JPH0985376A - バネ形成装置及びその方法及びその製造物 - Google Patents

バネ形成装置及びその方法及びその製造物

Info

Publication number
JPH0985376A
JPH0985376A JP24585695A JP24585695A JPH0985376A JP H0985376 A JPH0985376 A JP H0985376A JP 24585695 A JP24585695 A JP 24585695A JP 24585695 A JP24585695 A JP 24585695A JP H0985376 A JPH0985376 A JP H0985376A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spring
winding
wire rod
wire
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP24585695A
Other languages
English (en)
Inventor
A Kemp Mark
エイ. ケンプ マーク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BADONEISU TECHNOL CORP
VADNAIS TECHNOL CORP
Original Assignee
BADONEISU TECHNOL CORP
VADNAIS TECHNOL CORP
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BADONEISU TECHNOL CORP, VADNAIS TECHNOL CORP filed Critical BADONEISU TECHNOL CORP
Priority to JP24585695A priority Critical patent/JPH0985376A/ja
Publication of JPH0985376A publication Critical patent/JPH0985376A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Wire Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】バネの寸法その他のパラメータを均一化する。 【解決手段】クイル14の固定されたアウトレット18
から線材16を送り出し、巻き加工ツール20の巻き加
工面24に当接せしめて線材16を湾曲させ、バネ30
を形成する。LVDT32のプローブ33は、バネ30
の形成の際に線材16の位置を検知し、LVDT32は
その位置を示す信号を出力する。巻き加工ツール20
は、この信号に基づいて巻き加工面24の位置を制御す
る。1つのバネの形成を終えたらレーザ装置66によっ
て巻き加工面24の位置を検知し、次のバネを形成する
際に、その位置に巻き加工面24を調整してバネを形成
する。したがって、1つのバネにおいては、全巻き部に
渡ってバネのパラメータを均一に維持することができ
る。また、複数のバネにおいては、前バネに渡ってパラ
メータを均一に維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バネを形成するバ
ネ形成装置及びその方法及びその製造物に係り、特に厳
格な公差で再生可能なパラメータを有するバネを形成す
るバネ形成装置及びその方法及びその製造物に関する。
【0002】
【従来の技術】コイルバネを形成するためのバネ巻き装
置が従来より知られている。1990年1月16日にo
hdai等に対して与えられた米国特許第4,893,
491号(”Asahi-Seiki Manufacturing Company,Limi
ted”に譲渡)は、コイルバネを形成するバネ巻き装置
及びその方法に関して述べている。線材は、クイル(線
材ガイド)から形成面に送られる。形成面は、コンピュ
ータ制御の下、カム機構を含む駆動装置によってクイル
の先端付近に移動される。線材は、クイルから形成面に
送られると、そこで曲げられる。形成面を回動させ、ク
イルから送られる線材を、様々な方向に曲げることで、
予め設定した様々な形状及びサイズのコイルバネを形成
することができる。コイルバネが、その所定の形状及び
サイズに達すると、形成面は、駆動システム及びカム機
構によってクイルの先端から引き離され、今度は切断ツ
ールが前進してきて、形成されたコイルバネをクイルか
ら送られる線材より切断する。
【0003】ohdai等の米国特許第4,893,4
91号において記載されたバネ巻き装置は、ツール搭載
フレーム上に搭載された様々な切断ツールや巻きツール
を提供している。これらのツールは、バネの形成面と同
様に、クイルの先端に対して相対的に位置決めできるも
のとなっている。ここで、ツール搭載フレームは、クイ
ルが通過可能な開口部を有する。これにより、ツール搭
載フレームの前面及び背面に対し、各ツールがクイルの
先方に近づけたり、クイルから遠ざけたりすることを可
能にしている。クイルの先端の直前付近に、様々なツー
ルを搭載する構成により、コイルバネを形成する際に種
々の曲げ方を実現することができる。さらに、この装置
のコンピュータ制御を通して、様々な寸法を有するコイ
ルバネを形成するもできるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、線材の
寸法の変動、バネ巻き装置の剛性の変動(がたつき)、
機械上の各ツールの磨耗の度合の変動のため、厳格な公
差を要求される用途に使用する特定のバネ、またはバッ
チのバネを形成することは非常に困難である。係る問題
は、一部の例示である。バネ巻き装置の形成面は、限ら
れた精密さでクイルの先端に相対して繰り返し配置する
ことができるに過ぎないからである。
【0005】クイルから送り出されるロールまたはロッ
トの線材は、円、方形、樽、その他の断面構造(様々な
変動を包含する)を有する。化学的な変動は、線材を構
成する化学合成物に含まれる炭素量に依存して存在す
る。異なる化学合成物は、線材の伸張力や弾性係数を変
える。これらの線材の変動は、厳密な公差のコイルバネ
を得る上での困難性を招来する。
【0006】線材の潤滑性の差異によって、線材を曲げ
るために形成面で線材に必然的に加えられる力の大きさ
が変化する。表面条件および表面仕上げが異なるからで
ある。表面条件及び表面仕上げの差異は、形成面で形成
されるコイルバネの寸法の変動の原因となる。さらに、
線材は金属であるため、温度変動によって特定の温度で
線材が縮んだり、伸びたりすることにより、コイルバネ
の寸法の変動をさらに助長する。
【0007】また、バネの形成に使用される線材のロッ
