JPH0997769A - 半導体製造装置及び半導体製造方法 - Google Patents

半導体製造装置及び半導体製造方法

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JPH0997769A
JPH0997769A JP7251187A JP25118795A JPH0997769A JP H0997769 A JPH0997769 A JP H0997769A JP 7251187 A JP7251187 A JP 7251187A JP 25118795 A JP25118795 A JP 25118795A JP H0997769 A JPH0997769 A JP H0997769A
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ion
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beam current
ion implantation
current value
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JP7251187A
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English (en)
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Takashi Matsukubo
隆 松窪
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオン源から出射されたイオンビームへの不
要な不純物イオンの混入が低減された段階でのイオン注
入を実現して、作製される半導体装置の特性の向上及び
歩留まりの向上を図る。 【解決手段】 イオン源からの所定のイオン種をウェー
ハWに対してイオン注入するイオン注入装置において、
上記イオン種に混入する少なくとも1種の不純物イオン
のビーム電流値と所定のイオン種のビーム電流値との比
をモニタするAMUX1モニタ手段45(及びAMUX
2モニタ手段46)と、これらAMUX1モニタ手段4
5(及びAMUX2モニタ手段46)でのモニタ結果
が、所定の規格内にある場合にイオン注入の開始を指示
するイオン注入要求手段48とを設けて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造装置及
び半導体製造方法に関し、特に、多結晶シリコン層やシ
リコン基板並びにGaAs等の試料に対して不純物イオ
ンを注入するイオン注入装置及びイオン注入方法に適用
して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、イオン注入装置は、試料に対し
て注入したい不純物をイオン化した後、電磁場によって
必要とするエネルギーに加速して試料に注入し、その物
性(電気抵抗や硬度など)を制御する装置である。
【0003】その一般的構成は、目的とする不純物イオ
ンを作るイオン源と、不純物イオンを試料まで輸送する
ビームライン系と、試料を搬送してイオン注入処理を行
なうエンドステーション部等を有して構成されている。
【0004】そして、例えばガラス基板等に多結晶シリ
コン層を形成する場合、例えば液晶駆動用多結晶シリコ
ントランジスタの活性層に使用する多結晶シリコン層
は、リーク電流を減らすため、一般に石英ガラス基板上
に、CVD法にて堆積した多結晶シリコン層にシリコン
イオンをイオン注入装置にてイオン注入して非晶質シリ
コン層にした後、600℃程度の低温炉で熱処理し、固
相成長させることで大粒径の多結晶シリコン層を形成す
るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、イオン注入
装置においては、AMU(原子質量単位:Atomic MassU
nit)28のシリコンイオンをイオン注入させる際、不
純物CO+ ,N2 + ,Fe++等がSiのイオンビームに
混入してウェーハに注入されることが生じる。
【0006】これは、イオン注入装置は、通常、イオン
源と加速管部間に質量分析部を有し、この質量分析部に
おいて、必要としない不純物イオンを排除して目的とす
る不純物イオンだけを選別しているが、この原理は、不
純物イオンの電磁界内での運動の違いを利用したもの
で、一定電磁界内での運動は、不純物イオンの質量を
m、不純物イオンの電荷をqとしたとき、m/qに比例
する。従って、m/qの大きさが同じ不純物イオンは選
別できないことになる。
【0007】そして、特にイオン源を交換した直後やイ
オン源ガスを切り替えた直後において、イオンビームに
混入する不要な不純物の量が増大する。
【0008】このような不要な不純物が多い状態でシリ
コンイオンをイオン注入すると、石英基板上の多結晶シ
リコン層に注入される不純物も増加することになる。こ
の場合、その後の熱処理での固相成長の際に、結晶成長
速度が遅くなり、任意の熱処理時間の比較において結晶
粒径が小さくなる。
【0009】また、この状態で半導体素子を形成する
と、トランジスタ特性の劣化や歩留まりの低下を引き起
こすという問題が生じる。
【0010】一方、シリコン基板等にイオン注入により
不純物を導入して半導体素子を作製する場合、例えばC
CDやTFT及びMOSデバイス等の半導体素子におい
ては、シリコン基板等の表面に例えばn形不純物(例え
ばP+ )をイオン注入するが、この場合に、イオン注入
装置のイオン源に上記燐(P)のガスのほかに、B−F
系のガスが存在した場合、燐(AMU31)のイオンビ
ームに不要なBFH(AMU31)が混入することにな
る。このような現象は、特にイオン源にガスを送り込む
マスフロー等の故障やイオン源へのガスの切替え直後等
において発生する。
【0011】従って、この状態でイオン注入を実行する
と、燐とBFHのAMUが同じであることから、不要な
BFHが混入した燐のイオンビームは、そのまま質量分
析部を通過してエンドステーション部にセットされてい
る基板に注入されることとなる。
【0012】この場合、混入した不要な不純物イオンに
より、基板のポテンシャルが変化し、電気特性の劣化や
作製されるトランジスタの性能にばらつきが発生しやす
くなり、半導体デバイスに関する歩留まりの低下を引き
起こすおそれがある。
【0013】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、イオン源から出射され
たイオンビームへの不要な不純物イオンの混入が低減さ
れた段階でのイオン注入を実現でき、作製される半導体
装置の特性の向上及び歩留まりの向上を達成することが
できる半導体製造装置及び半導体製造方法を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体製造
装置は、イオン源からの所定のイオン種を試料に対して
イオン注入するイオン注入手段と、上記イオン種に混入
する少なくとも1種の不要不純物イオンのビーム電流
と所定のイオン種のビーム電流との比を演算する演算
手段と、上記演算手段での演算結果が、所定の規格内に
ある場合にイオン注入手段に対してイオン注入の開始を
指示する制御手段とを設けて構成する。
【0015】これにより、まず、演算手段において、イ
オン源から出射されるイオンビームのうち、所定のイオ
ン種に混入する少なくとも1種の不要不純物イオンのビ
ーム電流と所定のイオン種のビーム電流との比が演
算され、制御手段は、上記演算手段での演算結果が所定
の規格内になった段階でイオン注入手段に対して開始を
指示する。イオン注入手段は、制御手段からの開始を示
す指示に基づいて試料に対するイオンの注入を開始する
こととなる。
【0016】この場合、所定のイオン種に対する不要な
不純物イオンの混入量が所定の規格内になった段階で実
際の試料に対するイオン注入処理が開始されるため、イ
オン源から出射されたイオンビームへの不要な不純物イ
オンの混入が低減された段階でのイオン注入を実現で
き、作製される半導体装置の特性の向上及び歩留まりの
向上を達成することができる。
【0017】次に、本発明に係る半導体製造方法は、イ
オン源からの所定のイオン種を試料に対してイオン注入
する半導体製造方法において、上記イオン種に混入する
少なくとも1種の不要不純物イオンのビーム電流と所
定のイオン種のビーム電流との比が所定の規格内にあ
る場合にイオン注入を開始するようにする。
【0018】これにより、まず、イオン源から出射され
るイオンビームのうち、所定のイオン種に混入する少な
くとも1種の不要不純物イオンのビーム電流と所定の
イオン種のビーム電流との比が所定の規格内になった
段階で試料へのイオン注入処理が開始されることにな
る。
【0019】この場合、所定のイオン種に対する不要な
不純物イオンの混入量が所定の規格内になった段階で実
際の試料に対するイオン注入処理が開始されるため、イ
オン源から出射されたイオンビームへの不要な不純物イ
オンの混入が低減された段階でのイオン注入を実現で
き、作製される半導体装置の特性の向上及び歩留まりの
向上を達成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体製造装
置及び半導体製造方法の実施の形態を例えば後段加速型
のイオン注入装置に適用した実施の形態例(以下、単に
実施の形態に係るイオン注入装置と記す)を図1〜図1
7を参照しながら説明する。
【0021】この実施の形態に係るイオン注入装置は、
図1に示すように、目的とするイオンを作るイオン源1
と、このイオン源1にて作られたイオンを試料まで輸送
するビームライン系2と、ウェーハWを搬送しイオン注
入処理を行なうエンドステーション部3を有して構成さ
れている。上記ビームライン系2は、質量分析部4及び
加速管5を有する。
【0022】上記イオン源1は、円筒形(又は四角形)
のアークチャンバの中心に設けたフィラメントから出る
熱電子によってソース6からのガスをイオン化するフリ
ーマン型や、フィラメントの配置位置等を工夫したバー
ナスイオン源や、フィラメントを使用しないECRイオ
ン源等にて構成されている。
【0023】特に、上記イオン源1は、ガスが発生又は
導入されるため、真空ポンプとして油拡散ポンプやター
ボ分子ポンプのように気体を連続的に系外に排気できる
ものが用いられる。
【0024】そして、上記イオン源1で生成されたイオ
ンは例えば30keV程度の電圧で引き出され、後段の
ビームライン系2における質量分析部4に送られる。
【0025】ビームライン系2の質量分析部4は、例え
ば分析管(ウェーブガイド)7と、電磁石(アナライザ
マグネット)8と、分析スリット板9等を有して構成さ
れている。この質量分析部4は、イオン源1から送出さ
れたイオンから目的とするイオンだけを選別する。
【0026】この選別原理は、荷電粒子の磁場中での回
転半径がその運動量に応じて異なるという性質を利用し
たものである。即ち、適切な強度に磁場を設定すると、
目的のイオンのみが分析管7を通り抜けて、後段の加速
管5へと導かれ、ほかのイオンは分析管7の壁面あるい
は分析スリット板9に衝突し、加速管5へは輸送されな
い。
【0027】具体的に図2に基づいて説明すると、この
質量分析部4は、一様な磁場H内を運動する荷電粒子
(イオン)eの軌道が荷電粒子eの質量mと電荷qの比
m/q及び速度vに依存することを利用したものであ
る。一様な磁場H内で磁場に垂直な平面内で運動する荷
電粒子eの軌道は、半径R=mv/(qH)の円とな
る。つまり、電磁石8では上部をN極、下部をS極にな
るようにコイルに駆動電流を流すため、ビームが質量分
析部に進入してくると、ビームは左側に曲げられること
になる。この場合、イオンの重さ(AMU)、電荷数
(+,++等)によってビームを曲げる磁界の強さが異
