JPH0986448A - キヤブの姿勢制御装置 - Google Patents

キヤブの姿勢制御装置

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Publication number
JPH0986448A
JPH0986448A JP7267695A JP26769595A JPH0986448A JP H0986448 A JPH0986448 A JP H0986448A JP 7267695 A JP7267695 A JP 7267695A JP 26769595 A JP26769595 A JP 26769595A JP H0986448 A JPH0986448 A JP H0986448A
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JP
Japan
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cab
vehicle frame
amount
cabin
acceleration
Prior art date
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Pending
Application number
JP7267695A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Sonehara
努 曽根原
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3軸方向の運動と3軸回りの回動を抑え、乗
り心地を改善する。 【解決手段】 車枠25の各車輪支持部に車高センサ3
1を、キヤブ3に前後・左右・上下の各加速度センサ61
a,61b,62a,62b,63a,63bを設ける。キヤブと車枠の
間に連結した6個の油圧アクチユエータ19にストロー
クセンサ28を設ける。各車高センサから車枠の路面に
対する相対変位量を求め、各ストロークセンサから車枠
に対するキヤブの3軸方向の相対変位量と3軸回りの相
対回動量を求め、各加速度センサからキヤブの3軸方向
の加速度と3軸回りの加速度を求める。車枠の相対変位
量と、キヤブの相対変位量と相対回動量と、キヤブの相
対変位量と相対回動量の各微分値と、キヤブの相対変位
量と相対回動量の各積分値と、キヤブの3軸方向の加速
度と3軸回りの加速度とから振動制御量を求め、該振動
制御量に対応して各油圧アクチユエータ19の油量を加
減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車枠に対しキヤブが
空気ばねを備えた油圧式懸架機構により支持される、キ
ヤブの姿勢制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本出願人の先願である特願平6−378
62号に係るキヤブの姿勢制御装置では、車枠に対しキ
ヤブを支持する6本の油圧アクチユエータへの指令電圧
を、油圧アクチユエータのストロークセンサと各車輪の
懸架機構の車高センサの各検出値に基づく制御則により
求めている。例えば、車枠の前後変位量ΔX からキヤブ
の前後変位量X2までの伝達関数は、次の式で表される。
【0003】
【式14】 上の式(14)において、通常積分項のゲインKx3 は小
さくとるので、次の式で表されるものと見做すことがで
きる。
【0004】
【式15】 ただし、s:演算子 式(15)の分母の2次遅れの伝達特性のボード線図は
図9に示すようになり、式(15)の分子の1次進みの
伝達特性のボード線図は図10に示すようになる。した
がつて、上述した従来の姿勢制御装置の制御特性つまり
伝達関数は、図11に示すように、減衰率ζを大きくし
ても小さくしても、全体として共振点Wd付近でゲインが
1以上のピークをもつ特性を示し、入力に対し出力が増
