JPH0992306A - 溶融炭酸塩型燃料電池 - Google Patents
溶融炭酸塩型燃料電池Info
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- JPH0992306A JPH0992306A JP7244743A JP24474395A JPH0992306A JP H0992306 A JPH0992306 A JP H0992306A JP 7244743 A JP7244743 A JP 7244743A JP 24474395 A JP24474395 A JP 24474395A JP H0992306 A JPH0992306 A JP H0992306A
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- H01M2300/0048—Molten electrolytes used at high temperature
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶融炭酸塩型燃料電池運転中に電解質が集電
板材料の表面に発生する化合物と反応して消耗するた
め、電池寿命が短くなる。 【解決手段】 酸化剤電極3を支持して集電作用を行う
酸化剤電極側穴あき集電板6と、セパレータ板4とによ
ってはさまれた酸化剤電極側の集電板8を、耐食性に優
れた材料による第1の集電板部材11と、運転中に生成
する腐食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の集電
板部材12とを電極平面に鉛直な方向からみて並置して
共存させるようにした。
板材料の表面に発生する化合物と反応して消耗するた
め、電池寿命が短くなる。 【解決手段】 酸化剤電極3を支持して集電作用を行う
酸化剤電極側穴あき集電板6と、セパレータ板4とによ
ってはさまれた酸化剤電極側の集電板8を、耐食性に優
れた材料による第1の集電板部材11と、運転中に生成
する腐食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の集電
板部材12とを電極平面に鉛直な方向からみて並置して
共存させるようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電解質として溶
融炭酸塩を用いた溶融炭酸塩型燃料電池に関するもので
ある。
融炭酸塩を用いた溶融炭酸塩型燃料電池に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図11は従来の溶融炭酸塩型燃料電池の
構造を示す一部切欠斜視図であり、電解質として650
℃で液体となるアルカリ金属の溶融炭酸塩を用いた溶融
炭酸塩型燃料電池について示している。図において、1
は例えば炭酸リチウムや炭酸カリウムといったアルカリ
金属の炭酸塩による電解質を、アルミン酸リチウムによ
る多孔質板に含浸させた電解質マトリクスである。2は
この電解質マトリクス1の一方の面に配置された、例え
ばニッケル系合金粉末を主成分とする多孔質板による燃
料電極であり、3は電解質マトリクス1の他方の面に配
置された同様の多孔質板による酸化剤電極である。な
お、これら電解質マトリクス1、燃料電極2および酸化
剤電極3によって当該溶融炭酸塩型燃料電池の単セルが
形成されている。4は隣接するこれら単セルを分離する
ためのセパレータ板である。
構造を示す一部切欠斜視図であり、電解質として650
℃で液体となるアルカリ金属の溶融炭酸塩を用いた溶融
炭酸塩型燃料電池について示している。図において、1
は例えば炭酸リチウムや炭酸カリウムといったアルカリ
金属の炭酸塩による電解質を、アルミン酸リチウムによ
る多孔質板に含浸させた電解質マトリクスである。2は
この電解質マトリクス1の一方の面に配置された、例え
ばニッケル系合金粉末を主成分とする多孔質板による燃
料電極であり、3は電解質マトリクス1の他方の面に配
置された同様の多孔質板による酸化剤電極である。な
お、これら電解質マトリクス1、燃料電極2および酸化
剤電極3によって当該溶融炭酸塩型燃料電池の単セルが
形成されている。4は隣接するこれら単セルを分離する
ためのセパレータ板である。
【0003】また、5は燃料電極2の支持を行うととも
に、発生した電流を通過せしめる燃料電極側穴あき集電
板であり、6は酸化剤電極3の支持を行うとともに、発
生した電流を通過せしめる酸化剤電極側穴あき集電板で
ある。7は前記セパレータ板4と燃料電極側穴あき集電
板5とによってはさまれた燃料電極側の集電板、8は前
記セパレータ板4と酸化剤電極側穴あき集電板6とによ
ってはさまれた酸化剤電極側の集電板であり、これらは
燃料ガスあるいは酸化剤ガスの流路を形成するコルゲー
ト板にて形成されている。9は前記単セルとセパレータ
板4の間に設けられて、当該溶融炭酸塩型燃料電池の内
外を分離シールするウェットシール部であり、9aはそ
の燃料電極側ウェットシール部、9bはその酸化剤電極
側ウェットシール部である。10a、10bは当該溶融
炭酸塩型燃料電池のスタックの四方の側面に設置され
た、燃料ガス給排気用のマニホールドおよび酸化剤ガス
給排気用のマニホールドである。なお、矢印Aは燃料ガ
ス流の方向を、矢印Bは酸化剤ガス流の方向をそれぞれ
示している。
に、発生した電流を通過せしめる燃料電極側穴あき集電
板であり、6は酸化剤電極3の支持を行うとともに、発
生した電流を通過せしめる酸化剤電極側穴あき集電板で
ある。7は前記セパレータ板4と燃料電極側穴あき集電
板5とによってはさまれた燃料電極側の集電板、8は前
記セパレータ板4と酸化剤電極側穴あき集電板6とによ
ってはさまれた酸化剤電極側の集電板であり、これらは
燃料ガスあるいは酸化剤ガスの流路を形成するコルゲー
ト板にて形成されている。9は前記単セルとセパレータ
板4の間に設けられて、当該溶融炭酸塩型燃料電池の内
外を分離シールするウェットシール部であり、9aはそ
の燃料電極側ウェットシール部、9bはその酸化剤電極
側ウェットシール部である。10a、10bは当該溶融
炭酸塩型燃料電池のスタックの四方の側面に設置され
た、燃料ガス給排気用のマニホールドおよび酸化剤ガス
給排気用のマニホールドである。なお、矢印Aは燃料ガ
ス流の方向を、矢印Bは酸化剤ガス流の方向をそれぞれ
示している。
【0004】次に動作について説明する。この溶融炭酸
塩型燃料電池は水素などの燃料ガスと、空気などの酸化
剤ガスとが反応する際に放出する化学エネルギーを、電
気化学的な反応を起こさせることにより、直接電気エネ
ルギーに変換して電力を得るものである。すなわち、そ
の燃料電極2においては、燃料ガス中の水素(H2 )と
電解質マトリクス1内の電解質に溶融している炭酸イオ
ン(CO3 2- )が、次に示す式(1)のように反応し
て、水(H2 O)と二酸化炭素(CO2 )と電子(2
e)とを発生する。
塩型燃料電池は水素などの燃料ガスと、空気などの酸化
剤ガスとが反応する際に放出する化学エネルギーを、電
気化学的な反応を起こさせることにより、直接電気エネ
ルギーに変換して電力を得るものである。すなわち、そ
の燃料電極2においては、燃料ガス中の水素(H2 )と
電解質マトリクス1内の電解質に溶融している炭酸イオ
ン(CO3 2- )が、次に示す式(1)のように反応し
て、水(H2 O)と二酸化炭素(CO2 )と電子(2
e)とを発生する。
【0005】 H2 +CO3 2- → H2 O+CO2 +2e ・・・・・ (1)
【0006】この反応によって生じた電子(2e)は図
示していない負荷を経由して酸化剤電極3に至る。酸化
剤電極3においては、この流入する電子(2e)と酸化
剤ガス中に含まれている二酸化炭素(CO2 )と酸素
(O2 )とが、次の式(2)に示すように反応して炭酸
イオン(CO3 2- )を発生し、それが電解質マトリクス
1の電解質に溶融する。
示していない負荷を経由して酸化剤電極3に至る。酸化
剤電極3においては、この流入する電子(2e)と酸化
剤ガス中に含まれている二酸化炭素(CO2 )と酸素
(O2 )とが、次の式(2)に示すように反応して炭酸
イオン(CO3 2- )を発生し、それが電解質マトリクス
1の電解質に溶融する。
【0007】 CO2 +(1/2)O2 +2e → CO3 2- ・・・・・ (2)
【0008】このように、燃料電極2において水素(H
2 )が、酸化剤電極3において酸素(O2 )と二酸化炭
素(CO2 )が消費され、炭酸イオン(CO3 2- )によ
って電解質中の電荷移動を行うことにより、電池反応を
進行させて継続的に電気エネルギーを得るものである。
2 )が、酸化剤電極3において酸素(O2 )と二酸化炭
素(CO2 )が消費され、炭酸イオン(CO3 2- )によ
って電解質中の電荷移動を行うことにより、電池反応を
進行させて継続的に電気エネルギーを得るものである。
【0009】なお、このような従来の溶融炭酸塩型燃料
電池に関連のある技術が記載されている文献としては、
例えば特開昭61−267267号公報などがある。
電池に関連のある技術が記載されている文献としては、
