JPH10106610A - 燃料電池 - Google Patents

燃料電池

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JPH10106610A
JPH10106610A JP8259773A JP25977396A JPH10106610A JP H10106610 A JPH10106610 A JP H10106610A JP 8259773 A JP8259773 A JP 8259773A JP 25977396 A JP25977396 A JP 25977396A JP H10106610 A JPH10106610 A JP H10106610A
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JP
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fuel cell
stack
battery
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stacks
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Application number
JP8259773A
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English (en)
Inventor
Osamu Tajima
収 田島
Kunihiro Nakato
邦弘 中藤
Katsuyuki Makihara
勝行 槇原
Yasunori Yoshimoto
保則 吉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の電池スタックが行列状に配置され且つ
単セルどうしが直列に接続されてなる燃料電池におい
て、構造が簡素で容易に組立ができるものを提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 上下方向に積層された複数個の電池スタ
ック11〜18が、絶縁性の支柱部材21〜28,31
〜33を介して水平方向に行列状に配置され、一対のエ
ンドプレート50…で上下方向に締め付けられて直方体
状のスタック組体が構成され、燃料電池1は、このスタ
ック組体の側面に、水素を供給・回収するマニホールド
71…及び空気を供給・回収するマニホールド73…が
冠着されて構成されている。支柱部材21〜28及び支
柱部材31〜33は、隣接する電池スタックの稜と稜の
間を塞ぐように配されており、これに隣接する電池スタ
ックの稜部が嵌合するように切り欠きが形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単セルとセパレー
タとを交互に積層してなる積層型の燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、電解質層を介してアノード
とカソードとを配した単セルが基本単位であって、単セ
ルのアノード及びカソードに反応ガスを供給して酸化還
元反応することにより発電を行うものである。この単セ
ルの出力電圧は0.6V程度であるが、単セルとセパレ
ータとが交互に積層された電池スタックからなる積層型
の燃料電池では、単セル同士が直列接続されているの
で、積層数に比例した電圧が得られる。
【0003】ところで、燃料電池において、非常用電源
や戸外での電源として用いるために、発電した電力をイ
ンバータを介して所定の電圧(100V、200V)の
交流に変換して外部に供給するようになっているものが
多い。この場合、インバータに供給される電圧が高いほ
ど効率よく変換されるので、燃料電池ではできるだけ高
電圧で発電して出力することが望ましい。
【0004】燃料電池で高電圧を得るためには、電池ス
タックの積層枚数を増やせばよいが、そうすると積層方
向の長さが大きくなるため、燃料電池の組立や設置が難
しくなりやすい。これに対して、特願平5−11709
9号公報には、図11に示す燃料電池のように、単セル
とセパレータを積層させてなる複数個(4個)の電池ス
タック501…を行列状に並べてスタック組体を構成
し、一対のエンドプレート(不図示)で固定すると共
に、電池スタック同士を電気的に直列接続したものが開
示されている。このような燃料電池では、高電圧を得る
ことができ、且つ積層方向の長さも大きくならずに済
む。
【0005】ところで、このタイプの燃料電池では、隣
接する電池スタック501…の側面の間を絶縁して電池
スタック501同士を直列に接続すると共に、アノード
ガス及びカソードガスが各電池スタック501…のアノ
ード側のチャネル502及びカソード側のチャネル50
3…に行き渡り、冷却用空気が冷却プレートの通路50
4…に行き渡るようにする必要がある。
【0006】そのため、上記の燃料電池においては、隣
接する電池スタック501…の対向する側面の間に、長
方形状の絶縁性枠体511,512が介挿され、絶縁性
枠体512の中を反応ガス、絶縁性枠体511の中を冷
却空気が流通するようになっている。また、電池スタッ
ク501同士はケーブルによって直列に接続されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような電池スタッ
クを行列状に配列した燃料電池において、電池スタック
同士を直列に接続するための構成や電池スタックの間を
絶縁したりガス通路を形成するための構成を簡素化する
ことによって、燃料電池を作製する手間やコストを低減
することが望まれる。
【0008】また、上記の燃料電池は、スタック組体を
組み立てるときに、電池スタックと絶縁性枠体とを位置
合わせしながら締め付ける必要があるため、配列する電
