JPH0990617A - 画像形成用色材シート及びそれを用いた画像形成方法 - Google Patents

画像形成用色材シート及びそれを用いた画像形成方法

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JPH0990617A
JPH0990617A JP24442595A JP24442595A JPH0990617A JP H0990617 A JPH0990617 A JP H0990617A JP 24442595 A JP24442595 A JP 24442595A JP 24442595 A JP24442595 A JP 24442595A JP H0990617 A JPH0990617 A JP H0990617A
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JP24442595A
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Junji Mizukami
潤二 水上
Daisuke Kanazawa
大輔 金沢
Toshiyoshi Urano
年由 浦野
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色材層の色濃度が高く、支持体と色材層との
離型性が優れた色材シートを提供する。 【解決手段】 カーボンブラック1重量部に対して0.
3重量部以上4重量部以下の界面活性剤を配合して分散
処理を行ったカーボンブラック分散液及びエマルジョン
バインダーを含有する色材層用塗布液を支持体上に塗布
してなる画像形成用色材シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成に使用する
黒色色材シートに関する。詳しくは、色校正に適した高
品質な転写画像が常に得られ、支持体と色材層の離型性
に優れた黒色色材シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、印刷工業分野においては、印
刷物の仕上がり、色調などを印刷前に確認する手段とし
て、校正印刷またはプリプレスプルーフが利用されてい
る。特に、プリプレスプルーフは、インキを使わずに印
刷物の仕上がりが予想できる利点がある。
【0003】近年、レーザー装置とコンピューター画像
形成技術の発展に伴ない、銀塩フィルムを用いず、画像
のデジタルデーターをコンピューターで作製し、色分解
されたデジタル画像信号にて制御された光による直接露
光により、画像(プリプレスプルーフ)を得る画像形成
方法が開発されつつある。斯かる画像形成方法は、現像
液を用いた現像工程が不要であるため、工程の短縮化、
省力化、低コスト化を図ったダイレクト製版を可能とす
る。
【0004】上記の画像形成方法として、例えば、特開
昭63−41847号公報には、受像シート上に光重合
性粘着層を積層した感光性シートを用い、光重合性粘着
層の上に画像形成する方法が開示されている。すなわ
ち、先ず、感光性シートを画像露光した後、非感光性の
色材シートと接触させ、次いで、感光性シートから色材
シートを剥離することにより、光重合性粘着層上の画像
状粘着部分に選択的に色材シートを付着させて光重合性
粘着層上に画像形成する。
【0005】また、また同様に光重合性粘着層を利用し
た画像形成方法であって残存する色材シート上の色材画
像を最終受像シートに転写して画像を得る画像形成方法
(特開平6ー289603号、同6ー289604号、
同6ー222564号)、さらに、これら画像形成法に
用いられる、特定以上の剥離強度を有するエマルジョン
状態の有機高分子物質を含有した色材層を設けた、色材
画像形成性と色材画像の受像シートへの転写性に優れた
色材シートも提案されている(特開平7ー20627
号)。
【0006】斯かる画像形成方法及び色材シートは、増
感色素による最終画像の着色がなくて色再現性に優れ、
しかも、高感度で着色画像を与えるため、実用的なダイ
レクト製版を可能にする方法として期待される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらに使用
する色材シートでは、塗布性を向上させるため、支持体
と色材層の離型性を向上させるため、などの目的で界面
活性剤などの添加剤を色材層に添加することが望まれる
が、その際、特に黒色の色材シートの場合にカーボンブ
ラックが凝集してしまい、色材層の色濃度が低下すると
いう問題があった。つまり、色材層の色濃度、塗布性、
支持体との充分な離型性を両立することができなかっ
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのため本発明の目的
は、黒色の色材層を持つ色材シートにおいて、色濃度と
塗布性、および、支持体と色材層の離型性が同時に改良
された色材シートを提供することである。より具体的に
は、少なくとも感光性層を有する感光性シートを画像露
光して画像様に粘着部分と非粘着部分とを形成させ、前
記画像が形成された感光性層を、少なくとも色材と有機
高分子を含有する色材層を支持体上に設けた色材シート
の色材層と面対面で積層し、感光性シートと色材シート