例えば特開昭61−267267号公報などがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の溶融炭酸塩型燃
料電池は以上のように構成されているので、溶融炭酸塩
型燃料電池運転中に電解質マトリクスに含浸された電解
質が、コルゲート板などの集電板材料の表面に生成する
化合物と反応することによって消耗されてしまうため、
溶融炭酸塩型燃料電池の寿命が短くなるなどの課題があ
った。
料電池は以上のように構成されているので、溶融炭酸塩
型燃料電池運転中に電解質マトリクスに含浸された電解
質が、コルゲート板などの集電板材料の表面に生成する
化合物と反応することによって消耗されてしまうため、
溶融炭酸塩型燃料電池の寿命が短くなるなどの課題があ
った。
【0011】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、溶融炭酸塩型燃料電池運転中に集
電板材料の表面に生成する化合物との反応による電解質
の消耗を抑制し、寿命の長い溶融炭酸塩型燃料電池を得
ることを目的とする。
めになされたもので、溶融炭酸塩型燃料電池運転中に集
電板材料の表面に生成する化合物との反応による電解質
の消耗を抑制し、寿命の長い溶融炭酸塩型燃料電池を得
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る溶融炭酸塩型燃料電池は、酸化剤電極を支持して集電
作用を行う酸化剤電極側穴あき集電板とセパレータ板と
によってはさまれる酸化剤電極側の集電板として、耐食
性に優れた材料による第1の集電板部材と、運転中に生
成する腐食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の集
電板部材が共存するものを用いたものである。
る溶融炭酸塩型燃料電池は、酸化剤電極を支持して集電
作用を行う酸化剤電極側穴あき集電板とセパレータ板と
によってはさまれる酸化剤電極側の集電板として、耐食
性に優れた材料による第1の集電板部材と、運転中に生
成する腐食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の集
電板部材が共存するものを用いたものである。
【0013】請求項2記載の発明に係る溶融炭酸塩型燃
料電池は、酸化剤電極側の集電板にて、第1の集電板部
材と第2の集電板部材とを共存させる際に、電極平面に
鉛直な方向からみて、それらを交互に並置するようにし
たものである。
料電池は、酸化剤電極側の集電板にて、第1の集電板部
材と第2の集電板部材とを共存させる際に、電極平面に
鉛直な方向からみて、それらを交互に並置するようにし
たものである。
【0014】請求項3記載の発明に係る溶融炭酸塩型燃
料電池は、酸化剤電極側の集電板にて、第1の集電板部
材と第2の集電板部材とを共存させる際に、第1の集電
板部材内の任意の点と、隣接する第2の集電板部材内の
最もその点に近い点との距離が、電極平面に鉛直な方向
からみて、酸化剤電極側穴あき集電板の厚みの500倍
未満となるようにしたものである。
料電池は、酸化剤電極側の集電板にて、第1の集電板部
材と第2の集電板部材とを共存させる際に、第1の集電
板部材内の任意の点と、隣接する第2の集電板部材内の
最もその点に近い点との距離が、電極平面に鉛直な方向
からみて、酸化剤電極側穴あき集電板の厚みの500倍
未満となるようにしたものである。
【0015】請求項4記載の発明に係る溶融炭酸塩型燃
料電池は、酸化剤電極側の集電板にて、第1の集電板部
材と第2の集電板部材とを共存させる際に、スタック運
転時に面内の平均温度以上となる部分について、耐食性
に優れた材料による第1の集電板部材を配置するように
したものである。
料電池は、酸化剤電極側の集電板にて、第1の集電板部
材と第2の集電板部材とを共存させる際に、スタック運
転時に面内の平均温度以上となる部分について、耐食性
に優れた材料による第1の集電板部材を配置するように
したものである。
【0016】請求項5記載の発明に係る溶融炭酸塩型燃
料電池は、耐食性に優れた材料による第1の層と、運転
中に生成する腐食皮膜の電子伝導性がよい材料による第
2の層からなる二層基材に切り込みを入れ、耐食性に優
れた材料側に折り曲げることによって切り起し部と透孔
を形成した酸化剤電極側の複合集電板を、酸化剤電極と
セパレータ板との間にはさみ、切り起し部によってセパ
レータ板との間に酸化剤ガスの流路を確保するととも
に、透孔によって酸化剤電極への酸化剤ガスの供給を行
うようにしたものである。
料電池は、耐食性に優れた材料による第1の層と、運転
中に生成する腐食皮膜の電子伝導性がよい材料による第
2の層からなる二層基材に切り込みを入れ、耐食性に優
れた材料側に折り曲げることによって切り起し部と透孔
を形成した酸化剤電極側の複合集電板を、酸化剤電極と
セパレータ板との間にはさみ、切り起し部によってセパ
レータ板との間に酸化剤ガスの流路を確保するととも
に、透孔によって酸化剤電極への酸化剤ガスの供給を行
うようにしたものである。
【0017】請求項6記載の発明に係る溶融炭酸塩型燃
料電池は、耐食性に優れた材料と運転中に生成する腐食
皮膜の電子伝導性がよい材料による2つの層をクラッド
したクラッド板を二層基材として用いたものである。
料電池は、耐食性に優れた材料と運転中に生成する腐食
皮膜の電子伝導性がよい材料による2つの層をクラッド
したクラッド板を二層基材として用いたものである。
【0018】請求項7記載の発明に係る溶融炭酸塩型燃
料電池は、耐食性に優れた材料をアルミニウムが2重量
%から10重量%、クロムが13重量%以上40重量%
以下の鉄基合金とし、運転中に生成する腐食皮膜の電子
伝導性がよい材料をクロム濃度が13重量%から40重
量%、アルミニウム濃度が1重量%未満の鉄基合金とし
たものである。
料電池は、耐食性に優れた材料をアルミニウムが2重量
%から10重量%、クロムが13重量%以上40重量%
以下の鉄基合金とし、運転中に生成する腐食皮膜の電子
伝導性がよい材料をクロム濃度が13重量%から40重
量%、アルミニウム濃度が1重量%未満の鉄基合金とし
たものである。
【0019】請求項8記載の発明に係る溶融炭酸塩型燃
料電池は、切り込みをいれる前または後、あるいは曲げ
加工を行う前または後にアルミニウム拡散処理を行うこ
とによって、運転中に生成する腐食皮膜の電子伝導性が
よい材料による第2の層の片面に、耐食性に優れた材料
による第1の層としてのアルミニウム拡散層を生成した
アルミニウム拡散板を二層基材として用いたものであ
る。
料電池は、切り込みをいれる前または後、あるいは曲げ
加工を行う前または後にアルミニウム拡散処理を行うこ
とによって、運転中に生成する腐食皮膜の電子伝導性が
よい材料による第2の層の片面に、耐食性に優れた材料
による第1の層としてのアルミニウム拡散層を生成した
アルミニウム拡散板を二層基材として用いたものであ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による溶
融炭酸塩型燃料電池の酸化剤電極側の集電板を電極面に
垂直な方向から見た場合の平面図、図2はその斜視図で
あり、図3は上記溶融炭酸塩型燃料電池の要部を燃料ガ
ス流と平行に切断した断面を示す断面図である。図3に
おいて、1は電解質マトリクスであり、2はこの電解質
マトリクス1の一方の面に配置された燃料電極、3は電
解質マトリクス1の他方の面に配置された酸化剤電極で
ある。4はセパレータ板、6は酸化剤電極3を支持して
集電作用を行う酸化剤電極側穴あき集電板であり、8は
このセパレータ板4と酸化剤電極側穴あき集電板6によ
ってはさまれた酸化剤電極側の集電板である。なお、こ
れらは図11に同一符号を付して示した従来のそれらに
相当する部分である。
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による溶
融炭酸塩型燃料電池の酸化剤電極側の集電板を電極面に
垂直な方向から見た場合の平面図、図2はその斜視図で
あり、図3は上記溶融炭酸塩型燃料電池の要部を燃料ガ
ス流と平行に切断した断面を示す断面図である。図3に
おいて、1は電解質マトリクスであり、2はこの電解質
マトリクス1の一方の面に配置された燃料電極、3は電
解質マトリクス1の他方の面に配置された酸化剤電極で
ある。4はセパレータ板、6は酸化剤電極3を支持して
集電作用を行う酸化剤電極側穴あき集電板であり、8は
このセパレータ板4と酸化剤電極側穴あき集電板6によ
ってはさまれた酸化剤電極側の集電板である。なお、こ
れらは図11に同一符号を付して示した従来のそれらに
相当する部分である。
【0021】また、図1および図2において、11は耐
食性に優れた材料によって形成された第1の集電板部材
であり、12は当該溶融炭酸塩型燃料電池の運転中に生
成する腐食皮膜の電子伝導性がよい材料によって形成さ
れた第2の集電板部材である。なお、この第1の集電板
部材11は波板状に折り曲げ加工された第1のコルゲー
ト板によって、第2の集電板部材12は波板状に折り曲
げ加工された第2のコルゲート板によってそれぞれ形成
