JPH0977231A - 振動直進搬送装置 - Google Patents

振動直進搬送装置

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JPH0977231A
JPH0977231A JP26490195A JP26490195A JPH0977231A JP H0977231 A JPH0977231 A JP H0977231A JP 26490195 A JP26490195 A JP 26490195A JP 26490195 A JP26490195 A JP 26490195A JP H0977231 A JPH0977231 A JP H0977231A
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JP
Japan
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trough
vibration
angle
leaf springs
counterweight
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Application number
JP26490195A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kondo
弘之 近藤
Kazumichi Kato
一路 加藤
Toshiro Sekine
敏郎 関根
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Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 [課題] 十分な防振効果を得ながら、大きなカウンタ
ーウェイトを必要とせず、かつトラフを任意の設定角度
で正しく平行振動させるようにすること。 [解決手段] トラフ22の下方に固定される板ばね取
付部材23と駆動部27との間に配設される前後一対の
駆動用板ばね25、26を鉛直方向に対して相異なる角
度に配置し、これら駆動用板ばね25、26のばね角度
θa、θbをトラフ22がその前端から後端まで一様な
振動角を得るように設定する。これにより、従来のばね
下の回転振動を抑制するための大きなカウンターウェイ
トを必要とすることはなく、また、任意の設定角度でト
ラフ22をその全長にわたって正しく振動させることが
できる。さらに、基台33への振動反力も大幅に低減さ
れるので、騒音問題が発生することもない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動直進搬送装置に関
する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】図8は従来の振動直進搬
送装置を示すものであるが、これはパーツフィーダなど
の並列供給装置から整列された部品を受け、後段(下流
側)の装置まで搬送するのに用いられる。図において振
動直進搬送装置1のトラフ2は図において左右に直線的
に延在し、その下方に板ばね取付部材3が一体的に固定
され、これは下方のカウンターウェイト4に固定される
駆動部7と、鉛直方向に対して例えば10度の傾きを有
する駆動用板ばね5、6により結合されている。駆動部
7には磁性材(例えば高透磁率材料である珪素鋼板)で
成る固定コア8が固定されており、これにコイル10が
巻装されている。固定コア8と空隙gをおいて対向する
ようにして、これまた磁性材で成る可動コア11が板ば
ね取付部材3に一体的に固定されている。カウンターウ
ェイト4の底部には防振ゴムばね12が取り付けられて
おり、基台13に対して振動直進搬送装置1全体を支持
し、基台13上に振動反力を伝達させないようにしてい
る。上述の駆動用板ばね5、6のばね定数は十分に大き
く、作業体質量側(トラフ2、板ばね取付部材3などか
ら成る)の重量およびこれら駆動用板ばね5、6のばね
定数とで定まる共振周波数がコイル10に通電される交
流の周波数にほぼ一致するように選定されている。
【0003】振動直進搬送装置1の加振機構は以上のよ
うに固定コア8、コイル10、可動コア11、駆動用板
ばね5、6などから成るり、また、カウンターウェイト
4の図において右方部には、振動直進搬送装置1全体の
重心がトラフ1の振動モードを極力適正にするために重
心調整用のブロック部4aが形成されている。
【0004】コイル10に交流電流を通電すると固定コ
ア8と可動コア11との間に交番磁気吸引力が発生し、
トラフ2の出口側の水平方向に対する振動角θ1 ’およ
び入口側の水平方向に対する振動角θ2 ’がそれぞれ駆
動用板ばね5、6の鉛直方向に対する設定角度(10
度)に近い角度で振動を行い、これにより、トラフ2の
