JPH1010294A

JPH1010294A - 使用済燃料の除染方法及びその設備

Info

Publication number: JPH1010294A
Application number: JP8166488A
Authority: JP
Inventors: Katsuhiko Akagawa; 勝彦赤川; Junko Shinozuka; 淳子篠塚; Akira Ito; 彰伊藤
Original assignee: IHI Corp
Current assignee: IHI Corp
Priority date: 1996-06-26
Filing date: 1996-06-26
Publication date: 1998-01-16

Abstract

(57)【要約】【課題】使用済燃料集合体を速やかに密封及び収納状
態とし、除染性を向上させて、放射性物質の拡散を低減
するとともに、使用済燃料集合体を、再処理する場合あ
るいはそのまま貯蔵する場合の双方に対応し得るように
する。【解決手段】燃料プールに貯留されている使用済燃料
を密封状態にして除染を行なう場合において、収納容器
を燃料プール中に沈めた状態とし収納容器の内部に水を
張る工程と、収納容器の中に使用済燃料を収納する工程
と、収納容器の内部の水を抜き取り密封する工程と、収
納容器を引き上げて洗浄し使用した洗浄水をプール水に
戻す工程と、収納容器の表面を除染する工程とを有する
技術が適用される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、使用済燃料の除染
方法及びその設備に係り、特に、燃料プールに貯留され
ている使用済燃料を除染して、保管及び搬送可能な状態
とする技術に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】原子力発電プラントの燃料プール中に貯
留されている使用済燃料集合体を再処理するか、あるい
は再処理することなく貯蔵する際に、燃料プールから引
き上げて密封状態に収納する技術、使用済燃料集合体を
除染する技術、あるいは目的設備まで移送する技術に関
連して、特開平６−３２４１９９号及び特開平８−
０２９５８４号に示す技術が提案されている。

【０００３】の技術にあっては、燃料プールからこれ
に接続状態の不活性ガス室に使用済燃料集合体を引き上
げて、キャニスタに密封状態に収納するようにしてお
り、の技術にあっては、燃料プールに水浸状態とした
キャニスタに使用済燃料集合体を収納し、キャニスタを
キャスクに収納した状態で除染ピットに移送して除染を
行ない、検査後にトレーラー等の搬送手段で貯蔵庫に移
送して収納するようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、使用済燃料集
合体の密封，収納及び移送作業にあっては、使用済燃料
集合体の発熱の処理、放射性物質の拡散防止、密封及び
収納作業時の労力低減、既存設備の有効利用等の課題を
一つずつ解決することが必要になる。

【０００５】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
ので、以下の目的を達成しようとしている。１）使用済燃料集合体を速やかに密封及び収納状態とす
ること。２）除染性を向上させて、放射性物質の拡散を低減する
こと。３）使用済燃料集合体を、再処理する場合あるいはその
まま貯蔵する場合の双方に対応し得るようにすること。４）新規設備の構築や追加を抑制し、既存設備の有効利
用を図ること。

【０００６】

【課題を解決するための手段】原子炉建屋の燃料プール
に貯留されている使用済燃料を密封状態にするとともに
除染を行なう場合において、収納容器を作業用プールに
沈めた状態とし収納容器の内部に水を張る工程と、収納
容器の中に使用済燃料を収納する工程と、収納容器の内
部の水を抜き取り密封する工程と、収納容器を引き上げ
て洗浄し使用した洗浄水をプール水に戻す工程と、収納
容器の表面を除染する工程とを有する技術が適用され
る。収納容器を燃料プールから取り出す際に、収納容器
の外表面に水を吹き付けて表面の除染を行なう工程と、
プール水を循環させてプール水中の放射性物質を除去す
る工程とを有するとともに、密封手段により収納容器を
燃料プール中に沈めた状態で収納容器を密封する工程
と、収納容器の内部の水を抜き取り不活性ガスを充填し
て密封する工程とが付加される。一次除染された収納容
器は、燃料プールと独立状態に配された二次除染手段に
移送されて洗浄水を吹き付けることによる二次除染が行
なわれるとともに、除染後の収納容器は、原子炉建屋に
連設した搬送路を介して、原子炉建屋の外方、または入
出庫設備に移送される。燃料プールは、隔壁により区画
されて、使用済燃料集合体がプール水に浸されたまま作
業用プールに移送され、作業用プールの底部のプール水
は、プール水浄化系に移送されて浄化処理される。作業
用プールの上方位置には、一次除染手段が配され、洗浄
に使用した洗浄水がプール水に戻され、燃料プールのプ
ール水は、プール水浄化系の作動により放射性物質の除
去が行なわれる。密封時においては、加圧空気を供給す
ることにより、収納容器の内部水の抜き取りが行なわれ
るとともに、Ｈｅガス等の不活性ガスを充填することが
行なわれる。原子炉建屋には、燃料プール，作業用プー
ル，除染室及び搬送路を作業域とする天井クレーンが配
され、使用済燃料集合体や収納容器が吊持状態で移送さ
れる。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る使用済燃料の
除染方法及びその設備の一実施形態について、図１ない
し図５を参照して説明する。