なる。従って、磁界の強さH(電磁石8の出力)を調整
することで必要なイオンを取り出すことができることと
なる。参考までにビームが通る軌道の式を記すと、以下
のようになる。
【0028】H・r=144√{(m・E)/q2 } H:磁界の強さ(G) r:軌道半径(cm) m:質量数(P=31,As=75等) E:エネルギー(eV) q:電荷数(1,2等)
【0029】従って、原理的には、磁界の強さHや引出
し電圧等を変化させながらビーム電流を測定することに
よって、イオン源1にて生成されたイオンの質量スペク
トル(マススペクトル)を得ることができる。図3にマ
ススペクトルの例を示す。
【0030】また、目的とするイオンの軌道半径をRに
設定し、該軌道半径Rに沿って輸送されるイオンの輸送
軌道上にスリットを有する分析スリット板9を配置すれ
ば、目的するイオン以外のイオン(軌道を破線で示す)
は、上記軌道半径から外れた軌道上を輸送することにな
るため、この場合、分析スリット板9に衝突することに
なる。
【0031】上記関係式からわかるように、目的とする
イオンが決まれば、その質量もわかることから、電磁石
8にて発生する磁場の強さHや引出し電圧等を適宜変化
させることによって、当該目的とするイオンの輸送軌道
を軌道半径Rに合わせることができると共に、当該目的
とするイオンのビーム電流を目標値に合わせることがで
きる。
【0032】加速管5は、質量分析部4にて選別された
目的とするイオンを所定のエネルギーまで加速する部分
である。加速管5は、例えばセラミックの短管と円盤状
の電極を交互に配置し、つなぎ合わせた構造をしてお
り、その内部をイオンビームが通過することになる。
【0033】エンドステーション部3は、一主面にウェ
ーハWが置かれたディスク10をイオン注入装置内に搬
送するディスク搬送機構(図示せず)と、イオンビーム
電流を計測するビーム電流計測系(図示せず)を有して
構成されている。
【0034】ビーム電流計測系は、上記質量分析部4と
の組み合せにて構成され、該質量分析部4にて選別され
たイオンのビーム電流をファラデー・カップにて構成さ
れたセットアップカップと称される測定器にて測定する
ものである。
【0035】このセットアップカップの構成を簡単に説
明すると、該セットアップカップは、金属で作られた箱
(多くは円筒形)と、該箱の一方に形成された開口から
入った荷電粒子(イオン)の数を電流として測定するた
めの微小電流計又は電圧計とを有して構成されている。
【0036】一般に、荷電粒子は、金属の表面に当たる
と二次電子又は二次イオンを放出すると共に、入射粒子
自身が後方に散乱されるため、真の荷電粒子の電流を測
定するのに誤差が生じる。そこで、このセットアップカ
ップは、後方に散乱する荷電粒子を箱の中に取り込むた
めに、底の深い箱を用い、更に二次電子や二次イオンの
放出による影響をなくすために、セットアップカップ自
体を所定の電位に保って測定することにより、これらの
粒子が再び箱の内部に戻るようにしている。
【0037】このセットアップカップにて測定されたビ
ーム電流は、検出信号として出力され、後段に接続され
ているアンプにて増幅されるようになっている。
【0038】そして、この実施の形態に係るビーム電流
計測系は、図4に示すように、コントローラ11を有す
る。このコントローラ11には、イオン源駆動回路12
と電磁石駆動回路13が接続され、更にビーム電流を計
測するセットアップカップ14からアンプ15を通じて
送出される検出信号をデジタルの検出データ(検出ビー
ム電流値D)に変換するA/D変換器16が接続されて
いる。
【0039】なお、上記イオン源駆動回路12とコント
ローラ11の間には、コントローラ11からの制御デー
タ(引出し電圧値)Dvをアナログの制御信号Svに変
換するためのD/A変換器17が挿入接続され、上記電
磁石駆動回路13とコントローラ11の間には、コント
ローラ11からの制御データ(電磁石制御値)Dbをア
ナログの制御信号Sbに変換するためのD/A変換器1
8が挿入接続されている。
【0040】また、このコントローラ11の出力側に
は、エラー信号Seの入力に基づいて警報を発する警報
手段19と、コントローラ11から出力される各種メッ
セージデータDmを画面上に画像表示するための表示手
段20と、このイオン注入装置を各種パラメータに基づ
いてシーケンス制御するための制御系24が接続されて
いる。また、このコントローラ11の入力側には、制御
盤の操作卓に配列された多数のキー群からなるキー入力
手段21がインターフェース回路22を介して接続さ
れ、ウェーハの搬入や排出等を検知するための各種セン
サ群23が接続されている。
【0041】上記イオン源駆動回路12は、コントロー
ラ11からの起動信号Ssの入力に基づいて、イオン源
1に対して初期引出し電圧を印加し、更にコントローラ
からD/A変換器17を通じて供給される制御信号Sv
の内容(電流レベルや電圧レベルあるいは周波数等)に
応じたレベルの引出し電圧を印加する回路である。
【0042】上記電磁石駆動回路13は、コントローラ
11からD/A変換器18を通じて供給される制御信号
Sbの内容(電流レベルや電圧レベルあるいは周波数
等)に応じたレベルの駆動電流を電磁石8に供給する回
路である。電磁石8は、供給される駆動電流のレベルに
応じた強さHの磁場を発生する。
【0043】コントローラ11は、通常のマイクロコン
ピュータにて構成され、各種プログラムが格納されたプ
ログラムROM31と、各種固定データが予め登録され
たデータROM32と、上記プログラムROM31から
読み出されたプログラムの動作用として用いられる動作
用RAM33と、セットアップカップ14からA/D変
換器16を通じて入力される検出データD,キー入力手
段21からのキー入力データ,センサ群23からの検出
信号並びに各種プログラムによってデータ加工されたデ
ータ等が格納されるデータRAM34と、外部回路(イ
オン源駆動回路12に通じるD/A変換器17や電磁石
駆動回路13に通じるD/A変換器18並びにセットア
ップカップ14に通じるA/D変換器16等)に対して
データの入出力を行なう入力ポート35及び出力ポート
36と、これら各回路を制御するCPU(制御装置及び
論理演算装置)37とを有して構成されている。
【0044】そして、上記各種回路は、CPU37から
導出されたデータバスDBを介して各回路間のデータの
受渡しが行なわれ、更にCPU37から導出された制御
バス及びアドレスバス(共に図示せず)を介してそれぞ
れCPU37にて制御されるように構成されている。
【0045】キー入力手段21からのキー入力データや
セットアップカップ14からの検出データDは、入力ポ
ート35を介してデータバスDBに供給されるようにな
っている。
【0046】キー入力手段21を構成する操作卓には、
各種操作キーが配列され、その内訳は、例えば図5に示
すように、ビーム出しについて自動で行なうか手動で行
なうかの選択を行なうための自動/手動選択・キーK1
と、不要不純物イオンのモニタを行なうか否かの選択を
行なうための不純物モニタ・キーK2と、モニタ回数の
選択を行なうためのモニタ数・キーK3と、不純物モニ
タの頻度を選択するためのモニタ頻度・キーK4を有す
る。
【0047】そして、必要イオン種に関しては、そのイ
オン種の目標ビーム電流値を入力するためのY・キーK
5と、その必要イオン種のAMU値を入力するためのA
MUY_Target・キーK6と、必要イオン種の最
小ビーム電流値を入力するためのYmin・キーK7
と、必要イオン種の最大ビーム電流値を入力するための
Ymax・キーK8とを有する。
【0048】第1の不要不純物イオン種に関しては、目
標とするAMU値を入力するためのAMUX1_Tar
get・キーK9と、第1の不要不純物のオートシーキ
ング(自動検索)の検索範囲を設定するために用いられ
る検索用最小AMU値及び検索用最大AMU値を入力す
るためのAMUX1_Min・キーK10及びAMUX
1_Max・キーK11と、必要イオン種のビーム電流
値と第1の不要不純物イオンのビーム電流値との比(第
1のビーム電流比)の規格(有効数字)を入力するため
のSpecZ1・キーK12とを有する。
【0049】第2の不要不純物イオン種に関しては、目
標とするAMU値を入力するためのAMUX2_Tar
get・キーK13と、第2の不要不純物のオートシー
キング(自動検索)の検索範囲を設定するために用いら
れる検索用最小AMU値及び検索用最大AMU値を入力
するためのAMUX2_Min・キーK14及びAMU
X2_Max・キーK15と、必要イオン種のビーム電
流値と第2の不要不純物イオンのビーム電流値との比
(第2のビーム電流比)の規格(有効数字)を入力する
ためのSpecZ2・キーK16とを有する。
【0050】上記オートシーキングの検索範囲を設定す
ることにより、不要不純物イオン種の近くに複数の不純
物スペクトルがある場合において、不要不純物イオン種
のビーム電流値を得る際に、誤って別の不純物に関する
ビーム電流を不要不純物イオン種のビーム電流値として
検出してしまうことを防止することが可能となる。
【0051】また、上記不要な不純物イオンについての
最大AMU値及び最小AMU値を入力することことの必
要性については、例えばAMU値を0から100くらい
まで自動でアナライザーシーキングさせて、各AMU値
に関するビーム電流値を調べると非常に時間がかかるこ
とになるが、AMU値15〜AMU値17というように
指定すると、上記AMU値を0から100までシーキン
グした場合の数分の1以下の時間で済み、イオン注入開
始までの時間短縮を図ることができ、生産性を向上させ
ることができる。
【0052】また、不要な不純物イオンを各Targe
t・キーにて指定した場合、通常は、図6Aに示すよう
に、設定したAMU値が例えば16であれば、AMU値
=16のビーム電流値をシーキングすればよいが、電磁
石8に電力供給する電源の変動等によって、図6Bに示
すように、実際のAMU値がわずかにシフトすることが
ある。この場合に、上記のようにオートシーキングの検
索範囲を設定することにより、上記実際のAMU値のシ
フト現象に対するマージンを確保することが可能とな
り、設定したAMU値がシフトしたとしても、確実にそ
のAMU値に対するビーム電流値を検出することができ
る。
【0053】そして、上記各種キーK1〜K16のう
ち、自動/手動選択キーK1は、オルタネート方式のキ
ーとなっており、初期状態は「自動」に設定され、この
状態から1回操作すると、「手動」に、再度操作すると
「自動」に切り換わり、1回操作する度に「自動」から
「手動」へ、あるいは「手動」から「自動」に切り換わ
るようになっている。
【0054】このタイプのキーは、その他、不純物モニ
タ・キーK2及びモニタ数・キーK3にも採用され、不
純物モニタ・キーK2については、1回操作する度に
「ON」→「OFF」,「OFF」→「ON」に順次切
り換わり、モニタ数・キーK3については、1回操作す
る度に例えば「1」→「2」,「2」→「1」に順次切
り換わるようになっている。
【0055】その他のキーは、2挙動の操作を行なうこ
とで入力が行なわれるキーであり、例えばモニタ頻度・
キーK4については、該キーK4を操作した後、図示し
ないテン・キー及びダイヤル式キーで整数値を入力する
ことによって、該入力した整数値が頻度数nとして入力
されるようになっている。この頻度数nは、例えばウェ
ーハ何枚単位に、あるいは何ロット(25枚/1ロッ
ト)おきにモニターを行なうかの指定となる。
【0056】Y・キー,Ymin・キー及びYmax・
キーについては、テン・キー及びダイヤル式キーによっ
て実数値を入力することにより、該入力した実数値がそ
れぞれビーム電流値として入力されるようになってい
る。
【0057】AMUY_Target・キー,AMUX