トまたはロールに、種々の応力が取り込まれる。線材が
引っ張られる等して、その線材のロットにおいて伸張力
が変化するだけではなく、引っ張り工程が線材に様々な
キャスト(cast)やねじれ(helix)をもたらす。さら
に、線材は大きなコイルで運搬される。したがって、線
材は、内部から外側に、コイルを通して様々キャストや
ねじれを持つに至る。さらに、多くのバネが、特定のバ
ネ巻き装置の同一のツールと同一の形成面によって形成
される。この反復に起因してツールに力が加えられ、ツ
ールの形成面は磨耗に応じて時間の経過と共に変化す
る。この磨耗は、バネを形成する際の一定性をさらに損
なわせる。
【0008】線材の条件または他のパラメータの変動、
線材を曲げる形成面及び他のツールの磨耗、クイルの略
先端に繰り返し配置する際の形成面の位置決めにおける
変動のため、特定のバッチのコイルの中で、各コイルバ
ネの様々なパラメータの不均一性を招来する。多くの工
業的な用途の中で、厳密な公差で一定のパラメータを有
するコイルバネを提供することが要求される。これらの
公差は、1つのバネにおける各巻き部に関して、またバ
ッチやロットのバネにおける各バネに関して厳密でなけ
ればならない。このような厳密な公差を要求するバネの
用途の1つとしては、オフィスの複写機に使用される巻
きバネクラッチがある。係るバネクラッチは、米国ミネ
ソタ州のReell Precision Manufacturing Corprationに
よって製造されている。
【0009】バネを巻くことに関する様々な他の要素
は、1つのバネおよび/またはバッチのバネのパラメー
タの不均一性をさらに生み出す。例えば、上記の如く、
バネがバネ巻き装置によって形成された後に切断された
とき、バネを形成面から隔てることが可能である場合、
ストレスが加えられ、様々なパラメータの分布が広くな
る。さらに、形成面によって曲げられた後のバネの不均
一な熱処理は、コイルバネのパラメータにおける一層の
変動を導く。したがって、バネが均一な分布を有さない
温度で熱処理される炉にバネを入れた場合、バネの寸法
またはその他のパラメータの変動が生じ得る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、線材より1ま
たは複数のバネを形成するための装置を提供する。この
装置は、固定アウトレットから、該固定アウトレットと
の位置関係を変更可能な巻き加工面に対して線材を送り
出す手段と、線材を監視し、湾曲した線材の物理的特性
を示す出力信号を生成する手段と、前記出力信号を受け
取り、これに基づいて制御信号を生成する制御手段と、
前記物理的特性をバネの形成中において実質的に均一に
維持するように、前記巻き加工面の位置関係を調整する
ために前記制御信号に応じて移動させる移動手段とを備
える。固定アウトレットは、線材を進路に案内し、線材
は巻き加工面によって湾曲され曲げられる。
【0011】本発明の好適な実施の態様に拠れば、監視
手段は、バネの径を示す線材の位置を検知する検知手段
を含む。検知手段は、線材を送り出す送り手段の固定ア
ウトレットと相対して位置する線形可変差動トランスを
有することが好ましい。
【0012】本発明の他の実施の態様に従えば、検知手
段は、線材の表面にレーザビームを照射するためのレー
ザ装置と、レーザビームの反射を受光する手段とを含む
ことが好ましい。他の実施の態様に拠れば、検知手段
は、固定アウトレットと相対して位置する誘導ゲージ装
置を含む。さらに、移動手段は、巻き加工面を調整する
ための圧電変換器を含むことが好ましい。
【0013】さらに、線材からバネを形成する方法は、
固定された線材アウトレットに関する位置に巻き加工面
を微調整する。線材を監視し、湾曲した線材の物理的性
質を示す出力信号を生成する。巻き加工面の位置は、続
いて、出力信号に基づいて生成された制御信号に応じて
微調整され、バネの形成中において、物理的性質は実質
的に均一に維持される。
【0014】さらに、本発明の他の実施の形体に拠れ
ば、複数のバネを形成する方法が提供される。1つめの
バネは、線材を固定アウトレットを介して線材を送って
巻き加工面に当接し、線材を巻くべく前記巻き加工面で
線材を湾曲せしめることによって形成される。1つめの
バネを形成後、巻き加工面は、固定アウトレットに関す
る所定の位置から引き離される。巻き加工面は、実質的
に、引き離す前の巻き加工面の位置に微調整される。引
き離す前と、微調整した後の巻き加工面の位置が検知さ
れ、それを示す位置信号が生成される。2つめのバネを
形成するため引き離す前に検知された位置の信号に基づ
いて、巻き加工面は粗調整の後、微調整される。
【0015】上記の様々な新規なる利点及び特徴は、請
求の範囲において指摘している。しかしながら、本発明
とその利点及びその使用によって得られる他の事項に関
してより理解するためには、以下の実施の形態を参照さ
れたい。
【0016】
【発明の実施の形態】本実施の形態に係るバネ巻き装置
を図1〜図3を参照しながら説明する。図1及び図2
は、図3に示すコイルバネの如きバネを形成するために
調整可能な巻き加工部(コイリングポイント)を有する
バネ巻き装置10の構成を示す図である。図2に示す、
バネ巻き装置10は、標準的なコンピュータ制御による
バネ巻き装置12を含んでおり、巻き加工ツール20に
対して固定アウトレットから線材16を送り出すための
クイル14を有する。巻き加工ツール20は、バネ30
を形成すべく線材を曲げるために線材を湾曲させる巻き
加工面24を有する巻き加工部22を含む。バネ巻き装
置10は、バネを形成する際にバネ巻き加工部を調整す
るためのシステム11をさらに含む。
【0017】巻き加工ツール20は、巻き加工部22を
調整するためのシステム11の一部である圧電変換スラ
イド26を更に含む。圧電スライド26は、図1に示す
ように、巻き加工部22に接続され、また駆動機構及び
カム機構28によってバネ巻き装置12に接続されてい
る。線形可変差動トランス(LVDT)32は、バネ3
0を形成する際に線材16の位置を検知するために使用
され、また、圧電スライド26に搭載された、図5に示
す圧電変換器50を制御するための制御信号を生成する
コンピュータ40に出力信号を供給するために使用され
る。圧電変換器50は、コンピュータ制御によるバネ巻
き装置12が、巻き加工部22を巻き加工面24によっ
て線材16を湾曲させる部所に移動した後に、LVDT
32からの出力信号に基づいて巻き加工部22を微調整
する。
【0018】システム11のレーザ54は、1つめのバ
ネが形成された後にバネ巻き装置12によって巻き加工
部が引っ込められる前に、巻き加工面24の位置を検知
するために用いられる。レーザ54は、圧電スライド2
6に動作可能に搭載された圧電変換器50に対する制御
信号を生成するコンピュータ40に供給する位置信号を