とを剥離することによって、色材層を感光性層の粘着部
分に選択的に付着させて、色材層または感光性層に色材
画像を形成する方法に用いられる色材シートのうちの黒
色のものにおいて、色濃度と塗布性、および、支持体と
色材層の離型性が優れた色材シートを提供することにあ
る。本発明者らは、鋭意検討の結果、添加剤としての界
面活性剤の必要量をカーボンブラック分散時に前もって
添加することによって、上記目的が達成できることを見
出し、本発明に到達した。
【0009】しかして、かかる本発明の目的は、カーボ
ンブラック1重量部に対して0.3重量部以上4重量部
以下の界面活性剤を配合して分散処理を行ったカーボン
ブラック分散液及びエマルジョンバインダーを含有する
色材層用塗布液を支持体上に塗布してなる画像形成用色
材シートを用いることによって容易に達成される。
【0010】
【発明の実施の態様】以下に本発明について詳細に説明
する。まず、感光性シートについて説明する。感光性シ
ートの構成及び組成は、画像露光により画像様に粘着性
部と非粘着性部とを形成しうる限り、特に限定されるも
のではないが、一般に支持体上に感光性層が設けられた
構成が用いられる。ここでは、画像部と非画像部が粘着
性の強弱によって区別されることが重要であって、画像
部が粘着性部であるか、非粘着性部であるかは場合に応
じて選択すれば良い。例えば、支持体上に、感光性層と
して粘着性と光重合性を有し、露光により光重合すると
ともに粘着性が低下する組成物を含有する光重合性粘着
層を設けた感光性シートを用いると、露光部に対応し
て、画像再現性に優れた画像様非粘着性部を形成可能と
なるので特に好適である。
【0011】支持体としては、例えば、上質紙、アート
紙、剥離紙などの紙類、アルミニウム等の金属や合金の
シート、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン
等のポリマーシート等が挙げられる。また、ポリマーシ
ートとしては通常の透明シートの他に、発泡処理やフィ
ラーの添加によってパール調の光沢を持たせたポリマー
シートも用いることができる。
【0012】また支持体表面には、支持体と感光性層の
接着を強めて、感光性層の色材シートへの転写を防ぐた
め、コロナ放電処理、ウレタンポリマーなどの各種ポリ
マー接着層の塗設、アルミニウム蒸着処理などの表面処
理を適宜行ってもよい。支持体の厚さは、通常1μm〜
10mm、好ましくは5μm〜1mmの範囲である。
【0013】感光性層として、光重合性粘着層を形成す
る場合には、粘着性および光重合性を有し、露光により
重合するとともに粘着性が低下する組成物が含有される
が、このような組成物としては、増感色素および活性剤
より成る光重合開始系とエチレン性不飽和二重結合を少
なくとも1個含有する付加重合可能な化合物(以下、エ
チレン性化合物と略す)とを少なくとも含有する。光重
合性組成物中のエチレン性化合物は、紫外または可視の
レーザー光などの光に感応して硬化することにより、光
重合性粘着層の露光部分の粘着性を適度に低下させるこ
とが出来る。また、光重合性組成物中に更に有機高分子
物質を添加して粘着性、塗膜強度の調整を行ってもよ
い。
【0014】上記の光重合開始系は、光源の光波長に合
わせ適宜選択して用いられるが、例えば、特開平2−6
9号公報に記載のテトラヒドロキノリン系増感剤と活性
剤(2,2−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,
5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2−メルカ
プトベンズチアゾール等)とから成る光重合開始系は好
適である。
【0015】上記のエチレン性化合物および有機高分子
物質としては、例えば、特開平2−69号、特開昭51
−150322号、特開昭55−26597号および特
開昭55−26596号の各公報に記載のものから適宜
選択することが出来る。エチレン性化合物としては、例
えば不飽和カルボン酸、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と
不飽和カルボン酸とのエステル;芳香族ポリヒドロキシ
化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;不飽和カルボ
ン酸及び多価カルボン酸と脂肪族ポリヒドロキシ化合
物、芳香族ポリヒドロキシ化合物等の多価ヒドロキシ化
合物とのエステル等があげられる。好ましいエチレン性
化合物としては、例えば、エチレングリコールジアクリ
レート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート等の他、ウレタン
アクリレート系オリゴマーもあげられる。
【0016】光重合性組成物中に添加できる有機高分子
物質の例としては、(メタ)アクリル酸共重合体、(メ
タ)アクリル酸誘導体共重合体、イタコン酸共重合体、
部分エステル化マレイン酸共重合体、セルロース変性
物、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、
ポリビニルアルコール、可溶性ナイロン、塩化ビニル共
重合体、塩化ビニリデン共重合体、スチレン共重合体、
酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ
ビニルブチラール、ポリエステルなどが挙げられる。
【0017】なかでも、重量平均分子量(Mw)が1
0,000以上の有機高分子物質を使用すると、本発明
の色材シートとの組合わせにおいて、一段と確実かつ鮮
明に、必要な画像部分のみを色材シート上に形成するこ
とができて好適である。光重合開始系の使用量は、エチ
レン性化合物100重量部に対して0.1〜100重量
部、好ましくは0.2〜50重量部の範囲である。有機
高分子物質の使用量は、エチレン性化合物100重量部
に対して1〜500重量部、好ましくは10〜300重
量部の範囲である。有機高分子物質の含有量が多すぎる
と、粘着性が低下し色材層の粘着層への転写が不十分と
なることがある。
【0018】光重合性粘着層の厚さは、通常0.1〜1
00μm、好ましくは0.2〜70μm、更に好ましく
は0.3〜50μmの範囲である。厚さが0.1μm以
下の場合には、光重合性粘着性層の保存安定性が不十分
となることがあり、100μm以上の場合には、感度の
低下を生じることがある。また、感光性シートの層構成
は上記に限定されるものではなく、例えば特開平6ー2
22564号において提案したように、支持体と光重合
性粘着層にさらに粘着層を設けてポジ画像を形成しても
よい。
【0019】また、光重合性粘着層を設けた感光性シー
トに画像露光する際に使用される光源としては特に限定
はされないが、例えば下記に示す光源を用いることがで
きる。レーザー光源としては、好ましくは紫外から可視
線波長に発光スペクトルを有するものの中から選択して
使用することが出来る。例えばYAGレーザー、半導体
レーザー、アルゴンイオンレーザー、He−Neレーザ
ー、He−Cdレーザー等を挙げることができ、特に、
安定性、寿命、価格の点で、アルゴンイオンレーザーや
半導体レーザーが優れている。また、レーザー以外の光
源としては、高圧水銀灯、ナトリウムランプ、キセノン
ランプ、タングステンランプ等を用いることが出来る。
【0020】また、本発明の感光性シートにおいては、
作業性の向上や感度の向上のために、支持体上の光重合
性粘着層のその上にカバーシートを設けることができ
る。カバーシートとしては、画像露光に用いられる光源
に対して透過率が高いもの、即ち、光学的特性が高い透
明な材料で構成されていることが好ましく、光重合性粘
着層の安定性を考慮した場合には、ポリエチレンテレフ
タレート等のポリエステル樹脂、ナイロン6等のポリア
ミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコ
ール等の高分子あるいはこれらの共重合体や混合物が挙
げられ、特にポリエステル、ポリオレフィン樹脂が好ま
しい。
【0021】カバーシートの厚さは、支持体と同様に、
1μm〜10mmでよいが、光学特性および取扱い性を
考慮すれば10〜200μmであることが好ましい。次
に、本発明の画像形成用色材シートについて説明する。
色材シートは、少なくとも支持体の上に色材層を積層し
て構成される。支持体は、前述の感光性シートの支持体
と同様の材質を用いることができる。また、その厚さも
同様の範囲から選択される。
【0022】支持体には、熱軟化層を設けるのが好まし
い。熱軟化層は、その上に形成される色材画像を後述す
る受像シート上に圧熱転写する際、受像シート表面の凹
凸に追従して変形しながら色材画像を受像シートに押し
当てる作用を有し、色材画像と受像シートとの密着性を
高めて転写性を向上させる効果を発揮する。また、熱軟
化層を有する色材シートを用いた場合、受像シート上に
転写された色材画像表面は、受像シート表面の凹凸と同
様の形状を有するため、受像シートと同等の光沢(質
感)を有し、過度の光沢が抑えられて一層印刷物に近い
転写画像が得られる。
【0023】熱軟化層は、圧熱転写の際、色材画像と共
に受像シート側へ移行しない材料から構成され、その材
料としては、軟化点が100℃以下の有機高分子物質を
用いるのが好ましい。ここで言う軟化点とは、VICA
T軟化点で示した値である。斯かる有機高分子物質とし
ては、J.BRANDRUP,E.H.IMMERGU
T「Polymer Handbook」second
edition(John Wiley & Son
s 出版)に記載の有機高分子物質などが挙げられる。
【0024】上記の有機高分子物質の具体例としては、
エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の分子間を金属
イオンで架橋したアイオノマー樹脂、エチレン−エチル
アクリレート共重合体樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ
塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニルの如き塩化ビニル
共重合体;ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合
体、ポリスチレン、スチレンと無水マレイン酸の如きス
