JPH0979856A - 音叉形振動ジャイロ - Google Patents
音叉形振動ジャイロInfo
- Publication number
- JPH0979856A JPH0979856A JP7232818A JP23281895A JPH0979856A JP H0979856 A JPH0979856 A JP H0979856A JP 7232818 A JP7232818 A JP 7232818A JP 23281895 A JP23281895 A JP 23281895A JP H0979856 A JPH0979856 A JP H0979856A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- value
- tuning fork
- arm
- mode
- arms
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Gyroscopes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 圧電単結晶を利用し、安価で高性能かつ実用
的な圧電振動形ジャイロを提供することを目的とする。 【解決手段】 第1及び第2のアーム及びこれらのアー
ムを支持するベースとを有し、該第1及び第2のアーム
並びに該ベースは圧電単結晶を含む音叉形振動ジャイロ
において、駆動振動モードのQ値が一定値となる安定領
域内にあるように、前記第1及び第2のアームの少なく
とも一方は寸法に関する所定の条件を満足する。
的な圧電振動形ジャイロを提供することを目的とする。 【解決手段】 第1及び第2のアーム及びこれらのアー
ムを支持するベースとを有し、該第1及び第2のアーム
並びに該ベースは圧電単結晶を含む音叉形振動ジャイロ
において、駆動振動モードのQ値が一定値となる安定領
域内にあるように、前記第1及び第2のアームの少なく
とも一方は寸法に関する所定の条件を満足する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は音叉形振動ジャイロ
に関し、特に圧電単結晶を利用した音叉形振動ジャイロ
に関する。ジャイロスコープは航空機や大型船舶、宇宙
衛星などに位置の確認用として使用されてきた。最近で
は、民生用の分野としてカーナビゲーションやVTRや
スチルカメラの手振れの検出などに使用されている。
に関し、特に圧電単結晶を利用した音叉形振動ジャイロ
に関する。ジャイロスコープは航空機や大型船舶、宇宙
衛星などに位置の確認用として使用されてきた。最近で
は、民生用の分野としてカーナビゲーションやVTRや
スチルカメラの手振れの検出などに使用されている。
【0002】従来のコマ・ジャイロは、いったんコマ
(円板)を回転させると、装置を傾けてもその中心軸の
方向は保ったまま姿勢を変えずに回転を続けるという原
理により、回転角速度を検出している。最近、光形ジャ
イロや圧電形ジャイロが開発され実用されはじめてい
る。圧電形ジャイロの原理は1950年頃の研究に遡
る。音叉や円筒や半球を利用したものなどが開発されて
きた。最近になって、圧電体を使った振動ジャイロが実
用化されている。測定感度や精度はコマ・ジャイロや光
ジャイロには劣るものの、小型、軽量で安価な点が他の
ジャイロと大きく異なる。
(円板)を回転させると、装置を傾けてもその中心軸の
方向は保ったまま姿勢を変えずに回転を続けるという原
理により、回転角速度を検出している。最近、光形ジャ
イロや圧電形ジャイロが開発され実用されはじめてい
る。圧電形ジャイロの原理は1950年頃の研究に遡
る。音叉や円筒や半球を利用したものなどが開発されて
きた。最近になって、圧電体を使った振動ジャイロが実
用化されている。測定感度や精度はコマ・ジャイロや光
ジャイロには劣るものの、小型、軽量で安価な点が他の
ジャイロと大きく異なる。
【0003】
【従来の技術】圧電形振動ジャイロは、振動している物
体に角速度が加わると、その振動と直角の方向にコリオ
リ力が生じることを利用している。このような圧電形振
動ジャイロの原理は力学的モデルで解析される(例え
ば、「弾性波デバイスハンドブック」、オーム社、49
1〜497)を参照)。圧電形振動ジャイロとしては種
々のものが提案されている。例えば、上記文献には、ス
ペリー音叉ジャイロ、ワトソン音叉ジャイロ、音片ジャ
イロ、円筒形振動ジャイロ等が記載されている。
体に角速度が加わると、その振動と直角の方向にコリオ
リ力が生じることを利用している。このような圧電形振
動ジャイロの原理は力学的モデルで解析される(例え
ば、「弾性波デバイスハンドブック」、オーム社、49
1〜497)を参照)。圧電形振動ジャイロとしては種
々のものが提案されている。例えば、上記文献には、ス
ペリー音叉ジャイロ、ワトソン音叉ジャイロ、音片ジャ
イロ、円筒形振動ジャイロ等が記載されている。
【0004】圧電形振動ジャイロの最近の報告では、圧
電セラミックによる音叉形ジャイロが提案されている
(特開昭61−294311)。また、LiTaO3 の
単結晶からなる音片(振動体)を用いた圧電形ジャイロ
も提案されている(例えば、近野他、「LiTaO3 を
用いた角速度センサーの基礎実験」、昭和61年度電子
通信学会総合全国大会、p1−79参照)。
電セラミックによる音叉形ジャイロが提案されている
(特開昭61−294311)。また、LiTaO3 の
単結晶からなる音片(振動体)を用いた圧電形ジャイロ
も提案されている(例えば、近野他、「LiTaO3 を
用いた角速度センサーの基礎実験」、昭和61年度電子
通信学会総合全国大会、p1−79参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在、実用化されてい
る圧電振動ジャイロのほとんどは圧電セラミックを用い
たものである。他方、圧電単結晶を利用した圧電振動ジ
ャイロは、上記文献以外に実用化を考慮した注目すべき
提案がなされていない。
る圧電振動ジャイロのほとんどは圧電セラミックを用い
たものである。他方、圧電単結晶を利用した圧電振動ジ
ャイロは、上記文献以外に実用化を考慮した注目すべき
提案がなされていない。
【0006】したがって、本発明は、LiTaO3 等の
圧電単結晶を利用し、安価で高性能かつ実用的な圧電振
動形ジャイロを提供することを目的とする。
圧電単結晶を利用し、安価で高性能かつ実用的な圧電振
動形ジャイロを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、第1及び第2のアーム及びこれらのアームを支持す
るベースとを有し、該第1及び第2のアーム並びに該ベ
ースは圧電単結晶を含む音叉形振動ジャイロにおいて、
駆動振動モードのQ値が一定値となる安定領域内にある
ように、前記第1及び第2のアームの少なくとも一方は
寸法に関する所定の条件を満足することを特徴とする音
叉形振動ジャイロである。駆動振動モードのQ値が安定
領域内にあれば、この駆動振動モードのQ値に影響を与
えることなく、検出振動モードのQ値を容易に所望の値
に設定することができるようになる。
