JPH10109180A - 超微細金属の肉盛り溶接装置 - Google Patents

超微細金属の肉盛り溶接装置

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JPH10109180A
JPH10109180A JP26446296A JP26446296A JPH10109180A JP H10109180 A JPH10109180 A JP H10109180A JP 26446296 A JP26446296 A JP 26446296A JP 26446296 A JP26446296 A JP 26446296A JP H10109180 A JPH10109180 A JP H10109180A
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JP
Japan
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welding
build
electrode
fine
primary electrode
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JP26446296A
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Atsushi Niinuma
淳 新沼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カメラ、電気コネクタ、光ファイバーあるい
はICリードフレーム等の製造に使用される超精密金型
等々に生ずる、顕微鏡で拡大して視認されるような超微
細な損傷や寸法ミス等を、熱影響を伴うことなく、例え
ば1/1000mm単位の公差で微細に肉盛り溶接をして
補修、補正する方法に使用される肉盛り溶接装置を提供
する 【解決手段】 金属部材と電気的に接続される2次電極
と、金属部材の上に載せられた微粒粉末状の溶接パウダ
ーの一粒ずつ又は薄板状の溶接板材若しくは細線等へ押
し当てることが可能にシャープに尖らせた先細形状の1
次電極と、前記1次電極と2次電極の間に5〜300ア
ンペアの小電流を1/1000〜4/1000秒の短時
間内にパルス状に通電する電源装置とで構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラ、電気コネ
クタ、光ファイバーあるいはICリードフレーム等の製
造に使用される超精密金型等々に生ずる、顕微鏡で拡大
して視認されるような超微細な損傷や寸法ミス等を、熱
影響を伴うことなく、例えば1/1000mm単位の公差
で微細に肉盛り溶接をして補修、補正する方法に使用さ
れる肉盛り溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】成形用金型などは、その製作段階や使用
過程において損傷を受けたり、寸法ミス等が日常的に生
ずる。損傷や寸法ミスを補正、補修して金型の再生利用
を図る必要性は、特にコスト面から甚大である。そこで
従来、特許第2509124号、特許第2509125
号公報、あるいは米国特許第5378867号明細書に
記載された発明として、合成樹脂成形用金型に代表され
るような金属部材の比較的微細なつぶれやキズ、寸法補
正などを目的として、その金属部材に溶接金属(ナゲッ
ト)を点状又は線状又は面状に肉盛りする溶接を行な
い、凝固後に前記肉盛り溶接金属の不要部分(余肉)を
切除し、その跡を研磨して仕上げる、金属部材の溶接補
修方法及び肉盛り溶接装置が開示されている。
【0003】その他、先の特願平7−216174号明
細書及び図面には、上記特許発明に係る肉盛り溶接装置
を溶着機とし、同溶着機によって肉盛りした溶接金属へ
アークをパルス状に飛ばして再溶融し金属組織の安定化
を図るアーク溶融機との組み合わせで構成される肉盛り
溶接装置、及び同溶接装置を使用した金属部材の溶接補
修方法が記載されている。前記の溶着機で肉盛り溶接さ
れた溶接金属(ナゲット)を顕微鏡写真で拡大し詳細に
観察すると、その溶着度(合金化度)はおよそ95%ぐ
らいまで及んでいるが、100%ではない。また、施工
者の技能の優劣によって前記溶着度は上下にバラつく。
その原因は、前記溶着機の1次電極で1パルスの通電に
より形成できる溶接金属(ナゲット)の大きさは、せい
ぜい直径0.6〜1mm程度の微細な点状である。このよ
