JPH0975729A - 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法 - Google Patents
排ガス浄化材及び排ガス浄化方法Info
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Abstract
等の未燃焼分に対する理論反応量以上の酸素を含有する
燃焼排ガスから、効率良く窒素酸化物を還元除去するこ
とができる排ガス浄化材及び排ガス浄化方法を提供す
る。 【解決手段】 多孔質の無機酸化物に銀及び銀化合物か
らなる群より選ばれる一種以上の元素及び/又は化合物
0.2〜15重量%(銀元素換算値)を担持してなる第
一の触媒と、多孔質のチタニアからなる第二の触媒とか
らなる排ガス浄化材である。
Description
の酸素を含む燃焼排ガスから、窒素酸化物を効果的に還
元除去することのできる排ガス浄化材、及びそれを用い
た浄化方法に関する。
用エンジン等の内燃機関や、工場等に設置された燃焼機
器、家庭用ファンヒーター等から排出される各種の燃焼
排ガス中には、過剰の酸素とともに一酸化窒素、二酸化
窒素等の窒素酸化物が含まれている。ここで、「過剰の
酸素を含む」とは、その排ガス中に含まれる一酸化炭
素、水素、炭化水素等の未燃焼成分を燃焼するのに必要
な理論酸素量より多い酸素を含むことを意味する。ま
た、以下における窒素酸化物とは一酸化窒素及び/又は
二酸化窒素を指す。
れ、環境上の大きな問題となっている。そのため、各種
燃焼機器が排出する排ガス中の窒素酸化物を除去するさ
まざまな方法が検討されている。
物を除去する方法として、特に大規模な固定燃焼装置
(工場等の大型燃焼機等)に対しては、アンモニアを用
いる選択的接触還元法が実用化されている。
酸化物の還元剤として用いるアンモニアが高価であるこ
と、またアンモニアは毒性を有すること、そのために未
反応のアンモニアが排出しないように排ガス中の窒素酸
化物濃度を計測しながらアンモニア注入量を制御しなけ
ればならないこと、一般に装置が大型となること等の問
題点がある。
素、炭化水素等のガスを還元剤として用い、窒素酸化物
を還元する非選択的接触還元法があるが、この方法で
は、効果的な窒素酸化物の低減除去を実行するためには
排ガス中の酸素との理論反応量以上の還元剤を添加しな
ければならず、還元剤を多量に消費する欠点がある。こ
のため非選択的接触還元法は、実際上は、理論空燃比付
近で燃焼した残存酸素濃度の低い排ガスに対してのみ有
効となり、汎用性に乏しく実際的でない。
担持した触媒を用いて、排ガス中の酸素との理論反応量
以下の還元剤を添加して窒素酸化物を除去する方法が提
案された(例えば、特開昭63-100919 号、同63-283727
号、特開平1-130735号等) 。また、γ−アルミナなどの
担体にアルカリ土類金属及び/又は銀を担持した触媒を
用い、炭化水素ガスを供給しながら排ガス中の窒素酸化
物を分解する方法が提案された(特開平4-354536号)。
な窒素酸化物の除去が狭い温度領域でしか得られず、ま
た硫黄酸化物と水分を含むような排ガスでは、窒素酸化
物の除去率が著しく低下する。
置及び酸素過剰条件で燃焼するガソリンエンジン、ディ
ーゼルエンジン等からの燃焼排ガスのように、窒素酸化
物や、一酸化炭素、水素、炭化水素等の未燃焼分に対す
る理論反応量以上の酸素を含有し、硫黄酸化物及び水分
を含有する燃焼排ガスから、効率良く窒素酸化物を還元
除去することができる排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