生成する。巻き加工部22が、コンピュータ制御による
バネ巻き装置12によって2つめのバネを形成するため
に所定位置に移動されたとき、レーザ54による位置検
知に基づいて生成された制御信号に応じて、圧電変換器
50は、巻き加工面22を調整し、それが引っ込められ
る前に検知された位置に合わせる。
【0019】以下、図1〜図5を参照してバネ巻き装置
10の詳細を説明する。図1、図2は、夫々バネ巻き装
置10の物理的な構成と制御構成とを示す図である。こ
こでは、標準的なバネ巻き装置12が使用されている。
この標準的なバネ巻き装置としては、例えば愛知県の”
Asahi-Seiki Manufacturing Company,Limited”の”Asa
hi-Seiki NTF2”が好ましい。この標準的なバネ巻き装
置12は、バネの巻き加工をコンピュータ制御する機械
である。NTF2のような機械は、Ohdai等に付与さ
れ、”Asahi-Seiki Manufacturing Company,Limited”
に譲渡された米国出願第4,893,491に記載され
ている。
【0020】コンピュータ制御によるバネ巻き装置12
は、送りローラ34を通して進路に線材16を送り出す
固定アウトレット18を有するクイル14を含む。コン
ピュータ制御の下、バネ30を形成するために様々なツ
ールが、固定アウトレット19との関係において適切な
位置に移動される。図1に示すように、巻き加工ツール
20、曲げ加工ツール42、係止軸端部過剰曲げ加工ツ
ール(バネを係止する脚又は指(以下、係止軸端部)を
オーバベントするツール)38、切断ツール36、LV
DT32及び曲げ加工マンドレル45は、固定アウトレ
ット18との関係において夫々適切な位置に移動される
ツールである。例えば、コンピュータ制御によるバネ巻
き装置12が、最初のバネの形成を開始するとき、送り
ローラ34が動作し、線材16が固定アウトレット18
を通して送り出される。曲げ加工ツール20は、4分の
1巻きを形成するために所定位置に移動される。曲げ加
工ツール20は、その後引き離され、係止軸端部曲げ加
工ツール42及び曲げ加工マンドレル45が、図3に示
す第1の係止軸端部81の形成を開始するために、固定
アウトレット18との関係において適切な位置に移動さ
れる。その後、曲げ加工ツール42は、固定アウトレッ
トとの関係において適切な位置から引き離され、係止軸
端部過剰曲げ加工ツール38が、第1の係止軸端部(to
e)81を所望の形状に曲げるために使用される。係止
軸端部過剰曲げ加工ツール38及び曲げ加工マンドレル
45は、その後引き離され、巻き加工ツール20が、コ
イルバネ30のコイル本体87の形成を開始するため、
固定アウトレットの下流に位置決めされる(その位置
は、固定アウトレット18との関係で移動可能)。コイ
ル本体部87の形成の後、巻き加工ツール20は、コン
ピュータ制御によるバネ巻き装置12の制御の下で引き
離される。短い時間(この間にバネ30は、線材16か
ら切断される)の経過の後、工程が繰り返されることに
より第2のバネが形成される。第2のバネの形成中、バ
ネ巻き装置12の制御の下で巻き加工ツール20は、第
2のバネのコイル本体を形成するため、巻き加工面24
を微調整する。バネ巻き装置は、単に巻き加工面を微調
整するだけであるから、コイル本体において外径の寸法
誤差が約0.003インチのバネが形成される。
【0021】なお、所望する、様々なサイズ、形状、タ
イプのバネを形成し提供するため、適当な数と種類のツ
ールを使用し、それを適宜固定アウトレット18との関
係おいて適切な位置に移動することができることは言う
までもない。例えば、バネ巻き装置は、コイルバネの形
成に使用するものに限定されるものではない。円錐形状
のバネ、または小さな径から徐々に大きな径になるバネ
も、バネ巻き装置12の制御に基づいて形成可能であ
る。更に、巻き加工面は、様々なバネを形成するために
2ヵ所の作業面を有する巻き加工面(two point coilin
g surface)であっても良い。
【0022】また、使用可能な線材のタイプは、多伎に
及ぶことは言うまでもない。例えば、円、方形、または
樽状の断面構造を有する線材を使用可能であるが、これ
らに限定されるものではない。多くのタイプ及びサイズ
のコイルバネが、本バネ巻き装置10によって可能であ
ることが認識されよう。一定の内径または外径を有する
従来のコイルバネは、実に様々な線材より形成可能であ
る。
【0023】形成可能なバネの一例が図3Aに示されて
いる。コイルバネ31は、2つの径を有するバネであ
り、第2部分82の内径よりも大きい内径を有する第1
部分80を含む。第1及び第2部分の外径もまた寸法が
異なる。バネ巻き装置12は、コンピュータ制御の下、
様々な寸法をのバネを製造することができ、また、図3
Bに示すような1つの内径と外径を有する一定サイズの
本体部分のバネを容易に製造することができる。
【0024】以下、説明の便宜のため、図3B〜3Dに
示すバネ30(一定の内径及び外径の本体部87)の製
造に関しての実施の形態を説明する。バネ30は、長さ
90の全体に渡って外径88、内径84の本体部87を
有する。コイルバネ30は、特定の巻き数の巻き部8
3、85を含み、それらは各々内径84、外径88であ
る。係止軸端部81は、特定の用途において、コイルバ
ネを接続するために形成される。例えば、係止軸端部
は、記録紙を繰り返し連続的に送る複写機において使用
される電気クラッチと接続するために使用される。この
ような用途において、バネは、厳密な公差で、全体に渡
り一定の寸法で製造されなければならない。寸法、特に
巻き部83の内径及び外径は、巻き部85の寸法と同一
でなければならない。バネ30の寸法は、特定のバネ自
体に関して一定である必要があるだけではなく、バッチ
やロットにおいても、バネの寸法は、一定のパラメータ
に維持されなければならない。厳密な公差と一定性を有
するパラメータの必要性のため、コンピュータ制御によ
るバネ巻き装置12は、以下に説明するバネ巻き装置1
0を構築するために他の要素と結合される。
【0025】図1及び図2に示すように、バネ巻き装置
10は、コンピュータ制御によるバネ巻き装置12に加
え、巻き加工部22を制御するシステム11を含む。そ
して、バネを形成する際に、コイルバネ30の様々なパ
ラメータが、巻き加工部22(すなわち巻き加工面2
4)を調整することにより制御される。バネ巻き装置1
0は、LVDT32より信号を受信するコンピュータ4
0(例えば、Compaq 386s,20MHz)を含む。
【0026】本実施の形態においては、LVDT32と
して、”PCA-499”プローブを備えた”Schaevitz DTR-4
51”デジタル変換器を用いている。LVDT32は、コ
イルバネ30のパラメータの計測のため、図4に示すよ
