JPH0994678A - チタン合金構造の一体成形方法 - Google Patents

チタン合金構造の一体成形方法

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JPH0994678A
JPH0994678A JP7253662A JP25366295A JPH0994678A JP H0994678 A JPH0994678 A JP H0994678A JP 7253662 A JP7253662 A JP 7253662A JP 25366295 A JP25366295 A JP 25366295A JP H0994678 A JPH0994678 A JP H0994678A
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JP
Japan
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titanium alloy
jig
alloy material
diffusion
molding
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JP7253662A
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English (en)
Inventor
Shoichiro Totsuka
塚 正一郎 戸
Norio Ando
藤 則 雄 安
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来方法に比べて、工程の簡略化により製造
時間が短縮する。 【解決手段】 拡散接合したチタン合金材1の超塑性成
形工程と超塑性成形したチタン合金材1と金具2,3と
の拡散接合工程を、加圧治具10,11とシール治具1
3,14により形成される成形空間12において続いて
行なうことで製造時間を短縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、航空機の機体構
造、特に耐熱性を必要とする部位に適用されるチタン合
金の2層以上の構造を持つ部品と金具を、超塑性成形と
拡散接合技術を用いて一体構造とするチタン合金構造の
一体成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、チタンやチタン合金の多くに
は、超塑性を備えたものがあり、適当なチタン合金は、
300パーセントに達する表面積の全増加が可能である
ことがわかっている。このようなチタン合金は、超塑性
成形手段により、非常に複雑な形状に成形できるが、チ
タンやチタン合金は、特に高温における空気中の酸素、
窒素、および水蒸気に敏感であり、超塑性成形を行なう
場合、制御された環境において加熱と成形を行ない、チ
タンの清浄性を確実にする必要がある。
【0003】3層以上のチタン合金部品を超塑性成形と
拡散接合技術を用いて一体に成形する技術手段として、
3枚のチタン合金シート素材を用意し、中間に位置する
コアシートの一面の接合不要区域および他面の接合不要
区域に、ボロンナイト等の接合防止剤を塗布し、このコ
アシートの両面にフエースシートを重ね合わせ、この重
合シートを成形型の内部にセットし、型の内部空間およ
び各シートの境界内を真空引きした後、全体を加熱し、
十分に昇温後、型の内部空間に不活性ガス(一般的には
アルゴンガス)を導入し、3枚のチタン合金シート素材
の接合区域を拡散接合することでチタン合金部品を成形
する技術手段は、たとえば、Titan1986 Vo
l 2 603〜630「チタン拡散接合」により知ら
れている。
【0004】一方、超塑性成形したチタン合金構造(パ
ネル)を実用化するには、チタン合金構造に金具等の取
付け部を結合することが必要であり、チタン合金構造に
金具を結合するために、ファスナ結合手段や溶接手段
(ロー付け手段を含む)が採用されている。たとえば、
チタン合金構造に金具をファスナで結合するには、成形
されたチタン合金構造の所定部位に孔をあけるととも
