JPH10103011A - ガスタービンシュラウド装置 - Google Patents

ガスタービンシュラウド装置

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JPH10103011A
JPH10103011A JP25968696A JP25968696A JPH10103011A JP H10103011 A JPH10103011 A JP H10103011A JP 25968696 A JP25968696 A JP 25968696A JP 25968696 A JP25968696 A JP 25968696A JP H10103011 A JPH10103011 A JP H10103011A
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JP
Japan
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gas turbine
shroud
heat
turbine shroud
heat insulation
Prior art date
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Pending
Application number
JP25968696A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Sayano
顕生 佐谷野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】セラミックス材料を用いた場合でも、その特性
を有効に生かすことができ、かつ、主流ガスの冷却側へ
の流出防止を図って高温下での使用に耐え得る実用的な
構造を構築できるガスタービンシュラウドを比較的安価
に提供する。 【解決手段】ガスタービンシュラウド装置9は、ケーシ
ング1内の主流ガス通路F1の動翼の外周側に配置され
且つケーシング1に支持される円筒状シュラウド11を
備える。このシュラウド11を、その周方向に沿って分
割される円弧板状の複数個の防熱セグメント、すなわ
ち、周方向に沿って一定の隙間をあけて並設される第1
の防熱セグメント12aと、この第1の防熱セグメント
12aの外周側に隙間の位置を異ならせて並設される第
2の防熱セグメント12bとで二重に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガスタービンシ
ュラウド装置に係り、とくにセラミックス材料を用いた
場合の最適なシュラウド構造の工夫に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、火力発電等の発電事業では、高
温、高圧、および高速の燃焼ガスでタービンを回転させ
て大出力を得る発電システムが主流となってきている。
このような発電システムでは、ガスタービンの高効率
化、特にガスタービン入口温度の高温化を図って、発電
効率を向上させる傾向にある。
【0003】このガスタービン入口温度の高温化対策と
して、ガスタービンの高温部を構成する各種構造部材の
金属材料の改良及び冷却技術の改善が行われているが、
近年のより一層の高温化要求を満足させるためには材料
及び冷却の両面でのより高度な技術開発が必要とされて
いる。
【0004】このため、動翼の周囲で高温に晒されるガ
スタービンシュラウド等の高温部を成す構造部材では、
一般に金属材料よりも耐熱性に優れたセラミックス材料
の適用化が期待され、その研究開発が精力的に進められ
ている。このようにセラミックス材料への適用化が期待
されている従来のガスタービンシュラウド装置の一例を
図4に示す。
【0005】図4は、ガスタービンケーシング内の主流
ガス通路の動翼の外周側の位置に配置され、かつ、ケー
シングに支持される円筒状シュラウドの構成部品であっ
て、その周方向に複数個に分割された円弧板状の防熱セ
グメントを説明するものである。
【0006】この防熱セグメント100は、通常、ケー
シングの内側に取り付けられた円筒状のシュラウド支持
体(図示しない)で支持されている。この支持体の内周
面側には、その周方向に沿って溝が形成され、その溝内
の開口側に防熱セグメント100が配置される。即ち、
この防熱セグメント100は、その内周側が主流ガス通
路の動翼に対向して高温主流ガスに晒されると共に、そ
の主流ガスによる温度上昇を抑制するためにケーシング
内の冷却通路(図示しない)からシュラウド支持体の溝