されている。この実施の形態1による酸化剤電極側の集
電板8は、これら耐食性に優れた材料による第1のコル
ゲート板11と、腐食皮膜の電子伝導性がよい材料によ
る第2のコルゲート板12とを交互に、電極平面に鉛直
な方向からみて並置して共存させている点で、従来のそ
れとは異なっている。
食性に優れた材料によって形成された第1の集電板部材
であり、12は当該溶融炭酸塩型燃料電池の運転中に生
成する腐食皮膜の電子伝導性がよい材料によって形成さ
れた第2の集電板部材である。なお、この第1の集電板
部材11は波板状に折り曲げ加工された第1のコルゲー
ト板によって、第2の集電板部材12は波板状に折り曲
げ加工された第2のコルゲート板によってそれぞれ形成
されている。この実施の形態1による酸化剤電極側の集
電板8は、これら耐食性に優れた材料による第1のコル
ゲート板11と、腐食皮膜の電子伝導性がよい材料によ
る第2のコルゲート板12とを交互に、電極平面に鉛直
な方向からみて並置して共存させている点で、従来のそ
れとは異なっている。
【0022】ここで、第1のコルゲート板11に用い
る、耐食性に優れた材料としては、2重量%以上10重
量%以下のアルミニウムを含有する鉄基の合金、例えば
アルミニウムを5.2重量%、クロムを20重量%含有
する鉄基の合金を用いている。この第1のコルゲート板
11はそのような材料を波板状に曲げ加工し、幅160
mm、高さ3mm、長さ600mmとしている。また、
第2のコルゲート板12に用いる、運転中に生成する腐
食皮膜の電子伝導性が良い材料としては、通常のアルミ
ニウムを含まない鉄基の合金、例えばオーステナイト系
ステンレス鋼である、クロムを18重量%、ニッケルを
10重量%、モリブデンを2重量%含むSUS316L
を用いている。この第2のコルゲート板12はそのよう
な材料を波板状に曲げ加工し、幅160mm、高さ3m
m、長さ600mmとしている。なお、酸化剤電極側穴
あき集電板6には、厚み0.5mmのSUS316Lに
よる開口率40%の材料を使用している。
る、耐食性に優れた材料としては、2重量%以上10重
量%以下のアルミニウムを含有する鉄基の合金、例えば
アルミニウムを5.2重量%、クロムを20重量%含有
する鉄基の合金を用いている。この第1のコルゲート板
11はそのような材料を波板状に曲げ加工し、幅160
mm、高さ3mm、長さ600mmとしている。また、
第2のコルゲート板12に用いる、運転中に生成する腐
食皮膜の電子伝導性が良い材料としては、通常のアルミ
ニウムを含まない鉄基の合金、例えばオーステナイト系
ステンレス鋼である、クロムを18重量%、ニッケルを
10重量%、モリブデンを2重量%含むSUS316L
を用いている。この第2のコルゲート板12はそのよう
な材料を波板状に曲げ加工し、幅160mm、高さ3m
m、長さ600mmとしている。なお、酸化剤電極側穴
あき集電板6には、厚み0.5mmのSUS316Lに
よる開口率40%の材料を使用している。
【0023】酸化剤電極側の集電板8として、このよう
な耐食性の良い材料による第1のコルゲート板11と腐
食皮膜の電子伝導性が良い材料による第2のコルゲート
板12とを、電極平面に鉛直な方向からみて交互に並置
して共存させたものを用いた、この発明の実施の形態1
による溶融炭酸塩型燃料電池のセルと、酸化剤電極側の
集電板8として、SUS316Lによるコルゲート板を
使用した従来の溶融炭酸塩型燃料電池のセルとの比較結
果を次の表1に示す。
な耐食性の良い材料による第1のコルゲート板11と腐
食皮膜の電子伝導性が良い材料による第2のコルゲート
板12とを、電極平面に鉛直な方向からみて交互に並置
して共存させたものを用いた、この発明の実施の形態1
による溶融炭酸塩型燃料電池のセルと、酸化剤電極側の
集電板8として、SUS316Lによるコルゲート板を
使用した従来の溶融炭酸塩型燃料電池のセルとの比較結
果を次の表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】この表1に示すように、特性はほぼ同じで
あるにもかかわらず、2種類のコルゲート板11、12
を交互に並置して共存させたセルでは、面内平均として
の耐食性が向上し、酸化剤電極側の集電板8による電解
質の消耗も抑制されている。このような効果によって、
この実施の形態1によれば溶融炭酸塩型燃料電池の寿命
を長くすることが可能となる。
あるにもかかわらず、2種類のコルゲート板11、12
を交互に並置して共存させたセルでは、面内平均として
の耐食性が向上し、酸化剤電極側の集電板8による電解
質の消耗も抑制されている。このような効果によって、
この実施の形態1によれば溶融炭酸塩型燃料電池の寿命
を長くすることが可能となる。
【0026】次に、酸化剤電極側の集電板8を形成する
コルゲート板のアルミニウムの含有量による影響につい
て説明する。クロムの量が19から24重量%の鉄基合
金材料におけるアルミニウムの含有量を変化させた場合
の、加工性、特性、耐食性、電解質消耗についての比較
結果を次の表2に示す。
コルゲート板のアルミニウムの含有量による影響につい
て説明する。クロムの量が19から24重量%の鉄基合
金材料におけるアルミニウムの含有量を変化させた場合
の、加工性、特性、耐食性、電解質消耗についての比較
結果を次の表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】クロムの含有量が19から24重量%の鉄
基合金材料におけるアルミニウムの含有量を変化させた
場合、アルミニウムの含有量が2重量%以下では耐食性
の向上、電解質の消耗量の低減に対する効果がみられな
かった。またアルミニウムが10重量%を越えると、通
常のコルゲート加工では加工することが困難であること
がわかった。クロムの量が13重量%より少なくなると
耐食性が不足し、長寿命運転を達成することは困難にな
る。またクロムの濃度が30重量%以上、またはアルミ
ニウムの濃度が1重量%以上になると、腐食スケールの
電気抵抗が大きくなり、十分な発電を行うことが難しく
なる。
基合金材料におけるアルミニウムの含有量を変化させた
場合、アルミニウムの含有量が2重量%以下では耐食性
の向上、電解質の消耗量の低減に対する効果がみられな
かった。またアルミニウムが10重量%を越えると、通
常のコルゲート加工では加工することが困難であること
がわかった。クロムの量が13重量%より少なくなると
耐食性が不足し、長寿命運転を達成することは困難にな
る。またクロムの濃度が30重量%以上、またはアルミ
ニウムの濃度が1重量%以上になると、腐食スケールの
電気抵抗が大きくなり、十分な発電を行うことが難しく
なる。
【0029】実施の形態2.ここで、耐食性に優れた材
料による第1の集電板部材11は、運転中に生成する腐
食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の集電板部材
12に比べて電流が流れにくいものであるため、電極平
面に鉛直な方向からみて、第1の集電板部材11内の任
意の点から、当該第1の集電板部材11に隣接している
第2の集電板部材12内の最もその任意の点に近い点ま
での距離が大きくなると、抵抗による電圧低下が懸念さ
れる。
料による第1の集電板部材11は、運転中に生成する腐
食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の集電板部材
12に比べて電流が流れにくいものであるため、電極平
面に鉛直な方向からみて、第1の集電板部材11内の任
意の点から、当該第1の集電板部材11に隣接している
第2の集電板部材12内の最もその任意の点に近い点ま
での距離が大きくなると、抵抗による電圧低下が懸念さ
れる。
【0030】ここで、この実施の形態2においても、第
1の集電板部材11はその幅を160mm、長さを60
0mmとし、耐食性に優れた材料として、2重量%以上
10重量%以下のアルミニウムを含有する鉄基合金を用
いており、酸化剤電極側穴あき集電板6には、厚み0.
5mmのSUS316Lによる開口率40%のものを使
用している。従って、この実施の形態2では、電極平面
に鉛直な方向からみて、第1の集電板部材11内の任意
の点とそれに隣接する第2の集電板部材12内の最もそ
の点に近い点との距離が、中央部の第1の集電板部材1
1においては酸化剤電極側穴あき集電板6の厚みの16
0倍であり、両側部の第1の集電板部材11においても
酸化剤電極側穴あき集電板6の厚みの320倍である。
この場合、その抵抗による電圧の低下は問題とならなか
った。しかしながら、それら両点の距離が酸化剤電極側
穴あき集電板6の厚みの500倍以上になると、酸化剤
電極側穴あき集電板6内を電極平面に平行に流れる距離
が大きくなり、電池の内部抵抗が大きくなって電池特性
が低下するとともに、発熱が生じて正常な発電を行うこ
とが困難となることがわかった。
1の集電板部材11はその幅を160mm、長さを60
0mmとし、耐食性に優れた材料として、2重量%以上
10重量%以下のアルミニウムを含有する鉄基合金を用
いており、酸化剤電極側穴あき集電板6には、厚み0.
