JPH0999525A - 熱接着性積層ポリオレフィン系フィルム - Google Patents

熱接着性積層ポリオレフィン系フィルム

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JPH0999525A
JPH0999525A JP29632595A JP29632595A JPH0999525A JP H0999525 A JPH0999525 A JP H0999525A JP 29632595 A JP29632595 A JP 29632595A JP 29632595 A JP29632595 A JP 29632595A JP H0999525 A JPH0999525 A JP H0999525A
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JP
Japan
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film
heat
ethylene
laminated
adhesive
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JP29632595A
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Hiroyuki Tanaka
裕之 田中
Koji Funazaki
浩司 船崎
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Gunze Ltd
Original Assignee
Gunze Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、作業環境の安全性、食品等に対す
る衛生性が優れ、しかも、簡略化された工程で製膜され
た薄膜の熱接着性積層ポリオレフィン系フィルムの提供
に関する。 【解決手段】 本発明は、結晶性ポリプロピレンからな
る層(A)の少なくとも一方面にエチレンとビニル系化
合物との共重合体からなる層(B)が積層され、少なく
とも一方方向に延伸された積層フィルムであって、赤外
線吸収スペクトルにおける、650〜750cm−1
1300〜1500cm−1、1650〜1850cm
−1及び2800〜3200cm−1の全ての波長範囲
内に少なくとも1以上の吸収ビークを有し、且つ、示差
走査熱量計(DSC)により測定された融点が130〜
170℃の温度範囲内に少なくとも1以上存在する熱接
着性積層ポリオレフィン系フイルムに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチロール系樹脂及
びポリエステル系樹脂からなるフィルム、シート及び
紙、ガラス、金属等との接着性フィルムとして好適に使
用される熱接着性積層ポリオレフィン系フィルム、更に
詳細には、例えばプラスチック容器、紙容器、ガラス容
器及び金属容器等の蓋材として好適に使用される熱接着
性積層ポリオレフィン系フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プラスチック(例えば、ポリ
オレフィン系樹脂)からなるフィルム(シートを含む。
以下「フィルム」と称す)、紙、ガラス及び金属等と熱
接着性を有する熱接着性積層フィルムが、例えば、プラ
スチック、紙、ガラス及び金属等からなる容器類の蓋材
として好適に使用されている。この様な熱接着性積層フ
ィルムとしては、例えば、ポリオレフィン系フィルム等
の表面に有機系プライマー等をコートし、該表面に熱接
着性樹脂を押出してなる押出ラミネートフィルム、ポリ
オレフィン系フィルムと熱接着性フィルムとを有機系接
着剤等を介して接着せしめるドライラミネートフィルム
等の複合フィルム、または、有機溶媒に溶解した熱接着
性樹脂等をコーティングしてなるコーティングフィルム
等が散見される。然しながら、斯かる従来の熱接着性ポ
リオレフィン系フィルムは、有機系溶剤等を使用するた
めに作業環境の汚染、食品容器等に使用される場合、食
品等に対する衛生面等に問題があった。更に、押出ラミ
ネート、ドライラミネート等では、工程が複雑になり、
また薄膜フィルム等の成膜も難しい傾向があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の状況に鑑みなされたものであり、例えば、作業環境の
汚染、食品等に対する衛生面、工程の簡略化及び薄膜フ
ィルムの成膜性等が改善された熱接着性積層ポリオレフ
ィン系フイルムを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、結晶性ポリプ
ロピレン樹脂からなる層(A)の少なくとも一方面に、
エチレンとビニル系化合物との共重合体(以下「エチレ
ン共重合体」と称す)からなる層(B)が積層され、少
なくとも一方方向に延伸される積層フィルムの提供に関