内に供給される冷却空気を外周側で受けることにより、
その外周側の金属部を主流ガス通路から熱的に隔離する
ようになっている。
【0007】具体的に、この防熱セグメント100は、
図示の如く、円筒状シュラウドの軸方向AXの端部に凹
部101、101を形成し、これをシュラウド支持体の
溝内の対向面に形成された凸部に引っ掛けるように嵌め
込んで取り付けられている。また、防熱セグメント10
0の中央部には、主流ガス側の外表面(外周面)と冷却
側の内表面(内周面)との温度差による熱衝撃を緩和す
るために、肉厚の薄い肉薄部102が形成されている。
さらに、防熱セグメント100の周方向Cの端部には、
継ぎ目用の対を成す凹部103および凸部104が形成
され、この凹凸部103、104を用いた防熱セグメン
ト100、100間の嵌合構造でセグメント間の隙間か
らの主流ガスの冷却側への流出防止を図るようになって
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例のガスタービンシュラウド装置にあっては、主
流ガスの冷却側への流出防止を図る等の制約下で、嵌合
構造等を前提とした段部や角部などが多い複雑形状の防
熱セグメントで構成されていたため、セラミックス材料
の適用化に際しては、以下のような不都合があった。
【0009】即ち、角部などが多い複雑形状部品では、
セラミックス材料の焼結時の制約により加工が極めて難
しく、またセラミックス形成段階で複雑な金型が必要と
なるために必ずしも実用的ではない。仮に上記のような
複雑形状部品をセラミックスで作製したとしても、一般
にセラミックスは金属と異なり脆性が大きいため、衝撃
を受けたときに段部や角部等から亀裂が発生して割れや
すいといった問題もあった。
【0010】この発明は、このような従来の問題を考慮
してなされたもので、セラミックス材料を用いた場合で
も、その特性を有効に生かすことができ、かつ、主流ガ
スの冷却側への流出防止を図って高温下での使用に耐え
得る実用的なシュラウド構造を構築することを、目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため、セラミックスの材料特性を十分に発揮さ
せつつ、その製造プロセスの効率性をも考慮に入れた新
たなガスタービンシュラウド構造について種々の検討・
研究を行ってきた。
【0012】その結果、防熱セグメントを嵌合用の段部
等を必要とせずにセラミックスでも加工が容易な単純形
状の例えばプレート体で形成することに着目し、その配
置を工夫することでセラミックスの実用化を可能とし、
その特性を有効に生かして高温下での使用に耐え得るシ
ュラウド構造を構築できるとの知見を得て、以下の発明
を完成するに至った。
【0013】即ち、この発明では、ガスタービンケーシ
ング内の主流ガス通路の動翼の外周側に配置され且つ上
記ガスタービンケーシングに支持される円筒状シュラウ
ドを有し、この円筒状シュラウドをその周方向に沿って
分割される円弧板状の複数個の防熱セグメントで構成
し、この複数個の防熱セグメントにより外周側の金属部
を上記主流ガス通路から熱的に隔離するガスタービンシ
ュラウド装置において、上記複数個の防熱セグメント
を、周方向に沿って一定の隙間をあけて並設される第1
の防熱セグメントと、この第1の防熱セグメントの外周
側に隙間の位置を異ならせて並設される第2の防熱セグ
メントとで二重に構成したことを特徴とする。
【0014】この発明によれば、第1の防熱セグメント
間の隙間からの主流ガスの冷却側への巻き込み流出を第
2の防熱セグメントで抑制できることから、従来の主流
ガスの流出防止用の嵌合構造を設けなくても済み、その
結果、セラミックスでも容易に加工しやすいプレート形
状などの単純形状の防熱セグメントを採用できる。
【0015】例えば、前記複数個の防熱セグメントは、
加工容易性を考慮に入れた場合の好ましくい態様とし
て、径方向の厚さが均一なプレート体で構成する。
【0016】前記複数個の防熱セグメントの内の少なく
とも第1の防熱セグメントは、動翼に隣接して特に高温
に晒されるために金属材料よりも耐熱性に優れたセラミ
ックス材料で形成することが望ましく、このセラミック
ス材料は、靭性強化のために繊維を複合化させたセラミ
ックス基繊維複合材料が好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係るガスタービ
ンシュラウド装置の一実施形態を図1〜図3に基づいて
説明する。この実施形態は、主流ガス通路の第一段動翼
の外周側に配置されるガスタービンシュラウド装置に適