5mmのSUS316Lによる開口率40%のものを使
用している。従って、この実施の形態2では、電極平面
に鉛直な方向からみて、第1の集電板部材11内の任意
の点とそれに隣接する第2の集電板部材12内の最もそ
の点に近い点との距離が、中央部の第1の集電板部材1
1においては酸化剤電極側穴あき集電板6の厚みの16
0倍であり、両側部の第1の集電板部材11においても
酸化剤電極側穴あき集電板6の厚みの320倍である。
この場合、その抵抗による電圧の低下は問題とならなか
った。しかしながら、それら両点の距離が酸化剤電極側
穴あき集電板6の厚みの500倍以上になると、酸化剤
電極側穴あき集電板6内を電極平面に平行に流れる距離
が大きくなり、電池の内部抵抗が大きくなって電池特性
が低下するとともに、発熱が生じて正常な発電を行うこ
とが困難となることがわかった。
【0031】このように、第1の集電板部材11内の任
意の点と、隣接する第2の集電板部材12内の最もその
点に近い点との距離が、電極平面に鉛直な方向からみ
て、酸化剤電極側穴あき集電板6の厚みの500倍未満
となるようにすれば、内部抵抗による電圧の低下を数m
V程度に抑えることができる。
意の点と、隣接する第2の集電板部材12内の最もその
点に近い点との距離が、電極平面に鉛直な方向からみ
て、酸化剤電極側穴あき集電板6の厚みの500倍未満
となるようにすれば、内部抵抗による電圧の低下を数m
V程度に抑えることができる。
【0032】実施の形態3.また、上記各実施の形態で
は、耐食性をもつ材料としてアルミニウム5.2重量
%、クロム20重量%を含有する鉄基の合金を用い、そ
れを曲げ加工して第1のコルゲート板11とした場合に
ついて説明したが、通常のステンレスの表面に溶融アル
ミニウムメッキ、スラリーコーティング、プラズマ溶射
等によるアルミニウム拡散層を設けた、耐食性をもつ材
料を曲げ加工して第1のコルゲート板を形成してもよ
く、上記各実施の形態と同様の効果を奏することはいう
までもない。また、上記各実施の形態では、第1および
第2の集電板部材として波板状のコルゲート板を用いた
場合について説明したが、酸化剤ガスの流通経路を持
ち、穴あき集電板とセパレータ板の間でスタックに加え
られる面圧1.5〜3kgf/cm2 の荷重に650℃
において耐えることのできる形状であれば他の形状であ
ってもよく、上記各実施の形態と同様な効果を奏する。
は、耐食性をもつ材料としてアルミニウム5.2重量
%、クロム20重量%を含有する鉄基の合金を用い、そ
れを曲げ加工して第1のコルゲート板11とした場合に
ついて説明したが、通常のステンレスの表面に溶融アル
ミニウムメッキ、スラリーコーティング、プラズマ溶射
等によるアルミニウム拡散層を設けた、耐食性をもつ材
料を曲げ加工して第1のコルゲート板を形成してもよ
く、上記各実施の形態と同様の効果を奏することはいう
までもない。また、上記各実施の形態では、第1および
第2の集電板部材として波板状のコルゲート板を用いた
場合について説明したが、酸化剤ガスの流通経路を持
ち、穴あき集電板とセパレータ板の間でスタックに加え
られる面圧1.5〜3kgf/cm2 の荷重に650℃
において耐えることのできる形状であれば他の形状であ
ってもよく、上記各実施の形態と同様な効果を奏する。
【0033】実施の形態4.通常の溶融炭酸塩型燃料電
池のスタックの運転では、電池反応にともなう熱の発生
によって面内に温度分布が生じる。実施の形態1で示し
た代表的な腐食皮膜の電子伝導性がよい材料であるSU
S316Lは、650℃においては必要とされる400
00時間の運転に耐えるものと予想されているが、70
0℃においては腐食の進行により40000時間の運転
には耐えられないと予想されている。そこで耐食性に優
れた材料であるアルミニウム含有鉄基合金をスタックの
面内に効果的に共存させて配置することを考案し、その
効果を検討した。
池のスタックの運転では、電池反応にともなう熱の発生
によって面内に温度分布が生じる。実施の形態1で示し
た代表的な腐食皮膜の電子伝導性がよい材料であるSU
S316Lは、650℃においては必要とされる400
00時間の運転に耐えるものと予想されているが、70
0℃においては腐食の進行により40000時間の運転
には耐えられないと予想されている。そこで耐食性に優
れた材料であるアルミニウム含有鉄基合金をスタックの
面内に効果的に共存させて配置することを考案し、その
効果を検討した。
【0034】図4はこの発明の実施の形態4による溶融
炭酸塩型燃料電池の酸化剤電極側の集電板を示す平面図
である。図において、8はセパレータ板4と酸化剤電極
側穴あき集電板6によってはさまれた酸化剤電極側の集
電板であり、11は耐食性に優れた材料によって形成さ
れた当該酸化剤電極側の集電板8の第1の集電板部材、
12は当該溶融炭酸塩型燃料電池の運転中に生成する腐
食皮膜の電子伝導性がよい材料によって形成された当該
酸化剤電極側の集電板8の第2の集電板部材である。こ
の図4は矢印Aで示した燃料ガス流の方向と、矢印Bで
示した酸化剤ガス流の方向とが直交している直交流形式
のスタックにについて示したもので、電池反応にともな
う熱の発生によって平均温度以上に温度が上昇する、酸
化剤ガスと燃料ガスの流出口付近に耐食性に優れた材料
できた第1の集電板部材11を配置している。
炭酸塩型燃料電池の酸化剤電極側の集電板を示す平面図
である。図において、8はセパレータ板4と酸化剤電極
側穴あき集電板6によってはさまれた酸化剤電極側の集
電板であり、11は耐食性に優れた材料によって形成さ
れた当該酸化剤電極側の集電板8の第1の集電板部材、
12は当該溶融炭酸塩型燃料電池の運転中に生成する腐
食皮膜の電子伝導性がよい材料によって形成された当該
酸化剤電極側の集電板8の第2の集電板部材である。こ
の図4は矢印Aで示した燃料ガス流の方向と、矢印Bで
示した酸化剤ガス流の方向とが直交している直交流形式
のスタックにについて示したもので、電池反応にともな
う熱の発生によって平均温度以上に温度が上昇する、酸
化剤ガスと燃料ガスの流出口付近に耐食性に優れた材料
できた第1の集電板部材11を配置している。
【0035】この実施の形態4の効果を次の表3に示
す。直交流型スタックにおいてスタックの面内の平均温
度以上となるガスの流出口付近での電解質の吸収量と腐
食減肉量を、従来の運転中に生成する腐食皮膜の電子伝
導性がよい材料のみによる酸化剤電極側の集電板8と、
上記部分に耐食性に優れた材料によって形成された第1
の集電板部材11を用いた酸化剤電極側の集電板8とを
比較した場合、吸収量で1/4、減肉量で1/6と大幅
に改善されている。
す。直交流型スタックにおいてスタックの面内の平均温
度以上となるガスの流出口付近での電解質の吸収量と腐
食減肉量を、従来の運転中に生成する腐食皮膜の電子伝
導性がよい材料のみによる酸化剤電極側の集電板8と、
上記部分に耐食性に優れた材料によって形成された第1
の集電板部材11を用いた酸化剤電極側の集電板8とを
比較した場合、吸収量で1/4、減肉量で1/6と大幅
に改善されている。
【0036】
【表3】
【0037】実施の形態5.なお、上記実施の形態4で
は直交流形式のスタックに適用した場合について説明し
たが、同様な考察に基づき、ガスのフロー形式によら
ず、燃料ガス流と酸化剤ガス流が並行な並行流の場合の
ガスの出口付近、それが逆方向の対向流の場合のスタッ
ク中央部等、スタック面内の温度が平均温度以上となる
部分に耐食性に優れた材料による第1の集電板部材11
を共存させて配置することによって、上記実施の形態4
の場合と同様に、酸化剤電極側の集電板8の減肉、電解
質の消耗を抑制する効果が現れることは明らかである。
また、内部改質スタックにおいても高温部分に耐食性に
優れた材料による第1の集電板部材11を配することに
よって実施の形態4の場合と同様な効果を奏することは
明らかである。
は直交流形式のスタックに適用した場合について説明し
たが、同様な考察に基づき、ガスのフロー形式によら
ず、燃料ガス流と酸化剤ガス流が並行な並行流の場合の
ガスの出口付近、それが逆方向の対向流の場合のスタッ
ク中央部等、スタック面内の温度が平均温度以上となる
部分に耐食性に優れた材料による第1の集電板部材11
を共存させて配置することによって、上記実施の形態4
の場合と同様に、酸化剤電極側の集電板8の減肉、電解
質の消耗を抑制する効果が現れることは明らかである。
また、内部改質スタックにおいても高温部分に耐食性に
優れた材料による第1の集電板部材11を配することに
よって実施の形態4の場合と同様な効果を奏することは
明らかである。
【0038】さらに、耐食性に優れた材料による第1の
集電板部材11または腐食皮膜の電子伝導性がよい材料
による第2の集電板部材12と、酸化剤電極側穴あき集
電板6またはセパレータ板4をろう付け、スポット溶接
等で接合すれば、接触抵抗の低減にさらに有効であるこ
とはいうまでもなく、また酸化剤電極側穴あき集電板6
とセパレータ板4によりはさまれる酸化剤電極側の集電
板8を形成する部材として波板形状のものを考えたが、
セパレータ板4と酸化剤電極側穴あき集電板6との間に
あって、ガス流路を確保できる形状の部材であれば他の
形状であってもよく、上記実施の形態4と同等な効果を
奏することは明らかである。
集電板部材11または腐食皮膜の電子伝導性がよい材料
による第2の集電板部材12と、酸化剤電極側穴あき集
電板6またはセパレータ板4をろう付け、スポット溶接
等で接合すれば、接触抵抗の低減にさらに有効であるこ
