JPH10109960A - 脂肪族炭酸ジエステル類の製造方法 - Google Patents
脂肪族炭酸ジエステル類の製造方法Info
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- JPH10109960A JPH10109960A JP8264618A JP26461896A JPH10109960A JP H10109960 A JPH10109960 A JP H10109960A JP 8264618 A JP8264618 A JP 8264618A JP 26461896 A JP26461896 A JP 26461896A JP H10109960 A JPH10109960 A JP H10109960A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 尿素類と脂肪族アルコールから連続的に
高収率で得ることができる脂肪族炭酸ジエステル類の製
造方法を提供する。 【解決手段】 尿素類と脂肪族アルコールを触媒の存在
下反応させて脂肪族炭酸ジエステル類を連続的に製造す
る方法において、副生するアミン類、未反応のアルコー
ル及び生成する炭酸ジエステル類を反応槽の塔頂から抜
き出し、未反応の尿素類、中間生成物のカーバメート類
及び触媒を塔底から抜き出し、その塔底からの留分を反
応槽にリサイクルさせることを特徴とする。
高収率で得ることができる脂肪族炭酸ジエステル類の製
造方法を提供する。 【解決手段】 尿素類と脂肪族アルコールを触媒の存在
下反応させて脂肪族炭酸ジエステル類を連続的に製造す
る方法において、副生するアミン類、未反応のアルコー
ル及び生成する炭酸ジエステル類を反応槽の塔頂から抜
き出し、未反応の尿素類、中間生成物のカーバメート類
及び触媒を塔底から抜き出し、その塔底からの留分を反
応槽にリサイクルさせることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂肪族炭酸ジエス
テル類の製造方法に関し、さらに詳しくは、尿素類と脂
肪族アルコールから炭酸ジエステル類を高収率で製造す
る方法に関するものである。
テル類の製造方法に関し、さらに詳しくは、尿素類と脂
肪族アルコールから炭酸ジエステル類を高収率で製造す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】脂肪族炭酸ジエステルは、ポリカーボネ
ートやポリウレタン等の原料として有用な化合物であ
る。炭酸ジエステルの工業的製造法としては、ホスゲン
や一酸化炭素を使用する方法が知られているが、有毒な
ガスを使用しない危険性の少ない方法の開発が望まれて
いる。その方法の一つとして、特開平8−119907
号公報には、尿素を使用する方法が提案されている。該
特許公報には、特定の触媒を使用し、反応形式では反応
中に副生するアンモニアのみを分溜塔で除去する方法が
開示されているが、反応系内のアンモニアを十分除去で
きず、長時間(100時間)反応させても十分な収率に
は到っていない。
ートやポリウレタン等の原料として有用な化合物であ
る。炭酸ジエステルの工業的製造法としては、ホスゲン
や一酸化炭素を使用する方法が知られているが、有毒な
ガスを使用しない危険性の少ない方法の開発が望まれて
いる。その方法の一つとして、特開平8−119907
号公報には、尿素を使用する方法が提案されている。該
特許公報には、特定の触媒を使用し、反応形式では反応
中に副生するアンモニアのみを分溜塔で除去する方法が
開示されているが、反応系内のアンモニアを十分除去で
きず、長時間(100時間)反応させても十分な収率に
は到っていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたもので、尿素類と脂肪族アルコールから連続
的に高収率で得ることができる脂肪族炭酸ジエステル類
の製造方法を提供することを目的とするものである。
らなされたもので、尿素類と脂肪族アルコールから連続
的に高収率で得ることができる脂肪族炭酸ジエステル類
の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意研究の
結果、副生するアミン類、未反応のアルコール及び生成
する炭酸ジエステル類を反応槽の塔頂から抜き出し、塔
底から抜き出す未反応の尿素類、中間生成物のカーバメ
ート類及び触媒をリサイクルさせることにより、上記発
明の目的を効果的に達成しうることを見出し、本発明を
完成したものである。
結果、副生するアミン類、未反応のアルコール及び生成
する炭酸ジエステル類を反応槽の塔頂から抜き出し、塔
