JPH0978140A - 表面硬化処理法 - Google Patents

表面硬化処理法

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JPH0978140A
JPH0978140A JP23272695A JP23272695A JPH0978140A JP H0978140 A JPH0978140 A JP H0978140A JP 23272695 A JP23272695 A JP 23272695A JP 23272695 A JP23272695 A JP 23272695A JP H0978140 A JPH0978140 A JP H0978140A
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JP
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torch
workpiece
cam
axis
speed
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JP23272695A
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Shinji Kurachi
伸治 倉知
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工作物たるカム表面の周方向に入熱を均等に
行うことにより単位面積当たりの入熱量を一定としてチ
ル層の均一化を図る。 【解決手段】 工作物10のほぼ表面接線方向とそのほ
ぼ法線方向との合成ベクトル方向に関したトーチ32の
移動速度と工作物10の回転速度に基づく上記表面接線
方向の移動速度との相対速度vを一定として表面硬化処
理を行う。照射トーチの移動速度と工作物の回転速度に
基づく表面接線方向の移動速度一定に維持されれば、工
作物表面の周方向に照射トーチから入熱が均等に行わ
れ、単位面積当たりの入熱量を一定として、チル層を均
一に形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば鋳鉄製カム
シャフトのカムの表面をTIGアーク、レーザ、電子ビ
ーム等の高密度エネルギーの照射によって再溶融し自己
冷却して耐摩耗性に優れたチル層を形成する表面硬化処
理法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジン等に組込まれるカムシ
ャフトは、カムの表面が内燃機関のガス交換弁の作動に
より高い負荷に晒されるが、この種のカムの表面硬化処
理法において、従来より図6に示すように、カムの幅方
向(カムシャフトの回転軸線方向)に高密度エネルギー
を蛇行(オシレーティングともいう)させてカム表面に
深さを確保した均一なチル層を形成する試みがなされて
いる。
【0003】例えば特公昭59−3525号公報(以
下、文献1という)には、高密度エネルギーの照射トー
チをカムの半径方向に往復運動させるとともに、カムシ
ャフトを回転軸線方向に振動させつつ回転させて処理を
行う場合に、回転するカムの表面における瞬間半径によ
って照射トーチに対するカム表面の周速度が常に変化
し、蛇行パターンが幾何学的に疎密(とりわけ蛇行頂
部)となることを回避するため、カム表面と照射トーチ
との相対速度を制御して(例えばカムシャフトの角速度
を制御)、蛇行パターン、とりわけその頂部間隔をほぼ
等しくすることが記載されている。
【0004】上記文献1の考えは、カム表面を照射する
高密度エネルギーの蛇行パターンの頂部間隔をカム全周
にわたって幾何学的に等間隔とすることで得られるチル
層の均一化を図ったものである。また、特開昭61−2
27124号(以下、文献2という)では、照射トーチ
の蛇行運動が折り返し点及びその近傍で該照射トーチの
慣性力や駆動系の動作応答時間の限界により遅くなりチ
ル層の厚みが深くなることを防止するため、照射トーチ
の蛇行速度とカムとの相対速度が小さいときは照射トー
チの発する高密度エネルギーを小さく、反対に相対速度
が大きいときは高密度エネルギーを大きくする技術(具
体的にはパルスアーク電流の幅をコントロール)を開示
している。
【0005】上記文献2に記載された従来技術は、カム
表面幅方向の両外側と内側とで高密度エネルギーの大き