池スタックの行や列の数が多くなると組立が難しくなる
という問題もある。本発明は、このような課題に鑑みて
なされたものであって、複数の電池スタックが行列状に
配置され且つ単セル同士が直列に接続されてなる燃料電
池において、構造が簡素で容易に組立ができるものを提
供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、直方体状の複数の電池スタックを行列状
に配置し、一対の端板で積層方向に挟持した組体からな
る燃料電池において、スタック組体を、隣合う電池スタ
ックの正負極の方向が互いに逆向きとなるように配列す
ると共に、一対の端板と複数の電池スタックとの間に
は、隣合う電池スタックの正負極を接続する接続部材を
介挿した。
【0010】これによって複数の電池スタックは接続部
材で直列に接続されるので、ケーブル等で接続する場合
と比べて、燃料電池の構成が簡素で、燃料電池作製の手
間も低減することができる。ここで、スタック組体にお
いて、電池スタックの積層方向に延びる稜同士が隣接す
る箇所に、絶縁性の支柱部材を介挿し、この支柱部材
で、電池スタックの隣接する側面と側面の間に間隙を形
成すると共に、隣接する稜と稜の間を閉塞させれば、上
述したような枠体を用いるよりも簡単な構成で、隣合う
電池スタック間の間隙を保ちつつ、電池スタック間のガ
ス流通路を形成することができる。
【0011】また、この支柱部材に、これに隣接する電
池スタックの稜に沿った部分が嵌合する切り欠きを形成
すれば、電池スタックを安定して支持することができる
と共に、スタック組体の組立を容易に行うことができ
る。特に、このような支柱部材を、弾力性を有する樹脂
で構成すれば、スタック組体の組立が容易になると共
に、電池スタックと支柱部材との密着が良好となるので
電池スタック間のガスの流通路のガスシール性が良くな
る。
【0012】一方、電池スタックの各々を、電池スタッ
クの積層方向に延びる稜に沿って配設された支柱部を有
する絶縁性の固定部材で固定することによって一体化す
れば、スタック組体の組立て時において、電池スタック
を容易に取り扱うことができる。また、電池スタックが
行列状に配置された状態においては、この支柱部が、隣
合う電池スタック間の間隙を保ちつつ、電池スタック間
のガスの流通路を形成する。
【0013】ここで、固定部材に、スタック組体の組立
時において、隣合う電池スタックの正負極の方向が逆方
向に向いた状態で配列されるよう規制する方向規制手段
を設ければ、組立時において電池スタック方向を間違う
ことがない。また、複数の電池スタックにおいて、アノ
ードガス流通路とカソードガス流通路とを互いに直交す
る方向に設けた場合には、支柱部材或は支柱部だけで電
池スタック間のアノードガス及びカソードガスの流通路
が形成されるので、スタック組体の構成がより簡素とな
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、発明に係る実施の形態につ
いて、リン酸型の燃料電池を例に挙げて具体的に説明す
る。 (実施の形態1) 〔燃料電池の全体構成についての説明〕図1は、本発明
の一実施の形態にかかる燃料電池の全体構成を示す斜視
図(一部分解)であり、図2は、その水平方向の断面図
である。
【0015】上下方向に積層された複数個の電池スタッ
ク11〜18が、絶縁性の支柱部材21〜28,31〜
33を介して水平方向に行列状に配置され、一対のエン
ドプレート50,60で上下方向に締め付けられて直方
体状のスタック組体が構成され、燃料電池1は、このス
タック組体の側面に、水素を供給・回収するマニホール
ド71,72及び空気を供給・回収するマニホールド7
3,74が冠着されて構成されている。
【0016】ここでは、図1,2に示すように8個のス
タック11〜18が2行×4列に配置されている場合に
ついて説明するが、燃料電池1において電池スタックの
行数や列数は自由に設定することができ、行数や列数が
変わっても基本的な構成は同様である。なお、説明上、
図1,2において、燃料電池1の長手方向を横方向、そ
れと直交する方向を縦方向ということとする。また、図
1では、水素回収用のマニホールド72及び空気供給用
のマニホールド74は省略されている。
【0017】図2に示すように、燃料電池1のスタック
組体は、水素供給・回収用のマニホールド71,72に
よって横方向の両端面が挟持されて締め付けられ、スタ
ック組体内を水素が横方向に流通するようになってい
る。一方、空気供給・回収用のマニホールド73,74
によって縦方向の両端面が挟持されて締め付けられ、ス
タック組体内を空気が縦方向に流通するようになってい
る。
【0018】〔電池スタックの構成及びその配置向きに
ついての説明〕電池スタック11〜18は、配置する向
き以外は構成が共通なので、以下に、その代表として電
池スタック11の構成を説明する。図3は、電池スタッ
ク11の構成を示す組立図である。電池スタック11
は、電解質マトリックス101を介してアノード102
とカソード103とを配してなる単セル100と、セパ
レータ板111の両面に多孔性基板112及び多孔性基
板113が積層されてなる複合セパレータ110とが、
交互に積層されて構成されている。
【0019】電解質マトリックス101は、シリコンカ
ーバイドをフッ素樹脂で結着した長方形状のシートにリ
ン酸が含浸されたものである。アノード102及びカソ
ード103は、共に溌水処理が施された炭素繊維からな
るカーボンペーパに、白金触媒或は白金合金触媒が担持
されたカーボン粒子をフッ素樹脂で結着して作製したシ
ートを圧着したものである。ただし、空気よりも水素の
方が触媒に対する反応性の方が高いので、触媒量は、カ
ソード103よりもアノード102の方が若干少なく設
定されている。