【０００８】原子炉建屋１における燃料プール２の支持
ラック３に、プール水Ｗに対して水浸状態に貯留されて
いる使用済燃料（使用済燃料集合体）Ｘは、支持ラック
３から作業用プール４に、天井クレーン５，収納容器Ｐ
及び搬送路６を利用して原子炉建屋１の外方、または入
出庫設備７に移送されて、その途中において、以下に説
明する収納，ガス置換，密封，一次除染，二次除染，検
査等の各種作業及び処理が実施される。

【０００９】〔使用済燃料集合体の収納容器への装填〕
図１に示すように、原子炉建屋１に設置されている天井
クレーン５を利用して、収納容器Ｐ（例えばキャニス
タ）を燃料プール２の一部である作業用プール４のプー
ル水Ｗの中に吊り降ろして、収納容器Ｐの内部に水を入
れた状態（水を張った状態）としておき、使用済燃料集
合体Ｘを支持ラック３から吊り上げて、図１に鎖線で示
すように、水平移動を行なうとともに、収納容器Ｐの中
に装填する。

【００１０】前記作業用プール４にあっては、図１に示
すように、燃料プール２の一部を隔壁２ａで区画するこ
とにより形成され、該隔壁２ａの上部に、高さがプール
水Ｗの液位よりも下方に設定された移送域２ｂが形成さ
れ、該移送域２ｂを経由して、使用済燃料集合体Ｘを水
没状態を保持したまま支持ラック３から作業用プール４
に移送する。

【００１１】一個の収納容器Ｐの中には、適宜数（通常
複数）の使用済燃料集合体Ｘが装填され、図３，図５及
び図６に示すように、容器本体Ｐａに中蓋Ｐｂを被せて
密封するとともに、水抜き及びガス置換を行なって、不
活性ガス（例えばＨｅガス）を充填した状態にして除染
や検査が実施される。

【００１２】燃料プール２及び作業用プール４には、プ
ール水Ｗの除染を行なうためのプール水浄化系８が接続
状態に配される。該プール水浄化系８は、吸引管８ａを
経由して燃料プール２及び作業用プール４の内底部に接
続され、プール水Ｗを吸引して混入している放射性物質
の除去を行ない、給水管８ｂを経由して燃料プール２に
戻すようにしている。そして、吸引管８ａ及び給水管８
ｂには、制御弁８ｃが配されて、除染時における燃料プ
ール２及び作業用プール４の切り替えや、プール水浄化
系８の非作動時における管路の遮断及び隔離を行なうよ
うにしている。

【００１３】〔収納容器の水抜き〕収納容器Ｐの容器本
体Ｐａの中に、適宜数の使用済燃料集合体Ｘを装填した
後、中蓋Ｐｂを被せて密閉し、図３に示す密封手段１０
における加圧空気供給手段１１を作動させて、加圧空気
を中蓋Ｐｂの給気口Ｐｃから送り込み、容器本体Ｐａの
水を排水管Ｐｄの下部孔Ｐｅ，管穴Ｐｆ，排気口Ｐｇを
経由して排水する。

【００１４】〔収納容器のガス置換〕排水した収納容器
Ｐにあっては、密封手段１０における真空引き手段１２
を作動させて、給気口Ｐｃから内部空気を吸引し、減圧
雰囲気とする（真空引きする）ことが行なわれる。この
際に、排気口Ｐｇから水が逆流しないように、排気口Ｐ
ｇまたはその近傍等に逆止弁の機能を持たせることが望
ましい。収納容器Ｐの内部を減圧雰囲気とした後、不活
性ガス供給手段１３を作動させて、給気口Ｐｃを経由し
て例えばＨｅガスを充填する。このＨｅガスの充填によ
り、収納容器Ｐの内部における気体の対流及び熱伝導に
基づく除熱性が高められる。なお、加圧空気供給手段１
１，真空引き手段１２及び不活性ガス供給手段１３のガ
ス挿通路（管路）には、作動時以外のガス挿通を阻止す
るための制御弁１４が配される。

