JPH0977564A - セラミック基板焼成用シート - Google Patents

セラミック基板焼成用シート

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JPH0977564A
JPH0977564A JP7235619A JP23561995A JPH0977564A JP H0977564 A JPH0977564 A JP H0977564A JP 7235619 A JP7235619 A JP 7235619A JP 23561995 A JP23561995 A JP 23561995A JP H0977564 A JPH0977564 A JP H0977564A
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JP
Japan
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ceramic substrate
firing
sheet
ceramic
fibers
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JP7235619A
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Inventor
Jisuke Tanaka
治助 田中
Yukiyasu Uchida
幸泰 打田
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TANAKA SEISHI KOGYO KK
Original Assignee
TANAKA SEISHI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多数のセラミック基板を重ねて焼成する際にこ
れらのセラミック基板の融着及び反りやうねりの発生を
防止することができることは勿論、その製造そのものが
容易に行えて、しかも取扱いをより一層行い易くするこ
とのできるセラミック基板焼成用シートを、簡単な構成
によって提供すること。 【解決手段】抄造により形成されるセラミック基板焼成
用シートであって、乾燥重量に換算して、直径が5μm
〜50μmで繊維長が0.7mm〜6mmのカーボン繊
維を10重量%〜30重量%と、有機繊維を1重量%〜
20重量%と、残部が0.1μm〜100μmのセラミ
ック粉末とからなり、坪量が30g/m2 〜200g/
2 であること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子回路基板の材
料として採用されるアルミナ基板等のセラミック基板を
多数同時に焼成する際に、各セラミック基板間に配置さ
れて各基板間の融着を防止するために用いられるセラミ
ック基板焼成用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のセラミック基板焼成用シートと
しては、例えば特開昭62−49188号公報にて提案
されているようなものが既にある。この公報に示された
セラミック基板焼成用シートは、「可撓性シートの表面
に、アルミナ、ジルコニア等の高融点のセラミックス粉
体とカーボン粉とを含むコーティング層を形成した」も
のであり、セラミック基板の焼成時にセラミック基板ど
うしの融着を確実に防止することができて、製造が容易
でコストが安く、しかも焼成されたセラミック基板のう
ねりやピンホールの発生を防止することができると考え
られる。
【0003】しかしながら、この特開昭62−4918
8号公報にて提案されているセラミック基板焼成用シー
トは、シートの表面に形成したコーティング層がセラミ
ックスとカーボンとの粉体からなるものであるから、こ
れらの粉体が当該セラミック基板焼成用シートの取扱い
時等に容易に離脱してしまうものであり、周囲を汚すも
のであるだけでなく、取扱い方によっては所期の効果を
発揮できなくなる程度にまで各粉体が脱落することもあ
り得るものである。
【0004】また、この種のセラミック基板焼成用シー
トは、セラミック基板の焼成完了前に、その繊維分が燃
焼により完全に気化して、各セラミック基板間にセラミ
ックスとカーボンの粉体とを残留させなければならない
ものであるが、この繊維分はその気化する前にこれ自体
が収縮することがある。すなわち、この種のセラミック
基板焼成用シート中に含まれている繊維分は、各セラミ
ック基板の融着を防止するためのセラミックスやカーボ
ンの粉体を保持するために是非必要なものであるが、こ
の繊維分自体が完成に気化する前に収縮するために、こ
