JPH10103345A - スラスト軸受装置 - Google Patents
スラスト軸受装置Info
- Publication number
- JPH10103345A JPH10103345A JP8258902A JP25890296A JPH10103345A JP H10103345 A JPH10103345 A JP H10103345A JP 8258902 A JP8258902 A JP 8258902A JP 25890296 A JP25890296 A JP 25890296A JP H10103345 A JPH10103345 A JP H10103345A
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- JP
- Japan
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- collar
- thrust bearing
- lubricating oil
- oil
- resin
- Prior art date
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Classifications
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C17/00—Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
- F16C17/04—Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for axial load only
- F16C17/047—Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for axial load only with fixed wedges to generate hydrodynamic pressure
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/02—Parts of sliding-contact bearings
- F16C33/04—Brasses; Bushes; Linings
- F16C33/20—Sliding surface consisting mainly of plastics
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2360/00—Engines or pumps
- F16C2360/23—Gas turbine engines
- F16C2360/24—Turbochargers
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Fluid Mechanics (AREA)
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 回転軸に固定され同回転軸と共に回転するカ
ラーと、同カラーに対向する固定部の複数箇所に形成さ
れ全体としてリング状をなすパッドとから構成され、上
記各パッドが、潤滑油を供給するノズル部、同ノズル部
に連なる油溝、同油溝に隣接するテーパー部またはステ
ップ部、及び同テーパー部またはステップ部に隣接し上
記カラーに摺接するランド部からなるスラスト軸受装置
において、潤滑油中の夾雑物がカラーに付着することを
防止する。 【解決手段】 上記スラスト軸受と摺接するカラーの表
面に、炭素水素原子からなる飽和炭化水素系の樹脂、例
えばポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂、を固定
した。
ラーと、同カラーに対向する固定部の複数箇所に形成さ
れ全体としてリング状をなすパッドとから構成され、上
記各パッドが、潤滑油を供給するノズル部、同ノズル部
に連なる油溝、同油溝に隣接するテーパー部またはステ
ップ部、及び同テーパー部またはステップ部に隣接し上
記カラーに摺接するランド部からなるスラスト軸受装置
において、潤滑油中の夾雑物がカラーに付着することを
防止する。 【解決手段】 上記スラスト軸受と摺接するカラーの表
面に、炭素水素原子からなる飽和炭化水素系の樹脂、例
えばポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂、を固定
した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は過給機等に用いられ
