JPH0976737A - 吸収式空気調和装置 - Google Patents

吸収式空気調和装置

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JPH0976737A
JPH0976737A JP25930095A JP25930095A JPH0976737A JP H0976737 A JPH0976737 A JP H0976737A JP 25930095 A JP25930095 A JP 25930095A JP 25930095 A JP25930095 A JP 25930095A JP H0976737 A JPH0976737 A JP H0976737A
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gas
air conditioner
tube
refrigerant
liquid
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JP25930095A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Kameyama
仁 亀山
Masatoshi Ninoyu
正俊 二之湯
Hiroyuki Kurozumi
洋之 黒住
Hirotake Abe
裕毅 阿部
Toshihiko Imahori
利彦 今堀
Norio Yuasa
寛夫 湯浅
Yasuhiko Hirao
康彦 平尾
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Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自動車用吸収式空気調和装置のように可搬タイ
プの吸収式空気調和装置における気液混合器として好適
な、特に小型化と気液混合効率の向上を図った吸収式空
気調和装置を提供する事。 【解決手段】本発明は、前記気液混合器を、前記希冷媒
水溶液が通過する内筒管の外周側に、前記冷媒ガスが通
過する外筒管を配した二重管構造とするとともに、該内
筒管に多数の小孔を穿設し、該小孔より噴出させた希冷
媒水溶液が外筒管内で冷媒ガスと直接気液接触しながら
混合させる事を特徴とし、更に前記内筒管の先端封止部
を先細状に形成し、気液混合流の負圧化阻止手段として
機能させるのがよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車等のレイアウ
ト上制約のある装置に搭載される吸収式空気調和装置に
係り、特に蒸発器で負荷と吸熱された冷媒ガスと別回路
より導びかれた希冷媒水溶液と気液混合して吸収器に導
く吸収式空気調和装置における気液混合器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のフロンを用いた圧縮式空気調和装
置における地球温暖化現象やオゾン層破壊等の環境問題
の顕在化により、「脱フロン」、「脱炭酸ガス」に加え
て無公害性、安全性面より、排ガス熱でアンモニア等の
冷媒を加熱してガス化(蒸気化)する方式を採り入れた
吸収式空気調和装置が検討されている。
【0003】かかる吸収式空気調和装置は、アンモニア
水溶液が高温でアンモニアガスを放出し、又低温でアン
モニアガスを吸収する点に着目して、該アンモニアの吸
収/サイクルで圧縮サイクルのコンプレッサと同等の作
用をさせるもので、その概略作用を図4に基づいて説明
するに、図4において、溶液ポンプ2より再生器9を介
して蒸気発生器1に供給されたアンモニア水溶液は、蒸
気発生器1にて排熱により加熱され、ガス化(蒸気化)
されたアンモニア冷媒ガスは残存するアンモニア水溶液
とともに気液分離器8に送られ、ここでアンモニアガス
冷媒が分離され、アンモニアガス冷媒のみが凝縮器7に
入り、ここで冷却され液化される。
【0004】このアンモニア液体冷媒は膨張弁6で膨張
させて蒸発器5にて気化してその気化熱を利用して冷房
用空気等から吸熱しこれを冷却した後気液混合器4に入
る。該気液混合器4には、前記気液分離器8にて分離さ
れた希薄アンモニア水溶液が再生器9にて冷却された後
調圧弁10を経て導入されており、ここで蒸発器5から
のアンモニアガス冷媒と気液混合された後、吸収器3に
て前記アンモニアガス冷媒が希薄アンモニア水溶液に吸
収されて高濃度のアンモニア水溶液(液冷媒)が生成さ
