JPH10113699A - 有機性汚泥のスラリー化方法および装置 - Google Patents
有機性汚泥のスラリー化方法および装置Info
- Publication number
- JPH10113699A JPH10113699A JP8284727A JP28472796A JPH10113699A JP H10113699 A JPH10113699 A JP H10113699A JP 8284727 A JP8284727 A JP 8284727A JP 28472796 A JP28472796 A JP 28472796A JP H10113699 A JPH10113699 A JP H10113699A
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- Japan
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- sludge
- reaction tank
- cake
- organic
- slurrying
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 有機性汚泥を効率よく均等に膨化させてスラ
リー粘度を効果的に低下させてポンプ輸送や管路輸送等
を可能とし、ハンドリング性を向上し得るとともに、こ
れをガス化原料にも適用できるようなスラリー流動性を
もたせる。 【解決手段】 有機性汚泥のスラリー化装置は、汚泥ケ
ーキを加圧下において加熱する反応槽と、この加熱反応
槽の下流側に接続され入口にフラッシュ弁を設けた2次
汚泥膨化反応槽とを有している。このような装置構成に
おいて、前記加熱反応槽の上流側における有機性汚泥ケ
ーキの圧送ラインにケーキ擂り潰しをなす捏和手段を配
置し、汚泥の前処理として汚泥ケーキの擂り潰し処理を
予め行った後に膨化工程に供給するようにした。
リー粘度を効果的に低下させてポンプ輸送や管路輸送等
を可能とし、ハンドリング性を向上し得るとともに、こ
れをガス化原料にも適用できるようなスラリー流動性を
もたせる。 【解決手段】 有機性汚泥のスラリー化装置は、汚泥ケ
ーキを加圧下において加熱する反応槽と、この加熱反応
槽の下流側に接続され入口にフラッシュ弁を設けた2次
汚泥膨化反応槽とを有している。このような装置構成に
おいて、前記加熱反応槽の上流側における有機性汚泥ケ
ーキの圧送ラインにケーキ擂り潰しをなす捏和手段を配
置し、汚泥の前処理として汚泥ケーキの擂り潰し処理を
予め行った後に膨化工程に供給するようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機性汚泥のスラリ
ー化方法および装置に係り、特に汚泥の水分を分離させ
固形分を微細分散させてスラリー粘度を低下させること
のできる有機性汚泥のスラリー化方法および装置に関す
る。
ー化方法および装置に係り、特に汚泥の水分を分離させ
固形分を微細分散させてスラリー粘度を低下させること
のできる有機性汚泥のスラリー化方法および装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】有機性汚泥としては、パルプ、繊維、化
学、食品などの工場廃水処理から排出される汚泥の他
に、生活廃水処理から大量に排出される下水汚泥が代表
的なものとされている。このような有機性汚泥を有効処
分する方法として、特開昭54−24457号「有機性
汚泥の膨化処理方法」には、汚泥ケーキを加圧下におい
て加熱した後、フラッシュ弁により脱圧して汚泥を膨化
処理する方法が提示されている。これは汚泥の膨化処理
によって汚泥粒子を構成している細胞膜の破壊をなし、
細胞膜に内包されている水分を溶出させて汚泥の液状化
を図るようにしたものである。
学、食品などの工場廃水処理から排出される汚泥の他
に、生活廃水処理から大量に排出される下水汚泥が代表
的なものとされている。このような有機性汚泥を有効処
分する方法として、特開昭54−24457号「有機性
汚泥の膨化処理方法」には、汚泥ケーキを加圧下におい
て加熱した後、フラッシュ弁により脱圧して汚泥を膨化
処理する方法が提示されている。これは汚泥の膨化処理
によって汚泥粒子を構成している細胞膜の破壊をなし、
細胞膜に内包されている水分を溶出させて汚泥の液状化
を図るようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
特開昭54一24457号に示された汚泥膨化処理方法
では、汚泥粒子の細胞破壊による水分溶出はできるもの