とはいうまでもなく、また酸化剤電極側穴あき集電板6
とセパレータ板4によりはさまれる酸化剤電極側の集電
板8を形成する部材として波板形状のものを考えたが、
セパレータ板4と酸化剤電極側穴あき集電板6との間に
あって、ガス流路を確保できる形状の部材であれば他の
形状であってもよく、上記実施の形態4と同等な効果を
奏することは明らかである。
【0039】実施の形態6.ここで、上記各実施の形態
においては、酸化剤電極3を支持する酸化剤電極側穴あ
き集電板6と、コルゲート板などによる酸化剤電極側の
集電板8とを個別に構成し、その酸化剤電極側の集電板
8をセパレータ板4と酸化剤電極側穴あき集電板6によ
ってはさんだものについて示したが、それら酸化剤電極
側穴あき集電板6と酸化剤電極側の集電板8の両方の機
能を果たす複合集電板として一体化して形成し、それを
酸化剤電極3とセパレータ板4の間にはさむようにして
もよい。
においては、酸化剤電極3を支持する酸化剤電極側穴あ
き集電板6と、コルゲート板などによる酸化剤電極側の
集電板8とを個別に構成し、その酸化剤電極側の集電板
8をセパレータ板4と酸化剤電極側穴あき集電板6によ
ってはさんだものについて示したが、それら酸化剤電極
側穴あき集電板6と酸化剤電極側の集電板8の両方の機
能を果たす複合集電板として一体化して形成し、それを
酸化剤電極3とセパレータ板4の間にはさむようにして
もよい。
【0040】図5はこの発明の実施の形態6による溶融
炭酸塩型燃料電池における、そのような酸化剤電極側の
複合集電板の要部を示す平面図であり、図6はそのA−
B線断面図である。図5および図6において、13は耐
食性に優れた材料による第1の層、14は腐食皮膜の電
子伝導性がよい材料による第2の層であり、15はこれ
ら耐食性に優れた材料による第1の層13と腐食皮膜の
電子伝導性がよい材料による第2の層14とをクラッド
加工して一体化した二層基材としてのクラッド板であ
る。16はこのクラッド板15の所定の複数の位置にお
いて、矩形の3辺に切り込みを入れ、それを第1の層1
3側に曲げ加工することによって形成した切り起し部で
あり、17はこの切り起し部16を形成したあとに残っ
た透孔である。18はクラッド板15に切り起し部16
と透孔17を形成することによって得られる酸化剤電極
側の複合集電板である。
炭酸塩型燃料電池における、そのような酸化剤電極側の
複合集電板の要部を示す平面図であり、図6はそのA−
B線断面図である。図5および図6において、13は耐
食性に優れた材料による第1の層、14は腐食皮膜の電
子伝導性がよい材料による第2の層であり、15はこれ
ら耐食性に優れた材料による第1の層13と腐食皮膜の
電子伝導性がよい材料による第2の層14とをクラッド
加工して一体化した二層基材としてのクラッド板であ
る。16はこのクラッド板15の所定の複数の位置にお
いて、矩形の3辺に切り込みを入れ、それを第1の層1
3側に曲げ加工することによって形成した切り起し部で
あり、17はこの切り起し部16を形成したあとに残っ
た透孔である。18はクラッド板15に切り起し部16
と透孔17を形成することによって得られる酸化剤電極
側の複合集電板である。
【0041】ここで、この実施の形態6においては、ク
ラッド板15の第1の層13として用いられる耐食性に
優れた材料として、例えばクロムの濃度が20重量%、
アルミニウムの濃度が3重量%である鉄基合金が使用さ
れている。また、第2の層14として用いられる腐食皮
膜の電子伝導性がよい材料としては、クロムの濃度が1
3%以下では十分な耐食性が得られず、また40%を越
えると加工性が悪くなるとともに腐食皮膜の電子伝導性
が悪くなって内部抵抗の増加を招くため、この実施の形
態6においては、例えばクロムの濃度が20重量%、ニ
ッケルの濃度が10重量%のSUS316Lが用いられ
ている。なお、これら各層13および14の厚みは例え
ば、耐食性に優れた材料による第1の層13を0.05
mm、腐食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の層
14を0.2mmとしている。
ラッド板15の第1の層13として用いられる耐食性に
優れた材料として、例えばクロムの濃度が20重量%、
アルミニウムの濃度が3重量%である鉄基合金が使用さ
れている。また、第2の層14として用いられる腐食皮
膜の電子伝導性がよい材料としては、クロムの濃度が1
3%以下では十分な耐食性が得られず、また40%を越
えると加工性が悪くなるとともに腐食皮膜の電子伝導性
が悪くなって内部抵抗の増加を招くため、この実施の形
態6においては、例えばクロムの濃度が20重量%、ニ
ッケルの濃度が10重量%のSUS316Lが用いられ
ている。なお、これら各層13および14の厚みは例え
ば、耐食性に優れた材料による第1の層13を0.05
mm、腐食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の層
14を0.2mmとしている。
【0042】このように、上記2種類の材料の層13お
よび14を張り合わせて共存させたクラッド板15に切
り込みを入れて曲げ加工を行い、切り起し部16と透孔
17を形成することによって、酸化剤電極側穴あき集電
板6と酸化剤電極側の集電板8の両方の機能を果たす酸
化剤電極側の複合集電板18を製作している。すなわ
ち、このように形成された酸化剤電極側の複合集電板1
8を、クラッド板15の腐食皮膜の電子伝導性がよい材
料による第2の層14側が酸化剤電極3に接触し、切り
起し部16の先端がセパレータ板4に接触するように酸
化剤電極3とセパレータ板4ではさむことにより、切り
起し部16にてセパレータ板4との間に酸化剤ガスの流
路が確保され、透孔17にて酸化剤電極3への酸化剤ガ
スの供給が行われる。これにより、この酸化剤電極側の
複合集電板18は酸化剤電極側穴あき集電板6と酸化剤
電極側の集電板8の両方の機能を果たすことができる。
よび14を張り合わせて共存させたクラッド板15に切
り込みを入れて曲げ加工を行い、切り起し部16と透孔
17を形成することによって、酸化剤電極側穴あき集電
板6と酸化剤電極側の集電板8の両方の機能を果たす酸
化剤電極側の複合集電板18を製作している。すなわ
ち、このように形成された酸化剤電極側の複合集電板1
8を、クラッド板15の腐食皮膜の電子伝導性がよい材
料による第2の層14側が酸化剤電極3に接触し、切り
起し部16の先端がセパレータ板4に接触するように酸
化剤電極3とセパレータ板4ではさむことにより、切り
起し部16にてセパレータ板4との間に酸化剤ガスの流
路が確保され、透孔17にて酸化剤電極3への酸化剤ガ
スの供給が行われる。これにより、この酸化剤電極側の
複合集電板18は酸化剤電極側穴あき集電板6と酸化剤
電極側の集電板8の両方の機能を果たすことができる。
【0043】上記のような酸化剤電極側の複合集電板1
8を用いた溶融炭酸塩型燃料電池を650℃において3
000時間運転し、電池運転終了後にその酸化剤電極側
の複合集電板18の腐食減肉量および電解質の消耗量を
測定した。表4にこの実施の形態6による酸化剤電極側
の複合集電板18と、従来の構成による酸化剤電極側の
集電板8との腐食および電解質の吸収量の状況を示す。
8を用いた溶融炭酸塩型燃料電池を650℃において3
000時間運転し、電池運転終了後にその酸化剤電極側
の複合集電板18の腐食減肉量および電解質の消耗量を
測定した。表4にこの実施の形態6による酸化剤電極側
の複合集電板18と、従来の構成による酸化剤電極側の
集電板8との腐食および電解質の吸収量の状況を示す。
【0044】
【表4】
【0045】腐食による減肉はSUS316L側一方向
からのみ進むので、同じ材料を用いても実質上減肉量が
半分になったことと同じ効果が生じる。また電解質の消
耗に関しても、従来のものに比べて約半分以下に減少し
ていることがわかる。これは耐食性に優れた材料による
第1の層13を設けたと同時に、従来の酸化剤電極側の
集電板8の構造に比較して、電解質の消耗に寄与する腐
食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の層14の表
面積が減少したためと考えられる。
からのみ進むので、同じ材料を用いても実質上減肉量が
半分になったことと同じ効果が生じる。また電解質の消
耗に関しても、従来のものに比べて約半分以下に減少し
ていることがわかる。これは耐食性に優れた材料による
第1の層13を設けたと同時に、従来の酸化剤電極側の
集電板8の構造に比較して、電解質の消耗に寄与する腐
食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の層14の表
面積が減少したためと考えられる。
【0046】実施の形態7.なお、上記実施の形態6で
は、図5および図6に示すように、クラッド板15上に
矩形の3辺に相当する切に込みを入れ、それを曲げ加工
して形成した切り起し部16の先端部もさらに曲げ加工
したものについて説明したが、曲げ加工による切り起し
部16の折り曲げ形状は図5および図6に示したものに
限られるものでなく、例えば図7および図8に示すよう
な、先端部の曲げ加工を施していないものなど他の形状
であってもよく、また、曲げ加工のために入れる切り込
みの形状も図5に示した矩形に限られるものではない。
すなわち、腐食皮膜の電子伝導性がよい材料である、ア
ルミニウム含有濃度が1重量%未満の合金の面が、酸化
剤電極3とセパレータ板4に同時に対向する構造を持