1_Target・キー,AMUX1_Min・キー等
については、テン・キー及びダイヤル式キーによって実
数値を入力することにより、該入力した実数値がそれぞ
れAMU値として入力されるようになっている。
【0058】SpecZ1・キー及びSpecZ2・キ
ーについてもテン・キー及びダイヤル式キーによって実
数値を入力することにより、該入力した実数値がそれぞ
れ規格値として入力されるようになっている。これらS
pecZ1・キー及びSpecZ2・キーについては、
小数点以下任意桁まで入力可能となっている。図示の例
では、小数点以下7桁まで入力することができるように
なっている。
【0059】次に、上記実施の形態に係るイオン注入装
置の処理動作について、図7〜図17の機能ブロック及
びフローチャートを参照しながら説明する。
【0060】この実施の形態に係るイオン注入装置1
は、まず、図8で示すステップS1において、電源投入
と同時に初期動作、例えば、イオン注入装置内のシステ
ムチェックやメモリチェック及びセットアップ等が行な
われる。
【0061】次に、ステップS2において、プログラム
ROM31から、イオン注入処理手段41(イオン注入
処理プログラム:図6参照)が読み出されて、動作用R
AM33に書き込まれると同時に、このプログラム41
の動作中において生成されたデータを一時的に保存する
ためや、上記プログラムを構成する各ルーチン間のパラ
メータの受渡しなどに用いられる作業領域が動作用RA
M33中に割り付けられる。
【0062】また、データRAM34に、入力ポート3
5を通じて入力される各種データを格納するための入力
データ格納領域や、データROM32からの各種固定デ
ータが格納される固定データ格納領域がそれぞれ割り付
けられる。
【0063】このステップS2においては、上記プログ
ラム41の転送処理のほかに、データROM32から各
種固定データを読み出して固定データ格納領域に格納す
るという処理を行なう。また、このとき、モニタ回数を
示すカウンタ(例えばインデックスレジスタj)に
「0」が格納されて該インデックスレジスタjが初期化
される。
【0064】上記動作用RAM33に読み出されたイオ
ン注入処理プログラム41は、図7に示すように、各種
判別を行なう判別手段42と、キー入力手段21を用い
て入力されたキー入力データに基づいて各種パラメータ
の設定を行う各種パラメータ設定手段43と、設定され
たパラメータに基づいてモニタ頻度の判別を行なうモニ
タ頻度判別手段44と、第1の不要不純物イオン種のモ
ニタ処理を行なうAMUX1モニタ手段45と、第2の
不要不純物イオン種のモニタ処理を行なうAMUX2モ
ニタ手段46と、必要不純物イオン種のビーム出しを自
動で行なうための自動ビーム出し手段47と、イオン源
駆動回路12や電磁石駆動回路13に対してイオン注入
要求を行なうためのイオン注入要求手段48と、エンド
ステーション部3にウェーハを搬送するための要求を行
なうウェーハロード要求手段49と、エンドステーショ
ン部3にあるウェーハの排出要求を行なうウェーハ排出
要求手段50とを有して構成されている。
【0065】そして、このイオン注入処理プログラム4
1は、まず、図7のステップS3において、表示手段2
0に対して各種パラメータ入力に用いられるメニュー画
面表示用の表示データを出力ポート36を介して出力す
る。これによって、表示手段20の画面上には、パラメ
ータ設定用のメニュー画面が表示され、オペレータに各
種パラメータの入力を促す。
【0066】オペレータは、上記メニュー画面の表示
後、該メニュー画面の誘導に従って上記キー入力手段2
1を使って各種パラメータを入力していくことになる。
【0067】そして、このステップS3においては、各
種パラメータ設定手段43を通じて、キー入力手段21
からの各種キー入力データをパラメータ(レシピ)とし
てデータRAM34の入力データ格納領域に格納する。
【0068】具体的には、自動/手動選択キーK1の操
作による自動(0)又は手動(1)のデータが入力され
て所定の格納領域に格納され、同様に、不純物モニタ・
キーK2の操作によるON(0)又はOFF(1)のデ
ータ及びモニタ数・キーK3の操作による1又は2のデ
ータが入力されてそれぞれ所定の格納領域に格納され
る。
【0069】また、モニタ頻度・キーK4の操作によっ
て格納領域の所定アドレスが決定されて、その後の入力
されるテン・キーあるいはダイヤル式キーによる整数値
が上記所定アドレスにモニタ頻度数nとして格納される
ことになる。
【0070】また、Y・キーK5,Ymin・キーK7
及びYmax・キーK8の操作によって格納領域のそれ
ぞれのアドレスが決定され、その後に入力されるテン・
キーあるいはダイヤル式キーによる実数値が、必要イオ
ン種に関する目標ビーム電流値、最小ビーム電流値及び
最大ビーム電流値としてそれぞれ該当アドレスに格納さ
れることになる。
【0071】AMUY_Target・キーK6の操作
によって格納領域の所定アドレスが決定されて、その後
の入力されるテン・キーあるいはダイヤル式キーによる
実数値が上記所定アドレスに必要イオン種のAMU値と
して上記所定アドレス格納されることになる。
【0072】AMUX1_Target・キーK9,A
MUX1_Min・キーK10及びAMUX1_Max
・キーK11並びにSpecZ1・キーK12の操作に
よって格納領域のそれぞれのアドレスが決定され、その
後に入力されるテン・キーあるいはダイヤル式キーによ
る実数値が、第1の不要不純物イオン種の目標AMU
値,第1の不要不純物のオートシーキングの検索範囲で
ある検索用最小AMU値及び最大AMU値並びに規格値
としてそれぞれ該当アドレスに格納されることになる。
【0073】AMUX2_Target・キーK13,
AMUX2_Min・キーK14及びAMUX2_Ma
x・キーK15並びにSpecZ2・キーK16の操作
によって格納領域のそれぞれのアドレスが決定され、そ
の後に入力されるテン・キーあるいはダイヤル式キーに
よる実数値が、第2の不要不純物イオン種の目標AMU
値,第2の不要不純物のオートシーキングの検索範囲で
ある検索用最小AMU値及び検索用最大AMU値並びに
規格値としてそれぞれ該当アドレスに格納されることに
なる。
【0074】次に、ステップS4において、判別手段4
2を通じて、自動によるビーム出しが選択されているか
否かが判別される。この判別は、所定格納領域に格納さ
れている自動/手動選択キーK1に関するデータが
「0」であるかどうかで行なわれる。
【0075】上記データが「0」であって、現在「自
動」が選択されている場合、次のステップS5に進み、
自動ビーム出し手段47(自動ビーム出しサブルーチ
ン)に入る。
【0076】この自動ビーム出し手段47は、図10に
示すように、セットアップカップ14からA/D変換器
16及び入力ポート35を通じて入力される検出データ
Dを受け取って、データRAM34の所定格納領域に格
納する検出データ受取り手段61と、検出データDと規
格との条件判別を行なう条件判別手段62と、イオン源
駆動回路12に対してスタンバイ状態を指示するための
信号(起動信号Ss)を出力するスタンバイ要求手段6
3と、指定されたAMU値に対応する電磁石制御値Db
を演算若しくは電磁石制御値に関する固定のデータファ
イルから取り出して出力ポート36を通じて電磁石駆動
回路13に出力する電磁石制御値出力手段64と、指定
されたビーム電流値に対応する引出し電圧値Dvを演算
若しくは引出し電圧値に関する固定のデータファイルか
ら取り出して出力ポート36を通じてイオン源駆動回路
12に出力する引出し電圧値出力手段65と、ビーム出
しを停止するための信号(停止信号So)を出力ポート
36を通じてイオン源駆動回路12に出力するビーム出
し停止要求手段66と、制御系24によるイオン注入装
置のシーケンス制御に使用される各種パラメータの設定
を微調整するためのパラメータ微調整手段67を有して
構成されている。
【0077】そして、この自動ビーム出し手段47(自
動ビーム出しサブルーチン)は、図11に示すように、
まず、ステップS101において、スタンバイ要求手段
63を通じて、イオン源駆動回路12に対し、出力ポー
ト36を介して起動信号Ssを出力する。イオン源駆動
回路12は、コントローラ11からの起動信号Ssの入
力に基づいてイオン源1に初期電圧を印加してイオン源
1をスタンバイ状態にする。
【0078】次に、ステップS102において、電磁石
制御値出力手段64を通じて、必要イオン種の目標AM
U値(AMUY_Target・キーK6にて入力され
た値。以下、単にAMUY値と記す)に対応する電磁石
制御値Dbを、演算若しくは電磁石制御値に関する固定
のデータファイルから上記AMUY値をアドレスとして
取り出す。
【0079】次に、ステップS103において、上記演
算若しくは取り出した上記AMUY値に対応する電磁石
制御値Dbを出力ポート36を通じて電磁石駆動回路1
3側に出力する。
【0080】コントローラ11から出力された上記電磁
石制御値Dbは、途中のD/A変換器18にてアナログ
の制御信号Sbに変換されて電磁石駆動回路13に供給
される。電磁石駆動回路13は、供給された制御信号S
bの内容(電流レベル,電圧レベル若しくは周波数レベ
ル)に対応したレベルの励磁電流を電磁石8に流す。こ
れによって、電磁石8からは上記制御信号Sbの内容に
対応する強さHの磁場が発生することになる。
【0081】次に、ステップS104において、引出し
電圧値出力手段65を通じて、必要イオン種のビーム電
流値(Y・キーK5にて入力された値。以下、単にY値
と記す)に対応する引出し電圧値Dvを、演算若しくは
引出し電圧値に関する固定のデータファイルから上記Y
値をアドレスとして取り出す。
【0082】次に、ステップS105において、上記演
算若しくは取り出したY値に対応する引出し電圧値Dv
を出力ポート36を通じてイオン源駆動回路12側に出
力する。
【0083】コントローラ11から出力された上記引出
し電圧値Dvは、途中のD/A変換器17にてアナログ
の電圧信号Svに変換されてイオン源駆動回路12に供
給される。イオン源駆動回路12は、供給された電圧信
号Svを引出し電圧としてイオン源1に印加する。これ
によって、イオン源1から発生したイオンが上記引出し
電圧Svに応じた量ほど引き出されて出射されることに
なる。
【0084】このため、イオン源1から出射されたイオ
ンは、途中の質量分析部4において、電磁石8からの磁
場Hにより円運動を行なって後段の加速管5に導かれる
ことになるが、上述したように、磁場の強さH及び引出
し電圧Svにて決まる特定のAMUのイオンのみが分析
スリット板9を通じて後段の加速管5に導かれること
になる。この場合、必要イオン種のAMUと同等のAM
Uを有するイオンが後段の加速管5に導かれる。
【0085】次に、ステップS106において、検出デ
ータ受取り手段61を通じて、セットアップカップ14
からアンプ15,A/D変換器16及び入力ポート35
を通じて入力される検出データDを受け取って、データ
RAM34の所定領域に格納する。
【0086】次に、ステップS107において、条件判
別手段62を通じて、検出データDが示すビーム電流値
(以下、検出ビーム電流値と記す)と設定した目標ビー
ム電流値(Y値)が同じか否かが判別される。
【0087】検出ビーム電流値Dと目標ビーム電流値
(Y値)が異なる場合、次のステップS108に進み、
条件判別手段62を通じて、検出ビーム電流値Dが設定
された最小ビーム電流値(Ymin値)未満か否かが判
別される。検出ビーム電流値Dが最小ビーム電流値(Y
min値)未満であれば、次のステップS109に進
み、パラメータ微調整手段67を通じて、ビーム電流値
を上げる方向に制御系の各種パラメータを微調整する。
