JPH0976311A - 射出成形機のスクリュー構造 - Google Patents
射出成形機のスクリュー構造Info
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- JPH0976311A JPH0976311A JP25957095A JP25957095A JPH0976311A JP H0976311 A JPH0976311 A JP H0976311A JP 25957095 A JP25957095 A JP 25957095A JP 25957095 A JP25957095 A JP 25957095A JP H0976311 A JPH0976311 A JP H0976311A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 成形材料の噛み込み効率や樹脂の混合分散の
効率を高めることのできるスクリュー構造を簡単な構成
にて提供する。 【解決手段】 スクリュー１の供給部ｃにおけるフライ
ト６に多数の切欠７を連続的に形成してスクリュー１の
表面を凹凸形状とし、樹脂採取口３から供給される成形
材料をスクリュー１の回転によってシリンダ２内に効率
良く巻き込む。また、スクリュー１の計量部ａにおける
フライト６に多数の切欠７を連続的に形成してスクリュ
ー１の表面を凹凸形状とし、スクリュー１の回転を利用
して計量部ａで溶融樹脂の再攪拌を行うことにより、射
出対象となる溶融樹脂の粘性を均一化して、成形品にお
ける色斑の発生を防止する。
効率を高めることのできるスクリュー構造を簡単な構成
にて提供する。 【解決手段】 スクリュー１の供給部ｃにおけるフライ
ト６に多数の切欠７を連続的に形成してスクリュー１の
表面を凹凸形状とし、樹脂採取口３から供給される成形
材料をスクリュー１の回転によってシリンダ２内に効率
良く巻き込む。また、スクリュー１の計量部ａにおける
フライト６に多数の切欠７を連続的に形成してスクリュ
ー１の表面を凹凸形状とし、スクリュー１の回転を利用
して計量部ａで溶融樹脂の再攪拌を行うことにより、射
出対象となる溶融樹脂の粘性を均一化して、成形品にお
ける色斑の発生を防止する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形機のスク
リュー構造に関する。
リュー構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】スクリューの回転移送作用によって樹脂
を可塑化し、これと同じスクリューを利用して射出動作
を行わせるようにしたスクリュー式の射出成形機、およ
び、スクリューの回転移送作用によって樹脂を可塑化す
る予備可塑化装置を備え、これとは別の射出プランジャ
によって射出動作を行わせるようにしたプリプラ式の射
出成形機が公知であり、いずれの射出成形機の場合も、
スクリューの回転移送作用によって樹脂を可塑化して計
量混練り作業を行う点では同じである。
を可塑化し、これと同じスクリューを利用して射出動作
を行わせるようにしたスクリュー式の射出成形機、およ
び、スクリューの回転移送作用によって樹脂を可塑化す
る予備可塑化装置を備え、これとは別の射出プランジャ
によって射出動作を行わせるようにしたプリプラ式の射
出成形機が公知であり、いずれの射出成形機の場合も、
スクリューの回転移送作用によって樹脂を可塑化して計
量混練り作業を行う点では同じである。
【０００３】これらの射出成形機に利用されるスクリュ
ーの一般的な形状について図４に示す。なお、図４にお
いてはスクリュー式の射出成形機に用いられるスクリュ
ー１について例示しており、符号２はシリンダ、符号３
はシリンダ２の基部に穿設された樹脂採取口、符号４は
スクリュー１の先端に取り付けられた逆止弁であり、シ
リンダ２の先端に取り付けられているノズルの部分に関
しては記載を省略している。
ーの一般的な形状について図４に示す。なお、図４にお
いてはスクリュー式の射出成形機に用いられるスクリュ
ー１について例示しており、符号２はシリンダ、符号３
はシリンダ２の基部に穿設された樹脂採取口、符号４は
スクリュー１の先端に取り付けられた逆止弁であり、シ
リンダ２の先端に取り付けられているノズルの部分に関
しては記載を省略している。
【０００４】プリプラ式の射出成形機におけるスクリュ
ー式の予備可塑化装置の構成も図４のものと概ね同様で
