JPH0999908A - シュリンク包装方法 - Google Patents

シュリンク包装方法

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JPH0999908A
JPH0999908A JP7279838A JP27983895A JPH0999908A JP H0999908 A JPH0999908 A JP H0999908A JP 7279838 A JP7279838 A JP 7279838A JP 27983895 A JP27983895 A JP 27983895A JP H0999908 A JPH0999908 A JP H0999908A
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JP
Japan
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plastic film
tray
heat
heat shrinkage
temperature
Prior art date
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Withdrawn
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JP7279838A
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English (en)
Inventor
Akitatsu Kiyoshima
昭達 清島
Yutaka Matsumoto
豊 松本
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/10Greenhouse gas [GHG] capture, material saving, heat recovery or other energy efficient measures, e.g. motor control, characterised by manufacturing processes, e.g. for rolling metal or metal working

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  • Basic Packing Technique (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内容物を入れたトレーのシュリンク包装にお
いて、ピンホールを残さずに密封し、しかも側方の密封
シール部の上面側へのずれ上りや押え跡による外観低下
を防止する。 【解決手段】 熱収縮率が縦と横共に20%以上でかつ
縦と横の熱収縮率の平均値が35%以上、熱収縮後の平
均引張仕事回復率が30%以上のプラスチックフィルム
を用いてトレーを包んで内部を脱気と開口部の密封シー
ルを行い、トレー下面側のプラスチックフィルムを熱収
縮させて側方の密封シール部を下方に引き付けた後、ト
レー上面側のプラスチックフィルムを熱収縮させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば食品等の内
容物を入れたトレーを、熱収縮性のプラスチックフィル
ムを用いて包んだ後、当該プラスチックフィルムを熱収
縮させて内容物及びトレーに密着させるシュリンク包装
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばスーパーマーケット、コンビニエ
ンスストア等でよく見かけるように、生鮮食品等の内容
物を入れたトレーを、熱収縮性のプラスチックフィルム
で包み込んだシュリンク包装が広く知られている。この
シュリンク包装は、内容物を入れたトレーを熱収縮性の
プラスチックフィルムで包んで開口部を密封シールした
後、プラスチックフィルムに脱気用のピンホールを開
け、熱風トンネルを通過させてプラスチックフィルムを
熱収縮させて内容物及びトレーに密着させることによっ
て行われている。このシュリンク包装においては、トレ
ーの側方二方(前後)及び下面側に密封シール部を形成
する場合(ピロー包装方式)と、トレーの側方三方に密
封シール部を形成する場合(半折フィルム方式)と、ト
