JPH0992614A - 基板被膜の端縁部除去方法及びその装置 - Google Patents

基板被膜の端縁部除去方法及びその装置

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JPH0992614A
JPH0992614A JP27190695A JP27190695A JPH0992614A JP H0992614 A JPH0992614 A JP H0992614A JP 27190695 A JP27190695 A JP 27190695A JP 27190695 A JP27190695 A JP 27190695A JP H0992614 A JPH0992614 A JP H0992614A
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processing liquid
substrate
liquid supply
coating
sectional area
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JP27190695A
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English (en)
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Masakazu Sanada
雅和 真田
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の端縁部の被膜の除去後の被膜の盛り上
がりや、被膜除去後の除去幅の不均一さなどの不都合を
大幅に軽減する。 【解決手段】 基板表面に形成された被膜のうち、基板
の端縁部表面に形成された被膜部分に処理液を供給して
この部分を除去する際に、第1段階では比較的大きな流
路断面積を有するノズルを介して比較的大きな供給速度
q1で処理液の供給をt1時間行なって除去目的の被膜
の大部分の除去を行ない、次に、小さな流路断面積を有
するノズルを介して小さな供給速度q2で処理液の供給
をt2時間行なって残渣を除去し、基板端縁部の所定の
除去幅内の被膜の除去を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハや光
ディスク用の基板、あるいは、液晶表示装置用のガラス
基板などの基板の表面に形成されたフォトレジストの薄
膜などの被膜のうち、基板の端縁部表面の被膜部分に処
理液を供給してこの被膜部分を除去する基板被膜の端縁
部除去方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体製造工程において、いわ
ゆる回転塗布(スピンコート)により、半導体ウエハ
(基板)の表面全体にフォトレジストなどの薄膜(被
膜)が形成された後、その基板は各種処理工程を経る間
に、カセットに挿抜されたり、搬送機構に保持されたり
する。このとき、基板の端縁部がカセット内の収納溝や
搬送機構のチャック部に接触することにより、基板端縁
部の被膜が剥離して発塵源になることが知られている。
【0003】そこで、被膜を回転塗布する工程の最終段
階で、基板端縁部の被膜を予め除去しておく処理が施さ
れる。この処理は、従来、基板を所定の回転中心回りに
水平回転させながら、基板端縁部の被膜に処理液(溶解
液)を一定の供給速度(単位時間あたりの供給量)で所
定時間供給(吐出)し、この基板端縁部の被膜を溶解除
去する手段などが採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来例の場合には、被膜除去後の被膜の端縁部分に
盛り上がりが発生したり、被膜除去後の除去幅が不均一
になるなどの問題が発生していた。
【0005】被膜除去後の被膜の端縁部分の盛り上がり
は、基板と被膜との界面に処理液が浸透し、この部分が
溶解され、基板と被膜とが剥がれ、捲れ上がることが原
因で発生すると考えられる。
【0006】一般的に、基板端縁部の被膜除去処理に要
する処理時間(処理液を供給している時間)が長くなれ
ば、それに比例して基板と被膜との界面への処理液の浸
透が起き易くなる。
【0007】上記処理時間は、処理液の供給速度に反比
例する。すなわち、処理液の供給速度が小さくなれば、
不要な被膜の除去に要する時間が長くなるので、上記処
理時間が長くなる。したがって、処理液の供給速度が小
さくなるにしたがって、基板と被膜との界面への処理液
の浸透が起き易くなり、その結果、被膜除去後の被膜の
端縁部分の盛り上がりが起き易くなる。
【0008】一方、処理液の供給速度が大きくなれば、
上記処理時間は短くなるので、それに比例して基板と被
膜との界面への処理液の浸透が起き難くなり、被膜除去
後の被膜の端縁部分の盛り上がりが起き難くなる。しか
しながら、処理液の供給速度が大きくなれば、供給され
た処理液に乱れが起き易くなり、それに起因して被膜除
去後の除去幅が不均一になり易くなる。
【0009】つまり、処理液の供給速度が小さくなれ
ば、被膜除去後の被膜の端縁部分の盛り上がりが起き易
くなり、処理液の供給速度が大きくなれば、被膜除去後
の除去幅が不均一になり易くなる。従来では、経験的
に、あるいは、実験的に処理液の供給速度を決めている
