JPH10110949A - ガス燃焼器具用炎色部材の製造方法 - Google Patents

ガス燃焼器具用炎色部材の製造方法

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JPH10110949A
JPH10110949A JP26415596A JP26415596A JPH10110949A JP H10110949 A JPH10110949 A JP H10110949A JP 26415596 A JP26415596 A JP 26415596A JP 26415596 A JP26415596 A JP 26415596A JP H10110949 A JPH10110949 A JP H10110949A
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flame
colored
molded body
shape
gas
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JP26415596A
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English (en)
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Hideo Mifune
英雄 三舩
Masato Seki
正人 関
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Tokai Corp
Original Assignee
Tokai Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炎色材担持部材の担持部に対して均一量の炎
色材の担持が、簡易な作業によって行えるようにする。 【解決手段】 炎に接触する主要部分を耐熱線材をコイ
ル状にまたはループ状に巻回した担持部2aに形成した炎
色材担持部材2を設け、この炎色材担持部材2の担持部
2aに炎色成分を含有する炎色材3を担持させるについ
て、前記炎色材3を組成する粉体材料を成形して所定形
状の炎色成形体4を設け、この炎色成形体4を前記炎色
材担持部材2の担持部2aに隣接させた状態で加熱し、溶
融した炎色成形体4を担持部2aに融着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、喫煙具用ガスライ
ター、点火器、トーチ、照明器具等のガス燃焼器具に配
設し、そのバーナー等によって燃焼しているガス炎の色
を炎色反応によって着色するための炎色材を担持してな
るガス燃焼器具用炎色部材の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】液化ガスを利用したガス燃焼器具におい
て、1次空気混入燃焼を行うように燃焼部を設けた場
合、その燃焼炎は高温であると共に風に強く吹き消え難
いものとなることから、ガスライター等で一般に利用さ
れているが、この燃焼方式では液化ガスが完全燃焼され
るため燃焼炎が無色に近付き目視し難くなる。これに対
処して、燃焼筒中に炎色材を懸架し、その炎色反応によ
って燃焼炎に着色し、炎の視認性を高めると共に、炎色
材を選択することにより炎色を変更して装飾的価値を高
めることが可能となる。
【0003】前述のような炎色材によって炎に着色する
ものとしては、例えば、特公平7−72615号に見ら
れるように、炎色材を燃焼炎中に保持する炎色材担持部
材を、耐熱線材をコイル状に巻回して設け、この担持部
材に、炎色材組成を配合しこれを粘性液状として塗布あ
るいは浸漬して塗着し、焼き付けて担持させるようにし
た技術が知られている。また、炎色材担持部材の担持部
の形状としては、担持線の途中をループ状に巻回し、こ
のループ部分に球状に炎色材を固着させたものが知られ
ている。
【0004】上記炎色材は燃焼炎により揮発し、その使
用に伴って消耗することから、可及的に多くの量を担持
することが好ましいが、炎色材の担持量を多くすると炎
色部材が大きくなって、燃焼炎のガス流に対する抵抗が
大きくなると共に、ガス流を乱すことになり炎の形状が
不安定となることから、炎色部材を製造するについては
適切な担持量の管理が要求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかして、前述のよう
に炎色材担持部材に対し炎色材粘性液の塗布または浸漬
によって所定量を保持させるものでは、その保持量の管