チレン共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリエステ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル酸エステルと酢酸
ビニルの如きアクリル酸エステル共重合体;ポリメタア
クリル酸エステル、メタアクリル酸メチルと酢酸ビニ
ル、メタアクリル酸メチルとアクリル酸の如きメタアク
リル酸エステル共重合体、ポリ酢酸ビニル、エチレンと
酢酸ビニルの如き酢酸ビニル共重合体;ビニルブチラー
ル樹脂、ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメ
チル化ナイロンの如きポリアミド樹脂;合成ゴム、石油
樹脂、塩化ゴム、ポリエチレングリコール、ポリビニル
アルコールハイドロジェンフタレート、セルロース誘導
体、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセ
テートサクシネート、シェラック、ワックス等であり、
好ましくは、ポリプロピレン樹脂、5〜50重量%のエ
チルアクリレートを含有するエチレン−エチルアクリレ
ート共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂等
を挙げることが出来る。
【0025】なかでもエチレン−酢酸ビニル共重合体、
アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体等の酢酸ビニ
ル共重合体が、とりわけエチレン−酢酸ビニル共重合体
が特に好ましい。酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル共重
合率は、一般には5〜60重量%、好ましくは7〜40
重量%の範囲から選択される。酢酸ビニルの共重合率が
5重量%以下の場合には、受像シート、特に紙への転写
性が低下する。また、共重合率が60重量%以上の場合
には、受像シートと重ね合わせて圧熱処理を行った際、
非画像部の上に受像シートが転写することがある。
【0026】熱軟化層の厚さは、通常1〜100μm、
好ましくは5〜50μmの範囲である。支持体に熱軟化
層を設ける方法としては、例えば、有機高分子物質を溶
剤に溶解して支持体上に塗布したのち乾燥する方法、押
出機により支持体上に有機高分子物質をフィルム状に押
し出してラミネートする方法(押し出しラミネート法)
等を採用することが出来る。
【0027】本発明における色材層は少なくともエマル
ジョンバインダー、界面活性剤、カーボンブラックを含
有する。色材層は特に一層で構成される必要はなく、二
層以上であってもよい。本発明の色材層ではカーボンブ
ラックを用いるが、カーボンブラックとしては任意のも
のを用いることができる。カーボンブラックの具体例と
しては、プリンテックス75、プリンテックス150T
(デグサ社製)、モガールL、モナーク880(キャボ
ット社製)、#40B、#2400B、MAー8、MA
−100(三菱化学社製)などが挙げられる。
【0028】本発明の色材層は、水に実質的に不溶な有
機高分子を水に分散させたエマルジョン状分散液(エマ
ルジョンバインダー)を他の構成成分とともに塗布、乾
燥することによって作成される。エマルジョンバインダ
ーに使用できる有機高分子としては、種々のモノマーを
(共)重合させたものを用いることができる。モノマー
の具体例としては、従来公知の成分が可能であって、特
に限定はされないが、例えばメチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ベン
ジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;
(メタ)アクリル酸、アクリロニトリル、スチレン、塩
化ビニル;酢酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビ
ニル、p−tブチル安息香酸ビニルなどのビニルエステ
ル;ブタジエン等があげられ、好ましくは、酢酸ビニ
ル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、p−tブチル
安息香酸ビニルなどのカルボン酸ビニルを挙げることが
できる。特に好ましくは、ピバリン酸ビニル、安息香酸
ビニル、p−tブチル安息香酸ビニルを共重合割合とし
て40重量%以上、更に好ましくは65重量%以上含む
ものであり、このような有機高分子を用いると特に高温
保存安定性が優れる。
【0029】エマルジョンバインダーは1種類で使用す
る必要はなく、上に挙げた(共)重合体のエマルジョン
バインダーを複数種類添加しても良い。エマルジョンバ
インダーを使用する目的は、塗膜性を高め、転写の際に
必要な接着性を生じさせ、画質を向上させることであ
る。また、エマルジョンバインダーとして使用する有機
高分子のガラス転移点(以下、Tgと略す)は20〜1
00℃の範囲であることが一般的で、30〜80℃の範
囲であることが好ましい。Tgが20℃以下の場合に
は、色材層のべとつき、画質の低下を生じることがあ
り、100℃以上の場合には、受像シートへの転写性の
低下を生じることがある。前記Tgを有する有機高分子
を使用すると、色材シート上に形成された色材画像の受
像シート上への圧熱転写時に、受像シート上へ転写され
た色材画像の透明性が向上し、色再現性に一層優れた画
