JPH10104044A - 磁気式燃料ゲージ - Google Patents
磁気式燃料ゲージInfo
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- JPH10104044A JPH10104044A JP25471396A JP25471396A JPH10104044A JP H10104044 A JPH10104044 A JP H10104044A JP 25471396 A JP25471396 A JP 25471396A JP 25471396 A JP25471396 A JP 25471396A JP H10104044 A JPH10104044 A JP H10104044A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 液位−漏れ磁束特性の非直線性を改善し、メ
ータ駆動回路にかかる負荷を軽減することができる磁気
式燃料ゲージを提供する。 【解決手段】 この磁気式燃料ゲージは、上下のバイア
ス磁石2t,2b それぞれに近接し、あるいは密着してバイ
パスヨーク11t,11b を設けることによってバイパス磁路
Bt,Bb を形成し、バイアス磁石から出る漏れ磁束を積極
的にバイパス磁路に流し捨てることにより、バイアス磁
石から出て2本の支柱1a,1b とフロート3内の磁電変換
素子6を通るメイン磁路Lt,Lb に漏れる磁束を減らし、
バイアス磁石に近づくほどメイン磁路から空間に漏れる
漏れ磁束の減少率を高め、液位−漏れ磁束特性の直線性
を向上させる。
ータ駆動回路にかかる負荷を軽減することができる磁気
式燃料ゲージを提供する。 【解決手段】 この磁気式燃料ゲージは、上下のバイア
ス磁石2t,2b それぞれに近接し、あるいは密着してバイ
パスヨーク11t,11b を設けることによってバイパス磁路
Bt,Bb を形成し、バイアス磁石から出る漏れ磁束を積極
的にバイパス磁路に流し捨てることにより、バイアス磁
石から出て2本の支柱1a,1b とフロート3内の磁電変換
素子6を通るメイン磁路Lt,Lb に漏れる磁束を減らし、
バイアス磁石に近づくほどメイン磁路から空間に漏れる
漏れ磁束の減少率を高め、液位−漏れ磁束特性の直線性
を向上させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気式燃料ゲージに
関する。
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の燃料タンク内の燃料残量を
正確に検出するための燃料ゲージとして、本願出願人の
出願に係る特願平7−95442号や特願平8−160
087号に記載された磁気式燃料ゲージが提案されてい
る。この提案されている磁気式燃料ゲージは図8に示す
ような構造であり、上下方向を長手方向とする2本の軟
磁性材の支柱1a,1bを相対置し、これらの2本の支
柱1a,1bの上端部間と下端部間との双方に、着磁方
向が長手方向に垂直で、かつ互いに反対向きとなるよう
にバイアス磁石2t,2bそれぞれを配置し、燃料の液
位に応じて浮動するフロート3を2本の支柱1a,1b
にはめ込んでその長手方向にのみ移動自在となるように
している。そしてこのフロート3の内部に形成した素子
挿入部4に、2本の支柱1a,1bそれぞれの相対向面
に近接対向するようにヨーク5a,5bを挿入し、さら
にこれらのヨーク5a,5b間にホール素子6を挿入
し、このホール素子6の端子7にカールワイヤ8の一端
を接続し、このカールワイヤ8の下端を支柱1a,1b
に固定し、さらにその先の信号取出線9を燃料タンクか
ら外部に引き出すようにしている。
正確に検出するための燃料ゲージとして、本願出願人の
出願に係る特願平7−95442号や特願平8−160
087号に記載された磁気式燃料ゲージが提案されてい
る。この提案されている磁気式燃料ゲージは図8に示す
ような構造であり、上下方向を長手方向とする2本の軟
磁性材の支柱1a,1bを相対置し、これらの2本の支
柱1a,1bの上端部間と下端部間との双方に、着磁方
向が長手方向に垂直で、かつ互いに反対向きとなるよう
にバイアス磁石2t,2bそれぞれを配置し、燃料の液
位に応じて浮動するフロート3を2本の支柱1a,1b
にはめ込んでその長手方向にのみ移動自在となるように
している。そしてこのフロート3の内部に形成した素子
挿入部4に、2本の支柱1a,1bそれぞれの相対向面
に近接対向するようにヨーク5a,5bを挿入し、さら
