JPH0996581A

JPH0996581A - 漏水検知装置

Info

Publication number: JPH0996581A
Application number: JP27700595A
Authority: JP
Inventors: Toshihiro Kobayashi; 俊博小林
Original assignee: Shimadzu Corp
Current assignee: Shimadzu Corp
Priority date: 1995-09-28
Filing date: 1995-09-28
Publication date: 1997-04-08

Abstract

(57)【要約】【課題】迅速、高感度、確実に漏水事故を検知でき、
２次的な事故も防止でき、小型軽量で構造が簡単で廉価
な漏水検知装置を提供する。【解決手段】反射板６を漏水の流動面上に配置し、発
光素子５から出射される光を反射板６の上面において反
射させ、その反射光を受光素子７に受光させる。その受
光素子７の出力信号に基づき漏水を検知する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は漏水検知装置に関
し、例えば、原子力あるいはバイオ分野で使用されるグ
ローブボックス内に設置する電気炉保安設備として利用
できる。

【０００２】

【従来の技術と発明が解決しようとする課題】例えば、
グローブボックス内に電気炉を設置する場合、その表面
温度上昇を抑制するために電気炉の表面に冷却水配管を
設ける。そのような冷却水配管の接続箇所や冷却パイプ
等にトラブルが生じると、冷却水の漏出事故が発生す
る。

【０００３】そこで、グローブボックスの底面に円筒を
設け、その円筒内にフロートを配置し、その筒内に侵入
した漏水の液面上昇によるフロートの変位により作動す
るスイッチを設けたフロート式の漏水検知装置が用いら
れている。しかし、そのようなフロート式の漏水検知装
置では、その円筒内にフロートを浮上させるだけの量の
漏水の侵入があって初めて漏水検知が可能になる。その
ため、漏水事故に対する対応が遅れ、大きな事故につな
がる可能性がある。また、フロートが振動等により変位
して誤動作する場合もある。また、そのような円筒を設
けるためにグローブボックス等の設置場所の機械加工が
必要なため、設置場所が制限され、漏水の発生し易い箇
所に必ずしも設置できない。

【０００４】また、漏水検知装置として、発光素子と、
その発光素子から出射される光を屈折させるプリズム
と、その屈折光の受光素子と、そのプリズムを異種金属
により挟んでペルチェ効果により冷却する手段とを備
え、漏水時の湿度上昇によるプリズム表面における結露
により受光素子の受光量が減少することを利用し、その
受光素子の出力信号に基づき漏水を検知するものが提案
されている。しかし、そのようなペルチェ効果を利用し
た漏水検知装置では、部品点数が多く、また、大気の温
度や湿度の影響を受けないように温度制御を行なう必要
があり、構造が複雑で高価なものになってしまう。

【０００５】本発明は、上記課題を解決することのでき
る漏水検知装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の漏水検知装置
は、発光素子と、その発光素子から出射される光の反射
板と、その反射板の上面において反射する光の受光素子
とを有し、その反射板は漏水の流動面上に配置され、そ
の受光素子の出力信号に基づき漏水を検知することを特
徴とする。

【０００７】本発明の構成によれば、発光素子から出射
される光は、反射板の上面において反射して受光素子に
より受光される。その反射板は漏水の流動面上に配置さ
れるので、発生した漏水は反射板の上面に付着し、その
発光素子から出射される光を吸収すると共に乱反射させ
る。よって、漏水の発生により受光素子の受光光量は減
少するので、受光素子の出力信号に基づいて漏水を検知
することができる。これにより、その漏水量が僅かであ
っても迅速かつ高感度に漏水を検知して事故対応を早期
に行なうことが出来、振動による誤動作が生じることは
ないので確実に検知でき、その設置のために設置場所の
機械加工を必要としないので設置場所の選定の柔軟性が
増す。また、ペルチェ効果を利用した漏水検知装置に比
べ、部品点数が少なく、特別な制御を行なう必要がな
く、小型軽量で構造が簡単で廉価なものにできる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。