【0088】一方、上記ステップS108において、検
出ビーム電流値Dが最小ビーム電流値(Ymin値)以
上である場合、ステップS110に進み、条件判別手段
62を通じて、今度は、上記検出ビーム電流値Dが設定
された最大ビーム電流値(Ymax値)よりも大きいか
否かが判別される。
【0089】検出ビーム電流値Dが最大ビーム電流値
(Ymax値)よりも大きい場合、次のステップS11
1に進み、パラメータ微調整手段67を通じて、ビーム
電流値を下げる方向に制御系の各種パラメータを微調整
する。
【0090】上記ステップS109の処理又はステップ
S111の処理が終了した時点でステップS106に戻
り、該ステップS106以降の処理を繰り返す。即ち、
パラメータ微調整手段67を通じて各種パラメータが変
更された後の検出ビーム電流値Dを判別し、検出ビーム
電流値Dが最小ビーム電流値(Ymin値)よりも小さ
ければビーム電流値を上げる方向に各種パラメータを微
調整し、最大ビーム電流値(Ymax値)よりも大きけ
ればビーム電流値を下げる方向に各種パラメータを微調
整するという処理を繰り返す。
【0091】そして、検出ビーム電流値Dが目標ビーム
電流値(Y値)と同じか又は最小ビーム電流値(Ymi
n値)と最大ビーム電流値(Ymax値)の間にある場
合、ステップS112に進み、ビーム出し停止要求手段
66を通じて、停止信号Soを出力ポート36を介して
イオン源駆動回路12に出力する。イオン源駆動回路1
2は、コントローラ11からの停止信号Soの入力に基
づいて、イオン源1に対する引出し電圧Svの印加を停
止する。これによって、イオン源1からのイオンの出射
は停止されることになる。
【0092】このとき、Y・キーK5の操作によって入
力された目標ビーム電流値が格納されている領域に、今
回の微調整にて決定されたビーム電流値が正規の目標ビ
ーム電流値(Y値)として格納される。即ち、設定され
た目標ビーム電流値(Y値)が今回のビーム電流値Dに
書き換えられることになる。
【0093】上記ステップS111でのビーム出し停止
要求処理が終了した段階で、この自動ビーム出し手段4
7(自動ビーム出しサブルーチン)が終了する。
【0094】次に、図8に示すメインルーチンに戻り、
上記ステップS4において、手動であると判別された場
合は、ステップS6に進み、手動によるビーム出し処理
が行なわれる。この処理は、例えば制御盤の操作卓にあ
る引出し電圧用のボリュームを手動にて操作することに
より、イオン源1からイオンを出射させ、設定されたY
値についてのイオン種についてのビーム電流値を確認し
ながら上記ボリュームを変更操作する。そして、所定の
ビーム電流値になった段階で、操作卓にある例えば完了
・キー(図示せず)を操作する。この完了・キーの操作
によって、Y・キーK5の操作によって入力された目標
ビーム電流値(Y値)が格納されている領域に、今回の
手動によるボリューム調整にて決定されたビーム電流値
が正規の目標ビーム電流値(Y値)として格納される。
即ち、設定された目標ビーム電流値(Y値)が手動によ
るビーム電流値に書換えられることになる。
【0095】次にステップS7において、判別手段42
を通じて、上記完了・キーが操作されたか否かが判別さ
れが行なわれ、完了・キーが操作されるまで該ステップ
S7が繰り返される。即ち、完了・キーの入力待ちとな
る。
【0096】イオン注入装置におけるビーム電流値が所
望の値になった段階で完了・キーが操作されることか
ら、この完了・キーの操作に基づいて当該ステップS7
での完了・キーの入力待ちが終了する。
【0097】上記ステップS5での自動ビーム出しサブ
ルーチン又は上記ステップS7での完了・キーの入力待
ちが終了した段階で次のステップS8に進み、判別手段
42を通じて、不純物モニタ「ON」が選択されている
か否かが判別される。この判別は、所定格納領域に格納
されている不純物モニタ・キーに関するデータが「0」
であるかどうかで行なわれる。
【0098】上記データが「0」であって、現在不純物
モニタ「ON」が選択されている場合、次のステップS
9に進み、判別手段42を通じて、今度は不純物モニタ
が初回が否かが判別される。この判別は、インデックス
レジスタjの値が「0」であるかどうかで行なわれる。
インデックスレジスタjの値が「0」であって不純物モ
ニタが初回であると判別された場合は、次のステップS
10に進み、AMUX1モニタ手段45(AMUX1モ
ニタサブルーチン)に入る。
【0099】一方、上記ステップS9において、初回で
ないと判別された場合は、ステップS11に進み、判別
手段42を通じて、不純物モニタを例えばnロット(又
はバッチ)毎に行なうか否かが判別される。この判別
は、モニタ頻度・キーK4にて設定された頻度値が
「0」でないかどうかで行なわれる。このモニタ頻度数
nに関しては、上述したように、ウェーハ何枚単位に、
あるいは何ロット(25枚/1ロット)おきにモニター
を行なうかの指定となる。
【0100】不純物モニタを例えばnロット毎に行なう
と判別された場合は、次のステップS12に進み、判別
手段42を通じて、今度は、インデックスレジスタjの
値が頻度値n以上であるか否かが判別される。インデッ
クスレジスタjの値が頻度値n以上である場合、上記ス
テップS10に進み、AMUX1モニタ手段(AMUX
1モニタサブルーチン)に入る。
【0101】なお、上記ステップS12において、イン
デックスレジスタjの値が頻度数n未満であると判別さ
れた場合、若しくは上記ステップS11において、頻度
数nが0であると判別された場合、若しくは上記ステッ
プS8において、不純物モニタ「OFF」が選択されて
いると判別された場合は、いずれも後述するステップS
13(図9参照)に進み、ステップS10〜ステップS
12に示すモニタ処理を行なわずに直接イオン注入処理
に入る。
【0102】ところで、上記AMUX1モニタ手段45
は、図12に示すように、上記図10で示す自動ビーム
出し手段47と同じように、検出データ受取り手段61
と、条件判別手段62と、スタンバイ要求手段63と、
電磁石制御値出力手段64と、ビーム出し停止要求手段
66とを有し、更に不要不純物イオン種のビーム電流値
と必要イオン種のビーム電流値との比(ビーム電流比
S)を演算するビーム電流比演算手段71と、不要不純
物イオンの減少が進まない場合にエラー信号Seを出力
ポート36を通じて警報手段19及び表示手段20に出
力するエラー信号出力手段72を有して構成されてい
る。
【0103】そして、このAMUX1モニタ手段45
(AMUX1モニタサブルーチン)は、図13に示すよ
うに、まず、ステップS201において、不純物モニタ
のトライ数を計数するカウンタとしてのインデックスレ
ジスタiに初期値「0」を格納して、該インデックスレ
ジスタiを初期化する。
【0104】次に、ステップS202において、スタン
バイ要求手段63を通じて、上記自動ビーム出し手段4
7や手動によるビーム出し処理にて設定された各種パラ
メータをイオン源駆動回路12や制御系24に出力して
イオン源1をスタンバイ状態にする。
【0105】次に、ステップS203において、オート
シーキングに使用されるAMU値を格納するための第1
のレジスタR1に第1の不要不純物イオンに関する最小
AMU値(AMUX1_Min値)を格納し、更にビー
ム電流値のピーク値を検索するために使用される第2の
レジスタR2に初期値「0」を格納して、該レジスタR
2を初期化する。この第2のレジスタR2に格納される
値は、ビーム電流値の前回のピーク値として定義される
ことになる。
【0106】次に、ステップS204において、電磁石
制御値出力手段64を通じて、第1のレジスタR1に格
納されているAMU値に対応する電磁石制御値Dbを、
演算若しくは電磁石制御値に関する固定のデータファイ
ルから上記AMU値をアドレスとして取り出す。
【0107】次に、ステップS205において、上記演
算若しくは取り出した第1のレジスタR1に格納されて
いるAMU値に対応する電磁石制御値Dbを出力ポート
36を通じて電磁石駆動回路13側に出力する。
【0108】コントローラ11から出力された上記電磁
石制御値Dbは、途中のD/A変換器18にてアナログ
の制御信号Sbに変換されて電磁石駆動回路13に供給
される。電磁石駆動回路13は、供給された制御信号S
bの内容(電流レベル,電圧レベル若しくは周波数レベ
ル)に対応したレベルの励磁電流を電磁石8に流す。こ
れによって、電磁石8からは上記制御信号Sbの内容に
対応する強さHの磁場が発生することになる。
【0109】これにより、イオン源1から出射されたイ
オンは、途中の質量分析部4において、電磁石8からの
磁場Hにより円運動を行なって後段の加速管5に導かれ
ることになるが、上述したように、磁場の強さHや引出
し電圧Sv等にて決まる特定のAMU値のイオン種のみ
が分析スリット板9を通じて後段の加速管5側に導かれ
ることになる。この場合、第1の不純物イオン種のAM
Uと同等のAMUを有するイオンが後段の加速管5側に
導かれる。
【0110】次に、図13のステップS206におい
て、検出データ受取り手段61を通じて、セットアップ
カップ14から入力ポート35を通じて入力される検出
データ(検出ビーム電流値D)を受け取って、データR
AM34の所定領域に格納する。
【0111】次に、ステップS207において、条件判
別手段62を通じて、検出ビーム電流値Dが第2のレジ
スタR2に格納されている電流値(即ち、前回のピーク
値)より大きいか否かが判別される。検出ビーム電流値
Dが前回のピーク値より大きい場合、次のステップS2
08に進み、上記検出ビーム電流値が前回のピーク値と
して第2のレジスタR2に格納する。
【0112】上記ステップS208での処理が終了した
段階、あるいはステップS207にて上記検出ビーム電
流値が第2のレジスタR2に格納されている前回のピー
ク値以下であると判別された場合は次のステップS20
9に進み、第1のレジスタR1に格納されているAMU
値を+更新する。この更新は、例えば予め設定された更
新幅(例えば+1)に従って更新されることになる。
【0113】次に、ステップS210において、条件判
別手段62を通じて、オートシーキングが終了したか否
かの判別が行なわれる。この判別は、第1のレジスタR
1に格納されているAMU値が第1の不要不純物イオン
に関する最大AMU値よりも大きいかどうかで行なわれ
る。第1のレジスタR1に格納されているAMU値が第
1の不要不純物イオンに関する最大AMU値以下である
場合は、上記ステップS204に戻り、該ステップS2
04以降の処理を繰り返す。即ち、ステップS209に
て更新されたAMU値に関するビーム電流値を検出し、
この検出されたビーム電流値が前回のピーク値よりも大
きいかどうかが判別され、大きい場合、前回のピーク値
として置き換えられることになる。
【0114】つまり、上記ステップS204〜ステップ
S209のオートシーキング処理においては、例えば図
15Aに示すように、ビームピークの分布がガウス近似
状に見られる場合、最小AMU値から最大AMU値の範
囲でピーク値を検出することとなるため、不純物量を正
確に把握することが可能となる。
【0115】そして、上記ステップS210において、
第1のレジスタR1に格納されているAMU値が最大A
MU値よりも大きいと判別された場合は、オートシーキ
ングが終了したとして図14のステップS211に進
む。
【0116】このステップS211においては、ビーム
電流比演算手段71を通じて、第1のレジスタR1に格
納されている第1の不要不純物イオンに関するビーム電
流値のピーク値と必要イオン種の目標ビーム電流値(自
動ビーム出し処理等において決定されたY値)との比
(ビーム電流比S)が演算される。
【0117】次に、ステップS212において、条件判
別手段62を通じて、上記ビーム電流比Sが規格外か否