の、生成された汚泥の粘度は15000〜20000c
pに達し、充分にハンドリング性を向上し得るまでの流
動性を付与することができないという問題があった。す
なわち、従来の汚泥処理方法では、反応槽からの加熱汚
泥をフラッシュさせて脱圧するが、そのとき汚泥の細胞
膜が均一に破壊されず細胞膜内の水分が十分に取り出せ
ず、膨化汚泥スラリーの粘度低下が十分に行われないも
のであった。
特開昭54一24457号に示された汚泥膨化処理方法
では、汚泥粒子の細胞破壊による水分溶出はできるもの
の、生成された汚泥の粘度は15000〜20000c
pに達し、充分にハンドリング性を向上し得るまでの流
動性を付与することができないという問題があった。す
なわち、従来の汚泥処理方法では、反応槽からの加熱汚
泥をフラッシュさせて脱圧するが、そのとき汚泥の細胞
膜が均一に破壊されず細胞膜内の水分が十分に取り出せ
ず、膨化汚泥スラリーの粘度低下が十分に行われないも
のであった。
【0004】本発明は、上記のような従来の汚泥膨化処
理方法の有する問題点に着目してなされたものであり、
下水汚泥或いは工場排出汚泥等の有機性汚泥を効率よく
均等に膨化させてスラリー粘度を効果的に低下させてポ
ンプ輸送や管路輸送等を可能とし、ハンドリング性を向
上し得るとともに、これをガス化原料にも適用できるよ
うなスラリー流動性をもたせた有機性汚泥のスラリー化
方法および装置を得ることを目的とする。
理方法の有する問題点に着目してなされたものであり、
下水汚泥或いは工場排出汚泥等の有機性汚泥を効率よく
均等に膨化させてスラリー粘度を効果的に低下させてポ
ンプ輸送や管路輸送等を可能とし、ハンドリング性を向
上し得るとともに、これをガス化原料にも適用できるよ
うなスラリー流動性をもたせた有機性汚泥のスラリー化
方法および装置を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る有機性汚泥のスラリー化方法は、有機
性汚泥ケーキを加圧下において加熱し、その後に加熱汚
泥を瞬時に脱圧して有機性膨化汚泥スラリーを形成する
方法において、前記加熱工程の前処理として汚泥ケーキ
の捏和(ねっか)処理を予め行った後に膨化工程に供給
することを特徴とするものである。
に、本発明に係る有機性汚泥のスラリー化方法は、有機
性汚泥ケーキを加圧下において加熱し、その後に加熱汚
泥を瞬時に脱圧して有機性膨化汚泥スラリーを形成する
方法において、前記加熱工程の前処理として汚泥ケーキ
の捏和(ねっか)処理を予め行った後に膨化工程に供給
することを特徴とするものである。
【0006】また、本発明に係る有機性汚泥のスラリー
化装置は、有機性汚泥ケーキを加圧下において加熱する
反応槽と、この加熱反応槽の下流側に接続され入口にフ
ラッシュ弁を設けたフラッシュタンクとを有する有機性
汚泥のスラリー化装置において、前記加熱反応槽の上流
側における有機性汚泥ケーキの圧送ラインにケーキ擂り
潰しをなす捏和手段を配置したことを特徴としている。
化装置は、有機性汚泥ケーキを加圧下において加熱する
反応槽と、この加熱反応槽の下流側に接続され入口にフ
ラッシュ弁を設けたフラッシュタンクとを有する有機性
汚泥のスラリー化装置において、前記加熱反応槽の上流
側における有機性汚泥ケーキの圧送ラインにケーキ擂り
潰しをなす捏和手段を配置したことを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る有機性汚泥
のスラリー化方法および装置の具体的実施形態を図面を
参照して詳細に説明する。
のスラリー化方法および装置の具体的実施形態を図面を
参照して詳細に説明する。
【0008】図1は有機性汚泥のスラリー化装置の構成
を示すブロック図である。工場廃水や生活廃水の処理の
残渣として発生する有機性汚泥は廃水処理施設からの輸
送ハンドリングのために脱水処理され、通常の含水量は
78〜83重量%を有するものとなっている。この脱水
汚泥は、大部分が微生物細胞で構成され、汚泥粒子は水
分を内包する細胞膜で覆われている。この汚泥粒子は単
純な脱水処理によっては破壊されず、したがって上記含
水量以下に汚泥を脱水することが困難であり、含水量は
多いものの粘性が高い汚泥ケーキとして本発明の処理シ
ステムに導入するようにしている。
を示すブロック図である。工場廃水や生活廃水の処理の
残渣として発生する有機性汚泥は廃水処理施設からの輸
送ハンドリングのために脱水処理され、通常の含水量は
78〜83重量%を有するものとなっている。この脱水
汚泥は、大部分が微生物細胞で構成され、汚泥粒子は水
分を内包する細胞膜で覆われている。この汚泥粒子は単
