JPH0992920A - 光ファイバ増幅器 - Google Patents

光ファイバ増幅器

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JPH0992920A
JPH0992920A JP24422595A JP24422595A JPH0992920A JP H0992920 A JPH0992920 A JP H0992920A JP 24422595 A JP24422595 A JP 24422595A JP 24422595 A JP24422595 A JP 24422595A JP H0992920 A JPH0992920 A JP H0992920A
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optical signal
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 増幅対象の光信号の波長が適性な波長帯域か
ら外れても、励起光源に過大な負担のかからない光ファ
イバ増幅器を提供する。 【解決手段】 エルビウム添加光ファイバ18で増幅さ
れた光は、第2の光カプラ22によって2つに分岐さ
れ、その一方が光フィルタ25を介してフォトダイオー
ド27に入射される。出力安定化回路29は、フォトダ
イオードの出力値が基準値と一致するように励起用レー
ザダイオード14を駆動する。光フィルタは25、光信
号の波長の違いによるエルビウム添加光ファイバ18の
利得の変動を相殺する透過特性を備えている。これによ
り、フォトダイオード27の受光する光の強度は、光信
号の波長に依存しない。したがって、波長がずれてエル
ビウム添加光ファイバでの利得が低くなっても励起電流
が増加されないので、過大な負担が励起用レーザダイオ
ードにかからない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、希土類添加ファイ
バを用いて光信号を光のまま直接増幅する光ファイバ増
幅器に係わり、特に増幅後の光信号の光強度を基に励起
光の強度を変更して増幅利得の制御を行う光ファイバ増
幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】光信号を増幅する光増幅器として、近
年、光信号を光のまま直接する光ファイバ増幅器が注目
されている。光ファイバ増幅器は、エルビウムなどの希
土類元素を添加した光ファイバに励起光を入射して励起
状態にし、そこに増幅すべき光信号を入射することで生
じる誘導放出現象を利用して光信号の増幅を行うもので
ある。このような光ファイバ増幅器の増幅利得は、希土
類添加ファイバに供給する励起光の光強度によって変更
することができる。
【0003】特開平3−127887号公報には、光フ
ァイバ増幅器の出力光の光強度をモニタし、これが一定
の光強度になるように励起光の光強度をフィードバック
制御した光ファイバ増幅器が開示されている。
【0004】図4は、励起光の強度をフィードバック制
御した従来から使用されている光ファイバ増幅器の構成
の概要を表わしたものである。この光ファイバ増幅器で
はエルビウム添加ファイバにより、光信号の増幅を行な
うようになっている。増幅対象の光信号は、第1の光ア
イソレータ101を介して第1の光カプラに入力され
る。エルビウム添加ファイバ103に供給すべき励起光
は、励起用レーザダイオード104から第1の光カプラ
102に入力される。第1の光カプラ102は入力され
た光信号と励起光とを波長多重して出力する。第1の光
カプラ102の出力光は、エルビウム添加光ファイバ1
03に入力される。エルビウム添加光ファイバ103の
出力光は、第2の光アイソレータ105を介して第2の
光カプラ106に入力される。第2の光カプラ106
は、増幅後の光信号を2つに分岐する機能を備えてい
る。
【0005】第2の光カプラ106で分岐された後の一
方の光信号107は、光ファイバ増幅器の出力光とな
る。第2の光カプラ106で分岐された後の他方の光信
号108は、フォトダイオード109に入力される。フ
ォトダイオード109は受光した光信号の光強度に応じ
た大きさの電気信号を出力する回路素子である。フォト
ダイオード109からの電気信号は出力安定化回路11
1に入力されている。出力安定化回路111は、フォト
ダイオード109からの電気信号と所定の基準信号とを
比較し、増幅後の光信号の光パワーの平均値が一定にな
るように励起用レーザダイオード104へ駆動電流11