幅されてしまう。
【0005】車枠の横変位量ΔY からキヤブの横変位量
Y2までの伝達関数、車枠の上下変位量ΔZからキヤブの
上下変位量Z2までの伝達関数についても同様のことがい
える。したがつて、上述のキヤブの姿勢制御装置では、
制御パラメータをいかに選んでも、制振効果が不十分な
周波数領域が存在するという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は上述の
問題に鑑み、3軸方向の振動と3軸回りの回転振動を抑
え、乗り心地を改善するとともに、平坦路でのキヤブの
車高を常にほぼ一定に保つ、キヤブの姿勢制御装置を提
供することにある。
【0007】本発明の他の課題は、キヤブの振動制御則
が入力に対し出力が増幅されるような伝達特性を含まな
い、キヤブの姿勢制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の構成は車枠の各車輪支持部に車高センサ
を、キヤブに前後・左右・上下の各加速度センサを設
け、キヤブと車枠との間に互いに向きが異なる6個の油
圧アクチユエータを連結し、各油圧アクチユエータにス
トロークセンサを設け、各車高センサから車枠の路面に
対する相対変位量を求め、各ストロークセンサから車枠
に対するキヤブの3軸方向の相対変位量と3軸回りの相
対回動量を求め、各加速度センサからキヤブの3軸方向
の加速度と3軸回りの加速度を求め、車枠の相対変位量
とキヤブの相対変位量および相対回動量と、キヤブの相
対変位量および相対回動量の各微分値と、キヤブの相対
変位量および相対回動量の各積分値と、キヤブの3軸方
向の加速度および3軸回りの加速度とから振動制御量を
求め、該振動制御量に対応して各油圧アクチユエータの
油量を加減するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明ではキヤブに3対の加速度
センサを、6個の各油圧アクチユエータにストロークセ
ンサをそれぞれ設け、車枠の各車輪支持部に車高センサ
を設ける。車枠の路面に対する相対変位量と、油圧アク
チユエータのストロークと、キヤブの車枠に対する相対
変位量と、キヤブに作用する加速度とに応じて、油圧ア
クチユエータを駆動し、キヤブのロール運動、ピツチ運
動、バウンス運動、前後運動、横運動、ヨー運動の振動
特性を改善するものである。
【0010】詳しくは、空気ばねを備えた6個の油圧ア
クチユエータは同一平面で互いに交差しないような関係
にあつて、車枠に対してキヤブを支持する。車枠と各車
輪支持部との間に車高センサを設け、各油圧アクチユエ
ータにストロークセンサを設け、キヤブに左右1対の前
後加速度センサと、上下1対の横加速度センサと、前後
1対の上下加速度センサとを設ける。
【0011】各車高センサから車枠の路面に対する相対
変位量を求め、各ストロークセンサから車枠に対するキ
ヤブの3軸方向の相対変位量と3軸回りの相対回動量を
求め、各加速度センサからキヤブの3軸方向の加速度と
3軸回りの加速度(角加速度)を求める。
【0012】次いで、車枠の相対変位量とキヤブの相対
変位量とキヤブの相対回動量と、キヤブの相対変位量の
微分値とキヤブの相対回動量の微分値と、キヤブの相対
変位量の積分値とキヤブの相対回動量の積分値と、キヤ
ブの3軸方向の加速度と3軸回りの加速度とから振動制
御量を求め、該振動制御量に対応して各油圧アクチユエ
ータの油量を個別に加減する。
【0013】
【実施例】図1は本発明に係るキヤブの姿勢制御装置の
油圧回路図、図3は同姿勢制御装置のブロツク図であ
る。図1に示すように、機関により駆動される油圧ポン
プ4は、油槽2から油を吸い込み、管5から逆止弁6を
経て管7の蓄圧器8へ供給する。管7への油圧を所定値
に保つために、油圧監視手段Aが備えられる。つまり、
管5の油圧を検出する油圧センサ9の検出値が所定値を
超えると、切換弁12が切り換わり、管5の圧油の一部
が管10、切換弁12、管13、フイルタ27を経て油