に、金具の対応する部位に孔をあけ、ファスナを介して
チタン合金構造と金具を組立てることで行なう。また、
チタン合金構造に金具を溶接で結合するには、チタン合
金構造の所定位置に金具をセットし、チタン合金構造と
金具の接合部を溶接手段で一体的にすることで行なう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】金具付チタン合金構造
を上記チタン合金の一体成形方法を用いて成形する場
合、チタン合金構造を成形する成形工程と成形したチタ
ン合金構造に金具を取付ける金具組立工程の2工程を必
要とするから、金具付チタン合金構造の製造時間が長く
なり、製造コストが高くなる。
【0006】また、上記チタン合金の一体成形方法で成
形された金具付チタン合金構造は、チタン合金構造への
金具の組立作業に制約があるため、チタン合金構造の形
状に制限があり、しかも、ファスナ結合手段や溶接手段
やロー付け手段より形成される結合点や結合線による荷
重伝達に強度を依存しているため、金具付チタン合金構
造のチタン合金構造と金具の結合部の荷重伝達効率は悪
い。
【0007】さらに、上記チタン合金の一体成形方法に
用いられる治工具は、成形品の全周を治工具面で囲むた
め治工具の成形面を成形品の複雑な製品形状に対応した
製品形状に加工することが必要であり、治工具製造コス
トも高くなる。
【0008】本発明は上記した点に考慮してなされたも
ので、超塑性成形/拡散接合品の成形時間を短縮すると
ともに、チタン合金構造と金具との結合部を接合面全面
としたチタン合金構造の一体成形方法を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のチタン合金構造
の一体成形方法は、拡散接合したチタン合金材の超塑性
成形工程と超塑性成形したチタン合金材と金具との拡散
接合工程を、加圧治具とシール治具により形成される成
形空間において続いて行なうことで、金具組立工程を省
き、製造時間を短縮して製造コストを下げるとともに、
チタン合金構造と金具の結合部を接合面全面として荷重
伝達の効率を高める。また、チタン合金構造と金具との
組立工程を接合過程の一環として二次工程を排除するた
め、組立作業性の考慮等が不要となり設計の自由度が増
し構造形状の最適化が図られる。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施の形態を図面につき説明す
る。図1は、本発明のチタン合金構造の一体成形方法に
用いられる超塑性成形と拡散接合が可能なチタン合金材
1と、このチタン合金材1に拡散接合される鋳造金具
2,3を示す。
【0011】上記チタン合金材1は、上面フエースシー
ト4と、下面フエースシート5と、上面フエースシート
4と下面フエースシート5の間に配置されるコアシート
6から形成されている。上面フエースシート4と下面フ
エースシート5とコアシート6は、互いに拡散接合が可
能なチタン合金から選定される。コアシート6の下面中
央部にはボロンナイト等の接合防止剤層7が塗布され、
コアシート6の上面両側にはボロンナイト等の接合防止
剤層8(図2)が塗布されている。コアシート6に設け
た接合防止剤層7はコアシート6と下面フエースシート
5の接合不要区域を形成し、コアシート6に設けた接合
防止剤層8はコアシート6と上面フエースシート4の接
合不要区域を形成する。上面フエースシート4の隅部に
は、真空引きおよびガス導入のための孔9が形成され、
この孔9に図示しないパイプが溶着される。
【0012】上記鋳造金具2,3は、チタン合金材1と
拡散接合する特性を有し、超塑性成形温度や拡散接合温
度で溶融しない材料、たとえば、チタン合金(Ti・6
Al・2Sn・4Zr・2Mo)を精密鋳造することで
成形される。この鋳造金具2,3は鍛造品や押出型材で
あってもよい。鋳造金具の鋳造組織は、超塑性を示しに
くいので、チタン合金シートに鋳造金具のチタン合金材
より高温変形抵抗の低いチタン合金材を用いることで、
鋳造金具がその形状を保持し、チタン合金材のみが変形
して接合面を形成することができる。鋳造金具2,3
