JPH0979329A

JPH0979329A - 歯付ベルト切断予知警報装置

Info

Publication number: JPH0979329A
Application number: JP23118495A
Authority: JP
Inventors: Goichi Kudo; 五一工藤
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1995-09-08
Filing date: 1995-09-08
Publication date: 1997-03-25

Abstract

(57)【要約】【課題】内燃機関の給気及び排気カム軸を歯付ベルト
で駆動する動弁装置に於て、歯付ベルトの伸び量を検出
してマイクロスイッチを作動させて警報を発生させ、歯
付ベルトの切断を予知して切断事故を未然に防止する。【解決手段】テンションプーリ４の揺動レバー７の適
所に調整ねじ１６とロックナット１７を設け、更に上記
調整ねじ１６の端部の移動によって作動するマイクロス
イッチ１４を機関本体部に取付け、歯付ベルト６の張力
調整後、歯付ベルトの伸び量が規定値以内の場合には安
全信号機２０にて安全信号を発し、規定値を超えると安
全信号は解消して、警報信号機２１にて警報信号及び音
声信号機２２にて音声信号を発するようにしたことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、主として自動車用
エンジンの歯付ベルト切断予知警報装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】図４に本願発明者が平成６年３月１５日
に出願した特願平６−４２９３３「歯付ベルト切断予知
警報装置」の図面を示す。符号１はエンジンのクランク
軸プーリ、符号２、３はカム軸プーリ、符号５は被動プ
ーリである、符号４はテンションプーリで揺動レバー７
にプーリ軸９にて回転可能に支持されている。又、揺動
レバー７はエンジン本体に揺動レバー軸８にて回転可能
に取付けられている。歯付ベルト６は図示の如く、上記
のクランク軸プーリ１、カム軸プーリ２、３、被動プー
リ５及びテンションプーリ４に掛けられて、クランク軸
プーリ１の回転を他のプーリに伝達する。揺動レバー７
には図示の如く、ベルト張力調整用の調整ねじ１２とロ
ックナット１３及びリミットスイッチ作動用の調整ネジ
１６とロックナット１７が設けられている。

【０００３】又、エンジン本体にはオートアジャスタ１
０が取付けられ、ピストンロッド１１と前記調整ねじ１
２及びロックナット１３によって歯付ベルト６の張力が
調整設定される。更にエンジン本体にはマイクロスイッ
チ１４が取付けられ、移動接点１５は上記調整ねじ１６
とロックナット１７によってマイクロスイッチ１４のの
作動点を調整設定できるようになっている。マイクロス
イッチ１４はバッテリ１８、警報シグナル１９と配線さ
れ、歯付きベルト６が規定値以上に伸びるとマイクロス
イッチ１４がＯＮになり、警報信号機１９が警報を発
し、歯付きベルト６が安全限界に達したことを知らせ
る。

【０００４】然るに歯付きベルト６が安全限界に達する
までには、通常、走行距離で数万Ｋｍ、又は数年間とい
う長期間を要するので、マイクロスイッチ１４の配線や
警報信号機１９（例えば、警報ランプ）等の断線等の故
障があり得ると考えられる。そのような場合には、マイ
クロスイッチ１４がＯＮになっても警報信号機１９は作
動しないので、歯付きベルト６の切断事故を未然に防ぐ
ことができない。即ち、上述の歯付ベルト切断予知警報
装置は信頼性が乏しいという欠点があった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】歯付きベルトの伸びを
検出して、マイクロスイッチを作動させて警報を発する
歯付ベルト切断予知警報装置に於いて、常時、警報装置
の作動を確認でき、警報装置が常に完全な状態に維持で
きるようにする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】図１に示すように、テン
ションプーリ４を支持する揺動レバー７の端部に、揺動
レバー７の移動角（または移動量）が規定値を超えると
検知するマイクロスイッチ１４を設け、マイクロスイッ
チのＮＯ（ノルマルオープン）側に安全信号機２０（信
号燈、発光ダイオード、液晶等）を、ＮＣ（ノルマルク
ローズ）側に警報信号機２１（信号燈、発光ダイオー
ド、液晶等）及び音声信号機２２（ブザー、ベル、スピ
ーカ等）を接続した。これらのスイッチをＯＮ、ＯＦＦ
することにより、常時、本警報装置の作動を確認でき、
本装置を常に完全な状態に維持できる。