にこれらのヨーク5a,5b間にホール素子6を挿入
し、このホール素子6の端子7にカールワイヤ8の一端
を接続し、このカールワイヤ8の下端を支柱1a,1b
に固定し、さらにその先の信号取出線9を燃料タンクか
ら外部に引き出すようにしている。
【0003】この構造の磁気式燃料ゲージでは、バイア
ス磁石2t,2bと2本の支柱1a,1bによりループ
L0の閉磁路が形成される。この閉磁路L0に図示のよ
うに2枚のヨーク5a,5bを配置することによって上
側のバイアス磁石2tから出る磁束と下側のバイアス磁
石2bから出る磁束とがそれぞれループLt,Lbの閉
磁路を形成し、ヨーク5a,5b間の間隙では、これら
の閉磁路Lt,Lbによって生じる磁束は互いに打ち消
し合う方向に漏れる。ここでバイアス磁石2t,2bは
同形状、同エネルギ積の永久磁石を用いると、ヨーク5
a,5b間の磁束密度は磁気回路の中央位置において
0、その位置よりも上方のバイアス磁石2t寄りにヨー
ク5a,5bがフロート3と一体になって移動するとル
ープLtによって生ずる磁束密度が支配的になり、逆に
中央位置よりも下方のバイアス磁石2b寄りにヨーク5
a,5bが移動するとループLbによって生ずる磁束密
度が支配的になる。
ス磁石2t,2bと2本の支柱1a,1bによりループ
L0の閉磁路が形成される。この閉磁路L0に図示のよ
うに2枚のヨーク5a,5bを配置することによって上
側のバイアス磁石2tから出る磁束と下側のバイアス磁
石2bから出る磁束とがそれぞれループLt,Lbの閉
磁路を形成し、ヨーク5a,5b間の間隙では、これら
の閉磁路Lt,Lbによって生じる磁束は互いに打ち消
し合う方向に漏れる。ここでバイアス磁石2t,2bは
同形状、同エネルギ積の永久磁石を用いると、ヨーク5
a,5b間の磁束密度は磁気回路の中央位置において
0、その位置よりも上方のバイアス磁石2t寄りにヨー
ク5a,5bがフロート3と一体になって移動するとル
ープLtによって生ずる磁束密度が支配的になり、逆に
中央位置よりも下方のバイアス磁石2b寄りにヨーク5
a,5bが移動するとループLbによって生ずる磁束密
度が支配的になる。
【0004】この結果、ヨーク5a,5bがフロート3
と共に磁気回路中を移動することにより、図9に示すよ
うに磁気回路の中央位置を境にして対称に変化する正負
の磁束密度が生ずる。この磁束密度の変化は、磁束密度
に比例した電圧出力を発生するホール素子6によって検
出することができる。このホール素子6はヨーク5a,
5bと一体であり、フロート3の内部に取り付けられて
いるので、フロート3が燃料の液位に応じて移動するこ
とにより、液位に応じた電圧信号をホール素子6から取
出すことができる。
と共に磁気回路中を移動することにより、図9に示すよ
うに磁気回路の中央位置を境にして対称に変化する正負
の磁束密度が生ずる。この磁束密度の変化は、磁束密度
に比例した電圧出力を発生するホール素子6によって検
出することができる。このホール素子6はヨーク5a,
5bと一体であり、フロート3の内部に取り付けられて
いるので、フロート3が燃料の液位に応じて移動するこ
とにより、液位に応じた電圧信号をホール素子6から取
出すことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の磁気
式燃料ゲージでは、図9の出力特性曲線においてA,B
の部分に見られるように、フロート3が上下のバイアス
磁石2t,2bそれぞれに近づくほどホール素子6が感
知する漏れ磁束の変化/液位の変化の比率、すなわち液
位変化に対する漏れ磁束変化の感度が高くなり、直線性
が大きく崩れる現象が発生している。
式燃料ゲージでは、図9の出力特性曲線においてA,B
の部分に見られるように、フロート3が上下のバイアス
磁石2t,2bそれぞれに近づくほどホール素子6が感
知する漏れ磁束の変化/液位の変化の比率、すなわち液
位変化に対する漏れ磁束変化の感度が高くなり、直線性
が大きく崩れる現象が発生している。
【0006】一般に磁気式燃料ゲージでは、ホール素子
6の電圧出力をメータ駆動回路を通して燃料メータの指
針を振らせ、ドライバに燃料残量を知らせる構成とする
が、上述のように燃料ゲージの出力信号の特性が非直線
的になると、メータ駆動回路での補正操作が大きくなる
ため回路の負荷が大きくなる問題点があった。
6の電圧出力をメータ駆動回路を通して燃料メータの指
針を振らせ、ドライバに燃料残量を知らせる構成とする
が、上述のように燃料ゲージの出力信号の特性が非直線