し、該積層フィルムは、赤外線吸収ペクトルにおいて、
650〜750cm−1、1300〜1500c
−1、1650〜1850cm−1及び、2800〜
3200cm−1の各波長領域内に少なくとも1以上の
吸収ピークを有し、且つ、示差走査熱量計(DSC)で
測定される融点を示すピークが130〜170℃の温度
範囲内に少なくとも1以上存在することに特徴を有する
ものであり、更には、該積層フィルムは少なくとも一方
面が窒素雰囲気中でコロナ放電され、窒素原子数/酸素
原子数で求められる数値が0.005〜0.3である熱
接着性積層ポリオレフィン系フィルムの提供に係る。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に係る(A)層を形成する
結晶性ポリプロピレ系樹脂としては、通常、押出成形、
ブロー成形用等として市販されているポリプロピレン系
樹脂を包含し、沸騰n−ヘプタン不溶性のポリプロピレ
ン系樹脂であればよく、特に制限はない。具体的には、
プロピレン単独重合体、相互共重合体、ポリプロピレン
と他のα−オレフィンとの共重合体を例示できる。α−
オレフィンとしては、炭素数2〜6のα−オレフィン、
例えばエチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン
−1、ヘプテン−1、オクテン−1等を挙げることがで
きる。更に、本発明に係る結晶性ポリプロピレン系樹脂
は、上記のポリプロピレン系樹脂を1種又は2種以上組
み合わせて用いてもよく、特に制限はない。
【0006】本発明に係る(B)層を形成するエチレン
とビニル系化合物との共重合体は、化学式1で示される
共重合体の総称である。
【0007】
【化1】
【0008】同式置換基Xの種類により種々の共重合休
があるが、本発明に係る化合物としては特に制限はな
く、例えば酢酸ビニル、アクリル酸エステル等を例示で
きる。具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体(E
VA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EE
A)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチ
レン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン
−メタアクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレ
ン−メタアクリル酸共重合体(EMAA)等を挙げるこ
とができ、特に制限はない。
【0009】ビニル系化合物の含有量は、特に制限はな
いが、0.5〜40重量%、より好ましくは5〜30重
量%、更に好ましくは10〜15重量%を例示できる。
0.5重量%未満では他の素材との接着力が乏しい傾向
があり、40重量%を超えると接着力が強すぎ粘着する
傾向がある。具体的には、例えば、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体では、酢酸ビニル含有量が0.5〜40重量
%、エチレン−アクリル酸共重合体では、アクリル酸含
有量が0.5〜40重量%、エチレンメタアクリル酸共
重合体では、メタアクリル酸含有量が0.5〜40重量
%を例示できるがこれに特に限定されない。
【0010】本発明に係る熱接着性積層ポリオレフィン
系フィルムは、結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる
(A)層と、エチレンとビニル化合物との共重合体から
なる(B)層とを重ね合わせた後、少なくとも一方方向
に延伸することにより強固に接着せしめ積層されるが、
必要ならば接着性樹脂からなる接着層(C)等を介して
積層してもよく、更には、これ以外にも共押出し法で、
例えば(A)層と、(B)層とを接着層(C)を介して
積層押出してなる共押出積層フィルムを、少なくとも一
方方向に延伸したものでもよい。
【0011】接着層(C)形成する樹脂としては、例え
ばオレフィン類の単独又は相互共重合体に、例えばマレ
イン酸、フマル酸、アクリル酸等の不飽和カルボン酸又
はその酸無水物、エステルもしくは金属塩等の誘導体を
共重合、例えばグラフト共重合した変性重合体を代表的
なものとして例示できる。上記変性重合体と他の成分、
例えば他のポリオレフィン系樹脂との混合物も使用でき
るが、これに特に限定されない。
【0012】本発明に係る熱接着性積層ポリオレフィン
系フィルムの構成を示す一態様の断面図を図1に示す
が、これのみに制限されない。図1において、1は熱接
着性積層ポリフィン系フィルム、2は結晶性ポリプロピ
レン系樹脂からなる層(A)、3はエチレンとビニル系
化合物との共重合体からなる層(B)を示す。熱接着性
積層ポリフィン系フィルム1は、結晶性ポリプロピレン