【０００７】

【作用】図１にて、（揺動レバー７の移動角が規定値以
内の場合）電源スイッチ２３をＯＮにすれば安全信号機
２０が点燈し、更に押しボタンスイッチ２４を押せば警
報信号機２１も点燈する。また、電源スイッチ２３、音
声信号スイッチ２５及び押しボタンスイッチ２４の全部
のスイッチをＯＮにすれば、安全信号機２０、警報信号
機２１及び音声信号機２２の全部が同時に作動する。こ
れにより、本警報装置の作動を確認でき、常に完全な状
態に維持できる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の歯付ベルト切断予
知警報装置の発明の実施の形態について説明する。図１
に本警報装置の全体図を示す。符号１はエンジンのクラ
ンク軸プーリ、２、３はカム軸プーリ、５は被動プーリ
である。符号４はテンションプーリで、揺動レバー７に
プーリ軸９にて回転可能に支持されている。又、揺動レ
バー７はエンジン本体に揺動レバー軸８にて回転可能に
取付けられている。歯付ベルト６は図１に示す如く、上
記のクランク軸プーリ１、カム軸プーリ２、３、被動プ
ーリ５及びテンションプーリ４に掛けられ、クランク軸
プーリ１の回転は他のプーリに伝達される。揺動レバー
７には図示の如く、歯付きベルト６の張力調整用の調整
ねじ１２とロックナット１３、及びマイクロスイッチ作
動用の調整ねじ１６とロックナット１７が設けられてい
る。

【０００９】又、エンジン本体にはオートアジャスタ１
０が取付けられ、ピストンロッド１１と前記調整ねじ１
２及びロックナット１３によって、歯付ベルト６の張力
が調整設定される。更にエンジン本体にはマイクロスイ
ッチ１４が取付けられ、移動接点１５は上記調整ねじ１
６とロックナット１７によって、マイクロスイッチ１４
の作動点を調整設定できるようになっている。

【００１０】図２は図１のＣ部詳細図である。図２に示
すように、マイクロスイッチ１４には接続端子がＣＯＭ
（共通）、ＮＯ（ノルマルオープン）及びＮＣ（ノルマ
ルクローズ）があり、バッテリ（電源）１８、安全信号
機２０、警報信号機２１、音声信号機２２、電源スイッ
チ２３、押しボタンスイッチ２４、音声信号スイッチ２
５が図示の如く接続されている。

【００１１】図示のように、揺動レバー７にプーリ軸９
によって回転可能に支持されたテンションプーリ４の軸
心は、揺動レバー軸８を中心にプーリ軸９との軸心間の
距離、半径Ｒ１上である。又、オートアジャスタ１０の
ピストンロッド１１と調整ねじ１２の接点は、揺動レバ
ー軸８を中心にピストンロッド１１と調整ねじ１２の接
点との距離、半径Ｒ２上である。更に、マイクロスイッ
チ１４の移動接点１５と調整ねじ１６の接点は、揺動レ
バー軸８を中心に移動接点１５と調整ねじ１６の接点と
の距離、半径Ｒ３上である。

【００１２】図３にエンジンに装着した歯付きベルト６
の運転時間（含む経時時間）と伸び（調整ねじ１６の先
端部がマイクロスイッチ１４の移動接点１５を押し上げ
る移動量に換算）との正常の関係を示す。即ち、歯付き
ベルト６の伸びは、一定時間Ｔまでは運転時間の増大に
伴って増大する。しかし、一定時間Ｔまでは伸び率は微
小で時間Ｔで伸び量はＨである。然るに、一定時間Ｔを
超えると伸び量は急に増大し、時間ＴB で伸び量はＨB
となり切断する。

【００１３】図２では、調整ねじ１６の先端部がマイク
ロスイッチ１４の移動接点１５と、゛Ｏ″の位置（図３
でベルト伸びがＯの状態）で接触している状態を示す。
この状態で電源スイッチ２３をＯＮにすると、マイクロ
スイッチ１４のＮＯ側に接続されている安全信号機２０
が点燈し、安全信号機２０系統は正常であることを示
す。

