JPH10114501A - ガス精製方法およびそれに用いる装置 - Google Patents

ガス精製方法およびそれに用いる装置

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JPH10114501A
JPH10114501A JP8267570A JP26757096A JPH10114501A JP H10114501 A JPH10114501 A JP H10114501A JP 8267570 A JP8267570 A JP 8267570A JP 26757096 A JP26757096 A JP 26757096A JP H10114501 A JPH10114501 A JP H10114501A
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明 吉野
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洋実 木山
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篤 宮本
Nobunao Kikuchi
延尚 菊地
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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体製造工場等で必要とされる高純度(9
9.99999%程度)の水素を製造することのできる
ガス精製方法を提供する。 【解決手段】H2 を含む混合ガスを脱湿工程に導入して
混合ガス中の水分を除去し、水分除去された混合ガスを
脱炭酸工程に導入して混合ガス中の炭酸ガスを固化して
除去し、この炭酸ガスを除去された混合ガスを触媒工程
に導入して混合ガス中に残存する炭酸ガスをメタンガス
に変換したのち脱メタン工程に導入して混合ガス中のメ
タンガスを固化して除去し、このメタンガスを除去した
混合ガスを低温吸着工程に導入して混合ガス中に残存す
るメタンガスや一酸化炭素を吸着除去して純化してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体産業等で必
要とされる高純度水素を得ることのできるガス製造方法
およびそれに用いる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、化石燃料等を原料とする水素
(H2 )製造装置では、LPG,NG,ナフサ等の原料
を水蒸気改質工程やCO変成工程に通して、H2 ガス成
分が約46.2%(水分不含で約74%)含有された混
合ガスを生成し、そののち、この混合ガスを水素PSA
装置(複数の吸着塔を交互に運転〔吸着・再生〕し、吸
着塔に不純分を吸着させて水素を高純度化する装置)に
導入して99.9〜99.999%にまで高純度化して
いる。このようにして製造されたH2 ガスは、ボンベや
カードルに充填されユーザーに供給されている。ところ
が、半導体ユーザー等が使用するH2 ガスは、99.9
9999%程度にまで超高純度にする必要があるため、
上記製造H2 ガスを精製している。すなわち、上記半導
体製造工場等では、上記ボンベやカードル内のH2 ガス
を工場内の加工室,作業室等に供給するためのH2 供給
ラインの上流側に、精製装置を取着しており、この精製
装置に設けたPd透過膜や低温吸着手段を利用して、ボ
ンベやカードル内のH2 ガスを99.99999%程度
にまで超高純度化してから上記加工室等に供給してい
る。
【0003】しかしながら、上記方法では、H2 製造装
置の設置費用の他に、精製装置の取付費用やカードルの
運搬費用等が必要となり、非常にコスト高になるため、
2製造原単価が上昇する。また、精製後のH2 ガスの
収率は75%程度であり、これもH2 製造原単価が上昇
する原因となっている。そこで、水素PAS装置を削除
し、Pd透過膜や低温吸着手段により直接超高純度化さ
せることも考えられるが、Pd透過膜による場合には、
Pd膜が高価であり、かつ低収率であること、また、低
温吸着手段による場合には、装置が大規模となり、かつ
