JPH0993824A - 二次電池の充電方法及び充電装置 - Google Patents

二次電池の充電方法及び充電装置

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JPH0993824A
JPH0993824A JP7270654A JP27065495A JPH0993824A JP H0993824 A JPH0993824 A JP H0993824A JP 7270654 A JP7270654 A JP 7270654A JP 27065495 A JP27065495 A JP 27065495A JP H0993824 A JPH0993824 A JP H0993824A
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battery
charging
charged
voltage
secondary battery
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JP7270654A
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Eisuke Imanaga
榮輔 今永
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VISION KAIHATSU KK
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J N T KK
VISION KAIHATSU KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 二次電池に対して障害を与える温度上昇をさ
せずに、常に適正充電が可能で、かつメモリ効果を生ぜ
ず繰り返し充放電が可能な二次電池の充電方法と本方法
の実施に適した充電装置を提供する。 【解決手段】 被充電電池端子電圧の少なくとも1.3
倍以上の波高値を有する電圧パルスで、当該被充電電池
の特性に合わせて経時的に電圧の低下する階段状の電圧
パルスを電池正負端子間に印加して対応する電流を電力
制御部から供給し、パルス休止期間の被充電電池の端子
間電圧とパルス持続期間の充電電流を監視部で検出し、
該両者の検出結果と被充電電池に関する標準特性データ
の比較結果に基づき引き続き印加すべき電圧パルスの波
形および持続時間を演算・駆動部で決定し、該決定に基
づき順次充電を継続し、被充電電池に対する過充電、過
熱ならびにメモリ効果の発生を防止しつつ急速充電を行
う、二次電池の充電方法および充電装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二次電池の新規な
急速充電方法ならびにかかる急速充電方法を実施するた
めの充電装置に関する。
【0002】近年、携帯式または移動式の各種電気・電
子機器類、例えば携帯電話、ノートパソコンその他情報
処理機器、ハンディターミナル、ビデオカメラ、充電式
電動工具、小形掃除機、各種電動カート、バッテリーフ
ォークリフト、電気自動車等が多方面において広く普及
し、駆動源としての電池が不可欠となっている。
【0003】このような電池には、周知のように、ただ
一度の放電のみ可能である一次電池と、多数回にわたる
充電および放電が可能な二次電池とが存在する。
【0004】マンガン電池やアルカリマンガン電池とし
て広く使用されている一次電池は、国際的にも規格化さ
れており、手軽に使用できる利点があるが、完全な消耗
品であるため不経済である。
【0005】多数回にわたる充・放電が可能な二次電池
は、自動車エンジン用その他として古くから使用されて
いる鉛蓄電池は、長い歴史の間に種々改良され、寸法お
よび容量等も格段に進歩している。しかし、重量が嵩む
こと、電解液として希硫酸溶液を使用すること、などの
理由から小形移動用、例えば携帯用機器類の電源として
は適していない。
【0006】このような歴史的に良く知られている鉛蓄
電池を小形に形成した、小形シール鉛電池も一部採用さ
れているが、単位対重量当たりの電池容量が少ない。現
在、小形二次電池としてはニッケル−カドミウム(Ni
−Cd)電池、ニッケル−水素(NiMH)電池、リチ
