JPH0990436A - 光学フィルタ - Google Patents
光学フィルタInfo
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- JPH0990436A JPH0990436A JP7244966A JP24496695A JPH0990436A JP H0990436 A JPH0990436 A JP H0990436A JP 7244966 A JP7244966 A JP 7244966A JP 24496695 A JP24496695 A JP 24496695A JP H0990436 A JPH0990436 A JP H0990436A
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- Japan
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- optical filter
- electrode
- cell
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 可逆的に酸化還元反応する反応物質を含む反
応溶液がセル内に満たされてなり、このセル内の反応物
質の酸化還元反応によって光透過率の制御を行う光学フ
ィルタについて、セルの内面同士の面接触を防止し、光
学フィルタ全体にわたって光透過率の制御を良好に行う
ことができるようにする。 【解決手段】 本発明の光学フィルタは、セルの内面同
士が近づいたときに、セルの内面同士が点接触するよう
に、セルの内面に突起部7が形成されてなる。
応溶液がセル内に満たされてなり、このセル内の反応物
質の酸化還元反応によって光透過率の制御を行う光学フ
ィルタについて、セルの内面同士の面接触を防止し、光
学フィルタ全体にわたって光透過率の制御を良好に行う
ことができるようにする。 【解決手段】 本発明の光学フィルタは、セルの内面同
士が近づいたときに、セルの内面同士が点接触するよう
に、セルの内面に突起部7が形成されてなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可逆的に酸化還元
反応する反応物質を含む反応溶液がセル内に満たされ、
このセル内の反応物質の酸化還元反応によって光透過率
の制御を行う光学フィルタに関する。
反応する反応物質を含む反応溶液がセル内に満たされ、
このセル内の反応物質の酸化還元反応によって光透過率
の制御を行う光学フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】光学機器等に使用される光量調節用のデ
バイスとして、酸化還元反応を利用した光学フィルタが
知られている。
バイスとして、酸化還元反応を利用した光学フィルタが
知られている。
【0003】この光学フィルタは、内面に電極が設けら
れたセルの内部に、可逆的に酸化還元反応する反応物質
を含む反応溶液が満たされてなり、セル内の反応物質の
酸化還元反応によって光透過率の制御を行うものであ
る。
れたセルの内部に、可逆的に酸化還元反応する反応物質
を含む反応溶液が満たされてなり、セル内の反応物質の
酸化還元反応によって光透過率の制御を行うものであ
る。
【0004】このような光学フィルタのセルは、例え
ば、透明な導電性物質である酸化インジウムスズからな
る電極(以下、ITO電極と称する。)及び銀板電極が
形成された円盤状の第1の透明基板と、第1の透明基板
とほぼ同じ形状の第2の透明基板と、第1の透明基板と
第2の透明基板の間に配される環状のスペーサーとから
構成される。ここで、第1の透明基板と第2の透明基板
とはスペーサーを介して対向するように配され、第1の
透明基板、第2の透明基板及びスペーサーに囲まれた部
分に反応溶液が満たされることとなる。そして、セルの
内部に満たされる反応溶液としては、例えば、可逆的に
酸化還元反応する反応物質であるAgClを含んだ溶液
が用いられる。
ば、透明な導電性物質である酸化インジウムスズからな
る電極(以下、ITO電極と称する。)及び銀板電極が
形成された円盤状の第1の透明基板と、第1の透明基板
とほぼ同じ形状の第2の透明基板と、第1の透明基板と
第2の透明基板の間に配される環状のスペーサーとから
構成される。ここで、第1の透明基板と第2の透明基板
とはスペーサーを介して対向するように配され、第1の
透明基板、第2の透明基板及びスペーサーに囲まれた部
分に反応溶液が満たされることとなる。そして、セルの
内部に満たされる反応溶液としては、例えば、可逆的に