純な脱水処理によっては破壊されず、したがって上記含
水量以下に汚泥を脱水することが困難であり、含水量は
多いものの粘性が高い汚泥ケーキとして本発明の処理シ
ステムに導入するようにしている。
【0009】このようなケーキ態様を示す有機性汚泥を
一次的に貯溜するバンカ10が設けられており、バンカ
下部の排出部に設置されたスクリュウポンプ12によっ
て下流の処理システムに圧送供給できるようにしてい
る。バンカ10からの1次汚泥送給ライン14には予熱
器16が介装され、搬送する汚泥を加圧状態で加熱する
汚泥膨化反応槽18へ導入する前に加熱し、1次汚泥膨
化反応槽18での熱負荷を小さくしている。
一次的に貯溜するバンカ10が設けられており、バンカ
下部の排出部に設置されたスクリュウポンプ12によっ
て下流の処理システムに圧送供給できるようにしてい
る。バンカ10からの1次汚泥送給ライン14には予熱
器16が介装され、搬送する汚泥を加圧状態で加熱する
汚泥膨化反応槽18へ導入する前に加熱し、1次汚泥膨
化反応槽18での熱負荷を小さくしている。
【0010】上記予熱された汚泥は上述のように1次汚
泥膨化反応槽18に供給されるが、膨化処理する前に本
実施形態では、捏和装置20により予熱された汚泥を擂
り潰すために捏和処理をなすようにしている。この捏和
装置20としては、ボールミル、チューブミル、または
テーブルミル等の粉砕装置、あるいはスクリュー押出
機、ロールミル、またはコニーダのような混練装置等を
用いることができる。例えばロールミルではロールとロ
ールの間隙を繰返し通過させることにより汚泥を圧延
し、捏和効果を得るものである。ロールは1本から数本
のものまであり、図示のように2本以上有する場合は、
第1ロールを低速にし、第2ロールより順次回転を増す
ようにして、各々接するロールの間を通過する際に剪
断、圧延を繰返して捏和する。実施形態には2本のミル
ローラ22を備えた例を示しており、これがほぼ転接す
る配置状態で回転駆動可能とされ、ローラ対の上部隙間
に汚泥を投入することにより、ローラ間で汚泥粒子を擂
り潰すようにしている。この捏和装置20は下部に圧送
ポンプ23を具備し、擂り潰し汚泥を後段の1次汚泥膨
化反応槽18に圧送供給するようにしている。
泥膨化反応槽18に供給されるが、膨化処理する前に本
実施形態では、捏和装置20により予熱された汚泥を擂
り潰すために捏和処理をなすようにしている。この捏和
装置20としては、ボールミル、チューブミル、または
テーブルミル等の粉砕装置、あるいはスクリュー押出
機、ロールミル、またはコニーダのような混練装置等を
用いることができる。例えばロールミルではロールとロ
ールの間隙を繰返し通過させることにより汚泥を圧延
し、捏和効果を得るものである。ロールは1本から数本
のものまであり、図示のように2本以上有する場合は、
第1ロールを低速にし、第2ロールより順次回転を増す
ようにして、各々接するロールの間を通過する際に剪
断、圧延を繰返して捏和する。実施形態には2本のミル
ローラ22を備えた例を示しており、これがほぼ転接す
る配置状態で回転駆動可能とされ、ローラ対の上部隙間
に汚泥を投入することにより、ローラ間で汚泥粒子を擂
り潰すようにしている。この捏和装置20は下部に圧送
ポンプ23を具備し、擂り潰し汚泥を後段の1次汚泥膨
化反応槽18に圧送供給するようにしている。
【0011】前記1次汚泥膨化反応槽18は、導入され
た擂り潰し汚泥を加熱、加圧処理するものであり、これ
は密閉容器として構成されているが、この1次汚泥膨化
反応槽18には並列に汚泥循環ライン24が接続され、
1次汚泥膨化反応槽18の下部排出口から槽上部に向け
て汚泥を還流しつつ循環流動させるようにしている。循
環のために循環ポンプ26が循環ライン24に設けられ
ており、前記捏和装置20から供給されてくる擂り潰し
汚泥を循環ポンプ26の入口に導入し、擂り潰し汚泥を
1次汚泥膨化反応槽18と循環ライン24からなる循環
流路で強制循環させるようにしている。また、この循環
ライン24に加熱器28を設け、汚泥が循環する過程で
これを160〜170℃程度まで加熱昇温させるように
している。この1次汚泥膨化反応槽18および循環ライ
ン24から構成される循環流路は汚泥が加熱流動する過
程で昇圧され、これをほぼ7kg/cm2に維持するように1
次汚泥膨化反応槽18には調圧バルブ(図示せず)が装
備されている。この実施形態では、捏和装置20のポン
プ23から連続的に圧送されてくる擂り潰し汚泥は、循
環流路を流動するが、このとき1次汚泥膨化反応槽18
の汚泥量レベルが一定になるように調整しつつ、この加