ち、酸化剤電極側穴あき集電板6と酸化剤電極側の集電
板8の両方の機能を果たす形態が達成されれば、上記実
施の形態6と同様な効果を奏することは明らかである。
は、図5および図6に示すように、クラッド板15上に
矩形の3辺に相当する切に込みを入れ、それを曲げ加工
して形成した切り起し部16の先端部もさらに曲げ加工
したものについて説明したが、曲げ加工による切り起し
部16の折り曲げ形状は図5および図6に示したものに
限られるものでなく、例えば図7および図8に示すよう
な、先端部の曲げ加工を施していないものなど他の形状
であってもよく、また、曲げ加工のために入れる切り込
みの形状も図5に示した矩形に限られるものではない。
すなわち、腐食皮膜の電子伝導性がよい材料である、ア
ルミニウム含有濃度が1重量%未満の合金の面が、酸化
剤電極3とセパレータ板4に同時に対向する構造を持
ち、酸化剤電極側穴あき集電板6と酸化剤電極側の集電
板8の両方の機能を果たす形態が達成されれば、上記実
施の形態6と同様な効果を奏することは明らかである。
【0047】実施の形態8.ここで、上記実施の形態6
および実施の形態7においては、酸化剤電極側の複合集
電板の二層基材として、耐食性に優れた材料による第1
の層と腐食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の層
とをクラッド加工して一体化したクラッド板を用いたも
のを示したが、第2の層14の一方の面にアルミニウム
を主成分とする合金の層をメッキ等によって形成し、そ
れを熱処理することによって拡散させたアルミニウム拡
散層を第1の層としたアルミニウム拡散板を二層基材と
して用いて酸化剤電極側の複合集電板を形成するように
してもよい。
および実施の形態7においては、酸化剤電極側の複合集
電板の二層基材として、耐食性に優れた材料による第1
の層と腐食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の層
とをクラッド加工して一体化したクラッド板を用いたも
のを示したが、第2の層14の一方の面にアルミニウム
を主成分とする合金の層をメッキ等によって形成し、そ
れを熱処理することによって拡散させたアルミニウム拡
散層を第1の層としたアルミニウム拡散板を二層基材と
して用いて酸化剤電極側の複合集電板を形成するように
してもよい。
【0048】図9はこの発明の実施の形態8による溶融
炭酸塩型燃料電池における、そのような酸化剤電極側の
複合集電板の要部を示す平面図であり、図10はそのA
−B線断面図である。図9および図10において、14
は腐食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の層であ
る。19はこの第2の層14の片面にアルミニウムを主
成分とする合金の層をメッキし、それを熱処理すること
によって拡散させたアルミニウム拡散層であり、このア
ルミニウム拡散層19が耐食性に優れた材料による第1
の層として作用する。20はこれら耐食性に優れた材料
による第1の層としてのアルミニウム拡散層19と、腐
食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の層14とに
よる二層基材としてのアルミニウム拡散板である。ま
た、16はこのアルミニウム拡散板20に対して矩形の
3辺に切り込みを入れ、それをアルミニウム拡散層19
側に曲げ加工することによって形成した切り起し部であ
り、17はこの切り起し部16を形成したあとに残った
透孔である。21はアルミニウム拡散板20に切り起し
部16と透孔17を形成することによって得られる酸化
剤電極側の複合集電板である。
炭酸塩型燃料電池における、そのような酸化剤電極側の
複合集電板の要部を示す平面図であり、図10はそのA
−B線断面図である。図9および図10において、14
は腐食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の層であ
る。19はこの第2の層14の片面にアルミニウムを主
成分とする合金の層をメッキし、それを熱処理すること
によって拡散させたアルミニウム拡散層であり、このア
ルミニウム拡散層19が耐食性に優れた材料による第1
の層として作用する。20はこれら耐食性に優れた材料
による第1の層としてのアルミニウム拡散層19と、腐
食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の層14とに
よる二層基材としてのアルミニウム拡散板である。ま
た、16はこのアルミニウム拡散板20に対して矩形の
3辺に切り込みを入れ、それをアルミニウム拡散層19
側に曲げ加工することによって形成した切り起し部であ
り、17はこの切り起し部16を形成したあとに残った
透孔である。21はアルミニウム拡散板20に切り起し
部16と透孔17を形成することによって得られる酸化
剤電極側の複合集電板である。
【0049】ここで、この実施の形態8では、アルミニ
ウム拡散板20の第2の層14として用いられる腐食皮
膜の電子伝導性がよい材料として、例えばクロムを18
重量%、ニッケルを10重量%含んだ、厚みが0.2m
mのオーステナイト系ステンレス鋼であるSUS316
Lが使用されている。また、耐食性に優れた第1の層と
してのアルミニウム拡散層19は、上記のような第2の
層14の一方の面に厚み10μmのアルミニウム層をア
ルミニウム溶融メッキによって形成し、矩形の3辺に切
り込みを入れ、曲げ加工を行って切り起し部16と透孔
17を形成した後、真空中で1時間、900℃において
アルミニウム拡散のための熱処理を行うことによって形
成したものである。
ウム拡散板20の第2の層14として用いられる腐食皮
膜の電子伝導性がよい材料として、例えばクロムを18
重量%、ニッケルを10重量%含んだ、厚みが0.2m
mのオーステナイト系ステンレス鋼であるSUS316
Lが使用されている。また、耐食性に優れた第1の層と
してのアルミニウム拡散層19は、上記のような第2の
層14の一方の面に厚み10μmのアルミニウム層をア
ルミニウム溶融メッキによって形成し、矩形の3辺に切
り込みを入れ、曲げ加工を行って切り起し部16と透孔
17を形成した後、真空中で1時間、900℃において
アルミニウム拡散のための熱処理を行うことによって形
成したものである。
【0050】上記のような酸化剤電極側の複合集電板2
1を用いた溶融炭酸塩型燃料電池を650℃において3
000時間運転し、電池運転終了後にその酸化剤電極側
の複合集電板21の腐食減肉量および電解質の消耗量を
測定した。表5にこの実施の形態8による酸化剤電極側
の複合集電板21と、従来の構成による酸化剤電極側の
集電板8との腐食および電解質の吸収量の状況を示す。
1を用いた溶融炭酸塩型燃料電池を650℃において3
000時間運転し、電池運転終了後にその酸化剤電極側
の複合集電板21の腐食減肉量および電解質の消耗量を
測定した。表5にこの実施の形態8による酸化剤電極側
の複合集電板21と、従来の構成による酸化剤電極側の
集電板8との腐食および電解質の吸収量の状況を示す。
【0051】
【表5】
【0052】この場合も、腐食による減肉はSUS31
6L側一方向からのみ進むので、同じ材料を用いても実
質上減肉量が半分になったことと同様の効果が生じる。
また電解質の消耗に関しても、従来のものに比べて半分
程度に減少していることがわかる。
6L側一方向からのみ進むので、同じ材料を用いても実
質上減肉量が半分になったことと同様の効果が生じる。
また電解質の消耗に関しても、従来のものに比べて半分
程度に減少していることがわかる。
【0053】実施の形態9.なお、上記実施の形態8で
は、アルミニウム拡散層19を形成するためのアルミニ
ウム含有合金の組成として、ほぼ純粋なアルミニウムを
用いたものを示したが、アルミニウムに5重量%までの
鉄、クロム、ニッケルあるいはそれらの混合物を含んだ
合金を用いてもよく、またそれを第2の層14の片面に
設けるのにアルミニウム溶融メッキ法を用いたが、その
他にも、例えばアルミニウムスラリーコーティング、プ
ラズマ溶射等によってアルミニウム合金層を設けた後に
アルミニウム拡散処理を行ってもよく、上記実施の形態
と同等の効果を奏する。なお、拡散前の厚みは概ねあま
り薄いと十分な厚みの拡散層が得られず、あまり厚いと
剥離して所望の効果が得られないため、10から100
μm程度とするのが適当である。
は、アルミニウム拡散層19を形成するためのアルミニ
ウム含有合金の組成として、ほぼ純粋なアルミニウムを
用いたものを示したが、アルミニウムに5重量%までの
鉄、クロム、ニッケルあるいはそれらの混合物を含んだ
合金を用いてもよく、またそれを第2の層14の片面に
設けるのにアルミニウム溶融メッキ法を用いたが、その
他にも、例えばアルミニウムスラリーコーティング、プ
ラズマ溶射等によってアルミニウム合金層を設けた後に
アルミニウム拡散処理を行ってもよく、上記実施の形態
と同等の効果を奏する。なお、拡散前の厚みは概ねあま
り薄いと十分な厚みの拡散層が得られず、あまり厚いと
剥離して所望の効果が得られないため、10から100
μm程度とするのが適当である。
【0054】また、上記実施の形態8では、アルミニウ
ム拡散層19は硬いため、拡散処理後に機械加工を行う
と工具の寿命が短くなるため、曲げ加工を製造上最も容
易な熱処理前に行っているが、曲げ加工の前、あるいは
切り込みを入れる前に熱処理を行っても拡散材料の耐食
性は維持され、上記実施の形態に準ずる電解質消耗抑制