るスラスト軸受装置に関するものである。
るスラスト軸受装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は従来のテーパーランド形スラスト
軸受の縦断面図である。図において、回転軸1にはスペ
ーサー2および締め付けナット3を介してカラー4が固
定されている。ケーシング5には負荷側スラスト軸受6
が固定されており、カラー4と摺接する面にはホワイト
メタル7が鋳着されている。ホワイトメタル7の摺接面
にはテーパーランド形のパッド8が複数箇所形成されて
いる。負荷側スラスト軸受6の油溝9へは、ケーシング
5に設けられた給油孔10、スラスト軸受外周部の円周
状油溝11、各パッドに対応して設けられた給油孔1
2、およびノズル部13を経由して潤滑油が一定圧力で
供給される。この潤滑油がテーパーランド形の各パッド
に供給され、くさび作用によって負荷能力が発生する。
また、ケーシング5には反負荷側スラスト軸受15が固
定されており、潤滑油の供給は負荷側スラスト軸受6と
同様な方法で供給される。
軸受の縦断面図である。図において、回転軸1にはスペ
ーサー2および締め付けナット3を介してカラー4が固
定されている。ケーシング5には負荷側スラスト軸受6
が固定されており、カラー4と摺接する面にはホワイト
メタル7が鋳着されている。ホワイトメタル7の摺接面
にはテーパーランド形のパッド8が複数箇所形成されて
いる。負荷側スラスト軸受6の油溝9へは、ケーシング
5に設けられた給油孔10、スラスト軸受外周部の円周
状油溝11、各パッドに対応して設けられた給油孔1
2、およびノズル部13を経由して潤滑油が一定圧力で
供給される。この潤滑油がテーパーランド形の各パッド
に供給され、くさび作用によって負荷能力が発生する。
また、ケーシング5には反負荷側スラスト軸受15が固
定されており、潤滑油の供給は負荷側スラスト軸受6と
同様な方法で供給される。
【0003】図5は図4のV−V断面図であり、負荷側
スラスト軸受6の摺動面を表している。ホワイトメタル
7のカラー4との摺接面には、傾斜したテーパー部16
と、摺接相手側の面と平行なランド部17とが形成され
ている。1組のテーパー部・ランド部と、その隣の1組
のテーパー部・ランド部との間の、ホワイトメタルの無
い部分に油溝9が形成されている。ノズル部13は油溝
9と給油孔12を連通している。ノズル部と、同ノズル
部に連なる油溝と、同油溝に隣接するテーパー部と、同
テーパー部に隣接するランド部とからなる部分をまとめ
て1つのパッド8と呼ぶ。パッドは上記のように形成さ
れた部分の名称である。スラスト軸受6のカラー側には
複数のパッド8が形成されている。ノズル部13から油
溝9に入った潤滑油は、パッド8のテーパー部16へ流
れ、さらにランド部17に至り、その間にくさび作用で
流体動圧を発生して負荷能力が生じる。テーパー部16
の内周側には内周側シュラウド18が、外周側には外周
側シュラウド19が形成されており、潤滑油が内,外周
に漏出し、流体動圧が低下することを抑制している。
スラスト軸受6の摺動面を表している。ホワイトメタル
7のカラー4との摺接面には、傾斜したテーパー部16
と、摺接相手側の面と平行なランド部17とが形成され
ている。1組のテーパー部・ランド部と、その隣の1組
のテーパー部・ランド部との間の、ホワイトメタルの無
い部分に油溝9が形成されている。ノズル部13は油溝
9と給油孔12を連通している。ノズル部と、同ノズル
部に連なる油溝と、同油溝に隣接するテーパー部と、同
テーパー部に隣接するランド部とからなる部分をまとめ
て1つのパッド8と呼ぶ。パッドは上記のように形成さ
れた部分の名称である。スラスト軸受6のカラー側には
複数のパッド8が形成されている。ノズル部13から油
溝9に入った潤滑油は、パッド8のテーパー部16へ流
れ、さらにランド部17に至り、その間にくさび作用で
流体動圧を発生して負荷能力が生じる。テーパー部16
の内周側には内周側シュラウド18が、外周側には外周
側シュラウド19が形成されており、潤滑油が内,外周
に漏出し、流体動圧が低下することを抑制している。
【0004】上記型式のスラスト軸受のほか、ステップ
ランド形スラスト軸受構造も用いられている。これは、
テーパー部16に相当する部分が、ランド部17と平行
に形成されているものであり、それ以外の部分の構造は
前述のものと同じである。
ランド形スラスト軸受構造も用いられている。これは、
テーパー部16に相当する部分が、ランド部17と平行
に形成されているものであり、それ以外の部分の構造は
前述のものと同じである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】非導電性液体が管内を