像を得ることができる。
【0030】該有機高分子の分散状態を安定化するため
に、エマルジョンバインダーを合成する際には公知の乳
化剤を使用することができる。使用できる乳化剤として
は具体的にはアニオン系、ノニオン系、カチオン系、両
性イオン系の乳化剤が挙げられ、これらには高分子の乳
化剤も含まれる。また、該有機高分子のMwは、一般に
5万〜500万の範囲から選択され、好ましくは7万〜
200万の範囲であって、更に好ましくは10万〜10
0万の範囲である。
【0031】さらに塗布液の粘度を調整するためやカー
ボンブラックの凝集を防ぐために、色材層中には高分子
量のポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、
ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース等の増粘
剤を添加することができる。つぎに本発明の界面活性剤
について説明する。従来から色材層中には塗布性を向上
させるため、支持体と色材層の離型性を向上させるた
め、などの目的で界面活性剤が添加され、通常は、界面
活性剤を固形分重量に対して0.01〜10重量%の範
囲で添加すると効果があることが知られている。従来
は、別途作成したカーボンブラック分散液、別途作成し
たエマルジョンバインダー溶液、溶媒、他添加剤に界面
活性剤を添加して色材塗布液を作成するが、その際、界
面活性剤の添加がカーボンブラックの凝集を引き起こ
し、色材層の色濃度が低下するという問題があった。つ
まり、色材層の色濃度、塗布性、支持体との充分な離型
性を両立することができなかった。しかし、本発明では
カーボンブラック1重量部に対して0.3重量部以上4
重量部以下、好ましくは0.8重量部以上2重量部以下
の界面活性剤をカーボンブラック分散時に添加して用い
る。その結果、驚くべきことに通常の手順での界面活性
剤の添加時には起きていたカーボンブラックの凝集の現
象が見られず、色材層はカーボンブラック添加量に見合
った高い色濃度を示した。また、十分な量の界面活性剤
を添加することが可能であるため、支持体と色材層の離
型性を著しく向上させることが可能で、離型性の低さに
由来する問題、すなわち(a)色材シート上の色材層を
受像シートへ転写する際に色材層の一部が支持体上に残
ってしまい、画像濃度が低下する、(b)転写したあと
に色材シートと受像シートを剥離する際に、剥離に大き
な力が必要であるため、受像シートが伸びたり、強度の
小さい受像シートでは受像シートが破れたりする、
(c)色材層と一緒に、支持体の上に設けた熱軟化層も
受像シート上に転写してしまう、などの問題が一挙に解
決する。
【0032】支持体と色材層の離型性についての説明に
おいて、支持体上に前述した熱軟化層が設けられている
場合には、支持体と熱軟化層を合わせて支持体と考え
る。つまり、熱軟化層が設けられている場合には、より
正確には、色材層と熱軟化層との離型性の議論となる。
本発明では任意のフッ素系、シリコーン系、炭化水素系
の界面活性剤等を用いることができるが、ノニオン系界
面活性剤が好ましく、ノニオン系炭化水素界面活性剤が
特に好ましく用いられる。具体的にはノニオン系炭化水
素界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、
ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルなどが挙げら
れ、フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキ
ルアルキルアミンオキサイド、フッ素化アルキルエステ
ル、ポリオキシエチレンパーフルオロアルキルエーテ
ル、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアル
キルメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキルカル
ボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸塩、パーフルオ
ロアルキルスルホン酸塩などが挙げられ、シリコーン系
界面活性剤としては、シリコーンーポリオキシエチレン
共重合体、シリコーンーポリオキシアルキレン共重合
体、末端変性シリコーンなどが挙げられ、これらには通
常市販されているものが用いることができる。
【0033】色材層中のカーボンブラックの含有量は固
形分重量に対して、通常1〜75重量%、好ましくは5
〜70重量%の範囲、乳化剤を含むエマルジョンバイン
ダーの固形分の含有量は、通常1〜85重量%、好まし
くは5〜80重量%の範囲である。また、色材シートを
積み重ねて保存した際に、互いに接着することを防止す
ること、または、色材シートと受像シートを互いに重ね
合わせた際の真空密着性を高めること等を目的として、
色材層の表面および/または裏面に離型性の薄膜あるい
は有機物質または無機物質の微小隆起等を設けることが
好ましい。具体的には、ヒドロキシセルロース、カルボ
キシメチルセルロース等のセルロース誘導体;ゼラチン
誘導体;ポリビニルアルコールで形成された0.05〜
10μm、好ましくは0.1〜5μmの膜厚の離型層;