底から抜き出す未反応の尿素類、中間生成物のカーバメ
ート類及び触媒をリサイクルさせることにより、上記発
明の目的を効果的に達成しうることを見出し、本発明を
完成したものである。
【0005】すなわち、本発明は、尿素類と脂肪族アル
コールを触媒の存在下反応させて脂肪族炭酸ジエステル
類を連続的に製造する方法において、副生するアミン
類、未反応のアルコール及び生成する炭酸ジエステル類
を反応槽の塔頂から抜き出し、未反応の尿素類、中間生
成物のカーバメート類及び触媒を塔底から抜き出し、そ
の塔底からの留分を反応槽にリサイクルさせることを特
徴とする脂肪族炭酸ジエステル類の製造方法である。
コールを触媒の存在下反応させて脂肪族炭酸ジエステル
類を連続的に製造する方法において、副生するアミン
類、未反応のアルコール及び生成する炭酸ジエステル類
を反応槽の塔頂から抜き出し、未反応の尿素類、中間生
成物のカーバメート類及び触媒を塔底から抜き出し、そ
の塔底からの留分を反応槽にリサイクルさせることを特
徴とする脂肪族炭酸ジエステル類の製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。本発明の脂肪族炭酸ジエステルが生成する反応
式は次の式(I)(II)
明する。本発明の脂肪族炭酸ジエステルが生成する反応
式は次の式(I)(II)
【0007】
【化1】
【0008】〔式中、R1 〜R4 は、水素原子又は炭素
数1〜18の炭化水素基(ヘテロ原子を含んでいてもよ
い)を示し、それらはたがいに同一でも異なっていても
よく、R5 は炭素数1〜18のアルキル基(ヘテロ原子
を含んでいてもよい)又はシクロアルキル基(ヘテロ原
子を含んでいてもよい)を示す。〕で表され、中間生成
物として、下記の一般式(III)
数1〜18の炭化水素基(ヘテロ原子を含んでいてもよ
い)を示し、それらはたがいに同一でも異なっていても
よく、R5 は炭素数1〜18のアルキル基(ヘテロ原子
を含んでいてもよい)又はシクロアルキル基(ヘテロ原
子を含んでいてもよい)を示す。〕で表され、中間生成
物として、下記の一般式(III)
【0009】
【化2】
【0010】(式中、R1 〜R4 ,R5 は前記と同じで
ある。)で表されるカーバメート類が生成する。反応原
料として尿素類及び脂肪族アルコールが用いられる。尿
素類としては、下記一般式(IV)
ある。)で表されるカーバメート類が生成する。反応原
料として尿素類及び脂肪族アルコールが用いられる。尿
素類としては、下記一般式(IV)
【0011】
【化3】
【0012】で表される化合物が使用される。この一般
式(IV)において、R1 〜R4 は、水素原子又は炭素数
1〜18の炭化水素基を示す。炭化水素基はヘテロ原子
(酸素原子,硫黄原子など)を含んでいてもよい(ヘテ
ロ原子が直接窒素原子に結合している場合を除く)。該
炭素数1〜18の炭化水素基としては、例えばメチル
基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−
ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,tert
−ブチル基,各種ペンチル基,各種ヘキシル基,各種ヘ
プチル基,各種オクチル基,各種ノニル基,各種デシル
基,各種ウンデシル基,各種ドデシル基,各種トリデシ
ル基,各種テトラデシル基,各種ペンタデシル基,各種
ヘキサデシル基,各種ヘプタデシル基,各種オクタデシ
ル基のアルキル基、シクロペンチル基,シクロヘキシル
基,シクロオクチル基などのシクロアルキル基、フェニ
ル基,トリル基,キシリル基,ナフチル基などのアリー
ル基,ベンジル基,フェネチル基などのアリールアルキ
ル基などをを挙げることができる。また、R1 〜R
4 は、たがいに同一でも異なっていてもよい。
式(IV)において、R1 〜R4 は、水素原子又は炭素数
1〜18の炭化水素基を示す。炭化水素基はヘテロ原子
(酸素原子,硫黄原子など)を含んでいてもよい(ヘテ
ロ原子が直接窒素原子に結合している場合を除く)。該
炭素数1〜18の炭化水素基としては、例えばメチル
基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−
ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,tert
−ブチル基,各種ペンチル基,各種ヘキシル基,各種ヘ
プチル基,各種オクチル基,各種ノニル基,各種デシル
基,各種ウンデシル基,各種ドデシル基,各種トリデシ
ル基,各種テトラデシル基,各種ペンタデシル基,各種
ヘキサデシル基,各種ヘプタデシル基,各種オクタデシ