の効果が得られる。なお、切り起し部16および透孔1
7の形状は、図9および図10に示すものに限られない
ことは実施の形態6の場合と同様である。
ム拡散層19は硬いため、拡散処理後に機械加工を行う
と工具の寿命が短くなるため、曲げ加工を製造上最も容
易な熱処理前に行っているが、曲げ加工の前、あるいは
切り込みを入れる前に熱処理を行っても拡散材料の耐食
性は維持され、上記実施の形態に準ずる電解質消耗抑制
の効果が得られる。なお、切り起し部16および透孔1
7の形状は、図9および図10に示すものに限られない
ことは実施の形態6の場合と同様である。
【0055】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、酸化剤電極を支持して集電作用を行う酸化剤電極
側穴あき集電板と、セパレータ板とによってはさまれる
酸化剤電極側の集電板を、耐食性に優れた材料による第
1の集電板部材と、運転中に生成する腐食皮膜の電子伝
導性がよい材料による第2の集電板部材とを共存させて
形成するように構成したので、第1の集電板部材の耐食
性に優れた材料が、機械的強度を保つと同時に電解質の
消耗を抑制し、第2の集電板部材の腐食皮膜の電子伝導
性が良い材料が、内部抵抗の増加を防いで電池性能の劣
化速度を低減させるため、電池特性をあまり損なうこと
なく、より長寿命な溶融炭酸塩型燃料電池が得られる効
果がある。
れば、酸化剤電極を支持して集電作用を行う酸化剤電極
側穴あき集電板と、セパレータ板とによってはさまれる
酸化剤電極側の集電板を、耐食性に優れた材料による第
1の集電板部材と、運転中に生成する腐食皮膜の電子伝
導性がよい材料による第2の集電板部材とを共存させて
形成するように構成したので、第1の集電板部材の耐食
性に優れた材料が、機械的強度を保つと同時に電解質の
消耗を抑制し、第2の集電板部材の腐食皮膜の電子伝導
性が良い材料が、内部抵抗の増加を防いで電池性能の劣
化速度を低減させるため、電池特性をあまり損なうこと
なく、より長寿命な溶融炭酸塩型燃料電池が得られる効
果がある。
【0056】請求項2記載の発明によれば、第1の集電
板部材と第2の集電板部材とを交互に、電極平面に鉛直
な方向からみて並置することによって両者を共存させ、
酸化剤電極側の集電板を形成するように構成したので、
電解質の消耗が抑制され、より長寿命な溶融炭酸塩型燃
料電池が得られる効果がある。
板部材と第2の集電板部材とを交互に、電極平面に鉛直
な方向からみて並置することによって両者を共存させ、
酸化剤電極側の集電板を形成するように構成したので、
電解質の消耗が抑制され、より長寿命な溶融炭酸塩型燃
料電池が得られる効果がある。
【0057】請求項3記載の発明によれば、耐食性に優
れた材料による第1の集電板部材内の任意の点と、その
第1の集電板部材に隣接する、腐食皮膜の電子伝導性が
よい材料内の最もその耐食性に優れた材料による第2の
集電板部材内の、最もその任意の点に近い点との距離
が、電極平面に鉛直な方向からみて、酸化剤電極側穴あ
き集電板の厚みの500倍未満となるように、第1の集
電板部材と第2の集電板部材とを配置して共存させるよ
うに構成したので、内部抵抗による電圧の低下を数mV
とすることができ、電池特性の低下が抑制され、発熱に
よって正常な発電が困難になることを防止できる溶融炭
酸塩型燃料電池が得られる効果がある。
れた材料による第1の集電板部材内の任意の点と、その
第1の集電板部材に隣接する、腐食皮膜の電子伝導性が
よい材料内の最もその耐食性に優れた材料による第2の
集電板部材内の、最もその任意の点に近い点との距離
が、電極平面に鉛直な方向からみて、酸化剤電極側穴あ
き集電板の厚みの500倍未満となるように、第1の集
電板部材と第2の集電板部材とを配置して共存させるよ
うに構成したので、内部抵抗による電圧の低下を数mV
とすることができ、電池特性の低下が抑制され、発熱に
よって正常な発電が困難になることを防止できる溶融炭
酸塩型燃料電池が得られる効果がある。
【0058】請求項4記載の発明によれば、スタック運
転時にその温度が面内の平均温度以上となる部分の酸化
剤電極側の集電板に、耐食性に優れた材料による第1の
集電板部材が配置されるように、第1の集電板部材と第
2の集電板部材を共存させるように構成したので、スタ
ック面内の高温部分で生じる腐食、電解質の消耗を効果
的に抑制することができ、より長寿命な溶融炭酸塩型燃
料電池が得られる効果がある。
転時にその温度が面内の平均温度以上となる部分の酸化
剤電極側の集電板に、耐食性に優れた材料による第1の
集電板部材が配置されるように、第1の集電板部材と第
2の集電板部材を共存させるように構成したので、スタ
ック面内の高温部分で生じる腐食、電解質の消耗を効果
的に抑制することができ、より長寿命な溶融炭酸塩型燃
料電池が得られる効果がある。
【0059】請求項5記載の発明によれば、耐食性に優
れた材料と運転中に生成する腐食皮膜の電子伝導性がよ
い材料の2層からなる二層基材に切り込みを入れ、耐食
性に優れた材料側に折り曲げることによって切り起し部
と透孔を形成した酸化剤電極側の複合集電板を、酸化剤
電極とセパレータ板との間にはさみ、切り起し部によっ
てセパレータ板との間に酸化剤ガスの流路を確保すると
ともに、透孔によって酸化剤電極への酸化剤ガスの供給
を行うように構成したので、酸化剤電極側の複合集電板
だけで酸化剤電極側穴あき集電板と酸化剤電極側の集電
板の両方の機能を果たすことができ、腐食および電解質
の消耗を発生する金属の表面積が半減するため、集電層
料の減肉および電解質の消耗が抑えられ、より長寿命な
溶融炭酸塩型燃料電池が得られる効果がある。
れた材料と運転中に生成する腐食皮膜の電子伝導性がよ
い材料の2層からなる二層基材に切り込みを入れ、耐食
性に優れた材料側に折り曲げることによって切り起し部
と透孔を形成した酸化剤電極側の複合集電板を、酸化剤
電極とセパレータ板との間にはさみ、切り起し部によっ
てセパレータ板との間に酸化剤ガスの流路を確保すると
ともに、透孔によって酸化剤電極への酸化剤ガスの供給
を行うように構成したので、酸化剤電極側の複合集電板
だけで酸化剤電極側穴あき集電板と酸化剤電極側の集電
板の両方の機能を果たすことができ、腐食および電解質
の消耗を発生する金属の表面積が半減するため、集電層
料の減肉および電解質の消耗が抑えられ、より長寿命な
溶融炭酸塩型燃料電池が得られる効果がある。
【0060】請求項6記載の発明によれば、二層基材と
して、耐食性に優れた材料と運転中に生成する腐食皮膜
の電子伝導性がよい材料による2つの層をクラッド加工
したクラッド板を用いるように構成したので、クラッド
板に切り込みを入れて曲げ加工するだけで、酸化剤電極
側穴あき集電板と酸化剤電極側の集電板の両方の機能を
果たすことができる酸化剤電極側の複合集電板を、加工
順序等の制約を受けることなく容易に製造することがで
きる効果がある。
して、耐食性に優れた材料と運転中に生成する腐食皮膜
の電子伝導性がよい材料による2つの層をクラッド加工
したクラッド板を用いるように構成したので、クラッド
板に切り込みを入れて曲げ加工するだけで、酸化剤電極
側穴あき集電板と酸化剤電極側の集電板の両方の機能を
果たすことができる酸化剤電極側の複合集電板を、加工
順序等の制約を受けることなく容易に製造することがで
きる効果がある。
【0061】請求項7記載の発明によれば、耐食性に優
れた材料を、アルミニウムを2重量%から10重量%、
クロムを13重量%から40重量%含有する鉄基合金と
し、運転中に生成する腐食皮膜の電子伝導性がよい材料
を、クロム濃度が13重量%から40重量%、アルミニ
ウム濃度が1重量%未満の鉄基合金とするように構成し
たので、電池性能に影響を与えることなく電解質の消耗
を抑制することが可能となるため、より長寿命な溶融炭
酸塩型燃料電池が得られる効果がある。
れた材料を、アルミニウムを2重量%から10重量%、
クロムを13重量%から40重量%含有する鉄基合金と
し、運転中に生成する腐食皮膜の電子伝導性がよい材料
を、クロム濃度が13重量%から40重量%、アルミニ
ウム濃度が1重量%未満の鉄基合金とするように構成し
たので、電池性能に影響を与えることなく電解質の消耗
を抑制することが可能となるため、より長寿命な溶融炭
酸塩型燃料電池が得られる効果がある。
【0062】請求項8記載の発明によれば、切り込みを
入れる前または後、あるいは曲げ加工を行う前または後
にアルミニウム拡散処理を行うことにより、耐食性に優
れた材料による第1の層としてのアルミニウム拡散層
を、腐食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の層の
片面に生成したアルミニウム拡散板を二層基材として用
いるように構成したので、腐食および電解質の消耗を発
生する金属の表面積が半減するため、集電層料の減肉お
よび電解質の消耗が抑えられ、より長寿命な溶融炭酸塩
型燃料電池が得られる効果がある。
入れる前または後、あるいは曲げ加工を行う前または後
にアルミニウム拡散処理を行うことにより、耐食性に優
れた材料による第1の層としてのアルミニウム拡散層
を、腐食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の層の
片面に生成したアルミニウム拡散板を二層基材として用
いるように構成したので、腐食および電解質の消耗を発
生する金属の表面積が半減するため、集電層料の減肉お
よび電解質の消耗が抑えられ、より長寿命な溶融炭酸塩