CO2 の固化による閉塞等の問題もあり、両方法ともに
実現されていないのが実情である。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、半導体製造工場等で必要とされる高純度(9
9.99999%程度)の水素を得ることのできるガス
精製方法およびそれに用いる装置の提供をその目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、H2 を含む混合ガスを脱湿工程に導入し
て混合ガス中の水分を除去し、水分除去された混合ガス
を脱炭酸工程に導入して混合ガス中の炭酸ガスを固化し
て除去し、この炭酸ガスを除去された混合ガスを触媒工
程に導入して混合ガス中に残存する炭酸ガスをメタンガ
スに変換したのち脱メタン工程に導入して混合ガス中の
メタンガスを固化して除去し、このメタンガスを除去し
た混合ガスを低温吸着工程に導入して混合ガス中に残存
するメタンガスや一酸化炭素を吸着除去して純化するガ
ス精製方法を第1の要旨とし、H 2 を含む混合ガスの供
給管と、上記供給管から供給される混合ガス中の水分を
除去する脱湿塔と、上記脱湿塔で水分除去された混合ガ
スを導入し混合ガス中の炭酸ガスを固化して除去する脱
炭酸塔と、上記脱炭酸塔で炭酸ガスを除去された混合ガ
スを導入し混合ガス中に残存する炭酸ガスをメタンガス
に変換する触媒塔と、上記触媒塔を経由した混合ガスを
導入して混合ガス中のメタンガスを固化して除去する脱
メタン塔と、上記脱メタン塔でメタンガスを除去された
混合ガスを導入し混合ガス中に残存するメタンガスや一
酸化炭素を吸着除去して純化する低温吸着塔を備えたガ
ス精製装置を第2の要旨とする。
【0006】すなわち、本発明のガス精製方法は、ま
ず、第1段階の脱湿工程でH2 を含む混合ガス(例え
ば、LPG等の改質ガス等)に含まれる水分の除去を行
う。ついで、第2段階の脱炭酸工程で混合ガスに含まれ
るCO2 およびCH4 の大部分を液体窒素等の冷媒との
熱交換により固化させて除去する。つぎに、第3段階の
触媒工程で混合ガス中に残存するCO2 をCH4 に変換
させる。つぎに、第4段階の脱メタン工程で上記触媒工
程で生成したCH4 を液体窒素等の冷媒との熱交換によ
り固化させて除去する。そののち、最終段階の低温吸着
工程で混合ガス中に微量残存するCH4 やCOを低温吸
着させて除去し、超高純度化する。このように、本発明
の精製方法は、脱湿と低温吸着との間で、脱炭酸,触媒
(CO2 をCH4 に変換)および脱メタンを行ってい
る。そのため、超高純度(99.99999%以上の純
度)のH2 を得ることができる。
【0007】上記のように、本発明のガス精製方法によ
れば、99.99999%程度の超高純度のH2 を得る
ことができるため、H2 製造装置の設置費用だけでよ
く、精製装置の取付費用やカードルの運搬費用等が必要
とならず、非常にコスト安である。したがって、H2
造原単価が低下する。また、混合ガスからH2 を取り出
すときのH2 ガスの収率は95%以上と高く、これもH
2 製造原単価が低下する原因となる。また、水素PAS
装置を削除してPd透過膜や低温吸着手段により直接超
高純度化させる場合と比べて、Pd透過膜による場合よ
りも安価で、高収率である。また、低温吸着手段による
場合と比べて、小規模となり、かつCO2の固化による
閉塞等の問題がない。一方、本発明の装置では、上記の
優れた方法を簡単に実現することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を図
面にもとづいて説明する。
【0009】図1は本発明の一実施の形態を示す構成図
である。図において、1は第1熱交換器であり、その内
部に、混合ガス供給管31に連結する混合ガス通路1a
と、脱炭酸塔9,10、第2熱交換器7を経由した低温
の混合ガスが通る混合ガス通路1bが形成されている。
そして、両通路1a,1bを通る混合ガス同士の熱交換
により、混合ガス通路1aを通る混合ガスを150℃程
度に降温させ、混合ガス通路1bを通る混合ガスを20
0℃程度に昇温させる作用をする。上記混合ガスは、H
2 :46.2重量%(以下、%と略す),CO2 :1
2.7%,CO:2.0%,CH4 :1.5%,H