【００１５】収納容器Ｐの給気口Ｐｃにあっては、配管
の接続時に開放状態とするとともに、取り外し時に閉塞
状態とする機能を持つものが望ましい。かかる機能を持
つものとしては、例えばカプラと呼称される着脱可能な
もので、組み合わせ時に内外の挿通路の接続を行なうと
ともに、引き外し時に挿通路を遮断するものが適用され
る。

【００１６】〔収納容器の密封〕使用済燃料集合体Ｘの
収納及び不活性ガスの充填がなされた収納容器Ｐには、
外蓋Ｐｈが被せされ、中蓋Ｐｂと同様にボルト止めや溶
接等の方法で密封状態とされる。図５の実施形態では、
中蓋Ｐｂがボルト止め構造、外蓋Ｐｈが溶接構造とされ
ているとともに、外蓋Ｐｈに前述のカプラのような機能
を有して水抜きを行なうための通気口Ｐｉと、収納容器
Ｐを吊持するための吊持具Ｐｊとが配される。

【００１７】〔収納容器の一次除染〕図５に示すよう
に、密封構造とした収納容器Ｐにあっては、図３に鎖線
で示すように、天井クレーン５によりプール水Ｗから作
業用プール４の上方位置の一次除染手段２０に送り込ま
れる。一次除染手段２０にあっては、図２及び図３に示
すように、収納容器Ｐの上下方向の挿通を許容する例え
ば円筒状の枠体２１と、該枠体２１に取り付けられ洗浄
水を内方に向けて噴出し上方に移動させられる収納容器
Ｐの表面の除染を行なうノズル２２と、該ノズル２２に
対して洗浄水を供給する加圧水供給手段２３とを有して
いる。該加圧水供給手段２３からの噴出水として、プー
ル水Ｗの一部が利用されるとともに、流下水がプール水
Ｗに戻され、必要に応じて再び噴出させられる循環が行
なわれる。

【００１８】〔一次除染収納容器の移送〕一次除染され
た収納容器Ｐは、天井クレーン５で吊持したまま水切り
され、燃料プール２の近傍等に独立状態に配された二次
除染手段（本除染手段）３０に移送される。（図２参
照）

【００１９】二次除染手段３０にあっては、図２及び図
４に示すように、除染ピット３１の内部に、収納容器Ｐ
の上下方向の挿通を許容する例えば枠状の洗浄ヘッダ３
２と、該洗浄ヘッダ３２に内向状態にかつ上下方向に位
置を変えた状態で複数配される噴出ノズル３３と、除染
ピット３１の底部に配され回転駆動源３４により回転さ
せられる回転テーブル３５とを有している。そして、天
井クレーン５により収納容器Ｐを回転テーブル３５に搭
載した状態として、洗浄水供給管３１ａから清水（例え
ば純水）を供給して噴出ノズル３３から収納容器Ｐに向
けて噴出させ、回転テーブル３５を回転させながら収納
容器Ｐの表面を洗浄する。流下した洗浄水は、除染ピッ
ト３１の底部から排水管３１ｂ及び排水ポンプ３１ｃに
より作業用プール４または吸引管８ａに送り出されて処
理される。なお、除染ピット３１の上部開口には、閉塞
蓋３１ｄが開閉可能に配される。

【００２０】〔健全性の検査〕除染された収納容器Ｐに
あっては、除染ピット３１の内部における検査により、
健全性の有無が確認される。該検査は、放射線量の計
測，溶接箇所のＸ線探傷，超音波探傷，漏洩試験，スミ
ア試料の採取等を適宜組み合わせて実施される。

【００２１】検査により健全性が確認された収納容器Ｐ
は、図１に示すように、原子炉建屋１に連設した搬送路
６を介して入出庫設備７に移送され、例えば貯蔵庫に収
納されるかあるいは再処理工程に送り込まれる。該搬送
路６にあっては、図１に示すように上下２段に分割さ
れ、放射線量や処理目的に応じて、上部搬送路６Ａ及び
下部搬送路６Ｂの使い分けがなされる。即ち、収納容器
Ｐは、原子炉建屋１の内部の作業床１ａに配された挿通
口１ｂを経由して、上部搬送路６Ａまたは下部搬送路６
Ｂに引き継がれるが、その際に例えば放射線量を考慮し
て移送先が選択される。なお、挿通口１ｂには、常時閉
塞状態とする遮蔽蓋１ｃが開閉可能に配される。