的になると、メータ駆動回路での補正操作が大きくなる
ため回路の負荷が大きくなる問題点があった。
【0007】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、液位−漏れ磁束特性の非直線性を改善
し、メータ駆動回路にかかる負荷を軽減することができ
る磁気式燃料ゲージを提供することを目的とする。
なされたもので、液位−漏れ磁束特性の非直線性を改善
し、メータ駆動回路にかかる負荷を軽減することができ
る磁気式燃料ゲージを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上下方向を長
手方向とする2本の磁性材の支柱を相対置し、前記2本
の支柱の上端部間と下端部間との双方に、着磁方向が前
記長手方向に垂直で、かつ互いに反対向きとなるように
バイアス磁石を配置し、燃料の液位に応じて浮動するフ
ロートを前記2本の支柱にその長手方向にのみ移動自在
となるようにして取り付け、前記上下それぞれのバイア
ス磁石から発して前記2本の支柱を通る磁束の前記フロ
ートにおける漏れ磁束を検出し、その大きさと方向に応
じた電気信号を出力する磁電変換素子を前記フロートに
内蔵させ、前記磁電変換素子にリード線の一端を接続し
て当該磁電変換素子の電気信号を外部に取出すようにし
た磁気式燃料ゲージにおいて、前記2本の支柱の上端
部、下端部それぞれに、前記上下のバイアス磁石それぞ
れからの磁束をバイパスするためのバイパスヨークを取
り付けたものである。
手方向とする2本の磁性材の支柱を相対置し、前記2本
の支柱の上端部間と下端部間との双方に、着磁方向が前
記長手方向に垂直で、かつ互いに反対向きとなるように
バイアス磁石を配置し、燃料の液位に応じて浮動するフ
ロートを前記2本の支柱にその長手方向にのみ移動自在
となるようにして取り付け、前記上下それぞれのバイア
ス磁石から発して前記2本の支柱を通る磁束の前記フロ
ートにおける漏れ磁束を検出し、その大きさと方向に応
じた電気信号を出力する磁電変換素子を前記フロートに
内蔵させ、前記磁電変換素子にリード線の一端を接続し
て当該磁電変換素子の電気信号を外部に取出すようにし
た磁気式燃料ゲージにおいて、前記2本の支柱の上端
部、下端部それぞれに、前記上下のバイアス磁石それぞ
れからの磁束をバイパスするためのバイパスヨークを取
り付けたものである。
【0009】ここで、前記バイパスヨークを前記バイア
ス磁石の外側に密着させ、かつ前記2本の支柱の上下各
端部間に取り付けた構造とすることができる。さらにこ
のときに、前記バイパスヨークの外側端面が前記2本の
支柱の上下各端面とほぼ面一にした構造とすることもで
きる。
ス磁石の外側に密着させ、かつ前記2本の支柱の上下各
端部間に取り付けた構造とすることができる。さらにこ
のときに、前記バイパスヨークの外側端面が前記2本の
支柱の上下各端面とほぼ面一にした構造とすることもで
きる。
【0010】また、前記バイパスヨークを前記バイアス
磁石の外側に密着させ、かつ前記2本の支柱の上下各端
部を被うように取り付けた構造とすることができる。
磁石の外側に密着させ、かつ前記2本の支柱の上下各端
部を被うように取り付けた構造とすることができる。
【0011】またさらに、断面コの字形の前記バイパス
ヨーク内に前記バイアス磁石をくわえ込ませ、このバイ
パスヨークを前記2本の支柱の上下各端面に接合した構
造とすることができる。
ヨーク内に前記バイアス磁石をくわえ込ませ、このバイ
パスヨークを前記2本の支柱の上下各端面に接合した構
造とすることができる。
【0012】本発明の磁気式燃料ゲージでは、上下のバ
イアス磁石それぞれに近接し、あるいは密着してバイパ
スヨークを設けることによってバイパス磁路を形成し、
バイアス磁石から出る漏れ磁束を積極的にバイパス磁路
に流し捨てることにより、バイアス磁石から出て2本の
支柱とフロート内の磁電変換素子を通るメイン磁路に漏
れる磁束を減らし、バイアス磁石に近づくほどメイン磁
路から空間に漏れる漏れ磁束の減少率を高め、液位−漏
れ磁束特性の直線性を向上させる。
イアス磁石それぞれに近接し、あるいは密着してバイパ
スヨークを設けることによってバイパス磁路を形成し、
バイアス磁石から出る漏れ磁束を積極的にバイパス磁路
に流し捨てることにより、バイアス磁石から出て2本の
支柱とフロート内の磁電変換素子を通るメイン磁路に漏
れる磁束を減らし、バイアス磁石に近づくほどメイン磁
路から空間に漏れる漏れ磁束の減少率を高め、液位−漏
れ磁束特性の直線性を向上させる。