理が困難で煩雑であると共に、炎色材塗着作業に熟練を
要し塗着量を均一にするのが難しい問題を有する。
【0006】また、上記粘性液を塗着する作業におい
て、炎色材担持部材以外の周辺部分に炎色材が付着して
作業環境を汚すことになり、作業性の改善が要望されて
いる。さらに、上記粘性液は、時間の経過と共に液体成
分が揮発して粘度が変化するのに伴って塗着量が変化
し、塗着量の均一化を図るためにはその粘度管理が必要
となるなどの問題を有する。
【0007】そこで本発明は上記事情に鑑みなされたも
のであって、炎色材担持部材の担持部に対して均一量の
炎色材の担持が簡易な作業によって行えるようにしたガ
ス燃焼器具用炎色部材の製造方法を提供せんとするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明の炎色部材の製造方法は、炎に接触する主要部分を耐
熱線材をコイル状にまたはループ状に巻回した担持部に
形成した炎色材担持部材を設け、この炎色材担持部材の
担持部に炎色成分を含有する炎色材を担持させるについ
て、前記炎色材を組成する粉体材料を成形して所定形状
の炎色成形体を設け、この炎色成形体を前記炎色材担持
部材の担持部に隣接させた状態で加熱し、溶融した炎色
成形体を担持部に融着させることを特徴とするものであ
る。
【0009】また、本発明の他の炎色部材の製造方法
は、炎に接触する主要部分を耐熱線材をコイル状にまた
はループ状に巻回した担持部に形成した炎色材担持部材
を設け、該炎色材担持部材の担持部に炎色成分を含有す
る炎色材を担持させるについて、前記炎色材をガラス質
組成とし、このガラス質組成の粉体材料を溶融し、管
状、ビーズ状、棒状或いは球状等の所定形状に成形した
炎色成形体を設け、この炎色成形体を前記炎色材担持部
材の担持部に隣接させた状態で加熱し、溶融した炎色成
形体を担持部に融着させることを特徴とするものであ
る。
【0010】前記製造方法において、炎色成形体をリン
グ状または筒状に設けて、この炎色成形体の内部に前記
炎色材担持部材の担持部を挿通した状態で融着するのが
好ましい。また、炎色成形体を樋状に設けて、この炎色
成形体を前記炎色材担持部材の担持部に載置した状態で
融着するのが好適である。さらに、前記炎色成形体を棒
状に設けて、この炎色成形体を前記炎色材担持部材の担
持部内に挿入した状態で融着するのが好適である。
【0011】一方、前記粉体材料を成形した炎色成形体
を、炎色材担持部材の担持部に融着する以前に焼結して
強度を高めることも可能である。
【0012】
【発明の効果】上記のような本発明によれば、炎色材を
組成する粉体材料を成形した炎色成形体を炎色材担持部
材の担持部に隣接させた状態で融着するようにしたこと
により、担持部に対する炎色素材の保持工程が乾式で行
え、従来の湿式による方法によるものに比べて担持量の
定量化が行えて担持作業および担持量管理作業が容易と
なり、作業性が向上すると共に作業環境の改善が図れ
る。すなわち、粘性のある炎色素材を炎色材担持部材に
塗着する作業は熟練と手間が掛かるが、この作業を不要
とすると共に、上記粘性液の液体成分の揮発による粘度
変化を調整管理する作業が不要であり、しかも塗着量の
バラツキをなくすることができ、本発明方法では炎色成
形体を単に担持部に載置または挿入した後に加熱融着す
ることで炎色材の担持が行え、作業性の改善による生産
性の向上、炎色材担持量の定量化および担持状態の均一
化が図れて商品の信頼性が高められるものである。
【0013】また、炎色材をガラス質組成とし、粉体材
料を成形した後に加熱してから焼結した炎色成形体を、
または、炎色材ガラス質組成を溶融し、所定の形状に成
形した炎色材ガラス成形体を担持部に融着するようにし
たものでは、ガラス化することにより炎色成形体の強度
が向上して担持部にセットする際の炎色成形体の欠け、
割れ等の発生を防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の炎色部材の製造方
法についての実施の形態を図面に沿って説明する。
【0015】<第1の実施の形態>図1(A)〜(C)
は一例のライター用の炎色部材の製造過程を示す説明図
である。
【0016】まず、本例の方法によって製造してなる炎
色部材1は、図1(C)に示すように、耐熱線材による
炎色材担持部材2のコイル状の担持部2aの内部に、炎色
成分を含有する炎色材3を担持させたものである。
【0017】本例の製造方法では、図1(A)に示すよ
うに、炎色担持部材2と炎色成形体4とを用意する。上