は、第1及び第2のアーム及びこれらのアームを支持す
るベースとを有し、該第1及び第2のアーム並びに該ベ
ースは圧電単結晶を含む音叉形振動ジャイロにおいて、
駆動振動モードのQ値が一定値となる安定領域内にある
ように、前記第1及び第2のアームの少なくとも一方は
寸法に関する所定の条件を満足することを特徴とする音
叉形振動ジャイロである。駆動振動モードのQ値が安定
領域内にあれば、この駆動振動モードのQ値に影響を与
えることなく、検出振動モードのQ値を容易に所望の値
に設定することができるようになる。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、駆動振動モードのQ値が一定値となる安定領域内に
あるように、前記第1及び第2のアームの少なくとも一
方の幅と長さとは所定の関係を有する音叉形振動ジャイ
ロである。請求項1の所定の条件を具体的に規定する。
て、駆動振動モードのQ値が一定値となる安定領域内に
あるように、前記第1及び第2のアームの少なくとも一
方の幅と長さとは所定の関係を有する音叉形振動ジャイ
ロである。請求項1の所定の条件を具体的に規定する。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1におい
て、駆動振動モードのQ値が一定値となる安定領域内に
あるように、前記第1及び第2のアームの少なくとも一
方の幅と前記ベースの長さとは所定の関係を有する音叉
形振動ジャイロである。請求項1の所定の条件を具体的
に規定する。
て、駆動振動モードのQ値が一定値となる安定領域内に
あるように、前記第1及び第2のアームの少なくとも一
方の幅と前記ベースの長さとは所定の関係を有する音叉
形振動ジャイロである。請求項1の所定の条件を具体的
に規定する。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項1におい
て、前記第1及び第2のアームの他方のアームは、検出
振動モードのQ値が所定の値となるような長さと厚みの
比を満足する音叉形振動ジャイロである。請求項1の所
定の条件を満足する状態で上記比を調整することで、駆
動振動モードに影響を与えることなく、検出振動モード
のQ値を所望の値に設定することができる。
て、前記第1及び第2のアームの他方のアームは、検出
振動モードのQ値が所定の値となるような長さと厚みの
比を満足する音叉形振動ジャイロである。請求項1の所
定の条件を満足する状態で上記比を調整することで、駆
動振動モードに影響を与えることなく、検出振動モード
のQ値を所望の値に設定することができる。
【0011】請求項5に記載の発明は、請求項1におい
て、前記第1及び第2のアームの他方のアームは、検出
振動モードのQ値が所定の値となるような厚みとベース
の長さの比を満足する音叉形振動ジャイロである。請求
項1の所定の条件を満足する状態で上記比を調整するこ
とで、駆動振動モードに影響を与えることなく、検出振
動モードのQ値を所望の値に設定することができる。
て、前記第1及び第2のアームの他方のアームは、検出
振動モードのQ値が所定の値となるような厚みとベース
の長さの比を満足する音叉形振動ジャイロである。請求
項1の所定の条件を満足する状態で上記比を調整するこ
とで、駆動振動モードに影響を与えることなく、検出振
動モードのQ値を所望の値に設定することができる。
【0012】請求項6に記載の発明は、請求項1におい
て、前記第1及び第2のアームの少なくとも一方の長さ
をLaとし、幅をWとした場合、La/Wは3.0以上
である音叉形振動ジャイロである。請求項1の所定の条
件をより詳細に規定する。請求項7に記載の発明は、請
求項1において、前記第1及び第2のアームの少なくと
も一方の幅をWとし、前記ベースの長さをLbとした場
合、Lb/Wは1.5以上である音叉形振動ジャイロで
ある。請求項1の所定の条件をより詳細に規定する。
て、前記第1及び第2のアームの少なくとも一方の長さ
をLaとし、幅をWとした場合、La/Wは3.0以上
である音叉形振動ジャイロである。請求項1の所定の条
件をより詳細に規定する。請求項7に記載の発明は、請
求項1において、前記第1及び第2のアームの少なくと
も一方の幅をWとし、前記ベースの長さをLbとした場
合、Lb/Wは1.5以上である音叉形振動ジャイロで
ある。請求項1の所定の条件をより詳細に規定する。
【0013】請求項8に記載の発明は、請求項1におい
て、前記第1及び第2のアームの少なくとも一方のアー
ムは、駆動振動モードの周波数温度特性が所定の値とな
るような長さと幅の比を有する音叉形振動ジャイロであ
る。この比を変えることで、所望の周波数温度特性が得
られる。
て、前記第1及び第2のアームの少なくとも一方のアー
ムは、駆動振動モードの周波数温度特性が所定の値とな
るような長さと幅の比を有する音叉形振動ジャイロであ
る。この比を変えることで、所望の周波数温度特性が得
られる。
【0014】請求項9に記載の発明は、請求項1におい
て、前記ベースは、駆動振動モードの共振周波数及び検
出振動モードの共振周波数に対応する長さを有する音叉
形振動ジャイロである。ベースの長さを調整すること
で、共振周波数を調整することができる。
て、前記ベースは、駆動振動モードの共振周波数及び検
出振動モードの共振周波数に対応する長さを有する音叉
形振動ジャイロである。ベースの長さを調整すること
で、共振周波数を調整することができる。
【0015】請求項10に記載の発明は、請求項1、
2、3、6、7又は8において、前記少なくとも一方の
アームは駆動振動モードで振動するアームである音叉形
振動ジャイロである。振動側のアームを所定の条件とす
ることで、駆動振動モードのQ値が一定値となる安定領
域内に設定する。
2、3、6、7又は8において、前記少なくとも一方の
アームは駆動振動モードで振動するアームである音叉形
振動ジャイロである。振動側のアームを所定の条件とす
ることで、駆動振動モードのQ値が一定値となる安定領
域内に設定する。
【0016】請求項11に記載の発明は、請求項1にお
いて、第1及び第2の少なくとも一方のアームの厚みを
Hとし、前記ベースの長さをLbとした場合、Lb/H
は1.5以上である音叉形振動ジャイロである。請求項
1の所定の条件を満足する状態で上記比を調整すること
で、駆動振動モードに影響を与えることなく、検出振動
モードのQ値を所望の値に設定することができる。
いて、第1及び第2の少なくとも一方のアームの厚みを
Hとし、前記ベースの長さをLbとした場合、Lb/H
は1.5以上である音叉形振動ジャイロである。請求項
1の所定の条件を満足する状態で上記比を調整すること
で、駆動振動モードに影響を与えることなく、検出振動
モードのQ値を所望の値に設定することができる。
【0017】請求項12に記載の発明は、請求項4、5
又は11において、前記他方のアーム(請求項4と5)
又は前記少なくとも一方のアーム(請求項11)は検出
振動モードで振動するアームである音叉形振動ジャイロ
である。請求項13に記載の発明は、前記圧電単結晶は
LiTaO3 である音叉形振動ジャイロである。圧電単
結晶の一例を示したものである。
又は11において、前記他方のアーム(請求項4と5)