【0020】セパレータ板111は、電解質マトリック
ス101と同等の大きさを有する平板に対して、その片
面側(図3では下面側)には一対の対向する辺に沿って
帯板状のエッジシール部111aが設けられ、背面側
(図3では上面側)にはこれと直交する一対の対向する
辺に沿って帯板状のエッジシール部111bが設けら
れ、全体が緻密なグラッシーカーボンで形成されてい
る。
【0021】多孔性基板112は、表面に多数のチャネ
ル112a…及びリブ112b…が形成された長方形状
の板であって、エッジシール部111aの間にはめ込ま
れている。一方、多孔性基板113は、表面に多数のチ
ャネル113a…及びリブ113b…が形成された長方
形状の板で、エッジシール部111bの間にはめ込まれ
ている。そして、チャネル112a…とチャネル113
a…とは、互いに直交している。
【0022】この多孔性基板112及び113は、アノ
ード102及びカソード103と同等の大きさを有し、
多孔性カーボン(例えば、平均細孔径40μm、気孔率
70%)にリン酸が含浸されて構成されている。なお、
電池スタック11の上端及び下端には、ハーフプレート
115,116が配されている。このハーフプレート1
15,116は、複合セパレータ110と同様のもので
あるが、片面側だけに多孔性基板112,113が配さ
れている。
【0023】電池スタック11〜18を配置する水平方
向の向きについては、電池スタック11〜18の全ての
チャネル112a…が横方向に向くように、即ち、全て
のチャネル113a…が縦方向に向くように配置されて
いる。一方、上下方向の向きについては、隣合う電池ス
タックが上下逆向きになるように配置されている。即
ち、電池スタック13,15,17は、電池スタック1
1と同じく、上側が負極,下側が正極となるように配置
され、電池スタック12,14,16,18は、電池ス
タック11と逆に、上側が正極,下側が負極となるよう
に配置されている。
【0024】〔支柱部材についての説明〕図1に示すよ
うに、支柱部材21〜28及び支柱部材31〜33は、
共に上下方向に延びる柱状の部材であって、隣接する電
池スタックの稜と稜の間を塞ぐように配されている。こ
の支柱部材21〜28,31〜33には、これに隣接す
る電池スタックの稜に沿った部分(以下、「稜部」と記
載する)が嵌合するように切り欠きが形成されている。
即ち、スタック組体の外側面に位置する支柱部材21〜
28は断面T字状形に形成され、隣接する電池スタック
の2つの稜部がこれに嵌合し、スタック組体の中央部に
位置する支柱部材31〜33は断面十字形に形成され、
隣接する電池スタックの4つの稜部がこれに嵌合してい
る。
【0025】支柱部材21〜28及び31〜33の素材
としては、耐酸性,耐熱性を有する樹脂やセラミックス
が用いられる。特に、適度な弾力性を有する樹脂を用い
れば、電池スタックとの優れた密着性が得られ、スタッ
ク組体の耐振動性も優れるので好ましい。好ましい素材
の具体例としては、C24−C36系エラストマー(例
えば、旭硝子社製のアフラス)、CH2CF2−C36
エラストマー(例えば、デュポン社製のバイトンG
T)、フルオロシリコン系エラストマー(例えば、ダウ
コーニング社製のシラスティックLS)等のフッ素ゴム
を挙げることができる。
【0026】図2に示すように、隣接する電池スタック
の対向する側面の間には、支柱部材で挟まれた空間80
〜89が形成されている(例えば、電池スタック11と
電池スタック12の稜部が、支柱部材21と支柱部材3
1に嵌合し、両電池スタック11,12の間には、支柱
部材21と支柱部材31に挟まれた空間80が形成され
ている)。そして、空間80〜83は空気の流通路、空
間84〜89は水素の流通路となっている。
【0027】スタック組体は、マニホールド71,72
及びマニホールド73,74によって横方向と縦方向と
に締め付けられているため、各支柱部材とこれに嵌合す
る稜部とは圧接されシールされている。従って、各空間
80〜89の両端は、支柱部材によって閉じられてい
る。なお、燃料電池1において、スタック組体の4つの
上下方向に延びる稜に沿って、支柱部材21〜28と同
様の素材からなる断面L字形の支柱部材41〜44が配
され、これによってマニホールド71〜74とスタック
組体とが密着されている。
【0028】〔エンドプレート,接続部材及びマニホー
ルドについての説明〕図1に示すように、エンドプレー
ト50,60は、スタック組体の上面側と下面側を覆う
長方形状の絶縁性の板である。そして、接続部材とし
て、エンドプレート50の下面側には、各電池スタック
11〜18の上面から集電する集電板51〜58と、集
電板52・53間、集電板54・55間、集電板56・
57間を接続する接続板52a,54a,56aと、集
電板51,58から外部に接続するリード板51a,5
8aとが配されている。一方、エンドプレート60の上
面側には各電池スタック11〜18の下面から集電する
集電板61〜68と、集電板61・62間、集電板63
・64間、集電板65・66間、集電板67・68間を
接続する接続板61a,63a,65a,67aが配さ
れている。
【0029】集電板51〜58,61〜68は、ハーフ
プレート115,116と同等の大きさの導電性の板で
あって、その材質としては、適度な柔軟性と耐触性を有
する金属板(例えば、金メッキした銅)が好ましい。接
続板52a,54a,56a,61a,63a,65
a,67aは、空間80〜89の幅に相当する長さの導
電性の板であって、材質としては耐触性を有する金属板
が好ましい。
【0030】なお、連続する集電板と接続板とは、金属
板等を切り抜いて一体形成してもよいし、別々の板を接
合してもよい。また、接続板は、必ずしも板状でなくて
もよく、例えば導電性のワイアをエンドプレート50,