うな点状のナゲットを連続させ又は層状に積み重ねるこ
とにより肉盛り溶接が行なわれるので、1次電極の刻み
送り(溶接のピッチ移動)操作のわずかな狂いでナゲッ
トは非連続的で不十分な溶接状態となる。前記のように
溶着度が不十分であると、肉盛りした溶接金属が剥離を
起すおそれがあり、せっかく補修した結果物が台無しに
なる心配があるところ、この点が前記の先願発明によっ
て前記の各問題点が解決された。即ち、肉盛り溶接金属
の溶着度は100%近くに高まり、高品質で剥離の心配
がなく、従って補修箇所は耐久性に優れ、しかも補正、
補修に要する作業時間が短く、格別の熟練技術を必要と
しない肉盛り溶接装置が提供された。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】ところで肉盛り溶接
の適用対象である成形用金型も、カメラ、電気コネク
タ、光ファイバー、あるいはICリードフレーム等の製
造に使用される超精密金型等々に生ずる、顕微鏡で拡大
して視認されるような超微細な損傷や寸法ミス等は、例
えば1/1000mm単位の公差で超精密に補修、補正す
ることが要求される。具体的には、顕微鏡で金型の損傷
状況を大きく拡大して見ながら、粒径が30ミクロン程
度の溶接パウダーを一粒ずつ傷跡へ肉盛り溶接し、しか
る後に研磨し修復する手法で作業を進める。
【0005】しかるに、上述したいずれの肉盛り溶接装
置も、超微細金属粒の肉盛り溶接に適用可能性がなく、
溶接の成果を得ることが出来ない。その原因は第1に、
粒径が30ミクロン程度の溶接パウダーを一粒ずつ傷跡
へ肉盛り溶接するのに適正な溶接エネルギーを与える電
流値及び通電時間の条件設定が難しいこと。第2には、
粒径が30ミクロン程度の溶接パウダーを一粒ずつ傷跡
へ溶接するのに適した1次電極の先端形状を開発する必
要が有ること、等々である。
【0006】従って、本発明の目的は、カメラ、電気コ
ネクタ、光ファイバー、あるいはICリードフレーム等
の製造に使用される超精密金型等々に生ずる超微細な損
傷や寸法ミス等を、顕微鏡で拡大して見ながら、熱影響
を伴うことなく、例えば1/1000mm単位の公差で微
細に肉盛り溶接をし補修、補正する方法に適用可能な超
微細金属の肉盛り溶接装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として、請求項1記載の発明に係る超微細金属
の肉盛り溶接装置は、超微細金属粒を肉盛り溶接する溶
接装置であって、金属部材と電気的に接続される2次電
極と、金属部材の上に載せられた微粒粉末状の溶接パウ
ダーの一粒ずつ又は薄板状の溶接板材若しくは細線等へ
押し当てることが可能にシャープに尖らせた先細形状の
1次電極と、前記1次電極と2次電極の間に5〜300
アンペアの小電流を1/1000〜4/1000秒の短
時間内にパルス状に通電する電源装置とで構成されてい
ることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明に係る超微細
金属の肉盛り溶接装置は、超精密金型等の金属部材の損
傷箇所等へ、溶接材を、熱影響を伴うことなく超微細に
肉盛り溶接する溶接装置として実施される。この溶接装
置は、金属部材と電気的に接続される2次電極と、同金
属部材の損傷箇所等の上に載せた微粒粉末状の溶接パウ
ダーを顕微鏡で拡大して見ながら一粒ずつ又は薄板状の
溶接板材若しくは細線等へ局部的に押し付け通電するこ
とが可能にシャープに尖らせた先細形状の1次電極と、
前記1次電極と2次電極の間に5〜300アンペアの小
電流を、1/1000〜4/1000秒の短時間内にパ
ルス状に通電する電源装置とで構成され実施される。
【0009】粒径が30ミクロン程度の溶接パウダーの
一粒ずつを肉盛り溶接する場合、300アンペア以上の
大電流を流したのでは溶接エネルギーが大きすぎて到底
品質良好な溶接成果を得られない。5アンペア以上30
0アンペア以下の範囲で、通電時間を1/1000〜4
/1000程度に保つと、良好な肉盛り溶接の成果が得
られた。
【0010】金属部材の上に載せる微粒粉末状の溶接パ
ウダー溶接板材、細線等の材質は、母材たる金属部材と
同じ金属材料である。溶接パウダーの粒度は、一粒ずつ
の超微細な肉盛り溶接の一単位として適切な10〜30
0ミクロンの範囲が好適である。溶接材としては粉末合
金(溶接パウダー)を選択使用すると、金属部材の三頂
点の角やエッジ等の超微細な補修を容易化できる。板材
の場合は、厚さを0.01〜0.1mm、幅を0.2〜