2 O:37.6%を含有する混合ガスであり、440N
3 /hの混合ガスが第1冷却器2に供給される。この
混合ガスは、つぎの2工程を経て改質された混合ガスで
ある。すなわち、LPG(プロパンガス)を水蒸気改質
工程(LPGを水蒸気と混合したのち所定温度で改質炉
に導入し、この改質炉の触媒によりCH4 とH2 Oを反
応させ、H2 ガスを主成分とする合成ガスに改質する)
およびCO変成工程(水蒸気改質工程で改質された合成
ガス中の残存COをH2 Oと反応させてH2 に転化す
る)を経由させることにより改質し、上記成分の混合ガ
スとしたものである。2は第1冷却器であり、第1熱交
換器1を経由した混合ガスを35℃程度(常温)に降温
させる作用をする。
【0010】3,4は同一構造の第1,第2脱湿塔であ
り、脱湿剤として、活性アルミナが内蔵されている。こ
の脱湿剤は、第1冷却器2を経た混合ガス中のH2 Oを
完全に除去する作用をする。5は再生用第1ヒーターで
あり、各脱湿塔3,4の外側に配設される。7は第2熱
交換器であり、その内部に、上記脱湿塔3,4を経由し
た混合ガスが通る混合ガス通路7aと、脱炭酸塔9,1
0を経由した低温の混合ガスが通る混合ガス通路7b
と、固化槽8で生じたGN2 が通るGN2 通路7cが形
成されている。そして、各通路7a〜7cを通る混合ガ
ス,GN2 の熱交換により、混合ガス通路7aを通る混
合ガスを−180℃程度に降温させ、混合ガス通路7b
を通る混合ガスを30℃程度(常温)に昇温させ、GN
2 通路を通るGN2 を30℃程度(常温)に昇温させる
作用をする。
【0011】8は固化槽であり、その内部に、同一構造
の2つの脱炭酸塔9,10および2つの脱メタン塔1
1,12が収容されている。この固化槽8は、その内部
に溜められた液体窒素(LN2 )の冷熱を利用して混合
ガス中のCO2 ,CH4 を固化させる作用をする。上記
各脱炭酸塔9,10および各脱メタン塔11,12は、
図2に示すように、円筒状ケーシング9a,10a,1
1a,12aと、この中央に同心状に形成された円筒状
LN2 通路9b,10b,11b,12bと、これらの
間の空間を仕切り壁9c,10c,11c,12cで等
間隔に仕切ることにより形成される断面形状扇形の8つ
のH2 通路とを有する。このものでは、H 2 の伝熱面積
が広く、熱交換量が大きい。また、上記H2 通路の先端
側部分に、固化したCO2 ,CH4 がH2 と共に排出し
ないよう、スクリーン(図示せず)が設けられている。
そして、各脱炭酸塔9,10は、そのH2 通路を通る混
合ガス(第2熱交換器7を経た混合ガス)中のCO2
CH4 を固化させて除去する作用をし、各脱メタン塔1
1,12は、そのH2 通路を通る混合ガス(第3熱交換
器18を経た混合ガス)中のCH4 を固化させて除去す
る作用をする。
【0012】13は混合ガス昇温用ヒーターであり、万
一第1熱交換器1で200℃まで昇温しきれない場合に
混合ガスを加熱して200℃程度に昇温させる。14は
触媒塔であり、触媒として、Ni(ニッケル)が内蔵さ
れている。この触媒は、混合ガス中に含まれるCOおよ
び微量のCO2 をCH4 ,H2 Oに変換させる作用をす
る。15は第2冷却器であり、触媒塔14を経由した高
温の混合ガスを35℃程度(常温付近)に冷却する作用
をする。16,17は同一構造の第3,第4脱湿塔であ
り、脱湿剤として、活性アルミナが内蔵されている。こ
の脱湿剤は、第2冷却器15を経た混合ガス中のH2
を完全に除去する作用をする。6は再生用第2ヒーター
であり、各脱湿塔16,17の外側に配設される。18
は第3熱交換器であり、その内部に、第3,第4脱湿塔
16,17を経由した混合ガスが通る混合ガス通路18
aと、低温吸着塔19,20を経由した精製H2 が通る
2 通路18bとが形成されている。そして、各通路1
8a,18bを通る混合ガス,H2 の熱交換により、常
温の混合ガスを−180℃程度に降温させ、精製H 2
30℃程度(常温)に昇温させる作用をする。
【0013】19,20は同一構造の低温吸着塔であ
り、内筒21,23と外塔22,24とからなる二重構
造になっている。上記外塔22,24には、吸着剤再生