を提供することである。
の結果、本発明者は、銀系触媒と、チタニア触媒とから
なる排ガス浄化材を用い、排ガス中に炭化水素と炭素数
2以上の含酸素有機化合物のいずれか又はそれらを含む
燃料を添加し、上記の浄化材に排ガスを接触させれば、
残留アルコールや銀系触媒より生成したアルデヒド等の
中間生成物とチタニア触媒の作用により、広い温度領域
で窒素酸化物を効果的に除去できることを発見し、本発
明を完成した。
は、窒素酸化物と、共存する未燃焼成分に対する理論反
応量より多い酸素とを含む燃焼排ガスから窒素酸化物を
還元除去するもので、多孔質の無機酸化物に銀及び銀化
合物からなる群から選ばれた一種以上の元素及び/又は
化合物0.2〜15重量%(銀元素換算値)を担持して
なる第一の触媒と、多孔質のチタニアからなる第二の触
媒とからなることを特徴とする。
物と、共存する未燃焼成分に対する理論反応量より多い
酸素とを含む燃焼排ガスから窒素酸化物を還元除去する
もので、多孔質の無機酸化物に銀及び銀化合物からなる
群から選ばれた一種以上の元素及び/又は化合物0.2
〜15重量%(銀元素換算値)と、銅、鉄、コバルト、
ニッケルからなる群から選ばれた一種以上の元素及び/
又は化合物2重量%以下(金属元素換算値)とを担持し
てなる第一の触媒と、多孔質のチタニアからなる第二の
触媒とからなることを特徴とする。
と、共存する未燃焼成分に対する理論反応量より多い酸
素とを含む燃焼排ガスから窒素酸化物を還元除去するも
ので、上記の排ガス浄化材を用い、前記排ガス浄化材を
排ガス導管の途中に設置し、前記浄化材の上流側で炭化
水素及び/又は含酸素有機化合物を添加した排ガスを、
150〜650℃において前記浄化材に接触させ、もっ
て前記排ガス中の炭化水素及び/又は含酸素有機化合物
との反応により前記窒素酸化物を除去することを特徴と
する。
銀及び銀化合物からなる群から選ばれた一種以上の元素
及び/又は化合物を担持してなる第一の触媒と、多孔質
のチタニアからなる第二の触媒とからなり、前記排ガス
浄化材の排ガス流入側に前記第一の触媒を、流出側に前
記第二の触媒を有する。
材の設置位置より上流側で炭化水素と炭素数2以上の含
酸素有機化合物のいずれか又はそれを含む燃料を添加し
た排ガスをこの浄化材に接触させて、排ガス中の窒素酸
化物を還元除去する。
されている。 (1) 第一の触媒 第一の触媒は、多孔質無機酸化物に銀及び銀化合物から
なる群から選ばれた一種以上の元素及び/又は化合物を
担持してなり、排ガスの流入側に形成され、広い温度領
域での窒素酸化物除去に作用する。多孔質の無機酸化物
としては、アルミナ単独、又はチタニア、シリカ、ジル
コニア、亜鉛酸化物、スズ酸化物、マグネシウム酸化
物、ゼオライトのいずれか一種以上とアルミナとの複合
又は混合酸化物を用いることができる。アルミナの複合
又は混合酸化物を用いる場合、アルミナの含有率を50
重量%以上とするのが好ましい。アルミナ又はアルミナ
の複合又は混合酸化物を用いることにより、触媒の耐熱
性及び耐久性が向上する。
無機酸化物の比表面積は10m2 /g以上であるのが好
ましい。比表面積が10m2 /g未満であると、銀成分
の分散が低下し、良好な窒素酸化物の除去が行えない。
より好ましい多孔質無機酸化物の比表面積は30m2 /
g以上である。
酸銀及び燐酸銀等からなる群から選ばれた少なくとも一
種であり、好ましくは銀の酸化物、塩化銀及び硫酸銀の
いずれか一種以上であり、更に好ましくは銀の酸化物及
び/又は塩化銀である。
の無機酸化物に活性種として担持する銀成分の担持量
は、無機酸化物100重量%に対して0.2〜15重量