酸化還元反応する反応物質であるAgClを含んだ溶液
が用いられる。
【0005】そして、このような光学フィルタで光透過
率を制御する際は、ITO電極と銀板電極とに電位差を
生じさせることにより、反応溶液中で酸化還元反応を起
こしてAgを析出させたり溶解させる。すなわち、光透
過率を低下させるときには酸化還元反応によってAgを
ITO電極上に析出し、光透過率を上昇させるときには
酸化還元反応によってAgを溶解する。
率を制御する際は、ITO電極と銀板電極とに電位差を
生じさせることにより、反応溶液中で酸化還元反応を起
こしてAgを析出させたり溶解させる。すなわち、光透
過率を低下させるときには酸化還元反応によってAgを
ITO電極上に析出し、光透過率を上昇させるときには
酸化還元反応によってAgを溶解する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のような光学フィ
ルタでは、気圧変化や温度変化等によるセルの変形や、
組み立て時の不具合等により、セルの内面同士、すなわ
ち第1の透明基板と第2の透明基板とが面接触してしま
うことがあった。そして、このような面接触が生じる
と、面接触した部分には反応物質の析出や溶解が起こら
ないため、面接触した部分の光透過率の制御ができなく
なってしまう。そこで、このような光学フィルタでは、
セルの内面同士の面接触を防止することが大きな課題と
なっている。
ルタでは、気圧変化や温度変化等によるセルの変形や、
組み立て時の不具合等により、セルの内面同士、すなわ
ち第1の透明基板と第2の透明基板とが面接触してしま
うことがあった。そして、このような面接触が生じる
と、面接触した部分には反応物質の析出や溶解が起こら
ないため、面接触した部分の光透過率の制御ができなく
なってしまう。そこで、このような光学フィルタでは、
セルの内面同士の面接触を防止することが大きな課題と
なっている。
【0007】そこで本発明は、このような従来の実情に
鑑みて提案されたものであり、セルの内面同士の面接触
が防止され、光学フィルタ全体にわたって光透過率の制
御を良好に行うことができる光学フィルタを提供するこ
とを目的としている。
鑑みて提案されたものであり、セルの内面同士の面接触
が防止され、光学フィルタ全体にわたって光透過率の制
御を良好に行うことができる光学フィルタを提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに完成された本発明に係る光学フィルタは、内面に電
極が設けられたセルと、上記セル内に満たされた可逆的
に酸化還元反応する反応物質を含む反応溶液とを備え、
上記反応物質の酸化還元反応によって光透過率の制御を
行う光学フィルタであって、上記セルの内面に1以上の
突起部が設けられていることを特徴とするものである。
めに完成された本発明に係る光学フィルタは、内面に電
極が設けられたセルと、上記セル内に満たされた可逆的
に酸化還元反応する反応物質を含む反応溶液とを備え、
上記反応物質の酸化還元反応によって光透過率の制御を
行う光学フィルタであって、上記セルの内面に1以上の
突起部が設けられていることを特徴とするものである。
【0009】このような光学フィルタでは、セルの内面
に突起部が設けられているので、気圧変化や温度変化等
によるセルの変形や組み立て時の不具合等によってセル
の内面同士が近づいたときに、セルの内面に形成された
突起部が点接触する。したがって、本発明に係る光学フ
ィルタではセルの内面同士の面接触が防止される。
に突起部が設けられているので、気圧変化や温度変化等
によるセルの変形や組み立て時の不具合等によってセル
の内面同士が近づいたときに、セルの内面に形成された
突起部が点接触する。したがって、本発明に係る光学フ
ィルタではセルの内面同士の面接触が防止される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した具体的な
実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明す
る。なお、本発明は以下の例に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、形状や材質等を
任意に変更することが可能であることは言うまでもな
い。
実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明す
る。なお、本発明は以下の例に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、形状や材質等を