が、被膜除去後の被膜の端縁部分の盛り上がりや被膜除
去後の除去幅の不均一さが混在しているのが実情であ
る。
【0010】また、処理液の供給速度をある程度小さく
し、被膜除去後の除去幅の不均一さを軽減する条件にし
ておいて、基板の回転数を上げ、その遠心力を利用し
て、基板と被膜との界面へ処理液が浸透する方向と逆方
向(基板の外側方向)に処理液を飛ばし、基板と被膜と
の界面への処理液の浸透を軽減しようと試みたところ、
基板外へ勢いよく飛散して処理液ミストが、端縁部以外
の除去目的でない被膜部分に付着してその部分の被膜を
部分的に溶解させ、それが原因でピンホールが発生する
という別異の問題が発生した。
【0011】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、基板の端縁部の被膜の除去後の被膜の
盛り上がりや、被膜除去後の除去幅の不均一さなどの不
都合を大幅に軽減することができる基板被膜の端縁部除
去方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の基板被膜の端縁部除去方法は、基
板表面に塗布形成された被膜のうち、基板の端縁部表面
の被膜部分に処理液を供給してこの被膜部分を除去する
基板被膜の端縁部除去方法において、被膜の端縁部除去
の初期過程では、比較的大きな流路断面積を有する処理
液供給ノズルを介して比較的大きな供給速度で処理液の
供給を行なって被膜端縁部の大部分を除去し、その後、
前記処理液供給ノズルの流路断面積よりも小さな流路断
面積を有する、前記処理液供給ノズルとは異なる処理液
供給ノズルを介して処理液の供給を小さな供給速度で行
なって被膜の残渣を除去することを特徴とするものであ
る。
【0013】また、請求項2に記載の基板被膜の端縁部
除去方法は、請求項1に記載の基板被膜の端縁部除去方
法において、前記小さな流路断面積は、比較的大きな流
路断面積の1/3〜2/3程度の範囲であることを特徴
とするものである。
【0014】また、請求項3に記載の基板被膜の端縁部
除去装置は、基板表面に塗布形成された被膜のうち、基
板の端縁部表面の被膜部分に処理液を供給してこの被膜
部分を除去する基板被膜の端縁部除去装置において、前
記基板の端縁部表面に形成された被膜部分に処理液を供
給する、流路断面積がそれぞれ異なる少なくとも2つの
処理液供給ノズルと、前記少なくとも2つの処理液供給
ノズルのうち、1つの処理液供給ノズルに処理液を選択
的に流通させるノズル切換手段と、前記基板の端縁部表
面の被膜部分への処理液の供給を、前記少なくとも2つ
の処理液供給ノズルのうち比較的大きな流路断面積を有
する処理液供給ノズルを介して比較的大きな供給速度で
処理液の供給を所定時間行なわせ、次に、前記処理液供
給ノズルよりも小さな流路断面積を有する処理液供給ノ
ズルに切り換え、その処理液供給ノズルを介して前記供
給速度よりも小さな供給速度で処理液の供給を所定時間
行なわせるように前記ノズル切換手段を制御する制御手
段と、を備えていることを特徴とするものである。
【0015】また、請求項4に記載の基板被膜の端縁部
除去装置は、請求項3に記載の基板被膜の端縁部除去装
置において、前記少なくとも2つのノズルのうち小さな
流路断面積は、比較的大きな流路断面積の1/3〜2/
3程度の範囲であることを特徴とするものである。
【0016】
【作用】請求項1に記載の発明方法の作用は次のとおり
である。例えば、2つの処理液供給ノズルを介して処理
液の供給を2段階に分けて基板の端縁部表面に形成され
た被膜部分を除去する場合には、第1段階(初期過程)
において、大きな流路断面積を有する処理液供給ノズル
から、基板の端縁部表面に形成された被膜部分に処理液
を比較的大きな供給速度で所定時間供給し、本来除去す
べき被膜の大部分を除去、すなわち、被膜の残渣が少し
残る状態まで被膜の除去を行なう。次に、前記処理液供
給ノズルの流路断面積よりも小さな流路断面積を有す
る、前記処理液供給ノズルとは別体の処理液供給ノズル
から処理液を小さな供給速度で所定時間供給し(2段
階)、上記第1段階で残った被膜(残渣)の除去を行な
う。
【0017】第1段階では、比較的大きな流路断面積を
有する処理液供給ノズルから比較的大きな供給速度で処
理液を供給しているので、第2段階で供給される処理液
に比較して被膜除去幅にバラツキが起きや易くなるが、
次に行なわれる第2段階では第1段階よりも小さな流路
断面積のノズルから小さな供給速度で処理液を供給して
いるので、第2段階における被膜除去は精密な被膜の除
去処理となる。したがって、基板の端縁に沿った被膜の
除去幅が均一にならされるので、最終的な仕上がりとし
ての除去幅の不均一さは大幅に軽減される。また、処理
液の供給速度を比較的大きくして第1段階を行なうと、
第1段階の処理時間が短縮されるので、この第1段階で
の被膜と基板との界面への処理液の浸透も起き難い。
【0018】第2段階では、第1段階での流路断面積よ
りも小さな流路断面積を有する処理液供給ノズルを介し
て小さな供給速度で処理液の供給を行なうので、処理液
の乱れが小さくなって、目標とする被膜の除去幅に沿っ
て精密に第1段階での残渣の除去が行なわれる。また、
第2段階では、第1段階で残った被膜の残渣の除去を行
なうので、基板の端縁に沿った被膜の除去を最初から行
なう場合に比較して、その処理時間(処理液の供給時