60の表面に沿って配してもよい。エンドプレート50
の4隅には突出部50a,50b,50c,50dが設
けられると共に、エンドプレート60の4隅には突出部
60a,60b,60c,60dが設けられ(図1では
突出部60cは隠れている)、対応する突出部がネジ付
棒(不図示)で締結されることによって、エンドプレー
ト50とエンドプレート60は、電池スタック11〜1
8を上下方向に締め付けている。
【0031】これによって、エンドプレート50及びエ
ンドプレート60は支柱部材21〜28,31〜33,
41〜44の上端及び下端と密着されると共に、各集電
板51〜58及び集電板61〜68は各電池スタック1
1〜18の上面及び下面に圧接される。即ち、スタック
組体の上面及び下面はシールされると共に、電池スタッ
ク11〜18の接続がなされる。
【0032】また、マニホールド71,72には、各々
の4隅に突出部71a,71b…が設けられ、図2に示
すようにネジ付棒75でこの突出部を締結することによ
って、スタック組体は横方向に締め付けられている。同
様に、マニホールド73,74にも、各々の4隅に突出
部73a,73b,73c…が設けられ、ネジ付棒76
でこの突出部が締結されることによってスタック組体は
横方向に締め付けられている。
【0033】〔燃料電池の動作についての説明〕外部か
ら水素供給用のマニホールド71に送り込まれた水素
は、電池スタック17,18に分配され、各電池スタッ
ク17,18のチャネル112a…を通過しながらアノ
ード102…に供給されて発電に用いられる。電池スタ
ック17,18を通過した水素は、空間89,86→電
池スタック16,15→空間88,85→電池スタック
13,14→空間87,84→電池スタック12,11
を順に流れて、各電池スタックで発電に用いられる。こ
こで、空間84〜89は、流通する水素のバッファ槽と
しての機能も果たす。
【0034】そして、未反応の水素は、水素回収用のマ
ニホールド72で回収されて外部に排出される。一方、
外部から空気供給用のマニホールド73に送り込まれた
空気は、電池スタック18,15,14,11に分配さ
れ、各電池スタック18,15,14,11のチャネル
113a…を通過しながらカソード103…に供給され
て発電に用いられると共に、電池スタック18,15,
14,11を空冷する。次に、この空気は空間83,8
2,81,80から電池スタック17,16,13,1
2に流れ、チャネル113a…を通過しながらカソード
103…に供給されて発電に用いられると共に、電池ス
タック17,16,13,12を空冷する。ここで、空
間80〜83は空気のバッファ槽としての機能も果た
す。
【0035】そして、反応及び冷却に用いられた空気
は、空気回収用のマニホールド74で回収されて外部に
排出される。各電池スタック11〜18において、リブ
112b…はアノード102の表面に接触し、多孔性基
板113のリブ113b…はカソード103の表面と接
触しているので、各単セル100で発電される電気は多
孔性基板112,113で集電され、ハーフプレート1
15,116からは、積層されている単セル100の電
圧が加算されて出力される。
【0036】そして、8個の電池スタック11〜18
は、集電板51〜58、集電板61〜68及び接続板5
2a,54a,56a、接続板61a,63a,65
a,67aによって直列に接続されているので、リード
板51aとリード板58aからは、電池スタック11〜
18の全ての単セル100の電圧が加算された電圧で出
力される。
【0037】〔効果についての説明〕本実施の形態の燃
料電池1は、次のような効果を奏する。*単セルの総数
に応じた高電圧を出力できる。また、電池スタック毎の
積層枚数や、行列状に配列する行数及び列数は自由に設
定できるので、セパレータやセルの大きさは一定のまま
で、電池の縦横高さの比率を様々に変更することができ
る。
【0038】*燃料電池1は、断面T字形の支柱部材2
1〜28、断面十字形の支柱部材31〜33、断面L字
形の支柱部材41〜44という3種類の簡単な形状の部
材と、電池スタック11〜18とでスタック組体が構成
されており、構成部材が簡素なため、スタック組体を低
コストで作製できる。*電池スタック11〜18の直列
接続も、エンドプレート50,60と電池スタックとの
間に集電板及び接続板を介挿させることによってなされ
ており、電池の組立時にケーブル配線等をする必要がな
い。
【0039】*支柱部材21〜28,31〜33には、
電池スタックの稜部が嵌合するようになっているので、
スタック組体の行数や列数が多い場合でも、容易に組み
立てることができる。特に、支柱部材に適度な弾力性を
有する樹脂を用いた場合、組立が容易で、支柱部材と電
池スタックの稜部との密着性がよく、シールが良好にな
される。また、支柱部材に樹脂を用いた場合、射出成形
等により容易に量産することもできる。
【0040】*燃料電池1の複数個を上下方向に積み重
ねて(即ち、燃料電池1のエンドプレート50の上に、
別の燃料電池1のエンドプレート60を重ねる)、隣合
う燃料電池1同士を直列に接続(リード板51aを隣の
燃料電池1のリード板58aとリード線で接続する)す
れば、更に高電圧で出力することも可能となる。 (実施の形態2)図4は、本実施の形態にかかる燃料電
池のスタック組体の組立図である。
【0041】本実施の形態では、スタック組体は、複数
個(図4では4個)のスタックユニット200が、行列
状(2行×2列)に配列されて構成されている。各スタ
ックユニット200は、実施の形態1の電池スタック1
1(図2参照)と同様の電池スタック201と、電池ス
タック201の稜部を覆う固定部材210とからなり、
固定部材210で電池スタック201が固定されること
によってユニット化されている。
