JPH0984452A - 植物のための湿潤粉体物 - Google Patents

植物のための湿潤粉体物

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JPH0984452A
JPH0984452A JP7271758A JP27175895A JPH0984452A JP H0984452 A JPH0984452 A JP H0984452A JP 7271758 A JP7271758 A JP 7271758A JP 27175895 A JP27175895 A JP 27175895A JP H0984452 A JPH0984452 A JP H0984452A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 植物の育成や保存のためにその根部や切断部
分に施すための材料の一つとして、その調製が簡単であ
り、かつ植物の生育状態を良好に維持することができる
湿潤粉体物を提供する。 【解決手段】 本発明の湿潤粉体物101は、腐植質の
形成に関与する微生物を生きた状態で保持する微生物保
持体に対し、水を主体とする液体を流通させ、その流通
によって微生物保持体中の微生物を液体中に生きた状態
で混入させることにより得られる活性液体Lを無機物質
粉体102に含ませたものとして構成される。このよう
な湿潤粉体物101を例えば栽培用の土床など、植物の
支持媒体として使用した場合には、栽培される植物はそ
の活性液体Lを吸収し、含有される微生物の作用により
その成長が促され、また生育状態も良好に維持すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は植物の育成あるいは
保存等に使用される湿潤粉体物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、農作物や園芸植物等の植物を育成
するための土床としては、天然の土壌に適宜肥料を配合
したものが主に使用されている。一方、植木等を移植や
出荷のために土床から取り出して保存する場合には、周
辺の土とともに取り出された植木の根部を外側からムシ
ロ等で覆うことが行われている。また、水栽培用の草花
や苗木の根部、あるいは挿し木の切断部を被覆する場合
には、水苔等の保湿材料が使用されることもある。この
ように、植物の育成や保存に当たっては、特に水分や養
分を吸収する根や切断部分に対し、土や肥料あるいは保
湿材料等を適宜調製して施してやる必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、植物を健全
な状態で育成させるためには、これに施すための土や肥
料の成分あるいは生育のための条件等を、植物の種類に
応じて適宜調整してやる必要がある。しかしながら、最
適の条件設定を行うためには多くの経験と試行錯誤が必
要であり、また、その条件維持も面倒である。また、土
床から取り出された植物を保存する場合には、根部や切
断部分に対する土や保湿材料による被覆を相当慎重かつ
厳重に行わなければならず、手間と費用がかかる難点が
ある。
【0004】本発明の課題は、植物の育成や保存のため
にその根部や切断部分に施すための材料の一つとして、
その調製が簡単であり、かつ植物の生育状態を良好に維
持することができる湿潤粉体物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】本発明は
植物のための湿潤粉体物に係るものであって、上述の課
題を解決するために、腐植質の形成に関与する微生物を
生きた状態で保持する微生物保持体に対し、水を主体と
する液体を流通させ、その流通によって微生物保持体中
の微生物を液体中に生きた状態で混入させることにより
得られる活性液体を無機物質粉体に含ませたことを特徴
とする。このような湿潤粉体物を、例えば栽培用の土床
など植物の支持媒体として使用した場合には、栽培され
る植物はその活性液体を吸収し、含有される微生物の作
用によりその成長が促され、また生育状態も良好に維持
することができる。また、植物を土床や水栽培用基体等
