JPH0993079A - 弾性表面波多重モードフィルタ - Google Patents

弾性表面波多重モードフィルタ

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JPH0993079A
JPH0993079A JP24800395A JP24800395A JPH0993079A JP H0993079 A JPH0993079 A JP H0993079A JP 24800395 A JP24800395 A JP 24800395A JP 24800395 A JP24800395 A JP 24800395A JP H0993079 A JPH0993079 A JP H0993079A
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徹 山田
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Kazunori Nishimura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通過特性の広帯域化を図ることができると共
に、良好な帯域外減衰特性を実現することができ、ま
た、平衡型の入出力構成をも実現することができる弾性
表面波多重モードフィルタを提供する。 【解決手段】 電圧基板11の上に、IDT電極12a
と反射器12b、12cとにより構成される第1の弾性
表面波共振器と、IDT電極14aと反射器14b、1
4cとにより構成される第3の弾性表面波共振器とを並
列に形成し、両者間に周期構造ストリップライン電極列
13aを形成する。これら3者を近接配置して音響結合
させる。周期構造ストリップライン電極列13aを反射
器12b、12c、14b、14cを介して接地し、互
いに隣接するバスバー電極を電気的に独立させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信機器にお
ける高周波回路などに使用される弾性表面波多重モード
フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波を用いたエレクトロメカニカ
ル機能部品は、波の音速が数km/sであり、波のエネ
ルギーが伝搬媒体の表面に集中する性質を有することか
ら、ハードウェアの高密度化の流れの中で注目されてい
る。また、弾性表面波を用いたエレクトロメカニカル機
能部品は、インタディジタルトランスデューサ(以下
「IDT」と略記する。)電極の開発と、その変形展開
を可能にした薄膜作製技術、表面加工技術の進歩によっ
て、レーダ用遅延線、テレビジョン受像機用帯域フィル
タなどに実用化され、現在では、無線通信機器の送受信
回路におけるRF、IF段のフィルタとして広く使用さ
れている。
【0003】近年、移動体通信機器のディジタル化に伴
い、ディジタル携帯電話やディジタルコードレス電話な
どの開発が盛んに進められている。これらの機器に用い
られる通信方式においては、信号の振幅及び位相に情報
を持たせているため、IF段に用いられるフィルタには
振幅特性及び群遅延偏差特性が平坦であることが要求さ
れる。また、隣接チャネルの信号と所望の信号とを区別
する選択度にも優れた特性が必要であるため、IF段に
用いられるフィルタには遷移帯域幅の狭い急峻な遮断特
性を有することも要求される。
【0004】従来、IF段に適する弾性表面波フィルタ
としては、トランスバーサル型の弾性表面波フィルタと
縦モード結合型及び横モード結合型の2種類の弾性表面
波多重モードフィルタが知られている。トランスバーサ
ル型の弾性表面波フィルタは優れた群遅延偏差特性を有
するが、挿入損失及び素子サイズが大きく、遮断特性も
劣る。一方、弾性表面波多重モードフィルタは急峻な遮
断特性を有し、挿入損失及び素子サイズも小さいが、ト
ランスバーサル型の弾性表面波フィルタと比較して群遅
延偏差特性が劣る。また、縦モード結合型の弾性表面波
多重モードフィルタは、通過帯域の近傍高域側に比較的
大きなスプリアスが存在することを特徴とし、横モード
結合型の弾性表面波多重モードフィルタは非常に狭帯域
な通過特性を有することを特徴としている。上記の特徴
から、移動体通信機器用のIFフィルタとしては、一般
に、小型で遮断特性の優れた横モード結合型の弾性表面
波多重モードフィルタが用いられてきた。
【0005】以下に、従来の横モード結合型弾性表面波
多重モードフィルタについて説明する。図14は従来技
術における横モード結合型弾性表面波多重モードフィル
タを示す構成図である。図14において、141は単結
晶圧電基板であり、この圧電基板141の上に電極パタ
ーンを形成することにより、弾性表面波を励起させるこ
とができる。142aは圧電基板141の上に形成され
たIDT電極であり、その両側に反射器142b、14
2cを配置することにより、エネルギー閉じ込め型の弾
性表面波共振器が形成されている。また、圧電基板14
1の上には、IDT電極143aと反射器143b、1
43cとによって同様の弾性表面波共振器が形成されて
いる。そして、これら2つの共振器は近接して配置され
ており、その間に音響結合が生じることによって第1段
の弾性表面波多重モードフィルタが構成されている。さ
らに、圧電基板141の上には、IDT電極144a、
145aと反射器144b、144c、145b、14
5cとにより、上記と同様にして第2段の弾性表面波多
重モードフィルタが構成されている。これら第1段及び
第2段の弾性表面波多重モードフィルタは電極パターン
146によって電気的に縦続に接続されており、これに
より多段接続の弾性表面波多重モードフィルタが構成さ
れている。
【0006】以上のように構成された弾性表面波多重モ
ードフィルタは、IDT電極の電極指交差幅の寸法によ
って圧電基板上に励起する2種類の弾性表面波のモード
周波数が決定され、フィルタの通過帯域幅が定められ
る。この弾性表面波多重モードフィルタにおいては、得
られる通過特性は極めて狭帯域であり、比帯域幅(フィ
ルタの中心周波数で規格化した帯域幅)は高々0.1%
程度である。図15に、この弾性表面波多重モードフィ
ルタの通過帯域幅を表わす周波数特性の代表的な実測例
を示す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したディジタル化
に対応させるためには、フィルタの通過特性をより広帯
域化して、群遅延偏差特性の平坦な帯域を広くすること
が要求される。従来、広帯域化を実現するためには、弾
性表面波多重モードフィルタの段間とアースとの間に伸
長コイルを挿入する方法が採られていた。
【0008】また、最近では、IFフィルタ前後段にお
けるIC素子の平衡入出力化が進み、IFフィルタにも
平衡入出力型が求められている。しかし、上記のような
構成を有する従来のフィルタでは、伸長コイル等の外付
コイルの影響によってフィルタの特性が不安定になりや
すく、また、帯域外減衰特性も悪化するという問題があ