かが判別される。この判別は、ビーム電流比SがSpe
cZ1・キーK11にて入力された規格値(Z1値)よ
り大きいかどうかで行なわれる。
【0118】ビーム電流比SがZ1値より大きい場合、
次のステップS214に進み、エラー信号出力手段72
を通じて、第1のエラー信号を出力ポート36を通じて
表示手段20に出力する。このとき、表示手段20に
は、例えば「ビーム電流比>Z1」というメッセージが
表示され、その旨をオペレータに知らせる。
【0119】上記ステップS213での第1のエラー信
号の出力処理終了した段階で、ステップS214に進
み、条件判別手段62を通じて、インデックスレジスタ
iの値が所定のトライ数M未満であるか否かが判別され
る。インデックスレジスタiの値が所定のトライ数M未
満である場合、次のステップS215に進み、所定時間
の遅延処理を行なう。
【0120】その後、ステップS216に進み、インデ
ックスレジスタiを+1更新して、上記ステップS20
3に戻り、該ステップS203以降の処理、即ちオート
シーキング処理を繰り返す。
【0121】そして、上記ステップS214において、
インデックスレジスタiの値が所定のトライ数M以上に
なった場合、ステップS217に進み、エラー信号出力
手段72を通じて、第2のエラー信号を出力ポート36
を介して警報手段19及び表示手段20に出力する。こ
れによって、警報手段19から警報が発せられ、同時に
表示手段20にて例えば「AMUX1減少せず メンテ
ナンス要」というメッセージが出力される。即ち、この
メッセージ表示は、モニタートライ開始後、所定時間を
過ぎても第1の不要不純物イオンが減少しない場合に行
なわれることになる。
【0122】その後、ステップS218において、ビー
ム出し停止要求手段66を通じて、停止信号Soを出力
ポート36を介してイオン源駆動回路12に出力する。
イオン源駆動回路12は、コントローラ11からの停止
信号Soの入力に基づいて、イオン源1に対する引出し
電圧Svの印加を停止する。これによって、イオン源1
からのイオンの出射は停止されることになる。
【0123】オペレータは、上記警報手段19からの警
報出力及び表示手段20での上記メッセージによって、
第1の不要不純物イオンの低減が有効に行なわれないこ
とを認識することができる。この場合、メッセージに従
って例えばイオン源1などに対するメンテナンスが行な
われる。そして、このメンテナンスが終了した段階で、
操作卓にある例えば完了・キー(図示せず)を操作す
る。
【0124】次にステップS219において、条件判別
手段62を通じて、完了・キーが操作されたか否かが判
別されが行なわれ、完了・キーが操作されるまで該ステ
ップS219が繰り返される。即ち、メンテナンス完了
待ちとなる。
【0125】メンテナンスが終了して完了・キーが操作
された段階で当該ステップS219でのメンテナンス完
了待ちが終了する。このステップS219が終了した場
合、強制的に図7で示すメインルーチンのステップS3
に戻り、設定のやり直し等を行なってステップS4以降
の処理を繰り返す。
【0126】他方、上記ステップS212において、ビ
ーム電流値SがZ1値以下であると判別された場合は、
次のステップS220に進み、ビーム出し停止要求手段
66を通じて、停止信号Soを出力ポート36を介して
イオン源駆動回路12に出力する。イオン源駆動回路1
2は、コントローラ11からの停止信号Soの入力に基
づいて、イオン源1に対する引出し電圧Svの印加を停
止する。これによって、イオン源1からのイオンの出射
は停止されることになる。
【0127】上記ステップS220でのビーム出し停止
要求処理が終了した段階で、このAMUX1モニタ手段
45(AMUX1モニタサブルーチン)が終了する。
【0128】次に、図9に示すメインルーチンに戻り、
次のステップS11において、判別手段42を通じて、
第2の不要不純物イオン種についてモニタすべきか否か
が判別される。この判別は、所定格納領域に格納されて
いるモニタ数・キーK3に関するデータが「2」である
かどうかで行なわれる。
【0129】上記データが「2」であって、現在、第2
の不要不純物イオン種についてのモニタが選択されてい
る場合、次のステップS12に進み、AMUX2モニタ
手段46(AMUX2モニタサブルーチン)に入る。
【0130】このAMUX2モニタ手段46は、上記図
12の機能ブロック図並びに図13及び図14のフロー
チャートで示すAMUX1モニタ手段45とほぼ同じで
あるため、その詳細は省略するが、このAMUX2モニ
タ手段46での処理は、ステップS204〜ステップS
209において、設定された第2の不要不純物イオンに
関する最小AMU値から最大AMU値にかけてビーム電
流値のピーク値を検索するという処理が行なわれ、更に
ステップS211において、上記のようにして検索され
たピーク値と必要イオン種のビーム電流値(自動ビーム
出し処理等において決定されたY値)との比(ビーム電
流比S)を演算する。
【0131】つまり、これまでの処理は、図15Bに示
すように、上記AMUX1モニタ手段45での処理で、
第1の不要不純物イオンに関し、その最小AMU値〜最
大AMU値の範囲でのピーク値と必要不純物イオンの目
標ビーム電流値との比が求められた後、その比と規格値
Z1との比較が行なわれ、更にこのAMUX2モニタ手
段46での処理において、第2の不要不純物イオンに関
し、その最小AMU値〜最大AMU値の範囲でのピーク
値と必要不純物イオンの目標ビーム電流値との比が求め
られた後、その比と規格値Z2との比較が行なわれるこ
とになる。
【0132】従って、ビームピークの分布がガウス近似
状に見られる場合、第1及び第2の不要不純物イオンの
不純物量を正確に把握することが可能となる。
【0133】そして、ステップS212において、条件
判別手段62を通じて、ビーム電流比SがSpecZ2
・キーにて入力された規格値(Z2値)より大きいか否
かが判別され、ビーム電流値SがZ2値よりも大きい場
合、ステップS213に進み、ビーム電流値SがZ2値
以下の場合、ステップS220に進む。
【0134】また、ステップS219において、メンテ
ナンスが完了した段階で、図8で示すメインルーチンの
ステップS3に進んで、該ステップS3以降の処理を繰
り返し、ステップS220でのビーム出し停止処理が終
了した段階でこのAMUX2モニタサブルーチンが終了
する。
【0135】次に、図9に示すメインルーチンに戻り、
次のステップS13において、ウェーハロード要求手段
49を通じて、ウェーハロード要求信号を出力ポート3
6を介してエンドステーション部3に出力する。
【0136】エンドステーション部3は、コントローラ
11からの上記ウェーハロード要求信号の入力に基づい
て、ディスク10の駆動機構を活性化させる。該駆動機
構は、別室にある多数枚の未処理ウェーハが格納されて
いるカセットから例えば1枚の未処理ウェーハを取り出
してディスク10上に載置保持させ、この未処理ウェー
ハが保持されたディスク10をエンドステーション部3
内に搬送する。搬送が終了した段階で、この駆動機構に
設置されているセンサ群23から搬送完了信号が出力さ
れる。
【0137】また、コントローラ11は、上記ウェーハ
ロード要求信号の出力と同時に表示手段20に対してメ
ッセージデータDmを送出し、表示手段20の画面上に
例えば「ロット番号を入力して下さい。」等のメッセー
ジを表示させる。オペレータは、このメッセージの表示
に従って例えばテン・キー等を用いてロット番号を入力
することになる。
【0138】また、上記メッセージと共に設定データに
変更があるかどうかの質問形式のメッセージを表示させ
るようにしてもよい。この場合、変更有りというオペレ
ータからの意思表示(YES・キーの操作等のような肯
定入力)があった場合、ステップS3にて説明したよう
に表示手段20の画面上にパラメータ設定用のメニュー
画面を表示させ、変更入力を促す。オペレータからの変
更入力があった場合、その変更入力に係るキー入力デー
タをデータRAM34の該当格納領域に格納し直す。
【0139】次に、ステップS14において、判別手段
42を通じて、エンドステーション部3に対するディス
ク10の駆動機構に設置されたセンサ群23からの搬送
完了信号の入力があったかどうかの判別が行なわれ、搬
送完了信号の入力があるまで該ステップS14が繰り返
される。即ち、搬送完了信号入力待ちとなる。このステ
ップS14においては、この完了信号の入力を待つほ
か、キー入力手段21からの完了・キーの入力を待つよ
うにしてもよい。
【0140】完了信号の入力(及び完了・キーの操作に
よるキー入力)があった場合、次のステップS15に進
み、判別手段42を通じて、キー入力手段21からのス
タート・キーの入力があったか否かの判別が行なわれ、
スタート・キーのキー入力があるまで該ステップS15
が繰り返される。即ち、スタート・キーの入力待ちとな
る。
【0141】スタート・キーの操作によるキー入力があ
った場合、次のステップS16に進み、イオン注入要求
手段48(イオン注入要求サブルーチン)に入る。
【0142】このイオン注入要求手段48は、図16に
示すように、上記図10で示す自動ビーム出し手段47
と同じように、スタンバイ要求手段63と、電磁石制御
値出力手段64と、ビーム出し停止要求手段66とを有
し、更にイオン注入処理が完了したかどうかの判別を行
なう完了判別手段81を有して構成されている。
【0143】そして、このイオン注入要求手段48(イ
オン注入要求サブルーチン)は、図17に示すように、
まず、ステップS301において、スタンバイ要求手段
63を通じて、上記自動ビーム出し手段47や手動によ
るビーム出し処理にて設定された各種パラメータをイオ
ン源駆動回路12や制御系24に出力してイオン源1を
スタンバイ状態にする。
【0144】次に、ステップS302において、電磁石
制御値出力手段64を通じて、必要イオン種のAMU値
(AMUY_Target値)に対応する電磁石制御値
Db(自動ビーム出し処理等にて決定されている値)を
出力ポート36を通じて電磁石駆動回路13側に出力す
る。
【0145】コントローラ11から出力された上記電磁
石制御値Dbは、途中のD/A変換器18にてアナログ
の制御信号Sbに変換されて電磁石駆動回路13に供給
される。電磁石駆動回路13は、供給された制御信号S
bの内容(電流レベル,電圧レベル若しくは周波数レベ
ル)に対応したレベルの励磁電流を電磁石8に流す。こ
れによって、電磁石8からは上記制御信号Sbの内容に
対応する強さHの磁場が発生することになる。
【0146】これにより、イオン源1から出射されたイ
オンは、途中の質量分析部4において、電磁石8からの
磁場Hにより円運動を行なって後段の加速管5に導かれ
ることになるが、上述したように、磁場の強さHや引出
し電圧Sv等にて決まる特定のAMUのイオンのみが分
析スリット板9を通じて後段の加速管5に導かれること
になる。この場合、必要イオン種が後段の加速管5に導
かれ、最終的に、エンドステーション部3に搬入されて
いるディスク10上のウェーハWに該必要イオン種が注
入されることになる。
【0147】所定時間経過後、あるいは既知の終点検知
によってセンサ群23からイオン注入の完了を示す信号
(注入完了信号)が出力される。
【0148】次に、ステップS303において、完了判
別手段81を通じて、イオン注入が完了したか否かが判
別される。この判別は、センサ群23からの注入完了信
号の入力に基づいて行なわれ、この注入完了信号が入力
されるまで該ステップS303が繰り返される。即ち、
イオン注入完了待ちとなる。
【0149】イオン注入が完了して、センサ群23から
注入完了信号が入力されると、次のステップS304に
進み、ビーム出し停止要求手段66を通じて、停止信号
Soを出力ポート36を介してイオン源駆動回路12に