2を供給する回路である。
【0006】増幅後の光信号の光強度は、フォトダイオ
ード109により検出される。出力安定化回路111
は、フォトダイオード109からの電気信号の大きさと
基準信号の大きさとを比較し、増幅後の光信号の光強度
が一定になるように励起用レーザダイオードに供給する
励起電流の値を調整する。供給される励起電流112に
応じて励起用レーザダイオード104の出力する励起光
の光強度が変わり、これに従ってエルビウム添加光ファ
イバ103での増幅利得が変化する。このように、フォ
トダイオード109の出力を基に励起光の強度を変更す
ることで、増幅後の光信号の光強度が一定になるように
フィードバック制御が行われる。
【0007】図5は、エルビウム添加光ファイバに一定
の光強度の励起光を供給した場合における利得の波長特
性を表わしたものである。エルビウム添加光ファイバは
山なりの増幅特性121を持っており、波長が1.55
μm近傍では、大きな増幅利得を得ることができる。し
かし、波長が1.545μmや、1.56μmの場合に
は、殆ど利得を得ることができない。したがって、エル
ビウム添加光ファイバで増幅可能な光信号の波長波長帯
域は、通常、1.548μm〜1.555μmの非常に
狭い範囲122に限られている。
【0008】特開平3−196125号公報には、エル
ビウム添加光ファイバでの増幅可能な波長帯域を広げる
改良を施した光ファイバ増幅器が開示されている。この
光ファイバ増幅器では、増幅後、あるいは増幅前の光信
号をエルビウム添加光ファイバの持つ利得の波長特性を
平滑化する透過特性を備えた光フィルタを通過させてい
る。これにより、エルビウム添加光ファイバの持つ利得
のピーク分布が平滑化され、等価的に増幅可能な波長帯
域を広げている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】エルビウム添加光ファ
イバで増幅される前の光信号の光強度が一定であって
も、光信号の波長によって増幅利得が異なる。増幅後の
光信号の光強度が一定になるようにフィードバック制御
を行う場合には、最大の増幅利得の得られる波長からの
波長差が大きくなるに従って、増幅利得を大きくするた
めに励起光の光強度が強められる。このため、波長のず
れが大きくなると、励起用レーザダイオードに過大な電
流が流れて励起用レーザダイオードの寿命が短くなって
しまう。また、過大な電流により励起用レーザダイオー
ドが損傷する場合もあり、光ファイバ増幅器の信頼性が
低下するという問題がある。
【0010】励起用レーザダイオードに損傷の生じない
範囲で励起光の強度を変更して増幅利得の変動を吸収で
きる波長は、概ね1.548μm〜1.555μmの範
囲に限定さてしまう。したがって、光ファイバ増幅器で
増幅される光信号の送出元で用いる光源は、この範囲内
の波長の光を出力する精度の高いものでなければなら
い。このため、光源が高価になるとともに、光源に故障
が生じた場合、精度の高い光源の入手に時間がかかり、
光通信システムの運用に大きな支障が生じる場合があ
る。
【0011】また、送信元の局舎で光ファイバ増幅器を
用いていない回線と、光ファイバ増幅器を用いた回線と
が混在している場合には、高精度の波長の光源と、通常
の光源の2種類を用意しなければならず、その管理が煩
雑になる。さらに、保守者が光源を取り違えて、通常の
光源を光ファイバ増幅器の用いられる回線側の装置に装
着することもあり得る。このような場合、光源の波長が
適性な帯域外になるので、これによって生じる増幅利得
の低下を補償するために過大な駆動電流が励起用レーザ
ダイオードに流れてしまうという問題がある。
【0012】特開平3−196125号公報では、光フ
ィルタでエルビウム添加光ファイバの利得の波長特特性
を平滑化しているが、光ファイバ増幅器から次段へ出力
される光信号も光フィルタを通過している。このため、
光ファイバ増幅器の実質的な増幅利得が低下してしまう
という問題がある。
【0013】そこで本発明の目的は、増幅対象の光信号
の波長が適性な波長帯域から外れても、励起光源に過大
な負担のかからない光ファイバ増幅器を提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、光信号を増幅するための希土類添加ファイバと、こ
の希土類添加ファイバに励起光を供給する励起光供給手
段と、希土類添加ファイバで増幅された後の光信号を分
岐する光分岐手段と、この光分岐手段によって分岐され
た後の一方の光信号が入力されるとともに希土類添加フ
