JPH10101475A - 液相エピタキシャル成長装置 - Google Patents

液相エピタキシャル成長装置

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JPH10101475A
JPH10101475A JP26325096A JP26325096A JPH10101475A JP H10101475 A JPH10101475 A JP H10101475A JP 26325096 A JP26325096 A JP 26325096A JP 26325096 A JP26325096 A JP 26325096A JP H10101475 A JPH10101475 A JP H10101475A
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JP
Japan
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cooling
processing
boat
epitaxial growth
longitudinal direction
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Application number
JP26325096A
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English (en)
Inventor
Kazuaki Kaneko
和昭 金子
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
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  • Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体ウェハの表面に生成されるエピタキシ
ャル成長層の厚さを従来に比して均一化することができ
る液相エピタキシャル成長装置を提供すること。 【解決手段】 処理液が充填される成長室68を規定
し、成長室68に半導体ウェハ72が所定の間隔をおい
て複数枚収容される処理用ボート56と、処理用ボート
56を収納する収納ハウジングと、収納ハウジングの外
側に配設された加熱手段と、を具備する液相エピタキシ
ャル装置。処理用ボート56には、成長室68の長手方
向中央部における処理液の冷却速度とその長手方向両端
部における処理液の冷却速度との速度差を少なくするた
めの冷却促進用凹凸部74が設けられている。冷却促進
用凹凸部74とともに、またはこれに代えて、冷却促進
用フィン、循環促進用溝を設けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェハの表
面に液相中においてガリウム(Ga)等のエピタキシャ
ル成長を生成する液相エピタキシャル成長装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、半導体ウェハの表面にガリウ
ム等の結晶層を形成するために、液相エピタキシャル装
置が用いられている。液相エピタキシャル成長装置は、
たとえば石英から形成される炉心管を備え、この炉心管
内に成長ボートが配設され、この成長ボート内に処理用
ボートが配置される。従来の処理用ボート2は、図9に
示すとおり、断面形状の底壁4と、この底壁4の4側縁
部から上方に延びる側壁6,8,10,12を備え、こ
れら底壁4および側壁6,8,10,12によって成長
室14を規定する。各側壁6,8,10,12の厚さは
実質上等しく、またその外表面および内表面は実質上平
坦である。処理用ボート2は、たとえばグラファイトか
ら形成され、その成長室14には、半導体ウェハを処理
するための溶液、たとえばガリウム(Ga)、ガリウム
・ヒ素(GaAs)等の溶液が充填される。処理用ボー
ト2の底壁4の内面には、長手方向(図8において左右
方向)に所定の間隔を置いて複数個のウェハ保持板16
が配設され、このウェハ保持板16は底壁4に一体的に
形成することができる。半導体ウェハ18は、ウェハ保
持板16の両面に配置され、図示していない保持具によ
ってこの保持板16に保持される。