った。さらに、上記のような構成を有する従来のフィル
タでは、入出力端子を不平衡型としてしか接続すること
ができないという問題があった。
【0009】本発明は、従来技術における前記課題を解
決するため、通過特性の広帯域化を図ることができると
共に、良好な帯域外減衰特性を実現することができ、ま
た、平衡型の入出力構成をも実現することができる弾性
表面波多重モードフィルタを提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る弾性表面波多重モードフィルタの第1
の構成は、圧電基板上に、インタディジタルトランスデ
ューサ電極の両側に反射器を具備した第1及び第3の弾
性表面波共振器を、弾性表面波の伝搬方向と平行に形成
し、前記第1及び第3の弾性表面波共振器間に、前記イ
ンタディジタルトランスデューサ電極の電極指交差幅と
略同一の長さを有する複数本のストリップライン電極を
前記第1及び第3の弾性表面波共振器と同一の電極周期
で並行に配置し、前記複数本のストリップライン電極の
両端部をバスバー電極によって互いに接続した周期構造
状電極列からなる第2の弾性表面波共振器を形成し、前
記第1及び第3の弾性表面波共振器と前記第2の弾性表
面波共振器とを近接配置して音響結合させた弾性表面波
多重モードフィルタであって、前記第1及び第3の弾性
表面波共振器を構成するインタディジタルトランスデュ
ーサ電極の前記周期構造状電極列に隣接する側にあるバ
スバー電極の線路幅をW1 、前記周期構造状電極列の両
端部を接続するバスバー電極の線路幅をW2 、前記周期
構造状電極列の前記バスバー電極と前記第1及び第3の
弾性表面波共振器を構成するインタディジタルトランス
デューサ電極の前記周期構造状電極列に隣接する側にあ
るバスバー電極との電気的分離帯の幅をW3 とし、前記
1 、W2 、W3 の相対寸法をW 1 >W2 、W1 >W3
に設定したことを特徴とする。
【0011】また、前記本発明の第1の構成において
は、W1 とW2 の相対寸法がW1 /W 2 ≧4に設定され
ているのが好ましい。また、前記本発明の第1の構成に
おいては、第1及び第3の弾性表面波共振器を構成する
インタディジタルトランスデューサ電極の電極指対数が
150対から300対の間に設定されているのが好まし
い。
【0012】また、前記本発明の第1の構成において
は、第2の弾性表面波共振器を構成する周期構造状電極
列が第1及び第3の弾性表面波共振器の反射器を介して
接地されているのが好ましい。また、この場合には、第
1の弾性表面波共振器電極が平衡型入力端子に接続さ
れ、第3の弾性表面波共振器電極が平衡型出力端子に接
続されているのが好ましい。
【0013】また、前記本発明の第1の構成において
は、圧電基板上に形成された第1及び第2の段間接続電
極パターンによって複数個縦続に接続されているのが好
ましい。また、この場合には、第1及び第2の段間接続
電極パターンのうち、一方が直接接地され、他方がリア
クタンス素子を介して接地されているのが好ましい。こ
の場合にはさらに、前段の弾性表面波多重モードフィル
タの第1の弾性表面波共振器電極が平衡型入力端子に接
続され、後段の弾性表面波多重モードフィルタの第3の
弾性表面波共振器電極が平衡型出力端子に接続されてい
るのが好ましい。また、この場合には、第1の段間接続
電極パターンは、縦続接続される前段の弾性表面波多重
モードフィルタを構成する第3の弾性表面波共振器の第
2の弾性表面波共振器に隣接するインタディジタルトラ
ンスデューサ電極と、縦続接続される後段の弾性表面波
多重モードフィルタを構成する第1の弾性表面波共振器
の第2の弾性表面波共振器に隣接するインタディジタル
トランスデューサ電極とを接続し、第2の段間接続電極
パターンは、縦続接続される前段の弾性表面波多重モー
ドフィルタの出力端外側インタディジタルトランスデュ
ーサ電極と、縦続接続される後段の弾性表面波多重モー
ドフィルタの入力端外側インタディジタルトランスデュ
ーサ電極とを接続するのが好ましい。この場合にはさら
に、第1の段間接続電極パターンがリアクタンス素子を
介して接地され、第2の段間接続電極パターンが直接接
地されているのが好ましく、さらには、前段の弾性表面
波多重モードフィルタの第1の弾性表面波共振器電極が
平衡型入力端子に接続され、後段の弾性表面波多重モー
ドフィルタの第3の弾性表面波共振器電極が平衡型出力
端子に接続されているのが好ましい。
【0014】また、本発明に係る弾性表面波多重モード
フィルタの第2の構成は、圧電基板上に、インタディジ
タルトランスデューサ電極の両側に反射器を具備した第
1、第2及び第3の弾性表面波共振器を、弾性表面波の
伝搬方向と平行に近接配置して音響結合させ、前記弾性
表面波共振器間のインタディジタルトランスデューサ電
極部の隣接するバスバー電極を電気的に分離すると共
に、中央に配置された第2の弾性表面波共振器のインタ
ディジタルトランスデューサ電極を全て接地した弾性表
面波多重モードフィルタであって、外側に配置された第
1及び第3の弾性表面波共振器を構成するインタディジ
タルトランスデューサ電極の前記第2の弾性表面波共振
器に隣接する側にあるバスバー電極の線路幅をW1 、前
記第2の弾性表面波共振器のインタディジタルトランス
デューサ電極のバスバー電極の線路幅をW2 、前記隣接
するバスバー電極間の電気的分離帯の幅をW3 とし、前
記W 1 、W2 、W3 の相対寸法を、W1 >W2 、W1
3 に設定したことを特徴とする。
【0015】また、前記本発明の第2の構成において
は、W1 とW2 の相対寸法がW1 /W 2 ≧4に設定され
ているのが好ましい。また、前記本発明の第2の構成に
おいては、第1、第2及び第3の弾性表面波共振器を構
成するインタディジタルトランスデューサ電極の電極指
対数が150対から300対の間に設定されているのが
好ましい。
【0016】また、前記本発明の第2の構成において
は、第2の弾性表面波共振器のインタディジタルトラン
スデューサ電極が第1及び第3の弾性表面波共振器の反
射器を介して接地されているのが好ましい。また、この
場合には、第1の弾性表面波共振器のインタディジタル
トランスデューサ電極が平衡型入力端子に接続され、第
3の弾性表面波共振器のインタディジタルトランスデュ
ーサ電極が平衡型出力端子に接続されているのが好まし
い。
【0017】また、前記本発明の第2の構成において
は、圧電基板上に形成された第1及び第2の段間接続電
極パターンによって複数個縦続に接続されているのが好
ましい。また、この場合には、第1及び第2の段間接続
電極パターンのうち、一方が接地され、他方がリアクタ
ンス素子を介して接地されているのが好ましい。この場
合にはさらに、前段の弾性表面波多重モードフィルタの
第1の弾性表面波共振器電極が平衡型入力端子に接続さ
れ、後段の弾性表面波多重モードフィルタの第3の弾性
表面波共振器電極が平衡型出力端子に接続されているの
が好ましい。また、この場合には、第1の段間接続電極
