JPH10106470A - 荷電粒子線転写装置 - Google Patents

荷電粒子線転写装置

Info

Publication number
JPH10106470A
JPH10106470A JP8258728A JP25872896A JPH10106470A JP H10106470 A JPH10106470 A JP H10106470A JP 8258728 A JP8258728 A JP 8258728A JP 25872896 A JP25872896 A JP 25872896A JP H10106470 A JPH10106470 A JP H10106470A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask
pattern
image
charged particle
small
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8258728A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruaki Okino
輝昭 沖野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP8258728A priority Critical patent/JPH10106470A/ja
Publication of JPH10106470A publication Critical patent/JPH10106470A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 分割転写方式等でマスクパターンの転写を行
う際に、ウエハに対する転写像の結像特性を補正して継
ぎ誤差や重ね合わせ誤差を低減する。 【解決手段】 アパーチャ板31の開口を通過した電子
線EBは、視野選択偏向器12A,12Bによって偏向
されコンデンサレンズ11Cで平行ビームにされた後、
マスク1の1つの小領域上の照射領域33に入射する。
その小領域内のパターンの像が投影レンズ14及び対物
レンズ15を介してウエハ5上に転写される。照射領域
33の倍率や回転角を照明特性補正系30を介して補正
し、ウエハ5上への転写像の倍率や回転角を、レンズ1
4,15及び回転補正レンズ62を介して補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体集積
回路等を製造するためのリソグラフィ工程等で使用され
る荷電粒子線転写装置に関し、特に電子線やイオンビー
ム等の荷電粒子線の照射によりマスク上のパターンを分
割転写方式で感光基板上に転写する荷電粒子線転写装置
に使用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、転写パターンの解像度の向上とス
ループット(生産性)の向上との両立を可能とした荷電
粒子線転写装置の検討が進められている。このような転
写装置としては、1ダイ(1枚の感光基板に形成される
多数の集積回路の1個分に相当するパターン。)又は複
数ダイ分のパターンをマスクから感光基板へ一括して転
写する一括転写方式の装置が従来より検討されていた。
ところが、一括転写方式は、転写の原版となるマスクの
製作が困難で、且つ1ダイ分以上の大きな光学フィール
ド内で荷電粒子光学系(以下、単に「光学系」と呼ぶ)
の収差を所定値以下に収めることが難しい。そこで、最
近では感光基板に転写すべきパターンをマスク上で複数
の小領域に分割し、各小領域毎に分割したパターンを順
次感光基板上に転写することによって、全体として大き
な光学フィールドを得ることができる分割転写方式の装
置が検討されている。
【0003】この分割転写方式では、その小領域毎に、
被露光面上に結像される像の焦点位置のずれやディスト
ーション等の収差等を補正しながら転写を行うことがで
きる。これにより、一括転写方式に比べて光学的に広い
領域に亘って解像度、及び位置精度の良好な露光を行う
ことができる。図9(a)は、分割転写方式の電子線縮
小転写装置で使用されていた従来のマスクの一部を示す
拡大平面図であり、この図9(a)において、マスク4
1の内部の領域が縦横に格子状に形成された境界領域と
してのストラット42によって、多数の矩形の小領域
(サブフィールド)43に分割されている。小領域43
は例えば1mm角程度の大きさである。図9(b)は図
9(a)のAA線に沿う断面図であり、この図9(b)
に示すように、ストラット42はマスク41の重量を支
えることができるように厚く形成されている。
【0004】そして、小領域43の内部に矩形のパター
ン形成領域44が設定され、パターン形成領域44内に
電子線を部分的に透過する原版パターンが形成されてい
る。また、小領域43内でストラット42とパターン形
成領域44との間のスカート領域45は、電子線を遮断
するかあるいは大きく散乱させる領域となっており、照
明系による電子線の照射領域46はパターン形成領域4
4より大きく、且つスカート領域45を超えないように
設定されている。これによって、スカート領域45の内
側のパターン形成領域44内のパターンのみが感光基板
上に転写される。そして、その電子線の照明系は、通常
所定のアパーチャの像をマスク41上に投影する構成と
なっている。この場合、そのアパーチャの像が電子線の
照射領域46となっている。
【0005】また、分割転写方式では、電子線を偏向し
て転写を行うのは、通常マスク上でほぼ光学系の光軸を
所定方向に横切る位置にある一列の小領域となってい
る。そして、その所定方向に交差する領域の小領域のパ
ターンを転写するために、ステージ系を介してマスクと
感光基板とをその所定方向に交差する方向に機械的に連
続的に走査している。従って、図9(a)のマスク41
も、露光中に例えば矢印47の方向に連続的に走査され
ているため、転写中にパターン形成領域44が電子線の
照射領域46から外れないように、その照射領域46は