入口に供給されたワークは出口に向かって直線的に搬送
される。
【0005】しかしながら、図8に示す構造の振動直進
搬送装置1は、防振ゴムばね12から上の本体が駆動部
7の駆動反力により、回転振動するという性質がある。
そこで本出願人は、図9に示すように、防振ゴム12の
水平方向のばね定数をk1 、鉛直方向のばね定数をk2
として振動直進搬送装置1全体の振動モードをコンピュ
ータによりシュミレーションして求めた。この結果か
ら、駆動用板ばね5、6を境にその上側質量全体および
下側質量全体がそれぞれ異なった回転振動を行ってお
り、これらの合成により振動直進搬送装置1全体におけ
るトラフ2およびカウンターウェイト4の回転振動する
中心を求めた。図10は、実際の振動直進搬送装置につ
いて、カウンターウェイト4の両端を十分柔らかく防振
支持したときの振動状態を示したものである。なお、図
において斜線で示すのは装置51が回転振動していると
きであり、破線で示すのは静止状態のときである。ま
た、AおよびBはそれぞれ駆動用板ばね55、56の上
端側に固定された質量全体の重心(以下、単にばね上重
心とする)および駆動用板ばね55、56の下端側に固
定された質量全体の重心(以下、単にばね下重心とす
る)を示している。さらに、駆動用板ばね55、56の
ばね上、ばね下は回転振動を行い、それぞれに回転中心
を生じているのであるが、図においてCおよびDはその
ばね上、ばね下のそれぞれの回転中心の軌跡を示してい
る。したがって、トラフ57の振動角はその入口側およ
び出口側で回転中心を境に正負が逆になっているので、
入口側から供給されたワークは回転中心で停滞してしま
い、搬送が不可能となってしまう。
【0006】従来はこの回転振動の問題に対して、図8
に示したように、ブロック部4aを有した大きなカウン
ターウェイト4を駆動部7に固定し、この駆動部7の回
転振動に対して慣性質量を付加する方法が用いられてき
た。こうすると確かに、駆動部7の回転振動が抑制さ
れ、すなわち固定状態に近くなり、トラフ2は設定した
振動角に近い角度で振動を行うことができる。
【0007】しかしながら、近年増加している小型電子
部品、小型精密部品の精密搬送用途に用いる場合、装置
そのものが精密搬送用途のため小型であり、十分なカウ
ンターウェイトを確保するためのスペースがとれないと
いった問題がある。そこで、カウンターウェイトを確保
する代わりに防振支持を堅くすることで、不足する慣性
質量を補ってきた。
【0008】しかしこのような方法では、基台への振動
伝達が著しく増加し、駆動部が加振源となって、基台
と、それが接触するその他の構造物を振動させ、非常に
大きな騒音を発生させてしまう。また、たとえカウンタ
ーウェイトを確保できたとしても、完全に駆動部の回転
振動を抑制することは物理的に不可能であるため、トラ
フの出口側および入口側の振動角θ1 ’およびθ2 ’を
駆動ばねの設定角度に正確に一致させることができな
い。これは1mm以下の小型電子部品、精密部品を搬送
する際、搬送能力が低下したり、トラフの入口側と出口
側とで搬送速度が著しく異なったり、前段の供給装置、
後続装置とのワークの受け渡しの際、部品の跳ねが大き
くなって姿勢が崩れたり、詰まりを生じさせるなどの問
題を生じることがある。
【0009】また、特開昭62−140913号公報に
は、駆動用板ばねの任意の取付角度を得ることにより、
部品の量や形態およびトラフの重量、長さ、取付位置に
応じた最適な送り速度が得られるとする振動直進フィー
ダが開示されているが、これは単に駆動用板ばねの角度
調整を容易にすることだけを目的としており、上述のよ
うなトラフの入口側と出口側の振動角の相違により部品
の搬送が不可能となってしまう恐れがあるという問題を
解決するものではない。
【0010】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は上述の問題
に鑑みてなされ、騒音問題が発生しないように十分な防
振支持を行い、かつ、大きなカウンターウェイトを必要
とせず、かつ、トラフを設定角度で正しく振動するよう
にし、ワークを正確かつ確実に搬送することができる小
型電子部品、小型精密部品の搬送に好適な振動直進搬送
装置を提供することを目的とする。
【0011】
【問題点を解決するための手段】以上の目的は、請求項
1の発明によれば、直線的に延在するトラフと、該トラ
フとカウンターウェイトとを結合する前後一対の駆動用
板ばねと、前記カウンターウェイトを基台に支持する防
振手段と、前記駆動用板ばねをたわませて前記トラフを
直線振動させるための電磁石とから成る振動直進搬送装
置において、前記駆動用板ばねを鉛直線に対して相異な
る角度に配置し、前記トラフがその前端から後端まで一
様な振動角を得るように設定したことを特徴とする振動