ある。但し、プリプラ式の射出成形機の場合はシリンダ
２の先端に直接ノズルを取り付けてスクリュー１の直進
動作によって射出を行うわけではなく、ノズルの代わり
に取り付けられたチェックバルブを介して溶融樹脂をシ
リンダ２とは別の射出用シリンダに導き、射出用シリン
ダの側に設けられたプランジャの突出動作によって射出
を行うようになっている。プリプラ式の射出成形機の場
合では前述のチェックバルブにより射出時における樹脂
の逆流が防止されているので、スクリュー１の先端に逆
止弁４を設ける必要は必ずしもない。
ー式の予備可塑化装置の構成も図４のものと概ね同様で
ある。但し、プリプラ式の射出成形機の場合はシリンダ
２の先端に直接ノズルを取り付けてスクリュー１の直進
動作によって射出を行うわけではなく、ノズルの代わり
に取り付けられたチェックバルブを介して溶融樹脂をシ
リンダ２とは別の射出用シリンダに導き、射出用シリン
ダの側に設けられたプランジャの突出動作によって射出
を行うようになっている。プリプラ式の射出成形機の場
合では前述のチェックバルブにより射出時における樹脂
の逆流が防止されているので、スクリュー１の先端に逆
止弁４を設ける必要は必ずしもない。
【０００５】図４に示す通り、これらの射出成形機に使
用されるスクリュー１は、シリンダ２の樹脂採取口３か
ら供給される樹脂ペレット等の成形材料を該スクリュー
１の溝に噛み込ませて圧縮部ｂに送り込むための供給部
ｃ（フィードゾーン）と、先端側に向けて徐々に浅く形
成されたスクリュー溝により溶融樹脂を圧縮して混練り
するための圧縮部ｂ（コンプレッションゾーン）、およ
び、圧縮部ｂから送り出された溶融樹脂を蓄えるための
計量部ａ（メタリングゾーン）とによって構成されてい
る。
用されるスクリュー１は、シリンダ２の樹脂採取口３か
ら供給される樹脂ペレット等の成形材料を該スクリュー
１の溝に噛み込ませて圧縮部ｂに送り込むための供給部
ｃ（フィードゾーン）と、先端側に向けて徐々に浅く形
成されたスクリュー溝により溶融樹脂を圧縮して混練り
するための圧縮部ｂ（コンプレッションゾーン）、およ
び、圧縮部ｂから送り出された溶融樹脂を蓄えるための
計量部ａ（メタリングゾーン）とによって構成されてい
る。
【０００６】そして、供給部ｃにおける成形材料の噛み
込みが悪くなって樹脂採取口３からの成形材料の取り込
みに支障を来たすと、計量完了までに必要とされる所要
時間の変動等によって先に溶融した樹脂の熱履歴が不安
定となり、また、最悪の場合には成形材料の噛み込みの
悪化によって計量不能といった問題が生じる。また、供
給部ｃにおける成形材料の噛み込みが十分であったとし
ても、圧縮部ｂおよび計量部ａにおける溶融樹脂の混合
分散が不十分であれば、粘性の高い溶融樹脂がそのまま
金型キャビティ内に射出されて成形品にシルバーストリ
ーク等の色斑が生じるといった問題がある。
込みが悪くなって樹脂採取口３からの成形材料の取り込
みに支障を来たすと、計量完了までに必要とされる所要
時間の変動等によって先に溶融した樹脂の熱履歴が不安
定となり、また、最悪の場合には成形材料の噛み込みの
悪化によって計量不能といった問題が生じる。また、供
給部ｃにおける成形材料の噛み込みが十分であったとし
ても、圧縮部ｂおよび計量部ａにおける溶融樹脂の混合
分散が不十分であれば、粘性の高い溶融樹脂がそのまま
金型キャビティ内に射出されて成形品にシルバーストリ
ーク等の色斑が生じるといった問題がある。
【０００７】スクリュー１やシリンダ２の温度を独立的
に制御してスクリュー１やシリンダ２に対する成形材料
の喰い付きの強弱を相対的に調整することにより計量混
練り時における成形材料の噛み込みや送りを円滑に行わ
せるようにしたスクリュー温度制御方法が本出願人らに
より既に特願平７−１７９６２８号として提案されてい
るが、ハードウェアや温度制御が従来の構成よりも複雑
化するといった弊害は避けられない。
に制御してスクリュー１やシリンダ２に対する成形材料
の喰い付きの強弱を相対的に調整することにより計量混
練り時における成形材料の噛み込みや送りを円滑に行わ
せるようにしたスクリュー温度制御方法が本出願人らに
より既に特願平７−１７９６２８号として提案されてい
るが、ハードウェアや温度制御が従来の構成よりも複雑
化するといった弊害は避けられない。
【０００８】また、特願平７−１７９６２８号提案以前
の射出成形機においては、シリンダ２のバンドヒータや