用したものである。
【0018】図1は、ガスタービンケーシング1内の第
一段静翼2、第一段動翼3、および第二段静翼4に沿っ
た主流ガス通路F1の周辺部を示すものである。この主
流ガス通路F1の外周側には円筒状の複数の構造部材が
配置されている。
【0019】この複数の構造部材は、ケーシング1に支
持されており、具体的には第一段および第二段静翼2、
4を支持する支持体5及び6、この支持体5の外周側に
配置され且つケーシング1に取り付けられるシール壁体
7、動翼3に対向する側に配置されるシュラウド支持体
8、この支持体8の内周側に配置される、この発明を成
すガスタービンシュラウド装置9で構成されている。こ
れらの構造部材内には、軸方向AXおよび周方向に沿っ
てその一部が主流ガス通路に連絡する冷却通路10が形
成されており、この冷却通路10に沿って冷却空気を通
流させることにより、通路内壁からの高温の主流ガスに
よる温度上昇を抑制するようになっている。
【0020】シュラウド支持体8の内壁側には、冷却通
路10に接続される溝8aが周方向に形成され、その溝
8a内の主流ガス通路F1の軸方向AXの対向面には径
方向に二重の凹部8b、8cが形成されている。このシ
ュラウド支持体8は、その2段の凹部8b、8c内に後
述のガスタービンシュラウド装置9の軸方向AXの端部
を引っ掛けるように嵌め込んで支持することで、そのシ
ュラウド装置9の冷却空気を受ける外周側の金属部を主
流ガス通路F1から熱的に隔離させている。
【0021】ガスタービンシュラウド装置9は、図2及
び図3に示すように、主流ガス通路F1の動翼3の外周
側に配置され且つシュラウド支持体8で支持される円筒
状シュラウド11を備えている。
【0022】この円筒状シュラウド11は、支持体8の
溝8a内に配置される複数個の防熱セグメント、即ち溝
8a内の開口側に周方向C1に沿って一定の隙間をあけ
て並設される第1の防熱セグメント12a…12aと、
この第1の防熱セグメント12a…12aの外周側に隙
間の位置を異ならせて周方向C2に沿って並設される第
2の防熱セグメント12b…12bとで二重に構成され
ている。すなわち、第2の防熱セグメント12b…12
bが配置される周方向C2の位置は、第1の防熱セグメ
ント12a、12a間の周方向C1の隙間を埋める位置
に対応している。
【0023】第1の防熱セグメント12aは、動翼3に
隣接して主流ガスによる高温に晒されるために耐熱性に
優れたSiCセラミックス材料で形成される一方、第2
の防熱セグメント12bは、主流ガスから比較的遠隔の
位置に配置されて第1の防熱セグメント12aほどの高
い耐熱性は要求されないためにセラミックス材料よりも
融点が低いNi基耐熱超合金などの金属材料で形成され
ている。
【0024】この第1及び第2の防熱セグメント12
a、12bは、例えば3〜10mmの均一な肉厚を有す
るプレート体で構成され、図2及び図3に示すように、
シュラウド支持体8の溝8a内の開口側に配置され且つ
周方向Cに円弧状に延びるベースと、このベースの軸方
向AXの両端部から溝8a内の内径側に緩やかに湾曲
し、その軸方向AXの外側に位置する支持体8の二重の
凹部8b、8c内に嵌め込み可能につば状に延びる2つ
の側壁とで瓦状に形成されている。
【0025】ここで、この実施形態の全体の作用を説明
すると、まず、ガスタービン運転に際し、主流ガス通路
F1の軸方向AXに沿って主流ガスが供給され、これが
第一段静翼2を介して第一段動翼3に流れ、この動翼3
を回転させる。
【0026】このとき、主流ガスは、第二段静翼4に向
かう軸方向の成分と、動翼3の回転に伴って発生する周
方向の成分とに分流化し、その内の周方向の流れの一部
が円筒状シュラウド11の第1の防熱セグメント12a
間の隙間に達するが、第2の防熱セグメント12bによ
り、そこから径方向の外径側、即ち冷却側には進入困難
となる。
【0027】従って、このような二重のシュラウド構造
により、第1の防熱セグメント間の隙間からの高温主流
ガスの冷却側への流出を第2の防熱セグメントで抑制で
きることから、従来のような嵌合構造を必ずしも必要と
せずに、シュラウドの外周側の金属部を主流ガス通路か
ら熱的に効率良く隔離させることができる。
【0028】また、防熱セグメントは、嵌合構造の制約
がないために比較的単純形状のプレート体で構築できる
ことから、このような単純形状であればセラミックスで
も比較的容易に加工できると共に、角部等からの亀裂発
生を大幅に抑制でき、その結果、セラミックスの耐熱性
に優れた特性を十分に生かした実用的なガスタービンシ