時に常温のGN2 が流通する。一方、上記内塔21,2
3には、低温の混合ガス中のCH4 ,CO(極微量不純
物)を吸着除去する吸着剤が内蔵されている。このよう
な吸着剤としては、活性炭が用いられている。25は低
温吸着塔19,20で精製されたH2 を製品H2 ガスと
して取り出す製品水素取出管である。図において、26
はLN2 貯槽であり、固化槽8にLN2 を供給する。2
7,28は真空ポンプであり、固化したCO2 とCH4
を気化させる作用をする。29はコールドボックスであ
り、内部にパーライトが保持されている。そして、内部
に収納された両熱交換器7,18、固化槽8および両低
温吸着塔19,20を断熱する。上記のような各脱湿塔
3,4,16,17では、混合ガス中のH2 O除去およ
び脱湿剤の再生が交互に繰り返して行われ、各脱炭酸塔
9,10および各脱メタン塔11,12では、CO2
CH4 の固化および固化物の排出が交互に繰り返して行
われ、低温吸着塔19,20では、混合ガス中の不純物
吸着除去および内塔21,23の吸着剤の再生が交互に
繰り返して行われる。
【0014】一方、上記第1冷却器2と第1,第2脱湿
塔3,4とは、つぎのような配管類で連結している。す
なわち、第1冷却器2は第1脱湿塔3に配管33,開閉
弁34a付き配管34で連結し、第2脱湿塔4に配管3
3,開閉弁35a付き配管35で連結している。そし
て、両配管34,35が両開閉弁36a,36b付き配
管36で連結し、この配管36の両開閉弁36a,36
b間の部分からベント管37が延びている。
【0015】第1,第2脱湿塔3,4と固化槽8内の両
脱炭酸塔9,10とは、つぎのような配管類で連結して
いる。すなわち、第1脱湿塔3から延びる開閉弁38a
付き配管38および第2脱湿塔4から延びる開閉弁39
a付き配管39は第1脱炭酸塔9に配管40,第2熱交
換器7の混合ガス通路7a,配管41,開閉弁42a付
き配管42で連結し、第2脱炭酸塔10に配管40,第
2熱交換器7の通路7a,配管41,開閉弁43a付き
配管43で連結している。図において、30は両配管3
8,39を連結する開閉弁30a付き配管である。
【0016】両脱炭酸塔9,10と触媒塔14とは、つ
ぎのような配管類で連結している。すなわち、第1脱炭
酸塔9から延びる開閉弁44a付き配管44および第2
脱炭酸塔10から延びる開閉弁45a付き配管45は配
管46,第2熱交換器7の混合ガス通路7b,配管4
7,第1熱交換器1の混合ガス通路1b,配管48,ヒ
ーター13,配管49で連結している。また、第1脱炭
酸塔9と真空ポンプ27とは、配管44,開閉弁51a
付き配管51,配管53で連結し、第2脱炭酸塔10と
真空ポンプ27とは、配管45,開閉弁52a付き配管
52,配管53で連結している。図において、50はL
2 貯槽26と固化槽8を連結する開閉弁50a付き配
管である。
【0017】触媒塔14と第3,第4脱湿塔16,17
とは、つぎのような配管類で連結している。すなわち、
触媒塔14は第3脱湿塔16に第2冷却器15を有する
配管55,開閉弁56a付き配管56で連結し、第4脱
湿塔17に配管55,開閉弁57a付き配管57で連結
している。そして、両配管56,57が両開閉弁58
a,58b付き配管58で連結し、この配管58の両開
閉弁58a,58b間の部分からベント管59が延びて
いる。
【0018】第3,第4脱湿塔16,17と両脱メタン
塔11,12とは、つぎのような配管類で連結してい
る。すなわち、第3脱湿塔16から延びる開閉弁60a
付き配管60および第4脱湿塔17から延びる開閉弁6
1a付き配管61は第1脱メタン塔11に配管62,第
3熱交換器18の混合ガス通路18a,配管63,開閉
弁64a付き配管64で連結し、第2脱メタン塔12に
配管62,第3熱交換器18の混合ガス通路18a,配
管63,開閉弁65a付き配管65で連結している。6
6は両配管60,61を連結する開閉弁66a付き配管
である。
【0019】両脱メタン塔11,12と両低温吸着塔1
9,20とは、つぎのような配管類で連結している。す
なわち、第1脱メタン塔11から延びる開閉弁67a付
き配管67および第2脱メタン塔12から延びる開閉弁
68a付き配管68は第1低温吸着塔19に配管69,