又は前記少なくとも一方のアーム(請求項11)は検出
振動モードで振動するアームである音叉形振動ジャイロ
である。請求項13に記載の発明は、前記圧電単結晶は
LiTaO3 である音叉形振動ジャイロである。圧電単
結晶の一例を示したものである。
【0018】
【発明の実施の形態】音叉形振動体の原理 本発明の原理を説明する前に、その説明の理解を助ける
ため、まず音叉形振動体について説明する。
ため、まず音叉形振動体について説明する。
【0019】図1は、音叉形振動体の振動を示す図であ
る。音叉形振動体(以下単に音叉又は素子という)10
は2つのアーム12、14及びこれらを支持するベース
16を有する。アーム12、14とベース16とは、圧
電体を加工した一体のものである。図1(A)及び図1
(B)に示すように、音叉形振動体はfyモード振動
(面垂直振動)及びfxモード振動(面内振動)の2種
類の振動がある。通常の水晶振動子音叉などでは、図1
(B)に示すfxモード振動がほとんどである。fxモ
ード振動とfyモード振動とでは、振動モードが異な
る。図1(A)に示すように、fyモード振動はねじり
振動(点線の矢印)を含むので、記号”×”で示すよう
に不動点はベース16の底面の一点に限られる。よっ
て、振動体の支持の仕方が難しい。一方図1(B)に示
すように、fxモード振動の不動点はベース16の底面
上の中央線である。従って、例えばベース16の長さL
を適当に調節することで底面の動きを実質的にゼロに抑
えることができる。
る。音叉形振動体(以下単に音叉又は素子という)10
は2つのアーム12、14及びこれらを支持するベース
16を有する。アーム12、14とベース16とは、圧
電体を加工した一体のものである。図1(A)及び図1
(B)に示すように、音叉形振動体はfyモード振動
(面垂直振動)及びfxモード振動(面内振動)の2種
類の振動がある。通常の水晶振動子音叉などでは、図1
(B)に示すfxモード振動がほとんどである。fxモ
ード振動とfyモード振動とでは、振動モードが異な
る。図1(A)に示すように、fyモード振動はねじり
振動(点線の矢印)を含むので、記号”×”で示すよう
に不動点はベース16の底面の一点に限られる。よっ
て、振動体の支持の仕方が難しい。一方図1(B)に示
すように、fxモード振動の不動点はベース16の底面
上の中央線である。従って、例えばベース16の長さL
を適当に調節することで底面の動きを実質的にゼロに抑
えることができる。
【0020】本発明では、fxモード振動(駆動振動モ
ード)を駆動し、fyモード振動(検出振動モード)を
検出することで、コリオリ力による出力を得る。fxモ
ード振動を駆動する電極とfyモード振動を検出する電
極について、図2及び図3を参照して説明する。図2
は、fxモード振動(同図(A))を駆動する電極を説
明するための図である。fxモード振動はたわみ振動が
基本となる。図2(B)に示すように、アームをfxモ
ード振動方向に直交する方向に縦に2分割し、一方が伸
びる場合には他方が縮むようにアームに電圧をかける。
この場合の電極構成を図2(C)に示す。2組の電極を
図示の通り配列する。図中の2つの矢印は、対応する電
極に駆動電圧を印加することで生じる電界の方向を示
す。
ード)を駆動し、fyモード振動(検出振動モード)を
検出することで、コリオリ力による出力を得る。fxモ
ード振動を駆動する電極とfyモード振動を検出する電
極について、図2及び図3を参照して説明する。図2
は、fxモード振動(同図(A))を駆動する電極を説
明するための図である。fxモード振動はたわみ振動が
基本となる。図2(B)に示すように、アームをfxモ
ード振動方向に直交する方向に縦に2分割し、一方が伸
びる場合には他方が縮むようにアームに電圧をかける。
この場合の電極構成を図2(C)に示す。2組の電極を
図示の通り配列する。図中の2つの矢印は、対応する電
極に駆動電圧を印加することで生じる電界の方向を示
す。
【0021】図3は、fyモード振動(同図(A))を
検出する電極を説明するための図である。fyモード振
動もfxモード振動と同様にたわみ振動が基本となる。
図3(B)に示すように、アームをfyモード振動に直
交する方向に縦に2分割すると、一方が伸びているとき
には他方は縮んでいる。このアームに対し、図3(C)
に示す電極を設けることで、fyモード振動に対応する
電圧を検出できる。
検出する電極を説明するための図である。fyモード振
動もfxモード振動と同様にたわみ振動が基本となる。
図3(B)に示すように、アームをfyモード振動に直
交する方向に縦に2分割すると、一方が伸びているとき
には他方は縮んでいる。このアームに対し、図3(C)
に示す電極を設けることで、fyモード振動に対応する
電圧を検出できる。
【0022】なお、図2及び図3に示す電極を用いた場
合には、fxモード振動を駆動する電極とfyモード振
動を検出する電極との間の電気的な結合を完全に抑制す
ることはできない場合がある。電気的に結合すると、不
要なモードの振動が発生し、fxモード振動又はfyモ
ード振動に弾性的に結合して、ジャイロの検出精度を劣
化させる可能性がある。
合には、fxモード振動を駆動する電極とfyモード振
動を検出する電極との間の電気的な結合を完全に抑制す
ることはできない場合がある。電気的に結合すると、不
要なモードの振動が発生し、fxモード振動又はfyモ
ード振動に弾性的に結合して、ジャイロの検出精度を劣
化させる可能性がある。
【0023】図4に示す音叉10の電極はこの点を考慮
したものである。アーム14を介してfxモード振動を
駆動し、アーム12を介してfyモード振動を検出す
る。アーム14には電極22及び24を対向するように
アーム14の側面の端に取り付け、更に、同一の側面上
の端及びこれらを結ぶ側面を覆うような電極30を取り
付ける。図2(C)では2組の電極を用いているのに対
し、図10では1組の駆動用電極を用いているが、この
構成でもfxモード振動を引き起こすことは可能であ
る。電極30は接地電極として機能し、次に説明するア
ーム12側の検出側電極のうちの電極28と電気的に接
続してある。なお、電極22及び24には端子T1及び
T2を介して駆動電圧を印加する。
したものである。アーム14を介してfxモード振動を
駆動し、アーム12を介してfyモード振動を検出す
る。アーム14には電極22及び24を対向するように
アーム14の側面の端に取り付け、更に、同一の側面上
の端及びこれらを結ぶ側面を覆うような電極30を取り
付ける。図2(C)では2組の電極を用いているのに対
し、図10では1組の駆動用電極を用いているが、この
構成でもfxモード振動を引き起こすことは可能であ
る。電極30は接地電極として機能し、次に説明するア
ーム12側の検出側電極のうちの電極28と電気的に接
続してある。なお、電極22及び24には端子T1及び
T2を介して駆動電圧を印加する。
【0024】検出側電極は電極26及び電極28を有す
る。電極28は接地電極として機能し、アーム12の3
つの側面上に設けられている。残りの側面に、電極26
が設けられている。図4の検出側電極の構成は、図3