【0013】ここで、バイパスヨークをバイアス磁石に
密着させることによってバイパス磁路に流れる漏れ磁束
を多くし、それだけメイン磁路に漏れる磁束を減らし、
液位−漏れ磁束特性の直線性をより向上させることがで
きる。さらにバイパスヨークの端面位置を2本の支柱の
上下各端面とほぼ面一の位置とすることによって支柱の
ほぼ全長に沿ってフロートの移動を可能とし、液位検出
幅を広くすることができる。
密着させることによってバイパス磁路に流れる漏れ磁束
を多くし、それだけメイン磁路に漏れる磁束を減らし、
液位−漏れ磁束特性の直線性をより向上させることがで
きる。さらにバイパスヨークの端面位置を2本の支柱の
上下各端面とほぼ面一の位置とすることによって支柱の
ほぼ全長に沿ってフロートの移動を可能とし、液位検出
幅を広くすることができる。
【0014】また、バイパスヨークをバイアス磁石の外
側に密着させ、かつ2本の支柱の上下各端部を被うよう
に取り付けた構造とし、あるいは断面コの字形のバイパ
スヨーク内にバイアス磁石をくわえ込ませ、このバイパ
スヨークを2本の支柱の上下各端面に接合した構造とす
ることにより、支柱のほぼ全長に沿ってフロートの移動
を可能とし、液位検出幅を広くすることができる。
側に密着させ、かつ2本の支柱の上下各端部を被うよう
に取り付けた構造とし、あるいは断面コの字形のバイパ
スヨーク内にバイアス磁石をくわえ込ませ、このバイパ
スヨークを2本の支柱の上下各端面に接合した構造とす
ることにより、支柱のほぼ全長に沿ってフロートの移動
を可能とし、液位検出幅を広くすることができる。
【0015】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、バイアス磁石
から出る漏れ磁束を積極的にバイパス磁路に流し捨てる
ことにより、バイアス磁石から出て2本の支柱とフロー
ト内の磁電変換素子を通るメイン磁路に漏れる磁束を減
らし、バイアス磁石に近づくほどメイン磁路から空間に
漏れる漏れ磁束の減少率を高め、液位−漏れ磁束特性の
直線性を向上させることができる。
から出る漏れ磁束を積極的にバイパス磁路に流し捨てる
ことにより、バイアス磁石から出て2本の支柱とフロー
ト内の磁電変換素子を通るメイン磁路に漏れる磁束を減
らし、バイアス磁石に近づくほどメイン磁路から空間に
漏れる漏れ磁束の減少率を高め、液位−漏れ磁束特性の
直線性を向上させることができる。
【0016】請求項2の発明によれば、バイパスヨーク
をバイアス磁石に密着させることによってバイパス磁路
に流れる漏れ磁束を多くし、それだけメイン磁路に漏れ
る磁束を減らし、液位−漏れ磁束特性の直線性をより向
上させることができる。
をバイアス磁石に密着させることによってバイパス磁路
に流れる漏れ磁束を多くし、それだけメイン磁路に漏れ
る磁束を減らし、液位−漏れ磁束特性の直線性をより向
上させることができる。
【0017】請求項3の発明によれば、請求項2の発明
においてさらに、バイパスヨークの端面位置を2本の支
柱の上下各端面とほぼ面一の位置とすることによって支
柱のほぼ全長に沿ってフロートの移動を可能とし、液位
検出幅を広くすることができる。
においてさらに、バイパスヨークの端面位置を2本の支
柱の上下各端面とほぼ面一の位置とすることによって支
柱のほぼ全長に沿ってフロートの移動を可能とし、液位
検出幅を広くすることができる。
【0018】請求項4の発明によれば、バイパスヨーク
をバイアス磁石の外側に密着させ、かつ2本の支柱の上
下各端部を被うように取り付けた構造とすることによっ
て、支柱のほぼ全長に沿ってフロートの移動を可能と
し、液位検出幅を広くすることができる。
をバイアス磁石の外側に密着させ、かつ2本の支柱の上
下各端部を被うように取り付けた構造とすることによっ
て、支柱のほぼ全長に沿ってフロートの移動を可能と
し、液位検出幅を広くすることができる。
【0019】請求項5の発明によれば、断面コの字形の
バイパスヨーク内にバイアス磁石をくわえ込ませ、この
バイパスヨークを2本の支柱の上下各端面に接合した構
造とすることによって、支柱のほぼ全長に沿ってフロー
トの移動を可能とし、液位検出幅を広くすることができ
る。
バイパスヨーク内にバイアス磁石をくわえ込ませ、この
バイパスヨークを2本の支柱の上下各端面に接合した構
造とすることによって、支柱のほぼ全長に沿ってフロー
トの移動を可能とし、液位検出幅を広くすることができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図1は本発明の1つの実施の形態を