ウムイオン(Li)電池等が広く採用されている。
【0007】中でも、Ni−Cd電池は、1960年代
に商品化されており圧倒的なシェアを占めている。この
Ni−Cd電池の特徴は、(1)密閉形であり補液を必
要としない、(2)軽量である、(3)小型化が可能で
あり、単1、単2、単3等の標準規格のマンガン乾電池
とそのまま置換可能である、
【0008】(4)電圧変動が少なく、大電流出力が可
能である、(5)一次電池であるマンガン乾電池と比し
て、繰り返し使用が可能であるため、使用上のコストが
格段に小さくなる、等が挙げられる。
【0009】
【従来の技術】このような多くの特徴を有する小形二次
電池ではあるが、電池メーカーの推奨する標準充電条件
によれば、0.1C程度の電流で10〜15時間程度が
指定されている。このような長い充電時間は、実用上不
便であることは明らかであり、多くの特徴を減殺させて
いる。
【0010】そこで、充電電流を0.3C程度に高く設
定することによって充電時間を短縮したり、特別に急速
充電の可能な電池として、30分〜1時間としているも
のもあるが、特殊設計をしたものに限られる。さらに、
充電時間を短縮すると、充電終期には極めて高温とな
り、電池寿命を損なう危険性がある。
【0011】さらに、この種の二次電池には、不完全充
電を繰り返す間に有効容量が次第に低下してしまう、い
わゆるメモリ効果が生じ、遂には利用不可能になってし
まうことがある。かかる二次電池の安易な廃棄は、資源
の浪費につながり、さらに土壌の重金属汚染等に拍車を
かけることになり望ましくない。
【0012】このようなメモリ効果は、小形二次電池容
量を完全に使い切らない内に次の充電を、いわゆる継ぎ
足し充電状態を行うことによって顕著となる。携帯用機
器の内蔵二次電池などでは、使用を再開するに先立ち、
念のために追加充電または継ぎ足し充電を行う場合など
に発生する。
【0013】通常、携帯形の情報処理装置や通信装置
類、例えばハンディターミナルや携帯電話等の電源の場
合、使用に先立つ二次電池の充電にあたり、予め完全放
電を行うことは所要時間、手数等の点から不可能に近
い。
【0014】例えば、携帯電話内蔵の二次電池を外出の
前に充電したり、または当日の使用終了後に、補充電を
開始する度に、その都度、二次電池の残容量を確認し、
あるいは完全放電を予め行うことは極めて困難である。
したがって、確実にメモリ効果が生ずる条件下で補充電
が行われることになる。
【0015】このようなメモリ効果の予防には、定期的
に完全な放電操作を行った後に標準充電を繰り返し行
う、いわゆるリフレッシュ法が有効である。図8は、N
iCd電池およびNiMH(ニッケル−水素)電池にお
いてメモリ効果が発生した場合(実線)およびリフレッ
シュ後(破線)の電圧対容量特性を示すものである。
【0016】しかし、リフレッシュを行うに当たり、過
放電を避ける配慮が必要であり、手数および時間の点で
煩瑣であることに変わりがない。
【0017】特に、単電池を直並列接続した組電池の場
合には、過放電状態にすると、個々のセルの放電状態が
異なり、先に放電を終了したセルが逆極性に充電され、
回復不可能な状態になることがあり、格別の配慮が必要
となる。
【0018】一方これを避けるために、リフレッシュの
放電を浅めに設定すると、構成電池のバラツキにより一
部ないしは大部分の電池がリフレッシュされずに放電を
終え効果が得られないことがある。
【0019】ここに示したような従来技術による充電方
式では、過不足のない充電状態で充電操作を終了するこ
とにも困難が伴う。小形二次電池の充電状態は現行では
外部から確認することができない。したがって、必要か
つ十分な充電終了時を決定することも容易ではない。
【0020】二次電池の充電終了時を決定する方法とし
て、1.充電時間設定方式、2.端子電圧検出方式、
3.電池温度検出方式、4.端子電圧微小変化検出方式
が知られている。
【0021】1.充電時間設定方式は、充電回路の投入
状態をタイマー制御するもので、最も簡易ではあるが、
充電開始時の電池残容量が一律ではなく、一定時間で充
電停止したとしても適正充電となる保証はなく、不足充
電または過充電となることが多い。
【0022】2.端子電圧検出方式は、所定の充電電流
で充電を行い、二次電池の端子電圧が予め定められた所