【0042】固定部材210は、電池スタック201の
水素用のチャネル202…の出入口が露出する両側面の
外周部を覆う一対の枠状側板211と、空気が流通する
チャネル203…の出入口が露出する両側面の外周部を
覆う一対の枠状側板212と、電池スタック201の正
極面204及び負極面205の外周部を覆う一対の枠状
端板213,214とが接合された枠体構造である。
【0043】固定部材210の素材としては、実施の形
態1の支柱部材と同様、耐酸性,耐熱性を有する樹脂や
セラミックスが用いられ、特に適度な弾力性を有する樹
脂が好ましい。なお、図示はしないが、固定部材210
と電池スタック201とを強固に固着するために、固定
部材210の周りを絶縁性のワイアで縛ったり、接着剤
で固着してもよい。
【0044】この固定部材210は、以下のようにスタ
ックユニット200同士が所定の向きでのみ装着できる
ようになっている。枠状側板211の表面には、正極面
204近傍の中央部に凸部211aが、負極面205近
傍の中央部にこれと係合する凹部211bが設けられ、
枠状側板212表面の正極面204近傍には一対の凸部
212aが、負極面205近傍には一対の凹部212b
が設けられている。
【0045】従って、2つのスタックユニット200同
士は、上下逆方向に向けた場合には、凸部211aと凹
部211bとを係合させながら枠状側板211の表面同
士を対面して装着したり、凸部212aと凹部212b
とを係合させながら枠状側板212の表面同士を対面し
て装着することはできるが、上下同方向に向けた場合に
は、凸部211aと凹部211bとの係合や凸部212
aと凹部212bとの係合はできないので、枠状側板2
11の表面同士或は枠状側板212の表面同士を対面さ
せることはできない。
【0046】よって、スタックユニット200を行列状
に配列するときには、図4に示すように、全ての水素用
のチャネル202…が一方向に、全ての空気用のチャネ
ル203…がそれと直交する方向に並び、且つ、隣合う
電池スタックは上下逆向きとなるようにスタックユニッ
ト200の向きが規制されることになる。図5は、本実
施の形態にかかる燃料電池の水平方向の断面図である。
【0047】行列状に配列された4つのスタックユニッ
ト200が、実施の形態1と同様、スタックユニット2
00を直列に接続する集電板(不図示)及び接続板(不
図示)を介挿して一対のエンドプレート(図5では、下
側のエンドプレートの突出部260a〜260dだけが
示されている)で上下方向に締め付けられてスタック組
体が構成され、このスタック組体が、水素供給用のマニ
ホールド271及び水素回収用のマニホールド272で
横方向に、空気供給用のマニホールド273及び水素回
収用のマニホールド274で縦方向に締め付けられて、
燃料電池が構成されている。
【0048】図5に示すように、スタック組体の外側面
では、2つの固定部材210が隣接することによって、
実施の形態1の断面T字形の支柱部材21〜28と同様
の断面T字形の支柱部221〜224が形成されてい
る。また、スタック組体の中央部では、4つの固定部材
210が隣接することによって、実施の形態1の断面十
字形の支柱部材31〜33と同様の断面十字形の支柱部
231が形成されている。また、スタック組体の稜に沿
って、実施の形態1の断面L字形の支柱部材41〜44
と同様の断面L字形の支柱部241〜244が形成され
ている。
【0049】そして、実施の形態1と同様に、隣接する
電池スタックの対向する側面の間には、支柱部221〜
224と支柱部231で挟まれた空間281〜284が
形成され、空間281,282は空気のバッファ槽、空
間283〜284は水素のバッファ槽となっている。な
お、固定部材210を行列状に配置する際に、固定部材
210同士を直接装着してもよいが、図4に示すよう
に、対面する一対の枠状側板211の間、並びに対面す
る一対の枠状側板212の間に、Oリング250を介挿
すれば、よりシール性をより高めることができる。この
場合、枠状側板211及び枠状側板212の表面に、O
リング250が噛み合うよう溝を刻んでおけば、Oリン
グ250がずれることなくスタック組体の組立も容易と
なる。
【0050】以上のような構成の燃料電池は、実施の形
態1の燃料電池と同様に、行列状に配列する行数及び列
数は自由に設定でき、電池スタックを配列する数が多い
場合でも容易に組み立てることができ、スタック組体の
構成が簡素なため低コストで作製できるという効果を奏
する。更に、本実施の形態の燃料電池では、電池スタッ
クが固定部材でユニット化されているので、組立時にお
ける取扱いが容易であり、且つ支柱部同士を密着してシ
ールすることができる。
【0051】また、スタックユニットの固定部材に上記
の凹凸部が設けられていることによって、スタック組体
を組立てるときに、スタックユニットが正しい向きで配
列されるように規制され、配列されたスタックユニット
同士がずれることもない。図6に示すスタックユニット
260は、スタックユニット200の変形例であって、
電池スタック201は、支柱部261〜264だけから
なる固定部材を用いて固定することによりユニット化さ
れている。
【0052】図に示すように、スタックユニット260
は、電池スタック201の水素用のチャネル202…の
出入口が露出する側面の一方は支柱部261及び支柱部
262で挟まれ、他方は支柱部263及び支柱部264
で挟まれている。また、電池スタック201の空気用の
チャネル203…の出入口が露出する側面の一方は支柱
部261及び支柱部263で挟まれ、他方は支柱部26
2及び支柱部264で挟まれている。
【0053】なお、図6に示されている2つのスタック
ユニット260は同一のものであって、共に正極面20
4が上方を向いているが、水平方向の向きは反対方向を
