影響を与えるのみならず、潤滑油の消耗
を来す。これを防止する為、本実施例では、圧縮空気中
の油を、油分離装置300で分離し、返油装置330を
介して、分離した油を吸入装置400に戻し循環的に使
用する。
【0071】上述した本実施例において、2サイクルエ
ンジン100は、図4に示すように、クランクケース1
22の両側の側部で、ブラケット731,732を介し
て、架台710に一体に固定されるると共に、圧縮機2
00は、図2に示すように、ブラケット720を介して
架台710に一体的に固定され、また、架台710は防
振ゴム740により底殻750に防振的に固定されてい
る。また、油分離装置300は、図2,3に示すよう
に、懸架・外殻装置700の架台710上に一体的に取
りつけられ、架台710に防振ゴム740で防振的に底
殻750に固定・支持される。
【0072】上殻760は底殻750を上から安全にカ
バーし、取手770で簡単に持運び可能になっている。
底殻750には、ドレン処理穴751,752が設けら
れると共に上殻760には空気入口グリル761及び空
気出口グリル762が設けられている。尚、本実施例に
おいては、エンジン駆動式携帯型空気供給装置100、
スクロール型空気圧縮装置200等を効率的に配置して
いるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、適宜
の位置に選択配置可能である。
【0073】本実施例に係るエンジン駆動式携帯型圧縮
空気供給装置は、図7に示すように、特に、次の(1)
〜(4)に示す機能に特長がある。 (1)油分離装置300の遠心式油分離器310で分離
された油と、油ミスト式油分離器320で分離された油
は、返油装置330の油戻し管333に合流した後、油
冷却器340で冷却して、吸入装置400に戻す。 (2)遠心式油分離器310で分離された油を、油ミス
ト式油分離器320で分離された油を合流させる際、油
ミスト式油分離器320のフィルタ323による圧力損
失がある為、タンク312の圧力p1はタンク321圧
力p2より高く逆流する。これは、絞り334で調整し
て圧力p1と圧力p2の不平衡に起因する問題を解決す
る。 (3)油の戻り量の調整は、合流後の弁335で行う。 (4)油戻し管333が吸入装置400に合流する直前
に電磁弁336を設け、圧縮機停止と同時に閉鎖して、
加圧油が、低圧空気の吸入側に噴出してエアクリーナを
汚染するのを防止する。
【0074】本発明の他の実施例に係るエンジン駆動式
携帯型圧縮空気供給装置を図9に示す。本実施例は、吸
入装置200A、返油装置300A、制御装置600に
特長を有するものである。その他の構成は前述した実施
例と同様である。吸入装置400Aは、図9に示すよう
に、吸入管420に逆止弁430介装した。返油装置3
30は、図9に示すように、独立した油戻し管331
A,332Aから成り、冷却は専ら分離油量の多い遠心
式油分離器310からの油を冷却する。
【0075】流量調整はそれぞれの戻し管に設けた絞り
弁333A,334Aで独立を行う。この場合、油戻し
管331A,332Aには、遮断弁が無いので、吸入装
置400Aには、逆止弁430を設けて吸入管内に噴出
する油が、エアクリーナ410に逆流して汚染するのを
防止する。勿論、各油戻し管331A,332Aにそれ
ぞれ電磁弁を設けて遮断する方式でも良い。本質は、合
流しない為、圧力差に基づく油の逆流に関わる調整や、
動作の安定性が良い点である。
【0076】制御装置600は、図9に示すように、非
充電型電源を用いたものである。即ち、蓄電池611を
圧力スイッチ蓋620の動作検出に用い、他の負荷の電
源には専ら発電装置140の出力を用いるのが特徴であ
る。
【0077】本発明の携帯型作業機の実施例を図10に
示す。エンジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置1000
のマニホールド550の止弁560を介して、ホース3
201が接続され、作業ヘッド3101に圧縮空気が供
給される。作業ヘッド3101の制御弁3111は常閉
の開閉弁で、手動操作部MANを押すと、開動作して圧
縮空気が工具3121に供給される。
【0078】本発明の挾み式枝打装置の実施例を図11
に示す。本実施例では、手持ち作業装置(作業ヘッド)
3200の工具本体3220を空気駆動式挾み(エア挾
ニッパ)に置き換えたものである。即ち、制御弁311
0Aは、図11(c)に示すように3方向動作を行うも
のである。ケース3111Aには、バネ3114A、球
弁3113A、スプール3112A等を直列に収容する
貫通穴に交差して、圧縮空気入口3116Aと、給気口
3117A、排気口3118Aが設けられる。
【0079】レバー3115Aが自由の時は、球弁31
13Aはバネ3114Aにおされて、圧縮空気入口31
16を閉る。一方、このとき、給気口3117Aと排気