ウォータージャケット等の温度制御手段によってシリン
ダ２やスクリュー１の周辺環境（温度）を整えることで
成形材料の噛み込みや溶融樹脂の混合分散を間接的に調
整していたに過ぎず、ハードウェア上の手段を用いてス
クリュー１に直に成形材料を噛み込ませたり、シリンダ
２内における樹脂の混合分散を強制的に促進させたりす
るといった手法は全く使用されていない。例外として、
本出願人らによるペレットフィーダの提案が特開平５−
３１８５３１号としてあるが、このものはペレットフィ
ーダの羽根車をモータで回転して樹脂採取口３に成形材
料を送り込むものであり、付加装置の構造が複雑であっ
て、供給部ｃ以外の部分、つまり、圧縮部ｂおよび計量
部ａにおける溶融樹脂の混合分散を必ずしも直接的に調
整できるような構成を備えてはいない。
の射出成形機においては、シリンダ２のバンドヒータや
ウォータージャケット等の温度制御手段によってシリン
ダ２やスクリュー１の周辺環境（温度）を整えることで
成形材料の噛み込みや溶融樹脂の混合分散を間接的に調
整していたに過ぎず、ハードウェア上の手段を用いてス
クリュー１に直に成形材料を噛み込ませたり、シリンダ
２内における樹脂の混合分散を強制的に促進させたりす
るといった手法は全く使用されていない。例外として、
本出願人らによるペレットフィーダの提案が特開平５−
３１８５３１号としてあるが、このものはペレットフィ
ーダの羽根車をモータで回転して樹脂採取口３に成形材
料を送り込むものであり、付加装置の構造が複雑であっ
て、供給部ｃ以外の部分、つまり、圧縮部ｂおよび計量
部ａにおける溶融樹脂の混合分散を必ずしも直接的に調
整できるような構成を備えてはいない。
【０００９】また、従来広く一般に用いられていたスク
リュー１やシリンダ２の温度制御によって供給部ｃにお
ける成形材料の噛み込みや圧縮部ｂおよび計量部ａにお
ける溶融樹脂の混合分散を間接的に調整する方法では、
成形材料の噛み込みの調整や樹脂の混合分散を必ずしも
効果的に行うことはできず、これをある程度効果的に行
うためにはスクリュー１やシリンダ２の温度設定自体に
相当の熟練が必要とされるといった問題がある。
リュー１やシリンダ２の温度制御によって供給部ｃにお
ける成形材料の噛み込みや圧縮部ｂおよび計量部ａにお
ける溶融樹脂の混合分散を間接的に調整する方法では、
成形材料の噛み込みの調整や樹脂の混合分散を必ずしも
効果的に行うことはできず、これをある程度効果的に行
うためにはスクリュー１やシリンダ２の温度設定自体に
相当の熟練が必要とされるといった問題がある。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の欠点を解消し、簡単な構造でスクリューの供
給部における成形材料の噛み込み効率や樹脂の混合分散
の効率を確実に高めることのできる射出成形機のスクリ
ュー構造を提供することにある。
従来技術の欠点を解消し、簡単な構造でスクリューの供
給部における成形材料の噛み込み効率や樹脂の混合分散
の効率を確実に高めることのできる射出成形機のスクリ
ュー構造を提供することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明は、スクリューの
フライトに所定範囲に亘り、微小な切欠を連続的に設け
たことを特徴とする構成により前記目的を達成した。
フライトに所定範囲に亘り、微小な切欠を連続的に設け
たことを特徴とする構成により前記目的を達成した。
【００１２】切欠を形成することによってフライトの表
面に凹凸ができるので、これをスクリューの供給部にお
けるフライト部分に設ければ成形材料の噛み込みを良く
することができ、また、スクリューの計量部におけるフ
ライト部分に設ければ、溶融樹脂の混合分散の効率を良
くすることができる。
面に凹凸ができるので、これをスクリューの供給部にお
けるフライト部分に設ければ成形材料の噛み込みを良く
することができ、また、スクリューの計量部におけるフ
ライト部分に設ければ、溶融樹脂の混合分散の効率を良
くすることができる。
【００１３】スクリューの供給部および計量部の双方に
前記切欠を設けることにより、成形材料の噛み込み効率
の向上と溶融樹脂の混合分散効率の向上を同時に達成す
ることが可能である。
前記切欠を設けることにより、成形材料の噛み込み効率
の向上と溶融樹脂の混合分散効率の向上を同時に達成す
ることが可能である。
【００１４】この切欠はスクリューのフライトに凹凸を