熱汚泥を次段のタンクに連続的に排出させるものとして
いる。もちろん、バッチ処理をするために、循環流路を
閉流路とすべく、1次汚泥膨化反応槽18と循環ライン
24から構成される循環ユニットの上流側と下流側の流
路を遮断する複数の流路遮断弁を設け、このユニット内
に一定量の汚泥を導入した状態で加熱し、加熱・加圧す
るようにしてもよい。
た擂り潰し汚泥を加熱、加圧処理するものであり、これ
は密閉容器として構成されているが、この1次汚泥膨化
反応槽18には並列に汚泥循環ライン24が接続され、
1次汚泥膨化反応槽18の下部排出口から槽上部に向け
て汚泥を還流しつつ循環流動させるようにしている。循
環のために循環ポンプ26が循環ライン24に設けられ
ており、前記捏和装置20から供給されてくる擂り潰し
汚泥を循環ポンプ26の入口に導入し、擂り潰し汚泥を
1次汚泥膨化反応槽18と循環ライン24からなる循環
流路で強制循環させるようにしている。また、この循環
ライン24に加熱器28を設け、汚泥が循環する過程で
これを160〜170℃程度まで加熱昇温させるように
している。この1次汚泥膨化反応槽18および循環ライ
ン24から構成される循環流路は汚泥が加熱流動する過
程で昇圧され、これをほぼ7kg/cm2に維持するように1
次汚泥膨化反応槽18には調圧バルブ(図示せず)が装
備されている。この実施形態では、捏和装置20のポン
プ23から連続的に圧送されてくる擂り潰し汚泥は、循
環流路を流動するが、このとき1次汚泥膨化反応槽18
の汚泥量レベルが一定になるように調整しつつ、この加
熱汚泥を次段のタンクに連続的に排出させるものとして
いる。もちろん、バッチ処理をするために、循環流路を
閉流路とすべく、1次汚泥膨化反応槽18と循環ライン
24から構成される循環ユニットの上流側と下流側の流
路を遮断する複数の流路遮断弁を設け、このユニット内
に一定量の汚泥を導入した状態で加熱し、加熱・加圧す
るようにしてもよい。
【0012】循環流路を流動する間に加熱、加圧された
加熱汚泥の細胞破壊をなすため、1次汚泥膨化反応槽1
8の下端部(もしくは前記循環ライン24の循環ポンプ
26の出側)には排出管30が接続され、これを2次汚
泥膨化反応槽32に連結している。ここで、加圧されて
いる加熱汚泥を排出管30を通じて2次汚泥膨化反応槽
32に排出する際、加圧汚泥の圧力を瞬時に大気圧まで
開放してフラッシュさせるためのフラッシュ弁34を排
出管30に設けている。したがって、循環流路24の循
環ポンプ26から加圧状態で圧送されてくる加熱汚泥
は、フラッシュ弁34を通過することにより、大気圧ま
で圧力が瞬時に開放され、この脱圧により汚泥細胞内に
存在する水が急激に気化膨張し、この作用により汚泥粒
子の細胞膜の破壊が促進され、水分の溶出と汚泥の微細
化により流動性が極めて高い状態の膨化汚泥スラリーが
生成され、2次汚泥膨化反応槽32に収容される。
加熱汚泥の細胞破壊をなすため、1次汚泥膨化反応槽1
8の下端部(もしくは前記循環ライン24の循環ポンプ
26の出側)には排出管30が接続され、これを2次汚
泥膨化反応槽32に連結している。ここで、加圧されて
いる加熱汚泥を排出管30を通じて2次汚泥膨化反応槽
32に排出する際、加圧汚泥の圧力を瞬時に大気圧まで
開放してフラッシュさせるためのフラッシュ弁34を排
出管30に設けている。したがって、循環流路24の循
環ポンプ26から加圧状態で圧送されてくる加熱汚泥
は、フラッシュ弁34を通過することにより、大気圧ま
で圧力が瞬時に開放され、この脱圧により汚泥細胞内に
存在する水が急激に気化膨張し、この作用により汚泥粒
子の細胞膜の破壊が促進され、水分の溶出と汚泥の微細
化により流動性が極めて高い状態の膨化汚泥スラリーが
生成され、2次汚泥膨化反応槽32に収容される。
【0013】このようなことから、1次汚泥膨化反応槽
18に予熱された汚泥を導入し、この1次汚泥膨化反応
槽18と循環ライン24との間の循環流路を循環流動さ
せる過程で、汚泥は加熱器28により加熱され、加圧状
態で循環され、汚泥が均一な温度状態となる。循環流動
で、汚泥は160〜170℃に均一加熱され、熱変質に
より汚泥細胞膜の一部が破壊され、同時に汚泥中の水分
が蒸発して気液平衡状態における圧力を得ることがで
き、循環流路内圧力が7kg/cm2程度に達するのである。
そして脱圧され2次汚泥膨化反応槽32から排出された
汚泥スラリーは、スラリーポンプ35を介して収容タン
ク36に収容されるものとなっている。
18に予熱された汚泥を導入し、この1次汚泥膨化反応
槽18と循環ライン24との間の循環流路を循環流動さ
せる過程で、汚泥は加熱器28により加熱され、加圧状