パターンは、縦続接続される前段の弾性表面波多重モー
ドフィルタを構成する第3の弾性表面波共振器の第2の
弾性表面波共振器に隣接するインタディジタルトランス
デューサ電極と、縦続接続される後段の弾性表面波多重
モードフィルタを構成する第1の弾性表面波共振器の第
2の弾性表面波共振器に隣接するインタディジタルトラ
ンスデューサ電極とを接続し、第2の段間接続電極パタ
ーンは、縦続接続される前段の弾性表面波多重モードフ
ィルタの出力端外側インタディジタルトランスデューサ
電極と、縦続接続される後段の弾性表面波多重モードフ
ィルタの入力端外側インタディジタルトランスデューサ
電極とを接続するのが好ましい。この場合にはさらに、
第1の段間接続電極パターンがリアクタンス素子を介し
て接地され、第2の段間接続電極パターンが直接接地さ
れているのが好ましく、さらには前段の弾性表面波多重
モードフィルタの第1の弾性表面波共振器電極が平衡型
入力端子に接続され、後段の弾性表面波多重モードフィ
ルタの第3の弾性表面波共振器電極が平衡型出力端子に
接続されているのが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】前記本発明の第1の構成によれ
ば、圧電基板上に、インタディジタルトランスデューサ
電極の両側に反射器を具備した第1及び第3の弾性表面
波共振器を、弾性表面波の伝搬方向と平行に形成し、前
記第1及び第3の弾性表面波共振器間に、前記インタデ
ィジタルトランスデューサ電極の電極指交差幅と略同一
の長さを有する複数本のストリップライン電極を前記第
1及び第3の弾性表面波共振器と同一の電極周期で並行
に配置し、前記複数本のストリップライン電極の両端部
をバスバー電極によって互いに接続した周期構造状電極
列からなる第2の弾性表面波共振器を形成し、前記第1
及び第3の弾性表面波共振器と前記第2の弾性表面波共
振器とを近接配置して音響結合させた弾性表面波多重モ
ードフィルタであって、前記第1及び第3の弾性表面波
共振器を構成するインタディジタルトランスデューサ電
極の前記周期構造状電極列に隣接する側にあるバスバー
電極の線路幅をW1 、前記周期構造状電極列の両端部を
接続するバスバー電極の線路幅をW2、前記周期構造状
電極列の前記バスバー電極と前記第1及び第3の弾性表
面波共振器を構成するインタディジタルトランスデュー
サ電極の前記周期構造状電極列に隣接する側にあるバス
バー電極との電気的分離帯の幅をW3 とし、前記W1
2 、W3 の相対寸法をW1 >W2 、W1 >W3 に設定
したことにより、フィルタの挿入損失を低減することが
できる。以下、その理由を説明する。相対向した弾性表
面波共振器のインタディジタルトランスデューサ電極と
周期構造状電極列との間隔Gは、2つの弾性表面波共振
器の結合度を支配し、この間隔Gが小さいほど共振器間
の結合度が増すため広帯域化には好ましい。しかし、間
隔Gがあまり小さすぎると、この部分に設けられている
バスバー電極の線路幅W1 、W2 が小さくなり、この部
分におけるインタディジタルトランスデューサ電極の電
気的抵抗損がフィルタの挿入損失に与える影響を無視す
ることができなくなる。ここで、周期構造状電極列の両
端部を接続するバスバー電極は入出力端子と電気的に接
続されていないため、周期構造状電極列の両端部を接続
するバスバー電極の線路幅W2 の大きさはフィルタの挿
入損失には何ら影響を及ぼさない。従って、周期構造状
電極列の両端部を接続するバスバー電極の線路幅W2
小さくする分、第1及び第3の弾性表面波共振器を構成
するインタディジタルトランスデューサ電極の周期構造
状電極列に隣接する側にあるバスバー電極の線路幅W1
を大きくすれば(すなわち、W1 とW2 の相対寸法をW
1 >W2 に設定すれば)、間隔Gを変えることなく、入
出力端子への電気的抵抗損を減らすことができるので、
フィルタの挿入損失を低減することができる。また、周
期構造状電極列のバスバー電極と第1及び第3の弾性表
面波共振器を構成するインタディジタルトランスデュー
サ電極の周期構造状電極列に隣接する側にあるバスバー
電極との電気的分離帯の幅W3 を、第1及び第3の弾性
表面波共振器を構成するインタディジタルトランスデュ
ーサ電極の周期構造状電極列に隣接する側にあるバスバ
ー電極の線路幅W1 よりも小さくすれば(すなわち、W
1 とW3 の相対寸法をW1 >W3 に設定すれば)、W3
の減少分だけさらにW1 を大きくすることができるの
で、フィルタの挿入損失をさらに低減することができ
る。
【0019】また、前記本発明の第1の構成において、
1 とW2 の相対寸法がW1 /W2≧4に設定されてい
るという好ましい例によれば、フィルタの挿入損失が大
きく改善される。
【0020】また、前記本発明の第1の構成において、
第1及び第3の弾性表面波共振器を構成するインタディ
ジタルトランスデューサ電極の電極指対数が150対か
ら300対の間に設定されているという好ましい例によ
れば、挿入損失は7dB強に留まり、帯域内リプルも2
〜3dB強に納まる。これらの挿入損失量及びリプル値
は、フィルタとして妥当な特性値である。
【0021】また、前記本発明の第1の構成において、
第2の弾性表面波共振器を構成する周期構造状電極列が
第1及び第3の弾性表面波共振器の反射器を介して接地
されているという好ましい例によれば、外側に配置され
た第1及び第3の弾性表面波共振器を構成するインタデ
ィジタルトランスデューサ電極を全て独立して配線する
ことができるので、弾性表面波多重モードフィルタの平
衡入出力化を実現することができる。その結果、フィル
タ特性が電極の接地状態による浮遊容量等の影響を受け
ることがなくなるので、阻止域及び遷移域の特性がさら
に改善される。また、バラン等の外付回路を用いること
なくフィルタの前段及び後段にIC等の平衡型素子を接
続することが可能となるので、回路全体のノイズ特性も
改善される。また、この場合、第1の弾性表面波共振器
電極が平衡型入力端子に接続され、第3の弾性表面波共
振器電極が平衡型出力端子に接続されているという好ま
しい例によれば、第2の弾性表面波共振器を構成する周
期構造状電極列が電気的に全て接続され、第1の弾性表
面波共振器のインタディジタルトランスデューサ電極の
電極指と第3の弾性表面波共振器のインタディジタルト
ランスデューサ電極の電極指が電気的に独立することと
なる。このため、中央に配置された第2の弾性表面波共
振器のポテンシャルが自由に分布できると共に、外側に
配置された第1及び第3の弾性表面波共振器間でポテン
シャルがキャンセルされることはないので、2次モード
についても強く励振された特性となる。その結果、3つ
の励起モードを効果的に利用した弾性表面波多重モード
フィルタが実現される。このように、本構成によれば、
フィルタの次数が増えるので、広帯域で、かつ、急峻な
遮断特性が得られる(すなわち、良好な帯域外減衰特性
が実現される)。
【0022】また、前記本発明の第1の構成において、