【0003】半導体ウェハ18の表面にエピタキシャル
成長を生成するときには、炉心管の周囲に配設される環
状の加熱ヒータによって、炉心管内の温度、特に処理溶
液の温度が加熱制御され、成長室14内の処理溶液が所
要のとおりに徐冷されることによって、半導体ウェハ1
8の表面(ウェハ保持板16に接触する面とは反対の
面)にエピタキシャル成長が生成され、その成長層が形
成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】処理用ボート2には半
導体ウェハ18がたとえば30枚程度保持される。この
ように比較的多くの枚数の半導体ウェハ18が一度に処
理される処理用ボート2では、処理用ボート2全体が細
長くなり、その長手方向に間隔を置いて半導体ウェハ1
8が配置される。このような処理用ボート2において
は、エピタキシャル成長を行うために処理液の徐冷を行
うと、その長手方向両端部においては、側壁10,12
の存在によって放熱効果が大きく、処理液の冷却速度が
速くなるが、その長手方向中央部においては、放熱効果
の大きい側壁6,8の面積が小さく、処理液の冷却速度
は遅くなる。図10は、公知の処理用ボート2における
成長室14内の半導体ウェハ18の位置(成長室14に
は30枚の半導体ウェハ18が収容され、図10の位置
は各ウェハ18の位置に対応している)とその領域の処
理液の温度との関係を示している。エピタキシャル成長
の生成開始時には、成長室14内の処理液の温度は約9
00℃に保持されるが、成長室14内における温度状態
は、図10に示すとおり、成長室14の長手方向両端部
に位置する半導体ウェハ18近傍の温度は900℃より
も幾分低くなるが、その長手方向中央部に位置する半導
体ウェハ18近傍の温度は900℃よりも幾分高くな
り、その温度差は900℃を基準に約2〜4℃程度存在
する。エピタキシャル成長時にこのように温度差が生じ
ると、生成されるエピタキシャル成長層の厚さに変化が
生じ、図10に示す温度差のときには、その成長層の厚
さは図11に示すとおりとなる。図11は、半導体ウェ
ハ18の位置とその位置のウェハ18の表面に生成され
た成長層の厚さとの関係を示している。図11の実線は
半導体ウェハ18の中央部に生成された成長層の厚さと
の関係を示し、破線はその周縁部に生成された成長層の
厚さとの関係を示している。図10と図11とを比較す
ることによって理解される如く、処理液の冷却速度が速
い領域においては、半導体ウェハ18の表面にエピタキ
シャル成長が析出され易く、生成される層厚は厚くな
る。これに対して、冷却速度が遅い領域においては、エ
ピタキシャル成長の析出が遅く、半導体ウェハ18の表
面に生成される層厚は薄くなる。半導体ウェハ18の表
面に約140μmのエピタキシャル成長層を生成しよう
とすると、成長室14の両端部に位置するウェハ18に
おいては比較的厚い成長層が生成され、その中央部に位
置するウェハ18においては幾分薄い成長層が生成さ
れ、その厚さの差は140μmを基準に20〜50μm
程度存在する。また、半導体ウェハ18の周縁部におい
ては、周囲に充分な処理液が存在するので、エピタキシ
ャル成長の析出によっても処理液濃度の不均一が生じ難
いが、半導体ウェハ18の中央部においては、周囲に充
分な処理液が存在せず、エピタキシャル成長の進行によ
って処理液濃度が不均一になり、このことに起因して半
導体ウェハ18の周縁部に比して中央部のエピタキシャ
ル成長層の厚が幾分薄くなり、その差は5〜8μm程度
存在する。
【0005】このように半導体ウェハ18の表面に生成
されるエピタキシャル成長層の厚さに差が生じると、後
の研磨工程(半導体ウェハ18の厚さを均一にするため
にその裏面を研磨する工程)において、研磨量を半導体
ウェハ18毎に調整しなければならず、そのための作業
が煩雑となる。
【0006】本発明の目的は、半導体ウェハの表面に生
成されるエピタキシャル成長層の厚さを従来に比して均
一化することができる液相エピタキシャル成長装置を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、処理液が充填
される成長室を規定し、成長室に半導体ウェハが所定の
間隔をおいて複数枚収容される処理用ボートと、処理用
ボートを収納する収納ハウジングと、収納ハウジングの