流動する際に、液体および管が互いに反対符号の電荷を
持つように帯電する現象は流動帯電現象と呼ばれよく知
られている。その原理は、非導電性液体と管が接触する
ことによって、その界面で正負の電荷の対が生じ、次に
非導電性液体が流動することによってこの正負の電荷の
対が分離されるためである。流動が低速の場合には電荷
の再結合が容易に生じるため、マクロなスケールで流動
帯電現象は現れない。これに対して流動が高速の場合に
は再結合は生じにくく、マクロなスケールで流動帯電現
象が観察される。
流動する際に、液体および管が互いに反対符号の電荷を
持つように帯電する現象は流動帯電現象と呼ばれよく知
られている。その原理は、非導電性液体と管が接触する
ことによって、その界面で正負の電荷の対が生じ、次に
非導電性液体が流動することによってこの正負の電荷の
対が分離されるためである。流動が低速の場合には電荷
の再結合が容易に生じるため、マクロなスケールで流動
帯電現象は現れない。これに対して流動が高速の場合に
は再結合は生じにくく、マクロなスケールで流動帯電現
象が観察される。
【0006】さて、スラスト軸受カラー4は約80m/
sec の高周速で回転しているのに対し、負荷側スラスト
軸受6はケーシング5に固定されている。カラー4と負
荷側スラスト軸受パッド8のランド部17の間は潤滑油
で満たされており、供給油量から計算すると約10m/
sec の平均流速で潤滑油は通過する。したがって、カラ
ー4と潤滑油は約70m/sec の相対速度を有し、また
負荷側スラスト軸受パッド8のランド部17と潤滑油は
約10m/sec の相対速度を有することになる。スチー
ル材と鉱油の組み合わせの場合、相対速度が約20m/
sec を超えると流動帯電現象がマクロなスケールで顕著
に観察されるので、負荷側スラスト軸受パッド8のラン
ド部17と潤滑油の間には流動帯電現象はマクロに生じ
ないが、カラー4と潤滑油の間には流動帯電現象がマク
ロに生じることになる。
sec の高周速で回転しているのに対し、負荷側スラスト
軸受6はケーシング5に固定されている。カラー4と負
荷側スラスト軸受パッド8のランド部17の間は潤滑油
で満たされており、供給油量から計算すると約10m/
sec の平均流速で潤滑油は通過する。したがって、カラ
ー4と潤滑油は約70m/sec の相対速度を有し、また
負荷側スラスト軸受パッド8のランド部17と潤滑油は
約10m/sec の相対速度を有することになる。スチー
ル材と鉱油の組み合わせの場合、相対速度が約20m/
sec を超えると流動帯電現象がマクロなスケールで顕著
に観察されるので、負荷側スラスト軸受パッド8のラン
ド部17と潤滑油の間には流動帯電現象はマクロに生じ
ないが、カラー4と潤滑油の間には流動帯電現象がマク
ロに生じることになる。
【0007】流動帯電現象がカラー4と潤滑油の間で生
じる弊害は、油中の夾雑物粒子がカラー4に付着するこ
とである。スチール材と鉱油の組み合わせの場合、相対
速度が約20m/sec を超えるとスチール材は負に帯電
するので、カラーにスチール材が使用されている従来の
スラスト軸受では、カラー4は負に帯電する。一方、潤
滑油中には正または負に帯電した夾雑物粒子が存在し、
正に帯電した夾雑物粒子は負に帯電したカラー4と静電
的に作用し付着が生じる。
じる弊害は、油中の夾雑物粒子がカラー4に付着するこ
とである。スチール材と鉱油の組み合わせの場合、相対
速度が約20m/sec を超えるとスチール材は負に帯電
するので、カラーにスチール材が使用されている従来の
スラスト軸受では、カラー4は負に帯電する。一方、潤
滑油中には正または負に帯電した夾雑物粒子が存在し、
正に帯電した夾雑物粒子は負に帯電したカラー4と静電
的に作用し付着が生じる。
【0008】本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、
潤滑油中の夾雑物がカラーに付着することを防止しよう
とするものである。
潤滑油中の夾雑物がカラーに付着することを防止しよう
とするものである。
【0009】本出願人は、既に、特願平8−04283
1号「スラスト軸受装置」によって、ニードル/平板電
極をスラスト軸受パッド8の油溝9に設け、通過する潤
滑油を正に帯電させる手段によって、カラー4と潤滑油
の間で生じる流動帯電に基づくカラー4の負の帯電を中
和し潤滑油中の夾雑物がカラーに付着することを防止す
る発明を出願している。また、特願平8−198989
号「スラスト軸受装置」によって、カラー表面にふっ素
樹脂を固定する手段により、潤滑油中の夾雑物の接着力
を減少させ、夾雑物がカラーへ付着することを防止する
