JPH0994175A

JPH0994175A - 多層絞り出し容器

Info

Publication number: JPH0994175A
Application number: JP7252753A
Authority: JP
Inventors: Hidehiko Kinoshita; 秀彦木下; Toshio Nakamura; 利雄中村
Original assignee: Snow Brand Milk Products Co Ltd
Current assignee: Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority date: 1995-09-29
Filing date: 1995-09-29
Publication date: 1997-04-08

Abstract

(57)【要約】【課題】数種類の半流動状やペースト状の食品を同時
にデコレーションすることができる絞り出し容器を提供
することを目的とする。【解決手段】チューブフィルムの下端にノズルを設け
て半流動状、あるいはペースト状の食品をノズルから絞
り出すデコレーション用容器において、チューブフィル
ムの内部に食品が充填された複数の個装容器を内装し、
数種類のデコレーション用の半流動状やペースト状の食
品を一度に絞り出すことができるようにしたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、マヨネーズ、クリ
ーム、ホイップクリーム、ジャム等の半流動状やぺース
ト状の食品をマーブル状に絞り出すことができるデコレ
ーション用多層絞り出し容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ケーキやゼリーあるいは果物や野菜等の
食品の上にマヨネーズ、クリーム、ホイップクリーム、
ジャム等の半流動状やペースト状の食品をデコレーショ
ンして風味のバラエティー化を図ることが行われてい
る。従来これらのデコレーションに用いられる絞り出し
容器について実公昭５８−３０４７６号公報、特開平５
−１７０２５３号公報にみられるように種々検討されて
いるが、基本的には一つの絞り出し容器で一種類の半流
動状やペースト状の食品をデコレーションするものであ
る。数種類の半流動状やペースト状の食品をデコレーシ
ョンする場合には、一種類ごとにデコレーションする
か、あるいはあらかじめ半流動状やペースト状の食品を
混合してそれを一つの絞り出し容器でデコレーションす
るものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のように、数種類
の半流動状やペースト状の食品をデコレーションする場
合、一種類ごとにデコレーションしたり、又混合してデ
コレーションしていた。これらの半流動状やペースト状
の食品をマーブル状にデコレーションすると風味のバラ
エティー化を図ることができるだけでなく、美観上から
もより好ましいものが得られることが知られている。し
かし、デコレーション用の半流動状やペースト状の食品
には、比重や硬度あるいは粘度や保形性等にそれぞれ特
有の性状を示すものが多く、従来の方法では、整ったマ
ーブル状にデコレーションすることができなかったり、
またデコレーション後にダレや形くずれが発生するとい
った問題がある。従って、本発明者らは、マーブル状デ
コレーションの方法について検討した結果、一つの押し
出し容器で同時に数種類の半流動状やペースト状の食品
を押し出すことにより、美しいマーブル状のデコレーシ
ョンができるとの知見を得て本発明を完成させた。すな
わち、本発明は、数種類の半流動状やペースト状の食品
を同時にデコレーションすることができる絞り出し容器
を提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は以上のような目
的を達成するために、次のような絞り出し容器を提供す
るものである。すなわち、チューブフィルムの下端にノ
ズルを設けて、半流動状、あるいはペースト状の食品を
ノズルから絞り出すデコレーション用容器において、チ
ューブフィルムの内部に、前記食品が充填された複数の
個装容器を内装すると共に、ノズル内部に個装容器の先
端を支持する孔を有する支持リングと、該支持リングに
接続され、支持リングの孔と同数の孔が開孔可能な封止
体とを内装したことを特徴とする多層絞り出し容器であ
る。又、封止体が使用時に開孔できるように孔の形状に
沿って切欠部を設けると共に、この切欠部から除去して
開孔する引っ張り片を設けたものである。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、マヨネーズ、クリーム、ホイップクリーム、
ジャム等の半流動状やペースト状の食品を絞り出して果
物や野菜あるいはケーキやゼリー等の加工食品にトッピ
ングしてデコレーションし、風味や美観のバラエティ化
を図るために用いられるデコレーション用絞り出し容器
である。本発明のデコレーション用絞り出し容器は、主
に逆円錐台形状のチューブフィルム（以下外袋という）
と、この外袋に内装される半流動状やペースト状の食品
が充填された個装容器（以下内袋という）および外袋の
先端に取り付けるノズルから構成される。上記の外袋
は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の柔軟性のあるフ
ィルムを用いて逆円錐台形のチューブ状に形成する。ま
た内袋も外袋と同じ材料を用いて、逆円錐台形のチュー
ブ状あるいは筒状に形成し、先端にはノズルを装着す
る。