特願平4−263824号に記載の方法に記載された微
小隆起などがあげられる。
【0034】次に、受像シートについて説明する。受像
シートとしては、最終受像シートであってもよいし、受
像シート上に形成した色材画像を最終受像シートへ圧熱
処理により再度転写する際の中間受像シートであっても
よい。最終受像シートの種類は、例えば、アート紙、コ
ート紙、新聞紙などの各種印刷紙、ポリエステルフィル
ム等のプラスチックフィルム、アルミニウム等の金属シ
ート等から目的に応じて適宜選択することが出来る。
【0035】中間受像シートも上記と同様に広範囲な種
類から選択できるが、少なくとも、その表面は、色材シ
ート上の色材画像を受け得る性質と共に、転写された色
材画像を次の最終受像シートへ転写し得る性質を併せ持
つ必要がある。従って、中間受像シートの表面性状は、
上記の各転写条件と相関して選定すればよいが、例え
ば、各転写条件がほぼ同等である場合は、色材シート上
の色材層に対する接着性が色材層の支持体に対する接着
性より強いが、色材層の最終受像シート表面に対する接
着性より弱くする必要がある。
【0036】例えば、色材シートの支持体、中間受像シ
ート、最終受像シートが何れも高分子物質で構成されて
いる場合は、それらのガラス転移点が最終受像シート、
中間受像シート、支持体の順に大きくなる様に選択すれ
ばよい。そして、一定条件では、前記の接着性順序が保
持されていなくとも、各転写条件を加味して接着性順序
が保持されていればよく、更には、中間受像シートと最
終受像シートとに接着される色材層は、その表裏の関係
が異なるため、色材層の表面と裏面との構成に差異を設
けて前記の接着性順序を保持してもよい。
【0037】上記の様な中間受像シートの表面性状は、
基材のみで実現してもよく、また、基材と少くとも1つ
の被覆層とで実現してもよい。例えば、前述した通り、
シート状基材に高分子物質の被覆層を設けてもよい。ま
た、斯かる被覆層とは別途に若しくはその上に緩衝層お
よび/または離型層などを設けることも出来る。緩衝層
は、色材画像を受ける際、および、色材画像を最終受像
シートに転写する際、相手の表面が粗面であっても確実
に必要な全画像を授受できる点で有効である。斯かる緩
衝層は、粘弾性を有する材質または転写条件下で適度に
軟化する性質の高分子物質などで構成すればよい。
【0038】また、離型層は、中間受像シートの表面性
状のみでは前記の接着性順序を保持することが困難な場
合などに、接着性順序保持のためにも採用される。斯か
る接着性順序保持は、色材層と離型層表面との接着性
(剥離性)で実現してもよく、また、離型層とその下層
との接着性(剥離性)で実現してもよい。後者の場合、
前記の接着性順序において、中間受像シートの接着性
は、最終受像シートとの比較では中間受像シートの離型
層とその下層との間の接着性を基準とし、また、色材シ
ートの支持体との比較ではこれらの層間の接着性と表面
の接着性との両者を基準として考慮される。
【0039】そして、緩衝層を設けた中間受像シートを
用いた場合は、各色材シート上に緩衝層を設けなくと
も、永久受像シートの凹凸に合わせた色材画像を各色材
シート上に形成することが可能となる。以下に本発明の
色材シートを用いた画像形成方法の一例について図1、
図2を用いて説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、以下の画像形成方法に限定されるものではない。
【0040】図中、(a)は光重合性粘着層を有する感
光性シート、(a1)は支持体、(a2)は光重合性粘
着層、(a3)はカバーシート、(b)は色材シート、
(b1)は支持体、(b2)は色材層、(b3)は熱軟
化層、(c)は受像シートを示す。本発明における画像
形成方法を工程順に説明すると、 (1)感光性シートに画像露光を行って画像様に粘着部
と非粘着部を形成させる。(図1(1))。 (2)画像様の粘着性部と非粘着性部を有する感光性シ
ート(a)のカバーシート(a3)を剥離して、光重合
性粘着層(a2)と色材シート(b)の色材層(b2)
とを重ね合わせて加圧または圧熱処理を施す(図1
(2))。 (3)感光性シート(a)を剥離することにより、光重
合性粘着層(a2)の画像様粘着性部に色材層(b2)
を転写し、非粘着性部に対応する画像を色材シート
(b)に残存させ、色材シート(b)の色材層(b2)
側に色材画像を形成する(図1(3))。 (4)受像シート(c)と色材シート(b)の色材画像
形成面とを重ね合わせて加熱加圧することにより、色材
シート(b)上の粘着性部に対応する画像を受像シート
(c)に転写する(図2(4))。 (5)受像シート(c)から色材シート(b)を剥離す
る(図2(5))。 これによって、受像シート(c)に色材画像を転写する
ことができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により更に
具体的に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限
りこれらの実施例に限定されるものではない。 <エマルジョンバインダー(有機高分子1)の合成>表
1記載のモノマー混合液45g、ノニオン系炭化水素界
面活性剤(OP−30:日光ケミカルズ(株)製)7.