パターン形成領域44に対して所定幅だけ大きく設定さ
れている。
【0006】また、そのように分割転写方式でマスク上
の各小領域内のパターンを継ぎ合わせながらウエハ上に
転写すると、境界部で継ぎ誤差が発生する恐れがある。
そのような継ぎ誤差を低減するために、本発明者は、電
子線の照射領域の輪郭部をぼかすと共に、その照射領域
によって各小領域内で転写されるパターンの領域を規定
して、隣接する小領域内の原版パターンを互いに輪郭部
が重なるようにして転写する方式(以下、「半影重ね転
写方式」と呼ぶ)を提案している。この半影重ね転写方
式では、照明系で例えば所定のアパーチャのデフォーカ
スした像をマスク上に投影することで、その輪郭部がぼ
けた照射領域を設定している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の分割
転写方式では、例えばマスク上での光軸からの偏向量等
によって、マスクの各小領域内のパターンの転写像の回
転方向や倍率等の結像特性が所定の目標値から外れる恐
れがあった。このように、各小領域毎の転写像の結像特
性が目標値から外れると、各小領域の転写像をつなぎ合
わせて転写する際の継ぎ誤差が大きくなるという不都合
があった。また、既にそれまでの露光工程でパターンが
形成されているウエハ上に重ねて別のレイヤのパターン
を転写するような場合に、各小領域内のパターンの転写
像の倍率等が既に形成されているパターンに適合してい
ないと、ウエハ上での重ね合わせ誤差が大きくなるとい
う不都合もあった。
【0008】更に、分割転写方式では、例えば光軸から
の偏向量によって電子線の収差の状態が変化して、各小
領域(サブフィールド)上での電子線の照射領域の形状
の倍率、位置、又は回転角等が微妙に変化することがあ
る。具体的に、例えば図9(a)の照射領域46が倍率
の変化によってより大きな照射領域46Aになるような
場合には、予めスカート領域45を或る程度余裕をもっ
て広く設定しなければならなくなる。同様に、照射領域
46の位置や回転角が変化する場合にも、スカート領域
45を広く設定しておく必要がある。しかしながら、ス
カート領域45は本質的には無駄な余白領域であるた
め、マスク上のこの余白領域が大きいと、電子線の偏向
範囲内に配列できる小領域の数が少なくなってしまう。
そのため、転写する小領域の数を増やそうとすると、マ
スク及びマスクステージが大型化するという不都合があ
る。また、マスクで吸収される電子ビームによる発熱量
が大きくなり、マスクの熱膨張による転写位置誤差が大
きくなってしまう等の不都合もあった。
【0009】更に、分割転写方式で且つ半影重ね転写方
式の場合に、マスク上の小領域上での電子線の照射領域
の形状の倍率、位置、又は回転角等が変化すると、マス
ク上の各小領域のパターンの投影像を感光基板上で輪郭
部を重ね合わせながら露光した場合のつなぎ部での露光
量の一様性が悪くなるという不都合がある。本発明は斯
かる点に鑑み、転写すべきパターンの少なくとも一部を
マスク上の複数の小領域に分割して形成し、各小領域内
のパターンの像を順次基板上につなぎ合わせて転写する
際に、継ぎ誤差、又は重ね合わせ誤差を低減できる荷電
粒子線転写装置を提供することを目的とする。
【0010】本発明は更に、そのような荷電粒子線転写
装置において、マスク上の各小領域内の無駄な領域を少
なくして転写すべきパターンをマスク上に高密度に配置
できるようにすることをも目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による荷電粒子線
転写装置は、転写すべきパターンの少なくとも一部が分
割されて、互いに離間する複数の小領域(2A,2B,
2C)内にそれぞれ形成されたマスク(1)に対して、
視野選択用の偏向照明系を介してそれら小領域を単位と
して順次所定の断面形状を有する荷電粒子線を照射し、
それら小領域内のパターンの結像系(14,15)によ
る像を転写対象の基板(5)上でつなげて転写すること
によって、基板(5)上にその転写すべきパターンの少
なくとも一部の像を転写する荷電粒子線転写装置におい
て、基板(5)上に形成されているパターンに応じて結
像系(14,15)による像の結像特性を補正する結像
特性補正系(61A,61B,62)を設けたものであ
る。
【0012】斯かる本発明において、その結像特性補正
系によって補正される結像特性の一例は、転写像の位
置、倍率、又は回転角等である。基板(5)上に転写さ
れる各小領域内のパターンの像の結像特性を、その結像
特性補正系を介して所定の設計値に設定することによっ
て継ぎ誤差が低減される。又は、各小領域内のパターン
の像の結像特性を、その結像特性補正系を介して基板
(5)上に既に形成されているパターンに合わせて補正
することによって、重ね合わせ誤差が低減される。
【0013】この荷電粒子線転写装置においては、更に
その視野選択用の偏向照明系を、所定形状のアパーチャ
(31)を通過したその荷電粒子線を集束及び偏向する
ことによって、マスク(1)上のそれら小領域上に順次
そのアパーチャの像(33)を投影する結像方式の照明
系(10,11A〜11C,12A,12B,31)と
して、その視野選択用の偏向照明系によってマスク
(1)上のそれら小領域に投影されるそのアパーチャの
像(33)の結像特性を補正する照明特性補正系(3
0)を設けることが望ましい。
【0014】この場合、照明特性補正系(30)によっ
て補正される結像特性の一例は、そのアパーチャの像
(33)の偏向位置、倍率、又は回転角等である。その
照明特性補正系(30)を介して、アパーチャの像(3
3)を常にマスク(1)上の各小領域内のパターンより
も僅かに大きい程度に設定することによって、マスク
(1)上の各小領域内のスカート領域等の余白部分を少
なくでき、荷電粒子線の偏向範囲内に配列できる小領域
の数を多くできる。また、マスクを必要以上に大きくす
ることはないと共に、マスクで吸収される荷電ビームに
よる発熱量を小さくでき、マスクの熱膨張による転写位
置誤差が小さくなる。