態で循環され、汚泥が均一な温度状態となる。循環流動
で、汚泥は160〜170℃に均一加熱され、熱変質に
より汚泥細胞膜の一部が破壊され、同時に汚泥中の水分
が蒸発して気液平衡状態における圧力を得ることがで
き、循環流路内圧力が7kg/cm2程度に達するのである。
そして脱圧され2次汚泥膨化反応槽32から排出された
汚泥スラリーは、スラリーポンプ35を介して収容タン
ク36に収容されるものとなっている。
【0014】このように構成された有機性汚泥の処理方
法では、工場廃水や生活廃水の処理によって生じた有機
性汚泥がハンドリングのために78〜83重量%の含水
量とされるまで脱水して本システム内に導入され、これ
が予熱された後、捏和装置20によって汚泥粒子の擂り
潰しをなした上で膨化処理システム側に供給され、1次
汚泥膨化反応槽18と汚泥循環ライン24からなる閉流
路を循環する間に加熱、加圧され、この加熱汚泥が循環
流路から排出される際にフラッシュ弁34を通して2次
汚泥膨化反応槽32に導入されて瞬時に大気圧まで開放
されてスラリーとなるが、この生成される膨化汚泥スラ
リーの粘度は極めて低い値を示すものとなっている。
法では、工場廃水や生活廃水の処理によって生じた有機
性汚泥がハンドリングのために78〜83重量%の含水
量とされるまで脱水して本システム内に導入され、これ
が予熱された後、捏和装置20によって汚泥粒子の擂り
潰しをなした上で膨化処理システム側に供給され、1次
汚泥膨化反応槽18と汚泥循環ライン24からなる閉流
路を循環する間に加熱、加圧され、この加熱汚泥が循環
流路から排出される際にフラッシュ弁34を通して2次
汚泥膨化反応槽32に導入されて瞬時に大気圧まで開放
されてスラリーとなるが、この生成される膨化汚泥スラ
リーの粘度は極めて低い値を示すものとなっている。
【0015】この膨化処理前に汚泥の擂り潰し作用を行
って得られた膨化汚泥スラリーの粘度の調査結果を図2
に示している。比較例として、単純に有機性汚泥を気液
平衡状態まで加熱し、これをフラッシュさせて得られた
通常の膨化処理による汚泥スラリー粘度(同図左)を示
している。実施形態に係る汚泥の粘度(同図右)では、
粘度が都市下水汚泥の場合で8500cp以下、ケミカル
工場の活性余剰汚泥の場合で6000cp以下となってお
り、通常膨化処理の場合は同じく20000cp、150
00cpとなっているのに比較して、本願発明による場合
の効果が明白である。
って得られた膨化汚泥スラリーの粘度の調査結果を図2
に示している。比較例として、単純に有機性汚泥を気液
平衡状態まで加熱し、これをフラッシュさせて得られた
通常の膨化処理による汚泥スラリー粘度(同図左)を示
している。実施形態に係る汚泥の粘度(同図右)では、
粘度が都市下水汚泥の場合で8500cp以下、ケミカル
工場の活性余剰汚泥の場合で6000cp以下となってお
り、通常膨化処理の場合は同じく20000cp、150
00cpとなっているのに比較して、本願発明による場合
の効果が明白である。
【0016】このようなことから、実施形態の膨化汚泥
スラリーは、その高い流動性を利用して石油コークス等
の化石燃料粉末の水性スラリーと混合してガス化原料と
して用いることもできる。有機性汚泥をガス化原料とし
て利用することにより、有機性汚泥に含有されている炭
素質の有効活用を図ることができるとともに、有機性汚
泥の膨化処理によって生じた低粘度スラリーにガス化に
必要な最低発熱量となるような化石燃料の投入量で足る
ものとなり、有機性汚泥を利用したガス化処理の効率化
を図ることができる。
スラリーは、その高い流動性を利用して石油コークス等
の化石燃料粉末の水性スラリーと混合してガス化原料と
して用いることもできる。有機性汚泥をガス化原料とし
て利用することにより、有機性汚泥に含有されている炭
素質の有効活用を図ることができるとともに、有機性汚
泥の膨化処理によって生じた低粘度スラリーにガス化に
必要な最低発熱量となるような化石燃料の投入量で足る
ものとなり、有機性汚泥を利用したガス化処理の効率化
を図ることができる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る有機
性汚泥のスラリー化方法および装置は、汚泥の膨化処理
に際して、その前処理として汚泥を捏和処理して汚泥擂
り潰しをなすように構成したので、下水汚泥或いは工場
排出汚泥等の有機性汚泥を効率よく均等に膨化させてス
ラリー粘度を効果的に低下させてポンプ輸送や管路輸送
等を可能とし、ハンドリング性を向上し得るとともに、
これをガス化原料にも適用できるようなスラリー流動性