から取り出して保存する場合においては、上記湿潤粉体
物によりその根部や切断部を覆うことで、その植物を長
期にわたり健全な状態に維持することができる。そし
て、該湿潤粉体物は、前述の活性液体を無機物質粉体に
適量混合ないし含浸させるだけで簡単に調製することが
できる。
【0006】以下、上述のような活性液体を製造する方
法について詳しく説明する。まず、微生物保持体は、腐
植質を主に含有したものとして構成することができる。
この場合、保持体に保持される微生物として、その腐植
質の形成に関与している微生物(例えば放線菌類、糞性
菌等の真菌類、酵母類等、以下腐植形成微生物という)
が使用されるが、目的に応じて他の微生物を付加しても
よい。
【0007】腐植質は、フルボ酸やフミン酸等の弱酸性
の低分子物質又はその鉄錯体を含有するものを用いるこ
とができ、特にフルボ酸を含むものが好ましく用いられ
る。腐植質に含有されるこれらの物質は、液体中に溶け
込んでそのpHを下げるので、嫌気性微生物(例えば大
腸菌や各種病原性微生物)が液体に混入してもその繁殖
が抑さえられ、腐植形成微生物のみを含んだ良質の活性
液体を得ることができる。特に、それら低分子物質が鉄
錯体となっている場合は、特開平6−39397号公報
に記載されているように、液体から活性酸素が発生する
反応が促進されるので、上記嫌気性菌の繁殖をより効果
的に抑さえることができる。ここで、微生物保持体中に
おける上記弱酸性の低分子物質の含有量は、上記効果が
不足しない範囲で調整され、例えば5重量%以上が適当
である。
【0008】微生物保持体は、さらに具体的には、上記
腐植質を粘土鉱物等の粘結物質とともにペレット状に成
形したものを用いることができる。これにより、液体中
での保持体の形状維持力が高まり、また微生物及び腐植
質放出の持続性が改善されて、保持体の寿命を延ばすこ
とができる。このような微生物保持体として、例えばエ
ンザイム株式会社からEZ−901の商品名で市販され
ている腐植ペレットを使用することができる。
【0009】微生物を保持する微生物保持体は、水分や
栄養素等、微生物を生きた状態に保つのに必要な物質
や、保持体自身の形状を維持するための物質等により構
成され、液体と接触しない状態では微生物を捕獲維持す
る一方、液体と接触することにより、捕獲していた微生
物を液体中に放出する機能を有する。ここで「生きた状
態」とは、保持体中の水分量が低く抑さえられていた
り、低温にさらされたりして、微生物がその生命活動を
一時的に停止した状態も含むものとする。なお、保持体
に保持させる微生物は、保持体成形前にその形成物質に
含まれるようにしても、成形後に保持体内に侵入させて
もいずれでもよい。
【0010】一方、活性液体のベースとなる液体は、水
を主体とし、かつ微生物が生存可能な液体が使用され
る。ここで、微生物の生存状態を極端に妨げない範囲で
あれば、種々の成分が溶解した液体を用いてもよく、例
えば微生物の生命維持や増殖に効果のある成分を溶解さ
せておくことができる。
【0011】上記のような保持体が容器等に集積され、
適当な循環通路を介して液体が流通・循環されて、保持
体中の微生物が液体中に混入することにより活性液体が
生成される。このとき、微生物とともに保持体の構成物
質が液体中に流出する場合がある。また、微生物は、保
持体の構成物質や液体中に溶解した物質等を消費しなが
ら、保持体中で、あるいは循環される液体中で増殖する
場合がある。
【0012】このような活性液体を無機物質粉体に混合
あるいは含浸させることにより、本発明の湿潤粉体物が
得られる。ここで、無機物質粉体に対する活性液体の配
合量は、使用される無機物質粉体の種類及び湿潤粉体物
の使用用途により適宜調整されるが、例えば苗床や挿し
木用の土床等に使用する場合には、得られる湿潤粉体物
の粘性が、そこで支持される植物が倒れずに上方へ立ち
上がった状態を維持できるものとなり、かつ植物に対し
活性液体が不足なく供給されるものとなるように調整す
ることが望ましい。具体的には、無機物質粉体の配合重
量を1とした場合に、活性液体の重量は、おおむね0.