任意に変更することが可能であることは言うまでもな
い。
【0011】本実施の形態に係る光学フィルタは、可逆
的に酸化還元反応する反応物質を含む反応溶液が、内面
に電極が設けられたセル内に満たされてなるものであ
り、上記反応物質の酸化還元反応によって光透過率の制
御を行う。
的に酸化還元反応する反応物質を含む反応溶液が、内面
に電極が設けられたセル内に満たされてなるものであ
り、上記反応物質の酸化還元反応によって光透過率の制
御を行う。
【0012】この光学フィルタのセルは、図1に示すよ
うに、電極が形成された略円盤状のBK−7等の光学ガ
ラスからなる第1の透明基板1と、略円盤状のBK−7
等の光学ガラスからなる第2の透明基板2と、第1の透
明基板1と第2の透明基板2の間に配される環状のスペ
ーサー3とから構成される。そして、第1の透明基板1
及び第2の透明基板2はスペーサー3を介して対向する
ように配され、第1の透明基板1、第2の透明基板2及
びスペーサー3によって密閉されたセル構造が形成され
る。そして、第1の透明基板1、第2の透明基板2及び
スペーサー3によって密閉された部分に、可逆的に酸化
還元反応する反応物質を含む反応溶液が満たされる。
うに、電極が形成された略円盤状のBK−7等の光学ガ
ラスからなる第1の透明基板1と、略円盤状のBK−7
等の光学ガラスからなる第2の透明基板2と、第1の透
明基板1と第2の透明基板2の間に配される環状のスペ
ーサー3とから構成される。そして、第1の透明基板1
及び第2の透明基板2はスペーサー3を介して対向する
ように配され、第1の透明基板1、第2の透明基板2及
びスペーサー3によって密閉されたセル構造が形成され
る。そして、第1の透明基板1、第2の透明基板2及び
スペーサー3によって密閉された部分に、可逆的に酸化
還元反応する反応物質を含む反応溶液が満たされる。
【0013】上記第1の透明基板1には、電極として、
透明な導電性物質である酸化インジウムスズからなる第
1のITO電極4及び第2のITO電極5と、銀板電極
6とが、第2の透明基板2に対向するように、第1の透
明基板1の主面上に形成されている。ここで、第1のI
TO電極4は、第1の透明基板1の主面の中心に略円盤
状に形成され、第2のITO電極5は、第1のITO電
極4を囲むように略環状に形成され、銀板電極6は、第
2のITO電極5の外側に略環状に形成されている。そ
して、第1のITO電極4からは、第2のITO電極5
及び銀板電極6と導電しないように外部接続端子4aに
至る配線4bが導出されており、第2のITO電極5か
らは、第1のITO電極4及び銀板電極6と導電しない
ように外部接続端子5aに至る配線5bが導出されてお
り、銀板電極6からは、第1のITO電極4及び第2の
ITO電極5と導電しないように外部接続端子6aに至
る配線6bが導出されている。
透明な導電性物質である酸化インジウムスズからなる第
1のITO電極4及び第2のITO電極5と、銀板電極
6とが、第2の透明基板2に対向するように、第1の透
明基板1の主面上に形成されている。ここで、第1のI
TO電極4は、第1の透明基板1の主面の中心に略円盤
状に形成され、第2のITO電極5は、第1のITO電
極4を囲むように略環状に形成され、銀板電極6は、第
2のITO電極5の外側に略環状に形成されている。そ
して、第1のITO電極4からは、第2のITO電極5
及び銀板電極6と導電しないように外部接続端子4aに
至る配線4bが導出されており、第2のITO電極5か
らは、第1のITO電極4及び銀板電極6と導電しない
ように外部接続端子5aに至る配線5bが導出されてお
り、銀板電極6からは、第1のITO電極4及び第2の
ITO電極5と導電しないように外部接続端子6aに至
る配線6bが導出されている。
【0014】なお、本実施の形態では、第1の透明基板
1の主面に形成される透明電極としてITO電極4,
5、すなわち酸化インジウムスズからなる電極を用いた
が、この電極は透明な導電性物質からなるものであれば
よく、酸化インジウムスズからなる電極に限られるもの
ではない。また、本実施の形態では、ITO電極4,5
及び銀板電極6を第1の透明基板1の主面にだけ形成し
たが、これらの電極は第2の透明基板2の主面にも形成
するようにしてもよい。
1の主面に形成される透明電極としてITO電極4,
5、すなわち酸化インジウムスズからなる電極を用いた
が、この電極は透明な導電性物質からなるものであれば
よく、酸化インジウムスズからなる電極に限られるもの
