JPH0982499A - シンクロトロン放射光ビーム集光装置 - Google Patents
シンクロトロン放射光ビーム集光装置Info
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- JPH0982499A JPH0982499A JP25577295A JP25577295A JPH0982499A JP H0982499 A JPH0982499 A JP H0982499A JP 25577295 A JP25577295 A JP 25577295A JP 25577295 A JP25577295 A JP 25577295A JP H0982499 A JPH0982499 A JP H0982499A
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Abstract
精密かつ容易に微調整することができ、制御が容易であ
ると共に、軽量でコンパクトに製作することができ、長
尺ミラーの破損を防止し得るシンクロトロン放射光ビー
ム集光装置を提供する。 【解決手段】 超高真空中に設置される長尺ミラーの両
端をクランプする固定部材の両側面の支軸を軸受を介し
て外枠に支承し、両固定部材間をピアノ線により連結
し、そのピアノ線の中央部をステップモータにより牽引
して、長尺ミラーを長手方向に弯曲させるようにした。
Description
(シンクロトロン)から取出したシンクロトロン放射光
ビームをミラーにより反射させて集光し、実験装置に導
くためのシンクロトロン放射光ビーム集光装置に関する
もので、さまざまな物質の物性を調べたり、タンパク質
の構造を解明する等、物質科学や生命科学の基礎研究や
半導体素子開発等、最先端の技術分野に広く適用するこ
とができる。
(シンクロトロン)から取出されるが、このシンクロト
ロン放射光の光軸は平行ではなく、縦方向へはわずかに
拡散する傾向があるのに対し、横方向へは大きく拡散す
る傾向にある。
特定の方向に集光させるには、縦方向成分については極
く小さく精密に屈折させ、横方向成分については大きく
屈折させる必要がある。一般には、横断面が凹面状の長
尺ミラーを超高真空中に設置し、その長尺ミラーにより
シンクロトロン放射光ビームを反射させて横方向成分を
一点に集光するように屈折させているが、縦方向成分に
ついては極く小さく精密に屈折させる必要があるため、
長尺ミラーを長手方向にわずかに弯曲させて、縦方向成
分の屈折を微調整できるようにしておくことが望まし
い。
ム集光装置は、横断面が凹面状の長尺ミラーを超高真空
中に設置し、その長尺ミラーを枠体により保持せしめ、
その枠体の底面を、長尺ミラーの両端より中央寄りに位
置する支点で支持し、枠体の両端に下向き押圧力を作用
させて、長尺ミラーを長手方向に上向きにわずかに弯曲
させるか、或は枠体の底面を長尺ミラーの両端に位置す
る支点で支持し、枠体の両端より中央寄りの2点に下向
きの押圧力を作用させて、長尺ミラーを長手方向に下向
きにわずかに弯曲させることにより、シンクロトロン放
射光の縦方向成分の屈折を微調整し、シンクロトロン放
射光ビームを特定の方向に集光させるようにしていた。
来のシンクロトロン放射光ビーム集光装置においては、
長尺ミラーを保持する枠体の両端又は中央寄りの2点
に、それぞれ別々に作動される油圧シリンダー等の機械
的な牽引手段を介して押圧力を作用させ、長尺ミラーを
長手方向にわずかに弯曲させるようにしているため、2
点における押圧力のバランスを取るのがきわめてむずか
しく、少しでもアンバランスであると、シンクロトロン
放射光の光軸に乱れを生じて、シンクロトロン放射光ビ
ームを所定の位置に集光させることができず、シンクロ
トロン放射光の縦方向成分の屈折を微調整するのに相当
の熟練を必要とし、制御しずらいと言う欠点があった。
又、従来の装置においては、機械的な牽引手段を介して
長尺ミラーを保持する枠体に押圧力が直接的に作用する
ため、超精密に表面加工された高価な長尺ミラーが破損
しやすいと言う欠点があった。
れたもので、シンクロトロン放射光の縦方向成分の屈折
を精密かつ容易に微調整することができ、制御が容易で
あると共に、軽量でコンパクトに製作することができ、
長尺ミラーの破損を防止し得るシンクロトロン放射光ビ
ーム集光装置を提供せんとするものである。
決するために、超高真空中に設置され、シンクロトロン
放射光ビームを反射させる横断面が凹面状の長尺ミラー