発明を出願している。以下に述べる発明は、上記各発明
とは異なる原理と手段によって、潤滑油中の夾雑物がカ
ラーに付着することを防止しようとするものである。
1号「スラスト軸受装置」によって、ニードル/平板電
極をスラスト軸受パッド8の油溝9に設け、通過する潤
滑油を正に帯電させる手段によって、カラー4と潤滑油
の間で生じる流動帯電に基づくカラー4の負の帯電を中
和し潤滑油中の夾雑物がカラーに付着することを防止す
る発明を出願している。また、特願平8−198989
号「スラスト軸受装置」によって、カラー表面にふっ素
樹脂を固定する手段により、潤滑油中の夾雑物の接着力
を減少させ、夾雑物がカラーへ付着することを防止する
発明を出願している。以下に述べる発明は、上記各発明
とは異なる原理と手段によって、潤滑油中の夾雑物がカ
ラーに付着することを防止しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
したものであって、回転軸に固定され同回転軸と共に回
転するカラーと、同カラーに対向する固定部の複数箇所
に形成され全体としてリング状をなすパッドとから構成
され、上記各パッドが、潤滑油を供給するノズル部、同
ノズル部に連なる油溝、同油溝に隣接するテーパー部ま
たはステップ部、及び同テーパー部またはステップ部に
隣接し上記カラーに摺接するランド部からなるスラスト
軸受装置において、上記スラスト軸受と摺接するカラー
の表面に、炭素水素原子からなる飽和炭化水素系の樹
脂、例えばポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂、
を固定したことを特徴とするスラスト軸受装置に関する
ものである。
したものであって、回転軸に固定され同回転軸と共に回
転するカラーと、同カラーに対向する固定部の複数箇所
に形成され全体としてリング状をなすパッドとから構成
され、上記各パッドが、潤滑油を供給するノズル部、同
ノズル部に連なる油溝、同油溝に隣接するテーパー部ま
たはステップ部、及び同テーパー部またはステップ部に
隣接し上記カラーに摺接するランド部からなるスラスト
軸受装置において、上記スラスト軸受と摺接するカラー
の表面に、炭素水素原子からなる飽和炭化水素系の樹
脂、例えばポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂、
を固定したことを特徴とするスラスト軸受装置に関する
ものである。
【0011】本発明の、ポリエチレン樹脂又はポリプロ
ピレン樹脂を固定したカラーを有するスラスト軸受装置
においては、油中夾雑物はカラーに付着しない。その理
由は流動帯電の発生が極めて小さいからである。流動帯
電はカラーと潤滑油分子との間で正負の電荷の対が生
じ、潤滑油が流動していることによってこの正負の電荷
の対が分離されて生じる。カラー表面にポリエチレン樹
脂又はポリプロピレン樹脂を固定したものでは、これら
の樹脂の分子構造が潤滑油の分子構造と飽和炭化水素系
であるという点で類似しているため、正負の電荷の対が
ほとんど発生しない。したがってカラーは帯電せず、油
中夾雑物はカラーに付着しない。
ピレン樹脂を固定したカラーを有するスラスト軸受装置
においては、油中夾雑物はカラーに付着しない。その理
由は流動帯電の発生が極めて小さいからである。流動帯
電はカラーと潤滑油分子との間で正負の電荷の対が生
じ、潤滑油が流動していることによってこの正負の電荷
の対が分離されて生じる。カラー表面にポリエチレン樹
脂又はポリプロピレン樹脂を固定したものでは、これら
の樹脂の分子構造が潤滑油の分子構造と飽和炭化水素系
であるという点で類似しているため、正負の電荷の対が
ほとんど発生しない。したがってカラーは帯電せず、油
中夾雑物はカラーに付着しない。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の第1形態に
係るテーパーランド形スラスト軸受の縦断面図、図2は
図1のII−II断面線を含む円筒状断面の部分展開図であ
る。この図2は、従来技術における図5のA−A断面に
相当する部分の展開図を示している。図において、カラ
ー4は母材20とポリエチレン樹脂又はポリプロピレン
樹脂21とから構成されている。上記ポリエチレン樹脂
又はポリプロピレン樹脂21は母材20に固定されてい
る。ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂を母材に
固定する方法はねじ止めによる方法、接着剤による方
法、これらの樹脂を母材にコーティングする方法の三つ
があるが、いずれの方法を用いても油中夾雑物がカラー
に付着するのを防止できる。