定の電圧、すなわち充電末期の最大電圧値に近い電圧値
に達した際に充電を停止するものである。
【0023】しかし、充電末期電圧は温度および充電電
流によって変動する。充電末期検出のための設定電圧は
過充電を避けるため低めに設定せざるを得ない。したが
って、検出された端子電圧は真の充電状態を示し得ず、
一般に不足充電となることが多い。
【0024】3.電池温度検出方式は、電池内に予め組
み込んだ温度検出素子により電池温度を監視し、所定温
度に達した際に充電を停止するものである。充電末期に
発生するガスが陰極に吸収される際の反応熱を検出する
ものであるが、周囲温度の影響を受け易く、低温時には
過充電、高温時には不足充電となる傾向がある。基本的
には、過充電による温度上昇を検出しているため電池の
劣化を招き易い。
【0025】4.端子電圧微小変化(−ΔV)検出方式
は、図9に示すように、充電終末期における電池電圧の
微小低下、すなわち−ΔVを検出し、マイコン制御によ
り充電をするものである。しかし−ΔVは温度および充
電電流によって変化レベルが変動する。特に、高温時に
は変化分が小さくなり、高い検出精度が要求される。
【0026】このような電圧変動も、基本的には温度上
昇に起因した現象であるため、電圧変動に先んじて既に
温度上昇が生じていることになり、電池に対して好まし
い結果を及ぼすことはない。
【0027】上述のような従来の充電方式において、不
足充電であれば、電池性能が十分に発揮されず、搭載機
器の性能を左右することになる。
【0028】逆に、密閉構造の二次電池が過充電になる
と、温度上昇を招来し、電解液の漏洩およびこれに起因
する電解液不足現象、すなわちドライアップ現象を招
き、二次電池に対して致命的障害をもたらす。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、二次電池に
対して障害を与える温度上昇をもたらすことなしに、常
に適正充電を行うことが可能で、かつメモリ効果を生ず
ることなく繰り返し充放電が可能である二次電池の充電
方法ならびにこのような方法を実施するに適した充電装
置を提供することを課題とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、被充電
電池端子電圧の少なくとも1.3倍以上の波高値を有す
る電圧パルスであって、当該被充電電池の特性に合わせ
て経時的に電圧の低下する階段状の電圧パルスを電池正
負端子間に印加して対応する電流を供給し、パルス休止
期間における被充電電池の端子間電圧とパルス持続期間
における充電電流とを検出し、該両者の検出結果と被充
電電池に関する標準特性データとの比較結果に基づいて
引き続いて印加すべき電圧パルスの波形および持続時間
を決定し、該決定に基づいて順次充電を継続し、被充電
電池に対する過充電、過熱ならびにメモリ効果の発生を
防止しつつ急速充電する、二次電池の充電方法によって
解決される。
【0031】さらに、本発明の課題は、図1に示すよう
に、被充電電池の充電のための電圧を発生する電源部1
2と、該電源部12からの電圧を受け、外部からの制御
信号に応じて出力電圧パルスの波高値および持続時間を
制御し、被充電電池端子電圧の少なくとも1.3倍以上
の波高値を有する電圧パルスを発生する電力制御部14
と、前記電圧パルスによる充電期間中における充電電流
と、電圧パルスの休止期間中に被充電電池の端子電圧と
をそれぞれ検出し、被充電電池の標準特性データとこれ
ら検出された電圧および電流の両者とを比較することに
よって当該被充電電池20の状態を監視する監視部16
と、該監視部16の出力を受け、被充電電池の特性に適
合するように所定の演算処理を行い、該演算結果に合わ
せて前記電力制御部14を駆動する演算・駆動部18
と、を有する、二次電池の充電装置10によって解決さ
れる。
【0032】本発明に係る二次電池の充電方法では、二
次電池の正負端子間に印加される少なくとも1.3倍以
上の電圧パルスによって生ずるパルス状充電電流(図2
参照)の通流状態、そして電圧パルスの休止期間中に二
次電池の端子電圧を監視している。これらの監視にあた
っては、予め監視部16に記憶せしめられている、被充
電電池20の標準特性データが参照される。
【0033】このパルス状充電電流の最初の通流状態の