直進搬送装置、によって達成される。
【0012】又、以上の目的は、請求項4の発明によれ
ば、直線的に延在するトラフと、該トラフとカウンター
ウェイトとを結合する前後一対の駆動用板ばねと、前記
カウンターウェイトを基台に支持する防振手段と、前記
駆動用板ばねをたわませて前記トラフを直線振動させる
ための電磁石とから成る振動直進搬送装置において、コ
ンピュータにより、前記一対の駆動用板ばねのうち、い
ずれか一方の鉛直線に対する角度をパラメータとして、
他方の鉛直線に対する角度を変化させることによる前記
トラフの入口近傍及び出口近傍の振動角の変化をシュミ
レーションで求め、これら2つの振動角の変化から、同
一の振動角になり、かつ該振動角が所望の値となるよう
に前記一対の駆動用板ばねの、各々の鉛直線に対する角
度を選定して、前記トラフ及びカウンターウェイトに対
し上下端部を固定させるようにしたことを特徴とする振
動直進搬送装置、によって達成される。
【0013】
【作用】請求項1及び請求項4の発明によれば、いずれ
において、前後一対の駆動用板ばねを鉛直線に対して相
異なる角度に配置し、かつ、これらのばね角度をシュミ
レーションで設定することにより、任意の振動角でトラ
フの振動モードが平行になる条件を求めることができ
る。この条件下で駆動用板ばねのばね下、すなわち駆動
用板ばねの下端部に固定される質量全体は回転振動す
る。ばね上のトラフも、ある中心のまわりに回転振動す
るが、計算により求めた角度で設定された駆動用板ばね
により、所定の設定角度で、かつトラフの全長さ領域で
ほぼ正確な平行振動を行い、ワークを搬送する。したが
って、ばね下の回転振動を抑制するための大きなカウン
ターウェイトを必要としないので、設置スペースの自由
度を大幅に広めることができる。また、駆動用板ばねの
角度設定だけで、トラフの任意の振動角の設定を正確に
行うことができる。さらに、防振手段のばね定数を非常
に小さくすることができるので、基台に対する優れた防
振効果が得られ、騒音を大幅に低減することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例による振動直進搬送装
置について図面を参照して説明する。
【0015】図1は本発明の第1実施例による振動直進
搬送装置を示すが、その全体は21で示され、トラフ2
2は左右に直線的に延在し、その下方に板ばね取付部材
23が一体的に固定され、これは下方のカウンターウェ
イト24に固定される駆動部27と駆動用板ばね25、
26により結合されている。駆動部27には磁性材(例
えば高透磁率材料である珪素鋼板)で成る固定コア28
が固定されており、これにコイル30が巻装されてい
る。この固定コア28と空隙gをおいて対向するように
して、同じく磁性材で成る可動コア31が板ばね取付部
材23に一体的に固定される可動コア取付部材37に固
定されている。カウンターウェイト24の底部にはばね
定数の小さい防振ゴムばね32が取り付けられており、
基台33に対して振動直進搬送装置21全体を柔らかく
支持し、基台33上に振動反力を伝達させないようにし
ている。
【0016】直進搬送装置21の加振機構は以上のよう
に固定コア28、コイル30、可動コア31、駆動用板
ばね25、26などから成る。
【0017】本実施例による振動直進搬送装置21のカ
ウンターウェイト24は、図8に示した従来の振動直進
搬送装置1のカウンターウェイト4よりもはるかに小さ
く、また、カウンターウェイト24の両端は、防振ゴム
ばね32により従来よりも柔らかく防振支持されてい
る。図1においてθaおよびθbは、それぞれ駆動用板
ばね25および26の鉛直方向に対する反時計方向およ
び時計方向の取付角度であり、これらは例えば「逆ハの
字状」に配置される。そして、これら駆動用板ばねの取
付角度θaおよびθbはトラフ22が全長にわたって任
意の振動角で平行振動するように設定されている。な
お、本実施例においてトラフ22は剛体、つまりその内
部の任意の2点間の距離が常に一定である物体としてい
る。
【0018】本発明の第1実施例による振動直進搬送装
置21は以上のように構成されるが、次にこの作用につ
いて説明する。
【0019】コイル30に交流電流を通電すると、固定
コア28と可動コア31との間に交番磁気吸引力が発生
する。この交番磁気吸引力によりトラフ22がその出口
側および入口側の水平方向に対する振動角がそれぞれθ
1 およびθ2 で振動する。このとき、トラフ22が任意
の振動角で平行振動するためには、つまりトラフ22の
出口側および入口側の振動角θ1 およびθ2 が同一角度
で振動するためには、駆動用板ばね25および26の取
付角度θaおよびθbをある角度に設定しなければなら
ないことを発見した。そこで、これらθaおよびθbの
決め方について、以下に説明する。