示している。この実施の形態の磁気式燃料ゲージの構造
は、図8に示した従来例の構造に対して、さらに上下の
バイアス磁石2t,2bそれぞれの外側端面に胴部が密
着し、かつ左右端部が支柱1a,1bの上端面、下端面
それぞれに密着するようにバイパスヨーク11t,11
bを取り付けた点を特徴とする。なお、その他の構成要
素については図8に示した従来例の磁気式燃料ゲージと
共通する部分には同一の符号を付すことによってその詳
しい説明は省略する。
基づいて詳説する。図1は本発明の1つの実施の形態を
示している。この実施の形態の磁気式燃料ゲージの構造
は、図8に示した従来例の構造に対して、さらに上下の
バイアス磁石2t,2bそれぞれの外側端面に胴部が密
着し、かつ左右端部が支柱1a,1bの上端面、下端面
それぞれに密着するようにバイパスヨーク11t,11
bを取り付けた点を特徴とする。なお、その他の構成要
素については図8に示した従来例の磁気式燃料ゲージと
共通する部分には同一の符号を付すことによってその詳
しい説明は省略する。
【0021】この実施の形態の仕様は次の表1のように
なる。
なる。
【0022】
【表1】 この実施の形態の磁気式燃料ゲージでは、バイパスヨー
ク11t,11bを設けたことにより、閉ループLt,
Lbのメイン磁路の外側にバイアス磁石2t,2bから
バイパスヨーク11t,11bを通る漏れ磁束のバイパ
ス磁路Bt,Bbを形成する。このバイパス磁路Bt,
Bbの形成によってメイン磁路Lt,Lbに流れる漏れ
磁束は減少し、特にメイン磁路におけるバイアス磁石2
t,2bの近傍領域における磁束密度/液位変化率を、
メイン磁路の中央部における磁束密度/液位変化率に対
して相対的に下げることができる。
ク11t,11bを設けたことにより、閉ループLt,
Lbのメイン磁路の外側にバイアス磁石2t,2bから
バイパスヨーク11t,11bを通る漏れ磁束のバイパ
ス磁路Bt,Bbを形成する。このバイパス磁路Bt,
Bbの形成によってメイン磁路Lt,Lbに流れる漏れ
磁束は減少し、特にメイン磁路におけるバイアス磁石2
t,2bの近傍領域における磁束密度/液位変化率を、
メイン磁路の中央部における磁束密度/液位変化率に対
して相対的に下げることができる。
【0023】なお、バイパスヨーク11t,11bの構
造はこの例に限らず、図2(a)〜(c)に示すもので
あってもよい。同図(a)の例では、左右の支柱1a,
1bの上下各端部間にバイアス磁石2t,2bと共にこ
の外側の密着するようにバイパスヨーク11t,11b
を挿入し、かつバイパスヨーク11t,11bの外側端
面が支柱1a,1bの上下各端面とほぼ面一になるよう
にして固定した構造である。この例の場合、支柱1a,
1bは長尺であるために長手方向の製作誤差が幅方向や
厚み方向の誤差に比べて大きくなるが、バイアス磁石2
t,2bとバイパスヨーク11t,11bが共に支柱1
a,1bの上下各端部間に挟み込まれた形であるために
取付位置を長手方向に若干ずらすことができ、バイアス
磁石2t,2bとバイパスヨーク11t,11bとの密
着性を損なうことがなく、製造上、性能の個体差の発生
を小さくすることができる。この場合、図3に示すよう
に許容される長さ方向の誤差は全長が450mmである
場合、±0.5mmである。
造はこの例に限らず、図2(a)〜(c)に示すもので
あってもよい。同図(a)の例では、左右の支柱1a,
1bの上下各端部間にバイアス磁石2t,2bと共にこ
の外側の密着するようにバイパスヨーク11t,11b
を挿入し、かつバイパスヨーク11t,11bの外側端
面が支柱1a,1bの上下各端面とほぼ面一になるよう
にして固定した構造である。この例の場合、支柱1a,
1bは長尺であるために長手方向の製作誤差が幅方向や
厚み方向の誤差に比べて大きくなるが、バイアス磁石2
t,2bとバイパスヨーク11t,11bが共に支柱1
a,1bの上下各端部間に挟み込まれた形であるために
取付位置を長手方向に若干ずらすことができ、バイアス
磁石2t,2bとバイパスヨーク11t,11bとの密
着性を損なうことがなく、製造上、性能の個体差の発生
を小さくすることができる。この場合、図3に示すよう
に許容される長さ方向の誤差は全長が450mmである
場合、±0.5mmである。
【0024】図2(b)の例では、断面コの字形のバイ
パスヨーク11t,11bそれぞれの内側の凹部にバイ
アス磁石2t,2bを抱え込むように取り付け、この一
体化したものを左右の支柱1a,1bの上下各端面に接