うに配置される。LVDT32は、コイルバネ30が形
成されている間、巻き加工面24から湾曲した線材の位
置を検知する。線材の検知は、固定アウトレット18と
の相対的な位置関係としてなされ、出力信号は、湾曲し
た線材の物理的な特性を示している。線材の位置は、固
定アウトレット18の下流側のいずれの場所においても
検知することができ、巻き加工面24によって湾曲され
る前であると、後であるとを問わない。本実施の形態に
おいては、LVDT32は、コイルバネ30のコイル本
体87の部分を形成するために線材16が巻き加工面2
4から湾曲した後のコイルバネ30の内径84を検知す
る位置に配される。内径30は、寸法誤差を制御される
パラメータとなっている。内径は、コイルの半径、すな
わち径の2分の1を検知することによって計測する。
【0027】内径は、位置検出器であるLVDT32を
用いてバネ巻き装置10によって制御される唯一のパラ
メータではない。外径制御のための計測は、外径の計測
が可能な位置にLVDTを配置することによって行うこ
とができる。両パラメータを異なる時間に制御するとき
は、内径及び外径の両位置を検知する位置に配置すれば
良い。
【0028】LVDT32のプローブ33によって計測
した距離の変動に比例したアナログ信号は、信号条件回
路35を経由して入力/出力回路48に供給され、ここ
で、LVDT32からのアナログ信号は、アナログ−デ
ジタル変換器52によってデジタル化される。係る計測
のための設定された基準位置は既知であり、LVDT3
2は、ソフトウェア64の制御に基づいてCPU62に
供給されるデジタル信号によって、LVDT32のプロ
ーブ33の位置との差分を示す。標準的なPID制御
(Proportional Integral Differential Contorol)
が、LVDT32からのアナログ信号をデジタル化した
信号に基づいて制御信号を生成する制御アルゴリズムと
して使用される。これらのデジタル制御信号は、CPU
62によって入力/出力回路に供給され、デジタル−ア
ナログ変換器56によってアナログ信号に変換される。
次いで、アナログ制御信号は、増幅器46に供給され
る。増幅器は、バネを形成するときにコイルバネ30の
内径84を実質的に均一に維持するために曲げ加工面2
4を微調整する圧電スライド(piezo slide)に備えら
れた圧電変換素子50を駆動するためにアナログ信号を
増幅する。本実施の形態においては、増幅器として”Ke
pco BOP 100-4M電源”を採用している。
【0029】LVDT32によってなされる位置検出
は、他の装置によって形成されるバネのパラメータにお
ける変動を示している。レーザゲージは、ビームが線材
上を離れる点を利用する。反射したビームは、レーザビ
ーム検知器によって受光される。公知の三角測量技術
が、反射したビームの検知から距離変動を計測するため
に使用される。
【0030】また、鉄をベースにした素材の位置検出に
は、誘導プローブを使用することもできる。バネを形成
する際に、バネのパラメータを示す線材の位置を検知す
る方法は他にも多数あり、上記の装置に限定されるもの
ではない。
【0031】圧電変換器50は、圧電スライド(piezo
slide)26に動作可能に搭載され、巻き加工部22
(巻き加工面24)を固定アウトレット18との関係に
おいて適切な位置に微調整する。図5に、圧電変換器5
0を搭載した圧電スライド26が示されている。本実施
の形態においては、圧電変換器として、”Physik Instr
umente GmBH and Comany 844.60 LVPZ”の圧電アクチュ
エータを採用している。この圧電変換器50は、およそ
0.0035インチ移動する能力を有する。したがっ
て、線材16の湾曲を制御するために曲げ加工位置22
を微調整(粗い調整との対比)することができ、LVD
Tによる位置検知に応じて制御されるパラメータを、バ
ネの形成中、実質的に均一に維持することができる。
【0032】図5は、圧電変換器50を搭載した圧電ス
ライド26を示しており、図5Aは正面図、図5Bは平
面図、図5C及び図5Dは、両側面図である。圧電スラ
イド26は、動作可能に巻き加工部22に接続された第
1のスライド72を有する。第2のスライド74は、コ
ンピュータ制御によるバネ巻き装置12によって制御さ
れるカム機構及び駆動機構28によって、コンピュータ
制御によるバネ巻き装置12に接続されている。スライ
ド26は、圧電変換器50に係る手法により巻き加工部
の微調整を可能ならしめるギャップ76を含む。本実施
の形態においては、圧電スライドは、おおよそ6インチ
の長さであり、ギャップは、圧電変換器50を約0.0
035インチの距離だけ移動させることが可能である。
第1のスライド72は、第2のスライド74とピン75
によって連結されている。圧電変換器50は、嵌挿孔7
8及び嵌挿孔77に両端を挿入されている。増幅器46
から制御信号を受け取ると、圧電変換器50は、それに
応じてスライド72をスライド74と相対して移動させ
る。スライド74は、駆動機構及びカム機構28に固定
されている。この移動は、巻き加工面24の微調整に変
換される。圧電変換器50は、バネ巻き装置10が50
メートル/分のスピードでバネを形成中において、巻き
加工面24を400Hzで微調整することが可能であ
る。
【0033】以上、バネ巻き装置10による1つのバネ
の形成に関して詳細に述べた。2つのバネの形成の開始
時にパラメータを制御するためには、巻き加工部22を
調整するためのシステム11の付加的な要素が使用され
る。1つめのバネが形成された後、巻き加工面22は、
コンピュータ制御によるバネ巻き器12によって、固定
アウトレット18との関係において適切な位置から引き
離される。その後、クイル14から送られた線材16よ
り1つめのバネを切断する切断ツール36が使用され
る。巻き加工面22を、2つめのバネのコイル本体が一
定の開始パラメータ(本実施の形態においては、1つめ
のバネの径84と等価な内径)で形成される位置に配置
するためレーザ54が使用される。
【0034】レーザ54は、巻き加工面22を引っ込め
て1つめのバネを切断する前に、巻き加工面24の位置
を検知するために使用される。レーザ装置(例えば、”
Keyence LC2100”)は、レーザボックス68の制御に基
づいてレーザビーム部66より、巻き加工面24の1つ
の部所に3つのビームを夫々異なる角度で照射する。レ
ーザビーム部66は、反射したビームを受光する。反射
したビームの角度に関する信号は、レーザボックス68
に供給され、三角測量の技術を用いてレーザ装置54か
ら巻き加工面22に至る距離を示す信号が生成される。
距離信号は、レーザボックス68によって提供され、入
力/出力回路58を介してCPU62に供給される。デ