【0015】また、その視野選択用の偏向照明系を介し
てマスク(1)上のそれら小領域に照射されるその荷電
粒子線の断面形状の輪郭部(36e)での強度分布を外
側に向けて単調に減少するように設定し、基板(5)に
転写されるそれら小領域内のパターンの像を隣接するパ
ターンの像と輪郭部が重なるようにしてもよい。これ
は、本発明を分割転写方式で、且つ半影重ね転写方式の
転写装置に適用したことを意味し、この場合、重ねて露
光した部分の露光量の一様性が向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明による荷電粒子線転
写装置の実施の形態の一例につき図1〜図5を参照して
説明する。本例は分割転写方式でマスクパターンの転写
を行う電子線縮小転写装置に本発明を適用したものであ
る。図1は本例の電子線縮小転写装置の概略構成を示
し、この図1において、電子光学系の光軸AXに平行に
Z軸を取り、Z軸に垂直な平面内で図1の紙面に垂直に
X軸を、図1の紙面に平行にY軸を取って説明する。先
ず、本例の偏向照明系において、電子銃10から放出さ
れた電子線EBは、第1コンデンサレンズ11Aで一度
集束された後、第2コンデンサレンズ11Bで再び集束
される。第2コンデンサレンズ11Bの近傍にアパーチ
ャ板31が配置され、アパーチャ板31の開口を通過し
た電子線EBは、第1の視野選択偏向器12Aによって
主にY方向に偏向され第3コンデンサレンズ11Cで平
行ビームにされた後、第2の視野選択偏向器12Bによ
って振り戻されてマスク1の1つの小領域上の照射領域
33に導かれる。視野選択偏向器12A,12Bは電磁
偏向器であり、視野選択偏向器12A,12Bにおける
偏向量は、装置全体の動作を統轄制御する主制御装置1
9が、偏向補正量設定器25を介して設定する。なお、
図1において、電子線EBの実線で示す軌跡はクロスオ
ーバ像の共役関係を示し、点線で示す軌跡はマスクパタ
ーン像の共役関係を示している。
【0017】本例ではアパーチャ板31の配置面は、マ
スク1の配置面と共役であり、アパーチャ板31の開口
の投影像がマスク1上の電子線の照射領域33となって
いる。更に本例の偏向照明系中の第3コンデンサレンズ
11Cの内部付近には、その電子線の照射領域33の形
状の倍率、及び回転角を補正するための照明特性補正系
30が配置されている。照明特性補正系30は、電磁レ
ンズよりなる倍率補正レンズ30a、及び空芯コイルよ
りなる回転補正レンズ30bより構成されている。倍率
補正レンズ30aによって、アパーチャ板31の開口の
像である照射領域33の倍率を補正し、回転補正レンズ
30bによってその照射領域33の回転角を補正する。
そして、倍率補正レンズ30a、及び回転補正レンズ3
0bにおける補正量は、主制御装置19が偏向補正量設
定器25を介してマスク1上の各小領域毎に設定できる
ように構成されている。
【0018】なお、そのように別途照明特性補正系30
を設ける代わりに、第3コンデンサレンズ11Cの励磁
電流を調節することによって倍率等を調整するようにし
てもよい。また、本例ではマスク1上の各小領域上での
照射領域33の位置を目標位置に正確に設定するため
に、視野選択偏向器12A,12Bの動作を制御するよ
うにしている。即ち、偏向補正量設定器25内には、視
野選択偏向器12A,12Bに供給する電流(又は電
圧)を出力するためのデジタル/アナログ(D/A)コ
ンバータが備えられ、主制御装置19では、電子線をマ
スク1上で位置決めする際の偏向幅、回転、歪みを補正
すべく、視野選択偏向器12A,12Bを駆動するため
のそのDAコンバータへの入力データを補正する。これ
により、照射領域33の位置を常に目標位置に設定でき
る。
【0019】次に、マスク1を通過した電子線EBは2
段の電磁偏向器よりなる偏向器13Aにより所定量偏向
された上で、投影レンズ14により一度クロスオーバC
Oを結んだ後、対物レンズ15及び2段の電磁偏向器よ
りなる偏向器13Bを介して電子線レジストが塗布され
たウエハ5上に集束され、ウエハ5上の所定位置にマス
ク1の1つの小領域内のパターンを所定の縮小率β(例
えば1/4)で縮小した像が転写される。本例の投影レ
ンズ14及び対物レンズ15は、一例として対称磁気ダ
ブレット(SMD:Symmetric Magnetic Doublet)方式
の結像系を構成している。
【0020】偏向器13A,13Bにおける偏向量は、
主制御装置19が偏向補正量設定器26を介して設定す
る。分割転写方式では、マスク1上の各小領域はストラ
ットを挟んで配置されているのに対して、対応するウエ
ハ5上の各小転写領域は密着して配置されているため、
偏向器13A,13Bはそのストラットの分だけ電子線
を横ずれさせるため、及びマスク1とウエハ5との同期
誤差を補正するため等に使用される。
【0021】また、上段の偏向器13Aの内側に静電方
式の1対の偏向器61Aが配置され、下段の偏向器13
Bの内側に静電方式の1対の偏向器61Bが配置され、
投影レンズ14と対物レンズ15との間に空芯コイルよ
りなる回転補正レンズ62が配置されている。本例で
は、静電方式の偏向器61A及び61Bを介して、マス
ク1上のパターンの像の転写位置を高速に2次元的に補
正し、回転補正レンズ62によってそのように転写され
る像の回転角を補正する。また、本例の投影レンズ14
及び対物レンズ15は偏向補正量設定器26を介して縮
小率(倍率)が補正できるように構成されている。
【0022】更に、対物レンズ15の底面近傍にウエハ
側からの電子を検出するための反射電子検出器29が配
置され、反射電子検出器29からの反射電子信号REは
主制御装置19に供給されている。そして、マスク1は
マスクステージ16にXY平面と平行に取り付けられて
いる。マスクステージ16は、駆動装置17によりX方
向に連続移動し、Y方向にステップ移動する。マスクス
テージ16のXY平面内での位置はレーザ干渉計18で
検出されて主制御装置19に出力される。
【0023】一方、ウエハ5は、試料台20上のウエハ