【０００９】図１に示す漏水検知装置１は、電気炉が設
置されているグローブボックスの内部に配置される検出
部２と、そのグローブボックスの外部に配置される信号
処理部３とを備え、その電気炉表面に設けられる冷却水
配管からの漏水検知に用いられる。

【００１０】その検出部２は、箱状のハウジング４と、
発光素子５と、受光素子７とを有する。そのハウジング
４の底部は反射板６により構成されている。その反射板
６は、例えば厚さ０．３ｍｍ〜０・５ｍｍ程度のステン
レス製とされ、その上面は鏡面仕上げされ、上記冷却水
配管からの漏水の流動面となるグローブボックスの底壁
上面に配置され、例えば接着剤により固定される。な
お、グローブボックスの底壁上面および反射板６の上面
は水平にするのが好ましい。そのハウジング４の側壁下
端に、図２にも示すように、漏水の浸入口４ａが形成さ
れている。その発光素子５と受光素子７とは、そのハウ
ジング４の側壁に取り付けられる。図３に示すように、
その発光素子５は赤外線発光ダイオード５ａと、この発
光ダイオード５ａの発する赤外線を絞る集光レンズ５ｂ
とを有し、その受光素子７はフォトトランジスタ７ａ
と、このフォトトランジスタ７ａの受光面に光を集める
集光レンズ７ｂとを有する。そのハウジング４の内部に
おいて、その発光素子５は、その反射板６に斜め上方か
ら赤外線を出射し、その赤外線は反射板６の上面におい
て反射され、その反射された赤外線を受光するように受
光素子７が配置される。

【００１１】その発光ダイオード５ａとフォトトランジ
スタ７ａは、配線を介して上記信号処理部３に接続され
る。その信号処理部３は、漏水検知信号出力端子３ａ、
３ｂと、漏水表示灯確認窓３ｃと、感度調整ダイアル３
ｄとを有する。

【００１２】図４に示すように、その信号処理部３は、
直流電源１１、リレー１２、表示灯１３、スイッチング
トランジスタ１４、コンパレータ１５、可変抵抗１６、
および抵抗１７、１８、１９を内蔵する。その発光ダイ
オード５ａは、その電源１１に抵抗１７を介して直列に
接続される。そのフォトトランジスタ７ａは、コレクタ
が抵抗１８を介して電源１１の正極に接続され、エミッ
タが抵抗１９を介して電源１１の負極に接続されると共
にコンパレータ１５の非反転入力端子に接続され、ベー
スが受光部に接続される。これにより、フォトトランジ
スタ７ａは、発光ダイオード５ａから出射された赤外線
の受光量に応じて、抵抗１９の両端間の電位差に相当す
る電圧信号を出力し、その電圧信号はコンパレータ１５
の非反転入力端子に入力される。その可変抵抗１６は電
源１１に直列に接続され、接触子を介してコンパレータ
１５の反転入力端子に感度調整用電圧信号を送る。その
可変抵抗１６の接触子は上記感度調整ダイアル３ｄの操
作により移動し、この移動によりコンパレータ１５の反
転入力端子に入力される感度調整用電圧信号の値Ｅｓを
変更することができる。そのリレー１２の励磁コイルの
一方の端子は電源１１の正極に接続され、他方の端子は
表示灯１３の一方の端子に接続される。そのリレー１２
のスイッチ端子１２ａ、１２ｂは、上記漏水検知信号出
力端子３ａ、３ｂに接続される。その表示灯１３の他方
の端子はスイッチングトランジスタ１４のコレクタに接
続される。そのスイッチングトランジスタ１４のエミッ
タは電源１１の負極に接続され、ベースはコンパレータ
１５の出力端子に接続される。

【００１３】漏水のない状態では、そのフォトトランジ
スタ７ａの出力する電圧信号の値Ｅｔは、コンパレータ
１５の反転入力端子に入力される感度調整用電圧信号の
値Ｅｓよりも大きくされる。これにより、そのコンパレ
ータ１５の出力はオンとなり、スイッチングトランジス
タ１４はオンとなり、リレー１２および表示灯１３は導
通状態となる。そのリレー１２の導通状態では、漏水検
知信号出力端子３ａ、３ｂから漏水検知信号が出力され
ることはない。また、その表示灯１３の導通による点灯
は漏水が生じていないことを示す。