監視によって、被充電電池の残容量が測定される。この
監視結果と、被充電電池の種類によって決まる標準デー
タとを比較し、その比較結果を演算処理し、その結果に
従い、引き続く充電用電圧パルスの最適値データ、すな
わちパルス形状および持続時間を決定する。
【0034】この場合の充電電流は、図2の下方に模式
的に示したように、その有効面積が図2の上方に示す被
充電電池電圧のグラフの上昇にしたがって経時的に変化
する。
【0035】このように決定された最適値データに従
い、次続の電圧パルスを発生せしめ、該最適パルス形状
および持続時間の電圧パルスにより充電を継続すること
により、過充電、過熱ならびにメモリ効果の発生を防止
しつつ急速充電を行うことができる。この間、温度上昇
の兆候が監視部によって検出された場合には、充電のた
めの電圧パルスの持続時間は短縮され、充電エネルギー
は低減される。
【0036】メモリ効果の生じたNiCd電池に衝撃的
な通電を行うとメモリ効果の原因となっている電極の結
晶構造の変成が回復し、そのメモリ効果が除去されるこ
とが知られている。
【0037】衝撃的な通電は順方向(放電の方向)ある
いは逆方向(充電の方向)のいずれでも良く、その方法
としては、その電池で充電したコンデンサを順方向に接
続し瞬間的な過大電流を通電する方法、あるいはその電
池の端子電圧より充分に高い電圧パルスを逆方向に印加
し通電する方法等がある。後者の方法は本発明に係る充
電方法の一部に外ならない。すなわち本発明に係る充電
方法の効果の一つとしてメモリ効果の除去作用があり、
当然にメモリ効果の発生もない。
【0038】なお、充電のための最適の電圧・電流パタ
ーンは二次電池の種類や容量によって異なるため、それ
ぞれの標準データを監視部内の記憶部に記憶せしめてお
き、選択して使用するように構成することができる。
【0039】なお、被充電電池の種類毎の標準データを
着脱可能な記憶媒体に記憶せしめておき、電池の種類や
容量に応じて交換使用するように構成することもでき
る。
【0040】このような配慮を加えることにより、二次
電池に対して過不足のない、すなわち100%充電が行
われ、その間過度の温度上昇やメモリ効果も生じない。
したがって、電池寿命を大幅に延長することができ、資
源の有効利用、環境破壊の局限化を達成することができ
る。
【0041】この場合の対象二次電池としては、ニッケ
ル−カドミウム電池、ニッケル−水素電池、鉛蓄電池、
ニッケル−亜鉛電池、酸化銀−亜鉛電池、酸化銀−カド
ミウム電池、その他各種のリチウム二次電池等が挙げら
れる。これら各二次電池の標準データを記憶せしめてお
くことによりいずれの二次電池に対しても対応すること
ができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付図を参照しながら開示する。図3は本発明に係る
充電方法を実施するに適した二次電池の充電装置10の
構成例を示すブロック図である。図1と同じ構成部には
同じ参照符号を付している。
【0043】図3は、図1の基本要素の中で、監視部1
6および演算・駆動部18を具体的構成に即して開示し
たものである。監視部16は、外部からの電圧パルスの
休止期間に被充電電池20の端子電圧を検出する電圧検
出部16Vと、電圧パルスの持続期間に充電電流を検出
する電流検出部16Aとを有し、これら両検出結果によ
って被充電電池20のその時点における充電容量その他
の状態を総合的に検出する。
【0044】また、監視部16は、一連の充電操作を実
行するために必要な標準特性データを記憶する記憶部1
6Mを有している。記憶部16Mに記憶される標準特性
データには、被充電電池20の電圧電流定格を始め、当
該時点における充電容量を基礎として印加される電圧パ
ルスと充電電流の経時的関係および温度特性等が含まれ
る。
【0045】監視部16には、さらに比較部16Cが設
けられる。この比較部16Cは、電圧検出部16Vおよ
び電流検出部16Aにより各々検出された電圧および電
流と記憶部16Mに記憶された標準データとを比較し、
対応する出力を発生する。
【0046】演算・駆動部18は、演算部18Tおよび
駆動部18Dを有する。演算部18Tは、比較部16C
の出力を受けて、被充電電池20に対して引き続く充電