ではない。また、本実施の形態では、ITO電極4,5
及び銀板電極6を第1の透明基板1の主面にだけ形成し
たが、これらの電極は第2の透明基板2の主面にも形成
するようにしてもよい。
【0015】そして、第1の透明基板1の主面に形成さ
れた第1のITO電極4及び第2のITO電極5の表面
には、第1の透明基板1を電極が形成された側から見た
正面図である図2、及び第1の透明基板1を側面から見
た側面図である図3に示すように、複数の粒状の突起部
7がスパッタや蒸着等によって形成されている。ここ
で、突起部7の高さは、スペーサー3によって規定され
る第1の透明基板1と第2の透明基板2との間隙以下と
される。具体的には、例えば、スペーサー3によって規
定される第1の透明基板1と第2の透明基板2との間隙
が約1mmのとき、突起部7の高さは約1mm以下とさ
れる。これらの突起部7は、光透過率に対する影響をよ
り少なくするためには、透明な導電性物質である酸化イ
ンジウムスズ等で形成することが好ましいが、これらの
突起部7は微細であり光透過率に対する影響はあまり大
きくないので、不透明な導電性物質である金属等で形成
してもよい。
れた第1のITO電極4及び第2のITO電極5の表面
には、第1の透明基板1を電極が形成された側から見た
正面図である図2、及び第1の透明基板1を側面から見
た側面図である図3に示すように、複数の粒状の突起部
7がスパッタや蒸着等によって形成されている。ここ
で、突起部7の高さは、スペーサー3によって規定され
る第1の透明基板1と第2の透明基板2との間隙以下と
される。具体的には、例えば、スペーサー3によって規
定される第1の透明基板1と第2の透明基板2との間隙
が約1mmのとき、突起部7の高さは約1mm以下とさ
れる。これらの突起部7は、光透過率に対する影響をよ
り少なくするためには、透明な導電性物質である酸化イ
ンジウムスズ等で形成することが好ましいが、これらの
突起部7は微細であり光透過率に対する影響はあまり大
きくないので、不透明な導電性物質である金属等で形成
してもよい。
【0016】このように第1のITO電極4及び第2の
ITO電極5の表面に突起部7を形成することにより、
気圧変化や温度変化等によるセルの変形や組み立て時の
不具合等によってセルの内面同士が近づいても、ITO
電極4,5と第2の透明基板2とが面接触してしまうよ
うなことがなくなる。すなわち、セルの内面同士が近づ
くと、ITO電極4,5の表面に形成された突起部7
と、第2の透明基板2の主面とが点接触し、ITO電極
4,5と第2の透明基板2との面接触が防止される。ま
た、このようにITO電極4,5の表面に形成された突
起部7は、外部からの入射光を散乱する。したがって、
このようにITO電極4,5の表面に突起部7を形成す
ることにより、外部からの入射光を減衰させることがで
きる。さらに、このようにITO電極4,5の表面に導
電性物質で突起部7を形成すると、電極部分の表面積が
増加するので、この光学フィルタによる光透過率の制御
時における遮光性が向上する。
ITO電極5の表面に突起部7を形成することにより、
気圧変化や温度変化等によるセルの変形や組み立て時の
不具合等によってセルの内面同士が近づいても、ITO
電極4,5と第2の透明基板2とが面接触してしまうよ
うなことがなくなる。すなわち、セルの内面同士が近づ
くと、ITO電極4,5の表面に形成された突起部7
と、第2の透明基板2の主面とが点接触し、ITO電極
4,5と第2の透明基板2との面接触が防止される。ま
た、このようにITO電極4,5の表面に形成された突
起部7は、外部からの入射光を散乱する。したがって、
このようにITO電極4,5の表面に突起部7を形成す
ることにより、外部からの入射光を減衰させることがで
きる。さらに、このようにITO電極4,5の表面に導
電性物質で突起部7を形成すると、電極部分の表面積が
増加するので、この光学フィルタによる光透過率の制御
時における遮光性が向上する。
【0017】なお、本実施の形態では、突起部7を第1
の透明基板1のITO電極4,5の表面に形成したが、
これらの突起部7は、ITO電極4,5が形成された部
分以外の部分に形成してもよい。また、これらの突起部
7は、第2の透明基板2の側に形成してもよい。すなわ
ち、これらの突起部7は、第2の透明基板2の第1の透
明基板1に対向する側の主面に形成してもよい。
の透明基板1のITO電極4,5の表面に形成したが、
これらの突起部7は、ITO電極4,5が形成された部
分以外の部分に形成してもよい。また、これらの突起部
7は、第2の透明基板2の側に形成してもよい。すなわ
