JPH099890A - 微粒状ゲルの製造法 - Google Patents

微粒状ゲルの製造法

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JPH099890A
JPH099890A JP7160640A JP16064095A JPH099890A JP H099890 A JPH099890 A JP H099890A JP 7160640 A JP7160640 A JP 7160640A JP 16064095 A JP16064095 A JP 16064095A JP H099890 A JPH099890 A JP H099890A
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JP
Japan
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gel
oily substance
glucan
liquid
aqueous dispersion
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Withdrawn
Application number
JP7160640A
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English (en)
Inventor
Masanori Takeuchi
正典 竹内
Yukihiro Nakao
行宏 中尾
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 食品分野で有用な微粒状ゲルおよびその製造
法の提供。 【構成】 油性物質を含有する加熱凝固性β−1,3−
グルカンの水分散液をゲル形成温度の液体中に混合・撹
拌させることを特徴とする微粒状ゲルの製造法および該
微粒状ゲル。 【効果】 微粒状ゲルを簡単に、かつ工業的に有利に製
造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は微粒状ゲル及びその製造
法に関する。かかる微粒状ゲルは食品分野で用いること
ができる。
【0002】
【従来の技術】従来より加熱凝固性β−1,3−グルカ
ンを用いる粒状ゲルの製法としては、鋳型に入れ成型す
る方法(特公昭49−38424号)、油類中に滴下し、
球状のゼリーにする方法(特開昭48−52953号)な
どが報告されている。しかしながら、これらの方法は、
操作が容易ではなく、かつ工程数も多いなど、工業的製
法として十分なものとはいえない。また、これらの方法
では微粒状ゲルを製造することはできない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、微粒状
ゲルを簡単に、かつ工業的に製造できる製造法の開発が
求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような事情に鑑み、
本発明者らは微粒状ゲルの製造法について鋭意研究した
結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、 1.油性物質を含有する加熱凝固性β−1,3−グルカ
ンの水分散液をゲル形成温度の液体中に混合・撹拌する
ことを特徴とする微粒状ゲルの製造法、 2.油性物質を含有する加熱凝固性β−1,3−グルカ
ンの水分散液を80℃以上の液体中に混合・撹拌する上
記1項記載の微粒状ゲルの製造法、 3.加熱凝固性β−1,3−グルカンがカードランであ
る上記1項記載の微粒状ゲルの製造法、 4.油性物質が植物油脂である上記1項記載の微粒状ゲ
ルの製造法、 5.液体が植物油脂で上記1項記載の微粒状ゲルの製造
法、および 6.油性物質を含有する加熱凝固性β−1,3−グルカ
ンの水分散液をゲル形成温度の液体中に混合・撹拌する
ことにより得られる微粒状ゲルに関する。
【0005】本発明で用いる加熱凝固性を有するβ−
1,3−グルカンはD−グルコースを構成糖とし、β−
1,3−グルコシド結合してなり、加熱凝固性を有する
多糖類であり、その起源は微生物、動物あるいは植物な
ど、特に限定されない。その例として、例えばカードラ
ン、パラミロン、パキマンなど(ニユー・フード・イン
ダストリー(New Food Industry)第20巻、第49
〜57頁)を挙げることができる。
【0006】カードランは、微生物により生産されるβ