%(銀元素換算値)とする。0.2重量%未満では窒素
酸化物の除去率が低下する。また、15重量%を超す量
の銀成分を担持すると炭化水素及び/又は含酸素有機化
合物自身の燃焼が起きやすく、窒素酸化物の除去率はか
えって低下する。好ましい銀成分の担持量は0.5〜1
2重量%である。
法としては、公知の含浸法、沈澱法等を用いることがで
きる。含浸法を用いる際、銀の硝酸塩、塩化物、硫酸
塩、炭酸塩等の水溶液又はアンモニア性水溶液に多孔質
無機酸化物を浸漬する。塩化銀を担持する場合、硝酸銀
水溶液に多孔質無機酸化物を浸漬し、乾燥後、塩化アン
モニウム又は硫酸アンモニウムの水溶液に再び浸漬す
る。沈澱法でハロゲン化銀を調製するには硝酸銀とハロ
ゲン化アンモニウムとを反応させて、ハロゲン化銀とし
て多孔質無機酸化物上に沈澱させる。これを50〜15
0℃、特に70℃程度で乾燥後、100〜600℃で段
階的に昇温して焼成するのが好ましい。焼成は、空気
中、酸素を含む窒素気流下や水素ガス気流下で行うのが
好ましい。水素ガス気流下で行う場合には、最後に30
0〜650℃で酸化処理するのが好ましい。650℃ま
での焼成で化合物が酸化分解するものもあるが、それら
の化合物を出発物質とすると、窒素酸化物の除去率が向
上する。その理由についてはまだ不明である。
タニアは特に限定されないが、アナターゼ型、ルチル型
などが存在する。チタニアの比表面積は10m2 /g以
上が好ましい。多孔質チタニアからなる第二の触媒を用
いることにより、窒素酸化物の還元特性が向上するとと
もに、銀系触媒での分解生成物を酸化除去することがで
きる。
媒活性種との合計重量)と第二の触媒の重量との比は、
1:10〜20:1とするのが好ましい。この重量比範
囲外の組み合わせては、窒素酸化物の除去性能が低下す
る。より好ましい第一触媒と第二の触媒の重量比は1:
5〜10:1である。
銀及び銀化合物からなる群から選ばれた一種以上の元素
及び/又は化合物と、銅、鉄、コバルト、ニッケルから
なる群から選ばれた一種以上の元素及び/又は化合物と
を担持してなる第一の触媒と、多孔質のチタニアからな
る第二の触媒とからなり、前記排ガス浄化材の排ガス流
入側に前記第一の触媒を、流出側に前記第二の触媒を有
する。
材の設置位置より上流側で炭化水素と炭素数2以上の含
酸素有機化合物のいずれか又はそれを含む燃料を添加し
た排ガスをこの浄化材に接触させて、排ガス中の窒素酸
化物を還元除去する。
されている。 (1) 第一の触媒 第一の触媒は、多孔質無機酸化物に銀及び銀化合物から
なる群から選ばれた一種以上の元素及び/又は化合物
と、銅、鉄、コバルト、ニッケルからなる群から選ばれ
た一種以上の元素及び/又は化合物とを担持してなり、
排ガスの流入側に形成され、広い温度領域での窒素酸化
物除去に作用する。多孔質の無機酸化物としては、アル
ミナ単独、又はチタニア、シリカ、ジルコニア、亜鉛酸
化物、スズ酸化物、マグネシウム酸化物、ゼオライトの
いずれか一種以上とアルミナとの複合又は混合酸化物を
用いることができる。アルミナの複合又は混合酸化物を
用いる場合、アルミナの含有率を20重量%以上とする
のが好ましい。アルミナ又はアルミナの複合又は混合酸
化物を用いることにより、触媒の耐熱性及び耐久性が向
上する。
用いるアルミナ等の多孔質の無機酸化物の比表面積は1
0m2 /g以上であるのが好ましく、30m2 /g以上
であるのがより好ましい。
酸銀及び燐酸銀等からなる群から選ばれた少なくとも一
種であり、好ましくは銀の酸化物、塩化銀及び硫酸銀の
いずれか一種以上であり、更に好ましくは銀の酸化物及
び/又は塩化銀である。