5〜4の範囲で調整される。また、含まれる活性液体は
弱酸性に維持されていることが望ましく、具体的にはそ
のpHが6.8以下、より望ましくは6.5以下である
ことが望ましい。活性液体を弱酸性とすることで、微生
物の活動を活発化することができ、また植物の生育状態
をより良好なものとすることができる。しかしながら、
pHがあまりに小さくなり過ぎると微生物の活動あるい
は植物の生育が却って妨げられることとなるので、その
値は5以上、望ましくは5.5以上の範囲で調整するの
がよい。
【0013】次に、使用される無機物質粉体として、多
孔質のセラミック粒子を含有する粉体を特に好適に使用
することができる。これにより、例えば植物の生育状態
をさらに良好に維持することができる。
【0014】上述のような粉体としては、含水アルミニ
ウムケイ酸塩を主成分とする各種粘土鉱物及びその精製
物(以下単に粘土鉱物という)を特に本発明に好適に使
用することができる。その代表的なものとして、スメク
タイト、モンモリロナイト、ベントナイトのほか、カオ
リナイト、ハロイサイト、パイロフィライト、セリサイ
ト、クロライト、イライト等、及びそれらの精製物を使
用することができる。さらに、各種粘土鉱物の複数種を
混合して使用することもできる。また、上記各種粘土鉱
物と類似の組成あるいは結晶構造を有する合成無機物質
も使用できる。そのような合成無機物としては、例えば
合成スメクタイト(例えば製品名:スメクトン、クニミ
ネ工業株式会社)を好適に使用することができる。一
方、粘土鉱物以外にも、活性白土、珪藻土、活性アルミ
ナ等各種無機物質粉体を使用できる。また、それらを粘
土鉱物と混合して用いることもできる。
【0015】上述のような粉体は保水性に優れ、また自
身が水分を吸収して膨潤することにより適度な粘性を生
ずるために、例えば栽培用の植物支持媒体あるいは植物
保存用の根部ないし切断部の被覆材として、特に好適に
使用することができる。ここで、上記粘土鉱物は弱いア
ルカリ性を示すものが多く、これに配合された活性液体
のpHを弱酸性とするために、植物に有害な影響を及ぼ
さない酸性物質をpH調整剤として添加することができ
る。そのような酸性物質としては、例えば木酢液、酢
酸、その他の脂肪酸等の各種有機酸類や、弱酸性を示す
鉱物類等を好適に使用することができる。また、木炭の
粉末を配合することもpHを調整する上で有効である。
そのようなpH調整剤の添加量は、活性液体のpH値が
前述の範囲内のものとなるように調整される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明のいくつかの実施の
形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の湿潤
粉体物の製造方法とその使用例を概念的に示している。
すなわち、無機物質粉体としての多孔質セラミック粉
末、例えば含水アルミニウムケイ酸塩を主成分とする粘
土鉱物粉末102と、活性液体Lとを所定量配合して練
り混ぜることにより湿潤粉体物101を得ることができ
る。なお、無機物質粉体のなかで特に吸水速度の大きい
ものを使用する場合には、活性液体Lをふりかけて放置
するだけで、あえて積極的な混合を行わなくとも湿潤粉
体物101が得られる場合がある。また、含水アルミニ
ウムケイ酸塩の含有量が特に大きい粘土鉱物粉末(例え
ば合成スメクタイトあるいは精製スメクタイト等)を使
用する場合、その粘土鉱物粉末が水分の吸収により膨潤
したりゲル化する場合もある。
【0017】上述のようにして得られた湿潤粉体物10
1を、例えば挿し木用の支持媒体として使用する場合に
は、例えば同図(b)に示すように、容器103内に所
定の厚さでこれを敷きつめ、植物本体から切り取られた
枝等の植物部分104の切断部側をその湿潤粉体物10
1に差し込んで保持させる。植物部分104は湿潤粉体
物101に含まれる活性液体Lを吸収するとともに、
(c)に示すように、その湿潤粉体物101中に根10
4aを張ることとなる。