【００２２】原子炉建屋１の内部において、上部搬送路
６Ａの床部には、中間挿通口６ａが遮蔽蓋６ｂにより開
閉可能に配され、放射線量の高い収納容器Ｐは、中間挿
通口６ａを経由して下部搬送路６Ｂに引き継がれるとと
もに、放射線量の低い収納容器Ｐは、上部搬送路６Ａに
引き継がれる。したがって、放射線量の高い収納容器Ｐ
は、下部搬送路６Ｂを経由してその先方の貯蔵庫に収納
する等の処理が行なわれ、放射線量の低い収納容器Ｐ
は、上部搬送路６Ａを経由してその先方の貯蔵庫に収納
するか、あるいは、後述する入出庫設備７を経由して、
再処理施設や他の貯蔵施設等の関連施設に移送される。
そして、上部搬送路６Ａ及び下部搬送路６Ｂには、原子
炉建屋１の内外にわたってレールが布設されるととも
に、該レールにより移送台車６ｃが収納容器Ｐを搭載し
た状態で走行させられる。

【００２３】上部搬送路６Ａ及び下部搬送路６Ｂの途中
には、原子炉建屋１の内外を仕切って隔離するように、
遮蔽用シャッタ６ｄが開閉可能にかつ隔離可能に配され
る。

【００２４】原子炉建屋１の外部において、上部搬送路
６Ａの上方位置には、入出庫設備７が設置される。該入
出庫設備７は、地上部Ｇと搬送路６とを接続するように
建てられた入出庫建屋７１と、該入出庫建屋７１に配さ
れた天井クレーン７２と、上部搬送路６Ａの天井壁６ｅ
に配された入出庫口７３とを有し、該入出庫口７３に
は、これを閉塞可能な入出庫用シャッタ７４が配され
る。また、入出庫口７３の直下には、開放時に上部搬送
路６Ａと下部搬送路６Ｂとを接続するとともに、移送台
車６ｃを通過させるレールを有する連結プラグ６ｆが開
閉可能に配される。したがって、外部から、入出庫口７
３を経由して、空の収納容器Ｐや放射性物質収納体を搬
入することや、原子炉建屋１の内部あるいは貯蔵庫と上
部搬送路６Ａ及び下部搬送路６Ｂとの間で、収納容器Ｐ
を放射線量に応じて搬出入すること等が選択的に実施さ
れる。

【００２５】図６は、収納容器Ｐの他の実施態様を示し
ており、中蓋Ｐｂと外蓋Ｐｈとの間に、例えば鉛毛から
なる放射線減衰部材Ｐｋが介在状態に配されて、放射線
を減衰させるようにしている。

【００２６】

【発明の効果】本発明に係る使用済燃料の除染方法及び
その設備によれば、以下の効果を奏する。（１）使用済燃料を燃料プール中で密封状態にして洗
浄し、洗浄水をプール水に戻しながら除染を行なうこと
により、除染性の向上に加えて放射性物質の拡散を低減
することができる。（２）プール水を循環させてプール水中の放射性物質
を除去することにより、プール水の清浄性を保持して除
染性を確保することができる。（３）収納容器を燃料プール中に沈めた状態で不活性
ガスを充填して密封することにより、使用済燃料集合体
を速やかに密封及び収納状態とすることができる。（４）収納容器を複数回に分けて除染することにより
除染性を向上させ、搬出及び保険時の作業性を向上させ
ることができる。（５）燃料プールを隔壁で区画して使用済燃料集合体
をプール水に浸したまま作業用プールに移送することに
より、放射性物質の処理を容易にしかつ拡散を防止する
ことができる。（６）使用済燃料集合体を密封除染した状態にして原
子炉建屋から引き出すことにより、再処理する場合及び
そのまま貯蔵する場合の双方に対応することができる。（７）一次除染を燃料プールで行なうことにより、そ
の後の除染を容易にし、既存設備の有効利用により処理
することができるとともに、新規設備の構築や追加を抑
制することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る使用済燃料の除染方法及びその
設備の一実施形態を示す正断面図である。