さを変化させ、単位面積当たりの入熱量を一定にしよう
とするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の文献1に記載さ
れた処理法の、蛇行頂部間隔を等間隔にすることは、均
一なチル層形成のための必要十分な条件とはいえない。
即ち、蛇行頂部間隔を等間隔にすることは、単位面積当
たりの入熱量の均等化に寄与していない。また、文献2
に記載された処理法は、カム表面幅方向の両外側と内側
とで高密度エネルギーの大きさを変化させているが、カ
ムの周速度が半径によって変化するので、正確にカム表
面の単位面積当たりの入熱量を一定とする制御を行って
いないことになる。即ち、文献2の技術は、蛇行運動の
方向(回転軸線方向)には、単位面積当たりの入熱量を
一定とする上での適正な高密度エネルギーの制御となっ
ているが、カム表面の周方向速度が変化する以上、単位
面積当たりの入熱量にはムラが発生する。
【0007】本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてな
されたもので、工作物たるカム表面の周方向に入熱を均
等に行うことにより単位面積当たりの入熱量を一定と
し、均一なチル層を形成することを解決すべき課題とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、特許請
求の範囲の記載の表面硬化処理法を提供することにより
上記課題を解決した。即ち、本発明は、工作物のほぼ表
面接線方向とそのほぼ法線方向との合成ベクトル方向に
関した上記照射トーチの移動速度と上記工作物の回転速
度に基づく上記表面接線方向の移動速度との相対速度を
一定として表面硬化処理を行うものである。
【0009】なお、ほぼ表面接線方向及びほぼ法線方向
とは、溶融プールの重力による垂れを小さくしてチル層
を一定厚とするための手法が採られた場合に、照射トー
チを移動する2軸が若干上記真の表面接線方向及び真の
法線方向よりずれた方向をいう。従って、上記手法を採
らない場合は真の表面接線方向及び真の法線方向をい
う。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の表面硬化処理法による
と、照射トーチの移動速度と工作物の回転速度に基づく
表面接線方向の移動速度、即ち周方向の移動速度との相
対速度が一定に維持される。従って、工作物表面の周方
向に照射トーチから入熱が均等に行われ、単位面積当た
りの入熱量を一定として、チル層を均一に形成すること
ができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳細に説
明する。本発明のカムシャフトの表面硬化処理法に使用
する表面硬化装置は、図3に概念的に示すように、カム
シャフト10を直交3軸ロボット20に回転自在に支持
し、該直交3軸ロボット20を制御する制御ユニット3
0で同時に高密度エネルギー源たるTIGアーク電源3
1を指令するようにした構成を採る。そして、高密度エ
ネルギー源のTIGトーチ32(以下、トーチと略す)
は、直交3軸ロボット20に保持されている。TIGア
ーク電源31は、TIGトーチ32にオペーレータが指
定した一定のアーク電流を通電させるものである。
【0012】直交3軸ロボット20は、トーチ32を保
持したZ軸スライダ21a及び該Z軸スライダ21aを
駆動するモータMZを有してトーチ32をZ軸方向に位
置制御するZ軸移動機構21と、該Z軸移動機構21と
連設したY軸スライダ22a及び該Y軸スライダ22a
を駆動するモータMYを有してトーチ32をY軸方向に
位置制御するY軸移動機構22と、該Y軸移動機構22
と連設したX軸スライダ23a及び該X軸スライダ23
aを駆動するモータMXを有してトーチ32を蛇行運動
のためX軸方向に位置制御するX軸移動機構23とを主
に構成される。
【0013】カムシャフト10はモータMTを有する回
転機構24によって回転軸線φを中心に駆動され、該回
転軸線φはX軸と平行に設定されている。また、X軸と
Y軸とのなす平面は水平で、Z軸は鉛直となっている。
制御ユニット30は、上記モータMXの制御(オシレー
ティング制御)、モータMYの制御及びモータMZの制
御及びモータMTの制御を行うコントローラ33と、該
コントローラ33と協動してTIGアーク電源31を制
御するシーケンサ34とから構成される。
【0014】コントローラ33は、上記各モータMX,