ジタルの距離信号は、ソフトウェア64の制御に基づい
てCPU62によって生成される。この距離信号は、入
力/出力回路48に供給され、デジタル−アナログ変換
器56によって、デジタル信号からアナログの距離制御
信号に変換される。このアナログ信号は、増幅器46に
供給されて圧電変換器50を駆動するために増幅され、
これにより巻き加工面24が微調整される。
【0035】レーザ装置54は、1つめのバネの形成後
であってコンピュータ制御によるバネ巻き装置12によ
って巻き加工面22を引っ込める前に、巻き加工面24
とレーザ装置54の距離を計測し、コンピュータ40に
関連するメモリ(不図示)にこの計測結果を保持する。
2つめのバネを形成するため、コンピュータ制御による
バネ巻き装置12によって固定アウトレット18に対し
て適切な位置に巻き加工面22が移動されたとき、レー
ザ装置54は、移動後の巻き加工面24の距離を検知
し、引っ込める前の位置と比較するための距離信号を提
供する。デジタル距離信号は、圧電変換器50によって
1インチの100万分の40以内に巻き加工面24の微
調整を制御するための比較結果に基づいて生成される。
【0036】したがって、バネの形成中においてLVD
T32によって検知される位置に応じて制御されるパラ
メータは、2つめのバネの形成の初期においてレーザ装
置54を用いて巻き加工面24を微調整することによっ
て制御される。1度、内径84の正確な位置がLVDT
32によって検知されたら、コンピュータ40は、レー
ザ信号の代わりにLVDT信号を使用し、これにより圧
電変換器50を制御し、形成されている2つめのバネの
パラメータを制御する。この例においてレーザ装置54
によって計測される巻き加工面24の位置は、他の特定
の計測装置(例えば、LVDT、誘導ゲージ等)によっ
ても計測することができ、レーザ装置54に限定される
ものではない。
【0037】以下、図1〜図5と、図6及び図7のフロ
ーチャートを参照しながら、1または複数のバネの形成
方法に関して述べる。先ず、コンピュータ制御によるバ
ネ巻き装置12は、線材16を送りローラ34からクイ
ル14を通して固定アウトレット18に送り、その固定
アウトレット18から下流方向に伸ばして進路を案内し
て線材16を送り出す。巻き加工ツール20は、4分の
1巻きを形成するために所定の位置に移動される。次い
で、巻き加工ツールが引き離された後、バネ巻き装置1
2は、図3に示す係止軸端部81のための最初の直線部
分の形成を開始すべく、線材をその進路から湾曲させる
ために、曲げ加工ツール42及び曲げ加工マンドレル4
5を所定の位置に移動させる。所望の係止軸端部81が
形成されたら、係止軸端部曲げ加工ツール42は、曲げ
加工マンドレル45及び固定アウトレット18から引き
離され、係止軸端部過剰曲げ加工ツールが、最初の直線
部分を曲げ加工し、図3に示す所望の形状の第1の係止
軸端部81を形成するために前方に移動される。
【0038】係止軸端部81の形成後、残りの全ての係
止軸端部曲げ加工ツールは、固定アウトレット18から
引き離され、バネ30の内径パラメータを制御するため
の信号を出力し、また線材の監視を開始するLVDT3
2が所定の部所に移動される。巻き加工部22は、コン
ピュータ制御によるバネ巻き装置12によって、圧電ス
ライド26により巻き加工部に動作可能に接続されたカ
ム機構及び駆動機構28を用いて、固定アウトレット1
8との関係において適切な位置に粗調整される。巻き加
工部22(巻き加工面24)の粗調整は、0.003イ
ンチの寸法誤差を含む径を有するバネの形成を可能にす
る。LVDT32は、LVDT32のプローブ33がコ
イルバネ30の所望の内径84を計測可能な部所に配置
される。このLVDTは、前述したようにバネ30が線
材16から形成される時に、バネ30のコイルの外径ま
たは内径を制御するために使用される。
【0039】図6に示すように、LVDT32を位置決
めした後、巻き加工ツール20の巻き加工部22は、形
成を完了したバネから最後のツールの位置に微調整され
る。1つめのバネを形成する際には、巻き加工面24を
予め設定された基準位置へ微調整し、さらに続いてバネ
を形成する際には、レーザ54によって計測された最後
のツールの位置が使用される。巻き加工ツールを最後の
ツールの位置に微調整(1つめのバネの形成のときは、
予め設定された基準位置に微調整)し、LVDT32に
有効なデータが存在するときにコイル本体のための送り
を開始し、送りの停止及び径を制御する工程は、図7の
フローチャートに示すように、コンピュータ制御による
バネ巻き装置12からの信号によって実行される。
【0040】バネのコイル本体の径制御を開始する信号
を受け取ると(図7参照)、レーザ装置54は、巻き加
工ツール20の巻き加工面24を、微調整するために使
用される。この場合、2つめのバネを形成する際はツー
ルの最後の位置に微調整し、最初の1つのバネを形成す
る場合には設定された基準位置に微調整する。レーザ装
置54は、コイル本体87を形成するためにコンピュー
タ制御によるバネ巻き装置12によって巻き加工面22
を微調整する際に、その巻き加工面24の位置を検知す
る。ソフトウェア64の制御に基づいてコンピュータ4
0は、レーザ装置から距離信号を受け取る。前述のよう
に、コンピュータ40は、距離信号を生成する。その距
離信号は、増幅器46に供給されると共に、巻き加工部
22を微調整するために圧電スライド26に備えられて
いる圧電変換器50に供給される。このとき、2つめの
バネを形成する場合には、1つめのバネの形成の後の巻
き加工ツール20の位置に微調整され、一方、最初の1
つめのバネを形成する場合には、予め設定された基準位
置に微調整される。最初の1つのバネの形成の際の距離
制御信号は、レーザ計測の結果を設定された基準位置と
比較することにより生成され、また、その後のバネに関
しては、距離制御信号は、前回のバネのコイル本体の形
成後であって巻き加工面22を引っ込める前に、レーザ
装置54によって計測した位置との比較によって生成さ
れる。
【0041】次いで、コイルバネ30のコイル本体の形
成のため、線材16が送られる。LVDT32が内径に
係る位置する際に有効なデータが存在するときは、レー
ザ装置54からの信号が中断され、コイル本体の形成中
の径制御がLVDT32による位置検出に基づいて達成
されたことを示している。
【0042】LVDT32は、今、そのLVDTからの
信号に基づいてなされた圧電変換器50による調整によ
って、コイルバネ30の径の制御を開始する位置にあ
る。LVDT32によって連続的に計測をしながら、巻
き加工部22の巻き加工面24は、外径88及び内径8
4のコイルバネ30を形成するため、固定アウトレット
18から送られる線材をその進路より湾曲せしめる。巻
き加工面24は、固定アウトレット18から送られてく