ァイバで一定以上の増幅利得の得られる波長帯域内の透
過率が波長帯域外の透過率よりも小さい光フィルタと、
この光フィルタの出力光の強度に応じた電気信号を出力
する光電気変換手段と、この光電気変換手段の出力する
電気信号の値と予め定められた基準値と比較する比較手
段と、この比較手段の比較結果を基に励起光供給手段の
供給する励起光の光強度を変更する励起光強度変更手段
とを光ファイバ増幅器に具備させている。
【0015】すなわち請求項1記載の発明では、増幅後
の光信号を光フィルタを通過させ、一定以上の増幅利得
の得られる波長帯域の内外で光電気変換手段に入射され
る光信号の光強度の差を少なくしている。これにより、
一定以上の増幅利得の得られる波長帯域外の光信号が入
力されたときでも、励起光の強度が過大になることを防
止することができる。
【0016】請求項2記載の発明では、光信号を増幅す
るための希土類添加ファイバと、この希土類添加ファイ
バに励起光を供給する励起光供給手段と、希土類添加フ
ァイバで増幅された後の光信号を分岐する光分岐手段
と、この光分岐手段によって分岐された後の一方の光信
号が入力されるとともに希土類添加ファイバで一定以上
の増幅利得の得られる波長帯域内の透過率が波長帯域外
の透過率よりも小さい光フィルタと、この光フィルタの
出力光の強度に応じた電気信号を出力する光電気変換手
段と、この光電気変換手段の出力する電気信号を増幅す
るその増幅利得の設定変更可能な増幅手段と、この増幅
手段によって増幅された後の電気信号の値と予め定めら
れた基準値と比較する比較手段と、この比較手段の比較
結果を基に励起光供給手段の供給する励起光の光強度を
変更する励起光強度変更手段とを光ファイバ増幅器に具
備させている。
【0017】すなわち請求項2記載の発明では、増幅後
の光信号を光フィルタを通過させ、一定以上の増幅利得
の得られる波長帯域の内外で光電気変換手段に入射され
る光信号の光強度の差を少なくしている。これにより、
一定以上の増幅利得の得られる波長帯域外の光信号が入
力されたときでも、励起光の強度が過大になることを防
止することができる。また、光電気変換手段の出力信号
を基準値と比較する前に、利得の変更可能な増幅器で増
幅している。たとえば、一定の増幅利得の得られる波長
帯域外の波長の光信号を増幅するような場合に、増幅器
の利得を下げておけば、基準値との差が大きくなって励
起光の強度が強まるので、希土類添加ファイバでの増幅
利得を上げるように補正することができる。
【0018】請求項3記載の発明では、光フィルタは、
増幅される光信号の波長の変化による希土類添加ファイ
バの増幅利得の変動を打ち消す透過特性を備えている。
【0019】すなわち請求項3記載の発明では、増幅さ
れる光信号の波長の変化による希土類添加ファイバの増
幅利得の変動を打ち消す透過特性を備えた光フィルタを
用いている。これにより、光電気変換手段に入射される
光信号の光強度が波長に依存しなくなり、波長が変動し
ても励起光の強度を一定に保つことができる。
【0020】請求項4記載の発明では、希土類添加ファ
イバとして、エルビウム添加ファイバを用いている。
【0021】すなわち請求項4記載の発明では、増幅媒
体として、エルビウム添加ファイバを用いている。エル
ビウム添加光ファイバは、光ファイバでの損失の少ない
1.55μm近傍の波長の光信号の増幅に好適である。
【0022】請求項5記載の発明では、増幅手段に設定
される増幅利得は、増幅される光信号の波長が一定以上
の増幅利得の得られる波長帯域外のとき光信号の波長が
波長帯域内にある場合に比べて励起光供給手段に損傷の
生じない範囲で小さく設定される。
【0023】すなわち請求項5記載の発明では、光信号
の波長が、希土類添加ファイバでの利得の小さい波長帯
域にあるとき、比較器の前段に配置された増幅器の利得
を小さく設定している。これにより、基準値との差が増
大して励起光の強度が強まり、希土類添加ファイバでの
増幅利得を上げるように補正することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施の形態に
おける光ファイバ増幅器の構成の概要を表わしたもので
ある。増幅の対象となる光信号11は、第1の光アイソ
レータ12に入力される。第1のアイソレータ12の出
力光13と、励起用レーザダイオード14からの励起光
15は共に第1の光カプラ16に入力される。光信号1
3と励起光15は第1の光カプラ16で合波されて出力
される。第1の光カプラ16の出力光17は、エルビウ
ム添加光ファイバ18に入力される。エルビウム添加光