槽2へ戻される。また、油圧ポンプ4の吐出口の油圧が
異常に高くなると、管5の圧油の一部が公知の逃し弁2
6、管13、フイルタ27を経て油槽2へ戻される。
【0014】管7の圧油は車枠25に対しキヤブ3の前
後・左中・上下部を支持する6個の各油圧アクチユエー
タ19へそれぞれ供給される。各油圧アクチユエータ1
9は車枠25とキヤブ3の間に、剛体自由度の適合条件
を満たさないように配置される。具体的には、6個の油
圧アクチユエータ19の内で、3個19FL,19FR,1
9RLはキヤブ3の前左右・後左の3点を支持する上下方
向のもの、他の3個は作用線が1点で交わることなくキ
ヤブ3を支持する同一水平面内にあるものである。
【0015】各油圧アクチユエータ19はシリンダ23
にピストン22を嵌装し、ピストン22から突出するロ
ツド24をキヤブ3に球継手などにより連結する一方、
シリンダ23を車枠25に球面軸受などにより連結して
なる。ピストン22により区画されるシリンダ23の両
端室は、ピストン22に設けた絞り通路により互いに連
通される。キヤブ3と車枠25との相対的変位量を検出
するストロークセンサ28が、各油圧アクチユエータ1
9に配設される。
【0016】車輪20を支持する車軸30ないし懸架部
材は、公知の油圧式緩衝器29により車枠25に支持さ
れる。油圧式緩衝器29はシリンダにピストンを嵌挿し
てなり、シリンダが懸架部材に、ピストンから突出する
ロツドが車枠25にそれぞれ連結される。シリンダと車
枠25との間にコイルばね21が介装される。コイルば
ね21の代りに、公知の板ばねにより車軸30を車枠2
5に支持してもよい。車枠25と車軸30との相対的上
下変位量を検出する車高センサ31が、車枠25の各懸
架機構に配設される。
【0017】管7の圧油は逆止弁14、一般的な中立位
置閉鎖型の電磁比例圧力制御弁からなる電磁油量制御弁
(以下、これを単に油量制御弁という)16、絞り18
aを経て蓄圧器ないし空気ばね18へ供給され、さらに
油圧アクチユエータ19のシリンダ23の端室へ供給さ
れる。シリンダ23の端室へ供給される油圧は、油圧セ
ンサ17により検出される。油量制御弁16が切り換わ
ると、シリンダ23の端室の油は油量制御弁16、逆止
弁15、管13、フイルタ27を経て油槽2へ戻され
る。
【0018】キヤブを支持する各油圧アクチユエータ1
9は独立に、逆止弁14,15、油量制御弁16、絞り
18a、空気ばね18、油圧センサ17、ストロークセ
ンサ28を備えている。図示を省略しているが、車高セ
ンサ31も車枠25の各懸架機構に備えられる。
【0019】各油量制御弁16はマイクロコンピユータ
からなる電子制御装置からの制御電圧に対応して、各油
圧アクチユエータ19の油圧をフイードバツク制御す
る。前後左中右の油圧アクチユエータ19を特定する場
合は、FL,FC,FR,RL,RC,RRの添字を付すことにす
る。例えば、各油圧アクチユエータ19のストローク変
化量はXcFL,XcFC,XcFR,XcRL,XcRC,XcRRと表するこ
とにする。
【0020】図2に示すように、キヤブ3の3軸方向の
加速度と3軸回りの加速度を検出するために、キヤブ3
に左右1対の前後加速度センサ61a,61bと、上下
1対の横加速度センサ62a,62bと、前後1対の上
下加速度センサ63a,63bとを設ける。式(1)で
表されるように、x軸回りの角加速度(ロール加速度)
φ2"は下上1対の横加速度センサ62a,62bにより
検出した加速度Gy3 ,Gy4 の差から求め、y軸回りの角
加速度(ピツチ加速度)θ2"は前後1対の上下加速度セ
ンサ63a,63bにより検出した加速度Gz5 ,Gz6 の
差から求め、z軸回りの角加速度(ヨー加速度)γ2"は
左右1対の前後加速度センサ61a,61bにより検出
した加速度Gx1 ,Gx2 の差から求める。
【0021】上述の油圧式姿勢制御装置において、ロー
ル加速度φ2"、ピツチ加速度θ2"、ヨー角加速度γ2"