係るテーパーランド形スラスト軸受の縦断面図、図2は
図1のII−II断面線を含む円筒状断面の部分展開図であ
る。この図2は、従来技術における図5のA−A断面に
相当する部分の展開図を示している。図において、カラ
ー4は母材20とポリエチレン樹脂又はポリプロピレン
樹脂21とから構成されている。上記ポリエチレン樹脂
又はポリプロピレン樹脂21は母材20に固定されてい
る。ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂を母材に
固定する方法はねじ止めによる方法、接着剤による方
法、これらの樹脂を母材にコーティングする方法の三つ
があるが、いずれの方法を用いても油中夾雑物がカラー
に付着するのを防止できる。
【0013】図2において、6は負荷側スラスト軸受、
4はカラー、13はノズル部、9は油溝、16はホワイ
トメタル7に形成されているテーパー部、17は同じく
ランド部である。ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン
樹脂21はカラー4のランド部17と摺接するカラー母
材20の表面に固定されている。上記以外の部分の構成
は従来技術と同じである。
4はカラー、13はノズル部、9は油溝、16はホワイ
トメタル7に形成されているテーパー部、17は同じく
ランド部である。ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン
樹脂21はカラー4のランド部17と摺接するカラー母
材20の表面に固定されている。上記以外の部分の構成
は従来技術と同じである。
【0014】本スラスト軸受装置においては、カラー4
と潤滑油との間には油中夾雑物のカラーへの付着の原因
となる流動帯電現象がほとんど発生しない。これはポリ
エチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂の分子構造と潤滑
油の分子構造とが、飽和炭化水素系である点で類似であ
るため、正負の電荷の対の発生がほとんど無いためであ
る。このため油中夾雑物がカラーに付着しない。
と潤滑油との間には油中夾雑物のカラーへの付着の原因
となる流動帯電現象がほとんど発生しない。これはポリ
エチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂の分子構造と潤滑
油の分子構造とが、飽和炭化水素系である点で類似であ
るため、正負の電荷の対の発生がほとんど無いためであ
る。このため油中夾雑物がカラーに付着しない。
【0015】表1はカラー表面材質と夾雑物粒子付着の
有無の関係を示した試験結果の表である。カラー表面の
材質がスチール、アルミ合金、ベークライト、窒化ケイ
素の場合、カラー表面に夾雑物の付着が生じたが、ポリ
エチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂では付着は生じな
かった。
有無の関係を示した試験結果の表である。カラー表面の
材質がスチール、アルミ合金、ベークライト、窒化ケイ
素の場合、カラー表面に夾雑物の付着が生じたが、ポリ
エチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂では付着は生じな
かった。
【0016】
【表1】
【0017】図3は本発明の実施の第2形態に係るステ
ップランド形スラスト軸受の円筒状断面の展開図であ
り、図2の軸受と同様な位置の展開図を示している。前
記第1実施形態はテーパーランド形に関するものであっ
たが、本実施形態はステップランド形に関するものであ
る。図3において、16aはランド部17と平行に形成
されているステップ部である。上記以外の構成は第1実
施形態(図2)のものと同じであり、カラー4の構成も
第1実施形態と同じである。本実施形態においても、第
1実施形態と同様に油中夾雑物がカラー4に付着するこ
とを防止できる。
ップランド形スラスト軸受の円筒状断面の展開図であ
り、図2の軸受と同様な位置の展開図を示している。前
記第1実施形態はテーパーランド形に関するものであっ
たが、本実施形態はステップランド形に関するものであ
る。図3において、16aはランド部17と平行に形成
されているステップ部である。上記以外の構成は第1実
施形態(図2)のものと同じであり、カラー4の構成も
第1実施形態と同じである。本実施形態においても、第
1実施形態と同様に油中夾雑物がカラー4に付着するこ
とを防止できる。
【0018】
【発明の効果】本発明のスラスト軸受装置においては、
スラスト軸受のランド部と摺接するカラー表面にポリエ
チレン樹脂又はポリプロピレン樹脂を固定しているの