系樹脂からなる層2の一方面に、エチレンとビニル系化
合物との共重合体からなる層3が設けられてなる積層構
造になっている。この際、結晶性ポリプロピレン系樹脂
からなる層2の他の面にエチレンとビニル系化合物との
共重合からなる層(図示してない)を設け、両面にエチ
レンとビニル系化合物との共重合からなる層を積層して
もよく、特に制限はない。
【0013】更に、本発明に係る執培着性積層ポリオレ
フィン系フィルム1は、後述するように結晶性ポリプロ
ピレン系樹脂からなる層2の外面4及びエチレンとビニ
ル系化合物との共重合体からなる層3の外面5にコロナ
放電処理することによって、例えば、印刷性、接着性等
が改善される。
【0014】本発明に係る熱接着性積層ポリオレフィン
系フィルム1を形成する結晶性ポリプロピレンからなる
層2の厚さは、プラスチック容器、紙容器、ガラス容器
及び金属容器等の蓋材用フィルム、或はポリプロピレン
系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、
ポリエステル系樹脂等からなるフィルム、紙、ガラス及
び金属等との接着フイルムとして使用される場合、形態
を保持するために15〜200μmの厚さを例示できる
が、これに特に限定されない。エチレンとビニル系化合
物との共重合体からなる層3の厚さは、特に制眼はない
が、1〜40μm,好ましくは2〜20μm、より好ま
しくは3〜10μmが例示でき、2μm未満では接着力
が乏しい傾向があり、40μm超えると粘着性(ベタツ
キ)が大きくなる傾向がある。
【0015】次に、本発明に係る熱接着性積層ポリオレ
フィン系フィルム1の製造方法について説明する。本発
明に係る熱接着性積層ポリオレフィン系フィルム1は、
結晶性ポリプロピレン系樹脂並びにエチレンとビニル系
化合物との共重合体をインフレート法によりチューブ状
フィルム、もしくはTダイ法によりフラット状フィルム
等に成膜した後に、前記の結晶性ポリプロピレンからな
るフィルム(フラット状が望ましい)とエチレンとビニ
ル系化合物との共重合体からなるフィルム(フラット状
が望ましい)を重ね合わせ、少なくとも一方方向に延伸
して成膜すればよく、特に制限はない。更に必要ならな
らば熱固定してもよいが、このことに特に制眼されな
い。具体的な製造方法としては、結晶性ポリプロピレン
系樹脂を、例えばTダイ法でフラット状フィルムに成膜
したのち、縦もしくは横方向に延伸する。次いで該結晶
性ポリプロピレン系樹脂からなる1軸延伸フィルムの表
面にエチレンとビニル化合物との共重合体を溶融押出ラ
ミネートした後に前記結晶性ポリプロピレン系樹脂から
なる1軸延伸フィルムの延伸方向に対し直角方向(横も
しくは縦方向)に延伸して熱接着性積層ポリオレフィン
系フィルム1を製膜する方法が例示できるが、特に制限
はない。
【0016】更に、晶晶性ポリプロピレン系樹脂を、例
えばTダイ法でフラット状フィルムに成膜した後、該フ
ィルムの表面にエチレンとビニル系化合物との共重合体
を溶融押出、もしくは接着剤でラミネートし、引続き連
続して縦(横)方向及び横(縦)方向に延伸を行なう逐
次2軸延伸法、縦横同時に延伸する同時2軸延伸法等で
延伸して熱接着性積層ポリオレフィン系フィルム1を製
膜する方法が例示できるが、特に制限はない。また、結
晶性ポリプロピレン系樹脂とエチレンとビニル系化合物
との共重合体とを共押出しTダイ法によりフラット状フ
ィルムに成膜した後、逐次2軸延伸法、同時2軸延伸法
などで熱接着性積層ポリオレフィン系フィルム1を製膜
する方法や、結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる延伸
フィルムとエチレンとビニル化合物との共重合体からな
る延伸フィルムとを接着剤を介して積層する方法等も例
示できる。これ等の上記熱接着性積層ポリオレフィン系
フィルム製造方法については、特に制眼はなく、いずれ
の方法でもよい。かかる延伸における延伸倍率は、例え
ば、縦、横、各々に1〜20倍の範囲で行えばよいが、
20倍を越えると著しく延伸性が阻害され、接着性がバ
ラツク傾向があるため、3〜10倍程度で行うのが好ま
しい。延伸温度も、特に制限はないが、一般的には、1
00〜200℃、好ましくは120〜180℃程度が例
示できる。更に、必要に応じて行う熱固定は、一般的に
は、延伸に引き続き上記延伸温度より高い温度では幅方
向に数%弛緩しながら熱固定を行う方法を例示できる
が、特に制限はない。
【0017】更に、本発明に係る熱接着性積層ポリオレ
フィン系フィルム1は、印刷性、熱接着性等を向上させ
る目的において、少なくとも一方面にコロナ放電処理を
施すことによってこれを達成できる。かかるコロナ放電
処理は、延伸終了後、窒素ガス雰囲気中で、少なくとも
1面(エチレンとビニル系化合物との共重合体からなる
層(B)面が好ましい)に、窒素原子数/酸素原子数
が、0.005〜0.3、より好ましくは0.1〜0.