圧電基板上に形成された第1及び第2の段間接続電極パ
ターンによって複数個縦続に接続されているという好ま
しい例によれば、挿入損失は若干増えるものの、阻止域
及び遷移域の特性が大幅に改善され、さらに良好なフィ
ルタ特性が得られる。また、この場合、第1及び第2の
段間接続電極パターンのうち、一方が直接接地され、他
方がリアクタンス素子を介して接地されているという好
ましい例によれば、良好な伝送特性が得られる。また、
この場合、第1の段間接続電極パターンは、縦続接続さ
れる前段の弾性表面波多重モードフィルタを構成する第
3の弾性表面波共振器の第2の弾性表面波共振器に隣接
するインタディジタルトランスデューサ電極と、縦続接
続される後段の弾性表面波多重モードフィルタを構成す
る第1の弾性表面波共振器の第2の弾性表面波共振器に
隣接するインタディジタルトランスデューサ電極とを接
続し、第2の段間接続電極パターンは、縦続接続される
前段の弾性表面波多重モードフィルタの出力端外側イン
タディジタルトランスデューサ電極と、縦続接続される
後段の弾性表面波多重モードフィルタの入力端外側イン
タディジタルトランスデューサ電極とを接続するという
好ましい例によれば、平衡型の入出力構成を備えた多段
接続の弾性表面波多重モードフィルタが実現される。
【0023】また、前記本発明の第2の構成によれば、
圧電基板上に、インタディジタルトランスデューサ電極
の両側に反射器を具備した第1、第2及び第3の弾性表
面波共振器を、弾性表面波の伝搬方向と平行に近接配置
して音響結合させ、前記弾性表面波共振器間のインタデ
ィジタルトランスデューサ電極部の隣接するバスバー電
極を電気的に分離すると共に、中央に配置された第2の
弾性表面波共振器のインタディジタルトランスデューサ
電極を全て接地した弾性表面波多重モードフィルタであ
って、外側に配置された第1及び第3の弾性表面波共振
器を構成するインタディジタルトランスデューサ電極の
前記第2の弾性表面波共振器に隣接する側にあるバスバ
ー電極の線路幅をW1 、前記第2の弾性表面波共振器の
インタディジタルトランスデューサ電極のバスバー電極
の線路幅をW2 、前記隣接するバスバー電極間の電気的
分離帯の幅をW3 とし、前記W1 、W2 、W3 の相対寸
法を、W1 >W2 、W1 >W3 に設定したことにより、
以下のような作用を奏することができる。すなわち、前
記本発明の第1の構成と比較すると、中央に配置された
第2の弾性表面波共振器の電極構造が周期構造状電極列
からインタディジタルトランスデューサ電極に変わって
いるが、弾性表面波の伝搬は全く同様に行われるので、
基本的動作は前記本発明の第1の構成の場合と同様であ
る。従って、前記本発明の第1の構成の場合と同様に、
フィルタの挿入損失を低減することができると共に、広
帯域で、かつ、急峻な遮断特性が得られる。また、弾性
表面波共振器間のインタディジタルトランスデューサ電
極部の隣接するバスバー電極が電気的に分離され、中央
に配置された第2の弾性表面波共振器のインタディジタ
ルトランスデューサ電極が全て接地されていることによ
り、外側に配置された第1及び第3の弾性表面波共振器
を構成するインタディジタルトランスデューサ電極を全
て独立に配線することができるので、弾性表面波多重モ
ードフィルタの平衡入出力化を実現することができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的
に説明する。 〈第1の実施例〉図1は本発明に係る弾性表面波多重モ
ードフィルタの第1の実施例を示す構成図である。図1
において、11は単結晶圧電基板であり、この圧電基板
11の上に周期構造ストリップライン状の電極パターン
を形成することにより、弾性表面波を励起させることが
できる。圧電基板11の上には、IDT電極12aと反
射器12b、12cとにより構成されるエネルギー閉じ
込め型の第1の弾性表面波共振器が形成されている。ま
た、圧電基板11の上には、IDT電極14aと反射器
14b、14cとにより構成される第3の弾性表面波共
振器が形成されている。ここで注目すべき点は、反射器
13b、13cを伴い、第1の弾性表面波共振器と第3
の弾性表面波共振器との間に形成される第2の弾性表面
波共振器の電極部分が反射器と同様の構造を有し、第1
及び第3の弾性表面波共振器におけるIDT電極12
a、14aの電極指交差幅と同程度の長さを有する周期
構造ストリップライン電極列13aによって構成されて
いる点である。このように第2の弾性表面波共振器の電
極部分の構造がIDT電極から周期構造ストリップライ
ン電極列13aに変わっても、電極周期が同じであれ
ば、弾性表面波は全く同様に伝搬することができるの
で、中央部に配置される第2の弾性表面波共振器の音響
的振舞いはIDT電極構造の場合と変わらない。
【0025】上記3個の弾性表面波共振器は近接して配
置され、互いに隣接する部分のバスバー電極は電気的に
独立している。第1の弾性表面波共振器におけるIDT
電極12aの電極指は平衡型入力端子INに接続され、
第3の弾性表面波共振器におけるIDT電極14aの電
極指は平衡型出力端子OUTに接続されている。また、
第2の弾性表面波共振器における周期構造ストリップラ
イン電極列13aは反射器パターンを介して接地されて
いる。
【0026】以下、上記のように構成された弾性表面波
多重モードフィルタについて、その動作を説明する。図
2は本実施例における弾性表面波多重モードフィルタの
励起モード分布図であり、図1と対応する部分には同じ
符号が付されている。図2において、(a)は図1に示
した弾性表面波多重モードフィルタの電極構成図であ
る。第1〜第3の弾性表面波共振器が近接して配置され
ることによって、その間に音響結合が生じ、図2(b)
に示すようなポテンシャル分布を有する1次、2次、3
次のモードが励起される。ここで、2次モードは、モー
ド分布の節の位置が中央に配置された第2の弾性表面波
共振器の周期構造ストリップライン電極列13aの部分
に当たり、その上下でモードの極性が入れ替わっている
ため、1次、3次のモードと比べて励振強度が弱い。こ
のときのフィルタの50Ω直結での通過帯域の特性は、
図3(a)に示すように、通過帯域の中央が沈んだ形と
なる。このため、通過域中心周波数で正規化した1次モ
ードと3次モードの周波数の差が0.1%を超える広帯
域設計の場合には、整合回路を付加しても帯域内は平坦
とならず、良好なフィルタ特性は得られない。従って、
図1に示すような電極構成において良好なフィルタ特性
を得るためには、2次モードを強く励振させて通過特性
に利用する必要がある。そのためには、(1)中央に配
置された第2の弾性表面波共振器のポテンシャルが自由
に分布できることと、(2)外側に配置された第1の弾
性表面波共振器と第3の弾性表面波共振器との間でポテ
ンシャルがキャンセルしないことが必要である。これら
の条件(1)、(2)を満足させるためには、第2の弾
性表面波共振器のIDT電極相当部を電気的に全て接続
し、第1の弾性表面波共振器のIDT電極指21と第3