は、次の式で表すことができる。
【0022】
【式1】 ただし、nφ1:車両諸元により決まる定数 nθ1:車両諸元により決まる定数 nγ1:車両諸元により決まる定数 キヤブの絶対空間に対するロール角φ2、ピツチ角θ2、
ヨー角γ2、キヤブ重心の前後変位量X2、横変位量Y2、
上下変位量Z2は、次の式で表すことができる。
【0023】
【式2】 ただし、φ:路面のロール角 θ:路面のピツチ角 Z :路面の上下変位量 Δφ:車枠の路面に対する相対的なロール角 Δθ:車枠の路面に対する相対的なピツチ角 Δγ:車枠の路面に対する相対的なヨー角 ΔX :車枠のキヤブ重心下方部分の前後変位量 ΔY :車枠のキヤブ重心下方部分の横変位量 ΔZ :車枠のキヤブ重心下方部分の上下変位量 Δφc :キヤブ重心の車枠に対する相対的なロール角 Δθc :キヤブの車枠に対する相対的なピツチ角 Δγc :キヤブ重心の車枠に対する相対的なヨー角 ΔXc:キヤブ重心の車枠に対する相対的な前後変位量 ΔYc:キヤブ重心の車枠に対する相対的な横変位量 ΔZc:キヤブ重心の車枠に対する相対的な上下変位量 ここで、車枠の路面に対する相対的なロール角Δφ、ピ
ツチ角Δθ、上下変位量Δxは、次の式により表され
る。
【0024】
【式3】 ただし、Bφ1〜Bφ4:車両諸元により決まる定数 Bθ1〜Bθ4:車両諸元により決まる定数 Bz1〜Bz4:車両諸元により決まる定数 XFL〜XFL:各油圧アクチユエータのストローク変化量 また、キヤブの車枠に対する相対的なロール角Δφc 、
ピツチ角Δθc 、ヨー角Δγc は、次の式により表され
る。
【0025】
【式4】 ただし、Aφ1〜Aφ6:車両諸元により決まる定数 Aθ1〜Aθ6:車両諸元により決まる定数 Aγ1〜Aγ6:車両諸元により決まる定数 XcFL〜XcRR:車枠の路面に対する相対車高変化量 キヤブの加速度Gx1 ,Gx2 ,Gy3 ,Gy4 ,Gz5 ,Gz6 と
式(1)を用い、キヤブのロール角φ2 ,ピツチ角θ2
,ヨー角γ2 の各微分値は、次の式により求まる。
【0026】
【式5】 ただし、Cφ1:車両諸元により決まる定数 Cθ1:車両諸元により決まる定数 Cγ1:車両諸元により決まる定数 また、キヤブ重心の前後変位量X2,横変位量Y2,上下変
位量Z2の各微分値は、次の式で表すことができる。
【0027】
【式6】 ただし、Cx1,Cx2:車両諸元により決まる定数 Cy1,Cy2:車両諸元により決まる定数 Cz1,Cz2:車両諸元により決まる定数 油圧アクチユエータにより与えるべきキヤブ重心回りの
トータルのロール制御トルクMφ、ピツチ制御トルクM
θ、ヨー制御トルクMγは、次の式で表すことができ
る。
【0028】
【式7】 ただし、Kφ1〜Kφ3:車両諸元により決まる定数 Kθ1〜Kθ3:車両諸元により決まる定数 Kγ1〜Kγ3:車両諸元により決まる定数 キヤブ重心の車枠に対する相対的な前後変位量ΔXc、横
変位量ΔYc、上下変位量ΔZcは、次の式により表され
る。
【0029】
【式8】 ただし、Ax1〜Ax6:車両諸元により決まる定数 Ay1〜Ay6:車両諸元により決まる定数 Az1〜Az6:車両諸元により決まる定数 油圧アクチユエータによりキヤブに与えるべき前後制御
力Fx、横制御力Fy、上下制御力Fzは次の式で表すことが
できる。
【0030】
【式9】 ただし、Kx1〜Kx3:車両諸元により決まる定数 Ky1〜Ky3:車両諸元により決まる定数 Kz1〜Kz3:車両諸元により決まる定数 以上の結果から、3軸回りの制御トルク Mφ, Mθ, M
γ、3軸方向の制御力Fx,Fy,Fzが求まるので、油圧ア
クチユエータを制御する制御電圧VcFL,VcFC,VcFR,Vc
RL,VcRC,VcRRは次の式により表される。
【0031】
【式10】 ただし、KφFL〜KφRR:車両と油圧系統の諸元により決