記炎色材担持部材2は、ニッケル−クロム合金線(以下
ニクロム線)などの耐熱線材によって、中央のコイル状
の担持部2aと、両端の直線状の取付部2bが設けられてい
る。また、前記炎色成形体4は、炎色材3を組成する後
述の粉体材料を予めリング状に成形したものである 次に図1(B)に示すように、上記炎色成形体4の中心
孔内に炎色材担持部材2を挿通し、そのコイル状の担持
部2aの外周部分に炎色成形体4を保持させる。このよう
に炎色成形体4を炎色材担持部材2の担持部2aに隣接さ
せた状態で、炎色材成分の融点より高い温度に加熱し、
炎色成形体4を溶融させて流動した炎色材料がコイル状
の担持部2aの線材間から内部に流動し、固化することに
よって炎色材を担持部2aに融着担持させて、図1(C)
に示すような炎色部材1を製造するものである。
【0018】例えば、前記炎色材担持部材2は、線径
0.15mmのニクロム線を、外径1.1mm、内径0.8
mm、コイルピッチ0.3mm、長さ6.4mmのコイル状に
巻回し、これを担持部2aとしている。
【0019】また、前記炎色成形体4の粉体材料は、例
えば低融点ガラス質材料で組成する。一例としては、青
緑色発色の場合には、CuO、B2 3 およびAl2
3 、その他低融点ガラスフリットを配合した混合物を使
用する。具体的には、B2 3 :70%、CuO:20
%、Al2 3 :10%の配合組成のものに、30%の
割合で低融点ガラスフリットを加え混合し、成形型に充
填し加圧してリング状の炎色成形体4を得る。この炎色
成形体4の寸法例としては、外径が4.0mm、内径が
1.2mm、厚さ2.0mm、重量15mgである。
【0020】そして、上記のような組成の炎色成形体4
を融着する加熱条件は、温度が900℃、加熱時間が1
0分間である。
【0021】上記のように製造した炎色部材1を、後述
の図5、図6に示すようなライター10(ガス流量35cc
/min)の燃焼筒18の上端部に組み込むことにより、青緑
色炎色ライターを得る。
【0022】なお、上記コイル状の担持部2aを有する炎
色材担持部材2に対する炎色成形体4の形状としては、
上記のようなリング状のほかに、図2に示すような形状
等に構成可能である。図2(A)は円筒スリーブ状の炎
色成形体4Aでコイル状担持部2aをその内部に挿通した
状態で加熱するものであり、図2(B)は樋状の炎色成
形体4Bでコイル状担持部2aの上に載置して加熱するも
のであり、図2(C)は細棒状の炎色成形体4Cでコイ
ル状担持部2aの内部に挿入して加熱するものである。
【0023】なお、前記炎色材3の組成としては、紅赤
色炎色材(Li2 CO3 :40%,SiO2 :50%,
Al2 3 :10%、これに対しガラスフリット30%
加えた配合組成のもの)や、橙黄色炎色材(Na2 CO
3 :67%,SiO2 :33%、これに対しガラスフリ
ット30%を加えた配合組成のもの)を同様に使用して
も、前記と同様に炎色材担持部材2に融着させて炎色部
材1を構成し、炎色ライター10を得ることができる。
【0024】<第2の実施の形態>この例は図3(A)
〜(C)に示すように、炎色材担持部材の担持部をルー
プ状に形成したものである。
【0025】まず、本例の方法によって製造してなる炎
色部材5は、図3(C)に示すように、耐熱線材による
炎色材担持部材6のループ状の担持部6aの外周に球状
に、炎色成分を含有する炎色材7を担持させたものであ
る。
【0026】本例の製造方法では、図3(A)に示すよ
うに、炎色材担持部材6と炎色成形体8とを用意する。
前記炎色材担持部材6は、ニクロム線などの耐熱線材に
よって、中央のループ状の担持部6aと、両端の直線状の
取付部6bが設けられている。ループ状担持部6aは線材を
1〜5回程度ループ状に巻回することで形成される。ま
た、炎色成形体8は、前例とほぼ同様なリング形状に設
けられ、その組成についても同様に構成される。
【0027】次に図3(B)に示すように、上記炎色成
形体8の中心孔内に炎色材担持部材6を挿通し、そのル
ープ状の担持部6aの外周部分に炎色成形体8を保持させ
る。そして、前例同様に炎色成形体8を炎色材担持部材
6の担持部6aに隣接させた状態で、炎色材成分の融点よ
り高い温度に加熱し、炎色成形体8が溶融し、その表面
張力によって球状にループ状の担持部6aの周囲にまとま
るように流動し、固化することによって炎色材7を担持
部6aに融着担持させて、(C)に示すような炎色部材5
を製造するものである。
【0028】例えば、前記炎色材担持部材6は、線径