の弾性表面波のIDT電極指22を電気的に独立させれ
ばよい。本実施例においては、中央の第2の弾性表面波
共振器に周期構造ストリップライン電極列13aを用
い、それを反射器パターンを介して接地し、IDT電極
指21、22は各々平衡型の入力端子と出力端子に用い
られているので、上記条件(1)、(2)は満たされて
いる。従って、本実施例における50Ω直結での通過帯
域の特性は、図3(b)に示すように、2次モードにつ
いても強く励振された特性となる。その結果、3つの励
起モードを効果的に利用した弾性表面波多重モードフィ
ルタが実現される。このように本実施例の構成によれ
ば、従来の2つの励起モードを利用したフィルタに比べ
て、フィルタの次数が増えるので、広帯域で、かつ、急
峻な遮断特性が得られる(すなわち、良好な帯域外減衰
特性が実現される)。図4に、本実施例の弾性表面波多
重モードフィルタを2段構成で整合した場合の伝送特性
の代表的実測例を示す。図4には、本実施例の特性曲線
41に加え、図15の従来例の特性曲線を破線42で示
している。図4から明らかなように、通過特性の広帯域
化と急峻な遮断特性が認められる。
【0027】図5に、図1に示した弾性表面波多重モー
ドフィルタのIDT電極と周期構造ストリップライン電
極列とが近接して配置されている部分の拡大図を示す。
相対向した弾性表面波共振器のIDT電極12aと周期
構造ストリップライン電極列13aとの間隔Gは、2つ
の弾性表面波共振器の結合度を支配し、この間隔Gが小
さいほど共振器間の結合度が増すため広帯域化には好ま
しい。しかし、間隔Gがあまり小さすぎると、この部分
に設けられているバスバー電極51、52の幅W1 、W
2 が小さくなり、この部分におけるIDT電極の電気的
抵抗損がフィルタの挿入損失に与える影響を無視するこ
とができなくなる。ここで、バスバー電極51は平衡型
入力端子INの一方に直接接続されているが(図1参
照)、バスバー電極52は中央部の第2の弾性表面波共
振器を構成している周期構造ストリップライン電極列1
3aを接地するためのものであって、平衡型入力端子I
Nとは電気的に接続されていない。すなわち、バスバー
電極52の幅W2 の大きさはフィルタの挿入損失には何
ら影響を及ぼさない。従って、バスバー電極52の幅W
2 を小さくする分、バスバー電極51の幅W1 を大きく
すれば、間隔Gを変えることなく平衡型入力端子INへ
の電気的抵抗損を減らすことができるので、フィルタの
挿入損失を低減することができる。本実施例において
は、中央部の第2の弾性表面波共振器にIDT電極では
なく周期構造ストリップライン電極列13aを用いてい
るため、IDT電極の場合のようにIDT電極指と接地
用のバスバー電極との間に隙間を設ける必要はなく、バ
スバー電極52は周期構造ストリップライン電極列13
aと一体に構成することができる。従って、その分バス
バー電極51の幅W1 を大きくすることができる。ま
た、バスバー電極51とバスバー電極52との電気的分
離帯53の幅W3 をバスバー電極51の幅W1 よりも小
さくすれば、電気的分離帯53の幅W3 の減少分だけさ
らにバスバー電極51の幅W1 を大きくすることができ
るので、フィルタの挿入損失をさらに低減することがで
きる。以上の構成は、挿入損失を低減するのに有効であ
る。また、電気的分離帯53を設けることにより、入出
力端子間の電極パターンの不連続部分が増加するので、
信号の直達波成分が大幅に抑圧され、フィルタのアイソ
レーション特性、すなわち帯域外減衰特性が大幅に改善
される。
【0028】出力側、すなわちIDT電極14aと周期
構造ストリップライン電極列13aとが近接して配置さ
れている部分についても、上記と同様な構成とすること
により、同様の効果が得られる。図6に、上記のバスバ
ー電極幅寸法の効果を示す。図6は、図1の構成を有す
る弾性表面波多重モードフィルタにおけるバスバー電極
幅比W1 /W2 に対するフィルタの挿入損失の実測値を
表わしている。図6は、IDT電極指交差幅が6.5波
長、間隔(結合ギャップ長)Gが1波長の場合を示して
おり、W1 /W2=1の場合に比べてW1 /W2 =6の
場合には、挿入損失が約1.5dBだけ低減され、特性
が大きく改善されていることが分かる。また、図6は、
バスバー電極幅比W1 /W2 を6以上に大きくしても、
挿入損失はそれほど改善されないことも示している。実
際には、W1 /W2 ≧4とすることにより、挿入損失が
1dB改善されるので、この条件を満たすようにW1
2 の値を定めるのが好ましい。
【0029】図1に示す本実施例の弾性表面波多重モー
ドフィルタにおいては、IDT電極指交差幅を変えるこ
とによってフィルタの伝送特性の比帯域幅を変えること
ができる。図7に、波長λで正規化したIDT電極指交
差幅に対する比帯域幅の実測値を示す。図7は、IDT
電極指交差幅の減少が比帯域幅を増大させることを示し
ている。
【0030】また、図1に示す本実施例の弾性表面波多
重モードフィルタにおいては、IDT電極対数を変える
ことによって挿入損失及び通過帯域内のリプルを変える
ことができる。図8に、IDT電極対数と反射器本数と
の和を一定(対数換算(反射器本数は2本で1対)で4
50対)としたときのIDT電極対数に対する挿入損失
の実測値を示し、図9に、図8と同じ変数すなわちID
T電極対数に対する帯域内リプルの実測値を示す。図9
は、IDT電極対数を増加させるとリプルが効果的に減
少することを示している。一方、図8は、IDT電極対
数がある本数以上になると相対的に反射器本数が減少す
るためにQの十分高い共振特性が得られなくなり、挿入
損失の急増を招くことを示している。これら図8及び図
9の実験結果から、150〜300対程度の範囲にID
T電極対数を選べば、挿入損失は7dB強に留まり、帯
域内リプルも2〜3dB強に納まることが分かる。これ
らの挿入損失量及びリプル値はフィルタとして妥当な特
性値である。
【0031】以上のように本実施例によれば、3個の弾
性表面波共振器を近接して配置し、中央の第2の弾性表
面波共振器の電極部を、反射器と同様の構造を有し、か
つ、第1及び第3の弾性表面波共振器のIDT電極指交
差幅と同程度の長さを有する周期構造ストリップライン
電極列13aで構成し、第2の弾性表面波共振器の電極
部をすべて接地することにより、弾性表面波多重モード
フィルタにおける通過特性の広帯域化を図ることができ
ると共に、急峻な遮断特性を実現することができる。さ
らに、IDT電極中央部のバスバー電極が電気的に独立
していることにより、第1の弾性表面波共振器のIDT
電極12a及び第3の弾性表面波共振器のIDT電極1
4aを全て独立して配線することができるので、弾性表
面波多重モードフィルタの平衡入出力化を実現すること
ができる。
【0032】このように本実施例によれば、弾性表面波
多重モードフィルタ平衡入出力化を実現することができ
ることにより、フィルタ特性が電極の接地状態による浮
遊容量等の影響を受けることがなくなるので、阻止域及