(C)で電極*を省略した構成に相当する。電極26及
び28には端子T3及びT4を介して駆動電圧を印加す
る。
る。電極28は接地電極として機能し、アーム12の3
つの側面上に設けられている。残りの側面に、電極26
が設けられている。図4の検出側電極の構成は、図3
(C)で電極*を省略した構成に相当する。電極26及
び28には端子T3及びT4を介して駆動電圧を印加す
る。
【0025】電極30は電極28を介して接地電位に設
定され、かつ電極28はアーム12の3つの側面を覆っ
ているので、電極22及び24に対するシールド効果が
得られる。また、電極24を接地から浮かして使用する
ことができ、回路設計的にも有利である。更に、アーム
の3側面を覆う電極28の作成は容易であり、電極の位
置ずれによる駆動モードとの結合の割合も減少する。実施例 まず、図5を参照して、本発明の一実施例で関係するパ
ラメータを説明する。図5は、LiTaO3 等の圧電単
結晶で形成された音叉形振動ジャイロの基板(素子)の
斜視図である。図5において、Laはアーム12、14
の長さ(アーム長)、Wはアーム12、14の幅(アー
ム幅)、Hはアーム12、14の厚み(アーム厚)、L
bはベース16の長さである。
定され、かつ電極28はアーム12の3つの側面を覆っ
ているので、電極22及び24に対するシールド効果が
得られる。また、電極24を接地から浮かして使用する
ことができ、回路設計的にも有利である。更に、アーム
の3側面を覆う電極28の作成は容易であり、電極の位
置ずれによる駆動モードとの結合の割合も減少する。実施例 まず、図5を参照して、本発明の一実施例で関係するパ
ラメータを説明する。図5は、LiTaO3 等の圧電単
結晶で形成された音叉形振動ジャイロの基板(素子)の
斜視図である。図5において、Laはアーム12、14
の長さ(アーム長)、Wはアーム12、14の幅(アー
ム幅)、Hはアーム12、14の厚み(アーム厚)、L
bはベース16の長さである。
【0026】図6は、音叉形振動ジャイロの基板をLi
TaO3 で形成した場合の駆動振動モード及び検出振動
モードのQ値と、La/W(素子アーム長/アーム幅)
及びLa/H(素子アーム長/アーム厚)との関係を実
験により求めたグラフである。
TaO3 で形成した場合の駆動振動モード及び検出振動
モードのQ値と、La/W(素子アーム長/アーム幅)
及びLa/H(素子アーム長/アーム厚)との関係を実
験により求めたグラフである。
【0027】図6に示すように、駆動振動モードのQ値
は、La/Wが3.0以上で一定値となり、駆動振動モ
ードの素子特性は安定領域となる。これに対し、検出振
動モードのQ値はLa/Hに比例した形で増加してい
く。よって、図6から、駆動側のアームをLa/W≧
3.0とすれば、駆動振動モードに影響を与えることな
く、La/Hを変化させることで検出振動モードのQ値
を調整することができる。なお、実際の製造において
は、駆動側アームのLa/Wを3.0以上に設定した条
件と同じ条件で検出側アームを形成することが好都合で
ある(同一形状とする)。なお、駆動側アームではアー
ム幅Wが関与し、検出側アームではアーム厚Hが関与す
るのは、図1ないし図3を参照して説明したように、そ
れぞれの振動が異なることによる。
は、La/Wが3.0以上で一定値となり、駆動振動モ
ードの素子特性は安定領域となる。これに対し、検出振
動モードのQ値はLa/Hに比例した形で増加してい
く。よって、図6から、駆動側のアームをLa/W≧
3.0とすれば、駆動振動モードに影響を与えることな
く、La/Hを変化させることで検出振動モードのQ値
を調整することができる。なお、実際の製造において
は、駆動側アームのLa/Wを3.0以上に設定した条
件と同じ条件で検出側アームを形成することが好都合で
ある(同一形状とする)。なお、駆動側アームではアー
ム幅Wが関与し、検出側アームではアーム厚Hが関与す
るのは、図1ないし図3を参照して説明したように、そ
れぞれの振動が異なることによる。
【0028】図7は、上記音叉形振動ジャイロにおい
て、Lb/H(ベース長/アーム厚)及びLb/W(ベ
ース長/アーム幅)とQ値との関係を示すグラフであ
る。図8に示すように、駆動振動モードのQ値はLb/
Wが1.5以上で一定値となり、駆動振動モードの素子
特性は安定領域となる。これに対し、検出振動モードの
Q値はLb/Hに比例した形で増加していく。よって、
図7から、駆動側のアームをLb/W≧1.5とすれ
ば、駆動振動モードに影響を与えることなく、Lb/H
を変化させることで検出振動モードのQ値を調整するこ
とができる。なお、実際の製造においては、駆動側アー
ムのLb/Wを1.5以上に設定した条件と同じ条件で
検出側アームを形成することが好都合である(同一形状
とする)。
て、Lb/H(ベース長/アーム厚)及びLb/W(ベ
ース長/アーム幅)とQ値との関係を示すグラフであ
る。図8に示すように、駆動振動モードのQ値はLb/
Wが1.5以上で一定値となり、駆動振動モードの素子
特性は安定領域となる。これに対し、検出振動モードの
Q値はLb/Hに比例した形で増加していく。よって、
図7から、駆動側のアームをLb/W≧1.5とすれ
ば、駆動振動モードに影響を与えることなく、Lb/H
を変化させることで検出振動モードのQ値を調整するこ
とができる。なお、実際の製造においては、駆動側アー
ムのLb/Wを1.5以上に設定した条件と同じ条件で
検出側アームを形成することが好都合である(同一形状
とする)。
【0029】振動ジャイロの検出感度は検出振動モード
のQ値に比例しているのに対し、安定性はそれに反比例
している。よって、検出振動モードのQ値を所望の値に
容易に設定できるようにすることが必要である。容易と
は、検出振動モードのQ値を調整する際には、振動駆動
モードのQ値を意識することなく調整可能であることを
意味している。検出振動モードのQ値の調整の際、振動
モードのQ値が変化してしまっては、調整作業は極めて
困難で煩雑になる。
のQ値に比例しているのに対し、安定性はそれに反比例
している。よって、検出振動モードのQ値を所望の値に
容易に設定できるようにすることが必要である。容易と
は、検出振動モードのQ値を調整する際には、振動駆動
モードのQ値を意識することなく調整可能であることを
意味している。検出振動モードのQ値の調整の際、振動
モードのQ値が変化してしまっては、調整作業は極めて
困難で煩雑になる。
【0030】図6に示すように、La/Wを3.0以
上、又は図7に示すようにLb/Wを1.5以上、更に
は上記の条件を両方満足させることで、駆動振動モード
のQ値に影響を与えることなく、検出振動モードのQ値
のみの調整が可能である。図8は、Lb/H及びLb/
Wの変化に対する直列共振抵抗(kΩ)の変化を示すグ
ラフである。駆動振動モードはLb/Wが1.5以上で
安定領域に入り、検出振動モードはLb/Hが1.5以
上で安定領域に入る。なお、安定領域における駆動振動
モードの直列共振抵抗は約20kΩであり、安定領域に
おける検出振動モードの直列共振抵抗は約700kΩで
ある。以上のことがら、Lb/H≧1.5及びLb/W
≧1.5とすることで、安定した共振周波数で動作させ