出力する。イオン源駆動回路12は、コントローラ11
からの停止信号Soの入力に基づいて、イオン源1に対
する引出し電圧Svの印加を停止する。これによって、
イオン源1からのイオンの出射は停止され、ウェーハW
に対するイオン注入処理が終了することになる。
【0150】上記ステップS304でのイオン注入停止
要求処理が終了した段階でこのイオン注入要求手段48
が終了する。
【0151】次に、図9に示すメインルーチンに戻り、
次のステップS17において、ウェーハ排出要求手段5
0を通じて、ウェーハ排出要求信号を出力ポート36を
介してエンドステーション部3に出力する。
【0152】エンドステーション部3は、コントローラ
11からの上記ウェーハ排出要求信号の入力に基づい
て、ディスク10の駆動機構を活性化させる。該駆動機
構は、エンドステーション部3にあるディスク10を搬
送して別室にある多数枚の処理済みウェーハが格納され
ているカセットにディスク10上の処理済みウェーハW
を格納する。このウェーハWの排出処理が終了した段階
で、この駆動機構に設置されているセンサ群23から排
出完了信号が出力される。
【0153】次に、ステップS18において、判別手段
42を通じて、エンドステーション部3に対するディス
ク10の駆動機構に設置されたセンサ群23からの排出
完了信号の入力があったかどうかの判別が行なわれ、排
出完了信号の入力があるまで該ステップS18が繰り返
される。即ち、排出完了待ちとなる。
【0154】次に、ステップS19において、モニタ回
数を示すカウンタであるインデックスレジスタjを+1
更新する。
【0155】次に、ステップS20において、判別手段
42を通じて、プログラム終了要求があったかどうかが
判別される。この判別は、電源OFFなどの終了要求割
り込みの発生があったかどうかで行なわれる。
【0156】そして、このステップS20においては、
上記終了要求がない場合、図8のステップS8に戻っ
て、該ステップS8以降の処理が繰り返され、次のロッ
トに関するモニタ処理及びイオン注入処理が行なわれ
る。上記終了要求があった場合は、このイオン注入処理
プログラムが終了することになる。
【0157】このように、上記実施の形態に係るイオン
注入装置においては、必要イオン種のビーム電流値と不
要不純物イオン種のビーム電流値との比を設定した規格
と比較して、その比較結果が規格を満足する場合に、即
ち、不要不純物イオン種のビーム電流値が所望の値まで
低減した段階で、イオン注入を開始するようにしたの
で、イオン源1から出射されたイオンビームへの不要な
不純物イオンの混入が低減された段階でのイオン注入を
実現でき、作製される半導体装置の特性の向上及び歩留
まりの向上を達成することができる。
【0158】なお、上記実施の形態においては、ビーム
電流比の演算をビーム電流比演算手段でのプログラム演
算で行なうようにしたが、その他、イオン注入装置とは
別個のプログラム電卓等を使用し、ビーム出し時に得ら
れたビーム電流値を入力して演算する手法や、ビーム出
し時に得られたビーム電流値をもとに手計算によって求
める手法などを採用することができる。
【0159】また、上記ビーム電流比の演算をソフトウ
ェア上でのプログラム演算ではなく、専用回路を有する
IC(ゲートアレイ,ASIC,ROM等)を使用して
演算するようにしてもよい。
【0160】上記実施の形態においては、AMUX1モ
ニタ手段45やAMUX2モニタ手段46において、最
小AMU値から最大AMU値で決定される範囲で不要不
純物イオンのビーム電流値のピーク値を検索するという
オートシーキングを行なって、このオートシーキングに
て検索されたピーク値と目標ビーム電流値との比を求
め、この比と予め設定しておいた規格値とを比較し、上
記比が規格値内にあれば実際のイオン注入を行なうよう
にしたが、その他の方法として以下のような方法も考え
られる。
【0161】即ち、自動ビーム引出し処理や手動による
ビーム引出し後において、電磁石制御値のみを変えて電
磁石に供給する励磁電流のレベルを変化させることによ
り、第1の不要不純物イオンのビーム電流値又は第2の
不要不純物イオンのビーム電流値を検出し、この検出し
たビーム電流値と必要不純物イオンの目標ビーム電流値
の比を求め、この比が規格値内にあるかどうかを判別し
て実際にイオン注入処理を行なうか否かを決定させる方
法である。
【0162】この方法の場合、電磁石の電源変動を考慮
しなければ、AMUX1モニタ手段45でのステップS
204〜ステップS209の処理が省略されるため、処
理時間の短縮化につながることになる。
【0163】また、自動ビーム引出し処理等では、所望
のビーム電流値を得るために各種パラメータを微調整す
るようにしたが、これに合わせて引出し電圧を変更させ
るようにしてもよい。但し、引出し電圧を変化させる
と、イオン源の調整のためのパラメータが微妙に変化す
ることになるため、オートシーキングにやや時間がかか
るという傾向がある。
【0164】
【実施例】第1実施例 次に、具体的に、ガラス基板上に多結晶シリコン層を形
成した後、該多結晶シリコン層に対してシリコンイオン
を注入して非晶質化し、その後、熱処理を行なって、グ
レンサイズの大きな多結晶シリコン層を形成する製造工
程において、上記多結晶シリコン層にシリコンイオンを
注入する場合に、上記実施の形態に係るイオン注入装置
を用いた第1実施例を図18〜図22を参照しながら説
明する。
【0165】上記製造工程は、ガラス基板上に大粒径の
多結晶シリコン層を活性層とするTFTを作製するもの
であって、特に、液晶表示装置を製造する場合に行なわ
れる工程である。
【0166】簡単に上記製造工程を図18に基づいて説
明すると、まず、図18Aに示すように、ガラス基板1
01上に、多結晶シリコン層102を例えば減圧CVD
法等によって堆積する。
【0167】その後、図18Bに示すように、ガラス基
板101上に形成された多結晶シリコン層102に対し
てシリコンイオン(Si+ )を注入して、上記多結晶シ
リコン層102を非晶質化して非晶質シリコン層103
とする。
【0168】その後、図18Cに示すように、低温(6
00℃)による熱処理を行なうことによって、上記非晶
質シリコン層103内の核が結晶成長し、大粒径の多結
晶シリコン層104が形成される。
【0169】図18Bの工程で、多結晶シリコン層10
2に対してシリコンイオン(Si+)をイオン注入する
場合、通常は、イオン注入装置における質量分析部4で
シリコンイオン(Si+ )を選別しているが、この選別
原理は、既に述べたように、「そのイオンの質量m/そ
のイオン電荷q」の関係により行なっているため、AM
U値がシリコンイオン(Si+ :AMU28)とほぼ同
じであるFe++,CO + 及びN2 + 等の不要な不純物イ
オンも同時にイオン注入されることになる。
【0170】ここで、総ドーズ量が一定で熱処理時間を
固定した場合での不純物イオンの量とグレイン粒径(グ
レインサイズ)との関係は、図19のようになる。即
ち、多結晶シリコン層102中の不要な不純物の量が多
くなると、核の結晶成長速度が低下し、図18Cでの低
温による熱処理を行なってもグレイン粒径は小さいもの
となる。
【0171】この不要な不純物の量は、イオン源1のソ
ース6を交換した直後やイオン源1のガスを切り替えた
直後等に増加しやすい。また、この不要な不純物が多結
晶シリコン層102中に多いと、その後の熱処理で結晶
欠陥を誘起しやすく、電気的特性の劣化を引き起こし、
結果的にデバイス特性の劣化につながるという不都合が
ある。
【0172】そこで、本実施例においては、まず、図8
のステップS5での自動ビーム出し処理又はステップS
6での手動によるビーム出しを行なって、AMU28の
イオン種(この場合、シリコンイオン)についてのビー
ム電流を調整して必要なビーム電流値を決定する。
【0173】その後、図8で示すステップS10でのA
MUX1モニタ処理において、今度は、AMU16のイ
オン種(この場合、酸素イオン)についてのビーム電流
値を求めて、更に該AMU16のビーム電流値とAMU
28のビーム電流値との比(ビーム電流比)を求める。
そして、このビーム電流比が所定の規格内にあるかどう
かを判別し、上記ビーム電流比が所定の規格内となった
段階でイオン注入を開始する。
【0174】上記ビーム電流比は、AMU16のマスス
ペクトルとAMU28のマススペクトルとの比(マスス
ペクトル比)と等価であり、このマススペクトル比とグ
レイン粒径との関係をみた場合、図20に示すように、
酸素の量(分圧)が小さくなってマススペクトル比が小
さくなると、グレイン粒径が拡大する傾向にあることが
わかる。
【0175】また、イオン源1のソース交換直後の経過
時間とマススペクトル比との関係をみると、図21及び
図22に示すように、ソース交換直後においては、酸素
の量が多いことがわかる。
【0176】従って、上記ビーム電流比と規格値とを比
較しながら、ビーム電流比が規格を満足したことを確認
後、イオン注入することにより、図18Cの工程におい
て、大粒径の多結晶シリコン層104を得ることが可能
となる。また、多結晶シリコン層102中の不要な不純
物の量が減少するため、結晶欠陥の発生率が低下し、電
気的特性の向上を図ることができると同時に、その後に
TFTを形成した場合のデバイス特性の向上を図ること
ができ、液晶表示装置の歩留まりを向上させることがで
きる。
【0177】なお、上述のように、イオン源1のソース
交換直後において酸素の量が多く、時間の経過に従って
上記酸素の量が減ることから、簡易的に、ソース交換
後、所定時間経過後にイオン注入を開始するようにして
もよい。
【0178】上記所定時間としては、作製される半導体
装置が多種多様である場合、各半導体装置に適した時間
が必要であるが、一例として、図22に示すように、5
〜6時間必要になる。
【0179】実際、上記所定時間経過しても、不純物の
量が減少しない、あるいは減少の程度が非常に小さい場
合は、イオン注入作業を中止して、トラブルシュート
(メンテナンス)を行なった後、再度不純物モニタを行
なう。この処理は、図14で示すAMUM1(又はAM
UM2)モニタ手段45(又は46)でのステップS2
17〜ステップS219に反映されている。
【0180】第2実施例 次に、シリコン基板上に例えばエンハンスメント形nチ
ャネルMOSトランジスタを作製する製造工程におい
て、上記シリコン基板にn形不純物として、例えば燐
(P)をイオン注入する場合に、上記実施の形態に係る
イオン注入装置を用いた第2実施例を図23〜図25を
参照しながら説明する。
【0181】上記MOSトランジスタの製造工程は、ま
ず、図23Aに示すように、例えばp形のシリコン基板
あるいはp形のウェル領域(以下、単に基体と記す)1
11上に熱酸化あるいはCVD法等の手法によってSi
2 膜による薄膜のゲート絶縁膜112を形成する。
【0182】その後、図23Bに示すように、上記基体
111の表面にMOSトランジスタのしきい値を制御す
るためのイオン注入を行なって、しきい値制御用領域1
13を形成する。この場合、nチャネルMOSトランジ
スタを想定していることから、n形の不純物、例えば燐
(P)又は砒素(As)がイオン注入されることにな
る。
【0183】その後、図23Cに示すように、全面に例
えば多結晶シリコン層、高融点シリサイド層あるいは高
融点ポリサイド層等による電極層を形成した後、該電極
層を例えばRIE等の異方性エッチングによるパターニ
ングを行なって上記電極層によるゲート電極114を形
成する。
【0184】その後、上記ゲート電極114をマスクと
して基体111の表面に高濃度のn形の不純物、例えば
燐(P)又は砒素(As)をイオン注入して、基体11
1の表面にn形のソース領域115及びドレイン領域1
16を形成する。その後、高温(約1000℃)のアニ