間)は短いものとなる。したがって、この第2段階での
被膜と基板との界面への処理液の浸透も起き難い。
【0019】すなわち、上述したように処理液を供給す
る処理液供給ノズルを、その流路断面積が小さなものに
1回切り換え、処理液の供給速度を2段階に分けて基板
端縁部の被膜除去を行なったとき、端縁部の被膜除去の
最終的な仕上げを第2段階で精密に行なうことができる
ので、第1段階で行なう、いわゆる粗除去では、処理液
の供給速度を比較的大きく(速く)し、粗除去の処理時
間を大幅に短縮することができる。したがって、全体と
しての処理時間(処理液の供給時間)を短縮することが
でき、それに比例して処理中における被膜と基板との界
面への処理液の浸透が起き難くなる。また、最終的な仕
上げとしての除去幅の不均一さも第2段階での除去処理
により大幅に短縮される。さらに、1つのノズルに流通
する処理液の供給速度を調節するのではなく、流路断面
積がそれぞれ異なる、つまり、供給速度が異なる処理液
供給ノズルを切り換えるだけでよいので、制御を簡略化
することができる。
【0020】なお、基板端縁部の被膜の除去処理の間
に、それぞれ流路断面積が異なる処理液供給ノズルを、
次第にその流路断面積が小さく、かつ、処理液の供給速
度が小さくなるように選択して3段階以上に分けて基板
端縁部の被膜の除去処理を行なってもよい。
【0021】また、請求項2に記載の発明方法の作用は
次のとおりである。すなわち、小さな流路断面積を有す
る処理液供給ノズルのその流路断面積が大きすぎると、
〔単位時間あたりの処理液の供給量である〕供給速度が
大きくなりすぎて被膜端縁部の除去の仕上がりにおいて
除去幅が不均一になり易く、一方、流路断面積が小さす
ぎると供給速度が小さくなりすぎて処理時間が長くな
り、基板と被膜との界面への処理液の浸透が起き易くな
って、被膜除去後の被膜の端縁部分の盛り上がりが起き
易くなる。したがって、その流路断面積を、比較的大き
な流路断面積を有する処理液供給ノズルの1/3〜2/
3程度の範囲にすることにより、それぞれの処理液供給
ノズルからの処理液の供給速度を適切にすることができ
る。
【0022】また、請求項3に記載の発明装置は、上述
した請求項1に記載の発明方法を好適に実施するための
装置であって、その作用は次のとおりである。すなわ
ち、制御手段は、まず、ノズル切換手段を介して少なく
とも2つの処理液供給ノズルのうち比較的大きな流路断
面積を有する処理液供給ノズルを選択して処理液を流通
させ、この処理液供給ノズルを介して比較的大きな供給
速度で処理液の供給を所定時間行なわせる。これにより
本来除去すべき被膜の大部分を除去、すなわち、被膜の
残渣が少し残る状態まで被膜の除去を行なう。次に、ノ
ズル切換手段を介して前記処理液供給ノズルよりも小さ
な流路断面積を有する処理液供給ノズルに切り換えて前
記供給速度よりも小さな供給速度で処理液の供給を所定
時間行なわせる。これにより前記処理で残った被膜(残
渣)の除去を行なう。また、1つのノズルに流通する処
理液の供給速度を調節するのではなく、流路断面積がそ
れぞれ異なる、つまり、供給速度が異なる処理液供給ノ
ズルを切り換えるだけでよいので、制御手段による制御
を簡略化することができる。
【0023】なお、ノズル切換手段は、流路断面積がそ
れぞれ異なる2つの処理液供給ノズルを、その流路断面
積が順に小さくなるように切り換えて選択すればよく、
例えば、3段階以上に分けて基板端縁部の被膜の除去処
理を行なうようにしてもよい。
【0024】また、請求項4に記載の発明装置の作用は
次のとおりである。すなわち、小さな流路断面積を有す
る処理液供給ノズルのその流路断面積が大きすぎると、
〔単位時間あたりの処理液の供給量である〕供給速度が
大きくなりすぎて被膜端縁部の除去の仕上がりにおいて
除去幅が不均一になり易く、一方、流路断面積が小さす
ぎると供給速度が小さくなりすぎて処理時間が長くな
り、基板と被膜との界面への処理液の浸透が起き易くな
って、被膜除去後の被膜の端縁部分の盛り上がりが起き
易くなる。したがって、その流路断面積を、比較的大き
な流路断面積を有する処理液供給ノズルの1/3〜2/
3程度の範囲にすることにより、それぞれの処理液供給
ノズルからの処理液の供給速度を適切にすることができ
る。
【0025】また、処理液供給ノズルの個数を2つに限
定し、一方の処理液供給ノズルの流路断面積を、他方の
処理液供給ノズルの1/3〜2/3程度の範囲に設定す
るようにしてもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。図1は、本発明に係る基板被膜の端
縁部除去装置を備えた回転式基板塗布装置(スピンコー
タとも呼ばれる)の一例を示す縦断面図である。
【0027】図中、符号1は吸引式スピンチャックであ
り、基板Wをほぼ水平姿勢で吸着保持するものである。
この吸引式スピンチャック1は、回転軸2を介して電動
モータ3によって回転駆動され、この回転により、吸引
式スピンチャック1に吸着保持された基板Wは、ほぼ水
平姿勢で回転中心CJ回りに回転される。なお、電動モ
ータ3の回転制御は後述する制御部20により行なわれ
る。
【0028】吸引式スピンチャック1の周囲には、フォ
トレジスト液や処理液などの液の飛散を防止するための
飛散防止カップ4が配設されている。また、図示しない