向いている。また、図6に示すように、スタックユニッ
ト260には、支柱部261〜264には凸部及び凹部
が設けられているので、これを配列してスタック組体を
組み立てるときに、全ての水素用のチャネル202…が
横方向、全ての空気用のチャネル203…が縦方向に並
ぶように、且つ、隣合う電池スタックは上下逆向きとな
るようにスタックユニット260の向きが規制される。
【0054】(実施の形態3)本実施の形態では、SG
Cタイプの電池スタックをユニット化したものを行列状
に配列してスタック組体を構成する例を示す。図7は、
本実施の形態に係る燃料電池の斜視図であり、図8はそ
の水平方向の断面図である。
【0055】本実施の形態においても、複数個(図7で
は8個)のスタックユニット300が行列状(図7では
4行×2列)に配列され、実施の形態1と同様に、集電
板(不図示)及び接続板(不図示)を介挿して一対のエ
ンドプレート(図8では、下側のエンドプレートの突出
部360a〜360dだけが示されている)で上下方向
に締め付けられてスタック組体が構成され、このスタッ
ク組体は、反応ガス供給用のマニホールド401と反応
ガス回収用のマニホールド402とで横方向に締め付け
られ、冷却空気供給用のマニホールド403と冷却空気
回収用のマニホールド404とで縦方向に締め付けられ
て燃料電池が構成されている。
【0056】各スタックユニット300は、電池スタッ
ク301と、電池スタック301の稜に沿って配設され
た固定部材310とから構成されており、電池スタック
301は固定部材310によって固定されてユニット化
されている。図9は、電池スタック301の積層構造の
基本単位を示す分解斜視図である。電池スタック301
は、本図に示される基本単位が繰り返されて構成されて
いる。
【0057】この積層構造の基本単位は、電解質マトリ
ックス302の両面にアノード303とカソード304
を配した長方形状の単セル305が、片面に水素用のチ
ャネル321…,他面に空気用のチャネル322…が刻
まれた複数枚(図9では2枚)の長方形状のバイポーラ
プレート320と、水素用のチャネル321…が刻まれ
た長方形状のハーフプレート330と、空気用のチャネ
ル322…が刻まれた長方形状のハーフプレート340
との間に介挿され、更に、冷却空気の通路351が穿設
された長方形状の冷却プレート350が、ハーフプレー
ト330とハーフプレート340との間に介挿されたも
のである。
【0058】電池スタック301においては、水素用の
チャネル321の出入口321aと空気用のチャネル3
22の出入口322aとが一側面とその反対側の側面に
設けられており、また、冷却用空気の通路351の出入
口351aが、これと直交する側面に設けられている。
そして、反応用の水素は、プレート320,330の表
面を対角線方向に、出入口321aからチャネル321
…を通って反対側の出入口321aまでZ字状に流れ、
反応用空気は、プレート320,340の表面に沿っ
て、出入口322aから空気用のチャネル321…を通
って反対側の出入口322aまで流れるようになってい
る。即ち、反応用水素と反応用空気とは、図9において
右から左方向へ流れ、途中で互いに交差する。
【0059】図7に示すように、固定部材310は、実
施の形態2の固定部材210と同様、電池スタック30
1の出入口321a,322aが露出する側面の外周部
を覆う一対の枠状側板311と、出入口351aが露出
する側面の外周部を覆う一対の枠状側板312と、正極
面306及び負極面307の外周部を覆う一対の枠状側
板213,214とが接合された枠体構造であるが、更
に、枠状側板311には、水素の出入口321aと空気
の出入口322aとの間を仕切る帯状の仕切板311c
が架設されている。
【0060】そして、実施の形態2と同様、電池スタッ
ク301が行列状に配列されることによって、図8に示
すように、断面T字形の支柱部361〜368断面十字
形の支柱部371〜373、断面L字形の支柱部381
〜384が形成され、隣接する電池スタックの対向する
側面の間には、支柱部361〜368と支柱部371〜
373で挟まれた空間390〜399が形成されてい
る。
【0061】本実施の形態では、空間390〜393
は、冷却空気の通路(バッファ槽)となっている。一
方、空間394〜399は、仕切板311cによって水
素の通路394a〜399aと反応用空気の通路394
b〜399bとに仕切られている。また、マニホールド
401,402の内部には、仕切板311cと対応する
位置に仕切板401a,402aが設けられて、水素が
流通する空間と反応用空気が流通する空間とに仕切られ
ている。
【0062】実施の形態2と同様、固定部材310に
は、枠状側板311の表面に凸部311a,凹部311
bが設けられ、枠状側板312の表面に凸部312a,
凹部312bが設けられているので、複数のスタックユ
ニット300を行列状に配列するときには、水素用のチ
ャネル321…,空気用のチャネル322…及び冷却空
気用の通路351…は各々連通し、且つ、隣合うスタッ
クユニット300同士は上下逆方向を向くよう規制され
る。
【0063】このような構成の燃料電池において、運転
時には、図8に実線で示すように、外部からマニホール
ド401の中央部に反応用空気が供給され、この反応用
空気は、各スタックユニット300の空気用のチャネル
322…を順に通過しながら反応に用いられた後、その
排空気はマニホールド402の中央部で回収されて排出
される。また、図8に破線で示すように、外部からマニ
ホールド401の側部に水素が供給され、その水素は各
スタックユニット300の水素用のチャネル321…を
順に通過した後、未反応水素はマニホールド402の側
部で回収されて排出される。
【0064】一方、冷却用空気は、外部からマニホール