ール処理を行なって結晶性の改善等を目的とした活性化
を行なう。
【0185】その後、図24Aに示すように、全面に例
えばSiO2 等からなる層間絶縁膜117を形成した
後、上記ソース領域115及びドレイン領域116に到
達するコンタクトホール118及び119を形成する。
【0186】その後、図24Bに示すように、全面にA
l等からなる配線層を形成した後、該配線層をパターニ
ングしてソース取出し電極120及びドレイン引出し電
極121を形成する。その後、全面にSiN等からなる
パッシベーション膜(図示せず)を形成して本実施例に
係るMOSトランジスタが作製される。
【0187】そして、上記図23Bで示す工程や図23
Cで示す工程において、基体111の表面に燐イオン
(P+ )をイオン注入する場合、通常は、イオン注入装
置における質量分析部4で燐イオン(P+ )を選別して
いるが、この選別原理は、既に述べたように、「そのイ
オンの質量m/そのイオン電荷q」の関係により行なっ
ているため、AMU値が燐イオン(P+ :AMU31)
とほぼ同じであるBFH + 等の不純物イオンも同時にイ
オン注入されることになる。
【0188】イオン源1へのガス供給系は、図25に示
すように、通常、2系統以上のガス供給ラインから構成
されており(図に示すガス供給系は3系統)、各ガス供
給ラインは、一般的にガスボトル(121A、121B
及び121C)、圧力調整弁(レギュレータ)(122
A,122B及び122C)及びガス流量調整弁(マス
フロー)(123A,123B及び123C)が接続さ
れて構成されている。従って、ガスボトル(121A,
121B及び121C)からのガスは、レギュレータ
(122A,122B及び122C)にてその注入圧力
が調整された後、マスフロー(123A,123B及び
123C)にて流量が調整されてソース6に供給される
ことになる。
【0189】ここで、ガスボトル121Aに充填されて
いるガスをPH3 とし、ガスボトル121Cに充填され
ているガスをBF3 とした場合において、マスフロー1
23Aを「開」にし、マスフロー123Cを「閉」にし
た場合、通常は、ガスボトル121AからのPH3 ガス
のみがソース6に供給されることになる。
【0190】しかし、マスフロー123Cに異常が生
じ、ガス漏れが発生した場合には、ガスボトル121A
からのPH3 ガスに加えて、ガスボトル121Cからの
BF3ガスもソース6に供給されることになる。
【0191】このような状態において、ソース6にてイ
オン生成すると、燐イオン(P+ )のほかにBFH+
の不純物イオンが増加することになる。この不純物イオ
ン(BFH+ )は、燐イオン(P+ )と質量が同じであ
るため、イオン注入装置における質量分析部4では燐イ
オン(P+ )と同じ軌道を通って、エンドステーション
部3にあるウェーハ(基体111)に到達する。
【0192】上記現象は、上記のようなマスフローの故
障による場合のほか、ガス種の切替え直後においても生
じ、切替え前に使用されていたガスの残留分(残留ガ
ス)の影響で、上記と同様に、切替え後において必要な
不純物イオンに不要な不純物イオンの混入が増加すると
いう問題が生じる可能性がある。
【0193】この場合、基体111の表面へのイオン注
入により形成されたn形の不純物拡散領域中に、不要な
p形の不純物(ここではボロン(B))が導入されてし
まい、所望の電気的ポテンシャルが得られず、これによ
り、電気的特性の劣化を引き起こし、デバイス上好まし
くない。
【0194】そこで、本実施例においては、まず、図8
のステップS5での自動ビーム出し処理又はステップS
6での手動によるビーム出しを行なって、AMU31の
イオン種(この場合、燐イオン)についてのビーム電流
を調整して必要なビーム電流値を決定する。
【0195】その後、ステップS10でのAMUX1モ
ニタ処理において、今度は、AMU11のイオン種(こ
の場合、ボロンイオン)についてのビーム電流値を求め
て、更に該AMU11のビーム電流値と上記AMU31
のビーム電流値との比(ビーム電流比)を求める。そし
て、このビーム電流比が所定の規格内にあるかどうかを
判別し、上記ビーム電流比が所定の規格内となった段階
でイオン注入を開始する。
【0196】このように、上記ビーム電流比と規格値と
を比較しながら、ビーム電流比が規格を満足したことを
確認後、イオン注入することにより、シリコン基板への
不要な不純物イオン(燐イオンに対するボロンイオン)
の注入量が減少するため、しきい値制御用の不純物拡散
領域113やソース領域115並びにドレイン領域11
6等での電気的ポテンシャルの変動が少なくなり、これ
により、電気的特性の向上を図ることができると同時
に、その後にMOSトランジスタを作製した場合のデバ
イス特性の向上を図ることができ、MOSトランジスタ
の歩留まりを向上させることができる。
【0197】上記例では、AMU31の燐イオンに対し
て、AMU11のボロンイオンをモニタするようにした
が、その他、弗素イオン(AMU19)もしくは水素イ
オン(AMU1)をモニタするようにしてもよい。
【0198】また、ソース6等の材質にモリブデン(M
o)が使用されている場合には、燐イオンをイオン注入
する際、Moイオン(AMU96)をモニタすることが
好ましい。
【0199】イオン注入するn形不純物として砒素(A
s)を用いる場合は、弗素イオン(AMU19)をモニ
タすることが好ましいが、Moイオン(AMU96),
Feイオン(AMU56)をモニタするようにしてもよ
い。
【0200】第3実施例 上記第2実施例では、基体111上にMOSトランジス
タを作製する場合に、本実施の形態に係るイオン注入装
置を適用した場合を示したが、その他、固体撮像素子を
作製する場合に適用させることもできる。
【0201】図26に固体撮像素子の一例を示す。この
図26は、固体撮像素子の受光部(被写体からの入射光
をその光量に応じた電荷量に変換する部分)とその周辺
の断面を示すものである。
【0202】この固体撮像素子の構成を簡単に説明する
と、該固体撮像素子は、例えばn形のシリコン基板13
1にp形不純物(例えばボロン(B))の導入によるp
形のウェル領域132と、上記受光部133を形成する
ためのn形の不純物拡散領域134と、垂直転送レジス
タ135を構成するn形の転送チャネル領域136並び
にp形のチャネルストッパ領域137が形成され、更に
上記n形の不純物拡散領域134の表面にp形の正電荷
蓄積領域138が形成され、n形の転送チャネル領域1
36の直下にスミアの低減を目的とした第2のp形ウェ
ル領域139がそれぞれ形成されている。なお、n形の
不純物拡散領域134と転送チャネル領域136間のp
形領域は、読出しゲート部RGを構成する。
【0203】また、この固体撮像素子は、図示するよう
に、n形シリコン基板131の表面にp形のウェル領域
132を形成して、このウェル領域132よりも浅い位
置に上記受光部133を構成するn形の不純物拡散領域
134を形成することで、いわゆる電子シャッタの機能
を有するように構成されている。
【0204】また、この固体撮像素子においては、上記
n形の不純物拡散領域134とp形のウェル領域132
とのpn接合によるフォトダイオード,n形の不純物拡
散領域134と読出しゲート部RGとのpn接合による
フォトダイオード,n形の不純物拡散領域134とチャ
ネルストッパ領域137とのpn接合によるフォトダイ
オード、並びにn形の不純物拡散領域134とp形の正
孔蓄積領域138とのpn接合によるフォトダイオード
によって受光部133(光電変換部)が構成され、この
受光部133が多数個マトリクス状に配列されて固体撮
像素子のイメージ部が構成されている。そして、カラー
撮像方式の場合、上記受光部133に対応して形成され
る色フィルタ(三原色フィルタや補色フィルタ)の配色
などの関係によって、例えば互いに隣接する4つの受光
部133にて1つの画素を構成するようになっている。
【0205】また、転送チャネル領域136,チャネル
ストッパ領域137及び読出しゲート部RG上に、例え
ばSiO2 膜を介してSi3 4 膜及びSiO2 膜が順
次積層され、これらSiO2 膜,Si3 4 膜及びSi
2 膜による3層構造のゲート絶縁膜140上に1層目
の多結晶シリコン層及び2層目の多結晶シリコン層によ
る4つの転送電極(図26においては代表的に1層目の
多結晶シリコン層による転送電極141を示す)が形成
され、これら転送チャネル領域136,ゲート絶縁膜1
40及び転送電極141によって垂直転送レジスタ13
5が構成される。
【0206】上記転送電極141の表面には、熱酸化に
よるシリコン酸化膜(SiO2 膜)142が形成されて
おり、この転送電極141を含む全面にはPSGからな
る層間絶縁膜143が形成され、この層間絶縁膜143
上に下層の転送電極141を覆うようにAl層による遮
光膜144(以下、Al遮光膜と記す)が形成され、こ
のAl遮光膜144を含む全面に保護膜(例えばプラズ
マCVD法によるSiN膜等)145が形成されてい
る。
【0207】上記Al遮光膜144は、受光部133上
において選択的にエッチング除去されており、光は、こ
のエッチング除去によって形成された受光部開口144
aを通じて受光部133内に入射されるようになってい
る。
【0208】なお、上記図26の断面図においては、簡
単のため、保護膜145上の平坦化膜,色フィルタ及び
マイクロ集光レンズなどは省略してある。
【0209】次に、上記実施例に係る固体撮像素子の製
造方法を簡単に説明すると、まず、通常のCCDプロセ
スを用いて、n形の不純物(燐(P)又は砒素)及びp
形の不純物(ボロン(B))の例えばイオン注入や膜拡
散等による導入及び熱処理による活性化を行って、n形
シリコン基板131上の第1のp形ウェル領域132
に、n型の転送チャネル領域136,p形のチャネルス
トッパ領域137及び第2のp形ウェル領域139を形
成する。
【0210】その後、転送チャネル領域136上に例え
ばSiO2 等からなるゲート絶縁膜140を介して多結
晶シリコン層による転送電極141を形成する。その
後、熱酸化を施して転送電極141の表面に薄い熱酸化
膜(SiO2 膜)142を形成する。なお、上記ゲート
絶縁膜140に含まれるSiO2 膜は、シリコン基板1
1に対する熱酸化によって形成してもよく、CVD法に
て被着形成するようにしてもよい。
【0211】その後、転送電極141をマスクとして第
1のp形ウェル領域132の表面にn形の不純物、例え
ば燐(P)をイオン注入し、更に活性化して、該第1の
p形ウェル領域132の表面にn形の不純物拡散領域1
34を形成する。このとき、該n形の不純物拡散領域1
34と第1のp形ウェル領域132とのpn接合等によ
って受光部133が形成される。
【0212】上記受光部133の形成後、再び上記転送
電極141をマスクとして今度はp形の不純物、例えば
ボロン(B)をイオン注入し、更に活性化してn形の不
純物拡散領域134の表面にp形の正孔蓄積領域138
を形成する。上記不純物のイオン注入においては、シリ
コン基板131の表面に形成されたゲート絶縁膜140
がイオン注入による照射損傷を吸収するためのバッファ
層として機能する。
【0213】その後、全面に層間絶縁膜であるPSG膜
143を厚み200〜400nm程度、例えばCVD法
により堆積する。
【0214】その後、全面にAl遮光膜144を形成し
た後、例えば垂直モードによるRIE(反応性イオンエ
ッチング)でAl遮光膜144をパターニングして受光
部開口144aを形成する。
【0215】そして、Al遮光膜144を含む全面に表
面保護用のシリコン窒化膜145を厚み300〜500
nm程度、プラズマCVD法にて成膜して本実施例に係
る固体撮像素子が作製されることになる。なお、上記プ
ラズマCVD法によるシリコン酸化膜(即ち、P−Si