【図２】図１における一次及び二次除染手段を示す正
断面図である。

【図３】図２における一次除染手段の詳細を示す正断
面図である。

【図４】図２における二次除染手段の詳細を示す正断
面図である。

【図５】図３における収納容器の詳細を示す正断面図
である。

【図６】図３における収納容器の他の実施形態を示す
一部の記載を省略した正断面図である。

【符号の説明】

１原子炉建屋２燃料プール２ａ隔壁２ｂ移送域４作業用プール５天井クレーン６搬送路６Ａ上部搬送路６Ｂ下部搬送路６ａ中間挿通口６ｆ連結プラグ７入出庫設備８プール水浄化系１０密封手段１１加圧空気供給手段１２真空引き手段１３不活性ガス供給手段２０一次除染手段３０二次除染手段（本除染手段）３１除染ピット３２洗浄ヘッダ３３噴出ノズル３５回転テーブル７１入出庫建屋７３入出庫口７４入出庫用シャッタＷプール水Ｘ使用済燃料（使用済燃料集合体）Ｐ収納容器Ｐａ容器本体Ｐｂ中蓋Ｐｃ給気口Ｐｄ排水管Ｐｆ管穴Ｐｇ排気口Ｐｈ外蓋Ｇ地上部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者伊藤彰神奈川県横浜市磯子区新中原町１番地石川島播磨重工業株式会社横浜エンジニアリングセンター内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】燃料プール（２）に貯留されている使用
済燃料（Ｘ）を密封状態にするとともに除染を行なう方
法であって、収納容器（Ｐ）を作業用プール（４）に沈
めてその内部に水を張る工程と、収納容器の中に使用済
燃料を収納する工程と、収納容器の内部の水を抜き取り
密封する工程と、収納容器を引き上げて洗浄し使用した
洗浄水をプール水（Ｗ）に戻す工程と、収納容器の表面
を除染する工程とを有することを特徴とする使用済燃料
の除染方法。
【請求項２】収納容器（Ｐ）をプール水（Ｗ）から取
り出す際に、収納容器の外表面に水を吹き付けて表面の
除染を行なう工程を有することを特徴とする請求項１記
載の使用済燃料の除染方法。
【請求項３】プール水（Ｗ）を循環させてプール水中
の放射性物質を除去する工程を有することを特徴とする
請求項１または２記載の使用済燃料の除染方法。
【請求項４】収納容器（Ｐ）をプール水（Ｗ）中に沈
めた状態で収納容器を密封する工程を有することを特徴
とする請求項１、２または３記載の使用済燃料の除染方
法。
【請求項５】収納容器（Ｐ）の内部の水を抜き取り不
活性ガスを充填して密封する工程を有することを特徴と
する請求項１、２、３または４記載の使用済燃料の除染
方法。
【請求項６】一次除染された収納容器（Ｐ）を二次除
染手段（３０）に移送する工程と、洗浄水を吹き付ける
ことにより二次除染を行なう工程とを有することを特徴
とする請求項１、２、３、４または５記載の使用済燃料
の除染方法。
【請求項７】燃料プール（２）に貯留されている使用
済燃料（Ｘ）を密封状態にするとともに除染を行なう設
備であって、収納容器（Ｐ）をプール水（Ｗ）中に沈め
て内部に水を張るための作業用プール（４）と、使用済
燃料を収納した収納容器から内部の水を抜き取り密封す
る密封手段（１０）と、プール水から引き上げた状態の
収納容器の表面を除染する一次除染手段（２０）とを具
備することを特徴とする使用済燃料の除染設備。
【請求項８】作業用プール（４）の上方位置に、一次
除染手段（２０）が配され、一次除染時の洗浄に使用し
た洗浄水がプール水に戻されることを特徴とする請求項
７記載の使用済燃料の除染設備。
【請求項９】燃料プール（２）に、プール水（Ｗ）を
循環させて放射性物質を除去するプール水浄化系（８）
が配されることを特徴とする請求項７または８記載の使
用済燃料の除染設備。
【請求項１０】作業用プール（４）に、収納容器
（Ｐ）をプール水（Ｗ）に沈めた状態で収納容器を密封
する密封手段（１０）が配されることを特徴とする請求
項８または９記載の使用済燃料の除染設備。
【請求項１１】密封手段（１０）に、収納容器（Ｐ）
の内部の水を排出するための加圧空気供給手段（１１）
と、不活性ガスを充填する不活性ガス供給手段（１３）
が配されることを特徴とする請求項１０記載の使用済燃
料の除染設備。
【請求項１２】作業用プール（４）が、燃料プール
（２）の内部を隔壁（２ａ）により区画して形成される
ことを特徴とする請求項７、８、９、１０または１１記
載の使用済燃料の除染設備。
【請求項１３】隔壁（２ａ）の上部に、使用済燃料集
合体（Ｘ）をプール水（Ｗ）に浸したまま作業用プール
（４）に移送する移送域（２ｂ）が配されることを特徴
とする請求項１２記載の使用済燃料の除染設備。
【請求項１４】作業用プール（４）の内底部が、プー
ル水浄化系（８）に接続状態に配されることを特徴とす
る請求項１３記載の使用済燃料の除染設備。
【請求項１５】二次除染手段（３０）がプール水浄化
系（８）に接続状態に配されることを特徴とする請求項
１４記載の使用済燃料の除染設備。