【００１４】次に（電源スイッチ２３はＯＮのまま）押
しボタンスイッチ２４を押すと、安全信号機２０と一緒
に警報信号機２１も点燈し、安全信号機２０及び警報信
号機２１系統は正常であることを示す。

【００１５】更に（電源スイッチ２３はＯＮのまま）音
声信号スイッチ２５をＯＮにして押しボタンスイッチ２
４を押すと、安全信号機２０、警報信号機２１の両方が
点燈し、同時に音声信号機２２が鳴り、これらの全系統
が正常であることを示す。即ち、運転中、電源スイッチ
２３及び音声信号スイッチ２５をＯＮにしておけば、押
しボタンスイッチ２４を押さなければ安全信号機２０の
みが点燈し、押しボタンスイッチ２４を押せば安全信号
機２０と警報信号機２１の両方が点燈し、同時に音声信
号機２２も鳴り、全系統が正常であることを示す。この
とき、点燈しなかったり、音声信号機が鳴らなければ、
作動しない部分が不具合であるので点検、修理する。

【００１６】上述のように、本警報装置は常時、いつで
も押しボタンスイッチ２４を押すだけで、警報装置全系
統の不具合が発見できるので、装置の信頼性が高く、ド
ライバーは安心して運転することができる。

【００１７】次に運転中の場合について述べる。電源ス
イッチ２３は通常、エンジンスイッチ（図示せず）と連
動して作動するようにしているので、エンジンスイッチ
を入れると安全信号機２０は点燈し、正常であることを
示す。尚、音声信号スイッチ２５は常時ＯＮにしてお
く。歯付きベルト６がＨ以上に伸びると、オートアジャ
スタ１０のピストンロッド１１が突き出し、調整ねじ１
２を介して揺動レバー７を、揺動レバー軸８を中心に左
回り（図２にて）に回転させる。揺動レバー７の回転
は、調整ねじ１６を介してマイクロスイッチ１４の移動
接点１５を０点からＨだけ押し込む。移動接点１５がＨ
だけ押し込まれるとマイクロスイッチ１４のＣＯＭ（共
通）はＮＯ（ノルマルオープン）の接点を離れ、ＮＣ
（ノルマルクローズ）に接続する。すると安全信号機２
０は消え、警報信号機２１が点燈し、同時に音声信号機
２２が鳴り、視覚と聴覚の両方から運転者に歯付きベル
トが交換時期に達したことを知らせる。

【００１８】尚、このＨ点から切断点のＨB 点までは、
通常、数１００Ｋｍ走行可能なように設定しておけば、
運転者はあわてることなく数１００Ｋｍ走行以内に修理
工場に持ち込んで歯付きベルトを交換すればよい。ま
た、このとき警報信号機２１が点燈し、同時に音声信号
機２２が鳴るので、音声信号の騒音が邪魔になる場合に
は音声信号スイッチ２５をＯＦＦにすればよい。

【００１９】

【発明の効果】本発明の歯付ベルト切断予知警報装置を
歯付ベルト使用エンジンに適用すると、従来、予知する
ことができなかった歯付ベルトの切断を、事前に高い信
頼度で知ることができるので、歯付きベルト切断によっ
て起こる重大事故を未然に防止できる。

【００２０】歯付ベルト使用エンジンでは、運転中に歯
付ベルトが切断した場合、給気及び排気弁がピストン上
面に突き当って、給気及び排気弁、ピストン、シリンダ
ヘッド等を破壊する大事故を防止するため、通常、ピス
トン上面に給気及び排気弁が突き当らぬように過大な凹
み部を設けている。この凹み部は、歯付ベルト切断予知
ができて切断事故が防止できれば不要なものである。

【００２１】この凹み部は、燃焼室形状を悪化させるた
め燃費を増大させ、排気公害上も不利である。従って、
本発明は歯付ベルト切断による事故防止のみではなく、
上記のように燃料エネルギー節約、排気公害防止上にも
効果がある。