型燃料電池が得られる効果がある。
【図1】 この発明の実施の形態1による溶融炭酸塩型
燃料電池の酸化剤電極側の集電板を示す平面図である。
燃料電池の酸化剤電極側の集電板を示す平面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1における酸化剤電極
側の集電板を示す斜視図である。
側の集電板を示す斜視図である。
【図3】 この発明の実施の形態1における溶融炭酸塩
型燃料電池の要部を示す断面図である。
型燃料電池の要部を示す断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態4による溶融炭酸塩型
燃料電池の酸化剤電極側の集電板を示す平面図である。
燃料電池の酸化剤電極側の集電板を示す平面図である。
【図5】 この発明の実施の形態6による溶融炭酸塩型
燃料電池の酸化剤電極側の複合集電板の要部を示す平面
図である。
燃料電池の酸化剤電極側の複合集電板の要部を示す平面
図である。
【図6】 この発明の実施の形態6における酸化剤電極
側の複合集電板の要部断面を示すA−B線断面図であ
る。
側の複合集電板の要部断面を示すA−B線断面図であ
る。
【図7】 この発明の実施の形態7による溶融炭酸塩型
燃料電池の酸化剤電極側の複合集電板の要部を示す平面
図である。
燃料電池の酸化剤電極側の複合集電板の要部を示す平面
図である。
【図8】 この発明の実施の形態7における酸化剤電極
側の複合集電板の要部断面を示すA−B線断面図であ
る。
側の複合集電板の要部断面を示すA−B線断面図であ
る。
【図9】 この発明の実施の形態8による溶融炭酸塩型
燃料電池の酸化剤電極側の複合集電板の要部を示す平面
図である。
燃料電池の酸化剤電極側の複合集電板の要部を示す平面
図である。
【図10】 この発明の実施の形態8における酸化剤電
極側の複合集電板の要部断面を示すA−B線断面図であ
る。
極側の複合集電板の要部断面を示すA−B線断面図であ
る。
【図11】 従来の溶融炭酸塩型燃料電池を示す一部切
欠斜視図である。
欠斜視図である。
【符号の説明】 1 電解質マトリクス、2 燃料電極、3 酸化剤電
極、4 セパレータ板、6 酸化剤電極側穴あき集電
板、8 酸化剤電極側の集電板、9 ウェットシール
部、10a、10b マニホールド、11 第1のコル
ゲート板(第1の集電板部材)、12 第2のコルゲー
ト板(第2の集電板部材)、13 第1の層、14 第
2の層、15 クラッド板(二層基材)、16 切り起
し部、17 透孔、18、21 酸化剤電極側の複合集
電板、19 アルミニウム拡散層(第1の層)、20
アルミニウム拡散板(二層基材)。
極、4 セパレータ板、6 酸化剤電極側穴あき集電
板、8 酸化剤電極側の集電板、9 ウェットシール
部、10a、10b マニホールド、11 第1のコル
ゲート板(第1の集電板部材)、12 第2のコルゲー
ト板(第2の集電板部材)、13 第1の層、14 第
2の層、15 クラッド板(二層基材)、16 切り起
し部、17 透孔、18、21 酸化剤電極側の複合集
電板、19 アルミニウム拡散層(第1の層)、20
アルミニウム拡散板(二層基材)。
Claims (8)
- 【請求項1】 燃料電極、電解質マトリクス、および酸
化剤電極からなる単セルと、隣接する前記単セルを分離
するためのセパレータ板と、燃料および酸化剤の給排気
を行うマニホールドとを有し、前記単セルとセパレータ
板の間に、当該溶融炭酸塩型燃料電池の内外を分離シー
ルするウェットシール部を備えた溶融炭酸塩型燃料電池
において、前記酸化剤電極を支持して、集電作用を行う
酸化剤電極側穴あき集電板と、前記酸化剤電極側穴あき
集電板とセパレータ板とによってはさまれ、耐食性に優
れた材料による第1の集電板部材、および運転中に生成
する腐食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の集電
板部材を共存させた酸化剤電極側の集電板を設けたこと
を特徴とする溶融炭酸塩型燃料電池。 - 【請求項2】 耐食性に優れた材料による第1の集電板
部材と、運転中に生成する腐食皮膜の電子伝導性がよい
材料による第2の集電板部材とを交互に、電極平面に鉛
直な方向からみて並置して共存させたことを特徴とする
請求項1記載の溶融炭酸塩型燃料電池。 - 【請求項3】 電極平面に鉛直な方向からみて、耐食性
に優れた材料による第1の集電板部材内の任意の点か
ら、当該第1の集電板部材に隣接する、運転中に生成す
る腐食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の集電板
部材内の、前記任意の点に最も近い点までの距離が、酸
化剤電極側穴あき集電板の厚みの500倍未満であるこ
とを特徴とする請求項1または請求項2記載の溶融炭酸
塩型燃料電池。 - 【請求項4】 耐食性に優れた材料による第1の集電板
部材が、酸化剤電極側の集電板の、電池反応にともなう
発熱によって面内の平均温度以上となる部分に配置され
るように共存させたことを特徴とする請求項1または請
求項3記載の溶融炭酸塩型燃料電池。 - 【請求項5】 燃料電極、電解質マトリクス、および酸
化剤電極からなる単セルと、隣接する前記単セルを分離
するためのセパレータ板と、燃料および酸化剤の給排気
を行うマニホールドとを有し、前記単セルとセパレータ
板の間に、当該溶融炭酸塩型燃料電池の内外を分離シー
ルするウェットシール部を備えた溶融炭酸塩型燃料電池
において、前記酸化剤電極とセパレータ板との間に、耐
食性に優れた材料による第1の層と運転中に生成する腐
食皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の層からなる
二層基材に切り込みを入れ、前記第1の層側に曲げ加工
を行うことによって、前記セパレータ板との間に酸化剤
ガスの流路を確保するための切り起し部と、前記酸化剤
電極に酸化剤ガスを供給するための透孔とを形成した、
酸化剤電極側の複合集電板を配置したことを特徴とする
溶融炭酸塩型燃料電池。 - 【請求項6】 二層基材として、耐食性に優れた材料に
よる第1の層と、運転中に生成する腐食皮膜の電子伝導
性がよい材料による第2の層とを、クラッド加工によっ
て一体化したクラッド板を用いたことを特徴とする請求
項5記載の溶融炭酸塩型燃料電池。 - 【請求項7】 耐食性に優れた材料として、アルミニウ
ムを2重量%から10重量%、クロムを13重量%から
40重量%含有する鉄基合金を用い、運転中に生成する
腐食皮膜の電子伝導性がよい材料として、クロム濃度が
13重量%から40重量%、アルミニウム濃度が1重量
%未満の鉄基合金を用いたことを特徴とする請求項1か
ら請求項6のうちのいずれか1項記載の溶融炭酸塩型燃
料電池。 - 【請求項8】 二層基材として、運転中に生成する腐食
皮膜の電子伝導性がよい材料による第2の層の一方の面
に、切り込みを入れる前または後、あるいは曲げ加工の
前または後に行われる熱処理によって、耐食性に優れた
材料による第1の層としてのアルミニウム拡散層を形成
したアルミニウム拡散板を用いたことを特徴とする請求
項5記載の溶融炭酸塩型燃料電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7244743A JPH0992306A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 溶融炭酸塩型燃料電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7244743A JPH0992306A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 溶融炭酸塩型燃料電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0992306A true JPH0992306A (ja) | 1997-04-04 |
Family
ID=17123240
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7244743A Pending JPH0992306A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 溶融炭酸塩型燃料電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0992306A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998036464A1 (de) * | 1997-02-15 | 1998-08-20 | Forschungszentrum Jülich GmbH | Interkonnektor für sofc-brennstoffzellenstapel |
JP2006221905A (ja) * | 2005-02-09 | 2006-08-24 | Nissan Motor Co Ltd | 燃料電池用セパレータ及び燃料電池用セパレータの製造方法 |
-
1995
- 1995-09-22 JP JP7244743A patent/JPH0992306A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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