5g、脱塩水450gを窒素雰囲気下で攪拌し、懸濁液
を作製した。次いで、過硫酸カリウム0.1gおよび亜
硫酸ナトリウム0.1gを懸濁液に添加し、70℃で3
0分加熱し、続いて表1のモノマー混合液180g、過
硫酸カリウム0.9gおよび亜硫酸ナトリウム0.9g
を70℃で2時間かけて添加し、さらに70℃で2時間
加熱攪拌した後、室温に戻すことによって水に分散され
たエマルジョン状有機高分子(エマルジョンバインダ
ー)を得た。この水に分散されたエマルジョンバインダ
ーを100℃、5Torrで2時間乾燥し、乾燥前重量
と比較することによりエマルジョン液中の固形分濃度を
求めたところ30重量%であった。また、乾燥により得
られた固体をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し
て、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(溶媒:
THF、カラム:東洋曹達(株)製TSK gel G
MHXL 2本)にてポリスチレン換算分子量を測定し
たところMw=340,000であった。
【0042】
【表1】
【0043】<有機高分子2の合成>窒素雰囲気下で、
アセトン65gとメタノール65gの混合溶媒に表2記
載のモノマー混合液90gとアゾイソブチロニトリル
1.7gを溶解し、この混合液を攪拌しながら60℃で
6時間加熱した。その後、この液を水中に投じて、高分
子化合物を沈殿させた。これをろ取し、70℃、5To
rrで一昼夜乾燥することにより有機高分子2を合成し
た。
【0044】
【表2】 <モノマー混合液> モル比 メタクリル酸メチル 75 アクリル酸ブチル 5 メタクリル酸 10 メタクリル酸2−ヒドロキシエチル 10
【0045】<カーボンブラック分散液の作成>カーボ
ンブラック#40B(三菱化学(株)製)の10g、ノ
ニオン系炭化水素界面活性剤であるエマルゲン709
(花王(株)製)の表3記載量、脱塩水を混合し、0.
5mm径のジルコニアンビーズを添加した後、25℃で
20時間ペイントシェーカーで処理してカーボンブラッ
ク分散液を作成した。
【0046】
【表3】 <カーボンブラック分散液中の界面活性剤量> 界面活性剤量 脱塩水 カーボンブラック分散液名 比較参考例1 2.5g 37.5g CB−A 参考例1 5.0g 35.0g CB−B 参考例2 10.0g 30.0g CB−C
【0047】<感光性シートの作製>厚さ75μmのポ
リエチレンテレフタレート(ルミラー T−60:東レ
(株)製)の上に、下記表4に示す組成の光重合性粘着
層用塗布液を乾燥膜厚が4μmとなる様に塗布して乾燥
し、その上に、厚さ20μmのポリプロピレンフィルム
を室温で5kg/cm2 、50cm/分の加圧ロール処
理を行ってラミネートして感光性シート(a)を作成し
た。
【0048】
【表4】 光重合性粘着層用塗布液 塗布溶剤 :メチルエチルケトン/テトラヒドロフラン (4:1重量比) 50重量部 エチレン性化合物:トリメチロールプロパントリアクリレート 7重量部 高分子有機物質 :有機高分子2 3重量部 活性剤(1) :2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5, 5′−テトラフェニルビイミダゾール 2重量部 活性剤(2) :2−メルカプトベンズチアゾール 0.5重量部 増感色素 :以下の化学式に記載の化合物 0.1重量部
【0049】
【化1】
【0050】<色材シートの作製>色材シート(b)
は、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートシート
(ルミラー T−60:東レ(株)製)上に、厚さ25
μmになるようにエチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
AFLEX P−1407、酢酸ビニル含有率14重量
%、VICAT軟化点62℃:三井デュポンポリケミカ
ル製)を押し出しラミネート法により設け、これを支持
体としてこの上に下記表5に示す色材層用塗布液を乾燥
膜厚が2μmとなる様に塗布して乾燥することにより作
成した。
【0051】
【表5】 色材層用塗布液 エマルジョンバ:エマルジョンバインダー(有機高分子1) インダー (固形分濃度30%の水分散エマルジョン液) 5.0重量部 増粘剤 :ポリエチレンオキサイド (Mw=200万、アルドリッチ製)1%水溶液 0.2重量部 界面活性剤 :エマルゲン709(花王(株)製) (ポリオキシエチレン高級アルキルエーテル) 表6参照 着色材料 :カーボンブラック分散液 1.0重量部 溶媒 :脱塩水 表6参照
【0052】作製された感光性シート(a)を円周80
0mm、幅500mmの回転ドラムにテープで固定し、
さらに真空密着させた。続いて、このドラムを回転さ
せ、ビーム径7μmに絞ったレーザービーム(アルゴン