−1,3−グルコシド結合を主体とする加熱凝固性多糖
類である。該多糖類としては、例えばアルカリゲネス属
またはアグロバクテリウム属の微生物によって生産され
るものが挙げられる。具体的にはアルカリゲネス・フエ
カリス・バール・ミクソゲネス菌株10C3Kにより生
産される多糖類[アグリカルチュラル・バイオロジカル
・ケミストリー(Agricultural Biological Chemis
try)、30巻、196頁(1966年)]、アルカリゲネ
ス・フエカリス・バール・ミクソゲネス菌株10C3K
の変異株NTK−u(IFO 13140)により生産さ
れる多糖類(特公昭48−32673号)、アグロバクテ
リウム・ラジオバクター(IFO 13127)およびそ
の変異株U−19(IFO 13126)により生産され
る多糖類(特公昭48−32674号)などが使用し得
る。
【0007】パラミロンは、微生物により生産される多
糖類である。例えば、ユーグレナ属の微生物によって生
産されるもので、具体的にはユーグレナ・グラシリス・
クレブス(Euglena gracilis Klebs)NIES−4
7、ユーグレナ・グラシリス・クレブスNIES−48
あるいはユーグレナ・グラシリス・バラエティ・バチラ
リス・プリンシェイン(Euglena gracilis var.baci
llaris pringsheim)NIES−49により生産される
多糖類が挙げられる。これらの菌株は、(財)地球人間環
境フォーラムに保管されている公知株である。本発明で
は、該多糖類に加熱凝固性を持たせたものが使用され得
る。例えば、上記多糖類をアルカリで溶解後、不純物を
除去し、pH10以下に調整して析出させたものが用い
られる。パキマンは、ポリア・コカス(Poria cocas)
の菌核グルカンである。これらのうち、カードランが好
ましい。
【0008】本発明の製造法で用いられる油性物質は水
に溶けない物質であれば特に限定されないが、例えば、
通常の動植物油脂(例、綿実油、大豆油、パーム油、な
たね油、牛脂、豚脂など)、バター、マーガリン、モノ
グリセライド、ジグリセライド、トリグリセライドなど
が挙げられる。このうち、植物油脂が好ましい。
【0009】本発明において、微粒状ゲルは油性物質を
含有する加熱凝固性β−1,3−グルカンの水分散液を
ゲル形成温度の液体中に混合・撹拌することにより製造
される。油性物質を含有する加熱凝固性β−1,3−グ
ルカンの水分散液は、常法の手段により調製された加熱
凝固性β−1,3−グルカンの水分散液に油性物質を加
えることにより調製することができる。
【0010】例えば、カードランの水分散液は次のよう
に調製される。 カードランに水を加え、ホモジナイザー、カッターミ
キサーなどの高速撹拌機を用いて粘稠液が得られるまで
混合する。 カードランに水を加えホモジナイザー、カッターミキ
サーなどの高速撹拌機を用いて均一化させた分散液を約
50〜70℃に加熱し、次いで40℃以下に冷却する。 カードランを常温下、水に分散させておき、これに熱
湯を加えて瞬時に温度を約50〜70℃に調整し、次い
で40℃以下に冷却する。 カードランの水分散液をpH10.5以上の強アルカ
リに調整してカードランを溶解させ、この液に酸を添加
してpH5〜9に調整しカードランを析出凝固させる。 上記の〜の方法で調製されたカードランの水分散液
は、次いでペースト化することが好ましい。ペースト化
は、機械的にせん断力、圧力などを加えることによって
実施できる。たとえば高速回転刃を有するミキサーを用
いる方法などが採用されるが、これらに特に限定される
ものではない。
【0011】また、加熱凝固性β−1,3−グルカンの
水分散液を調製する際、可食性の天然または合成の原料
を併用してもよい。可食性の天然または合成の原料とし
て、例えばビタミン類(例、ビタミンC、ビタミンB1
ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンA、
ビタミンD、ビタミンEなど)、ミネラル類(例、炭酸カ
ルシウム、ピロリン酸第二鉄など)、着色料(例、β−カ
ロチン、パプリカなど)、でん粉類(例、ワキシーコーン
スターチ、馬鈴薯でん粉、小麦でん粉、米でん粉、これ
らの加工でん粉など)、増粘剤(例、カラギナン、キサン
タンガム、寒天、グアーガム、ペクチン、ローカストビ
ーンガム、タマリンド種子多糖類、コンニャク粉、ジェ
ランガム、プルラン、アルギン酸塩、ゼラチン、な
ど)、甘味料(例、砂糖、ぶどう糖、果糖、ソルット、水