搬送機構が未処理の基板Wを吸引式スピンチャック1に
載置、または、吸引式スピンチャック1から処理済みの
基板Wを受け取る際には、図示しない昇降機構が回転軸
2と飛散防止カップ4とを相対昇降させることにより、
吸引式スピンチャック1を飛散防止カップ4の上方へと
移動させる(図1に二点鎖線で示す)。
【0029】飛散防止カップ4の外側には、搬入された
基板W上の回転中心CJの上方に相当する供給位置と基
板W上から周囲に離れた待機位置との間で移動可能に構
成された液供給ノズル5が設けられている。そして、液
供給ノズル5が供給位置に位置された状態で、図示しな
いフォトレジスト液供給部から供給されるフォトレジス
ト液が、液供給ノズル5を介して基板W上の回転中心付
近に所定量吐出され、基板Wが回転されることにより基
板Wの表面全体にフォトレジストの薄膜(被膜)が形成
されるように構成されている。
【0030】また、飛散防止カップ4の外側には、基板
Wの端縁部上方に相当する供給位置と、基板W上から周
囲に離れた待機位置との間を移動可能に構成された2つ
の処理液供給ノズル11a,11bが設けられている。
これらの処理液供給ノズル11a,11bは、それぞれ
連結されており、前記2つの位置の間を同時に移動する
ように構成されている。これらの処理液供給ノズル11
a,11bは、それぞれの処理液の吐出孔径、すなわ
ち、処理液が流通する断面積に相当する流路断面積が異
なるものとされている(図2(a),(b)の平面図を
参照)。具体的には、両処理液供給ノズル11a,11
bのうち処理液供給ノズル11bは処理液供給ノズル1
1aの孔径よりも比較的小孔径(比較的小さな流路断面
積)となるようにされており、さらに具体的な流路断面
積の大小関係は、処理液供給ノズル11bの流路断面積
Sbが、例えば、処理液供給ノズル11aの流路断面積
Saの2/3程度となるように設定されている。
【0031】比較的大きな流路断面積Saを有する処理
液供給ノズル11aは、処理液供給管12a、開閉弁1
3a、流量調整弁14a、処理液供給管12cを介して
処理液供給タンク15に連通接続され、小さな流路断面
積Sbを有する処理液供給ノズル11bは、処理液供給
管12b、開閉弁13b、流量調整弁14bを介して両
ノズルに共通の処理液供給管12cを介して処理液供給
タンク15に連通接続されている。
【0032】処理液供給タンク15は、密閉されたタン
ク内に処理液(この実施例ではフォトレジストの被膜を
溶解する溶解液)が貯留され、ここに窒素(N2 )ガス
が所定の圧力で供給されることにより、処理液供給タン
ク15内の処理液を処理液供給ノズル11a,11b側
に圧送するように構成されている。
【0033】両開閉弁13a,13bは、その開閉によ
り処理液供給タンク15から圧送されてくる処理液の処
理液供給ノズル11a,11bからの吐出とその停止と
を切り換えるための弁である。本実施例の開閉弁13
a,13bは、空気圧力調整部16からの空気圧により
それぞれの開閉のスピードを調整できるように構成され
ている。
【0034】また、流量調整弁14a,14bは、処理
液供給ノズル11a,11bへの単位時間あたりの処理
液の供給量、つまり供給速度を調整するための弁であ
る。これらの流量調整弁14a,14bを調整すること
により、両処理液供給ノズル11a,11bから供給さ
れる処理液の供給速度を調整することができる。なお、
この実施例では、流量調整弁14a,14bは手動によ
り調整されるようになっており、装置の立ち上げ時やメ
ンテナンス時に調整され、順次に基板を処理してゆく際
には固定されたままである。なお、両処理液供給ノズル
11a,11bのそれぞれの流路断面積や、処理液を圧
送する気体圧力などにより、処理液供給ノズル11a,
11bから供給される処理液の供給速度が適切な状態と
なっている場合には、流量調整弁14a,14bを設け
る必要はないが、両処理液供給ノズル11a,11bか
らの処理液の供給速度のバランスがくずれたりした場合
に調整可能なように配設しておくことが好ましい。
【0035】また、開閉弁13a,13bの開閉および
そのスピードの制御は、空気圧力調整部16を介して後
述する制御部20により行なわれるようになっている。
つまり、制御部20により開閉弁13a,13bの開閉
が制御されて2つの処理液供給ノズル11a,11bの
うちの一方のみに処理液が選択的に流通されるようにな
っており、空気圧力調整部16および開閉弁13a,1
3bは本発明におけるノズル切換手段に相当する。
【0036】この装置で行なわれる基板Wの被膜の端縁
部除去、いわゆるエッジリンスは、両処理液供給ノズル
11a,11bが供給位置に移動された状態で、回転中
の基板Wの端縁部表面に処理液を供給(吐出)し、基板
Wの端縁に沿った環状の端縁部に形成されたフォトレジ
ストの薄膜(被膜)を溶解除去するものであるが、この
詳細は後述する。
【0037】図1中の符号6は、基板Wの裏面に向けて
洗浄液を噴出させるための洗浄液ノズルであり、基板W
を回転させつつ、この洗浄液ノズル6から洗浄液を基板
Wの裏面に噴出させることにより、基板Wの裏面や端面
などに付着したフォトレジスト液などを洗浄(いわゆる
バックリンス)できるように構成されている。
【0038】制御部20は、装置全体の駆動制御を行な
うものであり、上述したように電動モータ3の回転制御