ファイバは、励起光のエネルギによって励起状態にされ
る。ここに、光信号が入力されると誘導放出現象が生
じ、光信号の増幅が行われる。
【0025】エルビウム添加光ファイバ18によって増
幅された後の光信号19は、第2の光アイソレータ21
を介して、第2の光カプラ22に入力される。第2の光
カプラ22は、入力された光信号を2つに分岐する機能
を備えている。分岐された後の一方の光信号23は、光
ファイバ増幅器の出力光として出力される。第2の光カ
プラ22で分岐された後の他方の光信号24は、光フィ
ルタ25に入力される。
【0026】光フィルタ25は、エルビウム添加光ファ
イバ18での波長に依存した利得の変動を打ち消すよう
な透過特性を備えている。光フィルタ25を通過した光
信号26は、フォトダイオード27によって受光され
る。フォトダイオード27は受光した光信号26の光強
度に応じた大きさの電流信号28を出力する回路素子で
ある。フォトダイオード27から出力される電流信号2
8は、出力安定化回路29に入力される。
【0027】出力安定化回路29は、図示しない基準値
と入力された電流信号28の値とを比較する比較回路
と、比較回路の出力値に応じた大きさの励起電流を発生
する駆動回路と、基準値となる電流信号を発生する基準
電源とから構成されている。出力安定化回路29から出
力される駆動電流31は、励起用レーザダイオード14
に入力される。出力安定化回路29は、フォトダイオー
ド27の出力電流28が基準値と一致するように駆動電
流31の大きさを変化させる。これにより、波長が同一
であれば、エルビウム添加光ファイバ18で増幅された
後の光信号の強度が一定になるように制御される。
【0028】図2は、図1に示した光フィルタの透過特
性を表わしたものである。波長が1.545μm以下の
範囲41、および1.56μm以上の範囲42では、ほ
ぼ光フィルタの透過率は、“1”に近く、入力された光
をほとんど損失なく通過させる。また、1.545μm
からほぼ1.55μmにかけて、次第に透過率が低下
し、1.548μmから1.555μmの波長範囲43
では通過率が非常に低くなっている。そして1.555
μmから1.56μmにかけて次第に透過率が“1”に
近づくように増加している。エルビウム添加光ファイバ
の増幅利得の波長特性は、図5に示したように、1.5
5μm〜1.555μm近傍にピークを持つ山なりの形
状をしているので、光フィルタ25を通過させることに
より、山なりの特性が相殺される。したがって、フォト
ダイオードに入力される光の強度は、1.545μm〜
1.56μmの範囲に渡って波長に殆ど依存しなくな
り、一定になる。
【0029】このように、光フィルタ25を通過させる
ことによって、フォトダイオード27からの電流信号2
8の値が光信号の波長に依存しなくなるので、出力安定
化回路29から出力される励起電流31の大きさも波長
に起因して変化しなくなる。このため、光信号の波長
が、1.545μmのように、増幅利得の大きい帯域か
ら外れた場合でも、励起用レーザダイオード14に過大
な駆動電流31が入力されないので、過負荷による劣化
や破損を防ぐことができる。一方、光ファイバ増幅器の
出力光23は光フィルタ25を通過していないので、エ
ルビウム添加光ファイバ18で得た利得を低下させるこ
となくそのまま出力することができる。
【0030】光ファイバ増幅器の出力光についてまで光
フィルタを通過させてしまうと、1.55μm〜1.5
55μmの範囲の透過率が低いので、エルビウム添加光
ファイバでの増幅作用がほとんど打ち消されてしまう。
しかし、第2の光カプラ22で2つに分岐し、フォトダ
イオードに入力される光信号だけ光フィルタを通したの
で、エルビウム添加光ファイバ18で得た利得を低下さ
せることなく出力することができる。
【0031】変形例
【0032】図1に示した光ファイバ増幅器では、励起
光の強度は、増幅される光信号の波長に依存せず一定で
ある。したがって、図5に示した波長範囲122以外の
波長の場合には、エルビウム添加光ファイバ18からの
出力光の光強度が低くなる。一般的な、光通信システム
は、受信光電力に十分なマージンをもって回線運用され
ているので、光ファイバ増幅器の出力光の光電力がある
程度低下しても問題にならない。しかし、十分なマージ
ンが確保されていない場合、あるいは、光ファイバ増幅
器の出力光の光電力が、受信側のマージンを越えて低下
した場合には、正常な通信を行うことができず、回線の
運用に支障が生じることがある。