は、チタン合金材1と同じチタン合金とすることもでき
る。この場合には、超塑性成形時に、鋳造金具2,3の
温度をチタン合金材1の温度より約100℃程度低い温
度にすることが望ましい。
【0013】つぎに、本発明のチタン合金構造の一体成
形方法について説明する。まず、3枚のチタン合金シー
ト4,5,6を重ね合わせたチタン合金材1を、図3に
示すように、下側加圧治具10と上側加圧治具11の間
にセットし、セットしたチタン合金材1の上面両側端に
鋳造金具2,3を配置する。これら鋳造金具2,3は、
チタン合金材1の上面フエースシート4にスポット溶接
により仮止めされる。これにより、鋳造金具2,3は、
チタン合金材1の所定位置に位置決め固定される。
【0014】つぎに、シール治具13,14を下側加圧
治具10と上側加圧治具11の間にセットし、シール治
具13,14と下側加圧治具10と上側加圧治具11と
に区画される成形空間12を形成する。シール治具1
3,14は、鋳造金具2,3の外側に位置して、鋳造金
具2,3の変形を押さえるとともに、成形空間12を密
封空間にする。
【0015】つぎに、図示しない真空装置により、上側
加圧治具11に設けた真空引きおよびガス導入口15を
通して成形空間12を1×10-4torr以下になるよ
うに真空引きし、これに続いて、治具全体を超塑性成形
および拡散接合温度まで加熱する。この超塑性成形温度
は、チタン合金がTi・6Al・4Vであれば、約90
0℃の温度である。
【0016】ついで、治具全体の温度が超塑性成形温度
に達したら、上側加圧治具11に設けた真空引きおよび
ガス導入口15から下側加圧治具10と上側加圧治具1
1とシール治具13,14の間に形成される成形空間1
2に不活性ガス(アルゴンガス・ヘリウムガス)または
窒素ガス等を導入する。この不活性ガスの導入により、
チタン合金材1の3枚のチタン合金シート4,5,6
は、接合防止剤層7,8の部分を除いて互いに拡散接合
される。このチタン合金の拡散接合条件は、チタン合金
(Ti・6Al・4V)の場合、約900℃の温度で、
約30気圧で、約2時間である。
【0017】チタン合金材1の拡散接合が終了したら、
図示しない真空装置により、上側加圧治具11に設けた
真空引きおよびガス導入口15を通して成形空間12を
真空状態にする。
【0018】つぎに、不活性ガスをガス導入口9(図
1)より、3枚のチタン合金シート4,5,6の接合防
止剤層7,8による未接合区域を介して拡散接合された
チタン合金シート4,5,6の内部に導入し、図4に示
すように、チタン合金材1を超塑性成形する。この超塑
性成形は、チタン合金(Ti・6Al・4V)の場合、
温度約900℃で、ひずみ速度が10-3〜10-4mm/
mm/秒程度になるようにガス圧力を制御することで行
なう。チタン合金材1の超塑性成形により、拡散接合し
た上面フエースシート4とチタン合金コアシート6の間
にキャビテイ16,17が形成され、拡散接合した下面
フエースシート5とコアシート6の間にキャビテイ18
が形成される。
【0019】チタン合金材1の超塑性成形が行なわれた
後、キャビテイ16,17,18内の不活性ガスのガス
圧を上げて、不活性ガスのガス圧を所定時間保持する。
不活性ガスのガス圧を上げることで、図5に示すよう
に、チタン合金材1のチタン合金シート4と鋳造金具
2,3が拡散接合される。この拡散接合が不十分である
場合には、不活性ガスのガス圧と時間をさらに増加す
る。
【0020】チタン合金材1のチタン合金シート4と鋳
造金具2,3の拡散接合が終了したら、キャビテイ1
6,17,18内の不活性ガスを排出し、成形品を取り
出す。この場合、成形品の部品形状によっては変形を防
止するために、成形品を治具の温度が下がってから取り
出してもよい。
【0021】このようにして、成形されたチタン合金構
造は、金具2,3を一体接合によりチタン合金構造1に
組立てたので、チタン合金構造と金具の結合部を接合面
全面として荷重伝達の効率を高め、全体重量が軽くな
る。
【0022】図6ないし図10は本発明の他の実施の形
態を示す。この実施の形態では、チタン合金構造は、超
塑性成形と拡散接合が可能なチタン合金材20とこのチ