形成して成形材料の食い込みや混合分散効率の向上を図
るためのものであるから、切欠を形成する方向はスクリ
ュー軸と平行にしてもよいし、また、スクリュー軸に対
して捩じれの関係になるようにしてもよい。
形成して成形材料の食い込みや混合分散効率の向上を図
るためのものであるから、切欠を形成する方向はスクリ
ュー軸と平行にしてもよいし、また、スクリュー軸に対
して捩じれの関係になるようにしてもよい。
【００１５】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態の幾つかについて説明する。図１は本発明のスク
リュー構造の一実施形態を具体的に示す側断面図であ
る。シリンダ２，樹脂採取口３，逆止弁４の構成に関し
ては図４等に示す従来例と同様である。なお、符号５は
樹脂採取口３の手前にシリンダ２と一体に形成されたフ
ランジ部で、図示しない射出ユニットのフロントプレー
トにシリンダ２を取り付ける際に用いられる。この際、
シリンダ２の基部には図示しない温調用のウォータージ
ャケットが樹脂採取口３の位置で該シリンダ２の外周を
取り巻くようなかたちで取り付けられ、フランジ部５を
貫通して挿通されたボルト固定手段等により、シリンダ
２のフランジ５および前記ウォータージャケットが射出
ユニットのフロントプレートの前面に一体的に固定され
るようになっている。
施形態の幾つかについて説明する。図１は本発明のスク
リュー構造の一実施形態を具体的に示す側断面図であ
る。シリンダ２，樹脂採取口３，逆止弁４の構成に関し
ては図４等に示す従来例と同様である。なお、符号５は
樹脂採取口３の手前にシリンダ２と一体に形成されたフ
ランジ部で、図示しない射出ユニットのフロントプレー
トにシリンダ２を取り付ける際に用いられる。この際、
シリンダ２の基部には図示しない温調用のウォータージ
ャケットが樹脂採取口３の位置で該シリンダ２の外周を
取り巻くようなかたちで取り付けられ、フランジ部５を
貫通して挿通されたボルト固定手段等により、シリンダ
２のフランジ５および前記ウォータージャケットが射出
ユニットのフロントプレートの前面に一体的に固定され
るようになっている。
【００１６】図１に示した実施形態のスクリュー構造が
従来のスクリュー構造と相違するのは、スクリュー１に
おけるフライト６の所定範囲に亘って微小な切欠７を連
続的に設けている点である。ここでいうフライト６とは
スクリュー１のネジ山の部分であり、このフライト６の
所定範囲に亘って複数の切欠７を連設すれば、結果的
に、残されたフライト６の部分により、スクリュー１の
外周に沿って螺旋状に並ぶ多数の突起が形成されること
になる。図１ではスクリュー１の供給部ｃにおけるフラ
イト６の部分に切欠７を設けた例を示しており、スクリ
ュー１の計量回転により樹脂採取口３からシリンダ２内
に成形材料（樹脂ペレット）を取り込む際に好適であ
る。
従来のスクリュー構造と相違するのは、スクリュー１に
おけるフライト６の所定範囲に亘って微小な切欠７を連
続的に設けている点である。ここでいうフライト６とは
スクリュー１のネジ山の部分であり、このフライト６の
所定範囲に亘って複数の切欠７を連設すれば、結果的
に、残されたフライト６の部分により、スクリュー１の
外周に沿って螺旋状に並ぶ多数の突起が形成されること
になる。図１ではスクリュー１の供給部ｃにおけるフラ
イト６の部分に切欠７を設けた例を示しており、スクリ
ュー１の計量回転により樹脂採取口３からシリンダ２内
に成形材料（樹脂ペレット）を取り込む際に好適であ
る。
【００１７】既に述べた通り、従来の射出成形機におい
てはスクリュー１やシリンダ２の温度制御によりスクリ
ュー１の外周やシリンダ２の内周面に対する成形材料の
喰い付きの強弱を相対的に調整して計量混練り時におけ
る成形材料の噛み込みや送りを円滑に行わせるようにし
ており、これを効果的に実施するためにはスクリュー１
やシリンダ２の温度設定に関して相当の知識と経験が要
求されていたが、図１に示した実施形態によれば、スク
リュー１やシリンダ２の温度設定とは関わりなく、樹脂
採取口３の樹脂ペレットが切欠７を有するフライト６で
構成される突起の回転によって強制的にシリンダ２内に
掻き込まれるようになるので、温度調整の煩わしさがな
い。また、格別のペレットフィーダ等を装備して樹脂ペ
レットの強制送りを図る必要もないので、複雑なハード
ウェア構成もいらない。
てはスクリュー１やシリンダ２の温度制御によりスクリ