レーの側方四方に密封シール部を形成する場合(上下フ
ィルム方式)等とがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
シュリンク包装においては、プラスチックフィルムを熱
収縮させる際に内部空気を逃がすため、ピンホールを開
けることが必要となる。特に雑菌の侵入を嫌う食品包装
としては、ピンホールを開けることなく包装できること
が望ましいが、上記必要性並びに事後的に閉鎖すること
の困難性から、ピンホールの残留が避けにくい問題があ
る。
【0004】また、上記ピロー包装方式、半折フィルム
方式、上下フィルム方式のいずれにおいてもトレーの側
方に密封シール部が存在し、プラスチックフィルムを熱
収縮させる時に、このトレーの側方に位置する密封シー
ル部の一部若しくは全体が上面側にずれ上ってしまうこ
とが生じる。この密封シール部の上面側へのずれ上り
は、包装体の外観を悪化させ、商品価値並びに展示効果
を低下させることになる。
【0005】更に、包装体を積み重ねたり包装体を手に
取ることでトレー上面側のプラスチックフィルムが押さ
れると、プラスチックフィルムのしわや弛みとして押え
跡が付きやすく、やはり包装体の外観が悪化して、商品
価値並びに展示効果が低下する問題がある。
【0006】本発明は、このような従来の問題点を解消
するもので、内容物を入れたトレーのシュリンク包装に
おいて、ピンホールを残さずに密封することができ、し
かも側方の密封シール部の上面側へのずれ上りや押え跡
による外観低下を防止できるようにすることを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】このために本発明では、
熱収縮率が縦と横共に20%以上でかつ縦と横の熱収縮
率の平均値が35%以上、熱収縮後の平均引張仕事回復
率が30%以上の熱収縮性二軸延伸プラスチックフィル
ムを用いて、内容物を入れたトレーを包んで内部を脱気
すると共に開口部を密封シールして、トレーの側方に密
封シール部を有する予備包装体を形成し、この予備包装
体のトレーの下面側のプラスチックフィルムを熱収縮さ
せて側方の密封シール部を下方に引き付けた後、トレー
の上面側のプラスチックフィルムを熱収縮させることで
シュリンク包装を行うこととしているものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いるプラスチックフィ
ルムは、熱収縮率が縦と横共に20%以上でかつ縦と横
の熱収縮率の平均値が35%以上の熱収縮性の二軸延伸
プラスチックフィルムである。縦と横のいずれか一方で
も熱収縮率が20%に満たない場合には、トレーのコー
ナー部での熱収縮不足により、得られる包装体の外観が
悪化しやすい。また、後述するプラスチックフィルムに
よる包み込み時に、極端にトレーに近い位置で密封シー
ルを施さなければならなくなり、包装条件的に実用性が
失われる。縦と横の熱収縮率の平均値が35%に満たな
い場合も同様で、縦と横の熱収縮率とその平均値が共に
上記値を満たさない場合には、トレーの側方の密封シー
ル部がトレーの上面へずれ上ってしまったり、しわや局
部的な弛みを生じて包装体の外観が著しく損なわれる。
また、後述する押し込み変形に対する回復性も得難くな
る。
【0009】好ましい熱収縮率は、縦と横共に20%以
上かつ縦と横の平均値が40%以上であり、更に好まし
くは、縦と横共に25%以上かつ縦と横の平均値が45
%以上である。また、熱収縮率の上限についての制限は
特にないが、一般的なトレーについての熱収縮時の変形
等を回避する上で、縦と横の熱収縮率共に90%以下で
あることが好ましく、更に好ましくは85%以下であ
る。
【0010】尚、本発明における熱収縮率とは、100
mm角のプラスチックフィルム試料を所定の温度に設定
したエアーオーブン式恒温槽に入れ、自由に熱収縮でき
る状態で10分間処理した後、縦、横方向のプラスチッ
クフィルムの熱収縮量を求め、元の寸法で除した値の百
分率で示される値をいう。
【0011】また、本発明で用いるプラスチックフィル
ムは、押された時の変形回復力に優れ、しわや弛み等の
押え跡が残らないようにする上で、熱収縮後の平均引張
仕事回復率が30%以上であることが必要で、好ましく
は33%以上であり、より好ましくは35%以上であ
る。平均引張仕事回復率が30%未満であると、上記押