る線材16の進路と直交する第1の平面に対して約10
〜15°の角度をなす第2の平面内に位置する。係る角
度は、コイルバネに関するの所望のパラメータに依存し
て予め決定される。
【0043】現在形成しているバネ30の径を監視して
いるLVDT32は、線材の位置の変化があるか否かを
そのLVDT32のプローブ33によって検知して、そ
の旨を示す信号(アナログ信号)を生成する。前述の標
準的なアルゴリズムにしたがって制御信号を生成するコ
ンピュータ40は、このアナログ信号を受け取る。そし
て、圧電スライド26に動作可能に搭載された圧電変換
器50を駆動するために、増幅器46に制御信号が供給
される。したがって、バネ30の残り部分が形成される
とき、LVDT32は、誤差を正すべく監視しているパ
ラメータの制御のため、最小400Hzで信号を供給す
る。
【0044】図7に示すように、バネの形成中にそのパ
ラメータの統計が計算され、そしてコイルバネ30のパ
ラメータの変化に関する誤差が印刷される。また、バネ
の内径84は、LVDT32によって制御される。その
制御は、コンピュータ制御によるバネ巻き装置12から
の信号がなくなるまで、すなわち、該信号がバネ30の
所望の長さ90が達成され、固定アウトレット18から
送られる線材16が停止したことを示すまで行われる。
図7に示すように、径の制御は、この方法が終了するま
で(”Q”がタイプ入力されるまで)、各々のバネの形
成に関して繰り返し動作する。
【0045】バネのサイズ、バネの長さ、バネの変動、
例えば、図3Aに示すような第1部分が第2部分よりも
大きな径を有するバネは、コンピュータ制御によるバネ
巻き装置12により巻き加工部を微調整することにより
提供される。圧電変換器50による微調整は、パラメー
タの変動が低減するように、そのパラメータを制御す
る。圧電変換器50を介してなされる巻き加工部22の
制御は、前述したように、機械の変動、ツールの磨耗、
線材の変動による巻き加工工程の変動を正す。
【0046】バネが所望のパラメータで形成されたら、
コイルバネは、切断ツール36によって、固定アウトレ
ット18から送られた線材16から切断される。コイル
バネ30が、固定アウトレット18から送られた線材1
6より切断されたとき、図6及び図7に示されている手
順が、他のバネを形成するために繰り返して実行され
る。2つめのバネは、1つめのバネの形成後であって固
定アウトレット18との関係で適切な位置から巻き加工
部22が引き離される前にレーザ装置54によって巻き
加工部22の位置を検知することから始まる。他のバネ
を形成するため、レーザ装置54からの信号に基づいて
巻き加工ツールが微調整され、コンピュータ制御による
バネ巻き装置12によって最初の直線部分が形成され、
巻き加工ツールが再度微調整される。
【0047】コイルバネ30が線材16から切断された
後、コイルバネ30は、捕獲プローブ44及び移送機
(chute)60(図4参照)によって、ストレスを軽減
する炉70に徐々に移送される。捕獲プローブ44は、
切断ツール36によって切断されたコイルバネを捕獲
し、緩やかにコイルバネ30を移送機60内に置く。移
送機60は、コイルバネ30を炉70に移送する。この
ような緩慢な移送により、コイルバネが切断された後に
跳ねまわることにより加えられるストレスに起因してコ
イルバネのパラメータの変動が広がることを避けること
ができる。
【0048】炉70は、米国ミネソタ州、ミネアポリス
のDespatch Industriesによって設計された連続加熱処
理炉(continuous heat treatment oven)である。ま
た、炉70は、全範囲に渡って均一な温度分布を提供す
る、コンティニュアス・フロー・オーヴン(continuous
flow oven)であり、炉を通過する各バネが同一の条件
で熱処理される。この炉は、平均速度1.6インチ/分
で移送する移送ベルトを有する。そして、この炉は、こ
の移送ベルトの全体に渡って一定の温度分布を維持す
る。このような一定の熱処理は、コイルバネのパラメー
タの変動を軽減する。フロー・オーヴンは、実質的に外
部と遮断されており、バネが500°F±1°Cの温度
で熱処理されることが好ましい。コイルバネは、約20
分間処理される。
【0049】バネ巻き装置10が複数のバネを形成する
際、バネは各々4〜7秒毎に切断され、またこの周期で
各バネを形成した後に巻き加工ツール20を引っ込め、
それを再度適切な位置に移動する必要がある。線材は、
送りローラ34を介して毎分約50メートルで送られ
る。システム11の全体は、約400Hzで動作する。
また、LVDT32及びレーザ装置54からの計測は、
400Hzで行われ、これにより圧電変換器は適切に調
整される。単に巻き加工部22の粗調整を行うコンピュ
ータ制御によるバネ巻き装置は、前述の微調整を行うバ
ネ巻き装置10によって提供されるような一定性と厳密
な公差を備えたコイルバネ30を得ることができない。
係る一定性は、コイルバネ30のパラメータにおいて、
1つのバネの全巻き部に渡って、また全バネに渡って提
供される。バネ巻き装置10に拠れば、バネの外径を約
0.00020インチの標準偏差内で制御することがで
きる。一方、微調整の制御を行わない場合には約0.0
0055インチの標準偏差であるから、200%以上の
改良である。内径を制御した場合において、32個のバ
ネについての外径に関してマイクロメータを用いた寸法
の試験を行なった結果は、表1の通りである。
【0050】
【表1】
【0051】 バネ 微調整あり 微調整なし 1 0.5690 0.5722 2 0.5691 0.5723 3 0.5691 0.5726 4 0.5691 0.5727 5 0.5691 0.5727 6 0.5691 0.5728 7 0.5691 0.5728 8 0.5692 0.5728 9 0.5692 0.5731 10 0.5693 0.5731 11 0.5693 0.5731 12 0.5693 0.5732 13 0.5694 0.5732 14 0.5694 0.5733 15 0.5694 0.5734 16 0.5694 0.5734 17 0.5694 0.5735 18 0.5694 0.5735 19 0.5694 0.5735 20 0.5695 0.5735 21 0.5695 0.5736 22 0.5695 0.5736 23 0.5695 0.5736 24 0.5695 0.5737 25 0.5696 0.5737 26 0.5696 0.5738 27 0.5696 0.5739 28 0.5696 0.5740 29 0.5696 0.5740 30 0.5696 0.5741 31 0.5696 0.5743 32 0.5697 0.5743 平均 0.5694 0.5734 標準偏差 0.00020 0.00055 さらに、1つのコイルバネの外径は、全巻き部に渡って