【０００６】外袋の先端に装着するノズルは、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール、ポリカーボ
ネート等の合成樹脂を用いて外形を円錐状に形成し、そ
の絞り出し口は、半流動状やペースト状の食品を絞り出
してデコレーションした時に特定の形状で絞り出される
ように形成し、例えば、星形等にする。このノズルの内
部には、上記内袋の先端部分（ノズル部分）を支持する
孔を有する支持リングと、この支持リングに接続されて
いて支持リングと同数の孔が開孔可能な封止体が内装さ
れる。支持リングと封止体は、外周をテーパ状にしてノ
スル内に上側から押し込んだ時、嵌め合いによって保持
されるようにしてもよいし、また熱シール等によって固
着してもよい。支持リングは、複数開孔されていて、こ
の孔は、内袋の先端部分を支持して、外袋内での移動を
防止するものである。また封止体には支持リングと同数
の孔が開孔可能になっていて、流通過程では開孔され
ず、使用時に開孔する。流通過程で開孔していない理由
は、半流動状やペースト状食品が充填された内袋を外袋
内に内装して流通させたときに、流通段階で不用意な押
し圧がかかっても内袋から食品が絞り出されるのを防止
するためである。その他、封止体は、内袋の先端を支持
する補助機能と、食品の絞り出し時、食品が逆流して内
袋のノズル外周が汚されるのを防止している。内袋への
ノズルの装着や、外袋へのノズルの装着は内袋、または
外袋の端部に鍔部を設けて、これにノズルを熱シールし
て固着してもよいし、外袋のノズルは外袋の先端の内周
よりノズル基端の外周を大きくしてテーパーを設けて外
袋内にノズルを押し込んで嵌め合わせて固着してもよ
い。また、上記の封止体の使用時の開孔は、孔が形成さ
れる形状に沿って切欠部を設けると共に、切欠部の内側
を除去して開孔できる引っ張り片を設け、使用時に引っ
張り片を引っ張ることにより、切欠部から引きちぎって
開放できるようにすることもできる。

【０００７】このように構成された絞り出し容器は、複
数の内袋にそれぞれ異なった半流動状やペースト状の食
品を充填し、これにノズルが取り付けられている外袋を
添付して流通させ、使用時に半流動状やペースト状の食
品が充填された内袋からキャップを外し、これを外装内
に複数内装させて絞り出すことにより、容易にマーブル
状にデコレーションすることができる。また、本発明の
絞り出し容器は、上記の他に、ノズルが装着された外袋
内に半流動状やペースト状の食品を充填した複数の内袋
を内装して流通させ、使用時にそのまま絞り出しても同
じ効果を得ることができる。封止体は、上記したように
使用時に引っ張り片によって開孔できるものを用いるこ
とにより、あらかじめ先端部分が開口された内袋が内装
されていても、流通過程における不用意な絞り出しや品
質低下を防止することができる。

【０００８】

【実施例】以下、具体的に図面に基づいて説明する。図
１は本発明のデコレーション用多層絞り出し容器の断面
図を示すもので、（１）は逆円錐台形状チューブフィル
ムからなる外袋で、この中に半流動状やペースト状の食
品が充填された個装袋としての内袋（２）が複数内装さ
れている。外袋（１）の先端には星形の外ノズル（３）
が装着されており、内袋（２）先端には内ノズル（４）
が装着されている。（５）は内ノズル（４）を支持する
支持リングであって、内ノズル（４）が螺装される螺孔
（６）（６）が形成されており、支持リング（５）の中
心に支持軸（７）があって、これに封止体（８）が一体
的に形成され、この支持リング（５）と封止体（８）は
共に外ノズル（３）に内装される。また、封止体（８）
には支持リング（５）に螺装される内ノズル口に対応し
て切欠部（９）が形成され、この切欠部（９）を開孔せ
しめるために引っ張り用掴み片（１０）の二叉枝部（１
１）が切欠部（９）の中央に一体的に取り付けられてい
る。外ノズル（３）には、これに外キャップ（１２）が
螺装されるが、図５に示す如く外キャップ（１２）の天
面内側にパッキン（１３）があって、外キャップ（１
２）を外ノズル（３）に嵌めたときの外ノズルの緩衝材
の役目を果たすようになっている。