ステージ21上にXY平面と平行に保持されている。ウ
エハステージ21は、駆動装置22によりマスクステー
ジ16のX軸に沿った連続移動方向とは逆方向へ連続移
動可能で、且つY方向へステップ移動可能である。X方
向に逆方向としたのは、レンズ14,15によりマスク
パターン像が反転されるためである。ウエハステージ2
1のXY平面内での位置はレーザ干渉計23で検出され
て主制御装置19に出力される。
【0024】主制御装置19は、後述の入力装置24か
ら入力される露光データと、レーザ干渉計18,23が
検出するマスクステージ16及びウエハステージ21の
位置情報とに基づいて、視野選択偏向器12A,12
B、偏向器13A,13B、及び偏向器61A,61B
による電子線EBの偏向量を演算すると共に、マスクス
テージ16及びウエハステージ21の動作を制御するた
めに必要な情報(例えば位置及び移動速度)を演算す
る。偏向量の演算結果は偏向補正量設定器25、及び2
6に出力され、これらの設定器によりそれぞれ、視野選
択偏向器12A,12B及び偏向器13A,13B,6
1A,61Bによる偏向量が設定される。また、例えば
マスク1上の小領域の位置等に応じて予め計測されてい
る照射領域33の倍率の変化、及び回転角を補正するよ
うに偏向補正量設定器25を介して照明特性補正系30
が駆動される。これによってマスク1上の照射領域33
の形状等が常に一定に維持される。
【0025】これと並行に、例えばウエハ5上に転写さ
れる像の倍率や回転角を設計データ上の特性に合わせる
ように、偏向補正量設定器26を介してレンズ14,1
5の励磁電流、及び回転補正レンズ62による回転角が
制御される。これによってウエハ5上に分割転写方式で
露光する際の継ぎ誤差が低減される。また、ウエハ5上
に既に形成されているパターンの大きさ、及び回転角に
合わせるように、偏向補正量設定器26を介してレンズ
14,15の励磁電流、及び回転補正レンズ62による
回転角を制御する。この際には、偏向器61A,61B
等を駆動して転写像の位置を補正することによって、継
ぎ誤差を低減させる。これによってウエハ5上に重ね合
わせ露光する際の重ね合わせ誤差が低減される。
【0026】マスクステージ16、及びウエハステージ
21の動作に関する演算結果はドライバ27,28にそ
れぞれ出力される。ドライバ27,28は演算結果に従
ってステージ16,21が動作するように駆動装置1
7,22の動作を制御する。なお、入力装置24として
は、露光データの作成装置で作成した磁気記録情報を読
み取る装置、マスク1やウエハ5に登録された露光デー
タをこれらの搬入の際に読み取る装置等適宜選択してよ
い。
【0027】次に、図2及び図5を参照して本例のマス
ク1のパターン配置及び対応するウエハ5上の転写像の
配置等につき説明する。図2は、本例のマスク1とウエ
ハ5との対応関係を示す斜視図であり、この図2におい
て、マスク1は境界領域としてのストラット3によって
X方向、及びY方向に所定ピッチで矩形の多数の小領域
2A,2B,2C,…に分割され、転写対象の小領域
(図2では小領域2A)内の照射領域33に電子線EB
が照射される。
【0028】図5は、図2のマスク1上の小領域2A,
2B,2C,…を代表する1つの小領域2を示し、この
図5において、小領域2の内部の矩形のパターン形成領
域34内に転写すべきパターンに対応する電子線の透過
部が設けられ、パターン形成領域34の輪郭とストラッ
ト3との間のスカート領域35、及びストラット3は、
それぞれ電子線を遮断又は拡散する領域である。なお、
電子線転写用のマスク1としては、窒化シリコン(Si
N)等の薄膜にて電子線の透過部を形成し、その表面に
適宜タングステン製の散乱部を設けた所謂散乱マスク
と、シリコン(Si)製の散乱部に設けた抜き穴を電子
線の透過部とする所謂穴空きステンシルマスク等が存在
するが、本例では何れでも構わない。
【0029】その小領域2内のパターンを転写する際
に、パターン形成領域34を覆う矩形の照射領域33に
電子線が照射される。この場合、マスク1がマスクステ
ージ16によって例えば矢印Aで示す−X方向に移動す
る。但し、本例では図1の照明特性補正系30が設けら
れているため、小領域2が例えば光軸AXから離れた位
置にある場合でも倍率、及び回転角の変化を補正するこ
とによって、照射領域33の形状は図1のアパーチャ板
31内の開口を正確に所定の倍率で投影した形状、即ち
パターン形成領域34の外側に所定幅の余裕を持たせた
矩形に維持される。従って、パターン形成領域34の周
囲のスカート領域35にそれ程余裕を持たせる必要はな
い。そのため、従来のようにスカート領域の大きいマス
クを使用する場合と比較すると、電子線の偏向領域に配
置できる小領域の数を増やして、転写すべきパターンの
割合を大きくできる。また、同じ面積のマスクパターン
を転写するのであれば、マスク1、ひいてはマスクステ
ージを全体として小型化できる。更に、照射領域33を
小さくできるため、マスク1の発熱量が減少してマスク
1の熱変形量が少なくなる。
【0030】なお、そのスカート領域35を更に小さく
するために、マスク1の走査と同期して、図1の視野選
択偏向器12A,12Bを介して電子線の照射領域33
を同じ速度で移動するようにしてもよい。図2に戻り、
マスク1上の小領域2Aを通過した電子線EBは、図1
の投影レンズ14及び対物レンズ15を介して、ウエハ
5上の1つの小転写領域7Aに集束され、その小領域2
A内のパターンの縮小像が、その小転写領域7Aに投影
される。転写時には、小領域2A,2B,2C,…を単
位として電子線EBの照射が繰り返され、各小領域内の
パターンの縮小像がウエハ5上の異なる小転写領域7
A,7B,7C,…に順次転写される。この際に、図1
の偏向器13A,13B、及び偏向器61A,61Bを
駆動して、各小領域を区切るストラット3の幅分だけ電
子線EBを横ずれさせることによって、ウエハ5上の小
転写領域7A,7B,7C,…は互いに隙間無く配置さ
れる。また、図1のレンズ14,15の励磁電流、及び