【００１４】漏水が発生すると、反射板６の上面に漏水
が付着し、その漏水により発光素子５から出射される赤
外線が吸収されると共に乱反射されるので、フォトトラ
ンジスタ７ａの受光光量が減少する。よって、そのフォ
トトランジスタ７ａの出力する電圧信号の値Ｅｔは、コ
ンパレータ１５の反転入力端子に入力される感度調整用
電圧信号の値Ｅｓよりも小さくなる。これにより、その
コンパレータ１５の出力はオフとなり、スイッチングト
ランジスタ１４はオフとなり、リレー１２および表示灯
１３は非導通状態となる。そのリレー１２の非導通状態
によるリレースイッチのオン信号またはオフ信号が、漏
水検知信号出力端子３ａ、３ｂから漏水検知信号として
出力される。また、その表示灯１３の非導通による消灯
は漏水が生じていることを示す。

【００１５】上記漏水検知装置１によれば、漏水量が僅
かであっても迅速かつ高感度に漏水を検知して事故対応
を早期に行なうことが出来、振動による誤動作が生じる
ことはないので確実に検知でき、その設置のために設置
場所の機械加工を必要とせず、設置場所の選定の柔軟性
が増し、また、ペルチェ効果を利用した漏水検知装置に
比べ、部品点数が少なく、特別な制御を行なう必要がな
く、小型軽量で電気炉の近傍の漏水の発生し易い場所に
設置でき、構造が簡単で廉価なものになる。また、上記
実施形態の反射板６は厚さ０．３ｍｍ〜０・５ｍｍ程度
の薄板であるため、漏水量が僅かであっても浸入口４ａ
から浸入した漏水は上面に付着し、迅速に漏水を検知で
きる。また、反射板６の上面、発光素子５の光の出射
面、受光素子７の受光面をハウジング４により覆うこと
で、傷付いたり塵埃が堆積するのを防止でき、検知精度
の低下を防止できる。また、装置１のセッティングはハ
ウジング４を検知箇所に設置するだけでよく、容易に行
なえる。

【００１６】なお、本発明は上記実施形態に限定されな
い。例えば、グローブボックスの底壁そのものを反射板
とし、その底壁の上面一部を鏡面仕上げしてもよい。ま
た、発光素子および受光素子は光ファイバにより光を伝
送するものでもよい。また、漏水の検知箇所はグローブ
ボックス内に限定されない。

【００１７】

【発明の効果】本発明によれば、迅速、高感度、確実に
漏水事故を検知でき、２次的な事故も防止でき、小型軽
量で構造が簡単で廉価な漏水検知装置を提供できる。

【００１８】本発明の漏水検知装置において、反射板は
ハウジングの底壁により構成され、そのハウジングに発
光素子と受光素子とが取り付けられ、そのハウジングに
漏水の浸入口が設けられ、そのハウジングの内部におい
て発光素子から出射される光が反射板の上面において反
射されて受光素子により受光されるのが好ましい。これ
により、反射板の上面、発光素子の光の出射面、受光素
子の受光面をハウジングにより覆うことで、傷付いたり
塵埃が堆積するのを防止でき、検知精度の低下を防止で
きる。また、装置のセッティングはハウジングを検知箇
所に設置するだけでよく、容易に行なえる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態の漏水検知装置の構成説明図

【図２】本発明の実施形態の漏水検知装置の検出部の側
面図

【図３】本発明の実施形態の漏水検知装置の作用説明図

【図４】本発明の実施形態の漏水検知装置の信号処理回
路図

【符号の説明】

１漏水検知装置５発光素子６反射板７受光素子

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】発光素子と、その発光素子から出射される光の反射板と、その反射板の上面において反射する光の受光素子とを有
し、その反射板は漏水の流動面上に配置され、その受光素子の出力信号に基づき漏水を検知する漏水検
知装置。