外側に配設された加熱手段と、を具備する液相エピタキ
シャル装置において、処理用ボートには、成長室の長手
方向中央部における処理液の冷却速度とその長手方向両
端部における処理液の冷却速度との速度差を少なくする
ための冷却均一化手段が設けられていることを特徴とす
る液相エピタキシャル成長装置である。本発明に従え
ば、処理用ボートには冷却均一化手段が設けられている
ので、成長室の長手方向中央部とその両端部との冷却速
度差が従来に比して小さくなり、その結果、半導体ウェ
ハの表面に生成されるエピタキシャル成長層の厚さは、
成長室内に収容される位置に関係なくほぼ等しくなる。
【0008】また本発明は、冷却均一化手段は、処理用
ボートの長手方向中央部の内面に設けられた冷却促進用
凹凸部を備えていることを特徴とする。本発明に従え
ば、処理用ボートの長手方向中央部に設けられた冷却促
進用凹凸部によって成長室の長手方向中央部における処
理液の冷却速度が速くなり、これによって成長室の長手
方向に渡って処理液の冷却速度差が小さくなり、その結
果、半導体ウェハの表面に生成されるエピタキシャル成
長層の厚さは、成長室内に収容される位置に関係なくほ
ぼ等しくなる。
【0009】また本発明は、冷却均一化手段は、処理用
ボートの長手方向中央部の外面に設けられた冷却促進用
フィンを備えていることを特徴とする。本発明に従え
ば、処理用ボートの長手方向中央部に設けられた冷却促
進用フィンによって成長室の長手方向中央部における処
理液の冷却速度が速くなり、これによって成長室の長手
方向に渡って処理液の冷却速度差が小さくなる。
【0010】さらに本発明は、冷却均一化手段は、処理
用ボートの内面に設けられた循環促進用溝を備えている
ことを特徴とする。本発明に従えば、処理用ボートの内
面に設けられた循環促進用溝によって成長室内の処理液
の循環が促進され、これによって処理液の温度の不均一
が少なくなり、処理液の循環によっても処理液の温度差
を少なくすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明に従う液相エピタキ
シャル成長装置の一実施形態を簡略的に示す断面図であ
り、図2は、図1におけるII−II線による断面図で
あり、図3は図2のエピタキシャル成長装置の処理用ボ
ートを示す断面図である。図1〜図3において、図示の
液相エピタキシャル成長装置は、石英から形成される炉
心管52を備えている。炉心管52(収納ハウジングを
構成する)は中空円筒状であり、水平に配置されて実質
上密閉された空間54を規定する。この炉心管52によ
る空間54には、成長ボート55が配設される。成長ボ
ート55は、空間54より幾分小さい円筒状であり、グ
ラファイトから形成される。この成長ボート55には処
理空間57が設けられ、この処理空間57内に処理用ボ
ート56が配置される。処理用ボート56は、矩形状の
底壁58と、この底壁58の4側縁部から上方に延びる
側壁60,62,64,66を備えており、底壁58お
よび側壁60,62,64,66は成長室68を規定す
る。この実施形態では、各側壁60,62,64,66
の厚さは実質上等しくなっている。処理用ボート56
は、グラファイトから形成され、その成長室68には、
半導体ウェハを処理するための溶液、たとえばガリウム
(Ga)、ガリウム・ヒ素(GaAs)等を含む溶液が
充填される。処理用ボート56の底壁58の内面には、
その長手方向(図2および図3において左右方向)に所
定の間隔を置いて複数個(実施形態では16個)のウェ
ハ保持板70が配設され、このウェハ保持板70は底壁
58に一体的に形成されている。略円板形状の半導体ウ
ェハ72は、ウェハ保持板70の両面に装着され、図示
していない保持具によって対応する表面に保持される。
ウェハ保持板70に保持された半導体ウェハ72は、成
長室68に充填された処理液に浸漬され、後述する如く
してエピタキシャル成長が行われる。なお、図3に示す
とおり、長手方向において最も外側に位置するウェハ保
持板70には、半導体ウェハ72はその内面に保持され
るが、その外面に保持されない。
【0012】炉心管52の外周には、加熱手段を構成す
る加熱ヒータ73が配設されている。加熱ヒータ73
は、環状に構成され、炉心管52の外周を覆って水平方