開閉弁70a付き配管70で連結し、第2低温吸着塔2
0に配管69,開閉弁71a付き配管71で連結してい
る。また、第1脱メタン塔11と真空ポンプ28とは、
配管67,開閉弁72a付き配管72,配管74で連結
し、第2脱メタン塔12と真空ポンプ28とは、配管6
8,開閉弁73a付き配管73,配管74で連結してい
る。
【0020】両低温吸着塔19,20と製品水素取出管
25とは、つぎのような配管類で連結している。すなわ
ち、製品水素取出管25に第1低温吸着塔19の内塔2
1が開閉弁75a付き配管75,配管77,第3熱交換
器18のH2 通路18bで連結し、第2低温吸着塔20
の内塔23が開閉弁76a付き配管76,配管77,第
3熱交換器18のH2 通路18bで連結している。ま
た、上記製品水素取出管25は第1低温吸着塔19の内
塔21から延びる配管75に配管78,開閉弁79a付
き配管79で連結し、第2低温吸着塔20の内塔23か
ら延びる配管76に配管78,開閉弁80a付き配管8
0で連結している。図において、81,82は配管7
0,71から延びる開閉弁81a,82a付きベント管
であり、83,84は低温吸着塔19,20の外塔2
2,24から延びる開閉弁83a,84a付きベント管
である。
【0021】また、85はGN2 取出管であり、固化槽
8の上壁に配管86,第2熱交換器7のGN2 通路7c
で連結している。また、GN2 取出管85は、第1低温
吸着塔19の外塔22に配管87,開閉弁88a付き配
管88で連結し、第2低温吸着塔20の外筒24に配管
87,開閉弁89a付き配管89で連結している。
【0022】上記装置において、第1脱湿塔3,第1脱
炭酸塔9,第3脱湿塔16,第1脱メタン塔11および
第1低温吸着塔19を不純物等除去工程で用い、第2脱
湿塔4,第2脱炭酸塔10,第4脱湿塔17,第2脱メ
タン塔12および第2低温吸着塔20を再生工程で用い
る場合の作用を、図3〜図5にもとづいて説明する。図
3〜図5において、開閉弁が開弁状態にあることを、矢
印で示し、開閉弁が閉弁状態にあることを、バルブを黒
く塗りつぶすことで示す。不純物等除去工程では、ま
ず、LN2 貯槽26から配管50を介して固化槽8にL
2 を導入し供給しておく。ついで、混合ガス供給管3
1から供給される混合ガスを第1熱交換器1の混合ガス
通路1aに導入し、ここで第2熱交換器7の混合ガス通
路7bを経た混合ガスと熱交換して降温したのち、配管
32を介して第1冷却器2に導入し、ここで冷却する。
これらの冷却で混合ガス中のH2 Oを除去する。つぎ
に、第1冷却器2を経た混合ガスを配管33,34を介
して第1脱湿塔3に導入し、ここで混合ガス中のH2
を略完全に除去したのち、配管38,40を介して第2
熱交換器7に導入する。この第2熱交換器7で、第1脱
炭酸塔9を経た混合ガス,固化槽8で生じたGN2 と熱
交換して降温したのち、配管41,42を介して第1脱
炭酸塔9に導入する。この第1脱炭酸塔9で、固化槽8
に収容されたLN 2 の冷熱により混合ガス中のCO2
CH4 を固化させて除去する。つぎに、第1脱炭酸塔9
を経た混合ガスを配管44,46を介して第2熱交換器
7の混合ガス通路7bに導入し、ここで第1脱湿塔3を
経た混合ガス,固化槽8で生じたGN2 と熱交換して昇
温したのち、配管47を介して第1熱交換器1の混合ガ
ス通路1bに導入する。この第1熱交換器1で混合ガス
供給管31から供給される混合ガスと熱交換して昇温し
たのち、ヒーター13で昇温して触媒塔14に導入し、
ここで混合ガス中のCOと微量のCO2 をCH4 とH2
Oに変換する。つぎに、触媒塔14を経た混合ガスを配
管55を介して第2冷却器15で冷却したのち、配管5
5,56を介して第3脱湿塔16に導入し、ここで混合
ガス中のH2 Oを略完全に除去する。つぎに、第3脱湿
塔16を経た混合ガスを配管60,62を介して第3熱
交換器18の混合ガス通路18aに導入し、ここで第1
低温吸着塔19の内塔21を経た精製H2 と熱交換して
降温し、配管63,64を経て第1脱メタン塔11に導
入する。この第1脱メタン塔11で、固化槽8に収容さ
れたLN2 の冷熱により混合ガス中のCH4 を固化させ