ル基のアルキル基、シクロペンチル基,シクロヘキシル
基,シクロオクチル基などのシクロアルキル基、フェニ
ル基,トリル基,キシリル基,ナフチル基などのアリー
ル基,ベンジル基,フェネチル基などのアリールアルキ
ル基などをを挙げることができる。また、R1 〜R
4 は、たがいに同一でも異なっていてもよい。
【0013】前記一般式(IV)で表される尿素類の具体
例としては、尿素をはじめ、N−メチル尿素;N−エチ
ル尿素;N−n−プロピル尿素;N−イソプロピル尿
素;N−n−ブチル尿素;N−イソブチル尿素;N−s
ec−ブチル尿素;N−tert−ブチル尿素;N−n
−ペンチル尿素;N−シクロヘキシル尿素;N−フェニ
ル尿素;N,N−ジメチル尿素;N,N’−ジメチル尿
素;N,N−ジエチル尿素;N,N’−ジエチル尿素;
N,N−ジn−プロピル尿素;N,N’−ジn−プロピ
ル尿素;N,N−ジイソプロピル尿素;N,N’−ジイ
ソプロピル尿素;N,N−ジフェニル尿素;N,N’−
ジフェニル尿素;N,N,N’,N’−テトラメチル尿
素;N,N,N’,N’−テトラエチル尿素;N,N,
N’,N’−テトラn−プロピル尿素;N,N,N’,
N’−テトライソプロピル尿素;N,N,N’,N’−
テトラフェニル尿素;N−メチル−N’−エチル尿素;
N−メチル−N’−n−プロピル尿素;N−メチル−
N’−イソプロピル尿素;N−メチル−N’−フェニル
尿素;N−エチル−N’−n−プロピル尿素;N−エチ
ル−N’−イソプロピル尿素;N−エチル−N’−フェ
ニル尿素などを挙げることができる。これらの中で、反
応性と経済性の面から尿素が好適である。また、脂肪族
アルコールとしては、一般式(V)
例としては、尿素をはじめ、N−メチル尿素;N−エチ
ル尿素;N−n−プロピル尿素;N−イソプロピル尿
素;N−n−ブチル尿素;N−イソブチル尿素;N−s
ec−ブチル尿素;N−tert−ブチル尿素;N−n
−ペンチル尿素;N−シクロヘキシル尿素;N−フェニ
ル尿素;N,N−ジメチル尿素;N,N’−ジメチル尿
素;N,N−ジエチル尿素;N,N’−ジエチル尿素;
N,N−ジn−プロピル尿素;N,N’−ジn−プロピ
ル尿素;N,N−ジイソプロピル尿素;N,N’−ジイ
ソプロピル尿素;N,N−ジフェニル尿素;N,N’−
ジフェニル尿素;N,N,N’,N’−テトラメチル尿
素;N,N,N’,N’−テトラエチル尿素;N,N,
N’,N’−テトラn−プロピル尿素;N,N,N’,
N’−テトライソプロピル尿素;N,N,N’,N’−
テトラフェニル尿素;N−メチル−N’−エチル尿素;
N−メチル−N’−n−プロピル尿素;N−メチル−
N’−イソプロピル尿素;N−メチル−N’−フェニル
尿素;N−エチル−N’−n−プロピル尿素;N−エチ
ル−N’−イソプロピル尿素;N−エチル−N’−フェ
ニル尿素などを挙げることができる。これらの中で、反
応性と経済性の面から尿素が好適である。また、脂肪族
アルコールとしては、一般式(V)
【0014】
【化4】
【0015】で表される化合物が使用される。この一般
式(V)において、R5 は、炭素数1〜18のアルキル
基又はシクロアルキル基を示す。アルキル基,シクロア
ルキル基はヘトロ原子(酸素原子,硫黄原子など)を含
んでいてもよい(ヘトロ原子がOH基の酸素原子に直接
結合している場合を除く)。アルキル基としては、例え
ばメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル
基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,
tert−ブチル基,各種ペンチル基,各種ヘキシル
基,各種ヘプチル基,各種オクチル基,各種ノニル基,
各種デシル基,各種ウンデシル基,各種ドデシル基,各
種トリデシル基,各種テトラデシル基,各種ペンタデシ
ル基,各種ヘキサデシル基,各種ヘプタデシル基,各種
オクタデシル基を挙げることができ、またシクロアルキ
ル基としては、シクロペンチル基,シクロヘキシル基,
シクロオクチル基などを挙げることができる。
式(V)において、R5 は、炭素数1〜18のアルキル
基又はシクロアルキル基を示す。アルキル基,シクロア
ルキル基はヘトロ原子(酸素原子,硫黄原子など)を含
んでいてもよい(ヘトロ原子がOH基の酸素原子に直接
結合している場合を除く)。アルキル基としては、例え
ばメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル
基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,