2になるように照射する条件が例示できる。窒素原子数
/酸素原子数が0.005未満では接着性が低下する傾
向があり、逆に、0.3を超えると粘着性が増し、ブロ
ッキングが発生する傾向があるためかかる条件であるこ
とが好ましい。
【0018】このようにして得られる熱接着性積層ポリ
オレフィン系フィルムは、赤外吸収スペクトルにおい
て、例えば、熱接着性を向上させる効果があるカルボニ
ール基(C=O)成分の赤外線吸収ピークが1650〜
1850cm−1の波長領域に少なくとも1点存在する
ので接着性を向上させる傾向にあり、また、柔軟性を向
上させる効果がある飽和炭化水素基(CH)成分の赤
外線吸収ピークが650〜750cm−1と1300〜
1500cm−1及び2800〜3200cm−1の各
波長範囲内に少なくとも1点存在するので柔軟性を向上
させる傾向にある。
【0019】更に、該熱接着性積層ポリオレフィン系フ
ィルムは、示差走査熱量計(DSC)により測定した融
点を示すピークが130〜170℃の温度範囲内に少な
くとも1点が認められる。依って、該熱接着性積層ポリ
オレフィン系フィルムはポリオレフィン系樹脂、ポリ塩
化ビニル系樹脂、ポリスチロール系樹脂及びポリエステ
ル系樹脂からなるフィルム、紙、ガラス及び金属等との
接着性が優れたものになる傾向にあり、例えば、上記の
素材等からなる容器類の蓋材として好適に使用できる
が、これのみに限定されない。この際、融点が130℃
未満であると接着温度範囲が狭くなる傾向にあり、17
0℃を超えると延伸する際の負荷が高く、延伸性が著し
く阻害される傾向にある。
【0020】本発明に係る熱接着性積層ポリオレフィン
系フィルムの用途としては、プラスチックからなるフィ
ルム、紙、ガラス、金属等との接着用素材、例えば、プ
ラスチック、紙、ガラス、金属等からなる容器類の蓋材
として好適に使用できる。また本発明に係る熱接着性積
層ポリオレフィン系フィルムは、これ以外にも各種の用
途に使用できる。例えば、表面保護材、ラミネート用シ
ーラント、粘着ラベル、粘着シート等の用途に使用する
ことができる。更に、結晶性ポリプロピレン系樹脂から
なる層2の両面にエチレンとビニル系化合物との共重合
からなる層を積層してなる熱接着性積層ポリオレフィン
系フィルムの用途としては、例えば、一方面に、アルミ
箔、金属等を蒸着したフィルム或は印刷したフィルム等
をラミネートし、他の面を容器のフランジ等に接着せし
める蓋材としても使用でき、特に制限はない。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
るが、本発明はこれ等実施例に制限されるものでない。
なお、実施例における測定方法及び評価方法は下記の通
りである。 [赤外線吸収スペクトル]:島津赤外分光光度計IR−
460(島津製作所製)を用いて400cm−1〜40
00cm−1波長域での赤外吸収スペクトルを測定し
た。 [融点]:示差走査熱量計(DSC)(島津製作所製)
により測定した。 [炭素原子数と窒素原子数の測定]:FSCA5400
型(アルパックファイ製)を用いて、励起X線が125
3.6eVのMgK線、X線出力が15kv、27m
A、温度20℃、運動エネルギ補正が中性炭素(=CH
)の結合エネルギー284.6eVである条件で測定
される炭素原子数と窒素原子数のピーク面積から窒素原
子数/酸素原子数の値を求めた。 [スチレンシートとの接着強度]:熱傾斜試験機(東洋
精機製)を用いて、120℃で比較的熱接着性が劣るハ
イインパクトスチレンシートと熱接着した後、15mm
幅の短冊を作成しその剥離強度を測定した。
【0022】実施例1 密度0.90g/cm、メルトフローレート(MF
R)3g/10min(230℃)のプロピレン単独重
合体を、シリンダー温度240℃、ダイス温度230℃
に設定されたTダイスを連結した押出機を用いて溶融押
出し後、表面温度20℃に水冷されたチルロールで冷却
固化した。引続き140℃に加熱されたロールを用いて
縦方向に5倍延伸しシートを製造した。次いで、該シー
トの一方面に密度0.92g/cm、メルトフローレ
ート(MFR)32g/10min(190℃、)、酢
酸ビニル含有量32重量%のエチレン−酢酸ビニル共重
合体をシリンダー温度190℃、ダイス温度190℃の
Tダイ押出機を用いて溶融押出して積層シートを作成し
た。次いで、テンターを用いて、雰囲気温度150℃で
横方向に8倍延伸して熱接着性積層ポリオレフィン系フ