向に延び、処理用ボート56、したがって成長室68の
長手方向部分を覆うように配置されている。加熱ヒータ
73は、炉心管56の内部、すなわち成長ボート55を
介して処理用ボート56およびこれに充填された処理液
を加熱して所定温度に保持する。また、半導体ウェハ7
2の表面にエピタキシャル成長を生成するときには、加
熱ヒータ73は、炉心管52内の温度、特に処理液の温
度を制御し、成長室68内の処理液の冷却速度をコント
ロールする。
【0013】この実施形態では、成長室68の処理液の
冷却速度を均一化するための冷却均一化手段を構成する
冷却促進用凹凸部74が側壁60,62の内面に設けら
れている。さらに説明すると、冷却促進用凹凸部74
は、処理用ボート56の側壁60,62の長手方向中央
部、実施の形態では側壁60,62を長手方向に略3等
分した中央部分に設けられ、長手方向に実質上連続して
複数個の溝76を形成することによって凹凸が設けられ
ている。溝76の断面は三角状であり、側壁60,62
の上端から下端まで直線状に延びている。凹凸部74に
おいては、複数個の溝76が形成されているので、処理
液との接触面積が大きく、処理液から処理用ボート56
への熱伝導効率が高くなり、これによって処理液の冷却
速度が促進される。なお、溝76の形状は三角状以外の
その他の形状、たとえば四角状等でもよい。また、溝7
6の深さは、図示の例では実質上同一であるが、側壁6
0,62の中央部ほど冷却効果を高めるために、その深
さを深くするようにすることもできる。
【0014】上述したエピタキシャル成長装置における
温度特性は、図4に示すとおりである。図4は、図1〜
図3で示す処理用ボート56を用いたときにおける成長
室68内の半導体ウェハ72の位置(成長室68には3
0枚の半導体ウェハ72が収容され、図4の位置は各ウ
ェハ72の位置に対応している)とその位置の処理液の
温度との関係を示している。エピタキシャル成長の生成
開始時には、成長室68内の処理液の温度は約900℃
に保持されるが、成長室68内における温度状態は、成
長室68の長手方向両端部に位置する半導体ウェハ72
近傍の温度は900℃よりも若干低く、その長手方向中
央部に位置する半導体ウェハ72近傍の温度は900℃
よりも若干高くなる。そして、その温度差は900℃を
基準に1〜3℃程度となり、従来の処理用ボート2を用
いたときの温度特性と比較した場合、温度差は半分以下
に小さくなる。したがって、成長室68の中央部とその
両端部との温度差を少なくし、処理液の温度の均一化を
図ることができる。
【0015】また、この処理用ボート56を用いて約1
40μmの厚さのエピタキシャル成長層を形成したとき
の結果を図5に示す。図5は、半導体ウェハ72の位置
とその位置のウェハ72の表面に生成された成長層の厚
さとの関係を示している。図5の実線は半導体ウェハ7
2の中央部に生成された成長層の厚さとの関係を示し、
破線はその周縁部に生成された成長層の厚さとの関係を
示している。処理液の冷却速度が速いと半導体ウェハ7
2の表面にエピタキシャル成長層が析出され易く、上述
した処理用ボート56を用いた場合には、成長室68の
長手方向両端部においてはその中央部よりも温度が若干
低くなるので、生成されるエピタキシャル成長層の厚さ
は、その中央部よりも両端部の方が幾分厚くなり、その
成長層の厚さの差は、140μmを基準に10〜30μ
mとなり、図11に示す従来の処理用ボート2を用いた
ときの半分程度かそれ以下に小さくなる。なお、半導体
ウェハ72の中央部とその周縁部に生成されるエピタキ
シャル成長層の厚さの差は、3〜8μm程度となり、従
来とほぼ同様である。
【0016】以上のとおり、上述した処理用ボート56
を用いた場合には、成長室68の長手方向の一端部から
他端部に渡って処理液の冷却速度の速度差が少なくな
り、これによって、図5の測定結果からも明らかなとお
り、生成されるエピタキシャル成長層の厚さは、成長室
68の位置に関係なくほぼ一定となる。
【0017】図6は、処理用ボートの他の実施形態を示
している。この実施形態においては、冷却均一化手段と
して、冷却促進用凹凸部に加えて冷却促進用フィンが設
けられている。図6を参照して、図示の成長ボートに収
容される処理用ボート82は、矩形状の底壁84と、こ