tert−ブチル基,各種ペンチル基,各種ヘキシル
基,各種ヘプチル基,各種オクチル基,各種ノニル基,
各種デシル基,各種ウンデシル基,各種ドデシル基,各
種トリデシル基,各種テトラデシル基,各種ペンタデシ
ル基,各種ヘキサデシル基,各種ヘプタデシル基,各種
オクタデシル基を挙げることができ、またシクロアルキ
ル基としては、シクロペンチル基,シクロヘキシル基,
シクロオクチル基などを挙げることができる。
【0016】前記一般式(V)で表される脂肪族アルコ
ールの具体例としては、メタノール,エタノール,プロ
パノール,ブタノールなどが好ましく、これらの中で反
応性と経済性の面からメタノールが特に好適である。本
発明においては、前記一般式(IV)で表される尿素類と
一般式(V)で表される脂肪族アルコールとの使用割合
は特に限定されないが、モル比で1:0.01〜1:1
00の範囲にあるのが好ましく、1:0.02〜1:1
0が更に好ましい。脂肪族アルコールが極端に少ない場
合、あるいは極端に多い場合、炭酸ジエステル類の生成
量が少なく、またリサイクル成分が多量になり効率がよ
くない。本発明の炭酸ジエステル類の製造方法において
は、触媒として、特に限定されないが、アルカリ金属の
単体またはその化合物が好適に使用される。アルカリ金
属の単体としては、Li,Na,K,Rb,Cs,Fr
を挙げることができる。
ールの具体例としては、メタノール,エタノール,プロ
パノール,ブタノールなどが好ましく、これらの中で反
応性と経済性の面からメタノールが特に好適である。本
発明においては、前記一般式(IV)で表される尿素類と
一般式(V)で表される脂肪族アルコールとの使用割合
は特に限定されないが、モル比で1:0.01〜1:1
00の範囲にあるのが好ましく、1:0.02〜1:1
0が更に好ましい。脂肪族アルコールが極端に少ない場
合、あるいは極端に多い場合、炭酸ジエステル類の生成
量が少なく、またリサイクル成分が多量になり効率がよ
くない。本発明の炭酸ジエステル類の製造方法において
は、触媒として、特に限定されないが、アルカリ金属の
単体またはその化合物が好適に使用される。アルカリ金
属の単体としては、Li,Na,K,Rb,Cs,Fr
を挙げることができる。
【0017】また、アルカリ金属の化合物としては、L
iH,NaH,KHなどの水素化物、LiBH4 ,Na
BH4 ,KBH4 などのホウ水素化物、LiAlH4 な
どのアルミニウム水素化物、LiOMe,NaOMeな
どのアルコキサイド、Li2CO3 ,Na2 CO3 ,K
2 CO3 などの炭酸塩、LiOH,NaOH,KOHな
どの水酸化物、LiCl,NaCl,KClなどの塩化
物,LiNH2 ,NaNH2 ,KNH2 などの金属アミ
ド化合物を挙げることができる。上記のアルカリ金属単
体と化合物は、それぞれ一種または二種以上を組み合わ
せて使用でき、アルカリ金属単体と化合物を組み合わせ
て使用することもできる。
iH,NaH,KHなどの水素化物、LiBH4 ,Na
BH4 ,KBH4 などのホウ水素化物、LiAlH4 な
どのアルミニウム水素化物、LiOMe,NaOMeな
どのアルコキサイド、Li2CO3 ,Na2 CO3 ,K
2 CO3 などの炭酸塩、LiOH,NaOH,KOHな
どの水酸化物、LiCl,NaCl,KClなどの塩化
物,LiNH2 ,NaNH2 ,KNH2 などの金属アミ
ド化合物を挙げることができる。上記のアルカリ金属単
体と化合物は、それぞれ一種または二種以上を組み合わ
せて使用でき、アルカリ金属単体と化合物を組み合わせ
て使用することもできる。
【0018】本発明の炭酸ジエステル類の製造方法に用
いられる上記触媒の使用量は、上記尿素類1モルに対し
て、0.00001〜10モルの範囲であることが好ま
しく、0.0005〜1モルの範囲であることが更に好
ましく、0.001〜0.1モルの範囲であるのが特に
好ましい。触媒量が少なすぎると、反応速度が遅くな
り、非効率である。触媒量が多すぎると、原料の分解が
顕著になる。
いられる上記触媒の使用量は、上記尿素類1モルに対し
て、0.00001〜10モルの範囲であることが好ま
しく、0.0005〜1モルの範囲であることが更に好
ましく、0.001〜0.1モルの範囲であるのが特に
好ましい。触媒量が少なすぎると、反応速度が遅くな
り、非効率である。触媒量が多すぎると、原料の分解が
顕著になる。
【0019】この反応の反応温度については、用いる原
料の種類によって異なるが、通常50〜300℃、好ま
しくは70〜250℃の範囲で行う。50℃より低いと
反応速度が遅く、300℃を超えると原料の分解が起こ
る。反応槽内の反応液の滞留時間については、通常0.