1000分の1インチ未満の変動で一定性が維持されて
いる。
【0052】上記の説明においては、コイルバネの径の
制御は、内径か外径のいずれかに向けられる。バネに関
する他のパラメータ(比のパラメータ)、すなわち、バ
ネのねじり比(torsion rate)、圧縮比(compression
rate)、引張比(extensionrate)も、同様に重要であ
る。
【0053】内径および外径のパラメータの制御のため
の巻き加工ツールの微調整と同様の手法で、圧縮バネの
形成中にピッチツールまたは巻き加工面を微調整するこ
とにより、圧縮比の制御を行うこともできる。巻き加工
部22(巻き加工面24)の位置をを制御するためにバ
ネの外径の位置を計測するLVDTを使用する代わり
に、フォースプローブ(force probe)を使用し、バネ
が形成されているときに圧縮比を示す、湾曲したバネの
力を検知する。検知された力は、線材16が固定アウト
レット18から送り出されるときに、巻き加工面のピッ
チの制御に使用され、これにより機械の変動、ツールの
磨耗、線材の変動に起因する巻き加工の工程における圧
縮比の変動を補償することができる。
【0054】フォースプローブによってなされる計測
は、圧電変換器50を圧電スライド26に搭載し、コイ
ルバネの径を制御する際にコンピュータ40によって制
御するのと同様の手法で、ピッチ制御ツールまたは巻き
加工面ツールに備えた圧電変換器を制御するために使用
することができる。線材のピッチは、固定アウトレット
による進路から線材が湾曲している時に制御される。引
張ゲージ(strain gauge)のようなフォースプローブ
は、LVDT32が径を示す位置の検出に使用されるの
と同様に、バネの形成中における係る力を計測し、信号
をコンピュータ40に供給することに使用される。レー
ザ装置54は、コイルバネの形成時における最初の径の
制御と同様に正確なピッチで圧縮バネの形成を開始する
ことにおいても使用される。LVDTまたはレーザ装置
は、力を決定するために既知の素材の湾曲を検知するこ
とにも使用される。
【0055】圧縮バネの圧縮比は、引張ゲージまたは他
の同様の力検知装置によって検知される力に応じてバネ
の径を変化させることによっても制御し得る。形成され
ている圧縮バネの力が圧縮比に基づいて変化したとき、
力を示す信号がコンピュータに供給され、そして、これ
によって生成される制御信号が巻き加工面の微調整を制
御してバネの径を変化させる(圧縮比を制御する)。
【0056】ねじりバネのねじり比及び引張バネの引張
比もまた、引張ゲージまたは他の同様な力検知装置によ
って検知された力に応じてバネの径を変化させることに
よって制御することができる。形成中のねじりバネまた
は引張バネの力が、ねじり比または引張比の変化に基づ
いて変化したとき、力を示す信号がコンピュータに供給
され、そして、これによって生成される制御信号が巻き
加工面の微調整を制御し、ねじりバネまたは引張バネの
径を変化させる(ねじり比または引張比を制御する)。
【0057】上記実施の形態における記載は、説明の便
宜のためであって、順序、形状、サイズ、組合わせは、
本発明の趣旨の範囲において、広く解釈されるべきであ
る。
【発明の効果】以上説明したように本発明に拠れば、1
つのバネの全巻き部に渡って、また全バネに渡ってバネ
のパラメータの一定性と厳密な公差を維持することがで
きるという効果がある。
【0058】
【図面の簡単な説明】
【図1】線材よりバネを形成する際に使用される様々な
要素を模式的に示す図である。
【図2】本実施の形態に係るの電気的な構成を示すブロ
ック図である。
【図3A】2つの径を有するバネの一例を示す図であ
る。
【図3B】一定の内径及び外径を有するバネの一例を示
す斜視図である。
【図3C】一定の内径及び外径を有するバネの一例を示
す側面図である。
【図3D】一定の内径及び外径を有するバネの一例を示
す正面図である。
【図4】図1に示すツールの位置を変えた状態を示す図
である。
【図5A】本実施の形態に係る圧電変換器及び圧電スラ
イドの正面図である。
【図5B】本実施の形態に係る圧電変換器及び圧電スラ
イドの平面図である。
【図5C】本実施の形態に係る圧電変換器及び圧電スラ
イドの側面図である。
【図5D】本実施の形態に係る圧電変換器及び圧電スラ
イドの側面図である。
【図6】本実施の形態に係るバネの巻き方法を示すフロ
ーチャートである。
【図7】図6のフローチャートにしたがって形成されて
いるバネのパラメータの制御に関するフローチャートで
ある。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線材よりバネを形成するバネ形成装置で
    あって、 固定アウトレットから、該固定アウトレットとの位置関
    係を変更可能な少なくとも1つの巻き加工面に向かって
    進路を案内して線材を送り出し、該巻き加工面によって
    線材を進路から湾曲せしめて線材を曲げ加工する手段
    と、 前記巻き加工面によって線材が前記進路から湾曲したと
    きに、線材を直接的に検知することによって線材を監視
    し、湾曲した線材の物理的特性を示す出力信号を生成す
    る手段と、 前記出力信号を受け取り、これに基づいて制御信号を生
    成する制御手段と、 前記物理的特性をバネの形成中において実質的に均一に
    維持するように、前記巻き加工面の位置関係を調整すべ
    く前記制御信号に応じて移動する移動手段と、 を備えることを特徴とするバネ形成装置。
  2. 【請求項2】 前記監視手段は、バネの径を示す線材の
    位置を検知する検知手段を含むことを特徴とする請求項
    1記載のバネ形成装置。
  3. 【請求項3】 前記移動手段は、前記巻き加工面を調整
    する圧電変換器を含むことを特徴とする請求項1記載の
    バネ形成装置。
  4. 【請求項4】 前記監視手段は、バネの圧縮比、ねじり
    比、および/または引張比を示す前記湾曲した線材の力
    を検知する手段を含むことを特徴とする請求項1記載の
    バネ形成装置。
  5. 【請求項5】 前記監視手段は、バネのピッチを示す線
    材の位置を検知する検知手段を含むことを特徴とする請
    求項1記載のバネ形成装置。
  6. 【請求項6】 線材よりバネを形成するバネ形成方法で
    あって、 固定された線材アウトレットに関係する位置に少なくと
    も1つの巻き加工面を配置し、 固定された線材アウトレットを介して線材を送って前記
    巻き加工面に当接し、線材を巻くべく前記巻き加工面で
    線材を湾曲せしめ、 前記固定アウトレットの下流で前記巻き加工面により湾