MY,MZ及びMTの制御プログラム、トーチ32のテ
ィーチングプログラム及び本実施例による演算プログラ
ムからなる表面硬化プログラムを格納しており、オペレ
ータの操作によってこれら各プログラムに基づく駆動信
号を各モータMX,MY,MZ及びMTに発する。これ
によりトーチ32とカムシャフト10は、図4(a)〜
(e)に示すように動作する。
【0015】図4(a)に示すように、トーチ32を一
つのカム11の回転軸線φの鉛直線上に持ってくる。こ
のときのトーチ32の対応ポイントであるA点(スター
ト点)は、カム基礎円の任意点である。この状態でTI
Gアークをトーチ32とカム表面との間に発生させ、か
つ回転軸線φ方向、即ちX軸方向に所定の振幅dと速度
αで振る。振幅dは、図6に示すように、カム11の幅
よりやや小さくする。この振幅dと速度αでのトーチ3
2の運動はオシレーティング制御によるもので、モータ
MXを指令する。
【0016】アーク発生後、カムシャフト10を回転し
てカム11を予熱する。予熱の後、モータMTが指令さ
れてB点がトーチ32の真下に来る位置にカムシャフト
10の位相を合わせる。B点からC点はカム11の表面
接線Pが水平線Hより角度βだけ右下となるカムシャフ
ト10を停止した状態でモータMYを作動させトーチ3
2をY軸方向(図面上で右側)に移動させる。角度βは
ゼロに近い方が好ましい。
【0017】次に、トーチ32がC点を通過すると同時
に、モータMTの指令を再開し、図4(c)に示すよう
に、カムシャフト10を回転させる。このとき、トーチ
32はモータMYの作動によりY軸方向(図面上で左
側)に移動されるとともに、所定のアーク長を保持しつ
つZ軸方向に移動される。C点からD点までのノーズ部
11aの加工のときも、表面接線Pが水平線Hより右下
にある態勢とする。このノーズ部11aの加工のとき
は、カムシャフト10の回転に応じてトーチ32を2軸
(Y軸及びZ軸)方向で位置制御する。
【0018】トーチ32による溶融点がD点に達する
と、図4(d)に示す状態となる。同状態となったと
き、カムシャフト10の回転を止める。そして、所定の
アーク長を保持してトーチ32をE点まで移動させる
(図4e)。このときの状況は、図4(b)の場合と同
じである。E点からA点までは基礎円部なのでトーチ3
2を移動させる必要はない。また、この基礎円部の加工
では表面接線Pと水平線は一致する。なお、より高速に
処理する時の溶融部の周方向の垂れを防ぐ方法として、
アーク発生時に予めカム表面接線方向とトーチ法線方向
との間に図8に示すようにγの角度を設けておいて、A
からFまで処理を施す際に、この角度γを制御しつつ動
かす方法もある。
【0019】このようなTIGアークによる表面処理で
は、溶融プールの垂れが生じるほどの斜面を呈すること
がなく、以下に説明する本実施例の演算プログラムの結
果に基づいて表面処理することと相まってチル層12の
均一化を一層向上させることになる。本実施例の特徴
は、上記表面硬化プログラムが、図2のフローチャート
に示す演算プログラムもつことにある。
【0020】必要情報の入力は、カム形状(各寸法)と
相対速度を指定する(ステップS1,S2 )ことであ
る。相対速度とは、具体的に、カム11のほぼ表面接線
方向P(水平線Hの方向)とほぼ法線方向Q(鉛直方
向)との所定合成ベクトルJ方向に関した上記トーチの
移動速度と、カム11の回転速度に基づく表面接線方向
Pの移動速度との速度差をいう。
【0021】次に図5に示すように、カム11はある時
間のとき始め実線の位置にあり、トーチ先端はC点の位
置にあって、次の時間にカム11は破線の位置に回転
し、トーチ先端はD′点の位置に動く。このときのカム
11に対するトーチ32の移動量は弧CD(=弧C′
D′)である。従って、コントローラ33は以下の手順
でトーチ32とカム11の実際の移動速度を計算する。
【0022】(1)コントローラ33は、カム形状に基
づいて図5に示すノーズ部11aの加工時におけるカム
シャフト10の回転前のC点及び回転後のD′点のY軸
方向座標y、Z軸方向座標z及び回転軸線φ回りの座標
(角度θ)を計算する(ステップS3 )とともに、C点
とD点間の弧の周長を計算する(ステップS4 )。 (2)続いて、コントローラ33はステップS5 を実行
し、指定した相対速度でトーチ32が弧CDを移動する
時間を計算する。
【0023】(3)更にコントローラ33は、ステップ