1〜100時間とする。0.1時間未満であると、反応
が十分進行しないので好ましくなく、100時間を超え
ると副反応が併発し、選択率が低下する。
料の種類によって異なるが、通常50〜300℃、好ま
しくは70〜250℃の範囲で行う。50℃より低いと
反応速度が遅く、300℃を超えると原料の分解が起こ
る。反応槽内の反応液の滞留時間については、通常0.
1〜100時間とする。0.1時間未満であると、反応
が十分進行しないので好ましくなく、100時間を超え
ると副反応が併発し、選択率が低下する。
【0020】反応圧力については、用いる原料の種類、
反応温度、原料組成、触媒の種類及び触媒濃度によって
も異なるが、常圧、加圧いずれでもよく、通常10〜3
0kg/cm2 で行う。本発明の反応方式としては、副
生するアミン類、未反応アルコール及び生成する炭酸ジ
エステル類を逐次的に塔頂から抜き出し、一方未反応の
尿素類、中間生成物のカーバメート類及び触媒を塔底か
ら抜き出しながら反応を行う、所謂、反応蒸留法で行う
のが効率的である。具体的には、蒸留塔を備えた反応槽
を前段、後段に用いる二段法が好ましい。
反応温度、原料組成、触媒の種類及び触媒濃度によって
も異なるが、常圧、加圧いずれでもよく、通常10〜3
0kg/cm2 で行う。本発明の反応方式としては、副
生するアミン類、未反応アルコール及び生成する炭酸ジ
エステル類を逐次的に塔頂から抜き出し、一方未反応の
尿素類、中間生成物のカーバメート類及び触媒を塔底か
ら抜き出しながら反応を行う、所謂、反応蒸留法で行う
のが効率的である。具体的には、蒸留塔を備えた反応槽
を前段、後段に用いる二段法が好ましい。
【0021】本発明の方法においては、副生するアミン
類、未反応のアルコール及び生成する炭酸ジエステル類
を反応槽の塔頂から抜き出し、塔底から未反応の尿素
類、中間生成物のカーバメート類及び触媒を抜き出し、
塔底からの留分を反応槽へリサイクルさせる。該塔頂か
らの留分については、アミン類分離工程でアミン類を分
離した後、精製工程で原料のアルコールを分離し、目的
の炭酸ジエステル類を得る。このようにして、脂肪族炭
酸ジエステル類を高収率で得ることができる。原料とし
て、尿素及びメタノールを用いた場合、炭酸ジメチルを
得ることができる。
類、未反応のアルコール及び生成する炭酸ジエステル類
を反応槽の塔頂から抜き出し、塔底から未反応の尿素
類、中間生成物のカーバメート類及び触媒を抜き出し、
塔底からの留分を反応槽へリサイクルさせる。該塔頂か
らの留分については、アミン類分離工程でアミン類を分
離した後、精製工程で原料のアルコールを分離し、目的
の炭酸ジエステル類を得る。このようにして、脂肪族炭
酸ジエステル類を高収率で得ることができる。原料とし
て、尿素及びメタノールを用いた場合、炭酸ジメチルを
得ることができる。
【0022】
(反応前段)上部に充填蒸留塔(塔径1インチ、塔高2
0cm)を備えた、2リットルのSUS製オートクレー
ブ(反応槽)に、メタノール,尿素及び触媒としてリチ
ウムハイドライド(モル比で2:1:0.03)を0.