期間において最適の電圧パルスの持続時間および休止時
間、すなわちデューティサイクルおよびパルス形状等を
演算し、この演算出力を駆動部18Dを介して電力制御
部14に供給する。その結果、電力制御部14からは、
被充電電池20に対して最適の電圧パルスが発生され
る。
【0047】電源部12は、上述のように被充電電池の
端子電圧より高く、被充電電池電圧の少なくとも1.3
倍以上、上限は4倍程度、好ましくは3.5倍以下の直
流電圧を発生する。この電圧は被充電電池の種類、電池
構成、容量等によって異なるものとすることができる。
【0048】電源部12の直流出力は、演算・駆動部1
8によって制御される電力制御部14において、被充電
電池電圧の少なくとも1.3倍以上の波高値を有する電
圧パルスに変換される。この場合の波高値は、被充電電
池電圧端子電圧の1.3〜4倍、好ましくは1.5〜
3.5倍、より好ましくは2〜3倍である。
【0049】この電圧パルスの波高値を被充電電池の端
子電圧の少なくとも1.3倍以上とすることは、二次電
池の急速充電を行うためと、メモリ効果を解消または防
止するために重要である。
【0050】ただし、かかる高電圧を長時間継続して印
加すると二次電池に過酷な充電電流を与えることにな
り、電池の過熱や電極の物理的破壊等を招くことになる
ため取り扱い上も禁止されていることが多い。
【0051】本発明に係る二次電池の充電方法では、微
小時間持続する電圧パルスとし、また断続的に印加する
ものとし、少なくとも1.3倍以上の高電圧印加であり
ながら悪影響を排除しつつ充電を可能にしている。
【0052】しかし、いかに短時間といえども極端な高
電圧になると二次電池に及ぶ悪影響を回避することはで
きない。そこで、上限は4倍程度、実用上は3.5倍程
度、好ましくは3倍程度である。これらの電圧範囲は、
被充電電池の種類、電池構成、容量等によって異なるも
のとすることができる。
【0053】被充電電池の種類は、上述のようにニッケ
ル−カドミウム電池、ニッケル−水素電池、鉛蓄電池、
ニッケル−亜鉛電池、酸化銀−亜鉛電池、酸化銀−カド
ミウム電池、その他各種のリチウム二次電池等が挙げら
れる。これら電池の種類によって、記憶部16Mに記憶
されるデータを変更することにより、より好適な充電を
行うことができる。
【0054】以下、本発明に係る二次電池の充電方法と
従来技術に係る充電方法とによる比較試験および本発明
の実証試験の結果について開示する。
【0055】 比較試験 1 供試二次電池 Ni−Cd電池 SH−700LBAT(商品名:三星社製) 電圧 4.8V、セル数 4、単電池外形 φ17×43 回路接続 (図4参照) 供試充電装置 SRC−700(商品名:三星社製)(専用アダプタ付属) 充電終期検出 −ΔV方式
【0056】 比較試験 2 供試二次電池 Ni−Cd電池 SNN4132B(商品名:モトローラ社製) 電圧 6V、セル数 5、単電池外形 48L×18W×6.1t 回路接続 (図5参照) 供試充電装置 SLN9347B(商品名:モトローラ社製)(13V電源接続) 充電終期検出 −ΔV方式
【0057】 実証試験 1 供試二次電池 Ni−Cd電池SH−700LBAT(商品名:三星社製) 供試充電装置 本発明の充電装置(図3に係る構成) 定格:4.8V電池用 最大充電電流 2.5Aに設定
【0058】 実証試験 2 供試二次電池 Ni−Cd電池SNN4132B(商品名:モトローラ社製) 供試充電装置 本発明の充電装置(図3に係る構成) 定格電圧: 6V電池用 最大充電電流 2.5Aに設定
【0059】これら比較試験および実証試験における充
電所要時間の結果は(表1)に示す通りである。本発明
に係る充電方法の優位性を確認することができる。
【0060】
【表1】
【0061】表1から明らかなように、従来技術に係る
二次電池の充電方法では、約70%放電時の充電でも、
少なくとも1時間以上の充電時間を必要とする。
【0062】これに対して、本発明に係る充電方法で
は、電池への悪影響を考慮して最大充電電流を2.5A
に設定しているにもかかわらず、約20分以下で充電が
完了する。なお、充電電流は、充電装置の構成を若干変
更することにより、2.5A以上とすることも可能であ
るため、さらに短縮することができる。
【0063】比較試験1の構成と実証試験1の構成とに