ることができる。
上、又は図7に示すようにLb/Wを1.5以上、更に
は上記の条件を両方満足させることで、駆動振動モード
のQ値に影響を与えることなく、検出振動モードのQ値
のみの調整が可能である。図8は、Lb/H及びLb/
Wの変化に対する直列共振抵抗(kΩ)の変化を示すグ
ラフである。駆動振動モードはLb/Wが1.5以上で
安定領域に入り、検出振動モードはLb/Hが1.5以
上で安定領域に入る。なお、安定領域における駆動振動
モードの直列共振抵抗は約20kΩであり、安定領域に
おける検出振動モードの直列共振抵抗は約700kΩで
ある。以上のことがら、Lb/H≧1.5及びLb/W
≧1.5とすることで、安定した共振周波数で動作させ
ることができる。
【0031】図9は、Lb/H及びLb/Wの変化に対
する共振周波数の変化量を示すグラフである。図9から
判るように、Lb/H及びLb/Wが1.5を下回ると
きには駆動振動モード及び検出振動モードにおける共振
周波数の変化量は大である。しかしながら、Lb/Wが
1.5以上になると、駆動振動モードの共振周波数の変
化量はゼロ%になるのに対し、検出振動モードの共振周
波数の変化量はLb/Hが大きくなるにつれて次第に小
さくなっていく。よって、駆動振動モードと検出振動モ
ードの共振周波数を個別に調整できることが判る。な
お、Lb/Hが1.5より小さいと変化が急激であるた
め、Lb/Hは1.5以上であることが好ましい。
する共振周波数の変化量を示すグラフである。図9から
判るように、Lb/H及びLb/Wが1.5を下回ると
きには駆動振動モード及び検出振動モードにおける共振
周波数の変化量は大である。しかしながら、Lb/Wが
1.5以上になると、駆動振動モードの共振周波数の変
化量はゼロ%になるのに対し、検出振動モードの共振周
波数の変化量はLb/Hが大きくなるにつれて次第に小
さくなっていく。よって、駆動振動モードと検出振動モ
ードの共振周波数を個別に調整できることが判る。な
お、Lb/Hが1.5より小さいと変化が急激であるた
め、Lb/Hは1.5以上であることが好ましい。
【0032】振動ジャイロの周波数温度特性も、実用化
においては重要な要素である。振動ジャイロの周波数温
度特性は、駆動振動モードにおける温度変化に対する周
波数変化量と、検出振動モードにおける温度変化に対す
る周波数変化量との差が小さいことが好ましい。この周
波数変化量の差は、駆動振動モードを起こす駆動回路又
は検出振動モードを検出する検出回路のいずれか又は両
方を工夫することによってある程度補償可能である。
においては重要な要素である。振動ジャイロの周波数温
度特性は、駆動振動モードにおける温度変化に対する周
波数変化量と、検出振動モードにおける温度変化に対す
る周波数変化量との差が小さいことが好ましい。この周
波数変化量の差は、駆動振動モードを起こす駆動回路又
は検出振動モードを検出する検出回路のいずれか又は両
方を工夫することによってある程度補償可能である。
【0033】これに対し、本発明者は、アーム長が振動
ジャイロの周波数温度特性に関係することを見いだし
た。図10は、測定温度に対する周波数変化量(pp
m)を示す図である。図10によると、アーム長Laを
大きくすると(アーム幅Wはアーム厚Hに等しく一
定)、駆動振動モードの周波数温度特性の頂点温度が低
温側に変化している。これに対し、La/Wを変えるこ
とによる検出側の周波数変化量はほぼ一定であり、アー
ム長Laにより周波数温度特性を調整できることが判
る。
ジャイロの周波数温度特性に関係することを見いだし
た。図10は、測定温度に対する周波数変化量(pp
m)を示す図である。図10によると、アーム長Laを
大きくすると(アーム幅Wはアーム厚Hに等しく一
定)、駆動振動モードの周波数温度特性の頂点温度が低
温側に変化している。これに対し、La/Wを変えるこ
とによる検出側の周波数変化量はほぼ一定であり、アー
ム長Laにより周波数温度特性を調整できることが判
る。
【0034】なお、前述の寸法の比の調整に関し、実際
の調整では、アーム長Laやベース長Lbを調整するの
が他の部分を調整するよりも簡単である。したがって、
例えば図6及び図10については、アーム幅Wとアーム
厚Hを一定とした場合のアーム長LaによるQ値の変化
及び周波数変化量の変化を示す図と考えて差しつかえな
い。また、図7、図8及び図9では、アーム幅Wとアー
ム厚Hを一定とした場合におけるベース長LbによるQ
値、直列共振抵抗及び共振周波数変化量の変化を示す図
と考えて差しつかえない。
の調整では、アーム長Laやベース長Lbを調整するの
が他の部分を調整するよりも簡単である。したがって、
例えば図6及び図10については、アーム幅Wとアーム
厚Hを一定とした場合のアーム長LaによるQ値の変化
及び周波数変化量の変化を示す図と考えて差しつかえな
い。また、図7、図8及び図9では、アーム幅Wとアー
ム厚Hを一定とした場合におけるベース長LbによるQ
値、直列共振抵抗及び共振周波数変化量の変化を示す図
と考えて差しつかえない。
【0035】また、上記説明は、圧電単結晶がLiTa
O3 の場合であったが、他の圧電単結晶、例えばLiN
bO3 でも同様の傾向となる。図11は、上記音叉形振
動ジャイロの実装状態を示す図である。音叉10は、例
えばタンタル酸リチューム(LiTaO3 )の130度
回転y板で構成されている。なお、単結晶はセラミック
スにくらべ内部損失が少なく、ヒステリシスのなく、音
叉振動子として機械的Qの高いものが実現できる。矩形
状のタンタル酸リチューム(LiTaO3 )の130度
回転y板に、ダイシングソー又はワイヤーソーで音叉と
しての切れ目を加工した後、側面を含む全面にスパッタ
リング等により薄膜(例えば、NiCr/Au)を形成
し、その後、前後面及び側面の電極及び配線を光露光法
により加工する(3次元的な電極は斜め露光を用い
る)。図11に示す音叉10上に設けられた電極は、図
4に示すものである。配線34はアーム14の電極22
と端子T1とを接続し、配線36はアーム14の電極2
4(図11では現れない)と端子T2とを接続する。配
線38はアーム12の電極26と端子T3とを接続し、
幅広の配線40はアーム12の電極28と電極30及び
端子T4とを接続する。なお、共振に与える影響をでき
るだけ少なくするために、音叉10上に形成されるパタ
ーン及び配線はできるだけ対称になるように形成するこ
とが好ましい。更に、共振に与える影響を軽減するため
に、支持基板18上に形成されるパターンはできるだけ
対称になるようにすることが好ましい。図11の例で
は、支持基板18上に端子T11〜T14及び外部接続
用端子T21〜T24、並びにこれらを接続する配線が
設けられている。なお、支持基板の形状は矩形状に限定
されるものではなく、他の形状を用いてもよい。また、
LiNbO3 の140度回転y板などの圧電体単結晶を
用いることもできる。
O3 の場合であったが、他の圧電単結晶、例えばLiN
bO3 でも同様の傾向となる。図11は、上記音叉形振
動ジャイロの実装状態を示す図である。音叉10は、例
えばタンタル酸リチューム(LiTaO3 )の130度