58kg/hrの速度で、滞留時間が1時間になるよう
に反応槽内液容積を制御しながら供給し、温度180
℃、圧力20kg/cm2 の条件で反応を行った。蒸留
塔塔頂部からメタノール、炭酸ジメチル及びアンモニア
を含む低沸点成分を還流比1、0.28kg/hrの速
度で連続的に抜き出した。該低沸点成分の組成は、メタ
ノール58重量%(0.16kg/hr),炭酸ジメチ
ル14重量%(0.04kg/hr),アンモニア28
重量%(0.08kg/hr)であった。一方、反応槽
底部から生成液を0.55kg/hrの速度で連続的に
抜き出し、後段の反応槽へ供給した。
0cm)を備えた、2リットルのSUS製オートクレー
ブ(反応槽)に、メタノール,尿素及び触媒としてリチ
ウムハイドライド(モル比で2:1:0.03)を0.
58kg/hrの速度で、滞留時間が1時間になるよう
に反応槽内液容積を制御しながら供給し、温度180
℃、圧力20kg/cm2 の条件で反応を行った。蒸留
塔塔頂部からメタノール、炭酸ジメチル及びアンモニア
を含む低沸点成分を還流比1、0.28kg/hrの速
度で連続的に抜き出した。該低沸点成分の組成は、メタ
ノール58重量%(0.16kg/hr),炭酸ジメチ
ル14重量%(0.04kg/hr),アンモニア28
重量%(0.08kg/hr)であった。一方、反応槽
底部から生成液を0.55kg/hrの速度で連続的に
抜き出し、後段の反応槽へ供給した。
【0023】(反応後段)反応前段と同じタイプの反応
槽に、前段の生成液を0.55kg/hrの速度で、滞
留時間が1時間になるように反応槽内液容積を制御しな
がら供給し、温度180℃、圧力20kg/cm2 の条
件で反応を行った。蒸留塔塔頂部からメタノール,炭酸
ジメチル及びアンモニアを含む低沸点成分を還流比1、
0.30kg/hrの速度で連続的に抜き出した。該低
沸点成分の組成は、メタノール37重量%(0.11k
g/hr),炭酸ジメチル61重量%(0.18kg/
hr),アンモニア2重量%(0.007kg/hr)
であった。一方、反応槽底部から尿素、カルバミン酸メ
チル及び触媒を含む生成液を0.25kg/hrの速度
で連続的に抜き出し、全量を前段へリサイクルさせた。
前段,後段の低沸点留分からアンモニアを分離した後蒸
留し、炭酸ジメチルを得た。収率は36.4%(尿素基
準)であった。
槽に、前段の生成液を0.55kg/hrの速度で、滞
留時間が1時間になるように反応槽内液容積を制御しな
がら供給し、温度180℃、圧力20kg/cm2 の条
件で反応を行った。蒸留塔塔頂部からメタノール,炭酸
ジメチル及びアンモニアを含む低沸点成分を還流比1、
0.30kg/hrの速度で連続的に抜き出した。該低
沸点成分の組成は、メタノール37重量%(0.11k
g/hr),炭酸ジメチル61重量%(0.18kg/
hr),アンモニア2重量%(0.007kg/hr)
であった。一方、反応槽底部から尿素、カルバミン酸メ
チル及び触媒を含む生成液を0.25kg/hrの速度
で連続的に抜き出し、全量を前段へリサイクルさせた。
前段,後段の低沸点留分からアンモニアを分離した後蒸
留し、炭酸ジメチルを得た。収率は36.4%(尿素基
準)であった。
【0024】〔実施例2〕実施例1において、メタノー
ルをn−プロパノールに代えた以外は同様にして炭酸ジ
n−プロピルを得た。収率は34.9%(尿素基準)で
あった。 〔比較例1〕2リットルのSUS製オートクレーブに、
メタノール,尿素及び触媒としてリチウムハイドライド
(モル比で2:1:0.03)を0.58kg仕込み、
温度180℃で密閉下1時間反応を行った。炭酸ジメチ
ルの収率は0.8%(尿素基準)であった。 〔比較例2〕(特開平8−119907号公報の追試) 理論段数15段の分溜塔を備えた2リットルの反応器に
尿素3モル,メタノール17モル,触媒として酸性テト
ラメチルアンモニウムメチルエステル0.5モルを仕込
み、160℃,20kg/cm2 ,74時間アンモニア
を留出しながら反応を行った。炭酸ジメチルの収率は1
8.5%(尿素基準)であった。
ルをn−プロパノールに代えた以外は同様にして炭酸ジ
n−プロピルを得た。収率は34.9%(尿素基準)で
あった。 〔比較例1〕2リットルのSUS製オートクレーブに、
メタノール,尿素及び触媒としてリチウムハイドライド
(モル比で2:1:0.03)を0.58kg仕込み、
温度180℃で密閉下1時間反応を行った。炭酸ジメチ
ルの収率は0.8%(尿素基準)であった。 〔比較例2〕(特開平8−119907号公報の追試) 理論段数15段の分溜塔を備えた2リットルの反応器に
尿素3モル,メタノール17モル,触媒として酸性テト
ラメチルアンモニウムメチルエステル0.5モルを仕込
み、160℃,20kg/cm2 ,74時間アンモニア
を留出しながら反応を行った。炭酸ジメチルの収率は1
8.5%(尿素基準)であった。
【0025】
【発明の効果】本発明により、尿素類と脂肪族アルコー