の無機酸化物に活性種として担持する銀成分の担持量
は、無機酸化物100重量%に対して0.2〜15重量
%(銀元素換算値)とする。0.2重量%未満では窒素
酸化物の除去率が低下する。また、15重量%を超す量
の銀成分を担持すると炭化水素及び/又は含酸素有機化
合物自身の燃焼が起きやすく、窒素酸化物の除去率はか
えって低下する。好ましい銀成分の担持量は0.5〜1
2重量%である。
ぞれ酸化物、ハロゲン化物、硫酸塩及び燐酸塩等からな
る群から選ばれた少なくとも一種である。多孔質無機酸
化物を100重量%として、銅、鉄、コバルト、ニッケ
ルの合計担持量は2重量%以下(金属元素換算値)であ
り、好ましい合計担持量が1.5重量%以下(金属元素
換算値)である。
バルト、ニッケルを担持する方法としては、公知の含浸
法、沈澱法等を用いることができる。含浸法を用いる
際、銀、銅、鉄、コバルト、ニッケルの硝酸塩、塩化
物、硫酸塩、炭酸塩等の水溶液又はアンモニア性水溶液
に多孔質無機酸化物を浸漬する。塩化銀を担持する場
合、硝酸銀水溶液に多孔質無機酸化物を浸漬し、乾燥
後、塩化アンモニウム又は硫酸アンモニウムの水溶液に
再び浸漬する。沈澱法でハロゲン化銀を調製するには硝
酸銀とハロゲン化アンモニウムとを反応させて、ハロゲ
ン化銀として多孔質無機酸化物上に沈澱させる。これを
50〜150℃、特に70℃程度で乾燥後、100〜6
00℃で段階的に昇温して焼成するのが好ましい。焼成
は、空気中、酸素を含む窒素気流下や水素ガス気流下で
行うのが好ましい。水素ガス気流下で行う場合には、最
後に300〜650℃で酸化処理するのが好ましい。6
50℃までの焼成で化合物が酸化分解するものもある
が、それらの化合物を出発物質とすると、窒素酸化物の
除去率が向上する。
の排ガス浄化材の第二の触媒を用いることができる。
と第二の触媒との重量比は、1:10〜20:1とする
のが好ましい。より好ましい第一触媒と第二の触媒の重
量比は1:5〜10:1である。
触媒を浄化材基体にコートしてなる浄化材である。浄化
材の基体を形成するセラミックス材料としては、コージ
ェライト、ムライト、アルミナ及びその複合物等を用い
るのが好ましい。また、排ガス浄化材の基体に公知の金
属材料を用いることもできる。
目的に応じて種々変更できる。またその構造としては、
ハニカム構造型、フォーム型、繊維状耐火物からなる三
次元網目構造型、あるいは顆粒状、ペレット状等が挙げ
られる。ウォッシュコート法、粉末法等を用いて上記基
体に触媒をコートしたり、ウォッシュコート法、ゾル・
ゲル法等を用いて基体に多孔質無機酸化物をコートした
後、触媒活性種を公知の含浸法、イオン交換法等を用い
て担持することもできる。
態は、ペレット状、顆粒状、粉末状、フォーム状、ハニ
カム状又は板状の多孔質無機酸化物に触媒活性種を担持
してなる触媒、又は粉末状多孔質無機酸化物に触媒活性
種を担持した触媒をハニカム状、フォーム状、板状、ペ
レット状、顆粒状に成形してなる浄化材である。
しい形態とする場合、浄化材基体上に設ける触媒の厚さ
は、一般に、基体材と、触媒との熱膨張特性の違いから
制限される場合が多い。浄化材基体上に設ける触媒の厚
さを300μm以下とするのがよい。このような厚さと
すれば、使用中に熱衝撃等で浄化材が破損することを防
ぐことができる。浄化材基体の表面に触媒を形成する方
法は公知のウォッシュコート法等によって行われる。
量は、浄化材基体の20〜300g/リットルとするの
が好ましい。触媒の量が20g/リットル未満では良好
なNOx の除去が行えない。一方、触媒の量が300g/
リットルを超えると除去特性はそれほど上がらず、圧力