口3118Aが連通して作動部の空気が排気され、図1
1(a)に示すように、作動部は復元される。エアニッ
パ3120Aは、シリンダ3122A内に片側斜面式の
ピストン3121Aを設け、切歯対3123Aをピスト
ン3121Aで動作できる様にしたものである。圧力が
供給されると、図11(b)に示すように、ピストン3
121Aが貫通する。この時のピストン3121A斜面
は、切歯対3123Aの柄部を絞るので、切歯対312
3Aも絞りを受ける。
【0080】切歯対3123A内に木立の枝を挾み、レ
バー3115Aを押すと、枝は先鋭な切断面にて切断さ
れる。この場合、エアニッパ3120Aも、エンジン駆
動式携帯型圧縮空気供給装置1000も共に、小型軽量
で携帯容易な枝打ち機として動作する。畑、山林、自宅
から離れた場所等、商用電力の供給がない場合での、力
作業が容易にできる。
【0081】本発明の回転鋸式枝打装置の実施例を図1
2に示す。作業ヘッド3100Bは、回転鋸式切断装置
3120Bと、制御弁3110Bで構成される。制御弁
3110Bは制御弁3110Aの排気ポートを不要にし
た、オン/オフ式の2方弁である。弁の構成と作用は、
前述と同等なので省略する。回転鋸式切断装置3120
Bは、本体3121Bにベーンモータ3123Bを組み
込み、出力軸に傘歯車式の交差軸型動力伝達装置312
1Bを組み込む。最終出力軸には、回転鋸3124Bが
取りつけられる。
【0082】ベーンモータ3123Bは、供給気口31
25bから圧縮空気を供給すると、ベーンとロータとシ
リンダで囲われる空間に作動ガスが導入され、ロータが
回転し、排気口3123Bから排気される。これは最終
的には機外に排気される。握り部と鋸部が鈍角をなして
いるので、鋸断作業が容易である。エンジン駆動式携帯
型圧縮空気供給装置1000を圧縮空気源にして、商用
電力を使わない、使えない環境での、携帯容易な枝打装
置、その他動力式切断装置として利用可能である。
【0083】本発明の携帯型作業機の一例である空気充
填装置の実施例を図13に示す。空気充填装置3100
Cは、2方式の制御弁3110Bとホース3120C、
ホースの先端に設けた充填口3130Cからなる。必要
に応じて圧力計を付加しても良い。作業対象は、空気充
填より、所定の形状を復元する、空気式ポート、テン
ト、マット等の充填口3210を具備した風船体322
0である。充填口3210には、必要に応じて逆止弁を
設けると良い。充填口3120Cを充填口3210に合
わせた形状にすれば、制御弁3110Bを操作して、エ
ンジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置1000を用いて
圧縮空気を自在に供給して、復元可能である。
【0084】
【発明の効果】以上、実施例に基づいて具体的に説明し
たように、本発明は次の効果を奏する。 (1)エンジンを停止せず、圧縮機のみ運転停止する圧
力制御方式を採用しているので操作性が格段に向上する
と共にサージタンク等の容積を小さくでき、軽量化が促
進される。 (2)2サイクルエンジンとスクロール圧縮機の高速特
性並びに2サイクルエンジンの高出力特性により、小型
計量化、高速応答性による圧力制御性が向上し、作業機
の操作性を向上し、同時に携帯性を向上させることがで
きる。 (3)特にエンジンと圧縮機を同一の架台に搭載して、
この架台を防振支持する方式とすると、振動減衰効果が
大きく騒音低減効果が大きい。 (4)自家発電方式であるから充電が不要であり、或い
は、そのような危惧を極めて小さくすることができる。 (5)任意の作業機と組み合わせて、特有の作業を電力
の供給が困難な任意の場所で可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る平面図である。
【図2】図1中のA−A視側面図である。
【図3】図1のB−B断面を含むA−A視側面図であ
る。
【図4】エンジンのマウンティング説明図に関し、同図
(a)は図1中のC矢視図、同図(b)は図1中のD矢
視図であるエンジン本体の側面図、同図(c)は図1中
のE矢視図であるエンジン本体の側面図である。
【図5】図1中のA−Aの主要断面図である。
【図6】スクロール型圧縮機の要部断面図である。
【図7】本発明の一実施例に係る機能系統図である。
【図8】気化器の絞り開度制御装置の要部断面図であ
る。
【図9】本発明の他の実施例に係る機能系統図である。
【図10】本発明の携帯型作業装置の実施例を示す説明
図である。
【図11】本発明の挟み式枝打装置の実施例を示す要部
断面図である。
【図12】本発明の回転式鋸式枝打装置の実施例を示す
要部断面図である。
【図13】本発明の空気充填装置の実施例を示す要部断
面図である。
【符号の説明】