ュラウド装置を提供できる。これにより、冷却空気量を
低減してトータルのガスタービン効率を効果的に向上さ
せることができる。
【0029】なお、この実施形態では、第1及び第2の
防熱セグメントの夫々をセラミックス材料および金属材
料で夫々形成してあるが、この発明は必ずしもこの材料
構成に限定されるものではない。例えば、第1及び第2
の防熱セグメントの両方を金属材料又はセラミックス材
料のみで形成してもよく、特に後者の場合には冷却空気
量をより一層低減できる利点がある。
【0030】また、セラミックス材料はSiC系材料に
限定されるものではなく、さらにセラミックス基繊維複
合材料であってもよい。この場合には、繊維の複合化に
より靭性を強化できることから、例えば異物を受けたと
きのダメージを最小限にくい止めるといった利点があ
る。
【0031】また、この実施形態では第一段動翼のガス
タービンシュラウド装置に適用してあるが、これに限ら
ず、主流ガス通路の第二段以降の動翼の外周側に配置さ
れるガスタービンシュラウド装置に適用しても、上記と
同様の効果を発揮させることができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、複数個の防熱セグメントを、周方向に沿って一定の
隙間をあけて並設される第1の防熱セグメントと、この
第1の防熱セグメントの外周側に隙間の位置を異ならせ
て周方向に沿って並設される第2の防熱セグメントとで
二重に構成したため、嵌合構造を必要とせずに主流ガス
の冷却側への流出を効率良く抑制できる。
【0033】従って、高い寸法精度が必ずしも必要でな
く加工が容易な均一な厚みを有するプレート状などの単
純形状の防熱セグメントを構築できることから、セラミ
ックス材料への実用化を可能とし、その結果、セラミッ
クスのもつ優れた耐熱性を有効に発揮させて、冷却空気
量を低減し、ガスタービンのトータルの高効率化を達成
させることできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るガスタービンシュラウド装置が
配置される主流ガス通路の周辺部を示す概略側面図。
【図2】ガスタービンシュラウド装置の要部構造を説明
する概略側面図。
【図3】図2中のA−A線に沿った概略断面図。
【図4】従来の防熱セグメントを説明する概略斜視図。
【符号の説明】
1 ガスタービンケーシング 2 第一段静翼 3 第一段動翼 4 第二段静翼 5、6 支持体 7 シール壁体 8 シュラウド支持体 8a 溝 8b,8c 凹部 9 ガスタービンシュラウド装置 10 冷却通路 11 円筒状シュラウド 12a 第1の防熱セグメント 12b 第2の防熱セグメント

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービンケーシング内の主流ガス通
    路の動翼の外周側に配置され且つ上記ガスタービンケー
    シングに支持される円筒状シュラウドを有し、この円筒
    状シュラウドをその周方向に沿って分割される円弧板状
    の複数個の防熱セグメントで構成し、この複数個の防熱
    セグメントにより外周側の金属部を上記主流ガス通路か
    ら熱的に隔離するガスタービンシュラウド装置におい
    て、 上記複数個の防熱セグメントを、周方向に沿って一定の
    隙間をあけて並設される第1の防熱セグメントと、この
    第1の防熱セグメントの外周側に隙間の位置を異ならせ
    て並設される第2の防熱セグメントとで二重に構成した
    ことを特徴とするガスタービンシュラウド装置。
  2. 【請求項2】 前記複数個の防熱セグメントの内の少な
    くとも第1の防熱セグメントは、径方向の厚さが均一な
    プレート体で構成された請求項1記載のガスタービンシ
    ュラウド装置。
  3. 【請求項3】 前記プレート体は、セラミックス材料で
    形成された請求項2記載のガスタービンシュラウド装
    置。
  4. 【請求項4】 前記セラミックス材料は、セラミックス
    基繊維複合材料である請求項3記載のガスタービンシュ
    ラウド装置。
JP25968696A 1996-09-30 1996-09-30 ガスタービンシュラウド装置 Pending JPH10103011A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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