【0020】先ず、図1に示す振動直進搬送装置21を
正確にモデル化し、駆動用板ばね25、26の取付角度
θa、θbによってトラフ22の出口側の振動角θ1
よび入口側の振動角θ2 がどのように変化するかをコン
ピュータによりシュミレーションして計算することによ
り求める。図2はθa、θbによって、出口側の振動角
θ1 が定まる条件を求めたものであり、図3はθa、θ
bによって、入口側の振動角θ2 が定まる条件を定めた
ものである。図2および図3から、出口側の振動角θ1
あるいは入口側の振動角θ2 がある角度になるためのθ
a、θbの組み合わせ条件は、無数にあることがわか
る。
【0021】ここで、出口側の振動角θ1 および入口側
の振動角θ2 がいずれも同一の角度となるためには、図
2、図3のそれぞれのグラフにおいて、出口側の振動角
θ1および入口側の振動角θ2 を同じにして求めたそれ
ぞれの組み合わせ条件のうち、θa、θbがいずれも共
通の値をとらなければならない。これを図式的に求める
と、図2、図3の縦軸(出口側の振動角θ1 、入口側の
振動角θ2 )および横軸(θb)のスケールを同じにし
てこの2つのグラフを重ね、そこに描かれたθaのそれ
ぞれの曲線との交点が、出口側の振動角θ1 と入口側の
振動角θ2 とが共に同一になるためのθaとθbとの組
み合わせの条件を示すものであり、また、それらの交点
をたどった線Tが任意の振動角でトラフ22の振動モー
ドが平行になるためのθaとθbとの組み合わせの条件
を表すことになる。これを実際に行ったものを図4に示
す。
【0022】図4から駆動用板ばね25、26の取付角
度θa、θbを調整することにより、任意の振動角でト
ラフ22の振動モードが平行になる条件が得られる。す
なわち、振動直進搬送装置21の駆動部27は図10の
ごとく回転振動するが、計算により求めた角度で設定さ
れた駆動用板ばね25、26により、トラフ22の振動
モードは所定の設定角度によりほぼ正確な平行移動を行
い、ワークが搬送される。そこで、本出願人が図1の振
動直進搬送装置21と同じ構造の実験機を試作し、θa
=20°、θb=25°として振動角を測定し、計算値
と比較したものを表1に示す。出口側の振動角θ1 、入
口側の振動角θ2 共に、計算値に非常に近い値が得られ
た。
【0023】
【表1】
【0024】以上のように本実施例の振動直進搬送装置
21によれば、駆動用板ばね25、26の取付角度θ
a、θbの設定により、任意の振動角でトラフ22をワ
ークが搬送可能な平行振動になさしめることができるた
め、図8に示したような従来必要とされていた大きなカ
ウンターウェイト4は必要なく、振動直進搬送装置の設
置における自由度を大幅に広げることができる。すなわ
ち、近年増加している小型電子部品、小型精密部品の精
密搬送用に用いる場合、装置そのものが精密搬送用途の
ため小型であり、十分なカウンターウェイトを確保する
ためのスペースがとれない場合においても、容易に適用
することが可能とすることができる。
【0025】また、トラフ22の振動角は駆動用板ばね
25、26の取付角度θa、θbだけで決まるので、防
振支持においてこれを考慮する必要がなくなり、防振支
持はいくらでも柔らかくすることができる。すなわち、
基台33へ振動が伝達するのを従来より大幅に減少させ
ることができ、よって従来よりはるかに低騒音な振動直
進搬送装置を提供することができる。実例を挙げれば、
十分なカウンターウェイトを確保できない精密用途の小
型振動直進搬送装置においては、従来、その防振支持を
非常に堅いものにせざるを得ないことから、その騒音レ
ベルは55dBA以上であったが、これを26dBA以
下とすることができた。
【0026】さらにまた、トラフ22の振動モードは駆
動用板ばね25、26の取付角度θa、θbだけで決ま
るので、振動角の設定において、従来、不可能であった
トラフの全長にわたって一様な振動角の設定が任意の角
度で正確に設定することができる。したがって、小型電
子部品、精密部品を搬送する際、搬送能力が低下した
り、入口側と出口側とで搬送速度が著しく異なったりし
て、また、前段の供給装置、後続装置とのワークの受け
渡しの際、部品の跳ね上がりが大きくなって姿勢が崩れ
たり、詰まりを生じるなどの問題が生じることはない。
【0027】なお、カウンターウェイトが小さすぎると
従来より搬送効率が低下することが予想されるが、これ
はカウンターウェイトの慣性質量を増やすことで容易に
改善することができる。この場合、本実施例によれば、
搬送効率を改善するだけの質量で良く、従来のように回
転振動を抑制させるほどの大質量や重心点の考慮は不要
となる。
【0028】図5および図6は本発明の第2実施例によ
る振動直進搬送装置を示すが、図において第1実施例と
対応する部分については同一の符号を付し、その詳細な
説明は省略する。