え跡が残りやすく、包装体の外観が悪化しやすくなる。
【0012】上記熱収縮後の平均引張仕事回復率とは次
のようにして得られる値をいう。
【0013】内寸法が縦、横各々240mmの正方形の
木製の枠に、この内寸法に対して縦、横各々11%の余
裕長さを持たせたプラスチックフィルムを両面テープ等
で固定し、熱風加熱方式のシュリンクトンネル(近藤製
作所製「MS8452.2」)を5.5秒通過させる。
この時の熱風の温度は、プラスチックフィルムの縦と横
の平均熱収縮率が35%になる温度とする。
【0014】熱収縮したプラスチックフィルムを室温
(通常18〜25℃)で約5分間放冷後、木製の枠から
取り外し、プラスチックフィルムの中央部より、縦、横
各方向に幅10mm、長さ200mmの短冊状の試験片
を切り出す。
【0015】上記試験片をチャック間150mmに調整
された引張試験機に取り付け、200mm/分の速度で
チャック間間隔が195mmになるまで試験片を引っ張
った後、直ちに同速度で元のチャック間隔まで戻し、そ
の時の試験片の抗張力をヒステリシスカーブとして記録
する。このヒステリシスカーブの例を図1に示す。得ら
れたヒステリシスカーブの面積ABCAと面積ABOA
とから、次式によって縦と横の引張仕事回復率を求め、
この両者の平均値として平均引張仕事回復率を得る。
【0016】引張仕事回復率(%)=(面積ABCA/
面積ABOA)×100
【0017】理論上、上記平均仕事回復率は大きいほど
好ましく、100%であれば完全ゴム弾性であって、押
え跡の発生を完全に防止することができる。しかし、熱
収縮性のプラスチックフィルムでこれを達成させるのは
事実上困難である。従って、本発明では、現実的に可能
な範囲で平均仕事回復率が大きいほど好ましいものであ
る。
【0018】本発明で用いるプラスチックフィルムを構
成する合成樹脂は、熱可塑性樹脂であれば特に制限はな
いが、例えば、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、エチレン−αオレフィン共重合体[線状低密
度ポリエチレン、超低密度(VL、ULと呼ばれている
もの)ポリエチレン及び左記以外のX線法による結晶化
度が30%以下の軟質樹脂等で、チーグラー系触媒と呼
ばれている従来の触媒を用いて得られるものの他、通称
シングルサイト系触媒と呼ばれている触媒で重合された
ものを含む]、ポリプロピレン系樹脂(ホモ及びコモノ
ポリマーとしてエチレン、ブテン等の少なくとも1種の
αオレフィンとの共重合体)、ポリブテン系樹脂(ホモ
及びエチレン又はプロピレン等の少なくとも1種のαオ
レフィンとの共重合体)、ポリ4メチルペンテン系樹
脂、結晶性1,2ポリブタジエン、上記エチレン−αオ
レフィン共重合体とは異なるαオレフィン共重合体より
なる軟質重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチ
レン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−脂
肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体、ビニル芳香族
炭化水素と共役ジエンとのブロック共重合体及びその二
重結合の少なくとも一部を水素添加処理した等の誘導
体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド
系樹脂、ポリエステル系樹脂、及びこれらの変性重合体
(酸変性、イオン化等)が挙げられ、これらの中から選
ばれた1種の樹脂又は2種以上の樹脂を混合したブレン
ド樹脂又はこれらの樹脂を主体として(50重量%以上
含むことを意味する)上記以外の樹脂を混合したブレン
ド樹脂を用いることができる。
【0019】本発明で用いるプラスチックフィルムは単
層でも多層でもよいが、密封シール部のより一層の安定
性を得るために、熱シール層を有する多層フィルムであ
ることが好ましく、層の構成は対称でも非対称でもよ
い。熱シール層に使用される樹脂としては、上記の樹脂
の内、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン−αオレフ
ィン共重合体、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹
脂、上記エチレン−αオレフィン共重合体とは異なるα
オレフィン共重合体よりなる軟質重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸
共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル
共重合体等が好ましく、これらの中から選ばれた1種の
樹脂又は2種以上の樹脂を混合したブレンド樹脂又はこ
れらの樹脂を主体として(50重量%以上含むことを意
味する)他の樹脂を混合したブレンド樹脂として用いる
ことができる。
【0020】本発明で用いるプラスチックフィルムに
は、防曇剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑
剤、着色剤、界面活性剤、アンチブロック剤、無機フィ
ラー、粘着付与剤等を含ませることができ、またコロナ
処理やプラズマ処理、各種コーティング処理を施してお
くこともできる。
【0021】本発明に用いるプラスチックフィルムの厚
みは、特に制限はないが、前記範囲の平均引張仕事回復
率を得やすくする観点と、省資源及び廃棄物の減量化と
いう観点とから、5〜30μmであることが好ましく、
より好ましくは5〜25μm、更に好ましくは10〜2
0μm、最適には10〜15μmである。また、その製
法は、二軸延伸法であれば特に制限はなく、例えばテン
ター法、インフレーション法(ダブルバブル法を含む)
等によって製造したものを用いることができる。延伸倍
率は、縦と横が同じでも異なっていてもよく、通常、面
積延伸倍率で3〜50倍のものが好ましく、より好まし
くは4〜40倍に延伸されたものである。
【0022】本発明に用いるプラスチックフィルムは、
延伸の前又は後で架橋処理が施されたものであってもよ
い。また、必要に応じ、寸法安定性を確保するため等の
目的で、ヒートセット処理されたり、他種フィルム等が
ラミネーションされたものでもよい。
【0023】本発明では、上述のプラスチックフィルム
を用い、例えば生鮮食品等の内容物を入れたトレーを包
んで内部を脱気すると共に、開口部を密封シールして予
備包装体とする。
【0024】トレーとしては、例えばポリスチレン発泡
トレー、パルプモールドトレー、紙トレー、ポリスチレ
ンシート成形トレー等を用いることができる。また、内
容物としては特に制限はないが、一般的には食品類で、
特に本発明は生鮮食品に適している。
【0025】内容物を入れたトレーの包み込み方は、図
2に示されるように、トレー1の側方の二方(前後)及
び下面側に密封シール部2を形成し、プラスチックフィ
ルム3でピロー包装状に包み込むピロー包装方式、図3
に示されるように、半折したプラスチックフィルム3の
間に挟み込んで、トレー1の側方三方に密封シール部2
を形成する半折フィルム方式、更に、図4に示されるよ
うに、上下2枚のプラスチックフィルム3,3間に挟み
込んで、トレー1の側方四方に密封シール部2を形成す
る上下フィルム方式のいずれでもよい。
【0026】プラスチックフィルムの密封シールは、例
えばヒートシール、インパルスシール、超音波シール等
によって行うことができる。
【0027】内部の脱気は、総ての開口部を密封シール
してしまう前に行われるもので、プラスチックフィルム
が熱収縮した際に、包装体が内部の空気によって膨れて
しまうのを防止するためのものである。そして、この脱
気を行うことで、ピンホールを開けることなく、プラス
チックフィルムが十分に内容物及びトレーに密着した包
装体を得ることができるものである。
【0028】脱気の方法としては、最後の一側方の密封
シール部を形成する寸前に、例えばスポンジ等の柔軟な
材料でプラスチックフィルムを内容物及びトレーへと押
え付けて、内部の空気を押し出すことでも行うことがで
きるが、確実な脱気を図るために真空ポンプで吸引する
ことが好ましい。この脱気後、直ちに残されていた開口
部を密封シールして、内部が脱気され密封された予備包
装体を得る。
【0029】上記予備包装体のプラスチックフィルムの
熱収縮に際しては、まずトレーの下面側のプラスチック
フィルムを熱収縮させる。これはトレーの下方を例えば
熱風、加熱スチーム、赤外線、温水等(以下「熱風等」
という)にさらすことで行うことができる。このトレー
の下面側のプラスチックフィルムから熱収縮させるの
は、トレーの側方に位置する密封シール部を下方に引き