5 で計算した「弧CDをトーチ32が移動する時間」
とステップS3 の座標で計算できる「経路CD′の距
離」とから、ステップS6 によってトーチとカムの実際
の移動速度を計算する。ステップS7 は上記移動速度を
計算した後の出力処理である。この場合、トーチとカム
の実際の移動速度とは、絶対座標(マシン)に対するカ
ムの回転速度及びトーチの移動速度である。コントロー
ラ33は、この演算により得られた移動速度を表面硬化
処理時に読出し、3軸直交ロボットと回転機構とを組み
合わせた場合の上記制御プログラムによって各軸の移動
速度を求め指令速度とする。
【0024】ただし、上記演算プログラムのアルゴリズ
ムを適用できるのは、コントローラ33がY軸、Z軸及
びφ軸の合成速度を指定できるタイプの場合であるが、
コントローラ33の種類によっては、Y軸、Z軸及び回
転軸の各アクチュエータ毎の定格速度(回転数)に対す
る割合を指定するタイプがある。この場合は、図2の点
線内に示すステップS61〜S63の手順となる。
【0025】ステップS61は、モータMY、MZ及びM
Tが単独に定格回転数で稼働したときの各軸方向への仮
想移動時間を計算している。ステップS62は、律速軸、
即ち上記仮想移動時間が最大となる軸を選出している。
ステップS63は、経路CD′をステップS62で選出した
律速軸のアクチュエータによりカム11が移動するため
の速度を計算する。
【0026】以上により定格速度に対する割合を指定す
るタイプのコントローラを使用する場合の、トーチとカ
ムの実際の移動速度を計算することができる。こうして
カムシャフト10上の他のカムについても同様の演算プ
ログラムを実行する。得られたトーチとカムの各実際の
移動速度は、硬化処理プログラムの入力基準値として組
み込まれコントローラ33のプログラムメモリに格納さ
れる。そして、硬化処理プログラムによる表面硬化処理
が起動されることになる。
【0027】この硬化処理プログラムによる表面硬化処
理では、カムシャフト10が回転する際に、指定した相
対速度に基づくトーチとカムの実際の移動速度がコント
ローラ33から各軸のモータMY、MZ、MTに指令さ
れ、これによる速度差でトーチ32とカム11が図4で
述べた加工のための相互運動を行う。図1は上記加工時
の様子を模式化して示す動作説明図であり、指令された
トーチとカムの周方向の移動速度vがカム形状にかかわ
らず一定となって、カム表面の周方向にトーチ32から
の入熱が均等に行われる。これによって、単位面積当た
り入熱量を一定とすることができる。
【0028】今、指令されたトーチとカムの周方向の移
動速度をv、t時間にトーチ32が発する熱量をQ、硬
化処理が入る幅をd(図6)とすると、単位面積当たり
の入熱量qは、
【0029】
【数式1】 と変形されるように、Q/tに比例し、v・dに反比例
する。
【0030】ここで、dは再溶融領域が同幅内に収まる
程度の固定値にカム11の幅から決められ、vは上記演
算プログラムを使うことにより固定値に決められる。ま
た、qを一定とするためには、Q/tはアーク電流値の
2乗に比例することから、アーク電流も固定値でよいこ
とになる。即ち、すべてのカムに対してその表面に均一
な深さのチル層を形成するために、単位面積当たりの入
熱量(入熱量/面積vt)を一定にすると、トーチとカ
ムの一定の相対速度を決めればよいことになる。また、
アーク電流値(高密度エネルギー)も一定の値として得
られる。
【0031】かくして、本実施例による表面硬化処理法
では、カム表面の周方向にトーチ32から入熱が均等に
行われ、単位面積当たりの入熱量を一定として、チル層
均一化が達成されることになる。また、図7に示すよう
に、X軸の速度を変更することにより、蛇行頂部の間隔
を任意に変更しても、単位面積当たりの入熱量に変化は
ない。
【0032】なお、本実施例の派生効果として、各軸の
速度が固定のため、ティーチングポイント毎に移動時間
を計算できるので、硬化処理に要する時間が事前にわか
る。これに対し従来は、各軸の速度に関して固定にする
概念がないため、実際に設備を稼働してみなけば時間が
わからなったかが、本実施例では相対速度の指定で移動
時間を計算できるのでサイクルタイム変更の段取りも容
易となる。
【0033】さらに、カム形状と相対速度を指定すれば
硬化条件が決定されるので、従来のようにテストピース
を消費して条件設定を確認する多くの時間と労力を節約