タン合金材20に拡散接合される鋳造金具21から構成
される。
【0023】チタン合金材20は、上面フエースシート
22と下面フエースシート23から構成され、下面フエ
ースシート23の上面両側にボロンナイト等の接合防止
剤層24,25が塗布される。鋳造金具21は、断面形
状を中空台形状である。この鋳造金具21の断面形状は
必要に応じて中空矩形状等に変更される。
【0024】なお、図6において符号26は、上面フエ
ースシート22の隅部に形成した真空引きおよびガス導
入のための孔である。
【0025】つぎに、作用を説明する。まず、2枚のフ
エースシート22,23を重ね合わせたチタン合金材2
0を、図8に示すように、下側加圧治具30と上側加圧
治具31の間にセットし、チタン合金材20の上面中央
部に鋳造金具21を配置する。鋳造金具21はチタン合
金材20の上面フエースシート22にスポット溶接によ
り仮止めされる。
【0026】つぎに、下側加圧治具30と上側加圧治具
31の間に成形空間32を形成するように、下側加圧治
具30と上側加圧治具31にシール治具33,34をセ
ットする。上面フエースシート22と鋳造金具21の高
温下強度が同程度の場合、鋳造金具21の中空部にセラ
ミックなどの治具を入れるか、不活性ガス圧をかけてお
くことが望ましい。
【0027】つぎに、図示しない真空装置により、上側
加圧治具31に設けた真空引きおよびガス導入口35を
通して、成形空間32の圧力が1×10-4torr以下
になるように真空引きし、これに続いて、治具全体を超
塑性成形温度まで加熱する。この超塑性成形温度は、チ
タン合金がTi・6Al・4Vであれば、約900℃の
温度である。
【0028】治具全体が超塑性成形温度まで加熱した
ら、上側加圧治具31に設けた真空引きおよびガス導入
口35から下側加圧治具30と上側加圧治具31とシー
ル治具33,34の間に形成される成形空間32に不活
性ガスを導入する。この不活性ガスの導入により、チタ
ン合金材20の2枚のチタン合金シート22,23は、
接合防止剤層24,25の部分を除いて拡散接合され
る。このチタン合金の拡散接合条件は、チタン合金(T
i・6Al・4V)の場合、約900℃の温度、約30
気圧で、約2時間である。
【0029】チタン合金材20の拡散接合が終了した
ら、図示しない真空装置により、上側加圧治具31に設
けた真空引きおよびガス導入口35を通して成形空間3
2を真空状態にし、ついで、2枚のチタン合金シート2
2,23の内部に不活性ガスを導入することで、図9に
示すように、チタン合金材20を超塑性成形する。チタ
ン合金材20の超塑性成形により、拡散接合した上面フ
エースシート22と下面フエースシート23の間にキャ
ビテイ36,37が形成され、一方鋳造金具21は元の
断面が維持される。この超塑性成形は、チタン合金(T
i・6Al・4V)の場合、温度約900℃で、ひずみ
速度が10-3〜10-4mm/mm/秒程度になるように
ガス圧力を制御することで行なう。
【0030】チタン合金材20の超塑性成形後、キャビ
テイ36,37の不活性ガスのガス圧を上げ、不活性ガ
スのガス圧を所定時間保持することで、図10に示すよ
うに、チタン合金材20のチタン合金シート22と鋳造
金具21が拡散接合される。
【0031】チタン合金材20のチタン合金シート22
と鋳造金具21の拡散接合が終了したら、上側加圧治具
31に設けた真空引きおよびガス導入口35を通して成
形空間32の不活性ガスを排出し、成形品を取り出す。
部品形状によっては変形を防止するために、治具の温度
が下がってから取り出す。
【0032】図11ないし図13は本発明の他の実施の
形態を示す。この実施の形態は、図3ないし図5に示す
本発明の実施の形態とシール治具13A,14Aの構造
と取付け位置が異なっている。
【0033】上記実施の形態においては、3枚のチタン
合金シート4,5,6を重ね合わせたチタン合金材1と
鋳造金具2,3を、図3と同様に、下側加圧治具10と
上側加圧治具11の間にセットし、図11に示すよう
に、シール治具13Aとシール治具14Aを下側加圧治
具10と上側加圧治具11の間にセットする。上記シー