O膜145)及び下層のPSG膜143にて受光部13
3上のパッシベーション膜が構成されることになる。
【0216】この固体撮像素子の製造工程のうち、不純
物イオンのイオン注入処理において、上記MOSトラン
ジスタの製造工程にて説明したように、例えばn形の不
純物イオン(例えば燐イオン)をイオン注入する場合、
まず、図8のステップS5での自動ビーム出し処理又は
ステップS6での手動によるビーム出しを行なって、A
MU31のイオン種(この場合、燐イオン)についての
ビーム電流を調整して必要なビーム電流値を決定する。
【0217】その後、図8のステップS10でのAMU
X1モニタ処理において、今度は、AMU11のイオン
種(この場合、ボロンイオン)についてのビーム電流値
を求めて、更に該AMU11のビーム電流値と上記AM
U31のビーム電流値との比(ビーム電流比)を求め
る。そして、このビーム電流比が所定の規格内にあるか
どうかを判別し、上記ビーム電流比が所定の規格内とな
った段階でイオン注入を開始する。
【0218】このように、上記第3実施例においても、
上記第1実施例及び第2実施例の場合と同様に、上記ビ
ーム電流比と規格値とを比較しながら、ビーム電流比が
規格を満足したことを確認後、イオン注入するようにし
ているため、シリコン基板131への不要な不純物イオ
ン(例えば燐イオンに対するボロンイオン)の注入量が
減少するため、n形の転送チャネル領域136等での電
気的ポテンシャルの変動が少なくなり、これにより、電
荷の転送特性や電気的特性の向上を図ることができると
同時に、その後に固体撮像素子を作製した場合のデバイ
ス特性の向上を図ることができ、固体撮像素子の歩留ま
りを向上させることができる。
【0219】上記第1実施例では多結晶シリコン層を非
晶質化するためのシリコンイオンのイオン注入処理に、
第2実施例ではMOSトランジスタを構成するしきい値
制御用の不純物拡散領域113やソース領域115及び
ドレイン領域116を形成するための燐イオンのイオン
注入処理に、第3実施例では固体撮像素子を構成するn
形の転送チャネル領域136等への不純物イオンのイオ
ン注入処理に本実施の形態に係るイオン注入装置を使用
した例を示したが、その他、GaAs等その他の半導体
装置あるいは表面改質等を目的としたイオン注入処理に
おいても有効である。
【0220】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る半導体製造
装置によれば、イオン源からの所定のイオン種を試料に
対してイオン注入するイオン注入手段と、上記イオン種
に混入する少なくとも1種の不純物イオンのビーム電流
と所定のイオン種のビーム電流との比を演算する演算手
段と、上記演算手段での演算結果が、所定の規格内にあ
る場合にイオン注入手段に対してイオン注入の開始を指
示する制御手段とを設けるようにしたので、イオン源か
ら出射されたイオンビームへの不要な不純物イオンの混
入が低減された段階でのイオン注入を実現でき、作製さ
れる半導体装置の特性の向上及び歩留まりの向上を達成
することができる。
【0221】また、本発明に係る半導体製造方法によれ
ば、イオン源からの所定のイオン種を試料に対してイオ
ン注入する半導体製造方法において、上記イオン種に混
入する少なくとも1種の不純物イオンのビーム電流と所
定のイオン種のビーム電流との比が所定の規格内にある
場合にイオン注入を開始するようにしたので、イオン源
から出射されたイオンビームへの不要な不純物イオンの
混入が低減された段階でのイオン注入を実現でき、作製
される半導体装置の特性の向上及び歩留まりの向上を達
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体製造装置及び半導体製造方
法の実施の形態を例えば後段加速型のイオン注入装置に
適用した実施の形態(以下、単に実施の形態に係るイオ
ン注入装置と記す)を示す概略構成図である。
【図2】実施の形態に係るイオン注入装置の質量分析部
でのイオン選別原理を示す説明図である。
【図3】実施の形態に係るイオン注入装置のイオン源に
て生成されたイオンの質量スペクトル(マススペクト
ル)の例を示す特性図である。
【図4】実施の形態に係るイオン注入装置のビーム電流
計測系に使用されるコントローラとその周辺回路を示す
ブロック図である。
【図5】実施の形態に係るイオン注入装置の操作卓に配
列される各種操作キーの内訳を示す説明図である。
【図6】不要不純物イオンのオートシーキング処理にお
いて最大AMU値と最小AMU値を入力する必要性を示
す説明図である。
【図7】イオン注入処理手段の処理動作を示す機能ブロ
ック図である。
【図8】イオン注入処理手段の処理動作を示すフローチ
ャート(その1)である。
【図9】イオン注入処理手段の処理動作を示すフローチ
ャート(その2)である。
【図10】自動ビーム出し手段の処理動作を示す機能ブ
ロック図である。
【図11】自動ビーム出し手段の処理動作を示すフロー
チャートである。
【図12】AMUX1(X2)モニタ手段の処理動作を
示す機能ブロック図である。
【図13】AMUX1(X2)モニタ手段の処理動作を
示すフローチャート(その1)である。
【図14】AMUX1(X2)モニタ手段の処理動作を
示すフローチャート(その2)である。
【図15】AMUX1(X2)モニタ手段での不要不純
物イオンのオートシーキング原理を示す説明図である。
【図16】イオン注入要求手段の処理動作を示す機能ブ
ロック図である。
【図17】イオン注入要求手段の処理動作を示すフロー
チャートである。
【図18】本実施の形態に係るイオン注入装置の第1実
施例についてであって、液晶表示装置に使用されるTF
Tの活性層(多結晶シリコン層)の製造方法を示す工程
図である。
【図19】総ドーズ量が一定で熱処理時間を固定した場
合での不純物イオンの量とグレインサイズとの関係を示
す特性図である。
【図20】AMU16のマススペクトルとAMU28の
マススペクトルとの比(マススペクトル比)とグレイン
サイズとの関係を示す特性図である。
【図21】イオン源のソース交換後の経過時間に対する
マススペクトル比の変化を示す特性図(その1)であ
る。
【図22】イオン源のソース交換後の経過時間に対する
マススペクトル比の変化を示す特性図(その2)であ
る。
【図23】本実施の形態に係るイオン注入装置の第2実
施例についてであって、シリコン基板上に例えばエンハ
ンスメント形nチャネルMOSトランジスタを作製する
方法を示す工程図(その1)である。
【図24】本実施の形態に係るイオン注入装置の第2実
施例についてであって、シリコン基板上に例えばエンハ
ンスメント形nチャネルMOSトランジスタを作製する
方法を示す工程図(その2)である。
【図25】本実施の形態に係るイオン注入装置のイオン
源へのガス供給系を示す概略構成図である。
【図26】本実施の形態に係るイオン注入装置の第3実
施例についてであって、固体撮像素子の受光部とその周
辺の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 イオン源 2 ビームライン系 3 エンドステーション部 4 質量分析部 5 加速管 6 ソース 8 電磁石(アナライザー・マグネット) 9 分析スリット板 W ウェーハ 11 コントローラ 12 イオン源駆動回路 13 電磁石駆動回路 14 セットアップカップ 19 警報手段 20 表示手段 41 イオン注入処理手段 43 各種パラメータ設定手段 44 モニタ頻度判別手段 45 AMUX1モニタ手段 46 AMUX2モニタ手段 47 自動ビーム出し手段 48 イオン注入要求手段 49 ウェーハロード要求手段 50 ウェーハ排出要求手段 61 検出データ受取り手段 64 電磁石制御値出力手段 65 引出し電圧値出力手段 71 ビーム電流比演算手段 72 エラー信号出力手段

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン源からの所定のイオン種を試料に
    対してイオン注入するイオン注入手段と、 上記イオン種に混入する少なくとも1種の不要不純物イ
    オンのビーム電流と所定のイオン種のビーム電流値と
    の比を演算する演算手段と、 上記演算手段での演算結果が、所定の規格内にある場合
    にイオン注入手段に対してイオン注入の開始を指示する
    制御手段とを有することを特徴とする半導体製造装置。
  2. 【請求項2】 設定された範囲内で上記不要不純物イオ
    ンのビーム電流のピーク値を検索し、検索したピーク値
    を上記不要不純物イオンのビーム電流値とする検索手段
    を有することを特徴とする請求項1記載の半導体製造装
    置。
  3. 【請求項3】 上記イオン注入手段でのイオン注入は、
    多結晶シリコン層に対してシリコンを注入することを特
    徴とする請求項1又は2記載の半導体製造装置。
  4. 【請求項4】 上記イオン種がAMU28のシリコンで
    ある場合、上記不純物イオンがAMU16の酸素である
    ことを特徴とする請求項3記載の半導体製造装置。
  5. 【請求項5】 上記イオン注入手段でのイオン注入は、
    半導体基体に導電層となる不純物拡散領域を形成するた
    めの不純物イオンを注入することを特徴とする請求項1
    又は2記載の半導体製造装置。
  6. 【請求項6】 上記不純物拡散領域は、少なくともMO
    Sトランジスタのしきい値制御用の領域であることを特
    徴とする請求項5記載の半導体製造装置。
  7. 【請求項7】 上記不純物拡散領域は、固体撮像素子の
    少なくとも受光部にて蓄積された信号電荷を出力側に転
    送する転送チャネル領域であることを特徴とする請求項
    5記載の半導体製造装置。
  8. 【請求項8】 上記イオン種がAMU31の燐である場
    合、上記不純物イオンがAMU11のボロンであること
    を特徴とする請求項5記載の半導体製造装置。
  9. 【請求項9】 イオン源からの所定のイオン種を試料に
    対してイオン注入する半導体製造方法において、 上記イオン種に混入する少なくとも1種の不要不純物イ
    オンのビーム電流値と所定のイオン種のビーム電流値と
    の比が所定の規格内にある場合にイオン注入を開始する
    ことを特徴とする半導体製造方法。
  10. 【請求項10】 上記比をイオン源交換後の経過時間に
    換算し、時間管理でイオン注入の開始を運用することを
    特徴とする請求項9記載の半導体製造方法。
  11. 【請求項11】 設定された範囲内で上記不要不純物イ
    オンのビーム電流のピーク値を検索し、検索したピーク
    値を上記不要不純物イオンのビーム電流値とすることを
    特徴とする請求項9又は10記載の半導体製造方法。
  12. 【請求項12】 上記イオン注入は、多結晶シリコン層
    に対してシリコンを注入することを特徴とする請求項
    9、10又は11記載の半導体製造方法。
  13. 【請求項13】 上記イオン種がAMU28のシリコン
    である場合、上記不純物イオンがAMU16の酸素であ
    ることを特徴とする請求項12記載の半導体製造方法。
  14. 【請求項14】 上記イオン注入は、半導体基体に導電
    層となる不純物拡散領域を形成するための不純物イオン
    を注入することを特徴とする請求項9、10又は11記
    載の半導体製造方法。
  15. 【請求項15】 上記イオン種がAMU31の燐である
    場合、上記不純物イオンがAMU11のボロンであるこ
    とを特徴とする請求項14記載の半導体製造方法。
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