回転補正レンズ62を介して転写像の倍率や回転角を補
正することによって、継ぎ誤差や重ね合わせ誤差が低減
する。
【0031】次に、本例でマスク1のパターンの転写を
行う場合の全体の動作につき説明する。先ず、本例で
は、主制御装置19の制御のもとでマスクステージ16
及びウエハステージ21を介して、図2に示すように、
マスク1を−X方向に所定速度VMで連続移動(機械走
査)するのに同期して、ウエハ5を+X方向に速度VW
で連続移動する。図1の投影レンズ14及び対物レンズ
15のマスクからウエハへの縮小率βを用いて、マスク
1上での各小領域内のパターン形成領域34のX方向の
幅をL1、パターン形成領域34のX方向の間隔をL2
とすると、ウエハ5の速度VWは次式で表される。
【0032】 VW=β・{L1/(L1+L2)}・VM (1) そして、マスク1上の多数の小領域中で、ほぼ光軸AX
を横切る位置に達したY方向に一列に配列された複数の
小領域(図2では小領域2A,2B,…)に対して、図
1の視野選択偏向器12A,12Bを介して順次電子線
EBが照射され、各小領域内のパターンが順次ウエハ5
の1ダイ分の転写領域6A内に隙間無く転写される。そ
して、マスク1及びウエハ5がX方向に移動するのに伴
って、光軸AXを横切る位置に達した一列の複数の小領
域内のパターンが順次ウエハ5上に転写される動作が繰
り返されて、マスク1上の全部の小領域内のパターンが
ウエハ上に転写されると、ウエハ5上の転写領域6Aへ
のパターンの転写が終了する。その後ウエハ5上の隣接
する別の1ダイ分の転写領域6Bにも同様にマスク1の
パターンの転写が行われる。
【0033】この際に、本例では予め露光開始前にマス
クのアライメント工程によって、図2のマスク1上の小
領域2A,2B,…の配列方向(Y方向)を図1のマス
クステージ16によるマスクの走査方向(X方向)に正
確に直交するようにしておく。また、既にウエハ5上の
転写領域6A,6B,…の小転写領域7A,7B,7
C,…に前のレイヤのパターンが形成されている場合に
は、ウエハのアライメント工程によって小転写領域7
A,7B,7C,…の配列方向(Y方向)を図1のウエ
ハステージ21によるウエハの走査方向(X方向)に正
確に直交するようにしておく。更に、仮に、ウエハステ
ージ21の走査方向とマスク上小領域のウエハへの転写
像の回転角とが僅かにずれているような場合には、図1
の回転補正レンズ62を介して、マスク1上のパターン
の転写像の回転角をウエハ5上の小転写領域7A,7
B,7C,…の回転角に合わせておく。
【0034】このように本例では、マスク1上のパター
ンの方向(小領域の配列方向)とマスクステージ16の
移動方向が正確に直交しているので、光軸から離れた小
領域のパターンを転写する際にも、視野選択偏向器12
A,12Bによる電子線の偏向補正量を必要以上に大き
くとる必要がない。同様に、ウエハ5上のパターンの方
向(小転写領域の配列方向)とウエハステージ21の移
動方向とが正確に直交しているので、露光位置決め用の
偏向器13A,13Bの補正量を必要以上に大きくとる
必要がない。更に、マスク転写像の回転方向とウエハ5
上のパターンの回転方向とが正確にあっているので、ス
テージ移動に伴った露光位置偏向補正量を必要以上に大
きくとる必要がない。
【0035】なお、上述のようにレンズ14,15、及
び回転補正レンズ62を介して転写像の倍率や回転等を
補正するためには、その転写像の形状等を計測する必要
がある。そこで、マスク1上の所定の小領域内のパター
ンの転写像の形状等の計測方法の一例につき説明する。
そのため、図3に示すように、ウエハステージ21上に
ウエハ5と同一の高さになるように電子線を反射するタ
ンタル(Ta)の矩形の薄膜よりなる基準パターン54
を形成しておく。そして、図1において、マスク1とし
て例えば各小領域内のパターン形成領域の全体が電子線
の透過部となったマスクを使用して、その所定の小領域
の投影レンズ14及び対物レンズ15による転写像をウ
エハ5上に投影する。次に、ウエハステージ21を駆動
して、設計上でその転写像のエッジと共役な位置の近傍
に、図3の基準パターン54の+Y方向のエッジ54a
を配置する。
【0036】その後、図3の矢印で示すように、図1の
偏向器13A,13Bを駆動して、転写像33Wをその
エッジ54aを横切るようにY方向に走査し、この走査
に同期して図1の反射電子検出器29からの反射電子信
号REを主制御装置19で取り込む。また、予め偏向器
13A,13Bによる像33の偏向量をY座標上での変
位yに換算するための変換係数を求めておき、反射電子
信号REを転写像33の変位yの関数として記憶する。
また、変位yの原点は偏向器13A,13Bによる偏向
量が0の位置とする。
【0037】図4(a)はそのように変位yの関数とし
て記憶された反射電子信号REを示し、この反射電子信
号REを変位yで微分することによって、図5(b)に
示すように、転写像33WのY方向のエッジの位置で大
きく変化する微分信号dRE/dyが得られる。そこ
で、この微分信号dRE/dyが所定の閾値を超える領
域の幅DY、及びその領域の中心の変位ΔYを求める
と、幅DYは転写像33WのY方向の幅であり、変位Δ
Yは、その像33Wの中心のY方向への位置ずれ量であ
る。同様に、基準パターン54のX方向のエッジを用い
ることによって、転写像33WのX方向の幅、及び位置
ずれ量も計測できる。そして、これらの計測結果、及び
マスクからウエハへの設計上の縮小率βより、転写像の
倍率誤差、及び位置ずれ量を求めることができる。
【0038】また、更にもう一度微分した信号d2 RE
/dy2 をとり、例えば図1の回転補正レンズ62を動
作させて転写像33Wの回転角をずらしながら、この2
回微分信号の波高値計測を行うと、その転写像33Wの
エッジが基準パターン54のエッジに平行であるときに
波高値が最も高くなることから、その回転補正レンズ6
2での補正量を決定できる。
【0039】次に、本発明の実施の形態の他の例につき
図6〜図8を参照して説明する。本例は分割転写方式