れによる力がセラミック基板となるべき生成形体側に掛
けられることになってしまい、焼成後のセラミック基板
に「反り」や「うねり」等の悪影響を与えることがある
のである。
【0005】そこで、本発明者は、以上のような多数の
セラミック基板を同時に焼成する際に使用されるセラミ
ック基板焼成用シートについて、その取扱いをも容易に
行うことができるようにするにはどうしたらよいか、ま
たセラミック基板焼成用シート自体の焼成収縮に基づく
セラミック基板に対する悪影響をどのように回避するか
について種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成した
のである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な実状に鑑みてなされたもので、その解決しようとする
課題は、この種セラミック基板焼成用シートを取扱い易
くし、かつセラミック基板焼成用シートによるセラミッ
ク基板の反りやうねりを防止することである。
【0007】そして、本発明の目的とするところは、多
数のセラミック基板を重ねて焼成する際にこれらのセラ
ミック基板の融着及び反りやうねりの発生を防止するこ
とができることは勿論、その製造そのものが容易に行え
て、しかも取扱いをより一層行い易くすることのできる
セラミック基板焼成用シートを、簡単な構成によって提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1に係る発明の採った手段は、「抄造によ
り形成されるセラミック基板焼成用シートであって、乾
燥重量に換算して、直径が5μm〜50μmで繊維長が
0.7mm〜6mmのカーボン繊維を10重量%〜30
重量%と、有機繊維を1重量%〜20重量%と、残部が
0.1μm〜100μmのセラミック粉末とからなり、
坪量が30g/m2 〜200g/m2 であることを特徴
とするセラミック基板焼成用シート」である。
【0009】すなわち、このセラミック基板焼成用シー
トは、カーボン繊維、有機繊維及びセラミック粉末から
なるものであることがまず必要である。その理由は、カ
ーボン繊維単独で抄造することは非常に困難であるため
に、このカーボン繊維を有機繊維内に混在させるように
して抄造できるようにするためであり、またこれらカー
ボン繊維及び有機繊維中にセラミック粉末を保持させる
ためである。セラミック粉末は、カーボン繊維ととも
に、各セラミック基板間の融着を防止するためのもので
あるが、非常に高価なカーボン繊維の量を相対的に少な
くして、セラミック基板焼成用シート全体のコストを安
価にするために必要なものである。
【0010】また、カーボン繊維は、乾燥重量に換算し
て、セラミック基板焼成用シート中の10重量%〜30
重量%を占めるものとする必要がある。その理由は、こ
のカーボン繊維が10重量%よりも少ないと、セラミッ
ク基板焼成用シートとして構成したときの取扱いが困難
なものとなるからであり、一方30重量%よりも多いと
セラミック基板焼成用シートの柔軟性が無くなってこれ
また取扱いを困難にしてしまうだけでなく、高価なカー
ボン繊維を大量に使用することになって、セラミック基
板焼成用シートのコストを引き上げてしまうからであ
る。なかでも、カーボン繊維の割合を20重量%前後と
するのが、最適である。
【0011】有機繊維については、乾燥重量に換算し
て、セラミック基板焼成用シート中の1重量%〜20重
量%を占めるものとする必要がある。その理由は、この
有機繊維が1重量%より少ないと、カーボン繊維の抄造
を困難にするからであり、一方20重量%よりも多くて
も抄造をそれ程容易にすることができないだけでなく、
セラミック基板の焼成時に、当該有機繊維の収縮量が多
くなって余り良くないからである。中でも、この有機繊
維の量としては、セラミック基板焼成用シート中の5重
量%前後とするのが最適なものである。
【0012】また、この有機繊維は、セラミック基板の
焼成収縮と略同程度の焼成収縮をするカーボン繊維の抄
造をし易くするためのものではあるが、この有機繊維自
体の焼成時における収縮力が、生成形体のままのものに
与えるようであってはならないものである。最も良いの
は、セラミック基板の焼成時において、この有機繊維
が、その焼成収縮による力が非常に弱いまま完全に炭化
され、カーボン繊維と完全に一体化されることである。
そのために、本発明においては、カーボン繊維とともに
有機繊維を抄造するようにするとともに、この有機繊維
の量を、乾燥重量に換算して、1重量%〜20重量%の
ものとすることにより、焼成時にカーボン繊維と一体化
し易くしているのである。
【0013】この有機繊維としては、例えば、アクリル
繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエ
ステル繊維等の熱可塑性樹脂繊維、あるいは、フェノー
ル繊維等の熱硬化性樹脂繊維、もしくは天然パルプ等が
採用できるものである。そして、この有機繊維の繊維長
は1mm〜30mmが適当であり、またこの有機繊維の
直径は1μm〜50μmが適当である。その理由は、こ
の有機繊維自体の製造が簡単であること、カーボン繊維
との絡みが良好であること、そしてセラミックス粉末の
保持力が優れていること、等である。
【0014】セラミック粉末としては、セラミック基板
を構成しているのと同じ材料を採用することが好まし
く、中でも、結晶質のものを採用するのが、セラミック
基板に対して融着しにくいことからより最適である。そ
して、このセラミック粉末としては、0.1μm〜10
0μmの粒径を有するものであることが必要である。そ
の理由は、セラミック粉末の粒径が0.1μmより小さ
いものは、コストが高くなるだけでそれ程の効果を発揮
することができないからであり、一方100μmより粒
径の大きいものは、カーボン繊維や有機繊維による保持
が十分なされなくなってしまうからである。
【0015】そして、以上のような材料によって形成し
たセラミック基板焼成用シートは、その坪量が30g/
2〜200g/m2であることが必要であるが、その理
由は、坪量が30g/m2よりも小さいと、言わば非常
に薄いセラミック基板焼成用シートとなって、破れ易く
なるだけでなく、セラミック粉末の十分な保持を行うこ
とができないものとなり、結果として、取扱いのしにく
いセラミック基板焼成用シートとなってしまうからであ
る。逆に、200g/m2よりも大きい坪量のセラミッ
ク基板焼成用シートでは、セラミック粉末の保持は十分
に行えるものの、可撓性の小さいものとなって取扱いが
困難なものとなるだけでなく、大量のカーボン繊維を採
用してコスト高となり、しかもセラミック基板の焼成後
において有機繊維の灰分を大量に残すものとなって、不
都合だからである。中でも、このセラミック基板焼成用
シートの坪量は、80g/m2前後のものとするのが、
最もバランスがとれて最適なものとなるのである。
【0016】また、請求項2に係る発明の採った手段
は、上記請求項セラミック基板焼成用シート中にアクリ
ル樹脂繊維またはアクリルエマルジョンを含有させたこ
とにあり、そのセラミック基板焼成用シート中に対する
割合を1重量%〜10重量%としたものである。この発
明において、セラミック基板焼成用シート中にアクリル
樹脂繊維またはアクリルエマルジョンを含有させる必要
があるのは、これらのアクリル樹脂繊維またはアクリル
エマルジョンによってカーボン繊維及び有機繊維の絡ま
りを良好にするためであり、かつセラミック粉末のカー
ボン繊維または有機繊維に対する付着を十分なものとす
るためである。特に、これらのアクリル樹脂繊維または
アクリルエマルジョンは、抄造後のセラミック基板焼成
用シートを乾燥させる際に加えられる熱によって溶融し
得るものであるため、乾燥後のセラミック基板焼成用シ
ート中におけるカーボン繊維、有機繊維及びセラミック
粉末の絡まりや付着を確実にしてくれるものである。
【0017】これらのアクリル樹脂繊維またはアクリル
エマルジョンは、セラミック基板焼成用シート中に1重
量%〜10重量%含有させる必要があるが、その理由
は、これらが1重量%より少ないと、前述したカーボン
繊維、有機繊維及びセラミック粉末の絡まりや付着を十
分に行うことができないからであり、逆に100重量%
より多くても、それ程の効果が期待できないからであ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以上のように構成した各請求項に
係るセラミック基板焼成用シートの実施形態を説明する
と、以下の通りである。
【0019】・請求項1に係るセラミック基板焼成用シ
ートについて まず、200gの有機繊維を大量の水中に分散させた後
に、平均繊維長が3mmで直径が2μmのカーボン繊維
を200g投入して数分攪拌した。その後に、平均粒径
が2μm程度のセラミック粉末をさらに投入して数分攪
拌して分散液を調整した。
【0020】以上の分散液を、紙を抄造する一般的な抄
造機にかけてシート化を行った。この抄造機は、湿シー
トを形成する抄き網部と、この湿シートの脱水を行なう
脱水部、及びシートの乾燥を行なう乾燥部を有している
ものであり、前述した分散液からセラミック基板焼成用
シート2を連続的に抄造するものである。
【0021】以上のように連続抄造されたセラミック基
板焼成用シート2は、未焼成のセラミック基板1と同一