と、その長尺ミラーの両端をそれぞれクランプし、両側
面に支軸を有する固定部材と、その固定部材の支軸を軸
受を介して支承する支柱に支持された外枠とを有し、両
固定部材間を長尺ミラーの底面と平行なピアノ線により
連結し、そのピアノ線の中央部をステップモータにより
長尺ミラーの底面に垂直な方向に牽引する牽引手段を設
けて、シンクロトロン放射光ビーム集光装置を構成した
ことを特徴とするものである。
装置は、上記のような手段をもって構成されているので
ステップモータを駆動すると、牽引手段によってピアノ
の線の中央部は長尺ミラーの底面に垂直な方向に間欠的
に牽引されるが、この牽引力はピアノ線の弾性を介して
両固定部材に均等に作用されるため、固定部材にクラン
プされた長尺ミラーには外枠の軸受に支承された固定部
材の支軸の軸芯回りの曲げモーメントが作用して、長尺
ミラーが長手方向に弯曲され、シンクロトロン放射光の
縦方向成分の屈折はステップモータによって精密に微調
整され、任意に制御されることになる。
態に基づいて具体的に説明する。図1は、本発明実施の
一形態を示すシンクロトロン放射光ビーム集光装置の部
分縦断側面図で、図2は図1における矢視A−A線に沿
った横断面図である。
ームを反射させる長尺ミラーで、その横断面は凹面状に
形成され、鏡面2を上にして超高真空中に設置されてい
る。3は長尺ミラー1の両端をクランプする固定部材
で、天板3a、底板3b、両側板3c、3cより構成さ
れ、ボルト4にて固定されている。
するスペーサで、固定部材3の天板3aと長尺ミラー1
の上面両側との間に介装され、ボルト6にて天板3aに
取付けられている。7は固定部材3の両側板3c、3c
の両側面に設けられた水平方向の支軸である。
底枠8b、両側枠8c、8cより構成され、ボルト9に
て固定されている。10は軸受で、固定部材3の両側面
に水平に設けられた支軸7は、この軸受10を介して外
枠8の両側枠8c、8cに支承されている。
8は、その底板8bを支柱11の上端のフランジ13に
ボルト14にて固定することにより、支柱11に支持さ
れている。15は長尺ミラー1の底面と平行に配置され
た2本のピアノ線で、その両端はそれぞれボルト16を
介して固定部材3の底板3bに固定されるか、或は固定
部材3の底板3bと一体的に成形されて、固定部材3を
構成する連結部3dに止め具17を介して固定され、両
固定部材3−3間を連結している。
中央部を挾持して長尺ミラー1の底面に垂直な方向に牽
引する牽引ロッドで、その下端部はステップモータ19
の回転力を直線運動に変換するギヤボックス20と係合
され、その牽引ロッド18の昇降移動量はリニアスケー
ル21によって計測されるようになっている。
射光ビーム集光装置においては、ステップモータ19を
作動させると、ステップモータ19はパルス入力によっ
てステップ状に回転し、その回転力はギヤボックス20
を介して直線運動に変換され、牽引ロッド18はパルス
入力に応じて昇降されることになる。すると、長尺ミラ
ー1の底面と平行な2本のピアノ線15の中央部は、牽
引ロッド18、ステップモータ19、ギヤボックス20
よりなる牽引手段によって長尺ミラー1の底面に垂直な
方向に、ステップモータ19の回転量に比例してステッ
プ状に牽引されることになるが、このステップ状の牽引
力はピアノ線15の弾性によって緩衝されるため、ピア
ノ線15により連結された両固定部材3、3が軸受10
を介して外枠8に支承された支軸7の軸芯回りに回動し
ても、固定部材3によりクランプされた長尺ミラー1に
は無理な曲げモーメントの負荷が直接的に作用すること
はない。
1によって計測される牽引ロッド18の昇降移動量に応
じ、その両端に均等に曲げモーメントが徐々に作用して
長手方向に弯曲されるので、超高真空中において長尺ミ
ラー1により反射されるシンクロトロン放射光の縦方向
成分は、長尺ミラー1の長手方向の弯曲度に応じて精密
に屈折されることになる。
が可能であるため、エンコーダを使用することにより、
リニアスケール21の計測信号を利用してフィードバッ
ク制御を行い、シンクロトロン放射光の縦方向成分の屈
折の微調整制御を容易に行うことができる。但し、固定
部材3や外枠8、牽引ロッド18、ステップモータ1
9、ギヤボックス20等からなる牽引手段は、図示の実
施の形態に限定されるものではなく、適宜設計変更可能
であることは言うまでもない。
を適宜選択し、その値と、ステップモータ19により牽