れる。
【0005】この液体冷媒は溶液ポンプ2により再生器
9にて前記気液分離器8からの希薄アンモニア水溶液と
熱交換してこれを降温せしめたのち、蒸気発生器1に送
られ、上記サイクルを繰り返す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従ってかかる装置はフ
ロンを用いず、而も蒸気発生器の熱源として排気ガス等
を用いる事が出来るから、従来のフロンを用いた圧縮式
空気調和装置におけるオゾン問題や地球温暖化を解消し
得、又排気ガス等の排熱を利用できる事からかかる装置
を車載用空気調和装置として適用する試みがなされてい
るが、次の様な問題がある。
【0007】即ち、従来の住宅、工場その他の建築物の
冷房に使用される定置式吸収式空気調和装置にあって
は、設置スペースに大きな制約を受けないが、自動車等
では床下等の狭小区域に前記全てのユニットを配設しな
ければならず、小型化に対応して例えば前記気液分離器
の場合、気液混合率が低下するという問題が生じる。即
ち従来の気液混合器100は例えば図8に示すように、
アンモニアガスが導入される容器110の上部位置に、
アンモニア水溶液挿入管101をほぼ水平方向に差込む
とともに、該挿入管101の下面側にノズル穴101a
を穿設するとともに、容器110の中央部に冷却水が導
入される冷却パイプ103を設ける。
【0008】かかる混合器100によれば、挿入管10
1及びノズル穴101aより容器110内に希薄アンモ
ニア水溶液を散布しながら、該容器110内に導入管1
02を介してアンモニアガスを導入すると気液接触によ
り両者が混合されつつ、冷却パイプ103よりの冷却に
より希薄水溶液内にアンモニアガスが吸収され、容器内
底部110aに貯溜される。
【0009】従ってかかる気液混合器100によれば容
器110上方に挿設した挿入管101及びノズル穴10
1aにより下方に向け希薄水溶液を噴出させながら、そ
の混合気液を容器110の中央部で冷却パイプ103と
接触させて吸収を図るものであるから、容器110の天
地を逆にした場合に、その使用が不可能になり、自動車
のように振動が多い場所等での使用が困難である。又、
冷却パイプ103内を循環する冷却水、即ち水道水等が
必要であり、従って可搬タイプの自動車用吸収式空気調
和装置における気液混合器100としては不向きであ
る。特にアンモニアを冷媒として吸収式エアコンを自動
車に搭載するにあたり、限られたスペースの中で、熱交
換器サイズを大きくせずに、冷房性能を上げるには、気
液二相の作動ガス(アンモニアガス)を効率よく混合す
る混合器の設置が有効である。
【0010】本発明の目的は、自動車用吸収式空気調和
装置のように可搬タイプの吸収式空気調和装置における
気液混合器として好適な、特に小型化と気液混合効率の
向上を図った吸収式空気調和装置を提供する事を目的と
する。本発明の他の目的は、天地を逆にした場合でも有
効に気液混合がなされるとともに、水道水等の冷却水を
用いる事なく有効にアンモニアの吸収が可能な可搬式、
特に車載用吸収式空気調和装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記気液混合
器を、前記希冷媒水溶液が通過する内筒管の外周側に、
前記冷媒ガスが通過する外筒管を配した二重管構造とす
るとともに、該内筒管に多数の小孔を穿設し、該小孔よ
り噴出させた希冷媒水溶液が外筒管内で冷媒ガスと直接
気液接触しながら混合させる事を特徴とするものであ
る。
【0012】この場合、前記内筒管の先端側に気液混合
流の負圧化阻止手段を配し、好ましくは前記内筒管の先
端封止部を先細状に形成し、気液混合流の負圧化阻止手
段として機能させるのがよい。更に自動車に搭載する吸
収式空気調和装置において、前記内筒管の先端封止部よ
り下流側に延在する外筒管に前記気液混合流の冷却を行
なう冷却フィンその他の空冷手段を配することにより自
動車の特徴を生かしたアンモニア吸収が可能となる。
【0013】かかる技術手段によれば、容器を設けず
に、内筒管内より小孔を介して噴出される希冷媒水溶液
の噴出圧力、及び外筒管側の冷媒ガス速度との組合せを
適宜調整する事により気液混合比率を任意に設定できる
とともに、従来の容器の場合に比して混合効率が大幅に
向上する。又内筒管と外筒管との二重管構造である為
に、天地を逆にしても又左右を逆にしてもいずれの場合