まる定数 KθFL〜KθRR:車両と油圧系統の諸元により決まる定数 KγFL〜KγRR:車両と油圧系統の諸元により決まる定数 KxFL〜KxRR:車両と油圧系統の諸元により決まる定数 KyFL〜KyRR:車両と油圧系統の諸元により決まる定数 KzFL〜KzRR:車両と油圧系統の諸元により決まる定数 制御電圧VcFL,VcFC,VcFR,VcRL,VcRC,VcRRを油量制
御弁に加え、油圧アクチユエータ駆動手段によりキヤブ
車高を調整し、フイードバツク制御を行えば、3軸方向
の振動の全周波数領域にわたり、路面ロール入力、ピッ
チ入力、バウンス入力からキヤブのそれぞれのモードま
での伝達関数のゲインを1以下にし、車枠のヨー入力、
前後入力、横入力からキヤブの各モードまでの伝達関数
のゲインを1以下にし、キヤブの振動特性を改善するこ
とができる。
【0032】次に、本発明による制御則の特性を検討す
るために、キヤブの3軸回りの回動と3軸方向の運動に
ついての運動方程式と伝達関数を求める。式(7)にお
いて、変位量が小さい範囲では、次の運動方程式が成り
立つ。
【0033】
【式11】 ただし、 Iφ:キヤブのロール慣性モーメント Iθ:キヤブのピツチ慣性モーメント Iγ:キヤブのヨー慣性モーメント Mc:キヤブの質量 上の運動方程式を変形しラプラス変換すると、次のよう
になる。
【0034】
【式12】 ここで、極低周波入力に対する応答は s→0とした場合
に、高周波入力に対する応答はs→∞とした場合に相当
するから、 s→0の時 φ2/φ→1, θ2/θ→1, γ2/Δγ→
1, X2/ΔX→1, Y2/ΔY→1, Z2/Z→1 s→∞の時 φ2/φ→0, θ2/θ→0, γ2/Δγ→
0, X2/ΔX→0, Y2/ΔY→0, Z2/Z→0 となり、極低周波においてはキヤブのロール角変位量、
ピツチ角変位量、上下変位量は路面のそれと一致し、キ
ヤブのヨー角変位量、前後変位量、横変位量は車枠のそ
れと一致する。また、高周波においてはキヤブのロール
角変位量、ピツチ角変位量、上下変位量は路面の変位の
影響を受けず、キヤブのヨー角変位量、前後変位量、横
変位量は車枠の変位の影響を受けない。
【0035】式(12)において、積分項は車高制御を
行うためのものであり、基本的には周波数0付近でのみ
影響をもつようにするために、積分項のゲインKφ3,K
θ3,Kγ3,Kx3 ,Ky3 ,Kz3 は十分小さく設定する。
【0036】車枠の前後変位量φからキヤブの前後変位
量φ2 までの伝達関数、車枠の横変位量θからキヤブの
横変位量θ2 までの伝達関数、車枠の上下変位量γから
キヤブの上下変位量γ2 までの伝達関数、車枠の前後変
位量ΔX からキヤブの前後変位量X2までの伝達関数、車
枠の横変位量ΔY からキヤブの横変位量Y2までの伝達関
数、車枠の上下変位量ΔZ からキヤブの上下変位量Z2ま
での伝達関数は、それぞれ次の式(13)で表すことが
できる。
【0037】
【式13】 したがつて、上の式(13)で表される伝達関数は、式
(15)のものと比べてみれば分るように、1次進みの
項がないから、Kφ1,Kφ2,Kθ1,Kθ2,Kγ1,Kγ2,
Kx1 ,Kx2 ,Ky1 ,Ky2 ,Kz1 ,Kz2 を適当な値に設定
することにより、全周波数領域にわたりゲインを1以下
に抑えることができる。
【0038】図3に示すように、本発明は上述の原理に
基づきキヤブ3の振動を抑え、キヤブ3の姿勢を常に路
面に対しほぼ平行に保つように制御するものである。す
なわち、キヤブ3の6点と車枠25との間に、空気ばね
18を備えた6個の油圧アクチユエータ19を同一平面
で互いに交差しないように互いに向きを異にして連結
し、相対変位量・回動量算出手段35により各油圧アク
チユエータ19に配設したストロークセンサ28と、車
枠25と各車輪支持部(車軸30)の間に配設した車高
センサ31との各信号から、キヤブ3の前後・左右・上
下の3軸方向の相対変位量と3軸回りの相対回動量とを
求め、絶対速度・絶対回動速度算出手段36によりキヤ