合した構造であり、これによってフロート3の移動スト
ロークを支柱1a,1bのほぼ全長とすることができ、
液位検出幅が広くなる。
パスヨーク11t,11bそれぞれの内側の凹部にバイ
アス磁石2t,2bを抱え込むように取り付け、この一
体化したものを左右の支柱1a,1bの上下各端面に接
合した構造であり、これによってフロート3の移動スト
ロークを支柱1a,1bのほぼ全長とすることができ、
液位検出幅が広くなる。
【0025】図2(c)の例では、左右の支柱1a,1
bの上下各端部間にバイアス磁石2t,2bをそれらの
外側端面が支柱の上下各端面と面一になる位置において
取り付け、さらに支柱1a,1bの上下各端部における
バイアス磁石2t,2bの取り付けられた部分を被う形
でバイパスヨーク11t,11bを取り付けた構造であ
る。
bの上下各端部間にバイアス磁石2t,2bをそれらの
外側端面が支柱の上下各端面と面一になる位置において
取り付け、さらに支柱1a,1bの上下各端部における
バイアス磁石2t,2bの取り付けられた部分を被う形
でバイパスヨーク11t,11bを取り付けた構造であ
る。
【0026】
【実施例】次に、具体例をあげて本発明を説明する。上
下両端部が図4(a),(b)に示す構造になった試験
用の磁気式燃料ゲージについて、メイン磁路のヨーク5
a,5b及びホール素子6の位置を上下に変化させた時
にホール素子6が検出する磁束密度の変化を測定した結
果は、図5及び図6に示すものであった。
下両端部が図4(a),(b)に示す構造になった試験
用の磁気式燃料ゲージについて、メイン磁路のヨーク5
a,5b及びホール素子6の位置を上下に変化させた時
にホール素子6が検出する磁束密度の変化を測定した結
果は、図5及び図6に示すものであった。
【0027】まず材料、仕様について説明すると、図4
(a)に示した磁気式燃料ゲージ(実施例1)の場合、
次の表2の通りであった。また同図(b)に示した実施
例2の場合、表3の通りであった。さらに比較例として
の従来例は、これらの表2及び表3においてバイパスヨ
ークを除いた仕様のものであった。
(a)に示した磁気式燃料ゲージ(実施例1)の場合、
次の表2の通りであった。また同図(b)に示した実施
例2の場合、表3の通りであった。さらに比較例として
の従来例は、これらの表2及び表3においてバイパスヨ
ークを除いた仕様のものであった。
【0028】
【表2】
【表3】 図5及び図6(図5におけるC部分の詳細図)に示す結
果から、実施例1の場合、バイパスヨークを有していな
い従来例と比較して、バイアス磁石近傍の+200mm
において磁束密度が55%程度低下(880ガウス→4
00ガウス)したのに対して、支柱中央付近の+50m
mにおいては14%の低下(65ガウス→56ガウス)
であり、バイパス磁路の形成によって、バイアス磁石の
近傍における磁束密度/液位変化率を下げることができ
た。
果から、実施例1の場合、バイパスヨークを有していな
い従来例と比較して、バイアス磁石近傍の+200mm
において磁束密度が55%程度低下(880ガウス→4
00ガウス)したのに対して、支柱中央付近の+50m
mにおいては14%の低下(65ガウス→56ガウス)
であり、バイパス磁路の形成によって、バイアス磁石の
近傍における磁束密度/液位変化率を下げることができ
た。
【0029】また実施例2の場合、同じように+200
mmにおいて65%低下(880ガウス→310ガウ
ス)、+50mmにおいて18%低下(65ガウス→5
3ガウス)となり、出力特性の直線性がさらに向上する
ことが判明した。
mmにおいて65%低下(880ガウス→310ガウ
ス)、+50mmにおいて18%低下(65ガウス→5
3ガウス)となり、出力特性の直線性がさらに向上する
ことが判明した。
【0030】なお、実施例1と同じ仕様で、図7に示す
ようにバイアス磁石2t,2bに対してバイパスヨーク
11t,11bを密着させず、オフセット10mmだけ
間隔を開けた場合の特性についても測定した。この場
合、+200mmの距離では880ガウスが700ガウ
スに低下し、+50mmの距離では65ガウスが63ガ
ウスに低下していた。これからバイアス磁石2t,2b
に対してバイパスヨーク11t,11bを密着させない
で間隔を開けるとバイパス磁路の効果が低下することも
判明した。
ようにバイアス磁石2t,2bに対してバイパスヨーク
11t,11bを密着させず、オフセット10mmだけ
間隔を開けた場合の特性についても測定した。この場
合、+200mmの距離では880ガウスが700ガウ