や、空気圧力調整部16を介した開閉弁13a,13b
の開閉およびその開閉スピードの制御に加えて、回転軸
2と飛散防止カップ4との相対昇降を行なう昇降機構の
駆動制御や、吸引式スピンチャック1への基板Wの吸着
保持とその解除の制御、液供給ノズル5の供給位置と退
避位置との間の移動制御およびフォトレジスト液の吐出
制御、処理液供給ノズル11a,11bの供給位置と退
避位置との間の移動制御、洗浄液ノズル6からの洗浄液
の噴出制御、さらに各処理の時間制御なども行なう。
【0039】この制御部20は、いわゆるマイクロコン
ピュータで構成されており、予め作成された図示しない
メモリに記憶されたプログラムにしたがって各部を制御
し、後述するように一連の処理を実行する。なお、この
制御部20は、本発明における制御手段に相当するもの
である。
【0040】本実施例による未処理基板Wの搬入から処
理済み基板Wの搬出までの間の一連の処理は、制御部2
0により制御されて、例えば、以下のようになされる。
【0041】まず、回転軸2と飛散防止カップ4とを相
対昇降させて、図1中に二点鎖線で示すように吸引式ス
ピンチャック1を飛散防止カップ4の上方に移動させ、
そこで搬送機構が未処理基板Wを吸引式スピンチャック
1の上方に位置決め載置する。未処理基板Wは吸引式ス
ピンチャック1に吸着保持され、回転軸2と飛散防止カ
ップ4とが相対昇降されて、図1の実線で示すような状
態にされる。
【0042】次に、液供給ノズル5が供給位置に移動さ
れる。そして、基板Wを一定の回転数で回転させつつ、
所定量のフォトレジスト液が基板Wの回転中心付近に吐
出される。その後、液供給ノズル5が退避位置に移動さ
れるとともに、基板Wが高速で回転駆動される。この基
板Wの高速回転により、吐出されたフォトレジスト液が
周囲に拡げられ、所定の厚みのフォトレジストの薄膜
(被膜)が基板Wの表面全体に形成される。
【0043】次に、処理液供給ノズル11a,11bが
供給位置に移動され、所定の回転数で回転されている基
板Wの端縁部に向けて、後述するような手順で処理液が
噴出(供給)され、基板Wの端縁部の被膜を基板Wの端
縁に沿って溶解除去する。このエッジリンスが終了する
と、処理液供給ノズル11a,11bは退避位置に移動
される。
【0044】次に、回転中の基板Wの裏面に向けて洗浄
液ノズル6から洗浄液が噴出され、バックリンスが行な
われる。
【0045】そして、上記一連の処理が終了した処理済
み基板Wは搬入時とは逆の動作で本装置から搬出され、
搬送機構に受け渡されて後工程へと搬送されてゆく。
【0046】次に、本発明の要部である基板被膜の端縁
部の除去(エッジリンス)の方法の詳細を図3のフロー
チャートを参照して説明する。
【0047】この種のエッジリンスは、図4に示す目標
ラインOLの外側の所定の除去幅CW内のハッチング部
分CAの被膜(フォトレジストの薄膜)を除去すること
を目的とする。なお、図4(a)は平面視で、同図
(b)は縦断面を示しており、図中の符号Fは被膜を示
している。
【0048】ステップS1では、基板Wの回転をエッジ
リンス用の回転数で回転させる。この回転数は500r
pm〜1000rpm程度である。なお、このとき2つ
の開閉弁13a,13bは、ともに空気圧力調整部16
により閉止された状態とされている。
【0049】次に、開閉弁13aを開放し、大きな流路
断面積Saを有する処理液供給ノズル11aから大きな
供給速度q1で処理液を基板Wの端縁部被膜へ供給する
(ステップS2)。ここでは、流量調整弁14aは既に
ある一定の供給量となるように調整されており、後述す
る処理液供給ノズル11bからの処理液の供給速度q2
よりも比較的大きな供給速度となるように調節されてい
る。なお、この開閉弁13の開放速度を比較的緩やかに
し、処理液が供給されていない状態から、供給速度q1
での供給への処理液供給の変化を徐々に行なうようにす
るのが好ましい。すなわち、処理液が供給されていない
状態から、供給速度q1での処理液供給へと急激に変化
させると、処理液の被膜表面での跳ね返りが起き易くな
り、これに起因して被膜の盛り上がりが起きることがあ
るが、処理液の供給を供給速度0から供給速度q1へと
徐々に増加させてゆくことにより、そのような不都合が
軽減される。
【0050】そして、大きな供給速度q1での処理液の
供給を、所定時間t1の間行なう(ステップS3)。こ
の大きな供給速度q1での被膜端縁部の除去は、除去す
べき部分の被膜の大部分の除去(いわゆる粗除去)を目
的として行い、残渣の除去は以下に説明するように、こ
の大きな供給速度q1よりも小さな供給速度(q2)で
処理液を供給する、基板端縁部の被膜除去(いわゆる精
密除去)で行なう。
【0051】ところで、大きな供給速度(q1)で被膜
端縁部の除去を行なうと、被膜の除去速度が速いので、
被膜端縁部の粗除去の時間が短くなるが、一方で、被膜
端縁部に供給された処理液に乱れが起き易くなるので、
基板Wの端縁に沿った除去の進行は部分的にバラツキが
起き易い。すなわち、同じ時点において、図5(a),
(b)に示すように不要部分CAの除去が速く進む部分
と遅い部分との差が大きくなり易い。したがって、この
大きな供給速度での被膜端縁部の除去を長時間行なう
と、除去の進行が遅い部分が目標ラインOLの外側の所
定の除去幅CWの被膜Fの除去が完了するまでに、除去