付け、次に行うトレーの上面側のプラスチックフィルム
を熱収縮させる際に、この密封シール部が上面側にずれ
上らないようにするためである。
【0030】本発明では、上記トレーの下面側のプラス
チックフィルムを熱収縮させた後、トレーの上面側のプ
ラスチックフィルムを熱収縮させる。このトレーの上面
側のプラスチックフィルムの熱収縮は、トレーの上方か
らだけ熱風等を当てることで行ってもよいが、全方向か
ら熱風等を当てることで行うこととしてもよい。
【0031】上記トレーの上面側のプラスチックフィル
ムの熱収縮時に当てる熱風等の温度は、プラスチックフ
ィルムの最高熱収縮応力が現われる平均温度に対して−
20℃以上+50℃以下であることが好ましい。これよ
り低い温度では十分な変形回復性が得にくくなり、また
これより高い温度ではプラスチックフィルムの収縮応力
が消失してやはり十分な変形回復性が得にくくなる。
【0032】トレーの下面側のプラスチックフィルムの
熱収縮時に当てる熱風等の温度は、上記上面側の熱収縮
時の熱風の温度より高く設定しておくことが好ましい。
これは、トレーの下側に位置するプラスチックフィルム
は特に優れた変形回復性が要求されないと共に、できる
だけ十分に熱収縮させておいた方が良好な包装体の外観
が得やすいためである。この下面側の熱収縮時の熱風等
は、上記上面側の熱収縮時の熱風等の温度に対して±0
〜40℃の温度とすることが好ましい。
【0033】プラスチックフィルムの最高熱収縮応力が
現われる平均温度は次の方法で測定することができる。
【0034】プラスチックフィルムを幅15mmの短冊
状にサンプリングし、これをストレインゲージ付のチャ
ックにチャック幅50mmで暖めることなくセットし、
それを測定温度に加熱したシリコーンオイル中に浸漬し
て発生した収縮力を、浸漬前のプラスチックフィルムの
断面積で除した値を収縮応力とする。そして、測定温度
を変えて最高収縮応力の値が得られた温度を最高収縮応
力が得られる温度とし、プラスチックフィルムの縦と横
方向についての最高収縮応力が得られる温度の平均値と
して、最高収縮応力が現われる平均温度を得ることがで
きる。
【0035】
【実施例】
実施例1 表面層がエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下「EV
A」という)、中間層がエチレン−αオレフィン共重合
体、中心層がポリプロピレン系樹脂からなる対称構造の
5層のプラスチックフィルムをインフレーション法で延
伸製膜し、厚さ11μmの熱収縮性プラスチックフィル
ムとした。このプラスチックフィルムの最高収縮応力が
現われる平均温度、熱収縮率、引張仕事回復率を表1に
示す。
【0036】このプラスチックフィルムを用い、図2に
示されるピロー包装方式でトレーを包み、内部を脱気し
て密封シールした。得られた予備包装体の下部から熱風
を当て、トレー下面及びトレー上面以外の周側のプラス
チックフィルムを熱収縮させた後、予備包装体の上部か
ら更に熱風を当てて、上面のプラスチックフィルムを熱
収縮させてしわを取り除き、包装体を得た。
【0037】得られた包装体について外観を検査した。
この検査は目視により行い、密封シール部がトレー上面
になく、しかもプラスチックフィルムにしわ、弛み、膨
れのないものを「良好」とし、これらの一つでも存在す
るものは「不良」とした。
【0038】また、上記包装体についての変形回復性を
検査した。この検査は、表面が梨地加工され、先端が半
球状をなす直径15mmのステンレス製の丸棒の先端を
プラスチックフィルムに当てて、トレーの上面より深さ
20mmになるまでプラスチックフィルムを押し込でか
ら抜き、3分後にプラスチックフィルムの表面状態を観
察し、窪み、弛み、しわがほとんどないものを「良好」
とし、これらが存在するものを「不良」とした。
【0039】上記検査の結果を熱風の温度と共に表1に
示す。
【0040】比較例1 最初にトレーの下部から熱風を当てることなく、予備包
装体の周辺全体の雰囲気を実施例1で上部から当てた熱
風の温度としてプラスチックフィルムの熱収縮を行った
以外は実施例1と同様にして包装を行ない、同様の検査
を行った。
【0041】結果を表1に示す。
【0042】比較例2 内部の脱気を行わずに密封シールを行った以外は実施例
1と同様にして包装を行い、同様の検査を行った。