【0029】本実施例による振動直進搬送装置41は、
図1に示した第1実施例による振動直進搬送装置21の
両側方に、装置本体の側方向のふらつきを防止するふれ
止め部材43がボルト45により基台33に設置されて
いる。このふれ止め部材43には、図6に示すように、
半球状のゴム等の柔らかい材質から成る接触子44が設
けられており、この接触子44が駆動用ばね25、26
のばね下が回転振動するときの回転中心付近を点状に押
さえるように構成されている。
【0030】すなわち、第1実施例の振動直進搬送装置
21によれば、いくらでも柔らかい防振ゴムばねを用い
ることができるのであるが、この場合、トラフ22やカ
ウンターウェイト24の長さや大きさによっては、振動
直進搬送装置21の側方向のふらつき(いわゆるローリ
ング)が大きくなり、前段の供給装置と後続装置とのワ
ークの受け渡しに支障を生じることがある。これを防止
するために、本実施例ではふれ止め部材43を設置して
いるのであるが、このとき、両側方から駆動用ばね2
5、26のばね下にできる回転中心Q付近を上述の接触
子44により点状に押さえるようにしている(点接触)
ので、ふれ止め部材43の設置によるトラフ22の振動
モードの変化や基台33に対する防振性能への影響はほ
とんど無視することができる。なお、回転中心Qは図1
0で示したばね下の回転中心に対応するものである。
【0031】図7は本発明の第3実施例による振動直進
搬送装置を示すが、図において第1実施例と対応する部
分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略
する。
【0032】本実施例による振動直進搬送装置61は防
振ゴムばね64をL字型の金属製板ばねとしており、そ
の一端をボルト62によりカウンターウェイト63に固
定し、また他端を据付部材65を介して基台66に固定
している。これにより、図7において上下方向および水
平(前後)方向に対して振動絶縁の効果を有する一方
で、振動直進搬送装置61の側方向のふらつきに対する
剛性をも有しているので、これにより装置本体のふらつ
きを小さくすることができる。また従来の防振ゴムばね
12に見られるヘタリ、劣化等の経年変化が皆無である
ので、小型電子部品、精密部品を搬送する用途において
非常に好都合である。
【0033】以上、本発明の各実施例について説明した
が、勿論、本発明はこれらに限定されることなく、本発
明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0034】例えば、以上の実施例では電磁石として、
トラフ22側に可動コア31を固定させ、カウンターウ
ェイト側に固定コア28およびコイル30などを固定す
るようにしたが、これらを逆にしてもよい。
【0035】また、以上の実施例では駆動用板ばね2
5、26を重ね板ばねとして説明したが、これに代え
て、駆動用板ばねをそれぞれ一枚ずつとしてもよい。す
なわち、共振周波数が得られるだけのばね定数を有する
板ばねであれば、本発明に適用可能だからである。
【0036】また上述の第2実施例では、ふれ止め部材
43に設けられる接触子44をゴム等の柔らかい材質で
形成したが、これに代えて、滑らかに回転するボールを
ふれ止め部材に埋め込んだものを接触子として形成して
もよい。
【0037】また、以上の実施例では振動直進搬送装置
21、41、61の駆動用板ばね25、26は「逆ハの
字状」に配置したが、勿論これに限られるものではな
い。すなわち、振巾または振動数によってはトラフ22
の振動角をより大きく設定した方が望ましい場合がある
が、この場合、図4で示したグラフ中の実線Tを延長す
れば明らかなように、θaが負の角度で、つまりθbと
同方向に傾斜して配置されることになる。このような条
件においても、上述の実施例と同様な効果が得られるの
は明らかである。
【0038】また、以上の実施例では部品の移送方向を
例えば図1では図中右方から左方への方向として説明し
たが、駆動用板ばね25、26の取付角度の変更で、こ
の移送方向を逆転することができる。つまり、図4の実
線Tを延長させることによりトラフの振動角が負となる
ような駆動用板ばね25、26の取付角度θa、θbを
決定すれば、部品の移送方向を逆にしながら、上述の実
施例と同様な効果を得ることができる。
【0039】さらに、駆動用板ばね25、26のばね角
度を表示する角度計(目盛り板)を設ければ、速やかに
所望のトラフの振動角を得ることができる。この場合、
例えばカウンターウェイト24の、板ばね25、26の
長辺延長線上に対応する位置に板ばねの角度を表示する
目盛りを設けてもよいし、または、駆動用板ばねの上端
部をボルト等の部材を介して板ばね取付ブロックに取り
付け、また下端部を円弧状の窓を形成した駆動部に、同
じくボルト等の部材を介してその円弧窓に沿って移動可