あめ、アスパルテーム、ステビオサイドなど)、酸味料
(例、クエン酸、リンゴ酸、乳酸など)、フレーバー類
(例、シソフレーバーなど)、調味料(例、食塩、グルタ
ミン酸ナトリウム、動植物エキスなど)、などの一種ま
たは二種以上を添加してもよい。
【0012】上記のように調製された加熱凝固性β−
1,3−グルカンの水分散液は、必要に応じて減圧下に
保持して脱気してもよい。かくして得られる加熱凝固性
β−1,3−グルカンの水分散液は油性物質と混合す
る。この場合、乳化剤(例、ショ糖脂肪酸エステルなど)
を加えて乳化状態としても良い。油性物質は加熱凝固性
β−1,3−グルカンの水分散液1重量部に対して1〜
100重量部、好ましくは2〜20重量部である。この
油性物質を含有する加熱凝固性β−1,3−グルカンの
水分散液をゲル形成温度の液体中に混合・撹拌すること
により微粒状ゲルが製造される。液体としては通常の植
物油脂(例、綿実油、大豆油、なたね油、パーム油)、
動物油脂(例、牛脂、豚脂)などの油性物質または水で
ある。液体の温度はゲル形成温度、すなわちゲルを形成
させ得る温度であり、通常80℃以上、好ましくは90
〜100℃である。加熱凝固性β−1,3−グルカンと
して、たとえばカードランを使用する場合、カードラン
濃度は通常約1〜10W/W%、好ましくは約2〜7W
/W%である。
【0013】本製造法で得られる微粒状ゲルの直径は含
水状態で約0.01〜2mm、好ましくは約0.1〜0.8m
mである。得られた微粒状ゲルは必要に応じて加熱、水
洗、脱水、冷凍、酸性液中への浸漬、乾燥などを行うこ
とができる。また、この微粒状ゲルは包装後加熱殺菌や
レトルト、冷凍処理も可能である。本製造法で得られる
微粒状ゲルは、食品に添加して品質改良剤として利用す
ることができる。本微粒状ゲルは再加熱しても、崩れる
ことがなく、種々の調理手段が適用可能である。
【0014】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらにより限定されるものでは
ない。なお、以下の実施例中で使用するパーセント
(%)は重量パーセント(%)を示す。また、本実施例に
おいて、カードランはアルカリゲネス・フエカリス・バ
ール・ミクソゲネス菌株10C3Kの変異株NTK−u
(IFO 13140)により生産されたもので、培養物
から採取及び精製後、粉末化したものを用いた。
【0015】実施例1 水485gにカードラン15gを家庭用ミキサーに入れ、
10分間撹拌した後、真空下で脱気した。この分散液を
綿実サラダ油1500gに混合し、撹拌した。この液を
撹拌中の95℃の綿実サラダ油に加えて微粒状ゲルを形
成させた。
【0016】実施例2 水485gにカードラン15gを家庭用ミキサーに入れ、
10分間撹拌した後、真空下で脱気した。この分散液を
綿実サラダ油1300gに混合し、撹拌した。この液を
撹拌中の95℃の熱水に加えて微粒状ゲルを形成させ
た。
【0017】
【発明の効果】本発明の微粒状ゲルの製造法によると、
微粒状ゲルを簡単に、かつ工業的に有利に製造できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油性物質を含有する加熱凝固性β−1,
    3−グルカンの水分散液をゲル形成温度の液体中に混合
    ・撹拌させることを特徴とする微粒状ゲルの製造法。
  2. 【請求項2】 油性物質を含有する加熱凝固性β−1,
    3−グルカンの水分散液を80℃以上の液体中に混合・
    撹拌する請求項1記載の微粒状ゲルの製造法。
  3. 【請求項3】 加熱凝固性β−1,3−グルカンがカー
    ドランである請求項1記載の微粒状ゲルの製造法。
  4. 【請求項4】 油性物質が植物油脂である請求項1記載
    の微粒状ゲルの製造法。
  5. 【請求項5】 液体が植物油脂である請求項1記載の微
    粒状ゲルの製造法。
  6. 【請求項6】 油性物質を含有する加熱凝固性β−1,
    3−グルカンの水分散液をゲル形成温度の液体中に混合
    ・撹拌することにより得られる微粒状ゲル。
JP7160640A 1995-06-27 1995-06-27 微粒状ゲルの製造法 Withdrawn JPH099890A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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