の進行が速い部分では、図5(c)に示すように、目標
ラインOLの内側の非除去部分の被膜Fの除去をも行な
ってします。このように非除去部分の被膜Fの除去がな
されると、最終的な仕上がりにおいて除去幅CWの不均
一さが目立ってしまう。したがって、この粗除去では、
例えば、図5(a)に示すように、除去の進行が速い部
分が除去幅CW内の被膜Fの大部分を除去し終えた状態
で停止するように上記時間t1を設定する。なお、この
粗除去での供給速度q1と処理時間t1とは予め実験に
より求めておくことができる。
【0052】次に、上記大きな供給速度(q1)での処
理時間t1の間の被膜端縁部の除去が終了すると、開閉
弁13aを閉止するとともに、開閉弁13bを開放し
て、処理液供給ノズル11bから供給速度q2で処理液
の供給を行なう(ステップS4)。このように、処理液
を基板Wへ供給する処理液供給ノズルを切り換えること
により、被膜端縁部への処理液の供給速度は大きな速度
(q1)から小さな速度(q2)に切り換えられる。し
たがって、処理液供給ノズルを1つだけ備えて、このノ
ズルに流通する処理液の供給量を調節して基板Wに供給
する場合に比較して、制御部20による制御を大幅に簡
略化することができる。
【0053】そして、小さな供給速度(q2)での被膜
端縁部の除去を、所定時間t2の間行なう(ステップS
5)。この小さな供給速度(q2)での除去は、上記大
きな供給速度(q1)での除去の際の残渣を除去し、仕
上げの精密な除去を行なうことを目的として行なう。
【0054】小さな供給速度(q2)で処理液を供給す
ると、供給された処理液に乱れが起き難くなるので、目
標ラインOLに沿った残渣の除去が可能となる。すなわ
ち、上記粗除去の後、残渣の量に部分的なバラツキが生
じていても、残渣の多い部分から徐々に除去され易く、
したがって、最終的には図4の目標ラインOLに沿った
被膜端縁部の除去が行なわれることになる。また、小さ
な供給速度(q2)で処理液を供給すると、供給される
処理液の噴出幅が細く、かつ、その圧力も小さくなるの
で、精密に被膜の除去が行なえ、したがって、図6に示
すように、除去された端面CLがシャープになる。さら
に、小さな供給速度で処理液を供給しての被膜の除去の
場合、被膜の除去速度が遅いが、本発明の方法では、小
さな供給速度(q2)での処理液の供給による被膜の除
去は、大きな供給速度(q1)での処理液の供給による
被膜の除去の残渣の除去であるから、その処理時間は短
いものである。なお、この仕上げの除去での供給速度q
2と処理時間t2とは予め実験で求めておくことができ
る。
【0055】そして、上記小さな供給速度(q2)での
処理時間t2の間の残渣の除去が終了すると、開閉弁1
3bを徐々に閉止して処理液の供給を停止させ、1枚の
基板Wに対するエッジリンスを終了する(ステップS
6)。
【0056】ところで、上述した小さな供給速度q2が
大き過ぎると(大きな供給速度q1の値に近過ぎると)
被膜端縁部の除去の仕上がりにおいて除去幅CWが不均
一になり易く、一方、小さな供給速度q2が小さ過ぎる
と、ステップS5での処理時間(t2)が長くなり、そ
れに比例して基板と被膜との界面への処理液の浸透が起
き易くなって、被膜除去後の被膜の端縁部分の盛り上が
りが起き易くなる。したがって、上記の比較的大きな供
給速度q1と小さな供給速度q2の大小関係について
は、小さな供給速度q2は、大きな供給速度q1の1/
3〜2/3程度の範囲であることが好ましい。また、大
きな供給速度q1は、およそ10〜30cc/分の範囲
内であることが好ましい。したがって、2つの処理液供
給ノズル11a,11bの流路断面積Sa,Sbは、上
記の条件を満たすように、流路断面積Sbは流路断面積
Saの1/3〜2/3程度の範囲にすることが好まし
い。なお、このように両処理液供給ノズル11a,11
bの流路断面積を設定できない場合には、流量調節弁1
4a,14bを調節して上記の条件を満たすように調整
すればよい。
【0057】上記の方法による処理液の供給速度の時間
的変化を図7に示す。なお、図7では、処理液の供給速
度をq1からq2に切り換えてから処理液の供給が完全
に停止されるまでの時間をt2としている。
【0058】このように、本発明に係る方法では、前段
階の粗除去は、比較的大きな流路断面積を有する処理液
供給ノズルを用いて、処理液の供給速度を比較的大きく
し、かつ、処理時間を短縮し、後段階の仕上げの除去
は、前記ノズルの流路断面積よりも小さな流路断面積を
有する処理液供給ノズルを用いて、処理液の供給速度を
小さくして、精密に仕上げるので、全体的な処理時間の
短縮を図ることができ、被膜除去後の被膜の端縁部分の
盛り上がりを大幅に軽減でき、また、被膜除去後の除去
幅CWの不均一さも大幅に軽減でき、さらに、処理のス
ループットを向上させることができる。
【0059】なお、上記の実施例では、2つの処理液供
給ノズル11a,11bは連結されており、同時に退避
位置と吐出位置との間を移動するように構成したが、異
なる位置にそれぞれのノズル11a,11bを設けて、
それぞれ別体で前記2つの位置間を移動するようにして
もよい。例えば、平面視にて基板Wの回転中心CJ付近
を挟んで対向する位置にそれぞれの処理液供給ノズル1
1a,11bを設けるようにしてもよい。また、処理液
供給ノズルの数は、2つに限定されるものではなく、必