【０００９】さて、図７に示す如く外ノズル（３）に外
キャップ（１２）を嵌めて引っ張り用掴み片（１０）を
外ノズル（３）と共に外キャップ（１２）内に収め、且
つ外袋（１）に内装した内袋（２）を支持リング（５）
に装着してデコレーション用多層絞り出し容器として流
通させる。使用時には外キャップ（１２）を外ノズル
（３）から外し、引っ張り用掴み片（１０）を外ノズル
（１２）から引き出して引くと、その枝部（１１）が封
止体（８）を引き下げる。その際枝部（１１）は切欠部
（９）の中央を引っ張ることとなるから、切欠部（９）
から開孔する。開孔するとその開孔した孔（１４）は内
ノズル（４）の開口（４ａ）と連通しているので内袋
（２）から食品を絞り出せば開口（４ａ）と孔（１４）
を通じて外ノズル（３）から内袋内の食品が押し出され
る。

【００１０】そして封止体（８）は開孔してもその周囲
は内ノズル（４）の外周をカバーしているので、内ノズ
ル（４）から食品が逆流しても内ノズル（４）の外周を
汚すようなことはない。しかして内ノズル（４）は支持
リング（５）に支持されるから補助的に封止体（８）で
支持されることと相俊って絞り出し時、内ノズル（４）
（４）は揺動することがなく安定して絞り出すことがで
きる。

【００１１】

【発明の効果】従来のデコレーション用絞り出し容器
は、それぞれの種類ごとにしか絞り出すことができず、
またデコレーション用の半流動状やペースト状の食品に
は、比重や硬度あるいは粘度や保形性等にそれぞれ特有
の性状を示すものが多いために、美観や風味向上の目的
で積層してデコレーションしてもダレや形くずれが発生
するといった問題があった。本発明のデコレーション用
絞り出し容器によると、数種類のデコレーション用の半
流動状やペースト状の食品を一度に絞り出すことができ
るため、ホイップクリーム等をマーブル状にデコレーシ
ョンすることができる。特に、半流動状やペースト状の
食品に比重や硬度あるいは粘度等に違いがあって保形性
等に多少の差があっても、デコレーションは、ダレや形
くずれのない美観が優れたものが得られる。そして食べ
たときに、口の中で二種類以上の素材の違いによる複合
化された美味しさを感じることができる。なお、本発明
はデコレーション以外の絞り出し容器にも用いられるも
のである。

【図面の簡単な説明】

【図１】外袋に内袋を内装した状態の断面図

【図２】封止体の未開口の状態説明図

【図３】引っ張り用掴み片で封止体を開口した状態の説
明図

【図４】内袋に内ノズルを取り付けた状態の説明図

【図５】外キャップの断面図

【図６】外ノズルに外キャップを嵌めた状態の説明図

【図７】内袋を外袋に内装した状態の全体説明図

【符号の説明】

１外袋２内袋３外ノズル４内ノズル５支持リング６螺孔７支持軸８支持リング９切欠部 10 引っ張り用掴み片 11 枝部 12 外キャップ 13 パッキン 14 開孔

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】チューブフィルムの下端にノズルを設け
て、半流動状、あるいはペースト状の食品をノズルから
絞り出すデコレーション用容器において、チューブフィ
ルムの内部に、前記食品が充填された複数の個装容器を
内装すると共に、ノズル内部に個装容器の先端を支持す
る孔を有する支持リングと、該支持リングに接続され、
支持リングの孔と同数の孔が開孔可能な封止体とを内装
したことを特徴とする多層絞り出し容器。
【請求項２】封止体が使用時に開孔できるように孔の
形状に沿って切欠部を設けると共に、切欠部から除去し
て開孔するために引っ張り片を設けたことを特徴とする
請求項１記載の多層絞り出し容器。