能に取り付ける構造とすれば、この円弧窓に板ばねの角
度を表示する目盛りを設けてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の振動直進搬
送装置によれば、従来必要とされていた大きなカウンタ
ーウェイトを必要とすることなく、装置の設置スペース
における自由度を大幅に広げることができ、また、従来
不可能であったトラフの全長にわたる正確な振動角の設
定を任意の角度で正確に行うことができる。また、基台
への振動反力を大幅に低減できるので、騒音問題が発生
することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による振動直進搬送装置を
示す部分破断側面図である。
【図2】同装置の作用を説明するためのシュミレーショ
ン結果を示すグラフである。
【図3】同装置の作用を説明するためのシュミレーショ
ン結果を示すグラフである。
【図4】図2および図3のシュミレーショングラフを同
一スケールで重ねたグラフである。
【図5】本発明の第2実施例による振動直進搬送装置を
示す部分破断側面図である。
【図6】同正面図である。
【図7】本発明の第3実施例による振動直進搬送装置を
示す部分破断側面図である。
【図8】従来の振動直進搬送装置を示す部分破断側面図
である。
【図9】同装置の作用をシュミレーションすることによ
り説明するための図である。
【図10】同装置の作用のシュミレーション結果を示す
模式図である。
【符号の説明】
21 振動直進搬送装置 22 トラフ 24 カウンターウェイト 25 駆動用板ばね 26 駆動用板ばね 32 防振ばね 41 振動直進搬送装置 42 防振ばね 43 ふれ止め部材 44 接触子 61 振動直進搬送装置 64 L字型ばね

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線的に延在するトラフと、該トラフと
    カウンターウェイトとを結合する前後一対の駆動用板ば
    ねと、前記カウンターウェイトを基台に支持する防振手
    段と、前記駆動用板ばねをたわませて前記トラフを直線
    振動させるための電磁石とから成る振動直進搬送装置に
    おいて、前記駆動用板ばねを鉛直線に対して相異なる角
    度に配置し、前記トラフがその前端から後端まで一様な
    振動角を得るように設定したことを特徴とする振動直進
    搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動用板ばねの下端側に固定される
    質量全体の回転中心付近を点状に押さえる接触子が形成
    されるふれ止めを前記カウンターウェイトの両側面に備
    えた請求項1に記載の振動直進搬送装置。
  3. 【請求項3】 前記防振手段は金属製のL字型ばねであ
    る請求項1に記載の振動直進搬送装置。
  4. 【請求項4】 直線的に延在するトラフと、該トラフと
    カウンターウェイトとを結合する前後一対の駆動用板ば
    ねと、前記カウンターウェイトを基台に支持する防振手
    段と、前記駆動用板ばねをたわませて前記トラフを直線
    振動させるための電磁石とから成る振動直進搬送装置に
    おいて、コンピュータにより、前記一対の駆動用板ばね
    のうち、いずれか一方の鉛直線に対する角度をパラメー
    タとして、他方の鉛直線に対する角度を変化させること
    による前記トラフの入口近傍及び出口近傍の振動角の変
    化をシュミレーションで求め、これら2つの振動角の変
    化から、同一の振動角になり、かつ該振動角が所望の値
    となるように前記一対の駆動用板ばねの、各々の鉛直線
    に対する角度を選定して、前記トラフ及びカウンターウ
    ェイトに対し上下端部を固定させるようにしたことを特
    徴とする振動直進搬送装置。
JP26490195A 1995-09-18 1995-09-18 振動直進搬送装置 Pending JPH0977231A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009107791A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Nitto Kogyo Co Ltd 振動式フィーダーの設置位置高精度保持手段
JP2014169142A (ja) * 2013-03-01 2014-09-18 Daishin:Kk 振動式搬送装置
CN105217248A (zh) * 2014-06-12 2016-01-06 株式会社大伸 振动式输送装置

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