回転y板で構成されている。なお、単結晶はセラミック
スにくらべ内部損失が少なく、ヒステリシスのなく、音
叉振動子として機械的Qの高いものが実現できる。矩形
状のタンタル酸リチューム(LiTaO3 )の130度
回転y板に、ダイシングソー又はワイヤーソーで音叉と
しての切れ目を加工した後、側面を含む全面にスパッタ
リング等により薄膜(例えば、NiCr/Au)を形成
し、その後、前後面及び側面の電極及び配線を光露光法
により加工する(3次元的な電極は斜め露光を用い
る)。図11に示す音叉10上に設けられた電極は、図
4に示すものである。配線34はアーム14の電極22
と端子T1とを接続し、配線36はアーム14の電極2
4(図11では現れない)と端子T2とを接続する。配
線38はアーム12の電極26と端子T3とを接続し、
幅広の配線40はアーム12の電極28と電極30及び
端子T4とを接続する。なお、共振に与える影響をでき
るだけ少なくするために、音叉10上に形成されるパタ
ーン及び配線はできるだけ対称になるように形成するこ
とが好ましい。更に、共振に与える影響を軽減するため
に、支持基板18上に形成されるパターンはできるだけ
対称になるようにすることが好ましい。図11の例で
は、支持基板18上に端子T11〜T14及び外部接続
用端子T21〜T24、並びにこれらを接続する配線が
設けられている。なお、支持基板の形状は矩形状に限定
されるものではなく、他の形状を用いてもよい。また、
LiNbO3 の140度回転y板などの圧電体単結晶を
用いることもできる。
【0036】支持基板18は矩形状で、その厚みは音叉
10の厚みにほぼ等しい。これは、fyモード振動で支
持基板18も音叉10と一緒に共振させるためである。
また、厚みが同じであると、音叉10の底部16の面と
支持基板18の所定の側面を突き合わせて各々の電極を
対向させることが容易になる。
10の厚みにほぼ等しい。これは、fyモード振動で支
持基板18も音叉10と一緒に共振させるためである。
また、厚みが同じであると、音叉10の底部16の面と
支持基板18の所定の側面を突き合わせて各々の電極を
対向させることが容易になる。
【0037】音叉10と支持基板18とは、接着剤で固
定する。また、音叉10の端子(図7では端子T11)
とこれに対向する支持基板18の端子(図7では端子T
21)とを、ハンダや導電性接着剤などて架橋すること
で、容易に電気的に接続できる。
定する。また、音叉10の端子(図7では端子T11)
とこれに対向する支持基板18の端子(図7では端子T
21)とを、ハンダや導電性接着剤などて架橋すること
で、容易に電気的に接続できる。
【0038】支持基板18に取り付けられたピン44を
ベース基板32に取り付けることで、音叉形振動形ジャ
イロを支持している。支持基板18上の電極端子T21
〜T24と、ベース基板32上の対応する端子とは、銅
などのソフトワイヤでワイヤボンディングすることで、
電気的に接続可能である。支持基板18の材質として、
アルミナ基板、エポキシプリント板及び液晶ポリマ板等
がある。
ベース基板32に取り付けることで、音叉形振動形ジャ
イロを支持している。支持基板18上の電極端子T21
〜T24と、ベース基板32上の対応する端子とは、銅
などのソフトワイヤでワイヤボンディングすることで、
電気的に接続可能である。支持基板18の材質として、
アルミナ基板、エポキシプリント板及び液晶ポリマ板等
がある。
【0039】図12は、図11に示す音叉形振動ジャイ
ロを用いたセンサシステムの自励発振回路の一構成例を
示す回路図である。図12において、fxモード振動す
る部分を圧電振動子CRY1で示している。図12に示
す自励発振回路は、上記圧電振動子CRY1と、キャパ
シタC1〜C3と抵抗R1及びR2とで構成される移相
回路と、トランジスタTr1〜Tr5と抵抗R3〜R7
で構成される増幅回路とを有する。増幅回路の入力と出
力との間に圧電振動子CRY1を接続し、移相回路で正
帰還となるように位相を調整して、自励発振を起こす。
キャパシタC4とC5は電源フィルタを構成し、電源電
圧Vccをフィルタし、フィルタした後の電圧を自励発
振回路の電源電圧として出力する。なお、図12中、T
21及びT22は図12に示す支持基板18上に設けら
れている端子T21及びT22に相当する。
ロを用いたセンサシステムの自励発振回路の一構成例を
示す回路図である。図12において、fxモード振動す
る部分を圧電振動子CRY1で示している。図12に示
す自励発振回路は、上記圧電振動子CRY1と、キャパ
シタC1〜C3と抵抗R1及びR2とで構成される移相
回路と、トランジスタTr1〜Tr5と抵抗R3〜R7
で構成される増幅回路とを有する。増幅回路の入力と出
力との間に圧電振動子CRY1を接続し、移相回路で正
帰還となるように位相を調整して、自励発振を起こす。
キャパシタC4とC5は電源フィルタを構成し、電源電
圧Vccをフィルタし、フィルタした後の電圧を自励発
振回路の電源電圧として出力する。なお、図12中、T
21及びT22は図12に示す支持基板18上に設けら
れている端子T21及びT22に相当する。
【0040】図13は、図11に示す音叉形振動ジャイ
ロに接続されるセンサシステムの検出回路の一構成例を
示す回路図である。図13において、fyモード振動す
る部分を圧電振動子CRY2で示している。図13に示
す検出回路は、上記圧電振動子CRY2と、トランジス
タTr6を有する増幅回路と、キャパシタC7及び抵抗
R11を有するローパスフィルタと、ダイオードD1及
びD2並びにトランジスタTr7及びTr8を有する検
波回路と、キャパシタC8及び抵抗R15を有するロー
パスフィルタと、駆動トランジスタTr9、Tr10と
を有する。その他、検出回路は抵抗R8〜R10、R1
2〜R14、R16〜R20、キャパシタC6を有す
る。トランジスタTr6の出力をエミッタから取りだ
し、カップリングキャパシタC6、ダイオードD1及び
ローパスフィルタを介して、トランジスタのベースTr
7に与える。トランジスタTr7のベースに与えられる
信号は、同期検波の基準信号となる。トランジスタTr
7の出力をコレクタ及びトランジスタTr9を介して出
力端子OUTに出力する。更に、トランジスタTr9の
コレクタ電流をローパスフィルタ及びダイオードD2を
介して、トランジスタTr8のベースに与える。
ロに接続されるセンサシステムの検出回路の一構成例を
示す回路図である。図13において、fyモード振動す
る部分を圧電振動子CRY2で示している。図13に示
す検出回路は、上記圧電振動子CRY2と、トランジス
タTr6を有する増幅回路と、キャパシタC7及び抵抗
R11を有するローパスフィルタと、ダイオードD1及
びD2並びにトランジスタTr7及びTr8を有する検
波回路と、キャパシタC8及び抵抗R15を有するロー
パスフィルタと、駆動トランジスタTr9、Tr10と
を有する。その他、検出回路は抵抗R8〜R10、R1
2〜R14、R16〜R20、キャパシタC6を有す
る。トランジスタTr6の出力をエミッタから取りだ
し、カップリングキャパシタC6、ダイオードD1及び
ローパスフィルタを介して、トランジスタのベースTr