ド403に供給され、各スタックユニット300の冷却
空気用の通路351…を順に通過した後、マニホールド
404で回収されて排出される。本実施の形態の燃料電
池においても、実施の形態2の燃料電池と同様の効果を
奏する。
【0065】(実施の形態4)図10(a),(b)
は、本実施の形態の燃料電池の水平方向の断面図であ
る。図10(a),(b)に示す燃料電池は、いずれも
実施の形態3と同様に、スタックユニット300が行列
状(図10では2行×2列)に配列され、集電板(不図
示)及び接続板(不図示)を介挿して一対のエンドプレ
ート(不図示)で上下方向に締め付けられてスタック組
体が構成されており、反応ガス供給用のマニホールド4
01と反応ガス回収用のマニホールド402とで横方向
に締め付けられ、冷却空気用のマニホールド413,4
14で縦方向に締め付けられて構成されているが、冷却
空気が流れが実施の形態3の場合と異なっている。
【0066】即ち、実施の形態3では、冷却用空気が一
律的に冷却空気供給用のマニホールド403から冷却空
気回収用のマニホールド404に向けて流れるようにな
っていたのに対して、本実施の形態では、以下に示すよ
うに、冷却空気用のマニホールド413,414に工夫
がなされて、各スタックユニット300の冷却空気の流
れ方向と水素の流れ方向とが一致するようになってい
る。
【0067】図10(a)の燃料電池においては、マニ
ホールド413内の空間が、支柱部421に沿って設け
られた仕切り415によって、空間413aと空間41
3bとに仕切られている。そして、外部から空間413
aに送り込まれた冷却用空気は、図中右側の2個のスタ
ックユニット300を通過してマニホールド414を通
過した後、図中左側の2個のスタックユニット300を
通過して空間413bから外部に排出される。
【0068】一方、図10(b)の燃料電池において
は、マニホールド413内の空間が仕切り415によっ
て仕切られると共に、マニホールド414内の空間も、
支柱部422に沿って設けられた仕切り416によっ
て、空間414aと空間414bとに仕切られている。
そして、外部から空間413aに送り込まれた冷却用空
気は、図中右側の2個のスタックユニット300を通過
して空間414aから外部に排出され、外部から空間4
14aに送り込まれた冷却用空気は、図中左側の2個の
スタックユニット300を通過して空間413bから外
部に排出される。
【0069】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明はこれに限定されることなく、以下のよう
なものにも適用できる。上記実施の形態1,2では、電
池スタックに冷却プレートを介挿させずに、空気用のチ
ャネルを流通する空気が電池スタックの冷却を兼ねてい
たが、電池スタックに、空気用のチャネルと同方向に空
気の流通路を有する冷却プレートを介挿させても、同様
に実施することができる。
【0070】また、電池スタックに、水素用のチャネル
202…と同方向に空気の流通路を有する冷却プレート
を介挿させることもできるが、この場合、水素の通路と
冷却空気の通路とを仕切ることが必要となる。水素の通
路と冷却空気の通路とを仕切る方法としては、例えば実
施の形態2において、固定部材210の枠状側板211
に帯状の仕切板を架設すると共に、水素供給用のマニホ
ールド271及び水素回収用のマニホールド272の内
部に仕切板を設ける方法が考えられる。
【0071】また、上記実施の形態1〜4では、リン酸
型の燃料電池について記述したが、固体高分子型やアル
カリ型などの燃料電池においても同様に実施することが
できる。
【0072】
【実施例】
(実施例)上記実施の形態1の燃料電池1において、単
セル並びに複合セパレータの大きさを80mm×80m
m、複合セパレータの厚さを5mm、電池スタック間の
空間の幅を10mmとし、各電池スタックにおける単セ
ルの積層枚数を40枚に設定する。
【0073】この場合、燃料電池1における単セルの総
枚数は40×8=320枚となり、単セル当りの出力電
圧を約0. 6Vとすると、燃料電池1の出力電圧は、
0.6×320=192Vとなる。また、燃料電池1の
スタック組体の大きさは、高さが5×40=200mm
程度、横方向の長さが80×4+10×3=350mm
程度、縦方向の長さが80×2+10=170mm程度
となる。
【0074】(比較例1)上記実施例の電池スタックに
おいて、単セル並びにセパレータの大きさを160mm
×320mm(面積は実施例の8倍)に設定としたもの
を1つ用いて燃料電池を構成する。この燃料電池で発電
できる電力は実施例の燃料電池と同等であるが、出力電
圧は0.6×40=24Vであって、実施例の1/8の
値である。
【0075】この電池スタックの大きさは、実施例のス
タック組体とほぼ同じであるが、縦方向及び横方向の長
さは若干小さくなる。 (比較例2)上記実施例の電池スタックにおいて、単セ
ルの積層枚数を320枚に設定し、その電池スタック1
つだけで燃料電池を構成する。
【0076】この燃料電池では、実施例の燃料電池と同
等の電力及び出力電圧を得ることができるが、電池スタ
ックの高さは、5×320=1600mm程度であっ
て、実施例の8倍程度となる。 (実験)上記実施例と比較例1,2の燃料電池を用いて
発電した電力を、インバータで100Vの交流に変換し
て1KWで出力する場合、インバータの変換効率が各々
どのようになるかを測定した。
【0077】その結果、実施例及び比較例2の燃料電池
では、インバータ変換効率は約93%であったのに対し
て、比較例1の燃料電池では、インバータ変換効率は約
70%であった。
【0078】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明は、直方