も円滑な混合がなされるとともに、車体の床下等狭小ス
ペースでも容易に配設する事が出来る。
【0014】さて前記のように2重管構造を採用すると
図1(B)に示すように、内筒管40下流端の封止端4
70側で外筒管41との間の空間容積410が膨張し、
その結果内筒管40と外筒管41との間を通過した気液
混合流が負圧化し、乱流化によりよどみが生じやすく圧
損が増え、結果として吸収器3よりアンモニア液を吸引
する溶液ポンプ2に要する能力の増大につながる。
【0015】この場合、図1(A)に示すように、前記
内筒管40の先端封止部47を先細状に形成し、内筒管
40下流端の封止端47側で外筒管41との間の空間容
積410を下流端に至るまでほぼ一定若しくは縮小化す
る方向に形成し、前記気液混合流の負圧化を阻止するこ
とにより溶液ポンプ2能力の増大を阻止する事が出来
る。
【0016】更に自動車に搭載する吸収式空気調和装置
において、前記内筒管40の先端封止部47より下流側
に延在する外筒管41に前記気液混合流の冷却を行なう
冷却フィン45その他の空冷手段を配することにより特
別な冷却手段を設けなくても、自動車の走行中における
風を生かして前記混合されたアンモニアガスの水溶液へ
の吸収が容易に行なわれ気液混合器4と吸収器3の一層
の小型化が可能となる。
【0017】更に自動車に搭載する場合は、気液混合器
4の小型化を図る必要があり、例えば前記内筒管の小孔
穿設部位Pの長さを100mm以下にする場合に、前記
小孔40aの孔径を略0.4〜1.0mmにして且つそ
の穿孔個数を略50〜300個前後均等に穿孔させ且つ
内筒管の少孔の水溶液のみかけの流速を略1〜3m/s
にするのが良く、更にこのように小型化を図った場合
に、希冷媒水溶液と冷媒ガスとの混合比を(1/10
0)〜(1/10)の範囲に設定するのが良い。
【0018】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の1実
施形態を説明する。但し、この実施形態に記載されてい
る構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特
に特定的な記載がないかぎりは、この発明の範囲をそれ
に限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0019】本発明の実施形態における吸収式空気調和
装置を自動車床下に搭載したレイアウト図を図3に基づ
いて説明する。図3は前記空気調和装置の各ユニットを
配置した車床下構造を示し、前輪11中央部に配したエ
ンジン12よりの出力はトランスミッション13、プロ
ペラシャフト14、及びデフ15を介して後輪16側
に、又差動装置17を介して前輪11側に夫々伝達可能
に構成するとともに、エンジン12よりの排気ガスは排
気管18及びマフラ19(消音器)を介して車外に排出
される。
【0020】そして前記空気調和装置の各ユニットは、
プロペラシャフト14を挟んで左右に振分けて配置され
ている。即ち車両前方に向けて図上右側には、前記マフ
ラ19上流側の排気管18の途中に介装された蒸気発生
器1、その外側に不図示の室内ファンと熱交換パイプ
(不図示)を介して熱交換可能に接続された蒸発器5と
混合器4が夫々配設される。又再生器9、気液分離器
8、溶液ポンプ2は、プロペラシャフト14を挟んで蒸
気発生器1取り付け位置の反対側に配設されている。又
吸収器3及び凝縮器7はレイアウトの制約上複数個(吸
収器3は3つ、凝縮器7は2つ)設けられ、夫々プロペ
ラシャフト14を挟んでその両側に分割配置されてい
る。そしてこれらの吸収器3及び凝縮器7は冷媒負荷量
に応じて一又は複数が使用されるように構成する。
【0021】そして前記各ユニットは、前記した図4に
示すように配管され、前記したように蒸気発生器1内に
エンジン12の排ガスが排気管18より導入されて加熱
され、ガス化(蒸気化)されたアンモニア等の冷媒は残
存するアンモニア水溶液とともに気液分離器8に送ら
れ、ここで液分離され、アンモニアガスのみが凝縮器7
に入り、ここで冷却され液化される。
【0022】この液体アンモニアは膨張弁6で膨張し蒸
発器5にて気化して室内ファンと熱交換パイプを介して
車内の冷房用空気から奪熱しこれを冷却した後混合器4
に入る。該混合器4には、前記気液分離器8にて分離さ
れた希アンモニア水溶液が再生器9により降温された