ュー１の外周やシリンダ２の内周面に対する成形材料の
喰い付きの強弱を相対的に調整して計量混練り時におけ
る成形材料の噛み込みや送りを円滑に行わせるようにし
ており、これを効果的に実施するためにはスクリュー１
やシリンダ２の温度設定に関して相当の知識と経験が要
求されていたが、図１に示した実施形態によれば、スク
リュー１やシリンダ２の温度設定とは関わりなく、樹脂
採取口３の樹脂ペレットが切欠７を有するフライト６で
構成される突起の回転によって強制的にシリンダ２内に
掻き込まれるようになるので、温度調整の煩わしさがな
い。また、格別のペレットフィーダ等を装備して樹脂ペ
レットの強制送りを図る必要もないので、複雑なハード
ウェア構成もいらない。
【００１８】図２はスクリュー１の計量部ａにおけるフ
ライト６の部分に切欠７を設けた場合の構成例である。
既実説明した通り、樹脂ペレットの溶融および混合分散
はスクリュー１の圧縮部ｂで行われるものであるが、計
量混練り時におけるスクリュー回転数やシリンダ温度の
変動等によっては樹脂の溶融および混合分散の状態が不
十分となる場合がある。図２に示した実施形態によれ
ば、このような不都合が生じた場合でも、計量部ａにお
けるフライト６で形成される突起によって溶融樹脂の混
合分散（再攪拌）が自動的に行われるので、スクリュー
回転数やシリンダ温度の変動等により溶融樹脂の粘性の
不均一化が生じた場合でも、これをある程度解消して溶
融樹脂の粘性を低粘度に均一化し、成形品におけるシル
バーストリーク等の色斑の発生を防止することができ
る。
ライト６の部分に切欠７を設けた場合の構成例である。
既実説明した通り、樹脂ペレットの溶融および混合分散
はスクリュー１の圧縮部ｂで行われるものであるが、計
量混練り時におけるスクリュー回転数やシリンダ温度の
変動等によっては樹脂の溶融および混合分散の状態が不
十分となる場合がある。図２に示した実施形態によれ
ば、このような不都合が生じた場合でも、計量部ａにお
けるフライト６で形成される突起によって溶融樹脂の混
合分散（再攪拌）が自動的に行われるので、スクリュー
回転数やシリンダ温度の変動等により溶融樹脂の粘性の
不均一化が生じた場合でも、これをある程度解消して溶
融樹脂の粘性を低粘度に均一化し、成形品におけるシル
バーストリーク等の色斑の発生を防止することができ
る。
【００１９】以上、スクリュー１の供給部ｃにおけるフ
ライト６の部分に切欠７を設けた場合と計量部ａに切欠
７を設けた場合について説明したが、その両方の部位に
切欠７を設けることにより、上述した各効果の相乗効果
を得ることが可能である。一般に、圧縮部ｂではスクリ
ュー１の先端側に向けて徐々に大きくなるスクリュー１
の谷径の増大によって溶融樹脂を圧縮して混合分散を行
う必要があるので、スクリュー１のフライト６でシリン
ダ２の内周面とスクリュー１の外周部との間をシールし
てバックフローを防止する必要があり、この区間に、フ
ライト６を幅方向に貫通するかたちで切欠７を形成する
のは適当でない。
ライト６の部分に切欠７を設けた場合と計量部ａに切欠
７を設けた場合について説明したが、その両方の部位に
切欠７を設けることにより、上述した各効果の相乗効果
を得ることが可能である。一般に、圧縮部ｂではスクリ
ュー１の先端側に向けて徐々に大きくなるスクリュー１
の谷径の増大によって溶融樹脂を圧縮して混合分散を行
う必要があるので、スクリュー１のフライト６でシリン
ダ２の内周面とスクリュー１の外周部との間をシールし
てバックフローを防止する必要があり、この区間に、フ
ライト６を幅方向に貫通するかたちで切欠７を形成する
のは適当でない。
【００２０】図１および図２の実施形態ではフライト６
の基部まで貫通する形で切欠７を形成した場合について
示しているが、フライ６の外周部にのみ浅い切り込みを
入れて切欠７を形成するようにしてもよい。この切欠７
は、供給部ｃにおける成形材料の噛み込み性能の向上や
計量部ａにおける溶融樹脂の攪拌性能の向上のために設
けるものであるから、切欠７を形成する方向はスクリュ
ー軸と平行（図３（ａ）にしてもよいし、また、スクリ
ュー軸に対して捩じれの関係（図３（ｂ）および図３
（ｃ））となるようにしてもよい。無論、切欠７の形状
としては、図１および図２に示した矩形状のものの他
に、三角形状や半円弧形状のものを適用することができ
る。供給部ｃおよび計量部ａの双方に切欠７を形成する