【００２２】又、本装置はマイクロスイッチ、調整ね
じ、安全信号機、警報信号機及び音声信号機等を設ける
だけでよいので、実施が容易で、コストも極めて安価に
できる。記述は省略したが、本装置は歯付ベルトのみな
らず、平ベルト、Ｖベルト、Ｖリブドベルト、チェーン
等にも上記同様の思想で容易に適用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の歯付ベルト切断予知警報装置の全体説
明図

【図２】図１のＣ部詳細拡大図

【図３】歯付ベルトの運転時間（含、経時時間）とベル
トの伸びとの関係説明図

【図４】本願発明者による特願平６−４２９３３の歯付
ベルト切断予知警報装置

【符号の説明】

１クランク軸プーリ２，３カム軸プーリ４テンションプーリ６歯付ベルト７揺動レバー１０オートアヂャスタ１４マイクロスイッチ１５移動接点１６調整ねじ１７ロックナット１８バッテリ１９，２１警報信号機２０安全信号機２２音声信号機

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】巻掛け伝動装置の歯付ベルトの伸びを検
出する伸び検出手段と、伸び検出手段の検出結果が規定
値以内にあるときは安全信号を出し、規定値を超えたと
きは警報信号を出す警報手段とを備えていることを特徴
とする歯付ベルト切断予知警報装置
【請求項２】伸び検出手段に、歯付きベルト６のテン
ションプーリ４を支持する揺動レバー７に設けた、調整
ねじ１６の接点部の移動量で開閉するスイッチを使用し
た、請求項１記載の歯付ベルト切断予知警報装置。
【請求項３】スイッチに、コモン、ノルマルオープン
及びノルマルクローズの３端子を有するマイクロスイッ
チ１４を使用した、請求項２記載の歯付ベルト切断予知
警報装置。
【請求項４】マイクロスイッチ１４のノルマルオープ
ン側に安全信号機２０を接続し、ノルマルクローズ側に
警報信号機２１を接続して電源スイッチ２３を入れる
と、歯付きベルトの伸び量が規定値以内にあるときは安
全信号機２０で安全信号を出し、規定値を超えたときは
警報信号機２１で警報信号を出す、請求項１記載の歯付
ベルト切断予知警報装置。
【請求項５】マイクロスイッチ１４のノルマルオープ
ン側と、ノルマルクローズ側間に、両者を断・接するス
イッチ２４を設けた、請求項４記載の歯付ベルト切断予
知警報装置。
【請求項６】警報信号機２１に並列に音声信号機２２
を設けた、請求項４記載の歯付ベルト切断予知警報装
置。
【請求項７】マイクロスイッチ１４のノルマルオープ
ン側とノルマルクローズ側間に、両者を断・接するスイ
ッチ２４を設け、更に警報信号機２１に並列に音声信号
機２２を設けた、請求項４記載の歯付ベルト切断予知警
報装置。
【請求項８】警報信号機２１に並列に音声信号機２２
を設け、更に音声信号機２２に直列に、音声信号機２２
を断・接するスイッチ２５を設けた、請求項４記載の歯
付ベルト切断予知警報装置。
【請求項９】マイクロスイッチ１４のノルマルオープ
ン側とノルマルクローズ側間に、両者を断・接するスイ
ッチ２４を設け、更に警報信号機２１に並列に音声信号
機２２を設け、この音声信号機２２に直列に、音声信号
機２２を断・接するスイッチ２５を設けた、請求項４記
載の歯付ベルト切断予知警報装置。
【請求項１０】安全信号機２０に信号燈、発光ダイオ
ード、液晶のいずれかを使用した、請求項４記載の歯付
ベルト切断予知警報装置。
【請求項１１】警報信号機２１に信号燈、発光ダイオ
ード、液晶のいずれかを使用した、請求項４記載の歯付
ベルト切断予知警報装置。
【請求項１２】スイッチ２４に押しボタンスイッチを
使用した、請求項５記載の歯付ベルト切断予知警報装
置。
【請求項１３】音声信号機２２にブザー、ベル、スピ
ーカのいずれかを使用した、請求項６記載の歯付ベルト
切断予知警報装置。
【請求項１４】歯付きベルト６に平ベルト、Ｖベル
ト、Ｖリブドベルト、チェーンのいずれかを使用した、
請求項１記載の切断予知警報装置。