1000 エンジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置 100 2サイクルエンジン 110 気化器 111 吸気絞り弁 120 本体 121 シリンダ 122 クランクケース 123 ピストン 124 クランク軸 125 フライホイール 126 点火プラグ 130 遠心式クラッチ 131 クラッチドラム 132 クラッチシュー 140 発電機 141 ケース 142 軸 143 軸受け 144 ロータ 145 磁極 146 コイル 150 リコイルスタータ 151 取手 160 燃料タンク 170 ファンケース 200 スクロール型空気圧縮機 210 ケーシング 211 フロントケース 212 本体ケース 213 リアケース 214 吸入室 215 吐出室 220 継ぎ手 221 吸入口 221.1 吸入空胴 222 吐出口 222.1 吐出空胴 230 固定スクロール 231 鏡板 232 渦巻体 233 吐出口 240 旋回スクロール 241 鏡板 242 渦巻体 250 圧縮室 260 自転防止装置 270 偏心駆動軸 280 弁装置 310 遠心式油分離器 311 上円筒 312 分離油貯留槽 h1 空気入口 h2 空気出口 h3 油出口 316 空気入口管 317 空気出口管 320 油ミスト分離器 321 タンク 322 上蓋 323 フィルタ h4 空気入口 h5 空気出口 h6 油出口 330 返油装置 331 分岐管 332 分岐管 333 油戻し管 334 絞り(均圧用) 335 絞り(流量調整用) 336 電磁弁(圧縮機停止時油噴出防止用) 340 油冷却器 341 フィンコイル対 342 ファンモータ 400 吸入装置 410 エアクリーナ 420 吸入管 500 吐出配管 510 配管 520 配管 530 配管 540 配管 550 マニホールド 560 止弁 600 制御装置 610 充電型電源 611 蓄電池 612 整流器 620 圧力スイッチ 630 電磁弁 640 スロットル絞り装置 641 エアシリンダ 641.1 ピストン 641.2 ハウジング 642 偏位設定装置 642.1 ブラケット 642.2 駆動軸 642.3 バネ 643 ワイヤ 700 懸架・外殻装置 710 架台 720 圧縮機取付ブラケット 730 エンジン取付ブラケット 731 ブラケット 732 ブラケット 740 防振ゴム 750 底殻 751 ドレン処理穴 752 ドレン処理穴 760 上殻 761 空気入口グリル 762 空気出口グリル 770 取手 800 動力伝達装置 810 駆動側歯付プーリ 820 従動側歯付プーリ 830 コグベルト 840 軸受け
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F04B 41/00 F04B 17/00 A (72)発明者 工藤 和憲 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内 (72)発明者 中村 清二 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内 (72)発明者 関田 真澄 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内 (72)発明者 板鼻 勉 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内 (72)発明者 園原 恒利 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋機器製作所内 (72)発明者 小林 寛之 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気化器付きエンジンを駆動源に用いて圧
    縮機を駆動して、作業機を圧縮空気で駆動可能にしたエ
    ンジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置において、クラン
    ク軸の一端に設けられエンジンの出力を断続する遠心式
    クラッチ及び遠心式クラッチの2次側に設けられ遠心式
    クラッチの断続と同期して駆動される交流式発電装置を
    具備したエンジンと、圧縮機と、エンジンの交流式発電
    装置の回転軸と圧縮機の駆動軸とを連結する動力伝達装
    置と、圧縮機の吐出する圧縮空気中の油を分離する油分
    離器及び油分離器で分離した油をスクロール型圧縮機の
    吸入側に戻す返油装置を具備した油分離装置と、圧縮機
    の吐出する圧力と設定値の大小関係を検出する吐出圧力
    検出装置と、圧力検出装置の作動信号に応じて、気化器
    の絞り弁を絞り、エンジンの回転速度をアイドリング回
    転速度に下げるスロットル制御装置を備え、圧縮空気の
    圧力の上限と下限を検出して、エンジンをアイドリング