損失が大きくなる。より好ましくは、浄化材基体の表面
上に設ける触媒を浄化材基体の50〜200g/リット
ルとする。
〜650℃の広い温度領域において、硫黄酸化物や水分
10%程度を含む排ガスでも、良好な窒素酸化物の除去
を行うことができる。
炭素等の有害物質を除去する場合、上記排ガス浄化材の
後方にさらに多孔質無機酸化物にPt、Pd、Ru、R
h、Ir及びAuからなる群から選ばれた少なくとも1
種の元素0.01〜5重量%(金属元素換算値)を担持
してなる白金系酸化触媒からなる浄化材を配置すること
ができる。ディーゼルエンジンの排ガスを処理する場
合、排ガス中の二酸化硫黄の酸化を抑制するために、上
記白金系浄化材の代わりに、多孔質無機酸化物にW、
V、Mo、Mn、Nb、Taからなる群から選ばれた少
なくとも一種の元素の酸化物0.2〜10重量%(金属
元素換算値)と、Pt、Pd、Ru、Rh、Ir及びA
uからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素0.0
1〜5重量%(金属元素換算値)とを担持してなるW、
白金系触媒からなる排ガス浄化材を用いることができ
る。
に、第二の触媒が排ガスの流出側になるように排ガス導
管の途中に設置する。
ン、プロピレン等がある程度は含まれるが、一般に排ガ
ス中のNOx を還元するのに十分な量ではないので、外部
から炭化水素及び/又は含酸素有機化合物、好ましくは
含酸素有機化合物又はそれと炭化水素燃料と混合してな
る還元剤を排ガス中に導入する。還元剤の導入位置は、
浄化材を設置した位置より上流側である。
状態でガス状又は液体状のアルカン、アルケン及び/又
はアルキンを用いることができる。特にアルカン又はア
ルケンの場合では炭素数2以上が好ましい。標準状態で
液体状の炭化水素としては、具体的に、軽油、セタン、
ヘプタン、灯油、ガソリン等の炭化水素が挙げられる。
その中でも、沸点50〜350℃の炭化水素が特に好ま
しい。外部から導入する含酸素有機化合物として、炭素
数2以上のエタノール、イソプロピルアルコール等のア
ルコール類、アルコール類の熱分解生成物の成分である
アルデヒド等、又はそれらを含む燃料を用いることがで
きる。
素有機化合物の量は、重量比(添加する還元剤の重量/
排ガス中の窒素酸化物の重量)が0.1〜5となるよう
にするのが好ましい。この重量比が0.1未満である
と、窒素酸化物の除去率が大きくならない。一方、5を
超えると、燃費悪化につながる。
有する燃料を添加する場合、燃料としてガソリン、軽
油、灯油等を用いるのが好ましい。この場合、還元剤の
量は上記と同様に重量比(添加する還元剤の重量/排ガ
ス中の窒素酸化物の重量)が0.1〜5となるように設
定する。
等による窒素酸化物の還元除去を効率的に進行させるた
めに、第一の触媒の空間速度は 150,000h-1以下、好ま
しくは 100,000h-1以下とする。第二の触媒の空間速度
は 200,000h-1以下、好ましくは 150,000h-1以下とす
る。
酸素有機化合物と窒素酸化物とが反応する部位である浄
化材設置部位における排ガスの温度を150〜650℃
に保つ。排ガスの温度が150℃未満であると還元剤と
窒素酸化物との反応が進行せず、良好な窒素酸化物の除
去を行うことができない。一方、650℃を超す温度と
すると炭化水素及び/又は含酸素有機化合物自身の燃焼
が始まり、窒素酸化物の還元除去が行えない。好ましい
排ガス温度は200〜600℃であり、より好ましくは
350〜550℃である。
細に説明する。実施例1 市販のγ−アルミナ粉末(比表面積200m2 /g)1