0.15mmのニクロム線を、外径1.1mm、内径0.8
mmで2回巻回し、これを担持部6aとしている。
【0029】また、前記炎色成形体8は、前例同様の青
緑色発色の炎色材組成を使用し、この粉末物を成形型に
充填して加圧してリング状の炎色成形体8を得る。上記
形状のループ状の担持部6aに対する炎色成形体8の寸法
例としては、外径が3.1mm、内径が1.2mm、厚さ
1.5mm、重量10mgである。
【0030】そして、上記のような組成の炎色材を融着
する加熱条件は、温度が900℃、加熱時間が10分間
である。
【0031】この炎色部材5を、同様に後述の図5、図
6に示すようなライター10(ガス流量35cc/min)の燃
焼筒18の上端部に組み込むことにより炎色ライターを得
る。
【0032】なお、上記ループ状の担持部6aを有する炎
色材担持部材6に対する炎色成形体8の形状としては、
上記のようなリング状のほかに、図4に示すような形状
等に構成可能である。図4(A)〜(D)の炎色成形体
8A〜8Dは、少なくともその一部がループ状担持部6a
内に挿入可能な形状に設けられて、この炎色成形体8A
〜8Dをそのループ状担持部6a内に挿入した状態で融着
するものであり、図4(E)および(F)の炎色成形体
8E,8Fは、ループ状担持部6aに連接した線状取付部
6bが挿通可能な孔を有する形状に設けて、この炎色成形
体8E,8Fを取付部6bに支持した状態で融着するもの
である。
【0033】<第3の実施の形態>この例の炎色部材の
製造方法は、炎色成形体を炎色材担持部材に融着する前
に焼結処理を施すようにしたものである。
【0034】前記第1または第2の実施の形態における
炎色成形体4,8を、その粉末組成物を所定の形状に圧
粉成形した後、その炎色成形体4,8を炎色組成材に含
まれるガラスフリットの融点(例えば750℃)より低
い温度(例えば500℃)で加熱(例えば30分)し
て、焼結させるものである。この焼結後の炎色成形体
4,8は、前記と同様に炎色材担持部材2,6の担持部
2a,6aを挿入して保持させた後に、前記と同様に900
℃で10分間加熱して融着するものである。
【0035】上記焼結処理により、炎色材担持部材に融
着前の炎色成形体の強度が増して、炎色材担持部材の担
持部を中心孔に挿通させたり内部に挿入するなど、上記
担持部に対して隣接させる操作の際に、上記炎色成形体
が欠けたり、割れたりすることがないようにできる。
【0036】<第4の実施の形態>この例の炎色部材の
製造方法は、ガラス質炎色材組成を溶融し、この溶融ガ
ラスを管状、ビーズ状、棒状或いは球状等に成形加工
し、これを炎色成形体として炎色材担持部材に融着する
ようにしたものである。
【0037】すなわち、炎色材の組成を溶融し、これで
外径3.0mm、内径1.2mmのガラス管を作製し、この
炎色素材のガラス管を、長さ2.0mmに切断してリング
状の炎色成形体を得るもので、これを前述のように炎色
材担持部材の担持部の外周部に配置して、900℃の温
度で10分間加熱して融着させるものである。
【0038】また、ガラス棒状に成形して、コイル状の
担持部内に挿入する場合には、炎色材の組成粉末を、外
径0.7mmの丸棒とし、これを長さ6.0mmに切断した
炎色成形体を得るもので、これを炎色材担持部材のコイ
ル状担持部(線径0.15mm、内径0.8mm、ピッチ
0.3mm、長さ6.4mm)のコイル内に挿入し、900
℃の温度で10分間加熱して融着させるものである。
【0039】なお、前記炎色材担持部材の担持部を構成
する基線は、その断面が円形状の丸線、または、断面扁
平状に圧延した平線のいずれによって構成してもよい。
平線の場合には、表面積が増大して炎色材担持量が増大
するもので、その扁平面を巻回中心線と平行、垂直また
は傾斜して巻回するものである。
【0040】前記のようにして製造してなる炎色部材1
(または5)を装着するガスライターの例を、図5およ
び図6に沿って説明する。
【0041】ガスライター10は、燃料ガスが貯蔵された
タンク本体11を下部に有している。このタンク本体11は
合成樹脂で成形され、底部に底蓋11a が結合されて内部
にイソブタンガス等の高圧燃料ガスが貯蔵され、該タン
ク本体11の上部周面には側壁部11b が一体に成形されて
いる。上記タンク本体11の上端には、燃料ガスを噴出す
るノズル13を有するバルブ機構12が、バルブハウジング
32に収容されて装着される。上記ノズル13の上方には、
該ノズル13から噴出された燃料ガスの燃焼を行う燃焼筒
18が設置され、この燃焼筒18によるガス燃焼方式として