0.5mm程度とする。線材の場合は0.01〜0.1mm
の線径とする。
【0011】必要に応じて、前記微粒粉末状の溶接パウ
ダーを1次電極の先端位置に限定して付着させる磁石片
を電極の中に装着した構成の1次電極が使用される。こ
のような1次電極は、実公平7−19667号公報に記
載されて公知である。1次電極は、1パルスの通電によ
り、粒度が30ミクロン程度の溶接パウダーの一粒ずつ
を、顕微鏡で拡大して見ながら、点状に肉盛り溶接する
のに適するように、軸径が2mm程度の電極材の先端を針
の如く細く長くシャープに尖らせた先細形状で実施され
る。
【0012】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づき
説明する。図1は、請求項1記載の発明に係る超微細金
属の肉盛り溶接装置の電源回路を示している。家庭用の
100V電源が使用される。電源スイッチ5を入れる
と、溶接可能状態となる。溶接作業者がマニュアルスイ
ッチ51aを入れると、足踏みスイッチ50を1回オン
する度に1通電(1パルス)の肉盛り溶接が行われる。
溶接電圧の大きさは電圧調整器14によりAC0V〜1
0V位の範囲で調整が行われる。足踏みスイッチ50を
1回踏む(スイッチオンする)と、制御回路41により
ソリッド・ステート・リレー15がオンになり、コンデ
ンサC1〜C6に充電が行なわれる。つづいて制御回路
41のトリガ動作でサイリスター16により前記コンデ
ンサの放電が行なわれる。この放電電流がトランス17
の1次側に流れるので、同トランス17の2次側に低
圧、小電流(5A〜300A)が発生し、これが1次電
極8から2次電極2へと一瞬に流れて肉盛り溶接が行な
われる。このとき1次電極8へパルス状に一瞬に流れる
電流波形は、通電時間(1/1000〜4/1000)
と電流値(5A〜300A)との反比例の関係になる。
オートスイッチ51bを入れて足踏みスイッチ50を踏
みつづけると、前記の充電と放電の動作が間欠的に一定
周期で繰り返し行なわれ、連続溶接ができる。前記充電
と放電の間欠動作の周期は、制御回路41のリレー制御
間隔を調整するデジタルタイマー18の設定により0.
1秒〜1.5秒の範囲で調整される。図1の電源回路は
軽量小形の携帯式装置として製作されている。
【0013】以上は本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明の要旨を逸脱することなく種々な応用と
変更実施が可能である。
【0014】
【本発明が奏する効果】請求項1記載の本発明による
と、従来不可能視されてきたカメラ、電気コネクタ、光
ファイバー、あるいはICリードフレーム等を製造する
のに使用される超精密金型等々に生ずる、顕微鏡で拡大
して視認するような超微細な損傷や寸法ミス等を、熱影
響を伴うことなく、例えば1/1000mm単位の公差で
超微細に肉盛り溶接をして補修、補正する方法に適用可
能な超微細金属の肉盛り溶接を高品質に実現できる。従
って、前記のような超精密金型の溶接補修が容易に可能
となり、甚大なる経済効果を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】超微細金属の肉盛り溶接装置の電源回路図であ
る。
【符号の説明】
8 1次電極 2 2次電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B23K 9/04 B23K 9/04 X

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超微細金属粒を肉盛り溶接する溶接装置
    であって、 金属部材と電気的に接続される2次電極と、金属部材の
    上に載せられた微粒粉末状の溶接パウダーの一粒ずつ又
    は薄板状の溶接板材若しくは細線等へ押し当てることが
    可能にシャープに尖らせた先細形状の1次電極と、前記
    1次電極と2次電極の間に5〜300アンペアの小電流
    を1/1000〜4/1000秒の短時間内にパルス状
    に通電する電源装置とで構成されていることを特徴とす
    る、超微細金属の肉盛り溶接装置。
JP26446296A 1996-10-04 1996-10-04 超微細金属の肉盛り溶接装置 Pending JPH10109180A (ja)

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