後、調圧弁10を所定圧に昇圧して導入されており、こ
こで蒸発器5からのアンモニアガスと気液混合された
後、吸収器3にてアンモニアガスがアンモニア水溶液に
吸収される。
【0023】この高濃度のアンモニア水溶液は溶液ポン
プ2により再生器9にて前記気液分離器8からの希アン
モニア水溶液と熱交換してこれを降温せしめたのち、蒸
気発生器1に送られ、上記サイクルを繰り返す。
【0024】図1は本発明の実施形態に係る前記混合器
4の構造図が示されている。前記混合器4は、前記調圧
弁10を所定圧に昇圧された希アンモニア水溶液が通過
する内筒管40の外周側に、前記蒸発器5からのアンモ
ニアガスが通過する外筒管41を配した二重管構造とす
るとともに、該内筒管40に多数の小孔40aを穿設
し、該小孔40aより噴出させた希アンモニア水溶液が
外筒管41内で冷媒ガスと直接気液接触しながら混合す
るように構成する。
【0025】次に前記外筒管41と内筒管40の夫々に
ついて詳細に説明する。図2(A)に示すように外筒管
41はその基端側に蒸発器5からのアンモニアガスが導
入される導入筒42を管軸と直交させて溶接するととも
に内筒管40との間の開口をリング円状スペーサ49に
て気密封止する。又、図2(B)に示すように前記内筒
管40の先端側の内筒管40と外筒管41との間に形成
されるリング状空隙41Aにも120°づつ角度変位さ
せて3本のステー46を設け、内筒管40が外筒管41
の軸線上に同心状に位置決め配置されるとともに、両管
の間にリング円状の通過路41Aが形成される。
【0026】又前記2重管形成部位の下流側に位置する
外筒管41は、テーパ状の縮径部43を介して更に延設
し、該延設した細管44の周囲に冷却フィン45を取付
ける。前記外筒管41内に挿設される内筒管40は、基
端側に調圧弁10が接続され、外筒管41内の挿設部位
の中央部に多数の小孔40aを穿設するとともに、その
先端開口を縮径部基端側まで延設し、該先端開口に縮径
部43と同一の狭角を有する円錐状の封止部47を設け
る。
【0027】かかる実施態様によれば、調圧弁10によ
り調圧された希アンモニア水溶液を内筒管40内より小
孔40aを介してリング状空隙41A側に噴出させると
ともに、導入筒42より蒸発器5からのアンモニアガス
をリング状空隙に導入する事により、直接希液接触によ
り混合効率が大幅に向上する。この場合希アンモニア水
溶液の噴出圧力や小孔40aの数やリング状空隙41A
及び外筒管41側のアンモニアガス速度との組合せを適
宜調整する事により気液混合比率を任意に設定できる。
又内筒管40と外筒管41との二重管構造である為に、
天地を逆にしても又左右を逆にしてもいずれの場合も円
滑な混合がなされるとともに、車体の床下等狭小スペー
スでも容易に配設する事が出来る。
【0028】又前記内筒管40の先端封止部47を先細
状に形成し、内筒管40下流端の封止部47側で外筒管
41との間の空間容積を気液混合器4を下流端に至るま
でほぼ一定若しくは縮小化する方向に形成してある為
に、前記気液混合流の負圧化を容易に阻止することが出
来る。
【0029】
【実施例】次に好ましい気液混合がなされる内筒管40
の小孔40a穿孔数、その穿孔部の内筒管40長さ等に
ついて最良の混合パターンを見つけるための実験を図5
(A)の試験設置に基づいて行なった。そのシステム図
を簡単に説明するに、本試験装置ではアンモニアガスと
アンモニア水溶液による混合を空気と水に置き換えて混
合器4単体で模擬試験を行ない、そして内筒管40の上
流側にはタンク61、フィルタ62、ポンプ63、流量
調節弁64、流量計65が上流側より順次取付けられて
おり、一方外筒管41側にはコンプレッサ66、エアフ
ィルタ67、デジタルマノメータ68が上流側より順次
取付けられている。
【0030】そして前記混合器4にはアクリル性の可視
化可能な混合器4を用い、熱電対の先端を開放してつく
ったボイドセンサー71を外筒管41の末端側に挿設し
て、混合器4の流れのボイド率(流路における気相の占
める時間平均面積比)を電気的に計測し求めるととも
に、混合の様子を撮影する実験を行う。
【0031】ボイド率Eは20秒間に気体が通過した時
間をtgとすると、 E=tg(s)/20(s) …(1) から求めた。
【0032】(ボイド率測定結果)試験は、図5(B)
に示すように、(1)寸法の内筒管40を基本に寸法パ
ラメータを変えた内筒管(2)、(3)、(4)の計4