要に応じて3つ以上備えるようにしてもよい。
【0060】また、2つの処理液供給ノズル11a,1
1bは、図8に示すような2重管構造としてもよい。す
なわち、処理液供給ノズル11aの内部に処理液供給ノ
ズル11bを配設し、それぞれの流路断面積がSa,S
bであって、かつ、これらの流路断面積Sa,Sbが上
述したような条件を満たすようにすればよい。このよう
に構成した場合には、基板Wの被膜端縁部分へのノズル
の位置合わせが容易に行なえるという利点がある。ま
た、外側の処理液供給ノズルの内側に配設する処理液供
給ノズルを、外側のノズル内で偏心した位置に配設する
ようにしてもよい。また、後述するように3つの処理液
供給ノズルを設けてノズルを2回切り換えて順に選択す
ることにより処理液の供給速度を3段階に分ける場合に
は、3重管構造にすればよく、それより多くのノズルを
設ける場合にはノズルの数だけ多重構造にすればよい。
【0061】なお、上記の実施例では、処理液供給ノズ
ルの切り換えを1回行なうことにより、処理液の供給速
度を2段階に分けてエッジリンスを行なうようにした
が、図9に示すように、3つの処理液供給ノズルを備
え、これらを流路断面積が順に小さくなるように2回の
切り換えを行なうことにより、処理液の供給速度を3段
階に分けて行なうようにエッジリンスを行ってもよい
し、場合によっては処理液供給ノズルを4つ以上備え
て、処理液の供給速度を4段階以上に分けてエッジリン
スを行なうようにしてもよい。
【0062】また、上記の実施例では、基板Wを回転さ
せつつ基板Wの被膜の端縁部分の除去を行なうので、上
記図4で示した円形の基板Wについては、基板の全周に
わたって所定の除去幅CWで端縁部の被膜除去が行なえ
るが、オリエンテーション・フラット(以下、オリフラ
と略す)を有する基板では、オリフラ部分の端縁部被膜
の除去が行なえない。このオリフラ部分の端縁部被膜の
除去も必要な場合には、例えば、処理液供給ノズル11
a,11bと基板Wとを、オリフラ部分に沿って直線的
に相対移動可能に構成し、処理液供給ノズル11a,1
1bと基板Wとを、オリフラ部分に沿って直線的に相対
往復移動させながら、上記と同様に、処理液供給ノズル
を切り換え、処理液の供給速度を多段階に分けてオリフ
ラ部分の端縁部の被膜の除去を行なうようにすればよ
い。
【0063】さらに、液晶表示装置用のガラス基板のよ
うに角型の基板に対する端縁部の被膜除去は、上記の一
対の処理液供給ノズル(11a,11b)を複数対設
け、これらを角型基板の端縁方向に並設し、これらの各
一対の処理液供給ノズルから処理液を角型基板の端縁部
に供給したり、あるいは、一対の処理液供給ノズルと角
型基板とを、角型基板の端縁方向に相対往復移動可能に
構成し、一対の処理液供給ノズルと角型基板とを、角型
基板の端縁方向に相対往復移動させながら、のの一対の
処理液供給ノズルから処理液を角型基板の端縁部に供給
するようにしている。このような場合であっても、本発
明に係る方法を同様に適用することができる。
【0064】また、上記実施例では、被膜としてフォト
レジストの薄膜を例に採って説明したが、SOG(Spin
On Glass) 膜やポリイミド膜などの被膜の端縁部除去の
場合にも本発明は同様に適用することができる。
【0065】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明方法によれば、基板の端縁部表面の被膜
の除去処理における初期過程においては、比較的大きな
流路断面積を有する処理液供給ノズルを介して処理液の
供給速度を比較的大きくして供給し、その後、処理液の
供給速度を小さくして被膜除去を行なうようにしたの
で、前段階で不要な被膜のいわゆる粗除去を行ない、後
段階で目標とする除去幅に沿った前段階での残渣を精密
に除去することができる。
【0066】また、前段階では、最終的な仕上がりを前
提とせず、粗除去を目的に行なうので、この段階での処
理液の供給を、比較的大きな流路断面積を有する処理液
供給ノズルを介して、処理液の供給速度を比較的大きく
することができ、それに比例して前段階での処理時間を
大幅に短縮することができ、さらに、後段階では、先の
ノズルの流路断面積よりも小さな流路断面積を有する処
理液供給ノズルを介して、処理液の供給速度を小さくし
て供給するが、この後段階では、前段階での残渣の除去
を行なうに過ぎないので、その処理時間も短いものであ
る。したがって、全体としての処理時間(処理液の供給
時間)を短縮することができ、それに比例して基板と被
膜との界面への処理液の浸透が起き難くなり、被膜除去
後の被膜の端縁部分の盛り上がりも大幅に軽減すること
ができる。
【0067】さらに、全体としての処理時間が短縮され
ることで、処理のスループットが向上し、複数枚の基板
に対する端縁部の被膜除去処理を連続的に行なう場合で
あってもその進行をスムーズに行なうことができる。ま
た、1つの処理液供給ノズルの供給速度を調節するので
はなく、供給速度が異なるノズルに切り換えるだけでよ
いので、制御を簡略化することができる。
【0068】また、請求項2に記載の発明方法によれ
ば、精密除去を行なう際の処理液供給ノズルの流路断面
積を、比較的大きな流路断面積を有する処理液供給ノズ
ルの1/3〜2/3程度の範囲にすることにより、処理
液供給ノズルからの処理液の供給速度を適切にすること