をもたせた有機性汚泥のスラリー化方法および装置を得
ることができる効果が得られる。
性汚泥のスラリー化方法および装置は、汚泥の膨化処理
に際して、その前処理として汚泥を捏和処理して汚泥擂
り潰しをなすように構成したので、下水汚泥或いは工場
排出汚泥等の有機性汚泥を効率よく均等に膨化させてス
ラリー粘度を効果的に低下させてポンプ輸送や管路輸送
等を可能とし、ハンドリング性を向上し得るとともに、
これをガス化原料にも適用できるようなスラリー流動性
をもたせた有機性汚泥のスラリー化方法および装置を得
ることができる効果が得られる。
【図1】実施形態のシステム構成ブロック図である。
【図2】膨化汚泥スラリーの粘度特性の比較図である。
【符号の説明】 10 バンカ 12 スクリュウポンプ 14 汚泥送給ライン 16 予熱器 18 1次汚泥膨化反応槽 20 捏和装置 23 圧送ポンプ 24 汚泥循環ライン 26 循環ポンプ 28 加熱器 30 排出管 32 2次汚泥膨化反応槽 34 フラッシュ弁 35 スラリーポンプ 36 収容タンク
Claims (2)
- 【請求項1】 有機性汚泥ケーキを加圧下において加熱
し、その後に加熱汚泥を瞬時に脱圧して有機性膨化汚泥
スラリーを形成する方法において、前記加熱工程の前処
理として汚泥ケーキの捏和処理を予め行った後に膨化工
程に供給することを特徴とする有機性汚泥のスラリー化
方法。 - 【請求項2】 有機性汚泥ケーキを加圧下において加熱
する反応槽と、この加熱反応槽の下流側に接続され入口
にフラッシュ弁を設けたフラッシュタンクとを有する有
機性汚泥のスラリー化装置において、前記加熱反応槽の
上流側における有機性汚泥ケーキの圧送ラインにケーキ
擂り潰しをなす捏和手段を配置したことを特徴とする有
機性汚泥のスラリー化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8284727A JPH10113699A (ja) | 1996-10-07 | 1996-10-07 | 有機性汚泥のスラリー化方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8284727A JPH10113699A (ja) | 1996-10-07 | 1996-10-07 | 有機性汚泥のスラリー化方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10113699A true JPH10113699A (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=17682210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8284727A Pending JPH10113699A (ja) | 1996-10-07 | 1996-10-07 | 有機性汚泥のスラリー化方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10113699A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009202121A (ja) * | 2008-02-28 | 2009-09-10 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | スラリーの製造方法、スラリーの製造システム |
CN108840537A (zh) * | 2018-07-10 | 2018-11-20 | 西安交通大学 | 一种超临界水氧化处理系统的污泥调配输送系统及方法 |
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1996
- 1996-10-07 JP JP8284727A patent/JPH10113699A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009202121A (ja) * | 2008-02-28 | 2009-09-10 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | スラリーの製造方法、スラリーの製造システム |
CN108840537A (zh) * | 2018-07-10 | 2018-11-20 | 西安交通大学 | 一种超临界水氧化处理系统的污泥调配输送系统及方法 |
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