【0043】結果を表1に示す。
【0044】実施例2 表面層が超低密度ポリエチレン(VL)で、中心層が表
層に用いた樹脂よりも高密度の線状低密度ポリエチレン
からなる対称構造の3層のプラスチックフィルムをイン
フレーション法で延伸製膜し、厚さ12μmの熱収縮性
プラスチックフィルムとした。このプラスチックフィル
ムの最高収縮応力が現われる平均温度、熱収縮率、引張
仕事回復率を表1に示す。
【0045】上記プラスチックフィルムを用い、熱風温
度を変えた以外は実施例1と同様にして包装を行い、実
施例1と同様の検査を行った。
【0046】検査の結果を熱風の温度と共に表1に示
す。
【0047】実施例3 表面層が超低密度ポリエチレン(VL)、中心層がポリ
プロピレン系樹脂、中間層が表面層及び中心層に用いた
樹脂の混合物からなる対称構造の5層のプラスチックフ
ィルムをインフレーション法で延伸製膜し、厚さ12μ
mの熱収縮性プラスチックフィルムとした。このプラス
チックフィルムの最高収縮応力が現われる平均温度、熱
収縮率、引張仕事回復率を表1に示す。
【0048】上記プラスチックフィルムを用い、熱風温
度を変えた以外は実施例1と同様にして包装を行い、実
施例1と同様の検査を行った。
【0049】検査の結果を熱風の温度と共に表1に示
す。
【0050】比較例3 表面層がEVA、中心層が線状低密度ポリエチレンから
なる対称構造の3層のプラスチックフィルムをインフレ
ーション法で延伸製膜し、厚さ13μmの熱収縮性プラ
スチックフィルムとした。このプラスチックフィルムの
最高収縮応力が現われる平均温度、熱収縮率、引張仕事
回復率を表1に示す。
【0051】上記プラスチックフィルムを用い、熱風温
度を変えた以外は実施例1と同様にして包装を行い、実
施例1と同様の検査を行った。
【0052】検査の結果を熱風の温度と共に表1に示
す。
【0053】比較例4 表面層がEVA、ポリプロピレン系樹脂、中間層が表面
層及び中心層に用いた樹脂の混合物からなる対称構造の
5層のプラスチックフィルムをインフレーション法で延
伸製膜し、厚さ11μmの熱収縮性プラスチックフィル
ムとした。このプラスチックフィルムの最高収縮応力が
現われる平均温度、熱収縮率、引張仕事回復率を表1に
示す。
【0054】上記プラスチックフィルムを用い、熱風温
度を変えた以外は実施例1と同様にして包装を行い、実
施例1と同様の検査を行った。
【0055】検査の結果を熱風の温度と共に表1に示
す。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明は、以上説明した通りのものであ
り、ピンホールを残さずに密封することができるので、
食品包装とする場合に衛生状態を保ちやすいことに加
え、側方の密封シール部の上面側へのずれ上りや押え跡
による外観低下がなく、高い商品価値と展示効果を維持
しやすい包装体が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】平均引張仕事回復率を求める場合に用いるヒス
テリシスカーブの一例を示す図である。
【図2】ピロー包装方式の説明図である。
【図3】半折フィルム方式の説明図である。
【図4】上下フィルム方式の説明図である。
【符号の説明】
1 トレー 2 密封シール部 3 プラスチックフィルム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱収縮率が縦と横共に20%以上でかつ
    縦と横の熱収縮率の平均値が35%以上、熱収縮後の平
    均引張仕事回復率が30%以上の熱収縮性二軸延伸プラ
    スチックフィルムを用いて、内容物を入れたトレーを包
    んで内部を脱気すると共に開口部を密封シールして、ト
    レーの側方に密封シール部を有する予備包装体を形成
    し、この予備包装体のトレー下面側のプラスチックフィ
    ルムを熱収縮させて側方の密封シール部を下方に引き付
    けた後、トレー上面側のプラスチックフィルムを熱収縮
    させることを特徴とするシュリンク包装方法。
JP7279838A 1995-10-04 1995-10-04 シュリンク包装方法 Withdrawn JPH0999908A (ja)

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