スに低下し、+50mmの距離では65ガウスが63ガ
ウスに低下していた。これからバイアス磁石2t,2b
に対してバイパスヨーク11t,11bを密着させない
で間隔を開けるとバイパス磁路の効果が低下することも
判明した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態の断面図。
【図2】上記の実施の形態におけるバイパスヨークの変
形例を示す断面図。
形例を示す断面図。
【図3】上記の実施の形態における許容誤差を示す説明
図。
図。
【図4】本発明の実施例1、実施例2の仕様を示す断面
図。
図。
【図5】上記の実施例1、実施例2の出力特性グラフ。
【図6】図5におけるC部の詳細特性グラフ。
【図7】本発明の比較例の断面図。
【図8】従来例の断面図。
【図9】従来例の出力特性グラフ。
1a,1b 支柱 2t,2b バイアス磁石 3 フロート 4 素子挿入部 5a,5b ヨーク 6 ホール素子 7 端子 8 カールワイヤ 9 信号取出線 11t,11b バイパスヨーク Lt,Lb メイン磁路 Bt,Bb バイパス磁路
Claims (5)
- 【請求項1】 上下方向を長手方向とする2本の磁性材
の支柱を相対置し、前記2本の支柱の上端部間と下端部
間との双方に、着磁方向が前記長手方向に垂直で、かつ
互いに反対向きとなるようにバイアス磁石を配置し、燃
料の液位に応じて浮動するフロートを前記2本の支柱に
その長手方向にのみ移動自在となるようにして取り付
け、前記上下それぞれのバイアス磁石から発して前記2
本の支柱を通る磁束の前記フロートにおける漏れ磁束を
検出し、その大きさと方向に応じた電気信号を出力する
磁電変換素子を前記フロートに内蔵させ、前記磁電変換
素子にリード線の一端を接続して当該磁電変換素子の電
気信号を外部に取出すようにした磁気式燃料ゲージにお
いて、 前記2本の支柱の上端部、下端部双方に、前記上下のバ
イアス磁石それぞれからの磁束をバイパスするためのバ
イパスヨークを取り付けて成る磁気式燃料ゲージ。 - 【請求項2】 前記バイパスヨークを前記バイアス磁石
の外側に密着させ、かつ前記2本の支柱の上下各端部間
に取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の磁気式
燃料ゲージ。 - 【請求項3】 前記バイパスヨークの外側端面が前記2
本の支柱の上下各端面とほぼ面一にしたことを特徴とす
る請求項2に記載の磁気式燃料ゲージ。 - 【請求項4】 前記バイパスヨークを前記バイアス磁石
の外側に密着させ、かつ前記2本の支柱の上下各端部を
被うように取り付けたことを特徴とする請求項1に記載
の磁気式燃料ゲージ。 - 【請求項5】 断面コの字形の前記バイパスヨーク内に
前記バイアス磁石をくわえ込ませ、このバイパスヨーク
を前記2本の支柱の上下各端面に接合したことを特徴と
する請求項1に記載の磁気式燃料ゲージ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25471396A JPH10104044A (ja) | 1996-09-26 | 1996-09-26 | 磁気式燃料ゲージ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25471396A JPH10104044A (ja) | 1996-09-26 | 1996-09-26 | 磁気式燃料ゲージ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10104044A true JPH10104044A (ja) | 1998-04-24 |
Family
ID=17268821
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25471396A Pending JPH10104044A (ja) | 1996-09-26 | 1996-09-26 | 磁気式燃料ゲージ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10104044A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100810116B1 (ko) | 2007-01-03 | 2008-03-06 | 씨앤에치아이앤씨(주) | 수위감지기 및 이를 이용한 지하수 계측장치 |