【0018】ここで、粘土鉱物粉末102と活性液体L
との混合比率は、湿潤粉体物101の粘性が、植物部分
104が倒れずに上方へ立ち上がった状態を維持でき、
かつ植物部分104に対し活性液体が不足なく供給され
るように調整されている。例えば、粘土鉱物粉末102
の重量を1とした場合の、活性液体Lの重量は0.5〜
4の範囲である。なお、植物部分104による吸収ない
しは蒸発により、湿潤粉体物101中の活性液体Lの量
が減少した場合には、図1(b)に示すように、活性液
体Lを湿潤粉体物101の表面に振りかけてこれを補っ
てやればよい。
【0019】ここで、植物部分104の正常な生育を維
持するためには、湿潤粉体物101に含まれる微生物の
活動が妨げられないように、そのpH値が弱酸性となる
ように調整することが望ましく、具体的にはそのpH値
を5〜6.8、望ましくは5.5〜6.5の範囲となる
ように調整するのがよい。ここで、粘土鉱物は多くの場
合弱塩基性を示すことが多く、そのまま活性液体Lを混
練したのでは湿潤粉体物101のpHが塩基性に偏って
しまう場合が生じうる。この場合は、微生物の活動に悪
影響を及ぼさない適当な酸性物質、例えば木酢液、木炭
粉末、酢酸等を湿潤粉体物101に対し、そのpH値が
上述の範囲内のものとなるように添加すればよい。さら
に、弱酸性を示す鉱物類を添加することも有効である。
【0020】このようにして、植物部分104が湿潤粉
体物101中に根を張って苗木106に生育すれば、図
2(a)に示すように、その根104aの周囲を湿潤粉
体物101で覆った状態で容器103から取り出し、
(b)に示すように、これを別の土壌107中に移植す
ることができる。ここで、苗木106を出荷・販売した
りするために、これをすぐに移植しない場合には、根1
04aを覆う湿潤粉体物101から水分が蒸発すること
を抑制するために、同図(a)に示すように、例えば湿
潤粉体物101の周囲を樹脂フィルム等の防水シート1
05で覆うことができる。
【0021】次に、図3は上記活性液体Lを生成するた
めの装置の一例を概念的に示したものである。活性液体
生成装置Aは、保持体収容部1、液体貯留部としてのタ
ンク3、収容部1とタンク3とを互いに連結する循環通
路としての管路4及び5、送液手段としてのポンプ6等
を有するものである。
【0022】保持体収容部1は、例えば鋼鉄製の圧力容
器であって、本体1aと、その上側開口部に対しボルト
1c等で固定されてこれを塞ぐ蓋1bを有するものであ
る。その本体1aの下部には、バルブ8aを備えた液取
出口8が設けられている。保持体収容部1の内部には、
メッシュ、フィルターあるいは穴開き板等により液が通
るように構成された1ないしそれ以上の保持体ケース7
が収容され、その内部に例えば腐植質ペレット等で構成
される微生物保持体2が充填されている。この微生物保
持体2として腐植ペレット、例えばエンザイム株式会社
からEZ−901の商品名で市販されている腐植ペレッ
トが使用されている。一方、保持体ケース7の下側には
曝気機構9が設けられている。この曝気機構9は、噴出
口9bから空気を噴出する空気噴出部9a、それに空気
を送る曝気ポンプ9c等を備える。
【0023】タンク3は、バルブ10aを有する液供給
口10とバルブ11aを有する液排出口11とを有し、
管路4及び5により保持体収容部1と連結されている。
管路5は、一端が保持体収容部1に連通するとともに、
その中間にはポンプ6が設けられて、液体Lをタンク3
から保持体収容部1へ送り込む。一方、管路4は、保持
体収容部1内の液体Lをタンク3内へ導くものである
が、その一端はタンク3内に進入し、その進入部に吸引
用の回転翼13及びこれを駆動するモータ14等からな
る液体吸引機構12が補助の送液手段として設けられ
て、液体Lをタンク3側へ吸引している。このように、
保持体収容部1→管路4→タンク3→管路5→保持体収
容部1の順序で液体Lの循環経路が構成されている。
【0024】次に、活性液体生成装置Aの作動とそれを