は1次空気を吸入混合した1次空気混合内燃式になって
いる。
【0042】さらに、上記バルブ機構12の側方には圧電
ユニット14が配設され、該圧電ユニット14の上端に、前
記バルブ機構12を操作して燃料ガスを噴出させるととも
に圧電ユニット14を操作して点火を行う操作部材15が配
設されている。なお、上記圧電ユニット14、操作部材15
および前記燃焼筒18は、内部ハウジング16に保持されて
タンク本体11に組み付けられる。また、上記燃焼筒18お
よび操作部材15の上部を開閉する起倒式の蓋17が配設さ
れている。この蓋17には支点部材17a が固着され、該支
点部材17a がピン21によってタンク本体11に枢支される
とともに、蓋17の開位置と閉位置とを保持するべく支点
部材17a の2面に当接する押上部材22が上方に付勢され
て設置されている。
【0043】前記バルブ機構12は、ノズル13の上方移動
によって通路が開かれ先端からのガスの噴出を行うもの
であり、該ノズル13に一端部が係合するL字状の作動レ
バー19が配設され、該作動レバー19は中間の支点で回動
自在に枢支され、他端の操作部が前記操作部材15に設け
られたレバー押し15a と接触して回動操作され、上記ノ
ズル13によるガスの噴出を開閉する。上記ノズル13の先
端部には所定径(例えば50μm)の穴のあいたノズル
板20(図6参照)が設置され、燃焼筒18の底部に嵌挿さ
れ、高速でガスは燃焼筒18内へ噴出する。
【0044】さらに、前記バルブ機構12は、燃料ガスの
噴出量を温度変化に対して略一定量に調整するガス流量
調節フィルタ23を備えている。このガス流量調節フィル
タ23は、バルブ機構12の底部に釘状固定子24によって圧
縮状態で設置されている。タンクから多孔性芯33を通っ
て移動した液化燃料ガスは、このフィルタ23を外周から
中心に半径方向に流通して気化するもので、このフィル
タ23の微細構造は、接点が微細孔にて連通するガス流路
となる気泡と、温度変化により膨張または収縮してガス
流路を圧縮または拡大する独立気泡とを有するマイクロ
セルポリマー発泡体で形成され、ガス流量を温度変化に
対して自動調節する作用を有している。
【0045】一方、前記燃焼筒18は図6にも示すよう
に、基部のベース部材25と、該ベース部材25に固着され
た上方に延びる燃焼管26とで構成されている。上記ベー
ス部材25は中心部にガス通路が貫通し、その下端にはノ
ズル13の先端が嵌挿され、その下端部より上方の両側に
は半径方向に貫通する1次空気穴25a が開口されてい
る。
【0046】さらに、前記ベース部材25の上端部には、
渦流板27と金属メッシュ部材28とが載置されている。渦
流板27は、金属円板に開口が形成されてガス流に乱流を
生成し、燃料ガスと一次空気とのミキシングを向上する
ものである。また、金属メッシュ部材28は、円形状の金
網で構成され、火炎の逆行を阻止するものである。
【0047】操作部材15は圧電ユニット14との組付けに
より下方に向けて摺動可能に保持され、該操作部材15の
側方には前記圧電ユニット14に接続された放電電極29
が、前記燃焼筒18の燃焼管26の側面を貫通して配設され
た電極ホルダー30によって内部に臨んで配設されてい
る。
【0048】前記燃焼筒18のベース部材25は、1次空気
穴25a の上方外周部分が前記内部ハウジング16に係合支
持され、燃焼管26とともに保持され、電極29、電極ホル
ダー30が組み付けられ、その外側にカバー31が配設され
て燃焼筒18が固定され、これらが前記内部ハウジング16
によって圧電ユニット14、操作部材15とともに組立体と
され、タンク本体11に組み付けられるものであり、組み
立て工程の簡略化が図られる。
【0049】そして、前記燃焼筒18の燃焼管26の上端部
近傍には、前記のようにして製造した炎色部材1が配設
されている。この炎色部材1は、その取付部2bが燃焼管
26と同形の環体6に固着され、半径方向に架設されてい
る。そして、上記環体6が燃焼管26の上端に設置され、
外周にキャップ34が装着されて、炎色部材1が燃焼管26
の上端火口開口部に配設されている。
【0050】上記のようなガスライター10の構造におい
て、操作部材15を押し下げると、そのレバー押し15a が
作動レバー19を回動させてノズル13を持ち上げて燃料ガ
スを噴出させる。ノズル13からのガス流出の流速と流量
により生じる負圧で側面に開口している1次空気穴25a
から1次空気が吸入され、噴出ガスと混合し、逆火防止
用のメッシュ部材28を通った後、渦流板27にてガスと1