【0033】また、光ファイバ増幅器で増幅する光信号
の波長は、保守のために光源を交換した場合に、大きく
変動することがある。そこで、光源を交換したときに、
その光源の出力する光の波長に適した値に、励起光の光
強度を変更しておけば適切な増幅を行うことができる。
そこで、変形例の光ファイバ増幅器では、利得可変の増
幅器で、フォトダイオードの出力を一旦増幅してから基
準値と比較するようにし、励起光の強度を、この増幅器
のゲインを調整することで変更できるようになってい
る。
【0034】図3は、変形例の光ファイバ増幅器におけ
る出力安定化回路の構成の概要を表わしたものである。
変形例の光ファイバ増幅器の構成は、出力安定化回路の
部分を除き図1に示したものと同一であるので、その説
明を省略する。光出力安定化回路51は、フォトダイオ
ード27からの信号52を増幅する増幅器53と、基準
信号54を出力する基準電源55と、増幅器53の出力
と基準値とを比較する比較回路56と、比較回路56の
出力値に応じた大きさの駆動電流31を生成する駆動回
路58とから構成されている。
【0035】増幅器53には、抵抗値を変更することの
できる帰還用の可変抵抗器59が設けられている。可変
抵抗器59の抵抗値を変更することで、増幅器53の増
幅利得を変更することができる。たとえば、光信号の波
長が1.545μmのときは、図5から明らかなように
エルビウム添加光ファイバでの増幅利得が数デシベルし
か得られない。このような場合は、可変抵抗器59の値
を変更して増幅器53の利得を小さくする。これによ
り、増幅器53の出力値61と基準値54との差が大き
くなり、駆動電流31が増加される。その結果、エルビ
ウム添加光ファイバ18での増幅利得をある程度大きく
することができる。
【0036】このような、可変抵抗器59による調整
を、保守のため光源を交換した際に行なっておけば、適
性な波長範囲から光源の波長がある程度外れていても、
出力光の光電力を受信側のマージンの範囲内に設定する
ことができる。また、可変抵抗器59によって設定する
増幅利得は、励起用レーザダイオード14の劣化を早め
たり、損傷を招くような過大な駆動電流31が励起用レ
ーザダイオード14に流れない範囲に調整する必要があ
る。このように、比較回路56の前段に設けた増幅器5
3の利得を調整することで、光ファイバ増幅器の出力の
低下をある程度補うことができ、適性に回線運用を行う
ことができる。
【0037】以上説明した実施の形態および変形例で
は、エルビウム添加光ファイバの増幅利得の波長特性を
相殺する透過特性の光フィルタを用いたが、増幅利得が
一定以上得られる波長帯域内よりもそれ以外の帯域の透
過率の高いフィルタであればよい。したがって、必ずし
も相殺する透過特性でなくてもよい。また、増幅媒体と
してエルビウム添加光ファイバを用いたが、エルビウム
以外の希土類元素の添加された光ファイバであってもよ
い。この際、光フィルタの特性は、その増幅媒体の増幅
利得の特性に応じたものを用いることは言うまでもな
い。
【0038】
【発明の効果】このように請求項1記載の発明によれ
ば、増幅後の光信号を光フィルタを通過させてから光電
気変換手段に入射したので、一定以上の増幅利得の得ら
れる波長帯域外の光信号を増幅する場合でも、励起光の
強度が過大になることを防止することができる。これに
より、出力波長の精度のあまり高くない安価なものを光
信号の光源に用いることができ、精度の高い光源と精度
の低い光源とを厳格に区別する必要がなくなるので、管
理上の煩雑さを低減することができる。さらに、不注意
により、波長の大きく異なる光源を用いても、光ファイ
バ増幅器の励起光源が損傷しないので、光通信システム
の信頼性を向上させることができる。
【0039】また請求項2記載の発明によれば、光電気
変換手段の出力信号を基準値と比較する前に、利得の変
更可能な増幅器で増幅したので、たとえば、一定の増幅
利得の得られる波長帯域外の波長の光信号を増幅するよ
うな場合に、増幅器の利得を下げておけば、励起光の強
度が強まり利得の低下をある程度補正することができ
る。
【0040】さらに請求項3記載の発明によれば、光信
号の波長の変化による希土類添加ファイバの増幅利得の
変動を打ち消す透過特性を備えた光フィルタを用いたの
で、光電気変換手段に入射される光信号の光強度が波長
に依存しなくなる。これにより、波長が変動しても励起
光の強度を一定に保つことができる。
【0041】また請求項4記載の発明によれば、増幅媒
体として、エルビウム添加ファイバを用いている。エル