種類を試作して行った。その結果をもとに最良の混合パ
ターンを見つけ、さらに内筒管(5)についての試験を
行った。結果を図6(A)(B)に示す。尚、内筒管4
0は直径が10φ、肉厚が1tのアクリル管を用い
(1)の内筒管40は孔径1.0mm、個数31×4、
ピッチ4mm、長さ120mmのパラメータに設定し、
(2)は(1)の長さを1/2にしたもの、(3)は
(1)の孔径を2/3にしたもの、(4)は(1)の孔
径を1/2に、ピッチ1/2にしたもの、(5)の内筒
管40は孔径1.0mm、個数31×4、ピッチ4m
m、長さ120mmのパラメータに設定している。
【0033】尚吸収によい混合とは、どの流量条件でも
半径方向にボイド率が一定で、内壁の液膜が薄いもので
ある。図6(A)で(1)と (3)の内筒管40モデ
ルは中心付近のボイド率が落ち込んでいる。これは内筒
管40に沿って流れた液体が、気体と混合されずにその
まま測定管の中心を、液塊となって流れ落ちているため
であると考えられる。これではよい混合とは言えない。
(2)及び(4)の内筒管40は管中心のボイド率が大
きく、半径方向にほぼ一定で、(1)及び(3)よりも
良い混合結果を得た。図6(B)においてより液膜が薄
い(2)をここでの最良の内筒管40モデルとした。
【0034】(1)〜(4)の比較を内筒管40の孔径
の、数と長さのパラメータマップで図7(A)(B)に
表わしてみた。ここで一番良い混合である(2)を二重
丸、以下、混合が良いと思われる順に(4)を○、
(3)を△、(1)を×とし、二重丸を通る液流出速度
一定の線で分割し、流出速度が上がる方向を最適パラメ
ータ領域として示した。内筒管40の液体の流出する部
分が120mmから60mmになることで、混合器4全
体が高さ方向に短くなり、車載可能な混合器4として省
スペースに貢献が期待できる。そこで、(2)と同じ内
筒管40長さ(60mm)でさらに液流出速度をあげる
方向で決めた、星印の位置の内筒管40パラメータを持
つ混合器4(5)について同じ試験を行った結果を図6
(C)(D)に示す。
【0035】(5)の混合器4による混合状態は、空気
流量(4.32m3/h)、水流量(0.204m3
h)の場合、半径方向にボイド率が一定で液膜も薄く、
一番良い結果が得られた(図6(C))。また、水流量
を減少させていったときに、(5)の混合器4による混
合は空気流量(4.32m3/h)、水流量(0.04
8m3/h)で他の混合器4による混合と比べて液膜が
薄くなるという結果が得られた(図6(b))。このと
き(5)の内筒管40の少孔を出る水のみかけの流速は
略1〜3m/s、好ましくは1.4m/sで、この流速
付近で流れ出るときに混合に良い条件の流れになるとい
う指針を得た。
【0036】即ち前記内筒管40の小孔40a穿設部位
P長さを100mm以下にする場合には、寸法パラメー
タは小孔40aの孔径を略0.4〜1.0mm、個数1
3×4〜61×4、即ち略50〜300個前後均等に穿
孔させるのが良い。次に可視化試験結果を示す。(5)
の内筒管40の混合器4出口後のボイド率を測定管71
でレーザー光を用いた可視化撮影を行った。
【0037】空気流量(4.32m3/h)、水流量
(0.204m3/h)のときは、気液が一様に混合さ
れて混合器4出口流れは十分な接触面積を持つ状況にな
っている。水流量が減少(0.048m3/h)するに
つれて、水は測定管71内壁面に集まる傾向がある。こ
れは図6(D)の両端のボイド率低下と一致する。しか
し、図6(D)のボイド率測定結果から管中央付近はボ
イド率が大きく一様であると判断でき、気液二相の接触
面積は充分得られていると考えられる。従ってアンモニ
ア水溶液とアンモニアガスとの混合比は、(1/10
0)〜(1/10)の範囲が好ましい。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、自動車用吸収式空気調
和装置のように可搬タイプの吸収式空気調和装置におけ
る気液混合器として好適な、特に小型化と気液混合効率
の向上を図ることが出来る。又本発明によれば、天地を
逆にした場合でも有効に気液混合がなされるとともに、
水道水等の冷却水を用いる事なく有効にアンモニアの吸
収が可能な可搬式、特に車載用吸収式空気調和装置を得
ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の実施形態に係る自動車用空気