用いた活性液体の生成方法について説明する。まず、微
生物保持体2を保持体ケース7に詰めて収容部1にセッ
トし、バルブ10aを開いて液体Lを液供給口10より
タンク3に注入する。この状態でポンプ6及び液体吸引
機構12を作動させると、液体Lは矢印の方向に循環し
ながら保持体収容部1内で保持体2と接触し、保持体2
に保持されている微生物が液体Lに混入する。また、曝
気ポンプ9cを作動させると、噴出口9bから空気が噴
出され、液体Lが曝気される。保持体収容部1あるいは
タンク3に設けられたヒーター等により、液体Lを適当
な温度に昇温保持しながら循環させることもできる。な
お、液体吸引機構12は省略してもよい。
【0025】所定時間の循環の後、液体Lが所望の量の
微生物を含有する活性液体となれば、バルブ11aを開
いて液排出口11より液体Lを回収する。このとき、ポ
ンプ6あるいは液体吸引機構12を作動させながら液体
Lを回収しても、作動を停止して回収してもいずれでも
よい。さらに、液供給口10及び液排出口11から液体
Lを連続的に供給・排出させながら、循環を行ってもよ
い。また、保持体収容部1の液取出口8は、保持体収容
部1内において微生物の含有量が特に多くなった液体L
を取り出したい場合等に用いることができるが、省略し
てもよい。
【0026】ここで、微生物保持体2の寿命が尽きた
り、別の種類のものを使用したい場合は、液体Lの循環
を停止し、保持体収容部1内の保持体ケース7を取り出
して保持体2を新しいものと交換する。なお、ネット等
により保持体2の管路5等への流出が防止できる場合
は、保持体ケース7を省略して、保持体2を直接収容部
1に充填する構成としてもよい。
【0027】保持体収容部1内の曝気は、図4に示すよ
うに、内周面に噴出口9bが所定の間隔で形成された空
気噴出部9aを保持体収容部1の内側面に沿って配置
し、保持体収容部1の内側へ向けて放射状に空気を噴出
させることにより行うこともできる。ここで、空気に代
えて酸素又は酸素混合ガスをボンベ等から保持体収容部
1内へ導入して曝気を行ってもよい。また、タンク3に
大気連通部を設けることもできる。さらに、曝気機構9
はタンク3内に設けることもできる。この場合、タンク
3内に攪拌機を設け、上記大気連通部からの空気と液体
Lとを混合・攪拌して曝気を行うようにしてもよい。な
お、曝気機構9は省略することもできる。以上のように
して製造された活性液体Lは、そのままあるいは通常の
水等で適宜希釈されて、湿潤粉体物の製造に使用するこ
とができる。また、液体肥料など、植物の養分となる物
質を適宜配合して使用してもよい。
【0028】次に、図5は、湿潤粉体物を苗移植用の支
持床に使用する例を示している。すなわち、容器103
内に収容された湿潤粉体物101に対し、苗代等の別の
場所で栽培された苗108の根部108aを埋め込んで
これを支持させる。苗108は、湿潤粉体物101中の
活性液体Lを吸収しつつ生育する。一方、図6(a)に
示すように、収容された湿潤粉体物101の表面もしく
は内部に、草花や野菜等の種子109を播種することも
できる。種子109は湿潤粉体物101中の活性液体L
を吸収して発芽し苗108に成長する。ここで、種子1
09からは根108aが湿潤粉体物101中に張り出
し、成長した苗108を支持することとなる。
【0029】また、図7に示すように、土壌107中で
生育する樹木等の植物110を、観賞用の鉢植え等に植
え替える場合においても、本発明の湿潤粉体物101を
有効に使用することができる。すなわち、同図(a)に
示すように、植物110の根部110aが土壌107に
より覆われた状態で採取する。そして、同図(b)に示
すように、その外側をさらに湿潤粉体物101でくるん
で植木鉢111に収容すれば植替えが完了する。こうす
れば、湿潤粉体物101中の活性液体Lが土壌107を
介して根部110aに供給され、植替え後も植物110
を健全に育成させることができる。なお、根部110a
から土壌107を除去した後に、その周囲を湿潤粉体物