ル治具13Aとシール治具14Aは、図3に示すシール
治具13,14と形状が異なり、鋳造金具2,3から半
径方向外側に間隔を置いた位置にセットされる。そのた
め、シール治具13Aとシール治具14Aと下側加圧治
具10と上側加圧治具11とに区画される空間は、鋳造
金具2,3より半径方向内側の成形空間12と鋳造金具
2,3より半径方向外側の空間40である。シール治具
13Aとシール治具14Aは、鋳造金具2,3から離れ
て配置されるので、図3に示すシール治具13とシール
治具14のように鋳造金具2,3の外面を支持する必要
がない。シール治具13Aとシール治具14Aは、下側
加圧治具10と上側加圧治具11間の位置決めおよびシ
ール治具として作用するだけでよいから、図3に示すシ
ール治具13とシール治具14と異なり、形状が単純
で、同じ高さの部品を加工する場合、別の下側加圧治具
と上側加圧治具との共用が可能になる。
【0034】つぎに、図示しない真空装置により、上側
加圧治具11に設けた真空引きおよびガス導入口15を
通して成形空間12を1×10-4torr以下になるよ
うに真空引きし、これに続いて、治具全体を超塑性成形
および拡散接合温度まで加熱する。この超塑性成形温度
は、チタン合金がTi・6Al・4Vであれば、約90
0℃の温度である。
【0035】ついで、治具全体の温度が超塑性成形温度
に達したら、上側加圧治具11に設けた真空引きおよび
ガス導入口15から下側加圧治具10と上側加圧治具1
1と鋳造金具2,3の間に形成される成形空間12に不
活性ガスを導入する。この不活性ガスの導入により、チ
タン合金材1の3枚のチタン合金シート4,5,6は、
接合防止剤層7,8の部分を除いて互いに拡散接合され
る。このチタン合金の拡散接合条件は、チタン合金(T
i・6Al・4V)の場合、約900℃の温度で、約3
0気圧で、約2時間である。
【0036】チタン合金材1の拡散接合が終了したら、
図示しない真空装置により、上側加圧治具11に設けた
真空引きおよびガス導入口15を通して成形空間12を
真空状態にする。
【0037】つぎに、不活性ガスを図示しないガス導入
口より、3枚のチタン合金シート4,5,6の接合防止
剤層7,8による未接合区域を介して拡散接合されたチ
タン合金シート4,5,6の内部に導入し、図12に示
すように、チタン合金材1を超塑性成形する。この超塑
性成形は、チタン合金(Ti・6Al・4V)の場合、
温度900℃で、ひずみ速度が10-3〜10-4mm/m
m/秒程度になるようにガス圧力を制御することで行な
う。チタン合金材1の超塑性成形により、拡散接合した
上面フエースシート4とチタン合金コアシート6の間に
キャビテイ16,17が形成され、拡散接合した下面フ
エースシート5とコアシート6の間にキャビテイ18が
形成される。超塑性成形時に、鋳造金具2,3より半径
方向外側の空間40に、成形空間12の圧力またはキャ
ビテイ16,17の圧力に合わせて圧力と流量を制御し
た不活性ガスを供給することで、鋳造金具2,3の外方
への変形を押さえることが可能となる。
【0038】チタン合金材1の超塑性成形が行なわれた
後、キャビテイ16,17,18および空間40内の不
活性ガスのガス圧を上げて、不活性ガスのガス圧を所定
時間保持する。不活性ガスのガス圧を上げることで、図
13に示すように、チタン合金材1のチタン合金シート
4と鋳造金具2,3が拡散接合される。
【0039】チタン合金材1のチタン合金シート4と鋳
造金具2,3の拡散接合が終了したら、キャビテイ1
6,17,18内の不活性ガスを排出し、成形品を取り
出す。
【0040】なお、上記実施の形態では、チタン合金部
品の成形に、2枚と3枚のシートを用いたが、この枚数
はそれ以上であってもよい。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によるチタン
合金構造の一体成形方法は、従来方法に比べて、工程の
簡略化により製造時間が短縮する。また、金具の面を成
形面として利用することで治工具の簡略化が可能にな
る。さらに、チタン合金構造と金具との組立工程を接合