0gに硝酸銀水溶液を用いて4重量%(銀元素換算値)
の銀を担持し、銀系触媒(第一の触媒)を調製した。
0.52gの第一の触媒をスラリー化した後、市販のコ
ージェライト製ハニカム状成形体(直径20mm、長さ
16.6mm、200セル/インチ2 )にコートし、空
気中、80℃で3時間乾燥後、100℃〜600℃まで
段階的に昇温し、600℃で3時間焼成して、銀系排ガ
ス浄化材(第一の触媒をコートした浄化材)を調製し
た。
デグザー社製)0.26gをスラリー化した後、銀系浄
化材と同様にハニカム状成形体(直径20mm、長さ
8.3mm、200セル/インチ2 )にコートし、乾燥
後600℃まで段階的に焼成し、チタニア排ガス浄化材
(第二の触媒をコートした排ガス浄化材)を調製した。
流出側にチタニア浄化材をセットした。次に、表1に示
す組成のガス(一酸化窒素、酸素、エタノール、二酸化
硫黄、窒素及び水分)を毎分4.35リットル(標準状
態)の流量で流して(銀系浄化材及びチタニア浄化材の
見かけ空間速度はそれぞれ約50,000h-1、10
0,000h-1である)、反応管内の排ガス温度を35
0〜600℃の範囲に保ち、エタノールと窒素酸化物と
を反応させた。
化学発光式窒素酸化物分析計により測定し、窒素酸化物
除去率を求めた。結果を表2に示す。
面積200m2 /g)に硝酸銀水溶液を用いて4重量%
(銀元素換算値)の銀を担持し、続いて硝酸銅水溶液を
用いて0.1重量%(金属元素換算値)の銅を担持し、
実施例1と同じように焼成して、銀、銅系触媒(第一の
触媒)を調製した後、0.52gの第一の触媒をスラリ
ー化し、市販のコージェライト製ハニカム状成形体(直
径20mm、長さ16.6mm、200セル/イン
チ2 )にコートし、実施例1と同じように焼成して、
銀、銅系排ガス浄化材(第一の触媒をコートした浄化
材)を調製した。
材、流出側に実施例1のチタニア浄化材をセットした。
実施例1と同様の反応条件(銀、銅系浄化材及びチタニ
ア浄化材の見かけ空間速度はそれぞれ約50,000h
-1、100,000h-1である)で、表1に示す組成の
ガスを用いて評価を行った。結果を表2に示す。
施例1と同じ方法で粉末状シリカ・アルミナ(シリカ含
有量5重量%、比表面積350m2 /g)に4.0重量
%の塩化銀(銀元素換算値)を担持し、続いて硝酸第二
鉄水溶液を用いてさらに0.01重量%の鉄を担持し、
実施例1の第一の触媒と同じ条件で焼成して、銀、鉄系
触媒(第一の触媒)を調製した。0.52gの第一の触
媒をスラリー化した後、実施例1と同様にハニカム状成
形体(直径20mm、長さ16.6mm、200セル/
インチ2 )にコートし、乾燥後600℃まで段階的に焼
成し、銀、鉄系排ガス浄化材(第一の触媒をコートした
排ガス浄化材)を調製した。
材、流出側に実施例1のチタニア浄化材をセットした。
実施例1と同様の反応条件(銀、鉄系浄化材及びチタニ
ア浄化材の見かけ空間速度はそれぞれ約50,000h
-1、約100,000h-1である)で、表1に示す組成
のガスを用いて評価を行った。結果を表2に示す。
し、実施例1と同様の反応条件(見かけ空間速度は約5
0,000h-1である)で、表1に示す組成のガスを用
いて評価を行った。結果を表2に示す。
た比較例1に比べて、銀系触媒とチタニア触媒とを組み
合わせて用いた実施例1〜3では広い排ガス温度領域で
窒素酸化物の良好な除去がみられた。
化材を用いれば、広い温度領域において過剰の酸素を含
む排ガス中の窒素酸化物を効率良く除去することができ
る。本発明の排ガス浄化材及び浄化方法は、各種燃焼
機、自動車等の排ガス浄化に広く利用することができ