することができる。上記実施例の演算プログラムを実現
する構成は、回転軸線を中心として回転可能で該回転軸
線からの距離の異なる表面を有する工作物に対し高密度
エネルギーを発する照射トーチが該工作物の表面と一定
の間隔を保ちかつ該工作物の表面接線方向と所定の角度
で相対移動すべく、該照射トーチを該工作物のほぼ表面
接線方向とこれに対するほぼ法線方向との2軸方向で位
置制御可能に配置し、かつ、上記2軸とそれぞれ直交す
る回転軸線に上記照射トーチと工作物とを相対運動させ
て、該工作物の表面を上記高密度エネルギーにて再溶融
し自己冷却によりチル層を形成させる表面硬化装置にお
いて、上記工作物の表面の形状情報が入力されるととも
に、上記2軸方向の所定合成ベクトル方向に関した上記
照射トーチの移動速度と上記工作物の回転速度に基づく
上記表面接線方向の移動速度との相対速度が入力される
レジスタと、上記形状情報と上記相対速度とより上記工
作物の表面の特定の少なくとも二つのティーチングポイ
ント間の移動に要する上記トーチの移動時間を計算する
第1の演算手段と、上記移動時間と上記工作物が回転す
る前の一方の上記ティーチングポイントと回転後の他方
のティーチングポイントとの間の経路距離とから上記工
作物の表面接線方向の移動速度を計算する第2の演算手
段とを具備し、該第2の演算手段で得られる移動速度に
基づいて表面硬化処理時に上記2軸と回転軸を速度指令
することを特徴とする表面硬化装置の演算装置の構成と
なる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、工作物のほぼ表面接線方向とそのほぼ法線方向
との合成ベクトル方向に関した上記照射トーチの移動速
度と上記工作物の回転速度に基づく上記表面接線方向の
移動速度との相対速度を一定として表面硬化処理を行う
ものであるから、工作物の表面接線方向に高密度エネル
ギーによる入熱が均等に行われ、単位表面積当たりの入
熱量が一定となり、チル層の均一化を簡単な演算と制御
で達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本思想を説明する動作説明図であ
る。
【図2】 本発明の一実施例における演算プログラムを
説明するためのフローチャートである。
【図3】 上記実施例に使用する表面硬化装置の全容を
示す説明図である。
【図4】 上記実施例の表面硬化処理法におけるトーチ
と工作物の加工動作の状況を示す動作説明図である。
【図5】 上記演算プログラムで計算するトーチと工作
物の移動速度を詳述するための説明図である。
【図6】 本発明による表面硬化処理の加工状況を示す
説明図である。
【図7】 トーチと工作物の移動速度を変更した場合の
本発明による表面硬化処理の加工状況を示す説明図であ
る。
【図8】 本発明わ適用できるトーチと工作物の別の加
工動作を示す動作説明図である。
【符号の説明】
10はカムシャフト(工作物)、12はチル層、32は
照射トーチ(高密度エネルギー源)、φは回転軸線、P
は表面接線方向、Jは合成ベクトル方向であり、各図で
共通の要素には同一の符号を付す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸線からの距離が異なる表面をもつ
    工作物に対し高密度エネルギーを発する照射トーチが該
    工作物の表面と一定の間隔を保ちかつ該工作物の表面接
    線方向と所定の角度で相対移動すべく、該照射トーチを
    該工作物のほぼ表面接線方向とこれに対するほぼ法線方
    向との2軸方向で位置制御可能に配置し、かつ、上記2
    軸とそれぞれ直交する回転軸線に上記照射トーチと工作
    物とを相対運動させて、該工作物の表面を上記高密度エ
    ネルギーにて再溶融し自己冷却によりチル層を形成させ
    る表面硬化処理法において、上記2軸方向の所定合成ベ
    クトル方向に関した上記照射トーチの移動速度と上記工
    作物の回転速度に基づく上記表面接線方向の移動速度と
    の相対速度を一定として表面硬化処理を行うことを特徴
    とする表面硬化処理法。
JP23272695A 1995-09-11 1995-09-11 表面硬化処理法 Pending JPH0978140A (ja)

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