ブ3に配設した3対の加速度センサ61a,61b,6
2a,62b,63a,63bの各信号から、キヤブ3
の前後・左右・上下の3軸方向の絶対速度と3軸回りの
絶対回動速度(絶対角速度)とを求め、振動制御量算出
手段37により相対変位量および相対回動量と相対変位
量および相対回動量の微分値(絶対速度および絶対回動
速度)と相対変位量および相対回動量の積分値とから振
動制御量を求め、油量制御手段39により振動制御量に
対応して各油圧アクチユエータ19の油量を加減するも
のである。
【0039】図4〜7はマイクロコンピユータからなる
電子制御装置により、上述の制御を行う制御プログラム
の流れ図である。本制御プログラムは所定時間ごとに繰
り返し実行する。p11〜p25,p41〜p46,p51〜p57
は制御プログラムの各ステツプを表す。p11で制御プロ
グラムを開始し、p12で初期化を行い、p13で図6に示
す油圧保持ルーチンへ移り、油圧保持手段Aの切換弁1
2を駆動し、出力油圧pmを所定値pcに保つ。
【0040】p14で路面に対する車枠25の相対車高変
化量XFL〜XRRを読み込み、p15で各油圧アクチユエータ
19のストロークXcFL〜XcRRを読み込む。p16でキヤブ
の3軸方向の加速度を読込み、p17でキヤブの3軸回り
の絶対角加速度と3軸方向の絶対速度を求める。p18で
路面に対する車枠25の相対的なロール角Δφ、ピツチ
角Δθ、上下変位量ΔZ を求める。p19で車枠25に対
するキヤブ3の相対的なロール角Δφc 、ピツチ角Δθ
c 、ヨー角Δγc を求め、p20で油圧アクチユエータ1
9によりキヤブ3に加える、キヤブ重心回りのトータル
のロール制御トルク Mφ、ピツチ制御トルク Mθ、ヨー
制御トルク Mγを求める。
【0041】p21で車枠25に対するキヤブ重心の前後
変位量ΔXc、横変位量ΔYc、上下変位量ΔZcを求め、p
22で油圧アクチユエータ19によりキヤブ3に与える、
前後変位制御力Fx、横変位制御力Fx、上下制御力Fzを求
める。p23で各油量制御弁16の制御電圧VcFL〜VcRRを
求め、p24で図6に示す油圧アクチユエータ駆動ルーチ
ンへ移り、各油量制御弁16により各油圧アクチユエー
タ19の油量を加減し、p25で終了する。
【0042】図6に示すように、油圧保持ルーチンはp
41で開始し、p42で油圧保持手段Aにより油圧ポンプ4
の出力油圧mを読み込む。p43で出力油圧pmが所定値pc
よりも大きい否かを判別し、出力油圧pmが所定値pcより
も小さい場合は、p44で切換弁12を閉じて出力油圧pm
を上げ、出力油圧pmが所定値pcよりも大きい場合は、p
45で切換弁12を開いて出力油圧pmを下げて所定値pcに
保ち、p46で本プログラムへ戻る。
【0043】図7に示すように、油圧アクチユエータ駆
動ルーチンはp51で開始し、p52で各油圧センサ17か
ら各油圧アクチユエータ19の油圧pFL〜pRRを読み込
み、p53で油圧pFL〜pRRをフイードバツク電圧VsFL〜Vs
RRに変換する。p54で前述の制御電圧VcFL〜VcRRと電圧
VsFL〜VsRRから各油量制御弁16の励磁電圧VeFL〜VeRR
を求める。p55で各油量制御弁16を励磁し、各油圧ア
クチユエータ19へ供給しまたは排出する油量QFL〜QRR
を加減し、p56で各油圧アクチユエータ19を駆動し、
p57で本プログラムへ戻る。
【0044】図8に示すように、各油圧アクチユエータ
19への油量QFL〜QRRは、各油量制御弁16の励磁電圧
VeFL〜VeRRにより加減される。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、キヤブの車枠に対する
相対変位量と車枠の路面に対する相対変位量に加え、キ
ヤブの加速度をも使つた制御則としたので、キヤブのロ
ール、ピツチ、ヨー、前後、横、上下の6自由度の振動
特性が改善され、乗り心地が大幅に向上し、平坦路での