の底壁84の4側縁部から上方に延びる側壁86,8
8,90,92を備え、底壁84および側壁86,8
8,90,92は成長室94を規定する。この形態で
は、側壁86,88,90,92に変形が加えられ、そ
の他の構成は図1〜図3に示すものと実質上同一である
ので、その説明を省略する。
【0018】この形態では、成長室94の処理液の冷却
速度を均一化するための冷却均一化手段として冷却促進
用凹凸部96および冷却促進用フィン98が設けられて
いる。側壁86,88の内面に設けられる冷却促進用凹
凸部96は、処理用ボート82の側壁86,88の長手
方向中央部、図示の形態では側壁86,88を長手方向
に略5等分した中央部分に設けられ、長手方向に実質上
連続して複数個の溝100を形成することによって凹凸
が設けられている。溝100の断面は三角状であり、側
壁86,88の上端から下端まで直線状に設けられてい
る。凹凸部96においては、複数個の溝100が形成さ
れているので、側壁86,88と処理液との接触面積が
大きく、処理液から処理用ボート82への熱伝導効率が
高くなり、処理液の冷却速度が促進される。
【0019】側壁86,88の外面に設けられる冷却促
進用フィン98は、凹凸部96が設けられた部分に対応
する部分に、すなわち側壁86,88を長手方向に略5
等分した中央部分に設けられている。フィン98は、側
壁86,88の長手方向に所定間隔を置いて複数個設け
られ、側壁86,88の上端から下端まで直線状に延び
ている。フィン98の断面は矩形状であるが、これに限
定されることなく、三角状等の他の冷却効果の高い任意
の形状でもよい。フィン98が設けられた部分において
は、側壁86,88と成長室94の外部の気体(炉心管
内の気体)との接触面積が大きく、処理用ボート82か
ら外部への放熱効果が高められ、処理液の冷却速度が速
められる。
【0020】この形態では、さらに、処理液の冷却速度
をさらに均一化するために、側壁86,88にテーパ壁
部102,104が設けられている。テーパ壁部102
は、処理用ボート82の図6における左部、詳細には側
壁86,88を長手方向に略5等分したときの左から2
番目の部分に設けられ、テーパ壁部102は冷却促進用
フィン98が設けられた部分から側壁92に向けて外方
(側壁86では図6において上方、側壁88では図6に
おいて下方)にテーパ状に延びており、このテーパ壁部
102における側壁86,88の厚さは、側壁92に向
けて漸増している。また、他方のテーパ壁部104は、
処理用ボート82の図6における右部、詳細には側壁8
6,88を長手方向に略5等分したときの左から4番目
の部分に設けられ、テーパ壁部104は冷却促進用フィ
ン98が設けられた部分から側壁90に向けて外方にテ
ーパ状に延びており、このテーパ壁部104における側
壁86,88の厚さは、側壁90に向けて漸増してい
る。側壁86,88の厚さが厚い部分では放熱効果が少
なく、それらの厚さが薄い部分では放熱効果が高い。し
たがって、テーパ壁部102,104においては、成長
室94の中央部に向かうに従って放熱効果が高くなるの
で、処理液の冷却速度が速められ、冷却速度の一層の均
一化が図れる。なお、側壁90,92の厚さは、側壁8
6,88の両端部、詳細には側壁86,88を略5等分
したときの両端部の厚さと実質上等しくなっているの
で、この側壁86,88による冷却効果は抑えられ、こ
のことによっても冷却速度の均一化が図られている。
【0021】この実施形態のものにおいては、冷却均一
化手段として凹凸部96およびフィン98を備えている
ので、処理液の冷却速度の成長室94の長手方向におけ
る速度差が均一化されるので、生成されるエピタキシャ
ル成長層の厚さがほぼ均一となる。加えて、側壁86,
88にテーパ壁部102,104が設けられているの
で、処理液の冷却速度が一層均一化され、生成されるエ
ピタキシャル成長層はその厚さがさらに均一となる。な
お、冷却促進用凹凸部96および冷却促進用フィン98
については、成長室94内の処理液の冷却速度が実質上
等しくなるように、設ける箇所、その大きさ、その形状
(溝100、フィン98単独の形状を含む)を適宜設定
することができる。
【0022】この実施形態では、冷却均一化手段が冷却
促進用凹凸部96および冷却促進用フィン98から構成