次空気が攪拌、混合されて燃焼管26内を上昇する。
【0051】続いて、前記操作部材15のさらなる押し下
げによって、圧電ユニット14を作動させて放電用の高電
圧が前記電極29に印加放電され、混合ガスへの点火が行
われ炎の一部が燃焼筒18の上端内部で燃焼するものであ
る。この燃焼における火炎Fの高温部の位置は、1次空
気とガスの混合比、混合ガス流速により決まり、その高
温部に前記炎色部材1が配設されるのが良好である。
【0052】燃焼炎Fは、炎色部材1を通過して炎燃焼
する。燃焼筒18の上端部に配設された炎色部材1は、燃
焼火炎Fの高温部に接触することになって、その炎色成
分は早期に反応温度以上に加熱され、その炎色反応によ
り炎に着色する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における炎色部材の
製造過程を示す説明図
【図2】図1の炎色成形体の他の形状例を示す斜視図
【図3】本発明の第2の実施の形態における炎色部材の
製造過程を示す説明図
【図4】図3の炎色成形体の他の形状例を示す斜視図
【図5】本発明の炎色材担持部材による炎色部材を有す
るライターを示す縦断面図
【図6】図5に示したライターの要部拡大断面図
【符号の説明】
1,5 炎色部材 2,6 炎色材担持部材 2a,6a 担持部 2b,6b 取付部 3,7 炎色材 4,8 炎色成形体 10 ライター 13 ノズル 18 燃焼筒 F 火炎

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炎に接触する主要部分を、耐熱線材をコ
    イル状にまたはループ状に巻回した担持部に形成した炎
    色材担持部材を設け、該炎色材担持部材の担持部に炎色
    成分を含有する炎色材を担持させてなるガス燃焼器具用
    炎色部材の製造方法であって、 前記炎色材を組成する粉体材料を成形して所定形状の炎
    色成形体を設け、この炎色成形体を前記炎色材担持部材
    の担持部に隣接させた状態で加熱し、溶融した炎色成形
    体を担持部に融着させることを特徴とするガス燃焼器具
    用炎色部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 炎に接触する主要部分を、耐熱線材をコ
    イル状にまたはループ状に巻回した担持部に形成した炎
    色材担持部材を設け、該炎色材担持部材の担持部に炎色
    成分を含有する炎色材を担持させてなるガス燃焼器具用
    炎色部材の製造方法であって、 前記炎色材をガラス質組成とし、このガラス質組成の粉
    体材料を溶融し、管状、ビーズ状、棒状或いは球状等の
    所定形状の炎色成形体を設け、この炎色成形体を前記炎
    色材担持部材の担持部に隣接させた状態で加熱し、溶融
    した炎色成形体を担持部に融着させることを特徴とする
    ガス燃焼器具用炎色部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記炎色成形体をリング状または筒状に
    設けて、この炎色成形体の内部に前記炎色材担持部材の
    担持部を挿通した状態で融着することを特徴とする請求
    項1または2に記載のガス燃焼器具用炎色部材の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記炎色成形体を樋状に設けて、この炎
    色成形体を前記炎色材担持部材の担持部に載置した状態
    で融着することを特徴とする請求項1または2に記載の
    ガス燃焼器具用炎色部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記炎色成形体を棒状に設けて、この炎
    色成形体を前記炎色材担持部材の担持部内に挿入した状
    態で融着することを特徴とする請求項1または2に記載
    のガス燃焼器具用炎色部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記炎色材炎色成形体を、炎色材担持部
    材の担持部に融着する以前に、焼結することを特徴とす
    る請求項1に記載のガス燃焼器具用炎色部材の製造方
    法。
JP26415596A 1996-09-24 1996-10-04 ガス燃焼器具用炎色部材の製造方法 Withdrawn JPH10110949A (ja)

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