び遷移域の特性がさらに改善される。また、バラン等の
外付回路を用いることなくフィルタの前段及び後段にI
C等の平衡型素子を接続することが可能となるので、回
路全体のノイズ特性も改善される。
【0033】尚、本実施例においては、一段構成の弾性
表面波多重モードフィルタを例に挙げて説明している
が、図10に示すように、同一圧電基板100の上で複
数個の弾性表面波多重モードフィルタ101、102を
縦続に接続し、多段接続の弾性表面波多重モードフィル
タを構成すれば、挿入損失は若干増えるものの、阻止域
及び遷移域の特性が大幅に改善され、さらに良好なフィ
ルタ特性が得られる。
【0034】ところで、弾性表面波多重モードフィルタ
を単純に縦続に接続しただけでは、各段の入出力インピ
ーダンスの不整合により、良好な伝送特性を得ることが
できない場合がある。この場合には、段間の接続電極パ
ターン107、108にインダクタ等のリアクタンス素
子を整合素子として接続すればよい。この場合、電極パ
ターン107、108に配線用ワイヤをボンディングす
るための電極パッド109、110を設けておけば、イ
ンダクタ等の外付素子との接続及び外部回路との接続が
容易となる。また、同一圧電基板100の上又は他の誘
電体基板上にスパイラルインダクタ等のリアクタンス素
子を形成し、それを電極パターン107、108と接続
すれば、外部回路が不要となるので、フィルタ回路の小
型化が図られる。
【0035】上記した多段接続の弾性表面波多重モード
フィルタにおける整合インダクタの接続方法は、フィル
タの伝送特性に微妙に影響を及ぼし、その遷移域及び阻
止域の特性を支配する。図11に、整合インダクタの接
続方法の違いによる多段接続の弾性表面波多重モードフ
ィルタの伝送特性の変化を示す。図11において実線で
描いた特性曲線111は、第1の弾性表面波多重モード
フィルタ101の中央の弾性表面波共振器に面するID
T電極のバスバー電極103と第2の弾性表面波多重モ
ードフィルタ102の中央の弾性表面波共振器に面する
IDT電極のバスバー電極104とを結ぶ段間接続電極
パターン107に設けた電極パッド109とアースとの
間に整合インダクタを接続したときのフィルタ特性を示
し、破線で描いた特性曲線112は、第1の弾性表面波
多重モードフィルタ101の出力端外側IDT電極10
5と第2の弾性表面波多重モードフィルタ102の入力
端外側IDT電極106とを結ぶ段間接続電極パターン
108に設けた電極パッド110とアースとの間に整合
インダクタを接続したときのフィルタ特性を示す。尚、
整合インダクタが接続されていない側の電極パッドはそ
れぞれ直接接地されている。特性曲線111と特性曲線
112には明らかな差異があり、伝送特性の対称性の観
点からは整合インダクタが電極パッド109に接続され
たときの特性曲線111の方が優れており、整合インダ
クタは第1の弾性表面波多重モードフィルタ101の中
央の弾性表面波共振器に面するIDT電極のバスバー電
極103と第2の弾性表面波多重モードフィルタ102
の中央の弾性表面波共振器に面するIDT電極のバスバ
ー電極104とを結ぶ段間接続電極パターン107に設
けた電極パッド109に接続されるのが好ましいと言え
る。
【0036】〈第2の実施例〉図12は本発明に係る弾
性表面波多重モードフィルタの第2の実施例を示す構成
図である。図12において、121は単結晶圧電基板で
あり、この圧電基板121の上に周期構造ストリップラ
イン状の電極パターンを形成することにより、上記第1
の実施例と同様に弾性表面波を励起させることができ
る。圧電基板121の上には、IDT電極122aと反
射器122b、122cとにより構成されるエネルギー
閉じ込め型の第1の弾性表面波共振器が形成されてい
る。また、圧電基板121の上には、IDT電極123
aと反射器123b、123cとにより構成される第2
の弾性表面波共振器と、IDT電極124aと反射器1
24b、124cとにより構成される第3の弾性表面波
共振器が形成されている。そして、上記3個の弾性表面
波共振器は近接して配置され、互いに隣接する部分のI
DT電極は電気的に独立し、反射器は共通のバスバーに
よって接続されている。また、IDT電極122aの電
極指は平衡型入力端子INに接続され、IDT電極12
4aの電極指は平衡型出力端子OUTに接続されてい
る。また、IDT電極123aの電極指は両側の反射器
123b、123cを介して接地されている。
【0037】以上のように本実施例における弾性表面波
多重モードフィルタは、中央部の第2の弾性表面波共振
器の電極構造が周期構造ストリップライン電極列からI
DT電極123aに変わっているが、弾性表面波の伝搬
は全く同様に行われるので、基本的動作は図1に示す上
記第1の実施例の場合と同様である。
【0038】図13に、図12に示した弾性表面波多重
モードフィルタのIDT電極が近接して配置されている
部分の拡大図を示す。上記第1の実施例と同様に、間隔
Gが小さいほど共振器間の結合度が増すため広帯域化に
は好ましいが、間隔Gがあまり小さすぎると、この部分
に設けられているバスバー電極131、132の幅
1 、W2 が小さくなり、この部分におけるIDT電極
の電気的抵抗損がフィルタの挿入損失に与える影響を無
視することができなくなる。ここで、バスバー電極13
1は平衡型入力端子INの一方に直接接続されているが
(図12参照)、バスバー電極132は中央の第2の弾
性表面波共振器を構成しているIDT電極123aを接
地するのに用いられており、平衡型入力端子INとは電
気的に接続されていない(図12参照)。すなわち、バ
スバー電極132の幅W2 の大きさはフィルタの挿入損
失には何ら影響を及ぼさない。従って、バスバー電極1
32の幅W2 を小さくする分、バスバー電極131の幅
1 を大きくすれば、間隔Gを変えることなく平衡型入
力端子INへの電気的抵抗損を減らして、フィルタの挿
入損失を低減することができる。出力側、すなわちID
T電極124aとIDT電極123aとが近接して配置
されている部分についても上記と同様な構成とすること
により、同様の効果が得られる。
【0039】以上のように本実施例によれば、3個の弾
性表面波共振器を近接して配置し、中央の第2の弾性表
面波共振器を構成するIDT電極123aを全て接地す
ることにより、弾性表面波多重モードフィルタにおける
通過特性の広帯域化を図ることができると共に、急峻な
遮断特性を実現することができる。さらに、IDT電極
中央部のバスバー電極が電気的に独立していることによ
り、第1の弾性表面波共振器のIDT電極122aと第
3の弾性表面波共振器のIDT電極124aを全て独立
に配線することができるので、弾性表面波多重モードフ
ィルタの平衡入出力化を実現することができる。
【0040】このように本実施例によれば、弾性表面波
多重モードフィルタの平衡入出力化を実現することがで
きることにより、フィルタ特性が電極の接地状態による
浮遊容量等の影響を受けることがなくなるので、阻止域