引ロッド18を牽引してリニアスケール21で計測する
牽引ロッド18の昇降移動量とから、長尺ミラー1の両
端に作用する曲げモーメントを計算することにより、長
尺ミラー1の長手方向の弯曲度をあらかじめ算出すこと
が可能である。
よれば、ピアノ線により長尺ミラーに曲げモーメントを
作用させているので、長尺ミラーに無理な負荷がかから
ず、高価な長尺ミラーを破損させる恐れがないばかり
か、ピアノ線の中央部の1ケ所だけを牽引しているた
め、長尺ミラーの両端に均一に曲げモーメントがバラン
スよく作用するため、シンクロトロン放射光の光軸に乱
れを生じることはない。
用しているため、シンクロトロン放射光の縦方向成分の
屈折を精密に微調整することができ、フィードバック制
御等も容易である。更に、使用する長尺ミラーに応じ
て、ピアノ線はその縦弾性係数や径、本数を適宜最適の
ものに変更することができるので、コストが安く、軽量
で、コンパクトに製作することができる等の効果を有
し、実用上きわめて有効なシンクロトロン放射光ビーム
集光装置を提供することができる。
射光ビーム集光装置の部分縦断側面図である。
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】 超高真空中に設置され、シンクロトロン
放射光ビームを反射させる横断面が凹面状の長尺ミラー
と、その長尺ミラーの両端をそれぞれクランプし、両側
面に支軸を有する固定部材と、その固定部材の支軸を軸
受を介して支承する支柱に支持された外枠とを有し、両
固定部材間を長尺ミラーの底面と平行なピアノ線により
連結し、そのピアノ線の中央部をステップモータにより
長尺ミラーの底面に垂直な方向に牽引する牽引手段を設
けたことを特徴とするシンクロトロン放射光ビーム集光
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25577295A JP2905429B2 (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | シンクロトロン放射光ビーム集光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25577295A JP2905429B2 (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | シンクロトロン放射光ビーム集光装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0982499A true JPH0982499A (ja) | 1997-03-28 |
JP2905429B2 JP2905429B2 (ja) | 1999-06-14 |
Family
ID=17283417
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25577295A Expired - Lifetime JP2905429B2 (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | シンクロトロン放射光ビーム集光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2905429B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108002692A (zh) * | 2017-12-13 | 2018-05-08 | 中国科学技术大学 | 一种基于双臂结构的压弯装置 |
-
1995
- 1995-09-08 JP JP25577295A patent/JP2905429B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108002692A (zh) * | 2017-12-13 | 2018-05-08 | 中国科学技术大学 | 一种基于双臂结构的压弯装置 |
CN108002692B (zh) * | 2017-12-13 | 2020-01-03 | 中国科学技术大学 | 一种基于双臂结构的压弯装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2905429B2 (ja) | 1999-06-14 |
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