場合においては、切欠７を形成する方向性やその形状を
必ずしも統一するといった必要性はない。図３（ａ），
図３（ｂ），図３（ｃ）の各例で示したスクリュー１に
おいては隣接するフライト６の同一円周上の位置に切欠
７が対応して形成されているが、これを千鳥足配置とし
ても構わない。一般には、通常の形状を有するスクリュ
ー１（図４参照）の形状を削り出してから高硬度用の研
削砥石等によりフライト６の必要部分に切欠７を刻設す
ることになるので、砥石の送り方向に応じ、切欠７をス
クリュー軸と平行に形成する場合ではその配列が横一列
に並び、また、スクリュー軸に対して捩じれの関係でこ
れを設ける場合には、フライト６や切欠７のピッチにも
よるが、切欠７の配列は千鳥足配置となるのが普通であ
る。
の基部まで貫通する形で切欠７を形成した場合について
示しているが、フライ６の外周部にのみ浅い切り込みを
入れて切欠７を形成するようにしてもよい。この切欠７
は、供給部ｃにおける成形材料の噛み込み性能の向上や
計量部ａにおける溶融樹脂の攪拌性能の向上のために設
けるものであるから、切欠７を形成する方向はスクリュ
ー軸と平行（図３（ａ）にしてもよいし、また、スクリ
ュー軸に対して捩じれの関係（図３（ｂ）および図３
（ｃ））となるようにしてもよい。無論、切欠７の形状
としては、図１および図２に示した矩形状のものの他
に、三角形状や半円弧形状のものを適用することができ
る。供給部ｃおよび計量部ａの双方に切欠７を形成する
場合においては、切欠７を形成する方向性やその形状を
必ずしも統一するといった必要性はない。図３（ａ），
図３（ｂ），図３（ｃ）の各例で示したスクリュー１に
おいては隣接するフライト６の同一円周上の位置に切欠
７が対応して形成されているが、これを千鳥足配置とし
ても構わない。一般には、通常の形状を有するスクリュ
ー１（図４参照）の形状を削り出してから高硬度用の研
削砥石等によりフライト６の必要部分に切欠７を刻設す
ることになるので、砥石の送り方向に応じ、切欠７をス
クリュー軸と平行に形成する場合ではその配列が横一列
に並び、また、スクリュー軸に対して捩じれの関係でこ
れを設ける場合には、フライト６や切欠７のピッチにも
よるが、切欠７の配列は千鳥足配置となるのが普通であ
る。
【００２１】以上、単一のスクリュー１で計量および射
出を行うスクリュー式の射出成形機を例にとって説明し
たが、スクリュー式の予備可塑化装置を備えたプリプラ
式の射出成形機の計量部においても、スクリューの回転
移送作用によって樹脂を可塑化する点ではスクリュー式
の射出成形機の場合と同様であり、前記した各構成をス
クリュー式の射出成形機の場合と同様にして適用するこ
とができる。
出を行うスクリュー式の射出成形機を例にとって説明し
たが、スクリュー式の予備可塑化装置を備えたプリプラ
式の射出成形機の計量部においても、スクリューの回転
移送作用によって樹脂を可塑化する点ではスクリュー式
の射出成形機の場合と同様であり、前記した各構成をス
クリュー式の射出成形機の場合と同様にして適用するこ
とができる。
【００２２】
【発明の効果】本発明による射出成形機のスクリュー構
造は、スクリューのフライトの所定範囲に亘って微小な
切欠を連続的に設けることによりフライトの表面に凹凸
を形成して計量混練り時における成形材料の噛み込みや
溶融樹脂の混合分散の効率を高めるようにしたので、シ
リンダやスクリューの厳密な温度制御を行わなくても樹
脂採取口からの成形材料の取り込みを安定的に維持する
ことができ、また、スクリュー回転数やシリンダ温度の
変動等により溶融樹脂の粘性に不均一化が生じた場合で
も、これをスクリューの計量部である程度解消し、溶融
樹脂の粘性を低粘度に均一化して成形品におけるシルバ
ーストリーク等の色斑の発生を防止することができる。
造は、スクリューのフライトの所定範囲に亘って微小な
切欠を連続的に設けることによりフライトの表面に凹凸
を形成して計量混練り時における成形材料の噛み込みや
溶融樹脂の混合分散の効率を高めるようにしたので、シ
リンダやスクリューの厳密な温度制御を行わなくても樹
脂採取口からの成形材料の取り込みを安定的に維持する
ことができ、また、スクリュー回転数やシリンダ温度の
変動等により溶融樹脂の粘性に不均一化が生じた場合で
も、これをスクリューの計量部である程度解消し、溶融
樹脂の粘性を低粘度に均一化して成形品におけるシルバ
ーストリーク等の色斑の発生を防止することができる。