ビウム添加光ファイバは、光ファイバでの損失の少ない
1.55μm近傍の波長の光信号の増幅に好適である。
【0042】さらに請求項5記載の発明によれば、光信
号の波長が希土類添加ファイバでの利得の小さい帯域に
あるとき、増幅器の利得を小さく設定している。これに
より、基準値との差が大きくなって励起光の強度が強ま
り、希土類添加ファイバでの増幅利得を上げるように補
正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における光ファイバ増幅
器の構成の概要を表わしたブロック図である。
【図2】光フィルタの透過特性を表わした特性図であ
る。
【図3】変形例の光ファイバ増幅器における出力安定化
回路の構成の概要を表わしたブロック図である。
【図4】従来から使用されている光ファイバ増幅器の構
成の概要を表わしたブロック図である。
【図5】エルビウム添加光ファイバの利得の波長特性を
表わした特性図である。
【符号の説明】
14 励起用レーザダイオード 16、22 光カプラ 18 エルビウム添加光ファイバ 25 光フィルタ 27 フォトダイオード 29 出力安定化回路 31 駆動電流 53 増幅器 55 基準電源 56 比較回路 58 駆動回路 59 可変抵抗器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光信号を増幅するための希土類添加ファ
    イバと、 この希土類添加ファイバに励起光を供給する励起光供給
    手段と、 前記希土類添加ファイバで増幅された後の光信号を分岐
    する光分岐手段と、 この光分岐手段によって分岐された後の一方の光信号が
    入力されるとともに前記希土類添加ファイバで一定以上
    の増幅利得の得られる波長帯域内の透過率が前記波長帯
    域外の透過率よりも小さい光フィルタと、 この光フィルタの出力光の強度に応じた電気信号を出力
    する光電気変換手段と、 この光電気変換手段の出力する電気信号の値と予め定め
    られた基準値と比較する比較手段と、 この比較手段の比較結果を基に前記励起光供給手段の供
    給する励起光の光強度を変更する励起光強度変更手段と
    を具備することを特徴とする光ファイバ増幅器。
  2. 【請求項2】 光信号を増幅するための希土類添加ファ
    イバと、 この希土類添加ファイバに励起光を供給する励起光供給
    手段と、 前記希土類添加ファイバで増幅された後の光信号を分岐
    する光分岐手段と、 この光分岐手段によって分岐された後の一方の光信号が
    入力されるとともに前記希土類添加ファイバで一定以上
    の増幅利得の得られる波長帯域内の透過率が前記波長帯
    域外の透過率よりも小さい光フィルタと、 この光フィルタの出力光の強度に応じた電気信号を出力
    する光電気変換手段と、 この光電気変換手段の出力する電気信号を増幅するその
    増幅利得の設定変更可能な増幅手段と、 この増幅手段によって増幅された後の電気信号の値と予
    め定められた基準値と比較する比較手段と、 この比較手段の比較結果を基に前記励起光供給手段の供
    給する励起光の光強度を変更する励起光強度変更手段と
    を具備することを特徴とする光ファイバ増幅器。
  3. 【請求項3】 前記光フィルタは、増幅される光信号の
    波長の変化による前記希土類添加ファイバの増幅利得の
    変動を打ち消す透過特性を備えていることを特徴する請
    求項1または請求項2記載の光ファイバ増幅器。
  4. 【請求項4】 前記希土類添加ファイバは、エルビウム
    添加ファイバであることを特徴とする請求項1または請
    求項2記載の光ファイバ増幅器。
  5. 【請求項5】 前記増幅手段に設定される増幅利得は、
    増幅される光信号の波長が前記一定以上の増幅利得の得
    られる波長帯域外のとき光信号の波長が前記波長帯域内
    にある場合に比べて前記励起光供給手段に損傷の生じな
    い範囲で小さく設定されることを特徴とする請求項2記
    載の光ファイバ増幅器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011517110A (ja) * 2008-04-11 2011-05-26 ピジティー・フォトニクス・エッセ・ピ・ア 外部キャビティレーザにおける光信号の振幅変調を抑えるための方法および装置

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