    曲された線材を直接的に検知し、湾曲した線材のパラメ
    ータを示す、線材の物理的な性質を検知し、それを示す
    出力信号を生成し、 バネの形成中において、前記パラメータが実質的に均一
    に維持されるように、前記出力信号に基づいて前記巻き
    加工面の位置を調整する、 ことを特徴とするバネ形成方法。
  7. 【請求項7】 前記パラメータはバネの径であり、該バ
    ネの径は、バネの第1の巻き部からバネの第2の巻き部
    に渡って一定であることを特徴とする請求項6記載のバ
    ネ形成方法により形成されたバネ。
  8. 【請求項8】 前記パラメータはバネのピッチであり、
    該バネのピッチは、バネの第1の巻き部からバネの第2
    の巻き部に渡って一定であることを特徴とする請求項6
    記載のバネ形成方法により形成されたバネ。
  9. 【請求項9】 前記パラメータは、バネの圧縮比、ねじ
    り比、および/または引張比を示す力であることを特徴
    とする請求項6記載のバネ形成方法により形成されたバ
    ネ。
  10. 【請求項10】 請求項6記載のバネ形成方法によって
    形成した複数のバネを含むロット、バッチまたはグロー
    スのバネ群であって、 前記物理的特性は、前記バネの各々の径であり、前記複
    数のバネは、請求項6記載のバネ形成方法で形成されて
    いない同様の複数のバネ群の標準偏差の2分の1に満た
    ない標準偏差の径の分布を有することを特徴とするバネ
    群。
JP24585695A 1995-09-25 1995-09-25 バネ形成装置及びその方法及びその製造物 Withdrawn JPH0985376A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24585695A JPH0985376A (ja) 1995-09-25 1995-09-25 バネ形成装置及びその方法及びその製造物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24585695A JPH0985376A (ja) 1995-09-25 1995-09-25 バネ形成装置及びその方法及びその製造物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0985376A true JPH0985376A (ja) 1997-03-31

Family

ID=17139859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24585695A Withdrawn JPH0985376A (ja) 1995-09-25 1995-09-25 バネ形成装置及びその方法及びその製造物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0985376A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112155612A (zh) * 2020-09-29 2021-01-01 常州延顺光电科技有限公司 医用软性内窥镜的钳道管及制备方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112155612A (zh) * 2020-09-29 2021-01-01 常州延顺光电科技有限公司 医用软性内窥镜的钳道管及制备方法
CN112155612B (zh) * 2020-09-29 2024-06-14 常州延顺光电科技有限公司 医用软性内窥镜的钳道管及制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5477715A (en) Adaptive spring winding device and method
JP2001526117A (ja) プログラム式サーボ・モーターにより品質制御された多重コイルばねの成形方法及び成形装置
JP3172221B2 (ja) コイルばねの製造方法
JP2003211228A (ja) U字状チューブの長さ制御装置及び制御方法、チューブ折曲げ機構及び折曲げ方法
JP2024026150A (ja) ケーブル処理機械の矯正装置および矯正ユニットを操作する方法
JPH0985376A (ja) バネ形成装置及びその方法及びその製造物
JPS6025208B2 (ja) 細長い品物を曲げ加工するプロセスと装置
EP0756907B1 (en) Method to control between rolling stands the drawing of the rolled stock and relative device
KR102001604B1 (ko) 가변 롤포밍 장치
EP0621096B1 (en) Device for forming drilled needle blanks
US10525515B2 (en) Roll-bending processing method and processing device
KR102301336B1 (ko) 가변 롤포밍 장치
EP3021996B1 (en) Spring forming device, method for forming a helical spring and corresponding computer program
JP6670931B2 (ja) 巻き取り装置の管理方法、および対応するデバイス
US5747693A (en) System for taking transverse measurements
EP1136616A3 (de) Verfahren und Vorrichtung zur Vorformung von Stahldrähten
JP3129448B2 (ja) 機械的部品の線形寸法検定用検定ゲージおよび装置並びに対応の加工法
US4416131A (en) Process and apparatus for monitoring length and diameter of helical corrugated pipe
JPH0985375A (ja) バネ形成装置及びその方法
JP2019188440A (ja) ウェーブ巻きばねの形状調整装置
JP4506148B2 (ja) インダクタの製造装置
EP0445296B1 (en) Wire tension control device
JPH105869A (ja) 板材の切断装置
JP4050508B2 (ja) コイルばねの製造方法
JPS62225903A (ja) ライナ被覆管の厚み測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20021203