    速度とアイドリングより高い速度の2段に速度制御運転
    すると共に圧縮機を断続運転可能にしたことを特徴とす
    るエンジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置。
  2. 【請求項2】 エンジンは2サイクルエンジンであり、
    圧縮機は鏡板に渦巻体を立設したスクロールを対配置す
    ると共に偏心軸を具備する偏心駆動軸と自転防止装置を
    介して一方のスクロールの回りに他方のスクロールを旋
    回駆動して両渦巻体と両鏡板の間に形成される圧縮室が
    旋回運動と共に中央に移動する時に容積が連続的に減少
    するのを利用して液体を圧送可能にしたスクロール型圧
    縮機であることを特徴とする請求項1記載ののエンジン
    駆動式携帯型圧縮空気供給装置。
  3. 【請求項3】 油分離器は遠心式油分離器と油ミスト式
    油分離器をこの順に直列2段接続した2段式油分離器で
    あり、返油装置は遠心式油分離器の分離油貯留槽の底部
    に絞りを介して連結する分岐管と、油ミスト式油分離器
    の分離油貯留槽の底部に連結する分岐管と、これら二つ
    の分岐管を合流する油戻し管と、油戻し管の圧縮機の吸
    入口の直前に設けた電磁弁から成ることを特徴とする請
    求項1又は2記載のエンジン駆動式携帯型圧縮空気供給
    装置。
  4. 【請求項4】 返油装置は遠心式油分離器の分離油貯留
    槽の底部と圧縮機の吸入口を絞りを介して連結する油戻
    し管と、油ミスト式油分離器の分離油貯留槽の底部と圧
    縮機の吸入口を絞りを介して連結する油戻し管から成
    り、圧縮機の吸入口と大気との間に逆止弁又は電磁弁を
    設けて分離油を独立に戻し得ると共に圧縮機停止と同時
    に二つの油戻し管と大気とを遮断可能にしたことを特徴
    とする請求項1又は2記載のエンジン駆動式携帯型圧縮
    空気供給装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも遠心式油分離装置の油戻し管
    の途中に油冷却器を設けたことを特徴とする請求項1、
    2、3又は4記載のエンジン駆動式携帯型圧縮空気供給
    装置。
  6. 【請求項6】 少なくともエンジンとスクロール型圧縮
    機を同一の架台に一体的に固定すると共にエンジンとス
    クロール型圧縮機をベルト式動力伝達装置で連結して上
    記架台を静止部材に対して防振支持により固定したこと
    を特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のエンジ
    ン駆動式携帯型圧縮空気供給装置。
  7. 【請求項7】 静止部材は平面形状が矩形状で平皿状の
    底殻部材と底殻部材を上方から覆う断面4分楕円状の殻
    部材の上部に取手を設けた上殻部材で形成した外殻部材
    から成り、取手を介して容易に運搬可能にしたことを特
    徴とする請求項6記載のエンジン駆動式携帯型圧縮空気
    供給装置。
  8. 【請求項8】 交流式発電装置の出力を整流した直流出
    力で返油装置の油戻し管又は吸入管を開閉する電磁弁、
    圧力検出装置及びスロットル絞り制御装置を駆動可能に
    したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又
    は7記載のエンジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8記載のエンジン駆動式携
    帯型圧縮空気供給装置と、圧縮空気を動力に用いる手持
    ち作業工具とから成ることを特徴とする携帯型作業機。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の手持ち作業工具はニッ
    パ式切断装置であることを特徴とする携帯型枝打装置。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の手持ち作業工具は回転
    鋸歯式切断装置を具備することを特徴とする携帯型枝打
    装置。
  12. 【請求項12】 請求項9記載の手持ち作業工具は風船
    体の空気充填口に適合した充填口を備え、風船体に空気
    を充填して所定の形状を復元可能であることを特徴とす
    る携帯型作業機。
JP26952796A 1996-10-11 1996-10-11 エンジン駆動式携帯型圧縮空気供給装置及びこれを動力源とする携帯型作業機並びに携帯型枝打装置 Withdrawn JPH10115225A (ja)

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