て除去したのち、配管67,69,70を介して第1低
温吸着塔19に導入し、ここで混合ガス中のCO,CH
4 等の極微量不純物を吸着除去し、超高純度化する。そ
ののち、第1低温吸着塔19を経た精製H2 を配管7
5,76を介して第3熱交換器18のH2 通路18bに
導入し、ここで常温にして製品水素取出管25から取り
出す。このようにして得られた製品H2 は、99.99
999%程度にまで超高純度化されており、170Nm
3 /hの製造量がある。
【0023】一方、再生工程では、第2脱湿塔4の脱湿
剤を、つぎのようにして再生する。この再生に際して
は、配管30の開閉弁30aを開弁しておく。ついで、
第2脱湿塔4の横側部の再生用第1ヒーター5を200
℃程度に昇温させてこの高温で第2脱湿塔4を加熱し、
第2脱湿塔4内の吸着剤に吸着されたH2 Oを脱着させ
る。つぎに、第1脱湿塔3で水分を吸着除去した混合ガ
スを配管30を介して第2脱湿塔4に導入し、この混合
ガスで第2脱湿塔4内の湿気を取り除いて乾燥させたの
ちこの第2脱湿塔4から排出する。この排出した混合ガ
スをベント管37から外部に放出する。これにより、第
2脱湿塔4の脱湿剤が再生される。また、第4脱湿塔1
7の脱湿剤の再生は、上記第2脱湿塔4の脱湿剤の再生
と同様にして行う。
【0024】また、第2脱炭酸塔10を、つぎのように
して再生する。すなわち、第1真空ポンプ27を作動さ
せ第2脱炭酸塔10内の空気を吸引して減圧する。これ
により、第2脱炭酸塔10内の生成ドライアイスが昇華
して、第1真空ポンプ27に吸引,排出される。また、
第2脱メタン塔12を再生する場合には、上記第2脱炭
酸塔10の再生と同様に、第2真空ポンプ28を作動さ
せ第2脱メタン塔12内の空気を吸引して減圧する。こ
れにより、第2脱メタン塔12内の生成固化メタンがガ
ス化して、第2真空ポンプ28に吸引,排出される。
【0025】また、第2低温吸着塔20の内塔23の吸
着剤は、つぎのようにして再生される。すなわち、ま
ず、第2低温吸着塔20の外塔24に、GN2 取出管8
5を通る常温のGN2 を配管87,89を介して導入
し、外塔24内を通したのち配管84から排出する。一
方、第2低温吸着塔20の内塔23に、製品水素取出管
25を通る常温のH2 を配管78,80を介して導入
し、内塔23内を通したのち配管82から排出する。こ
のようなGN2 とH2 との流通により、吸着剤を常温近
くに(約20℃)加温し、吸着されていた微量不純物を
排出する。
【0026】また、上記装置において、第1脱湿塔3,
第1脱炭酸塔9,第3脱湿塔16,第1脱メタン塔11
および第1低温吸着塔19を再生工程で用い、第2脱湿
塔4,第2脱炭酸塔10,第4脱湿塔17,第2脱メタ
ン塔12および第2低温吸着塔20を不純物等除去工程
で用いる場合には、各開閉弁の開閉を図3〜図5に示す
状態とは逆にすることが行われる。ただし、開閉弁30
a,50a,66aは開弁する。
【0027】上記のように、この実施の形態では、改質
ガスから99.99999%以上の純度を有するH2
得ることができる。したがって、従来例の精製装置の取
付費用やカードルの運搬費用等を省略することができ、
安価である。特に、オンサイト方式(メーカー側がユー
ザーの工場敷地内にH2 製造装置を設置し、この設置費
用をメーカー側が負担する方式)では、設備費が必要で
なくなる。このため、H2 製造原単価が低下する。ま
た、H2 ガスの収率は95%以上と高く、これもH2
造原単価が低下する原因となる。
【0028】なお、上記実施の形態では、各脱湿塔3,
4,16,17の脱湿剤として、活性アルミナを用いて
いるが、これに限定するものではなく、合成ゼオライト
を用いてもよい。また、低温吸着塔19,20の吸着剤
として、活性炭を用いているが、合成ゼオライトを用い
てもよい。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明のガス精製方法
は、脱湿と低温吸着との間で、脱炭酸,触媒(CO2
CH4 に変換)および脱メタンを行っているため、超高
純度(99.99999%以上の純度)のH2 を得るこ
とができる。したがって、H2 製造装置の設置費用だけ