ち、これらの突起部7は、第2の透明基板2の第1の透
明基板1に対向する側の主面に形成してもよい。
【0018】そして、第1の透明基板1、第2の透明基
板2及びスペーサー3に囲まれた部分には、可逆的に酸
化還元反応する反応物質であるAgClを含んだ反応溶
液が封入される。なお、反応物質はAgClに限られる
ものではなく、酸化還元反応によってITO電極4,5
の表面上で析出と溶解を繰り返すことができる物質であ
ればよく、一般にエレクトロクロミック材料として知ら
れているものが全て使用可能である。
板2及びスペーサー3に囲まれた部分には、可逆的に酸
化還元反応する反応物質であるAgClを含んだ反応溶
液が封入される。なお、反応物質はAgClに限られる
ものではなく、酸化還元反応によってITO電極4,5
の表面上で析出と溶解を繰り返すことができる物質であ
ればよく、一般にエレクトロクロミック材料として知ら
れているものが全て使用可能である。
【0019】このような光学フィルタで光透過率を制御
する際は、ITO電極4,5と銀板電極6との間に電位
差を生じさせることにより、反応溶液中で酸化還元反応
を起こしてAgを析出させたり溶解させたりする。すな
わち、光透過率を低下させるときには酸化還元反応によ
ってAgをITO電極4,5上に析出し、光透過率を上
昇させるときには酸化還元反応によってAgを溶解す
る。
する際は、ITO電極4,5と銀板電極6との間に電位
差を生じさせることにより、反応溶液中で酸化還元反応
を起こしてAgを析出させたり溶解させたりする。すな
わち、光透過率を低下させるときには酸化還元反応によ
ってAgをITO電極4,5上に析出し、光透過率を上
昇させるときには酸化還元反応によってAgを溶解す
る。
【0020】このとき、第1のITO電極4と銀板電極
6との間の電位差と、第2のITO電極5と銀板電極6
との間の電位差とを変えることにより、第1のITO電
極4上において析出又は溶解するAgの量と、第2のI
TO電極5上において析出又は溶解するAgの量とを変
えることができる。すなわち、この光学フィルタでは、
第1のITO電極4の部分と、第2のITO電極5の部
分とで光透過率が異なるように制御することができる。
なお、この光学フィルタでは、ITO電極として第1の
ITO電極4と第2のITO電極5の2つのITO電極
を設けて、第1のITO電極4の部分と、第2のITO
電極5の部分とで光透過率が異なるように制御できるよ
うにしたが、このような光透過率の制御をより細かく行
いたいときには、ITO電極の数を増やせばよい。ま
た、このような光透過率の制御を行う必要がないとき
は、ITO電極は1つだけにしてもよいことは言うまで
もない。
6との間の電位差と、第2のITO電極5と銀板電極6
との間の電位差とを変えることにより、第1のITO電
極4上において析出又は溶解するAgの量と、第2のI
TO電極5上において析出又は溶解するAgの量とを変
えることができる。すなわち、この光学フィルタでは、
第1のITO電極4の部分と、第2のITO電極5の部
分とで光透過率が異なるように制御することができる。
なお、この光学フィルタでは、ITO電極として第1の
ITO電極4と第2のITO電極5の2つのITO電極
を設けて、第1のITO電極4の部分と、第2のITO
電極5の部分とで光透過率が異なるように制御できるよ
うにしたが、このような光透過率の制御をより細かく行
いたいときには、ITO電極の数を増やせばよい。ま
た、このような光透過率の制御を行う必要がないとき
は、ITO電極は1つだけにしてもよいことは言うまで
もない。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る光学フィルタでは、セルの内面に突起部が設けら
れているので、気圧変化や温度変化等によるセルの変形
や組み立て時の不具合等によってセルの内面同士が近づ
いても、セルの内面に形成された突起部が点接触して、
セルの内面同士の面接触が防止される。したがって、本
発明に係る光学フィルタでは、セルの内面同士が面接触
するようなことがなく、光学フィルタ全体にわたって光
透過率の制御を良好に行うことができる。
に係る光学フィルタでは、セルの内面に突起部が設けら
れているので、気圧変化や温度変化等によるセルの変形
や組み立て時の不具合等によってセルの内面同士が近づ
いても、セルの内面に形成された突起部が点接触して、
セルの内面同士の面接触が防止される。したがって、本
発明に係る光学フィルタでは、セルの内面同士が面接触
するようなことがなく、光学フィルタ全体にわたって光