過程の一環として二次工程を排除するため、組立作業性
の考慮等が不要となり設計の自由度が増し構造形状の最
適化が図られる。
【0042】また、本発明によるチタン合金構造は、金
具を一体接合によりチタン合金構造に組立てたので、チ
タン合金構造と金具の結合部を接合面全面として荷重伝
達の効率を高め、全体重量が軽くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるチタン合金構造の一体成形方法に
用いられるチタン合金材と金具を示す図。
【図2】図1のチタン合金材の上面フエースシートを示
す図。
【図3】本発明によるチタン合金構造の一体成形方法の
拡散接合段階を示す図。
【図4】本発明によるチタン合金構造の一体成形方法の
超塑性成形段階を示す図。
【図5】本発明によるチタン合金構造の一体成形方法の
最終段階を示す図。
【図6】本発明によるチタン合金構造の一体成形方法の
他の実施形態に用いられるチタン合金材と金具を示す
図。
【図7】図6のチタン合金材の上面フエースシートを示
す図。
【図8】本発明によるチタン合金構造の一体成形方法の
他の実施形態の拡散接合段階を示す図。
【図9】本発明によるチタン合金構造の一体成形方法の
他の実施形態の超塑性成形段階を示す図。
【図10】本発明によるチタン合金構造の一体成形方法
の他の実施形態の最終段階を示す図。
【図11】本発明によるチタン合金構造の一体成形方法
の他の実施形態の拡散接合段階を示す図。
【図12】本発明によるチタン合金構造の一体成形方法
の他の実施形態の超塑性成形段階を示す図。
【図13】本発明によるチタン合金構造の一体成形方法
の他の実施形態の最終段階を示す図。
【符号の説明】
1 チタン合金材 2,3 鋳造金具 4 上面フエースシート 5 下面フエースシート 6 コアシート 7 接合防止剤層 8 接合防止剤層 10 下側加圧治具 11 上側加圧治具 12 成形空間 13 シール治具 14 シール治具

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超塑性成形と拡散接合が可能なチタン合金
    シートを接合防止剤を介して複数枚重ね合わせ、重ね合
    わせたチタン合金材と金具を一対の加圧治具の間にセッ
    トし、シール治具を成形空間を形成するよう一対の加圧
    治具の間にセットし、加圧治具とシール治具により形成
    される成形空間を真空引きし、真空引きした治具全体を
    超塑性成形温度まで加熱し、超塑性成形温度まで加熱し
    た治具の成形空間に不活性ガスを導入してチタン合金材
    のチタン合金シートを拡散接合し、チタン合金シートが
    拡散接合された後、成形空間の不活性ガスを排出して成
    形空間を真空状態にし、不活性ガスを真空状態の拡散接
    合したチタン合金材のチタン合金シートの間に導入して
    拡散接合したチタン合金材を超塑性成形し、チタン合金
    シート内に導入された不活性ガスのガス圧を上げて超塑
    性成形したチタン合金材と金具を拡散接合することを特
    徴とするチタン合金構造の一体成形方法。
  2. 【請求項2】金具がチタン合金材の精密鋳造品、鍛造
    品、または押出型材であることを特徴とする請求項1に
    記載のチタン合金構造の一体成形方法。
  3. 【請求項3】チタン合金材が3枚のチタン合金シートで
    構成され、中間に位置するチタン合金シートの両面に接
    合防止剤を塗布することを特徴とする請求項1に記載の
    チタン合金構造の一体成形方法。
  4. 【請求項4】チタン合金材が2枚のチタン合金シートで
    構成され、一方のチタン合金シートに接合防止剤を塗布
    し、他方のチタン合金シートに真空引きおよびガス導入
    のための孔を設けることを特徴とする請求項1に記載の
    チタン合金構造の一体成形方法。
  5. 【請求項5】請求項1のチタン合金構造の一体成形方法
    により作られたチタン合金構造。
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