101で覆って植え替える方法も可能である。
【0030】図8は、水栽培されている苗木106を栽
培液から取り出して保存する場合における湿潤粉体物1
01の使用例を示している。すなわち、同図(a)に示
すように、苗木106は根部104aが栽培液G(活性
液体Lであってもよい)に浸漬された状態で水栽培され
ており、これを栽培液Gから取り出した後、根部104
aを湿潤粉体物101で覆い、さらにその外側を防水シ
ート105で覆うことにより、苗木106を長期間保存
することができる。
【0031】一方、上述のような湿潤粉体物101は、
その使用の便宜を図るため、図9に示すように、所定の
分量づつ小分けして袋体111に密封保存しておくこと
ができる。すなわち、同図(a)に示すように、混練機
112において攪拌器112aにより、活性液体と無機
物質粉体とを混練して湿潤粉体物101を製造し、例え
ばその混練機112の排出口112bから湿潤粉体物1
01を所定量づつ袋体111内に注出する。続いて、
(b)に示すように、その袋体111の開口部111a
を熱圧着ユニット113を用いて圧着・封止することに
より、(c)に示すように湿潤粉体物101を袋体11
1に密封することができる。湿潤粉体物101は、袋体
111に小分け密封されているので、これを使用直前に
開封して使用するようにすれば、保管中の成分変動(特
に水分量)や変質等が抑制され、湿潤粉体物101を常
に良好な状態で使用できる。なお、袋体111に代えて
樹脂やガラス等で構成された容器体に封入するようにし
てもよい。また、袋体111の内部を減圧吸引した後密
封するようにしてもよいが、酸素を含有する気体ととも
に湿潤粉体物101を封入・密封すれば、含有される腐
植形成微生物に酸素が供給され、微生物の活動をより活
発な状態に維持しつつ湿潤粉体物101を保存すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の湿潤粉体物の製造方法と、その使用方
法の一例を示す説明図。
【図2】図1に続く説明図。
【図3】活性液体の製造装置の一例を示す概念図。
【図4】その曝気機構の変形例を示す平面図。
【図5】本発明の湿潤粉体物の使用方法の第一の変形例
を示す模式図。
【図6】同じく第二の変形例を示す模式図。
【図7】同じく第三の変形例を示す模式図。
【図8】同じく第四の変形例を示す模式図。
【図9】本発明の湿潤粉体物を袋体に密封保存する方法
の工程説明図。
【符号の説明】
2 微生物保持体 L 活性液体 101 湿潤粉体物 102 粘土鉱物粉末(無機物質粉体)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 腐植質の形成に関与する微生物を生きた
    状態で保持する微生物保持体に対し、水を主体とする液
    体を流通させ、その流通によって前記微生物保持体中の
    前記微生物を前記液体中に生きた状態で混入させること
    により得られる活性液体を無機物質粉体に含ませたこと
    を特徴とする植物のための湿潤粉体物。
  2. 【請求項2】 前記無機物質粉体は、多孔質のセラミッ
    ク粒子を含有する粉体である請求項1記載の湿潤粉体
    物。
  3. 【請求項3】 前記無機物質粉体は、含水アルミニウム
    ケイ酸塩を主成分とする粘土鉱物又はその精製物である
    請求項2記載の湿潤粉体物。
  4. 【請求項4】 前記活性液体のpHが6.8以下である
    請求項1ないし3のいずれかに記載の湿潤粉体物。
JP7271758A 1995-09-25 1995-09-25 植物のための湿潤粉体物 Expired - Lifetime JP2859570B2 (ja)

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JP2859570B2 (ja) 1999-02-17

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