ィルムを得た。該熱接着性積層ポリオレフィン系フィル
ムの赤外線吸収スペクトル、温度範囲130〜170℃
内の融点ピークの数、窒素原子数/酸素原子数で求めた
数値およびハイインパクトスチレンシートとの熱接着強
度の結果を表1に示した。
【0023】
【表1】
【0024】実施例2 エチレン−酢酸ビニル共重合体に替えて、密度0.92
g/cm、メルトフローレート(MFR)32g/1
0min(190℃)、メタアクリル酸含有量32重量
%のエチレンメタアクリル酸共重合体(EMA)を使用
する以外は実施例1と同様にして熱接着性積層ポリオレ
フィン系フィルム得た。該熱接着性積層ポリオレフィン
系フィルムの赤外線吸収スペクトル、温度範囲130〜
170℃内の融点ピークの数、窒素原子数/酸素原子数
で求めた数値およびハイインパクトスチレンシートとの
熱接着強度の結果を表1に示した。
【0025】実施例3 エチレン−酢酸ビニル共重合体に替えて、密度0.92
g/cm、メルトフローレート(MFR)32g/1
0min(190℃)、メタアクリル酸含有量32重量
%のエチレンメタアクリル酸共重合体(EMA)を使用
すること及び執接着性積層ポリオレフィン系フィルムの
両面に窒素ガス濃度95%の雰囲気中、処理強度30w
・min/mの条件でコロナ放電処理を行なうこと以
外は実施例1と同様にして接着性積層ポリオレフィン系
フィルムを得た。該熱接着性積層ポリオレフィン系フィ
ルムの赤外線吸収スペクトル、温度範囲130〜170
℃内の融点ピークの数、窒素原子数/酸素原子数で求め
た数値およびハイインパクトスチレンシートとの熱接着
強度の結果を表1に示した。
【0026】比較例1 エチレン−酢酸ビニル共重合体に替えて、密度0.92
g/cm、メルトフローレート(MFR)32g/1
0min(190℃)の高密度ポリエチレン(HDP
E)を使用すること以外は実施例1と同様にして熱接着
性積層ポリオレフィン系フィルム得た。該熱接着性積層
ポリオレフィン系フィルムの赤外線吸収スペクトル、温
度範囲130〜170℃内の融点ピークの数、窒素原子
数/酸素原子数で求めた数値およびハイインパクトスチ
レンシートとの熱接着強度の結果を表2に示した。
【0027】
【表2】
【0028】比較例2 エチレン−酢酸ビニル共重合体に替えて、密度0.92
g/cm、メルトフローレート(MFR)32g/1
0min(190℃)の高密度ポリエチレン(HDP
E)を使用すること及び熱接着性積層ポリオレフィン系
フィルムの両面に窒素ガス濃度95%の雰囲気中、処理
強度30w・min/mの条件でコロナ放電処理を行
なうこと以外は実施例1と同様にして接着性積層ポリオ
レフィン系フィルムを得た。該熱接着性積層ポリオレフ
ィン系フィルムの赤外線吸収スペクトル、温度範囲13
0〜170℃内の融点ピークの数、窒素原子数/酸素原
子数で求めた数値およびハイインパクトスチレンシート
との熱接着強度の結果を表2に示した。
【0029】比較例3 エチレン−酢酸ビニル共重合体に替えて、密度0.91
g/cm、メルトフローレート(MFR)32g/1
0min(230℃)、エチレン含量4重量%のエチレ
ン−プロピレンランダム共重合体を使用すること及び熱
接着性積層ポリオレフィン系フィルムの両面に窒素ガス
濃度95%の雰囲気中、処理強度30w・min/m
の条件でコロナ放電処理を行なうこと以外は実施例1と
同様にして接着性積層ポリオレフィン系フィルムを得
た。該熱接着性積層ポリオレフィン系フィルムの赤外線
吸収スペクトル、温度範囲130〜170℃内の融点ピ
ークの数、窒素原子数/酸素原子数で求めた数値および
ハイインパクトスチレンシートとの熱接着強度の結果を
表2に示した。
【0030】比較例4 エチレン−酢酸ビニル共重合体に替えて、密度0.92
g/cm、メルトフローレート(MFR)32g/1
0min(190℃)の低密度ポリエチレン(LDP
E)を使用すること及び熱接着性積層ポリオレフィン系
フィルムの両面に窒素ガス濃度95%の雰囲気中、処理
強度30W・min/mの条件でコロナ放電処理を行
なうこと以外は実施例1と同様にして接着性積層ポリオ
レフィン系フィルムを得た。該熱接着性積層ポリオレフ
ィン系フィルムの赤外線吸収スペクトル、温度範囲13
0〜170℃内の融点ピークの数、窒素原子数/酸素原
子数で求めた数値およびハイインパクトスチレンシート
との熱接着強度の結果を表2に示した。