7に与える。トランジスタTr7のベースに与えられる
信号は、同期検波の基準信号となる。トランジスタTr
7の出力をコレクタ及びトランジスタTr9を介して出
力端子OUTに出力する。更に、トランジスタTr9の
コレクタ電流をローパスフィルタ及びダイオードD2を
介して、トランジスタTr8のベースに与える。
【0041】トランジスタTr10のベースは、スタン
バイモード端子として機能し、この端子にイネーブル信
号/ENB(図13のバーに相当)がローレベル(ベー
ス電流が流れるバイアスレベル)になったときに、検出
回路がアクティブになる。なお、図13中、T23及び
T24は図11に示す支持基板18上に設けられている
端子T23及びT24である。
バイモード端子として機能し、この端子にイネーブル信
号/ENB(図13のバーに相当)がローレベル(ベー
ス電流が流れるバイアスレベル)になったときに、検出
回路がアクティブになる。なお、図13中、T23及び
T24は図11に示す支持基板18上に設けられている
端子T23及びT24である。
【0042】以上、本発明の一実施例を説明した。本発
明は、自動車のナビゲーション装置、サスペンション制
御装置、VTRの手振れ防止装置等、種々の分野に適用
できる。用途により、本発明の音叉形振動ジャイロを複
数用いて、複数方向の回転角速度の検出を行うことがで
きる。
明は、自動車のナビゲーション装置、サスペンション制
御装置、VTRの手振れ防止装置等、種々の分野に適用
できる。用途により、本発明の音叉形振動ジャイロを複
数用いて、複数方向の回転角速度の検出を行うことがで
きる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下の効果が得られる。請求項1、2、3、6、7、10
及び13に記載の発明によれば、前述の通り寸法に関す
るパラメータを規定することで駆動振動モードのQ値が
一定値となる安定領域内に設定できるので、駆動振動モ
ードのQ値に影響を与えることなく、検出振動モードの
Q値を容易に所望の値に設定することができる。
下の効果が得られる。請求項1、2、3、6、7、10
及び13に記載の発明によれば、前述の通り寸法に関す
るパラメータを規定することで駆動振動モードのQ値が
一定値となる安定領域内に設定できるので、駆動振動モ
ードのQ値に影響を与えることなく、検出振動モードの
Q値を容易に所望の値に設定することができる。
【0044】この場合、請求項4、5、11及び12に
規定する構成により、駆動振動モードのQ値に影響を与
えることなく、検出振動モードのQ値を容易に所望の値
に設定することができる。請求項8に記載の発明によれ
ば、駆動振動モードの所望の周波数温度特性が容易に得
られる。
規定する構成により、駆動振動モードのQ値に影響を与
えることなく、検出振動モードのQ値を容易に所望の値
に設定することができる。請求項8に記載の発明によれ
ば、駆動振動モードの所望の周波数温度特性が容易に得
られる。
【0045】請求項9に記載の発明によれば、ベースの
長さを調整することで、共振周波数を調整することがで
きる。
長さを調整することで、共振周波数を調整することがで
きる。
【図1】音叉(振動素子)の振動を説明するための図で
ある。
ある。
【図2】音叉に面内振動(fx振動モード)を起こすた
めの電極構成を説明するための図である。
めの電極構成を説明するための図である。
【図3】音叉に発生した面垂直振動(fy振動モード)
を検出するための電極構成を説明するための図である。
を検出するための電極構成を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施例で用いる電極構成を示す図で
ある。
ある。
【図5】本発明の振動素子に関するパラメータを示す図
である。
である。
【図6】La/W(アーム長/アーム幅)及びLa/H
(アーム長/アーム厚)とQ値との関係を示すグラフで
ある。
(アーム長/アーム厚)とQ値との関係を示すグラフで
ある。
【図7】Lb/H(ベース長/アーム厚)及びLb/W
(ベース長/アーム幅)とQ値との関係を示すグラフで
ある。
(ベース長/アーム幅)とQ値との関係を示すグラフで
ある。
【図8】Lb/H及びLb/Wと直列共振抵抗との関係
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図9】Lb/H及びLb/Wと共振周波数変化量との
関係を示すグラフである。
関係を示すグラフである。
【図10】外部温度と周波数変化量との関係を示すグラ
フである。
フである。
【図11】圧電振動ジャイロの実装状態を示す斜視図で
ある。
ある。
【図12】図11に示すジャイロを用いたセンサシステ
ムの駆動回路(自励発振回路)を示す回路図である。
ムの駆動回路(自励発振回路)を示す回路図である。
【図13】図11に示すジャイロを用いたセンサシステ
ムの検出回路を示す回路図である。
ムの検出回路を示す回路図である。
10 音叉形振動体(音叉又は振動素子) 12 アーム 14 アーム 16 ベース
Claims (13)
- 【請求項1】 第1及び第2のアーム及びこれらのアー
ムを支持するベースとを有し、該第1及び第2のアーム
並びに該ベースは圧電単結晶を含む音叉形振動ジャイロ
において、 駆動振動モードのQ値が一定値となる安定領域内にある
ように、前記第1及び第2のアームの少なくとも一方
は、寸法に関する所定の条件を満足することを特徴とす
る音叉形振動ジャイロ。 - 【請求項2】 駆動振動モードのQ値が一定値となる安
定領域内にあるように、前記第1及び第2のアームの少
なくとも一方の幅と長さとは所定の関係を有することを
特徴とする請求項1記載の音叉形振動ジャイロ。 - 【請求項3】 駆動振動モードのQ値が一定値となる安
定領域内にあるように、前記第1及び第2のアームの少
なくとも一方の幅と前記ベースの長さとは所定の関係を
有することを特徴とする請求項1記載の音叉形振動ジャ
イロ。 - 【請求項4】 前記第1及び第2のアームの他方のアー
ムは、検出振動モードのQ値が所定の値となるような長
さと厚みの比を満足することを特徴とする請求項1記載
の音叉形振動ジャイロ。 - 【請求項5】 前記第1及び第2のアームの他方のアー
ムは、検出振動モードのQ値が所定の値となるような厚
みとベースの長さの比を満足することを特徴とする請求
項1記載の音叉形振動ジャイロ。 - 【請求項6】 前記第1及び第2のアームの少なくとも
一方の長さをLaとし、幅をWとした場合、La/Wは
3.0以上であることを特徴とする請求項1記載の音叉
形振動ジャイロ。 - 【請求項7】 前記第1及び第2のアームの少なくとも
一方の幅をWとし、前記ベースの長さをLbとした場
合、Lb/Wは1.5以上であることを特徴とする請求
項1記載の音叉形振動ジャイロ。 - 【請求項8】 前記第1及び第2のアームの少なくとも
一方のアームは、駆動振動モードの周波数温度特性が所
定の値となるような長さと幅の比を有することを特徴と
する請求項1に記載の音叉形振動ジャイロ。 - 【請求項9】 前記ベースは、駆動振動モードの共振周
波数及び検出振動モードの共振周波数に対応する長さを