イオンレーザー488nm)により、5μmピッチで走
査画像露光を行った。露光したシートをドラムからはず
し、カバーシートを剥離した後、光重合性粘着層と色材
層が接するように、感光性シートと色材シート(b)を
室温で5kg/cm2 、50cm/分で加圧処理を施し
た後、感光性シートと色材シートを剥離して、色材シー
ト上に画像を形成させた。次に、該色材シートを受像シ
ート(アート紙または新聞紙)上にラミネートし、表8
記載の転写圧、110℃、50cm/分で圧熱転写処理
を施し、その後色材シートと受像シートを剥離して、画
像を受像シート上に転写した。この一連の画像形成作業
における評価結果を色材層中の界面活性剤の添加量ごと
にまとめると表7、表8、表9のようになる。表9のサ
ンプルの反射濃度の測定には、Macbeth濃度計R
D−918を用いて測定を行った。
【0053】
【表6】 エマルゲン709 量 脱塩水 カーボンブラック分散液 比較例1A 0.00重量部 2.00重量部 CB−A 比較例1B 0.15重量部 1.85重量部 CB−A 実施例1 0.00重量部 2.00重量部 CB−B 実施例2 0.00重量部 2.00重量部 CB−C
【0054】
【表7】画像形成結果 受像紙へ転写前の色材シート上の画像 比較例1A 非画線部に残膜 比較例1B 問題なし 実施例1 問題なし 実施例2 問題なし
【0055】
【表8】 受像紙への転写結果 受像紙への転写圧 アート紙への転写結果 新聞紙への転写結 果 比較例1A 4.0kg/cm2 色材シート上に残膜残る 新聞紙が破れた 比較例1A 6.0kg/cm2 熱軟化層も転写 新聞紙が破れた 比較例1B 4.0kg/cm2 問題なし 新聞紙は破れず、 剥離も非常に軽い 実施例1 4.0kg/cm2 問題なし 新聞紙は破れず、 剥離も比較的軽い 実施例2 4.0kg/cm2 問題なし 新聞紙は破れず、 剥離も非常に軽い
【0056】
【表9】
【0057】以上の結果から明らかなように、本発明の
色材シートを用いるとカーボンブラックの凝集が起きに
くいため、色材層の色濃度が高い。また、支持体と色材
層との離型性が優れているため、(a)色材シート上の
色材層を受像シートへ転写する際に色材層の一部が支持
体上に残ってしまい、画像濃度が低下する、(b)転写
したあとに色材シートと受像シートを剥離する際に、剥
離に大きな力が必要であるため、受像シートが伸びた
り、強度の小さい受像シートでは受像シートが破れたり
する、(c)色材層と一緒に支持体上の熱軟化層も受像
シート上に転写してしまう、などの問題が解決できる。
すなわち、本発明の色材シートを用いると色材層の色濃
度、塗布性、離型性の両立することができる。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、色材層の色濃度が高
く、支持体と色材層との離型性が優れた色材シートが得
られ、受像シートへの画像転写の際に問題が起きにく
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の色材シートを用いた画像形成方法の一
例を示す模式図である。
【図2】本発明の色材シートを用いた画像形成方法の一
例を示す模式図である。
【符号の説明】
(a) 感光性シート (a1) 支持体 (a2) 光重合性粘着層(感光性層) (a3) カバーシート (b) 色材シート (b1) 支持体 (b2) 色材層 (b3) 熱軟化層 (c) 受像シート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボンブラック1重量部に対して0.
    3重量部以上4重量部以下の界面活性剤を配合して分散
    処理を行ったカーボンブラック分散液及びエマルジョン
    バインダーを含有する色材層用塗布液を支持体上に塗布
    してなる画像形成用色材シート。
  2. 【請求項2】 分散処理時の界面活性剤の配合量がカー
    ボンブラック1重量部に対して0.8重量部以上2重量
    部以下であることを特徴とする請求項1記載の画像形成
    用色材シート。
  3. 【請求項3】 該界面活性剤がノニオン系であることを
    特徴とする請求項1または2記載の画像形成用色材シー
    ト。
  4. 【請求項4】 少なくとも感光性層を有する感光性シー
    トを画像露光して、画像様に粘着部分と非粘着部分とを
    形成させ、前記画像が形成された感光性層を請求項1〜
    3記載の画像形成用色材シートの色材層と面対面で積層
    し、感光性シートと色材シートとを剥離することによっ
    て、色材層を感光性層の粘着部分に選択的に付着させる
    ことで色材層または感光性層に色材画像を形成すること
    を特徴とする画像形成方法。
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