でよく、精製装置の取付費用やカードルの運搬費用等が
必要とならず、非常にコスト安である。このため、H2
製造原単価が低下する。また、H2 ガスの収率は95%
以上と高く、これもH2 製造原単価が低下する原因とな
る。また、水素PAS装置を削除してPd透過膜や低温
吸着手段により直接超高純度化させる場合と比べて、P
d透過膜による場合よりも安価で、かつ高収率である。
また、低温吸着手段による場合と比べて、小規模とな
り、かつCO2の固化による閉塞等の問題がない。一
方、本発明の装置では、上記の優れた方法を簡単に実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のガス精製装置を示す構
成図である。
【図2】脱炭酸塔および脱メタン塔の構造説明図であ
る。
【図3】上記ガス精製装置の作用を示す拡大部分構成図
である。
【図4】上記ガス精製装置の作用を示す拡大部分構成図
である。
【図5】上記ガス精製装置の作用を示す拡大部分構成図
である。
【符号の説明】
1 第1熱交換器 2 第1冷却器 3,4 第1脱湿塔 7 第2熱交換器 8 固化槽 9,10 脱炭酸塔 11,12 脱メタン塔 14 触媒塔 18 第3熱交換器 19,20 低温吸着塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊地 延尚 大阪府堺市築港新町2丁6番地40 大同ほ くさん株式会社堺工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 H2 を含む混合ガスを脱湿工程に導入し
    て混合ガス中の水分を除去し、水分除去された混合ガス
    を脱炭酸工程に導入して混合ガス中の炭酸ガスを固化し
    て除去し、この炭酸ガスを除去された混合ガスを触媒工
    程に導入して混合ガス中に残存する炭酸ガスをメタンガ
    スに変換したのち脱メタン工程に導入して混合ガス中の
    メタンガスを固化して除去し、このメタンガスを除去し
    た混合ガスを低温吸着工程に導入して混合ガス中に残存
    するメタンガスや一酸化炭素を吸着除去して純化するこ
    とを特徴とするガス精製方法。
  2. 【請求項2】 脱湿工程が、活性アルミナを内蔵する脱
    湿塔で行われる請求項1記載のガス精製方法。
  3. 【請求項3】 脱炭酸工程が、液体窒素の冷熱を利用し
    て混合ガス中の炭酸ガスを固化させて除去するものであ
    る請求項1記載のガス精製方法。
  4. 【請求項4】 触媒工程が、Niを内蔵する触媒塔で行
    われる請求項1記載のガス精製方法。
  5. 【請求項5】 脱メタン工程が、液体窒素の冷熱を利用
    して混合ガス中のメタンガスを固化させて除去するもの
    である請求項1記載のガス精製方法。
  6. 【請求項6】 低温吸着工程が、活性炭を内蔵する低温
    吸着塔で行われる請求項1記載のガス精製方法。
  7. 【請求項7】 H2 を含む混合ガスの供給管と、上記供
    給管から供給される混合ガス中の水分を除去する脱湿塔
    と、上記脱湿塔で水分除去された混合ガスを導入し混合
    ガス中の炭酸ガスを固化して除去する脱炭酸塔と、上記
    脱炭酸塔で炭酸ガスを除去された混合ガスを導入し混合
    ガス中に残存する炭酸ガスをメタンガスに変換する触媒
    塔と、上記触媒塔を経由した混合ガスを導入して混合ガ
    ス中のメタンガスを固化して除去する脱メタン塔と、上
    記脱メタン塔でメタンガスを除去された混合ガスを導入
    し混合ガス中に残存するメタンガスや一酸化炭素を吸着
    除去して純化する低温吸着塔を備えたことを特徴とする
    ガス精製装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007246414A (ja) * 2006-03-14 2007-09-27 National Institute Of Advanced Industrial & Technology メタン濃縮装置及びメタン濃縮方法

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