及び遷移域の特性が改善される。また、バラン等の外付
回路を用いることなくフィルタの前段及び後段にIC等
の平衡型素子を接続することが可能となるので、回路全
体のノイズ特性も改善される。
【0041】さらに、本実施例においても、弾性表面波
多重モードフィルタを複数個縦続に接続し、多段接続の
弾性表面波多重モードフィルタを構成すれば、遷移域及
び阻止域の特性が大幅に改善される。この場合の縦続接
続方法及びリアクタンス素子(整合素子)の段間への接
続によるフィルタ特性への影響は、図10、図11に示
した上記第1の実施例の場合と全く同様である。
【0042】尚、上記第1の実施例においては、図1に
示したように、IDT電極12aとIDT電極14aは
互いに逆相の電極配置とされているが、必ずしもこの構
成に限定されるものではない。IDT電極12aとID
T電極14aを互いに同相の電極配置としても、帯域外
スプリアスの現れ方が若干異なるだけで、その作用効果
は変わらない。これは、上記第2の実施例についても同
様である。また、上記第1及び第2の実施例において
は、入出力端子を平衡型にしているが、入出力端子の片
側をそれぞれ接地して、不平衡型にすることも可能であ
る。
【0043】また、本発明における圧電基板としては、
温度特性に優れたSTカット水晶を用いるのが好ましい
が、LiTaO3 、LiNbO3 、Li2 4 7 等の
基板を使用することもできる。また、電極材料として
は、電極膜厚の制御が容易であることから、比較的密度
の小さいアルミニウムを用いるのが好ましいが、金電極
を用いることも可能である。さらに、本発明は、弾性表
面波だけではなく、すべり波(SSBW)、疑似弾性表
面波(Leaky SAW)等を利用した共振器にも適
用することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フィルタの挿入損失を低減することができ、また、3つ
の励起モードを効果的に利用した弾性表面波多重モード
フィルタが実現されるために、広帯域で、かつ、急峻な
遮断特性が得られる。さらに、平衡型入出力構成で、か
つ、コンパクトな弾性表面波多重モードフィルタが実現
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る弾性表面波多重モードフィルタの
第1の実施例を示す構成図である。
【図2】第1の実施例における弾性表面波多重モードフ
ィルタの動作を説明する励起モード分布図である。
【図3】第1の実施例における弾性表面波多重モードフ
ィルタの通過帯域特性図である。
【図4】第1の実施例における弾性表面波多重モードフ
ィルタの伝送特性の代表的実測図である。
【図5】第1の実施例における弾性表面波多重モードフ
ィルタのIDT電極と周期構造ストリップライン電極列
が近接して配置されている部分の拡大図である。
【図6】第1の実施例における弾性表面波多重モードフ
ィルタのバスバー電極幅比に対する挿入損失の実測図で
ある。
【図7】第1の実施例における弾性表面波多重モードフ
ィルタのIDT電極指交差幅に対する比帯域幅の実測図
である。
【図8】第1の実施例における弾性表面波多重モードフ
ィルタのIDT電極対数に対する挿入損失の実測図であ
る。
【図9】第1の実施例における弾性表面波多重モードフ
ィルタのIDT電極対数に対する帯域内リプルの実測図
である。
【図10】第1の実施例における多段接続の弾性表面波
多重モードフィルタを示す構成図である。
【図11】第1の実施例における多段接続の弾性表面波
多重モードフィルタの伝送特性の実測図である。
【図12】本発明に係る弾性表面波多重モードフィルタ
の第2の実施例を示す構成図である。
【図13】第2の実施例における弾性表面波多重モード
フィルタのIDT電極が近接して配置されている部分の
拡大図である。
【図14】従来技術における弾性表面波多重モードフィ
ルタを示す構成図である。
【図15】従来技術における弾性表面波多重モードフィ
ルタの伝送特性の代表的実測図である。
【符号の説明】
11、100、121 単結晶圧電基板 12a、14a、122a、123a、124a ID
T電極 12b、12c、13b、13c、14b、14c、1
22b、122c、123b、123c、124b、1
24c 反射器 13a 周期構造ストリップライン電極列 51、52、103、104、131、132 バスバ
ー電極 53、133 電気的分離帯 101 前段の弾性表面波多重モードフィルタ 102 後段の弾性表面波多重モードフィルタ 105 出力端外側IDT電極 106 入力端外側IDT電極 107、108 段間接続電極パターン 109、110 電極パッド

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板上に、インタディジタルトラン
    スデューサ電極の両側に反射器を具備した第1及び第3
    の弾性表面波共振器を、弾性表面波の伝搬方向と平行に
    形成し、前記第1及び第3の弾性表面波共振器間に、前
    記インタディジタルトランスデューサ電極の電極指交差
    幅と略同一の長さを有する複数本のストリップライン電
    極を前記第1及び第3の弾性表面波共振器と同一の電極
    周期で並行に配置し、前記複数本のストリップライン電
    極の両端部をバスバー電極によって互いに接続した周期
    構造状電極列からなる第2の弾性表面波共振器を形成
    し、前記第1及び第3の弾性表面波共振器と前記第2の
    弾性表面波共振器とを近接配置して音響結合させた弾性
    表面波多重モードフィルタであって、前記第1及び第3
    の弾性表面波共振器を構成するインタディジタルトラン
    スデューサ電極の前記周期構造状電極列に隣接する側に
    あるバスバー電極の線路幅をW1 、前記周期構造状電極
    列の両端部を接続するバスバー電極の線路幅をW2 、前
    記周期構造状電極列の前記バスバー電極と前記第1及び
    第3の弾性表面波共振器を構成するインタディジタルト
    ランスデューサ電極の前記周期構造状電極列に隣接する
    側にあるバスバー電極との電気的分離帯の幅をW3
    し、前記W1 、W2 、W3 の相対寸法をW1 >W2 、W
    1 >W3 に設定したことを特徴とする弾性表面波多重モ
    ードフィルタ。
  2. 【請求項2】 W1 とW2 の相対寸法がW1 /W2 ≧4
    に設定された請求項1に記載の弾性表面波多重モードフ
    ィルタ。
  3. 【請求項3】 第1及び第3の弾性表面波共振器を構成
    するインタディジタルトランスデューサ電極の電極指対
    数が150対から300対の間に設定された請求項1又
    は2に記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
  4. 【請求項4】 第2の弾性表面波共振器を構成する周期
    構造状電極列が第1及び第3の弾性表面波共振器の反射