透過率の制御を良好に行うことができる。
【0022】また、本発明に係る光学フィルタでは、セ
ルの内面同士の面接触が防止されるので、セルの内面間
の距離、すなわち第1の透明基板と第2の透明基板との
間の間隙を、従来の光学フィルタよりも狭くすることが
できる。したがって、本発明に係る光学フィルタでは、
薄型化を進めることが可能である。
ルの内面同士の面接触が防止されるので、セルの内面間
の距離、すなわち第1の透明基板と第2の透明基板との
間の間隙を、従来の光学フィルタよりも狭くすることが
できる。したがって、本発明に係る光学フィルタでは、
薄型化を進めることが可能である。
【0023】さらに、本発明に係る光学フィルタでは、
セルの内面同士の面接触が防止されるので、光透過率を
制御する部分の面積、すなわち透明な導電性物質からな
る電極が形成される部分の面積を、従来の光学フィルタ
よりも広くとることができる。したがって、本発明に係
る光学フィルタでは、フィルタ部分の大面積化を図るこ
とが可能である。
セルの内面同士の面接触が防止されるので、光透過率を
制御する部分の面積、すなわち透明な導電性物質からな
る電極が形成される部分の面積を、従来の光学フィルタ
よりも広くとることができる。したがって、本発明に係
る光学フィルタでは、フィルタ部分の大面積化を図るこ
とが可能である。
【図1】本発明を適用した光学フィルタのセルの一構成
例を一部を切り欠いて示す斜視図である。
例を一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図2】図1に示す光学フィルタの第1の透明基板の正
面図である。
面図である。
【図3】図1に示す光学フィルタの第1の透明基板の側
面図である。
面図である。
1 第1の透明基板 2 第2の透明基板 3 スペーサー 4,5 ITO電極 6 銀板電極 7 突起部
Claims (3)
- 【請求項1】 内面に電極が設けられたセルと、上記セ
ル内に満たされた可逆的に酸化還元反応する反応物質を
含む反応溶液とを備え、上記反応物質の酸化還元反応に
よって光透過率の制御を行う光学フィルタにおいて、 上記セルの内面に1以上の突起部が設けられていること
を特徴とする光学フィルタ。 - 【請求項2】 前記突起部が透明導電性材料からなるこ
とを特徴とする請求項1記載の光学フィルタ。 - 【請求項3】 前記突起部がスパッタ又は蒸着によって
形成されてなることを特徴とする請求項1記載の光学フ
ィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7244966A JPH0990436A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 光学フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7244966A JPH0990436A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 光学フィルタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0990436A true JPH0990436A (ja) | 1997-04-04 |
Family
ID=17126610
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7244966A Withdrawn JPH0990436A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | 光学フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0990436A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4736282B2 (ja) * | 2001-09-05 | 2011-07-27 | ソニー株式会社 | 薄膜光学装置 |
-
1995
- 1995-09-22 JP JP7244966A patent/JPH0990436A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4736282B2 (ja) * | 2001-09-05 | 2011-07-27 | ソニー株式会社 | 薄膜光学装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021203 |