されているが、冷却促進用凹凸部96を設けることな
く、冷却促進用フィン98から冷却均一化手段を構成す
るようにすることもできる。また、側壁86,88にテ
ーパ壁部102,104が設けられているが、これらテ
ーパ壁部102,104は省略することもできる。
【0023】図7は、処理用ボートのさらに他の実施形
態の一部を示す部分拡大図である。この実施形態では、
処理ボート112の側壁114(および116)(成長
室の長手方向に延びる側壁であって、図6の実施形態に
おける側壁86,88に対応する側壁)の長手方向中央
部の内面には、冷却促進用凹凸部118が設けられてい
る。冷却促進用凹凸部118の構成は、たとえば図6に
示す実施形態における凹凸部96と実質上同一の構造で
よい。この実施形態では、凹凸部118に加えて、側壁
114(および116)に、循環促進用溝120が設け
られている。循環促進用溝120は、成長室の長手方向
に所定の間隔を置いて複数個設けられ、側壁114(お
よび116)の内面の、凹凸部118を除く部分の実質
上全域に形成され、図7において左から右に向けて下方
に約45度傾斜して延びている。これら溝120の断面
は矩形状に形成されているが、三角状等の他の形状でも
よい。
【0024】このように循環促進用溝120を設けた場
合には、成長室内の処理液がこれら溝120に沿って流
れ、成長室内における処理液の対流が促進され、これに
よって成長室内の処理液の温度の均一化が図られる。そ
の結果、処理液の冷却速度の速度差がほぼ等しくなり、
この場合においても、生成されるエピタキシャル成長層
の層厚の均一化が図られる。この実施形態では、冷却促
進用凹凸部118も設けられているので、処理液の冷却
速度の一層の均一化が図られる。
【0025】図8は、処理用ボートのさらに他の実施形
態の一部を示す部分拡大図である。この形態では、処理
ボート132の側壁134(および136)(成長室の
長手方向に延びる側壁であって、図6の実施形態におけ
る側壁86,88に対応する側壁)の長手方向中央部の
内面には、図7の実施形態と同様に、冷却促進用凹凸部
138が設けられている。さらに、側壁134(および
136)の内面(凹凸部138が設けられている部分を
除く部分の実質上全域)には、成長室の長手方向に所定
の間隔を置いて複数個の循環促進用溝140,142が
設けられている。側壁134(および136)の片側の
部分(図7において左部)に設けられた循環促進用溝1
40は、図8において左から右に向けて下方に約45度
傾斜して延びている。一方、側壁134(および13
6)の他側の部分(図8において右部)に設けられた循
環促進用溝142は、図8において右から左に向けて下
方に約45度傾斜して延びている。このように循環促進
用溝140,142を凹凸部138を基準にして図8に
おいて左右対称に設けることによって、成長室内の処理
液も左右対称に対流するようになる。なお、溝140,
142の形状は、図7に実施形態と同様でよい。
【0026】図7および図8の実施形態では、冷却促進
用凹凸部118,138と循環促進用溝120,14
0,142が設けられているが、これらに加えて、さら
に冷却促進用フィンを設けてもよく、さらにまた側壁1
14(116),134(136)にテーパ壁部を設け
るようにしてもよい。また、上述したように構成するこ
とに代えて、冷却均一化手段を循環促進用溝からのみ構
成することによっても所望の効果が達成される。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、処理用ボートには冷却
均一化手段が設けられているので、成長室の長手方向中
央部とその両端部との冷却速度差が従来に比して小さく
なり、その結果、半導体ウェハの表面に生成されるエピ
タキシャル成長層の厚さは、成長室内に収容される位置
に関係なくほぼ等しくなる。
【0028】また本発明によれば、処理用ボートの長手
方向中央部に設けられた冷却促進用凹凸部によって成長
室の長手方向中央部における処理液の冷却速度が速くな
り、これによって成長室の長手方向に渡って処理液の冷
却速度差が小さくなり、その結果、半導体ウェハの表面
に生成されるエピタキシャル成長層の厚さは、成長室内
に収容される位置に関係なくほぼ等しくなる。
【0029】また本発明によれば、処理用ボートの長手