有することを特徴とする請求項1に記載の音叉形振動ジ
ャイロ。 - 【請求項10】 前記少なくとも一方のアームは駆動振
動モードで振動するアームであることを特徴とする請求
項1、2、3、6、7又は8のいずれか一項記載の音叉
形振動ジャイロ。 - 【請求項11】 前記第1及び第2のアームの少なくと
も一方のアームの厚みをHとし、前記ベースの長さをL
bとした場合、Lb/Hは1.5以上であることを特徴
とする請求項1記載の音叉形振動ジャイロ。 - 【請求項12】 前記のアームは検出振動モードで振動
するアームであることを特徴とする請求項4、5又は1
1のいずれか一項記載の音叉形振動ジャイロ。 - 【請求項13】 前記圧電単結晶はLiTaO3 である
ことを特徴とする請求項1ないし12のいずれか一項記
載の音叉形振動ジャイロ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7232818A JPH0979856A (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 音叉形振動ジャイロ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7232818A JPH0979856A (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 音叉形振動ジャイロ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0979856A true JPH0979856A (ja) | 1997-03-28 |
Family
ID=16945265
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7232818A Pending JPH0979856A (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 音叉形振動ジャイロ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0979856A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6672161B2 (en) | 2000-07-21 | 2004-01-06 | Denso Corporation | Semiconductor dynamic quantity sensor |
JP2009276356A (ja) * | 2009-08-25 | 2009-11-26 | Seiko Epson Corp | 振動型ジャイロスコープ、および振動型ジャイロスコープの製造方法 |
JP2011203265A (ja) * | 2011-05-27 | 2011-10-13 | Seiko Epson Corp | 振動型ジャイロスコープの製造方法 |
-
1995
- 1995-09-11 JP JP7232818A patent/JPH0979856A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6672161B2 (en) | 2000-07-21 | 2004-01-06 | Denso Corporation | Semiconductor dynamic quantity sensor |
JP2009276356A (ja) * | 2009-08-25 | 2009-11-26 | Seiko Epson Corp | 振動型ジャイロスコープ、および振動型ジャイロスコープの製造方法 |
JP2011203265A (ja) * | 2011-05-27 | 2011-10-13 | Seiko Epson Corp | 振動型ジャイロスコープの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3392959B2 (ja) | 音叉形振動ジャイロ及びこれを用いたセンサシステム | |
US6227048B1 (en) | Vibrators, vibratory gyroscopes, devices for measuring a linear acceleration and a method of measuring a turning angular rate | |
EP0649002B1 (en) | Vibration-sensing gyro | |
US6023973A (en) | Vibrating gyroscope and adjusting method therefor | |
EP0636860B1 (en) | Angular velocity detector circuit | |
JPH0640008B2 (ja) | ジャイロスコープ | |
US5861705A (en) | Tuning-fork vibratory gyro and sensor system using the same | |
US5837895A (en) | Vibrating gyroscope including a piezoelectric substrate polarized by a polarization inversion phenomenon | |
US6194817B1 (en) | Tuning-fork vibratory gyro | |
US8065914B2 (en) | Vibration gyro | |
JPH063455B2 (ja) | 振動ジャイロ | |
US6018997A (en) | Tuning fork type oscillator and vibration gyroscope using same | |
JP2008259216A (ja) | 水晶発振器の製造方法と水晶発振器を搭載した携帯機器の製造方法 | |
JPH08313265A (ja) | 音叉形振動ジャイロ及びこれを用いたセンサシステム並びに音叉形振動ジャイロの調整方法 | |
JPH03150914A (ja) | 振動子 | |
JPH0979856A (ja) | 音叉形振動ジャイロ | |
JP3720563B2 (ja) | 振動子、振動型ジャイロスコープおよび回転角速度の測定方法 | |
JPH08278141A (ja) | セラミック圧電複合形角速度センサ | |
JP3355998B2 (ja) | 振動ジャイロ | |
JP2005345404A (ja) | 圧電振動ジャイロ用振動子及びその製造方法 | |
JPH02266215A (ja) | 振動子 | |
JP4044519B2 (ja) | 音叉形圧電振動ジャイロ | |
JP2006084273A (ja) | 圧電振動ジャイロ用音叉形振動子 | |
JPH1019575A (ja) | 圧電振動体 | |
JPH11281364A (ja) | 圧電振動ジャイロ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20031021 |