で、潤滑油中の夾雑物がカラーに付着することを防止す
ることができる。
スラスト軸受のランド部と摺接するカラー表面にポリエ
チレン樹脂又はポリプロピレン樹脂を固定しているの
で、潤滑油中の夾雑物がカラーに付着することを防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係るテーパーランド
形スラスト軸受の縦断面図。
形スラスト軸受の縦断面図。
【図2】図1のII−II断面線を含む円筒状断面の部分展
開図。
開図。
【図3】本発明の実施の第2形態に係るステップランド
形スラスト軸受の図2と同様な位置における円筒状断面
の部分展開図。
形スラスト軸受の図2と同様な位置における円筒状断面
の部分展開図。
【図4】従来のテーパーランド形スラスト軸受の縦断面
図。
図。
【図5】図4のV−V断面図。
1 回転軸 2 スペーサー 3 締め付けナット 4 カラー 5 ケーシング 6 負荷側スラスト軸受 7 ホワイトメタル 8 パッド 9 油溝 10 給油孔 11 円周状油溝 12 給油孔 13 ノズル部 14 空間部 15 反負荷側スラスト軸受 16 テーパー部 16a ステップ部 17 ランド部 18 内周側シュラウド 19 外周側シュラウド 20 カラー母材 21 ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂
Claims (1)
- 【請求項1】 回転軸に固定され同回転軸と共に回転す
るカラーと、同カラーに対向する固定部の複数箇所に形
成され全体としてリング状をなすパッドとから構成さ
れ、上記各パッドが、潤滑油を供給するノズル部、同ノ
ズル部に連なる油溝、同油溝に隣接するテーパー部また
はステップ部、及び同テーパー部またはステップ部に隣
接し上記カラーに摺接するランド部からなるスラスト軸
受装置において、上記スラスト軸受と摺接するカラーの
表面に、炭素水素原子からなる飽和炭化水素系の樹脂、
例えばポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂、を固
定したことを特徴とするスラスト軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8258902A JPH10103345A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | スラスト軸受装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8258902A JPH10103345A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | スラスト軸受装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10103345A true JPH10103345A (ja) | 1998-04-21 |
Family
ID=17326630
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8258902A Withdrawn JPH10103345A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | スラスト軸受装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10103345A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002077473A1 (fr) | 2001-03-27 | 2002-10-03 | Nok Corporation | Palier de butee |
JP2004125105A (ja) * | 2002-10-04 | 2004-04-22 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | スラスト軸受 |
JP2013213558A (ja) * | 2012-04-03 | 2013-10-17 | Matsuo Shigeto | 圧力バランスランド型スラスト軸受 |
WO2015189882A1 (ja) * | 2014-06-09 | 2015-12-17 | 株式会社日立製作所 | すべり軸受装置 |
-
1996
- 1996-09-30 JP JP8258902A patent/JPH10103345A/ja not_active Withdrawn
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