で、且つ半影重ね転写方式の電子線縮小転写装置に本発
明を適用したものである。また、本例では図1に示す電
子線縮小転写装置をほぼそのまま使用するが、アパーチ
ャ板31がマスク1との共役面から所定量デフォーカス
した面に配置されている。更に、マスクのパターン配
置、及び転写方法が異なっている。以下では、主に相違
点につき説明する。
【0040】先ず、図6(a)は本例で使用するマスク
1Aを示し、この図6(a)において、マスク1Aも境
界領域としてのストラット3によってX方向、Y方向に
所定ピッチで多数の小領域2に分割され、小領域2内の
パターン形成領域(有効パターン領域)36内に転写す
べきパターンが形成されている。但し、本例では半影重
ね転写方式で転写が行われるため、パターン形成領域3
6と同じ大きさの電子線の照射領域37に図1のアパー
チャ板31の開口の像が投影されている。言い換える
と、電子線の照射領域37によって、実質的にパターン
形成領域36の輪郭が規定されている。そして、パター
ン形成領域36の輪郭から内側に所定幅の領域(以下、
「半影領域」と呼ぶ)36eでは、電子線の強度分布が
ほぼ線形に低下して、輪郭ではその強度が0になってい
る。
【0041】即ち、図6(b)は図6(a)の照射領域
37の中央部でのY方向に沿った電子線の強度分布E
(Y)を示し、図6(c)は図6(a)の照射領域37
の中央部でのX方向に沿った電子線の強度分布E(X)
を示し、これら図6(b)及び(c)に示すように、電
子線の強度分布E(X),E(Y)はそれぞれ半影領域
36eに対応する領域38X,38Yで線形に低下し
て、台形状の分布となっている。一例として、パターン
形成領域36が1mm角であるとすると、半影領域36
eの幅は0.01mm〜0.1mm程度である。
【0042】本例でも、図6(a)において、マスク1
Aが例えば矢印Aで示す−X方向に移動する。この際
に、図1の視野選択偏向器12A,12Bを介して、電
子線の照射領域37を−X方向に移動することが望まし
い。また、本例でも図1の照明特性補正系30によっ
て、マスク1A上の小領域の位置等に拘らず、その小領
域上の照射領域37の倍率、位置、及び回転角等を一定
に維持する。従って、パターン形成領域36又は照射領
域37はほぼ小領域2の全体に広げることができ、パタ
ーン形成領域36とストラット3との間の領域(これも
「スカート領域」と呼ぶ)38は殆ど無視できる程度に
狭くできるため、結果としてマスク1Aを小型化でき
る。
【0043】更に、図6(a)に示すマスク1Aのパタ
ーン形成領域36の半影領域36eでは、隣接する小領
域の半影領域と同一のパターンが重複して形成されてい
る。このパターンの重複につき図7を参照して説明す
る。図7は、本例のマスク1Aの複数の小領域を示し、
この図7において、中央の小領域2M内のパターン形成
領域36Mに左右、及び上下にそれぞれ半影領域36M
a,36Mb,36Md,36Mcが設定されている。
そして、左側(+Y方向)の半影領域36Ma内には、
左側に隣接する小領域内のパターン形成領域36Lの右
側の半影領域36Lb内と同一のパターンが形成され、
右側の半影領域36Mb内には、右側に隣接する小領域
内のパターン形成領域36Nの左側の半影領域36Na
内と同一のパターンが形成されている。同様に、パター
ン形成領域36Mの上下(X方向)の半影領域36Md
及び36Mcには、それぞれ上下に隣接する小領域内の
パターン形成領域36T及び36Gの半影領域36Tc
及び36Gd内と同一のパターンが形成されている。
【0044】そして、図7のマスクパターンをウエハ5
上に転写する際には、マスク1A上の小領域内のパター
ン形成領域36L〜36N,36T,36Gのパターン
がそれぞれ図8のウエハ5上の小転写領域7L〜7N,
7T,7G内に転写される。この場合、小転写領域7L
〜7N,7T,7Gは図7の半影領域(36Ma等)の
パターンが互いに重なるように配置されている。即ち、
図7の小領域2Mに対応する小転写領域7Mを例に取る
と、図8の小転写領域7Mの右側の所定幅の輪郭部7M
aには、図7の半影領域36Ma,36Lbのパターン
が重複して転写され、左側の輪郭部7Mbには、半影領
域36Mb,36Naのパターンが重複して転写されて
いる。同様に、図8の小転写領域7Mの上下の輪郭部7
Mc及び7Mdにはそれぞれ、図7の半影領域36M
c,36Gd及び半影領域36Md,36Tcのパター
ンが重複して転写されている。
【0045】このように本例では、ウエハ5上の各小転
写領域7L,7N,…では、それぞれ輪郭部で対応する
マスク上のパターンが重複して転写されているため、重
複部が無い場合に比べて継ぎ誤差が低減している。しか
も、図6で示したように、マスク1A上での電子線の照
射領域37は半影領域で強度が線形に低下しているた
め、ウエハ5上の重複部での露光量はその他の部分と同
一であり、露光量むらは原理上生じない。更に、その照
射領域37の形状等は一定であるため、ウエハ5上の各
小転写領域間のつなぎ部(輪郭部)は滑らかであり、所
望のパターンが高精度に得られる。また、小領域2内の
パターン形成領域36内での電子線の強度分布は常に一
定であり、ウエハ5上でも露光量のむらが生ずることが
なく、常に高い解像度で転写が行われる。
【0046】また、本例でも図1のレンズ14,15及
び回転補正レンズ62等によってウエハ上への転写像の
倍率や回転角が補正されているため、継ぎ誤差や重ね合
わせ誤差が低減されている。更に、照明特性補正系30
によって、つなぎ部での露光量の一様性が向上してい
る。なお、本発明は分割転写方式のみならず、所謂セル
・プロジェクション方式等のようにマスク上に分割して
形成された小領域のパターンを順次転写する方式の転写
装置に同様に適用されるものである。更に本発明は、電
子線転写装置のみならず、イオンビーム等を使用した転
写装置にも同様に適用できることは明らかである。
【0047】このように、本発明は上述の実施の形態に