ができ、被膜端縁部の除去幅を均一にすることができ
る。
【0069】また、請求項3に記載の発明装置によれ
ば、処理液の供給速度を複数回に分けて行なう基板端縁
部の被膜の除去方法を好適に実施することができ、被膜
除去後の被膜の端縁部分の盛り上がりや、除去幅の不均
一などを大幅に軽減し、さらに、スループットが向上し
た装置を実現することができる。また、1つの処理液供
給ノズルの供給速度を調節するのではなく、少なくとも
2つの処理液供給ノズルのうち供給速度が異なるノズル
に切り換えるだけでよいので、制御手段の負荷を軽減す
ることができる。
【0070】また、請求項4に記載の発明装置によれ
ば、精密除去を行なう際の処理液供給ノズルの流路断面
積を、比較的大きな流路断面積を有する処理液供給ノズ
ルの1/3〜2/3程度の範囲にすることにより、精密
除去の際の処理液供給ノズルからの処理液の供給速度を
適切にすることができ、被膜端縁部の除去幅を均一にす
ることができる装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板被膜の端縁部除去装置を備え
た回転式基板塗布装置の構成を示す縦断面図である。
【図2】両処理液供給ノズルの先端部分を下方からみた
図である。
【図3】本発明に係る基板被膜の端縁部除去方法の一例
の手順を示すフローチャートである。
【図4】エッジリンスにおける目標とする被膜除去部分
を示す平面図および縦断面図である。
【図5】大きな供給速度での処理液供給の際の除去の進
行のバラツキなどを説明するための縦断面図である。
【図6】小さな供給速度での処理液供給による除去後の
端面形状を示す縦断面図である。
【図7】本発明に係る方法での処理液供給速度の時間的
変化を示すグラフである。
【図8】処理液供給ノズルの変形例を示す図である。
【図9】本発明方法に係る方法で、処理液供給速度を3
段階に切り換えた場合の時間的変化を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
11a,11b … 処理液供給ノズル 12a,12b,12c … 処理液供給管 13a,13b … 開閉弁 14a,14b … 流量調整弁 15 … 処理液供給タンク 16 … 空気圧力調整部 20 … 制御部 q1 … 第1段階目の処理液供給ノズルへの処理液供
給速度 q2 … 第2段階目の処理液供給ノズルへの処理液供
給速度 t1 … 第1段階目の処理時間 t2 … 第2段階目の処理時間 W … 基板 F … フォトレジストの薄膜(被膜)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面に塗布形成された被膜のうち、
    基板の端縁部表面の被膜部分に処理液を供給してこの被
    膜部分を除去する基板被膜の端縁部除去方法において、 被膜の端縁部除去の初期過程では、比較的大きな流路断
    面積を有する処理液供給ノズルを介して比較的大きな供
    給速度で処理液の供給を行なって被膜端縁部の大部分を
    除去し、その後、前記処理液供給ノズルの流路断面積よ
    りも小さな流路断面積を有する、前記処理液供給ノズル
    とは異なる処理液供給ノズルを介して処理液の供給を小
    さな供給速度で行なって被膜の残渣を除去することを特
    徴とする基板被膜の端縁部除去方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板被膜の端縁部除去
    方法において、前記小さな流路断面積は、比較的大きな
    流路断面積の1/3〜2/3程度の範囲であることを特
    徴とする基板被膜の端縁部除去方法。
  3. 【請求項3】 基板表面に塗布形成された被膜のうち、
    基板の端縁部表面の被膜部分に処理液を供給してこの被
    膜部分を除去する基板被膜の端縁部除去装置において、 前記基板の端縁部表面に形成された被膜部分に処理液を
    供給する、流路断面積がそれぞれ異なる少なくとも2つ
    の処理液供給ノズルと、 前記少なくとも2つの処理液供給ノズルのうち、1つの
    処理液供給ノズルに処理液を選択的に流通させるノズル
    切換手段と、 前記基板の端縁部表面の被膜部分への処理液の供給を、
    前記少なくとも2つの処理液供給ノズルのうち比較的大
    きな流路断面積を有する処理液供給ノズルを介して比較
    的大きな供給速度で処理液の供給を所定時間行なわせ、
    次に、前記処理液供給ノズルよりも小さな流路断面積を
    有する処理液供給ノズルに切り換え、その処理液供給ノ
    ズルを介して前記供給速度よりも小さな供給速度で処理
    液の供給を所定時間行なわせるように前記ノズル切換手
    段を制御する制御手段と、 を備えていることを特徴とする基板被膜の端縁部除去装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の基板被膜の端縁部除去
    装置において、前記少なくとも2つのノズルのうち小さ
    な流路断面積は、比較的大きな流路断面積の1/3〜2
    /3程度の範囲であることを特徴とする基板被膜の端縁
    部除去装置
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