ルを原料として、炭酸ジエステル類を連続的に高収率で
得ることができる。
ルを原料として、炭酸ジエステル類を連続的に高収率で
得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300
Claims (3)
- 【請求項1】 尿素類と脂肪族アルコールを触媒の存在
下反応させて脂肪族炭酸ジエステル類を連続的に製造す
る方法において、副生するアミン類、未反応のアルコー
ル及び生成する炭酸ジエステル類を反応槽の塔頂から抜
き出し、未反応の尿素類、中間生成物のカーバメート類
及び触媒を塔底から抜き出し、その塔底からの留分を反
応槽にリサイクルさせることを特徴とする脂肪族炭酸ジ
エステル類の製造方法。 - 【請求項2】 触媒がアルカリ金属の単体またはその化
合物である請求項1記載の脂肪族炭酸ジエステル類の製
造方法。 - 【請求項3】 脂肪族アルコールがメタノール、尿素類
が尿素である請求項1又は2記載の脂肪族炭酸ジエステ
ル類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8264618A JPH10109960A (ja) | 1996-10-04 | 1996-10-04 | 脂肪族炭酸ジエステル類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8264618A JPH10109960A (ja) | 1996-10-04 | 1996-10-04 | 脂肪族炭酸ジエステル類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10109960A true JPH10109960A (ja) | 1998-04-28 |
Family
ID=17405840
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8264618A Pending JPH10109960A (ja) | 1996-10-04 | 1996-10-04 | 脂肪族炭酸ジエステル類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10109960A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6359163B2 (en) | 2000-06-12 | 2002-03-19 | Mitsubishi Gas Chemical Company Inc. | Process for producing dialkyl carbonate |
JP2002523477A (ja) * | 1998-08-26 | 2002-07-30 | キャタリティック・ディスティレイション・テクノロジーズ | ジアルキルカーボネートを製造するための方法と触媒 |
US10457777B2 (en) | 2014-09-22 | 2019-10-29 | Dow Global Technologies Llc | Carbamylation compositions of monovalent metal containing catalysts, polyols and urea compounds and carbamylation processes using the same |
-
1996
- 1996-10-04 JP JP8264618A patent/JPH10109960A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002523477A (ja) * | 1998-08-26 | 2002-07-30 | キャタリティック・ディスティレイション・テクノロジーズ | ジアルキルカーボネートを製造するための方法と触媒 |
JP4768124B2 (ja) * | 1998-08-26 | 2011-09-07 | キャタリティック・ディスティレイション・テクノロジーズ | ジアルキルカーボネートを製造するための方法と触媒 |
US6359163B2 (en) | 2000-06-12 | 2002-03-19 | Mitsubishi Gas Chemical Company Inc. | Process for producing dialkyl carbonate |
US10457777B2 (en) | 2014-09-22 | 2019-10-29 | Dow Global Technologies Llc | Carbamylation compositions of monovalent metal containing catalysts, polyols and urea compounds and carbamylation processes using the same |
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