方向中央部に設けられた冷却促進用フィンによって成長
室の長手方向中央部における処理液の冷却速度が速くな
り、これによって成長室の長手方向に渡って処理液の冷
却速度差が小さくなる。
【0030】さらに本発明によれば、処理用ボートの内
面に設けられた循環促進用溝によって成長室内の処理液
の循環が促進され、これによって処理液の温度の不均一
が少なくなり、処理液の循環によっても処理液の温度差
を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う液相エピタキシャル成長装置の一
実施形態を簡略的に示す断面図である。
【図2】図1におけるII−II線による断面図であ
る。
【図3】図1のエピタキシャル成長装置の処理用ボート
を示す簡略断面図である。
【図4】図3の処理用ボートに収容された半導体ウェハ
の位置とその位置における処理液の温度との関係を示す
図である。
【図5】図3の処理用ボートに収容された半導体ウェハ
の位置とその位置のウェハの表面に生成されたエピタキ
シャル成長層の厚さとの関係を示す図である。
【図6】処理用ボートの他の実施形態を示す断面図であ
る。
【図7】処理用ボートのさらに他の実施形態の一部を拡
大して示す部分拡大図である。
【図8】処理用ボートのさらに他の実施形態の一部を拡
大して示す部分拡大図である。
【図9】従来の液相エピタキシャル成長装置の処理用ボ
ートを示す簡略断面図である。
【図10】図9の処理用ボートに収容された半導体ウェ
ハの位置とその位置における処理液の温度との関係を示
す図である。
【図11】図9の処理用ボートに収容された半導体ウェ
ハの位置とその位置のウェハの表面に生成されたエピタ
キシャル成長層の厚さとの関係を示す図である。
【符号の説明】
2,56,82,112,132 処理用ボート 14,68,94 成長室 18,72 半導体ウェハ 52 炉心管 73 加熱ヒータ 74,96,118,138 冷却促進用凹凸部 76,100 溝 102,104 テーパ壁部 120,140,142 循環促進用溝

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理液が充填される成長室を規定し、該
    成長室に半導体ウェハが所定の間隔をおいて複数枚収容
    される処理用ボートと、該処理用ボートを収納する収納
    ハウジングと、該収納ハウジングの外側に配設された加
    熱手段と、を具備する液相エピタキシャル装置におい
    て、 前記処理用ボートには、成長室の長手方向中央部におけ
    る処理液の冷却速度とその長手方向両端部における処理
    液の冷却速度との速度差を少なくするための冷却均一化
    手段が設けられていることを特徴とする液相エピタキシ
    ャル成長装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却均一化手段は、前記処理用ボー
    トの長手方向中央部の内面に設けられた冷却促進用凹凸
    部を備えていることを特徴とする請求項1記載の液相エ
    ピタキシャル成長装置。
  3. 【請求項3】 前記冷却均一化手段は、前記処理用ボー
    トの長手方向中央部の外面に設けられた冷却促進用フィ
    ンを備えていることを特徴とする請求項1または2記載
    の液相エピタキシャル成長装置。
  4. 【請求項4】 前記冷却均一化手段は、前記処理用ボー
    トの内面に設けられた循環促進用溝を備えていることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液相エピタ
    キシャル成長装置。
JP26325096A 1996-10-03 1996-10-03 液相エピタキシャル成長装置 Pending JPH10101475A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6911673B2 (en) 2002-03-01 2005-06-28 Sharp Kabushiki Kaisha Light emitting diode device

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