調和装置の気液混合気の構成図(管路に沿う断面図)、
(B)は内筒管先端部構造の比較例を示す。
【図2】(A)は図1のA−A線断面図、(B)は図1
のB−B線断面図(C)は図1の内筒管を示す斜視図で
ある。
【図3】自動車床下に組み付けた空気調和装置のレイア
ウト図である。
【図4】吸収式空気調和装置の基本構成図である。
【図5】(A)は内筒管の孔径の、数と小孔穿設部位P
長さのパラメータを変化させ最適の気液混合効率を求め
る為の試験装置、(B)は各内筒管の寸法パラメータを
示す表図、(C)はその概要図
【図6】空気流量と水流量を変化させた場合の各内筒管
のボイド率分布図を示す。
【図7】内筒管の孔径の、数と小孔穿設部位P長さのパ
ラメータマップで、(A)は孔径と孔数、(B)は孔径
と孔穿孔部長さとの関係を示すグラフ図。
【図8】従来の気液混合器の概要図
【符号の説明】
5 蒸発器 3 吸収器 4 気液混合器 40 内筒管 41 外筒管 40a 小孔 47 内筒管の先端封止部(気液混合流の負圧化阻止
手段) 45 冷却フィン(空冷手段) P 小孔穿設部位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒住 洋之 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 阿部 裕毅 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 今堀 利彦 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 湯浅 寛夫 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 平尾 康彦 名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱 重工業株式会社名古屋研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸発器で負荷と吸熱された冷媒ガスと別
    回路より導びかれた希冷媒水溶液と気液混合して吸収器
    に導く気液混合器を具えた吸収式空気調和装置におい
    て、 前記気液混合器を、希冷媒水溶液が通過する内筒管の外
    周側に、前記冷媒ガスが通過する外筒管を配した二重管
    構造とするとともに、該内筒管に多数の小孔を穿設し、
    該小孔より噴出させた希冷媒水溶液が外筒管内で冷媒ガ
    スと直接気液接触しながら混合させる事を特徴とする吸
    収式空気調和装置
  2. 【請求項2】 前記内筒管の先端側に気液混合流の負圧
    化阻止手段を配した事を特徴とする請求項1記載の吸収
    式空気調和装置
  3. 【請求項3】 前記内筒管の先端封止部を先細状に形成
    し、気液混合流の負圧化阻止手段として機能させた事を
    特徴とする請求項1記載の吸収式空気調和装置
  4. 【請求項4】 自動車に搭載する吸収式空気調和装置に
    おいて、 前記内筒管の先端封止部より下流側に延在する外筒管に
    前記気液混合流の冷却を行なう冷却フィンその他の空冷
    手段を配した事を特徴とする請求項1記載の吸収式空気
    調和装置
  5. 【請求項5】 前記内筒管の小孔穿設部位長さを100
    mm以下にする場合に、前記小孔の孔径を略0.4〜
    1.0mmにして且つその穿孔個数を略50〜300個
    前後均等に穿孔させ且つ内筒管の少孔の水溶液のみかけ
    の流速を略1〜3m/sにした事を特徴とする請求項1
    記載の吸収式空気調和装置
  6. 【請求項6】 希冷媒水溶液と冷媒ガスとの混合比を
    (1/100)〜(1/10)の範囲に設定した事を特
    徴とする請求項1記載の吸収式空気調和装置
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112007479A (zh) * 2020-08-24 2020-12-01 中国石油化工股份有限公司 一种常压塔顶油气洗涤脱氯装置及方法
US20210404712A1 (en) * 2020-06-30 2021-12-30 Wuyi University Evaporator

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