【0031】表1及び表2から明らかな様に、赤外線吸
収スペクトルにおける1650〜1850cm−1の波
長範囲内に赤外線吸収ピークを有しない比較例1〜4は
スチレンシートとの接着性が悪いものであった。これに
対し、本発明に係る実施例1〜3の熱接着性積層ポリオ
レフィン系フィルムは、650〜750cm−1、13
00〜1500cm−1、1650〜1850cm−1
及び2800〜3200cm−1の各波長領域内に赤外
線吸収ピークが認められ、比較的熱接着性が劣るハイイ
ンパクトスチレンシートとの熱接着性が優れたものであ
った。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る熱接着性積層ポリオレフィ
ン系フィルムは、プラスチックシート又はフィルム、
紙、ガラス及び金属等との熱接着性等が優れたものであ
る。更に、本発明に係る熱接着性積層ポリオレフィン系
フィルムが、例えば、2次加工において、プラスチック
フィルム等とラミネートされる場合、有機溶媒系接着剤
等を使用しないで、例えば熱接着によってラミネートさ
れるフィルムからなる蓋材等が成形できるため、作業環
境の安全性、食品包装材としての衛生性等に優れたもの
である。しかも、薄膜化、共押出しが可能であるため
に、省資源、低コストの熱接着性積層ポリオレフィン系
フィルムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱接着性積層ポリオレフィン系フ
ィルムの拡大断面図である。
【符号の説明】
1 熱接着性積層ポリオレフィン系フィルム 2 結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる層(A) 3 エチレンとビニル系化合物との共重合体からなる層
(B) 4 結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる層(A)の外
面 5 エチレンとビニル系化合物との共重合体からなる層
(B)の外面
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/32 B32B 27/32 Z B65D 65/40 B65D 65/40 C 77/20 77/20 L // B29K 23:00 B29L 9:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる層
    (A)の少なくとも一方面にエチレンとビニル系化合物
    との共重合体からなる層(B)が積層され、少なくとも
    一方方向に延伸された積層フィルムであって、赤外線吸
    収スペクトルにおける、650〜750cm−1、13
    00〜1500cm−1、1650〜1850cm−1
    及び、2800〜3200cm−1の各波長領域内に少
    なくとも1以上の吸収ピークを有し、且つ、示差走査熱
    量計(DSC)により測定される融点を示すピークが1
    30〜170℃の温度範囲内に少なくとも1以上存在す
    る熱接着性積層ポリオレフィン系フイルム。
  2. 【請求項2】 少なくとも一方面が窒素雰囲気中でコロ
    ナ放電処理され、窒素原子数/炭素原子数の数値が0.
    005〜0.3になる請求項1記載の熱接着性積層ポリ
    オレフィン系フィルム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004196329A (ja) * 2002-12-17 2004-07-15 Mitsubishi Chemicals Corp 易開封性容器用熱封着材及びそれを用いた易開封性容器
JP2015155202A (ja) * 2011-01-06 2015-08-27 ヨウル チョン ケミカル カンパニー, リミテッド 多層ポリオレフィン延伸フィルムの製造方法、およびそれにより製造された多層ポリオレフィン延伸フィルム

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JP2004196329A (ja) * 2002-12-17 2004-07-15 Mitsubishi Chemicals Corp 易開封性容器用熱封着材及びそれを用いた易開封性容器
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