DE102013227079A1 (de) | 2012-12-27 | 2014-07-03 | Denso Corporation | Positionsdetektor |
US9810518B2 (en) | 2012-12-27 | 2017-11-07 | Denso Corporation | Position detector with transmission parts defining varying gap width |
US9816798B2 (en) | 2012-12-27 | 2017-11-14 | Denso Corporation | Position detector having a gap width different from a magnet width |
US9857200B2 (en) | 2012-12-27 | 2018-01-02 | Denso Corporation | Position detector with a minimum magnetic flux density position shifted from a center of a gap |
US10060760B2 (en) | 2012-12-27 | 2018-08-28 | Denso Corporation | Magnetix flux position detector that detects the magnetic flux at minimum position along a magnetic circuit |
-
1996
- 1996-09-26 JP JP25471396A patent/JPH10104044A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100810116B1 (ko) | 2007-01-03 | 2008-03-06 | 씨앤에치아이앤씨(주) | 수위감지기 및 이를 이용한 지하수 계측장치 |
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JP2014126551A (ja) * | 2012-12-27 | 2014-07-07 | Denso Corp | 位置検出装置 |
US9581659B2 (en) | 2012-12-27 | 2017-02-28 | Denso Corporation | Position detector with magnetic flux transmission parts enclosed between two other magnetic flux transmission parts |
US9810518B2 (en) | 2012-12-27 | 2017-11-07 | Denso Corporation | Position detector with transmission parts defining varying gap width |
US9816798B2 (en) | 2012-12-27 | 2017-11-14 | Denso Corporation | Position detector having a gap width different from a magnet width |
US9857200B2 (en) | 2012-12-27 | 2018-01-02 | Denso Corporation | Position detector with a minimum magnetic flux density position shifted from a center of a gap |
US10060760B2 (en) | 2012-12-27 | 2018-08-28 | Denso Corporation | Magnetix flux position detector that detects the magnetic flux at minimum position along a magnetic circuit |
US10082405B2 (en) | 2012-12-27 | 2018-09-25 | Denso Corporation | Position detector with a minimum magnetic flux density position shifted from a center of a gap |
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