    器を介して接地された請求項1、2又は3に記載の弾性
    表面波多重モードフィルタ。
  5. 【請求項5】 第1の弾性表面波共振器電極が平衡型入
    力端子に接続され、第3の弾性表面波共振器電極が平衡
    型出力端子に接続された請求項4に記載の弾性表面波多
    重モードフィルタ。
  6. 【請求項6】 圧電基板上に形成された第1及び第2の
    段間接続電極パターンによって複数個縦続に接続された
    請求項1に記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
  7. 【請求項7】 第1及び第2の段間接続電極パターンの
    うち、一方が直接接地され、他方がリアクタンス素子を
    介して接地された請求項6に記載の弾性表面波多重モー
    ドフィルタ。
  8. 【請求項8】 第1の段間接続電極パターンは、縦続接
    続される前段の弾性表面波多重モードフィルタを構成す
    る第3の弾性表面波共振器の第2の弾性表面波共振器に
    隣接するインタディジタルトランスデューサ電極と、縦
    続接続される後段の弾性表面波多重モードフィルタを構
    成する第1の弾性表面波共振器の第2の弾性表面波共振
    器に隣接するインタディジタルトランスデューサ電極と
    を接続し、第2の段間接続電極パターンは、縦続接続さ
    れる前段の弾性表面波多重モードフィルタの出力端外側
    インタディジタルトランスデューサ電極と、縦続接続さ
    れる後段の弾性表面波多重モードフィルタの入力端外側
    インタディジタルトランスデューサ電極とを接続する請
    求項6に記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
  9. 【請求項9】 第1の段間接続電極パターンがリアクタ
    ンス素子を介して接地され、第2の段間接続電極パター
    ンが直接接地された請求項8に記載の弾性表面波多重モ
    ードフィルタ。
  10. 【請求項10】 前段の弾性表面波多重モードフィルタ
    の第1の弾性表面波共振器電極が平衡型入力端子に接続
    され、後段の弾性表面波多重モードフィルタの第3の弾
    性表面波共振器電極が平衡型出力端子に接続された請求
    項7又は9に記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
  11. 【請求項11】 圧電基板上に、インタディジタルトラ
    ンスデューサ電極の両側に反射器を具備した第1、第2
    及び第3の弾性表面波共振器を、弾性表面波の伝搬方向
    と平行に近接配置して音響結合させ、前記弾性表面波共
    振器間のインタディジタルトランスデューサ電極部の隣
    接するバスバー電極を電気的に分離すると共に、中央に
    配置された第2の弾性表面波共振器のインタディジタル
    トランスデューサ電極を全て接地した弾性表面波多重モ
    ードフィルタであって、外側に配置された第1及び第3
    の弾性表面波共振器を構成するインタディジタルトラン
    スデューサ電極の前記第2の弾性表面波共振器に隣接す
    る側にあるバスバー電極の線路幅をW1 、前記第2の弾
    性表面波共振器のインタディジタルトランスデューサ電
    極のバスバー電極の線路幅をW2 、前記隣接するバスバ
    ー電極間の電気的分離帯の幅をW3 とし、前記W1 、W
    2 、W3 の相対寸法を、W1 >W2 、W1 >W3 に設定
    したことを特徴とする弾性表面波多重モードフィルタ。
  12. 【請求項12】 W1 とW2 の相対寸法がW1 /W2
    4に設定された請求項11に記載の弾性表面波多重モー
    ドフィルタ。
  13. 【請求項13】 第1、第2及び第3の弾性表面波共振
    器を構成するインタディジタルトランスデューサ電極の
    電極指対数が150対から300対の間に設定された請
    求項11又は12に記載の弾性表面波多重モードフィル
    タ。
  14. 【請求項14】 第2の弾性表面波共振器のインタディ
    ジタルトランスデューサ電極が第1及び第3の弾性表面
    波共振器の反射器を介して接地された請求項11、12
    又は13に記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
  15. 【請求項15】 第1の弾性表面波共振器のインタディ
    ジタルトランスデューサ電極が平衡型入力端子に接続さ
    れ、第3の弾性表面波共振器のインタディジタルトラン
    スデューサ電極が平衡型出力端子に接続された請求項1
    4に記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
  16. 【請求項16】 圧電基板上に形成された第1及び第2
    の段間接続電極パターンによって複数個縦続に接続され
    た請求項11に記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
  17. 【請求項17】 第1及び第2の段間接続電極パターン
    のうち、一方が接地され、他方がリアクタンス素子を介
    して接地された請求項16に記載の弾性表面波多重モー
    ドフィルタ。
  18. 【請求項18】 第1の段間接続電極パターンは、縦続
    接続される前段の弾性表面波多重モードフィルタを構成
    する第3の弾性表面波共振器の第2の弾性表面波共振器
    に隣接するインタディジタルトランスデューサ電極と、
    縦続接続される後段の弾性表面波多重モードフィルタを
    構成する第1の弾性表面波共振器の第2の弾性表面波共
    振器に隣接するインタディジタルトランスデューサ電極
    とを接続し、第2の段間接続電極パターンは、縦続接続
    される前段の弾性表面波多重モードフィルタの出力端外
    側インタディジタルトランスデューサ電極と、縦続接続
    される後段の弾性表面波多重モードフィルタの入力端外
    側インタディジタルトランスデューサ電極とを接続する
    請求項16に記載の弾性表面波多重モードフィルタ。
  19. 【請求項19】 第1の段間接続電極パターンがリアク
    タンス素子を介して接地され、第2の段間接続電極パタ
    ーンが直接接地された請求項18に記載の弾性表面波多
    重モードフィルタ。
  20. 【請求項20】 前段の弾性表面波多重モードフィルタ
    の第1の弾性表面波共振器電極が平衡型入力端子に接続
    され、後段の弾性表面波多重モードフィルタの第3の弾
    性表面波共振器電極が平衡型出力端子に接続された請求
    項17又は19に記載の弾性表面波多重モードフィル
    タ。
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