限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構
成を取り得る。
【0048】
【発明の効果】本発明の荷電粒子線転写装置によれば、
転写像の結像特性を補正する結像特性補正系を設けたた
め、転写すべきパターンの少なくとも一部をマスク上の
複数の小領域に分割して形成し、各小領域内のパターン
の像を順次基板上につなぎ合わせて転写する際に、継ぎ
誤差、又は重ね合わせ誤差を低減できる利点がある。
【0049】更に、視野選択用の偏向照明系を結像方式
の照明系として、照明特性補正手段を設けた場合には、
マスク上の各小領域に対する荷電粒子線の照射領域の形
状等を一定にできる利点がある。その結果、マスク上の
各小領域のスカート領域等の無駄な領域を少なくして転
写すべきパターンをマスク上に高密度に配置できる。ま
た、転写すべきパターンの面積が同じ場合には、従来例
に比べてマスクを小さくできる。更に、マスクの熱膨張
による転写位置誤差を小さくできる。
【0050】また、その視野選択用の偏向照明系を介し
てそのマスク上の小領域に照射される荷電粒子線の断面
形状の輪郭部での強度分布を外側に向けて単調に減少す
るように設定し、転写対象の基板に対する小領域内のパ
ターンの像を隣接するパターンの像と輪郭部が重なるよ
うにした場合には、分割転写方式で、且つ半影重ね転写
方式で転写が行われる。この際に、その照明特性補正手
段によって、マスク上の各小領域に対する荷電粒子線の
照射領域の形状等の照明特性を一定にすることによっ
て、基板上での各小領域のパターンの像間のつなぎ部を
滑らかにできると共に、基板上での露光量の一様性を改
善できる利点がある。
【0051】また、結像特性補正系又は照明特性補正系
の少なくとも一方により補正される結像特性が投影され
る像の位置、倍率、又は回転であるときには、継ぎ誤差
や重ね合わせ誤差が大きく低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による荷電粒子線転写装置の実施の形態
の一例としての電子線縮小転写装置を示す概略構成図で
ある。
【図2】図1のマスク1上の小領域の配置、及び対応す
るウエハ5上の小転写領域の配置を示す斜視図である。
【図3】マスク上の電子線の照射領域の形状の計測方法
の説明図である。
【図4】(a)は照射領域の像を基準パターンに対して
走査したときに得られる反射電子信号REを示す図、
(b)は反射電子信号REの微分信号を示す図である。
【図5】図2のマスク1上の代表的な小領域2内のパタ
ーン形成領域及び電子線の照射領域を示す拡大平面図で
ある。
【図6】本発明の実施の形態の他の例で使用されるマス
ク1A上の代表的な小領域内のパターン形成領域及び電
子線の照射領域等を示す図である。
【図7】その実施の形態の他の例で使用されるマスク1
A内の複数の小領域を示す拡大平面図である。
【図8】図7のマスク1Aの複数の小領域に対応するウ
エハ5上の複数の小転写領域を示す拡大平面図である。
【図9】(a)は従来の分割転写方式の電子線縮小転写
装置で使用されるマスクの小領域を示す拡大平面図、
(b)は図9(a)のAA線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 マスク 2,2A,2B,2C 小領域 3 ストラット 5 ウエハ 7A,7B,7C 小転写領域 12A,12B 視野選択偏向器 13A,13B 電磁方式の偏向器 14 投影レンズ 15 対物レンズ 16 マスクステージ 19 主制御装置 21 ウエハステージ 25,26 偏向補正量設定器 30 照明特性補正系 30a 倍率補正レンズ 30b 回転補正レンズ 33 電子線の照射領域 61A,61B 電磁方式の偏向器 62 回転補正レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/027 H01L 21/30 541R 541A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写すべきパターンの少なくとも一部が
    分割されて、互いに離間する複数の小領域内にそれぞれ
    形成されたマスクに対して、視野選択用の偏向照明系を
    介して前記小領域を単位として順次所定の断面形状を有
    する荷電粒子線を照射し、前記小領域内のパターンの結
    像系による像を転写対象の基板上でつなげて転写するこ
    とによって、前記基板上に前記転写すべきパターンの少
    なくとも一部の像を転写する荷電粒子線転写装置におい
    て、 前記基板上に形成されているパターンに応じて前記結像
    系による像の結像特性を補正する結像特性補正系を設け
    たことを特徴とする荷電粒子線転写装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の荷電粒子線転写装置であ
    って、 前記視野選択用の偏向照明系は、所定形状のアパーチャ
    を通過した前記荷電粒子線を集束及び偏向することによ
    って、前記マスク上の前記小領域上に順次前記アパーチ
    ャの像を投影する結像方式の照明系であり、 前記視野選択用の偏向照明系によって前記マスク上の前
    記小領域に投影される前記アパーチャの像の結像特性を
    補正する照明特性補正系を更に設けたことを特徴とする
    荷電粒子線転写装置。
  3. 【請求項3】 請求項1、又は2記載の荷電粒子線転写
    装置であって、 前記視野選択用の偏向照明系を介して前記マスク上の前
    記小領域に照射される前記荷電粒子線の断面形状の輪郭
    部での強度分布を外側に向けて単調に減少するように設
    定し、 前記基板に転写される前記小領域内のパターンの像を隣
    接するパターンの像と輪郭部が重なるようにしたことを
    特徴とする荷電粒子線転写装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2、又は3記載の荷電粒子線