体状の複数の電池スタックを、アノードガス流通路及び
カソードガス流通路の各々が同方向に並んだ状態で行列
状に配置し、一対の端板で積層方向に挟持した組体から
なる燃料電池において、スタック組体を、隣合う電池ス
タックの正負極の方向が互いに逆向きとなるように配列
し、一対の端板と複数の電池スタックとの間には、隣合
う電池スタックの正負極を接続する接続部材を介挿する
ことによって、ケーブル等で接続する場合と比べて、燃
料電池の構成が簡素となり、燃料電池を作製する手間も
低減することができる。
【0079】ここで、スタック組体において、電池スタ
ックの積層方向に延びる稜が隣接する箇所に、絶縁性の
支柱部材を、稜と稜の間隙を閉塞するよう介挿させれ
ば、更に、燃料電池の構成を簡素にでき、組立も容易に
行うことができる。或は、複数の電池スタックの各々
を、電池スタックの積層方向に延びる稜に沿って配設さ
れた支柱部を有する絶縁性の固定部材で固定することに
よって一体化しても、燃料電池の構成を簡素にでき、組
立も容易に行うことができる。
【0080】特に、本発明は、小型の燃料電池に対して
適用しやすく、携帯用の燃料電池などの小型の燃料電池
の分野で実用的価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる燃料電池の全体構成を示
す斜視図である。
【図2】図1に示す燃料電池の水平方向の断面図であ
る。
【図3】図1に示す電池スタック11の構成を示す組立
図である。
【図4】実施の形態2にかかる燃料電池のスタック組体
の組立図である。
【図5】実施の形態2にかかる燃料電池の水平方向の断
面図である。
【図6】実施の形態2にかかるスタックユニットの変形
例を示す図である。
【図7】実施の形態3にかかる燃料電池の斜視図であ
る。
【図8】図7に示す燃料電池の水平方向の断面図であ
る。
【図9】実施の形態3にかかる電池スタックの基本の積
層構造を示す分解斜視図である。
【図10】実施の形態4にかかる燃料電池の水平方向の
断面図である。
【図11】電池スタックを行列状に並べたスタック組体
からなる従来の燃料電池の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 燃料電池 11〜18 電池スタック 21〜28,31〜33,41〜44 支柱部材 50,60 エンドプレート 51〜58,61〜68 集電板 52a,54a,56a,61a,63a,65a,6
7a 接続板 71〜74 マニホールド 100 単セル 101 電解質マトリックス 102 アノード 103 カソード 110 複合セパレータ 200 スタックユニット 201 電池スタック 210 固定部材 211a,212a 凸部 211b,212b 凹部 221〜224,231,241〜244 支柱部 300 スタックユニット 301 電池スタック 310 固定部材 320 バイポーラプレート 350 冷却プレート 361〜384 支柱部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉本 保則 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解質層を介してアノードとカソードが
    配されてなる単セルとセパレータとが交互に積層されて
    なり、単セルとセパレータとの間にアノードガス流通路
    及びカソードガス流通路が設けられた直方体状の複数の
    電池スタックを、行列状に配列して一対の端板で積層方
    向に挟持したスタック組体からなる燃料電池において、 前記スタック組体は、隣合う電池スタックの正負極の方
    向が互いに逆向きとなるように配列され、 前記一対の端板と複数の電池スタックとの間には、前記
    隣合う電池スタックの正負極を接続する接続部材が介挿
    されていることを特徴とする燃料電池。
  2. 【請求項2】 前記スタック組体には、 電池スタックの積層方向に延びる稜同士が隣接する箇所
    に、絶縁性の支柱部材が介挿され、 前記支柱部材は、 電池スタックの隣接する側面と側面の間に間隙を形成す
    ると共に、隣接する稜と稜の間を閉塞していることを特
    徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 【請求項3】 前記複数の電池スタックの各々は、 アノードガス流通路とカソードガス流通路とが互いに直
    交する方向に設けられていることを特徴とする請求項2
    記載の燃料電池。
  4. 【請求項4】 前記支柱部材には、 これに隣接する電池スタックの稜に沿った部分が嵌合す
    る切り欠きが形成されていることを特徴とする請求項2
    又は3記載の燃料電池。
  5. 【請求項5】 前記支柱部材は、 弾力性を有する樹脂からなることを特徴とする請求項2
    又は4記載の燃料電池。
  6. 【請求項6】 前記複数の電池スタックの各々は、 該電池スタックの積層方向に延びる稜に沿って配設され
    た支柱部を有する絶縁性の固定部材で固定されることに
    よって一体化されていることを特徴とする請求項1記載
    の燃料電池。
  7. 【請求項7】 前記固定部材には、 スタック組体の組立時において、隣合う電池スタックの
    正負極の方向が逆方向に向いた状態で配列されるよう規
    制する方向規制手段が設けられていることを特徴とする
    請求項6記載の燃料電池。
  8. 【請求項8】 前記複数の電池スタックは、 アノードガス流通路とカソードガス流通路とが互いに直
    交する方向に設けられていることを特徴とする請求項6
    または7記載の燃料電池。
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