【図１】本発明を適用した一実施形態のスクリュー構造
の概略を示す断面図である。
の概略を示す断面図である。
【図２】他の実施形態のスクリュー構造の概略を示す断
面図である。
面図である。
【図３】スクリューのフライトに設けた切欠の詳細を例
示した拡大図である。
示した拡大図である。
【図４】従来の射出成形機のスクリュー構造の概略を示
す断面図である。
す断面図である。
１ スクリュー ２ シリンダ ３ 樹脂採取口 ４ 逆止弁 ５ フランジ ６ フライト ７ 切欠 ａ スクリューの計量部（メタリングゾーン） ｂ スクリューの圧縮部（コンプレッションゾーン） ｃ 供給部（フィードゾーン）
Claims (6)
- 【請求項１】 スクリュー式またはプリプラ式の射出成
形機において、スクリューのフライトに所定範囲に亘
り、微小な切欠を連続的に設けたことを特徴とする射出
成形機のスクリュー構造。 - 【請求項２】 スクリューの供給部におけるフライトに
前記切欠を設けたことを特徴とする請求項１記載の射出
成形機のスクリュー構造。 - 【請求項３】 スクリューの計量部におけるフライトに
前記切欠を設けたことを特徴とする請求項１記載の射出
成形機のスクリュー構造。 - 【請求項４】 スクリューの供給部および計量部におけ
るフライトに前記切欠を設けたことを特徴とする請求項
１記載の射出成形機のスクリュー構造。 - 【請求項５】 前記切欠がスクリュー軸と平行に設けら
れていることを特徴とする請求項１ないし請求項４のい
ずれか１項に記載の射出成形機のスクリュー構造。 - 【請求項６】 前記切欠がスクリュー軸に対して捩じれ
て設けられていることを特徴とする請求項１ないし請求
項４のいずれか１項に記載の射出成形機のスクリュー構
造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25957095A JPH0976311A (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | 射出成形機のスクリュー構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25957095A JPH0976311A (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | 射出成形機のスクリュー構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0976311A true JPH0976311A (ja) | 1997-03-25 |
Family
ID=17335964
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25957095A Withdrawn JPH0976311A (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | 射出成形機のスクリュー構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0976311A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007320718A (ja) * | 2006-06-01 | 2007-12-13 | Sekisui Chem Co Ltd | 発泡成形用スクリュウ |
| CN102476431A (zh) * | 2010-11-29 | 2012-05-30 | 合肥杰事杰新材料股份有限公司 | 一种改善abs色母粒在大型注塑件中分散性的方法 |
-
1995
- 1995-09-13 JP JP25957095A patent/JPH0976311A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007320718A (ja) * | 2006-06-01 | 2007-12-13 | Sekisui Chem Co Ltd | 発泡成形用スクリュウ |
| CN102476431A (zh) * | 2010-11-29 | 2012-05-30 | 合肥杰事杰新材料股份有限公司 | 一种改善abs色母粒在大型注塑件中分散性的方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021203 |