    転写装置であって、 前記結像特性補正系又は前記照明特性補正系の少なくと
    も一方によって補正される結像特性は、投影される像の
    位置、倍率、又は回転角であることを特徴とする荷電粒
    子線転写装置。
JP8258728A 1996-09-30 1996-09-30 荷電粒子線転写装置 Pending JPH10106470A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8258728A JPH10106470A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 荷電粒子線転写装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8258728A JPH10106470A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 荷電粒子線転写装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10106470A true JPH10106470A (ja) 1998-04-24

Family

ID=17324269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8258728A Pending JPH10106470A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 荷電粒子線転写装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10106470A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002093698A (ja) * 2000-07-14 2002-03-29 Leo Elektronenmikroskopie Gmbh 電子線リソグラフィー方法および電子光学的リソグラフィーシステム
JP2014146426A (ja) * 2013-01-26 2014-08-14 Horon:Kk アライメント測定装置およびアライメント測定方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002093698A (ja) * 2000-07-14 2002-03-29 Leo Elektronenmikroskopie Gmbh 電子線リソグラフィー方法および電子光学的リソグラフィーシステム
JP2014146426A (ja) * 2013-01-26 2014-08-14 Horon:Kk アライメント測定装置およびアライメント測定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6323499B1 (en) Electron beam exposure apparatus and method, and device manufacturing method
JP3647128B2 (ja) 電子ビーム露光装置とその露光方法
JPH1064812A (ja) 電子ビーム露光方法及びそれを用いたデバイス製造方法
JPH11329945A (ja) 荷電粒子ビーム転写方法及び荷電粒子ビーム転写装置
JPH10321502A (ja) 荷電粒子線投影方法
JP4657740B2 (ja) 荷電粒子線光学系用収差測定装置、該収差測定装置を具備する荷電粒子線露光装置及び該装置を用いたデバイス製造方法
JPH11204422A (ja) 荷電粒子線転写方法
US6258511B1 (en) Charged particle beam exposure method utilizing partial exposure stitch area
JP2001185477A (ja) 荷電粒子線露光方法、荷電粒子線露光装置及び半導体デバイスの製造方法
JPH09288991A (ja) 電子ビーム露光装置
US6124596A (en) Charged-particle-beam projection apparatus and transfer methods
EP0688036B1 (en) Method for transferring patterns with charged particle beam
JP3647143B2 (ja) 電子ビーム露光装置及びその露光方法
JP2005032837A (ja) 荷電粒子描画方法及び該方法を用いたデバイス製造方法
JPH10106470A (ja) 荷電粒子線転写装置
JPH11176720A (ja) 電子ビーム露光装置
JP3832914B2 (ja) 電子ビーム露光装置及び該装置を用いたデバイス製造方法
JPH1079346A (ja) 荷電粒子線転写装置
JP3673608B2 (ja) 電子ビーム照明装置及び該装置を備えた電子ビーム露光装置
JP2000323376A (ja) 電子ビーム転写露光方法及びこの方法を用いたデバイス製造方法
JP4356064B2 (ja) 荷電粒子線露光装置および該装置を用いたデバイス製造方法
JP4402529B2 (ja) 荷電粒子線露光方法、荷電粒子線露光装置及びデバイス製造方法
JP3607989B2 (ja) 荷電粒子線転写装置
JP2002075829A (ja) 荷電粒子線転写露光方法及びデバイス製造方法
JPH1070059A (ja) 荷電粒子線転写装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050331

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050411

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050606

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050704