キヤブの車高が常にほぼ一定に保たれ、視認性が向上す
る。
【0046】6個の油圧アクチユエータとストロークセ
ンサに同一仕様のものを使用できるので、製造原価を節
減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る姿勢制御装置の油圧回路図であ
る。
【図2】同姿勢制御装置における加速度センサの配置を
示すキヤブの斜視図である。
【図3】同キヤブの姿勢制御装置のブロツク図である。
【図4】同キヤブの姿勢制御プログラムの流れ図であ
る。
【図5】同キヤブの姿勢制御プログラムの流れ図であ
る。
【図6】同キヤブの姿勢制御プログラムの流れ図であ
る。
【図7】同キヤブの姿勢制御プログラムの流れ図であ
る。
【図8】油量制御弁の励磁電圧と油量との関係を表す線
図である。
【図9】従来の姿勢制御装置の制御特性を表す線図であ
る。
【図10】従来の姿勢制御装置の制御特性を表す線図で
ある。
【図11】従来の姿勢制御装置の制御特性を表す線図で
ある。
【符号の説明】
3:キヤブ 16:油量制御弁 17:油圧センサ 1
9:油圧アクチユエータ20:車輪 25:車枠 2
8:ストロークセンサ 31:車高センサ 35:相対
変位量算出手段 36:振動制御量算出手段 39:油
量制御手段 61a,61b:前後加速度センサ 62
a,62b:横加速度センサ 63a,63b:上下加
速度センサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車枠の各車輪支持部に車高センサを、キヤ
    ブに前後・左右・上下の各加速度センサを設け、キヤブ
    と車枠との間に互いに向きが異なる6個の油圧アクチユ
    エータを連結し、各油圧アクチユエータにストロークセ
    ンサを設け、各車高センサから車枠の路面に対する相対
    変位量を求め、各ストロークセンサから車枠に対するキ
    ヤブの3軸方向の相対変位量と3軸回りの相対回動量を
    求め、各加速度センサからキヤブの3軸方向の加速度と
    3軸回りの加速度を求め、車枠の相対変位量とキヤブの
    相対変位量および相対回動量と、キヤブの相対変位量お
    よび相対回動量の各微分値と、キヤブの相対変位量およ
    び相対回動量の各積分値と、キヤブの3軸方向の加速度
    および3軸回りの加速度とから振動制御量を求め、該振
    動制御量に対応して各油圧アクチユエータの油量を加減
    することを特徴とする、キヤブの姿勢制御装置。
  2. 【請求項2】前記油圧アクチユエータは空気ばねを備え
    ており、前記加速度センサは左右1対の前後加速度セン
    サと上下1対の横加速度センサと前後1対の上下加速度
    センサとからなる、請求項1に記載のキヤブの姿勢制御
    装置。
JP7267695A 1995-09-21 1995-09-21 キヤブの姿勢制御装置 Pending JPH0986448A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6446282A (en) * 1987-08-12 1989-02-20 Sony Corp Recording and reproducing device
JP2012148631A (ja) * 2011-01-18 2012-08-09 Equos Research Co Ltd 車両
JP6154946B1 (ja) * 2016-08-02 2017-06-28 茂喜 宮森 三輪自動車

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US10589792B2 (en) 2016-08-02 2020-03-17 Shigeki MIYAMORI Three-wheeled vehicle

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