おいて、それぞれ70%程度の放電と充電とを繰り返し
た場合の充放電繰り返し特性を観察した結果は、図6お
よび図7に示す通りである。
【0064】図6から明らかなように、従来技術に係る
充電では、5〜6回程度の70%充放電サイクルによっ
て顕著なメモリ効果が生じ、30回の充放電サイクル終
了時の電池容量は64.2%になっていた。より浅い充
放電サイクルを繰り返すことによりこの傾向はより助長
されることが確認されている。
【0065】これに対して、本発明に係る充電方法であ
る実証試験1の結果を示す図7によれば、各サイクルと
も測定誤差程度の変化を示すにとどまり、特に30回の
充放電サイクル終了時の電池容量も殆ど100%を示
し、メモリ効果は発生していないことが確認できた。
【0066】
【発明の効果】本発明に係る二次電池の充電方法では、
上述の電池の多くの充電作用が吸熱反応であることに着
目し、充電開始初期に大電流を通流せしめ、温度上昇を
来さない条件下において主たる充電を行うことを特徴と
している。
【0067】したがって、本発明によれば短時間の充電
が可能となり、さらに電池状態は絶えず監視されている
ため、過度の温度上昇や過充電等は生じないため、電池
寿命を延長することができる。
【0068】これに対して、従来技術に係る−ΔV検出
方式においては、充電終末期において不可避的に温度上
昇が生ずる。その結果、電池内部構成に悪影響を与え、
ドライアップ現象、絶縁体劣化等の致命的影響を被るこ
とになりがちである。
【0069】本発明に係る二次電池の充電方法では、上
述のように従来技術に比して、約1/3程度の充電所要
時間で充電を行うことができる。そのため、携帯用機器
類の充電にも有利となる。
【0070】さらに、いわゆる継ぎ足し充電によっても
メモリ効果は生じないから、緊急時には、上述の15〜
20分の充電時間の数分の1の時間、例えば5分間の充
電を行い、一段落した後に追加充電を行うこともでき
る。
【0071】本発明に係る充電方法の適用は、小形・携
帯用二次電池のみに限定されるものではない。上述の各
種二次電池は、バッテリーフォークリフト、電動カート
等の運輸装置、電気自動車用電源等の大形二次電池にも
十分に適用可能なものである。現状では、夜間等の不使
用時に数時間掛けて充電している用途に対しても、数分
の1の充電が可能となり、多大の福音となることは必定
である。
【0072】また、現時点において試作段階を超えてい
ない電気自動車の最大の問題は、小形軽量電池が得られ
ていないこと、電池容量に限界があり長距離走行ができ
ないこと、充電時間が短縮できないこと、等にある。
【0073】このような電気自動車等の大容量電池の分
野で、容量対重量比および容量対容積比で従来の鉛電池
よりも優れたアルカリ蓄電池の適用が期待されている
が、本発明に係る充電方法はこれら電池類の急速充電技
術としても有用な技術を提供するものである。したがっ
て、電池スタンド等における急速充電に対する可能性も
秘めている。
【0074】本発明によれば、電池の寿命を大幅に延長
することができ、資源の有効利用、電池の廃棄量が減少
し環境破壊の防止に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る二次電池の充電装置の構成を示す
ブロック図である。
【図2】本発明に係る二次電池の充電方法の電流波形お
よび電池電圧の関係を示す説明図である。
【図3】本発明に係る二次電池の充電装置の実施例の構
成を示すブロック図である。
【図4】本発明に係る二次電池の充電方法の試験に供し
た第1の二次電池の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明に係る二次電池の充電方法の試験に供し
た第2の二次電池の構成を示すブロック図である。
【図6】従来技術に係る充放電サイクルの例を示す棒グ
ラフである。
【図7】本発明に係る充放電サイクルの例を示す棒グラ
フである。
【図8】従来技術によるメモリ効果およびリフレッシュ
による回復の状態を示す電圧対容量曲線の例である。
【図9】従来技術による代表的な充電終了時期決定方法
の状態を示す電圧時間曲線の例である。
【符号の説明】