の形状に打ち抜くことにより製品化されるのであるが、
打ち抜かれたセラミック基板焼成用シート2は、図1に
示したように、未焼成のセラミック基板1間に配置され
るものである。以上のようにして形成したセラミック基
板1は、厚さが0.25mmで50g/m2のものであ
った。なお、各セラミック基板1を支持する焼成用セラ
ミック台板3は市販のもので、厚さ約15mmのアルミ
ナ製のものを使用している。
【0022】図1に示したように配置されるものは、非
酸化性雰囲気の焼成炉中にこのままの状態で搬入される
ことになるのであるが、これにより、各セラミック基板
1の焼成がなされるのである。このとき、セラミック基
板焼成用シート2中の有機繊維は炭化するのみであり、
カーボン繊維やセラミック粉末は変化しないのである。
【0023】また、未焼成のセラミック基板1は焼成す
ることにより1〜20%程度収縮するものであるが、本
発明に係るセラミック基板焼成用シート2はその中に有
機繊維を含んでいるものであるから、セラミック基板1
の焼成収縮に追随するものとなっていた。
【0024】このようにして得られたセラミック基板1
についてみてみると、その両面に配置してあったセラミ
ック基板焼成用シート2の付着が全くみられないもので
あり、従ってセラミック基板1どうしの付着あるいは反
応もないものであった。また、以上のセラミック基板1
の焼成では、セラミック基板焼成用シート2中の有機繊
維が、その焼成収縮による力が非常に弱いまま完全に炭
化され、カーボン繊維と完全に一体化されたため、当該
セラミック基板1に悪影響を与えることはなかった。し
かも、従来一般に使用されている敷粉に代えてセラミッ
ク基板焼成用シート2を使用しているのであるから、
「敷粉の偏」が全く生じてはおらず、結果として、当該
セラミック基板1には反りやうねりが全く生じてはいな
かった。
【0025】以上のようにして形成したセラミック基板
焼成用シート2は、抄造のための材料として、前述した
ような形態のカーボン繊維、有機繊維及びセラミック粉
末を採用しているため、分散液(通常は水)中に分散さ
せたとき、カーボン繊維の間に有機繊維が介在するから
その分散性が非常に良くなるのであり、これらカーボン
繊維及び有機繊維内に対するセラミック粉末の分散性も
非常に良くなるのである。従って、このセラミック基板
焼成用シートは、紙を抄造するための一般的な抄造機で
十分製造し得るものとなっているのである。
【0026】また、抄造後に乾燥されたセラミック基板
焼成用シート2は、前述した割合で比較的柔軟性に富ん
だ有機繊維が存在しているので、折れ易いカーボン繊維
を含んで、あたかもテイッシュペーパーを取り扱うよう
な感覚で取り扱うことが可能となっているのである。ま
た、このセラミック基板焼成用シート2の取り扱い時
に、各セラミック粉末はカーボン繊維や有機繊維間に分
散して保持されているため、こぼれ落ちてしまうことが
ないのである。
【0027】以上のようにセラミック基板焼成用シート
2は、図1に示すようにして、未焼成のセラミック基板
1間に配置されるのであり、この配置作業は当該セラミ
ック基板焼成用シート2が前述したような取り扱い易さ
を有しているため、容易に行えるものである。
【0028】そして、図1に示したようにした全体を炉
において焼成するのであるが、その初期においてまず有
機繊維が炭化を始める。この有機繊維は、前述した割合
でカーボン繊維と混在したものとなっているため、その
焼成収縮力はカーボン繊維によって顕在化しないものと
なり、焼成によってセラミック基板焼成用シート自体に
うねり等の変化は生じないのである。従って、各セラミ
ック基板1は、当初の平面状態を維持したまま焼成させ
ることになり、焼成後の各セラミック基板1にうねり等
の変化は全く生じないのである。
【0029】勿論、これらのセラミック基板1の間に
は、セラミック基板1と融着しないカーボン繊維及びセ
ラミック粉末が存在していることになるから、各セラミ
ック基板1にカーボン繊維やセラミック粉末が融着しな
いことは当然として、各セラミック基板1どうしも融着
しないのである。
【0030】・請求項2に係るセラミック基板焼成用シ
ートについて 上記の実施例で示した分散液中に、アクリル樹脂繊維ま
たはアクリルエマルジョンを50g程度投入して攪拌
し、これを前述した抄造機にかけてセラミック基板焼成
用シート2を形成した。
【0031】このセラミック基板焼成用シート2をみて
みると、各カーボン繊維、有機繊維及びセラミック粉末
間に、抄造機の乾燥部における加熱によって溶融したと
みられるアクリル樹脂繊維またはアクリルエマルジョン
が均等に分散しており、これらのアクリル樹脂繊維及び
アクリルエマルジョンはカーボン繊維、有機繊維及びセ
ラミック粉末間の接着の役割を果たしていることが認め
られた。
【0032】このセラミック基板焼成用シート2を使用
してセラミック基板1の焼成を行ったところ、アクリル
樹脂繊維及びアクリルエマルジョンは有機繊維と同様に
炭化したのみで、他は何等変化がなく、各セラミック基
板1を単独で取り出せたとともに、取り出したセラミッ
ク基板1に反りやうねりはみられなかった。
【0033】このセラミック基板1は、上述した請求項
1に係るセラミック基板1と同様の作用を発揮するもの
であることは当然として、このセラミック基板1がアク
リル樹脂繊維またはアクリルエマルジョンを含有してい
ることにより、次の作用をも発揮するのである。
【0034】すなわち、この請求項2に係るセラミック
基板1を抄造する場合、カーボン繊維、有機繊維及びセ
ラミック粉末の分散液中にアクリル樹脂繊維またはアク
リルエマルジョンも分散させることになるため、カーボ
ン繊維、有機繊維及びセラミック粉末の分散性をより一
層向上させるのである。しかも、抄造後の乾燥のために
加熱することになるが、この加熱によってセラミック基
板1中に分散して存在しているアクリル樹脂繊維または
アクリルエマルジョンは溶融することになり、これらの
アクリル樹脂繊維及びアクリルエマルジョンは、乾燥終
了後にカーボン繊維、有機繊維及びセラミック粉末間に
おいて冷却固化するから、これより当該セラミック基板
1中の各材料どうしの結合を行なうのである。
【0035】従って、このアクリル樹脂繊維またはアク
リルエマルジョンを含有させたセラミック基板1は、取
り扱い中にケバ立ったり破損したりすることがないだけ
でなく、各セラミック粉末のセラミック基板1中に対す
る保持がより一層しっかりとなされて、その取り扱いが
非常にし易いものとなっているのである。
【0036】
【発明の効果】以上詳述した通り、まず請求項1に係る
セラミック基板焼成用シートにおいては、上記実施例に
て例示した如く、「抄造により形成されるセラミック基
板焼成用シートであって、乾燥重量に換算して、直径が
5μm〜50μmで繊維長が0.7mm〜6mmのカー
ボン繊維を10重量%〜30重量%と、有機繊維を1重
量%〜20重量%と、残部が0.1μm〜100μmの
セラミック粉末とからなり、坪量が30g/m2 〜20
0g/m2 であること」にその構成上の特徴があり、こ
れにより多数のセラミック基板を重ねて焼成する際にこ
れらのセラミック基板の融着及び反りやうねりの発生を
防止することができることは勿論、その製造そのものが
容易に行えて、しかも取扱いをより一層行い易くするこ
とのできるセラミック基板焼成用シートを、簡単な構成
によって提供することができるのである。
【0037】また、請求項2に係るセラミック基板焼成
用シートによれば、上記請求項1のセラミック基板焼成
用シート中に1〜10%のアクリル樹脂繊維またはアク
リルエマルジョンを添加したことにその構成上の特徴が
あり、これにより、カーボン繊維、有機繊維及びセラミ
ック粉末間の絡まりや付着をより良好なものとすること
ができて、上記請求項に係るセラミック基板焼成用シー
トにおける効果を、より一層向上させることができるの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るセラミック基板焼成用シートの
セラミック基板間に配置して多数のセラミック基板を積
み重ねた状態の断面図である。
【符号の説明】
1 セラミック基板 2 セラミック基板焼成用シート 3 焼成用セラミック台板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抄造により形成されるセラミック基板焼
    成用シートであって、 乾燥重量に換算して、直径が5μm〜50μmで繊維長
    が0.7mm〜6mmのカーボン繊維を10重量%〜3
    0重量%と、有機繊維を1重量%〜20重量%と、残部
    が0.1μm〜100μmのセラミック粉末とからな
    り、坪量が30g/m2 〜200g/m2 であることを
    特徴とするセラミック基板焼成用シート。
  2. 【請求項2】 前記セラミック基板焼成用シートは、1
    重量%〜10重量%のアクリル樹脂繊維またはアクリル
    エマルジョンを含有したものであることを特徴とする請
    求項1に記載のセラミック基板焼成用シート。
JP7235619A 1995-09-13 1995-09-13 セラミック基板焼成用シート Pending JPH0977564A (ja)

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