10 充電装置 12 電源部 14 電力制御部 16 監視部 16A 電流検出部 16V 電圧検出部 16C 比較部 16M 記憶部 18 演算・駆動部 18T 演算部 18D 駆動部 20 被充電電池

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被充電電池端子電圧の少なくとも1.3
    倍以上の波高値を有する電圧パルスであって、当該被充
    電電池の特性に合わせて経時的に電圧の低下する階段状
    の電圧パルスを電池正負端子間に印加して対応する電流
    を供給し、パルス休止期間における被充電電池の端子間
    電圧とパルス持続期間における充電電流とを検出し、該
    両者の検出結果と被充電電池に関する標準特性データと
    の比較結果に基づいて引き続いて印加すべき電圧パルス
    の波形および持続時間を決定し、該決定に基づいて順次
    充電を継続し、被充電電池に対する過充電、過熱ならび
    にメモリ効果の発生を防止しつつ急速充電を行うこと、
    を特徴とする二次電池の充電方法。
  2. 【請求項2】 前記二次電池が、ニッケル−カドミウム
    電池であり、前記電圧パルスの特性をニッケル−カドミ
    ウム電池に適合せしめたことを特徴とする請求項1に記
    載の二次電池の充電方法。
  3. 【請求項3】 前記二次電池が、ニッケル−水素電池で
    あり、前記電圧パルスの特性をニッケル−水素電池に適
    合せしめたことを特徴とする請求項1に記載の二次電池
    の充電方法。
  4. 【請求項4】 前記電圧パルスの波高値が、被充電電池
    の端子電圧の1.5〜3倍となるように選定されること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の二次
    電池の充電方法。
  5. 【請求項5】 被充電電池充電用の電圧を発生する電源
    部(12)と、 該電源部(12)からの電圧を受け、外部からの制御信
    号に応じて出力電圧パルスの波高値および持続時間を制
    御し、被充電電池端子電圧の少なくとも1.3倍以上の
    波高値を有する電圧パルスを発生する電力制御部(1
    4)と、 前記電圧パルスによる充電期間中における充電電流と、
    電圧パルスの休止期間中に被充電電池の端子電圧とをそ
    れぞれ検出し、被充電電池の標準特性データとこれら検
    出された電圧および電流の両者とを比較することによっ
    て当該被充電電池(20)の状態を監視する監視部(1
    6)と、 該監視部(16)の出力を受け、被充電電池の特性に適
    合するように所定の演算処理を行い、該演算結果に合わ
    せて前記電力制御部(14)を駆動する演算・駆動部
    (18)と、を有することを特徴とする二次電池の充電
    装置。
  6. 【請求項6】 前記監視部(16)および演算・駆動部
    (18)が、ニッケル−カドミウム電池の特性に適合せ
    しめられていることを特徴とする請求項5に記載の二次
    電池の充電装置。
  7. 【請求項7】 前記監視部(16)および演算・駆動部
    (18)が、ニッケル−水素電池の特性に適合せしめら
    れていることを特徴とする請求項5に記載の二次電池の
    充電装置。
  8. 【請求項8】 前記監視部(16)および演算・駆動部
    (18)が、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−水
    素電池、その他の二次電池の特性に選択的に適合可能で
    あることを特徴とする請求項5に記載の二次電池の充電
    装置。
  9. 【請求項9】 前記電圧パルスの波高値が、被充電電池
    の端子電圧の1.5〜3倍となるように選定されること
    を特徴とする請求項5ないし8のいずれかに記載の二次
    電池の充電装置。
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JP2000277166A (ja) * 1999-03-25 2000-10-06 Yamaha Motor Co Ltd 急速充電器の制御方法
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