る。
Claims (9)
- 【請求項1】 窒素酸化物と、共存する未燃焼成分に対
する理論反応量より多い酸素とを含む燃焼排ガスから窒
素酸化物を還元除去する排ガス浄化材において、多孔質
の無機酸化物に銀及び銀化合物からなる群から選ばれた
一種以上の元素及び/又は化合物0.2〜15重量%
(銀元素換算値)を担持してなる第一の触媒と、多孔質
のチタニアからなる第二の触媒とからなることを特徴と
する排ガス浄化材。 - 【請求項2】 窒素酸化物と、共存する未燃焼成分に対
する理論反応量より多い酸素とを含む燃焼排ガスから窒
素酸化物を還元除去する排ガス浄化材において、多孔質
の無機酸化物に銀及び銀化合物からなる群から選ばれた
一種以上の元素及び/又は化合物0.2〜15重量%
(銀元素換算値)と、銅、鉄、コバルト、ニッケルから
なる群から選ばれた一種以上の元素及び/又は化合物2
重量%以下(金属元素換算値)とを担持してなる第一の
触媒と、多孔質のチタニアからなる第二の触媒とからな
ることを特徴とする排ガス浄化材。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の排ガス浄化材に
おいて、前記第一の触媒の重量と前記第二の触媒の重量
との比は1:10〜20:1であることを特徴とする排
ガス浄化材。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の排ガス
浄化材において、前記排ガス浄化材の排ガス流入側に前
記第一の触媒を、流出側に前記第二の触媒を有すること
を特徴とする排ガス浄化材。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の排ガス
浄化材において、前記銀、銅、鉄、コバルト、ニッケル
の化合物はそれぞれ酸化物、ハロゲン化物、硫酸塩及び
燐酸塩からなる群から選ばれた少なくとも一種であるこ
とを特徴とする排ガス浄化材。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の排ガス
浄化材において、前記第一の触媒の多孔質無機酸化物が
アルミナ単独、又はチタニア、シリカ、ジルコニア、亜
鉛酸化物、スズ酸化物、マグネシウム酸化物、ゼオライ
トのいずれか一種以上とアルミナとの複合又は混合酸化
物であることを特徴とする排ガス浄化材。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の排ガス
浄化材において、前記第一及び第二の触媒の内の一つ以
上がセラミックス製又は金属製の基体の表面にコートさ
れたものであることを特徴とする排ガス浄化材。 - 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載の排ガス
浄化材において、前記第一及び第二の触媒の少なくとも
1つがペレット状、顆粒状、ハニカム状、フォーム状又
は板状に成形されていることを特徴とする排ガス浄化
材。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の排ガス
浄化材を用い、窒素酸化物と、共存する未燃焼成分に対
する理論反応量より多い酸素とを含む燃焼排ガスから窒
素酸化物を還元除去する排ガス浄化方法において、前記
排ガス浄化材を排ガス導管の途中に設置し、前記浄化材
の上流側で炭化水素及び/又は含酸素有機化合物を添加
した排ガスを、150〜650℃において前記浄化材に
接触させ、もって前記排ガス中の炭化水素及び/又は含
酸素有機化合物との反応により前記窒素酸化物を除去す
ることを特徴とする排ガス浄化方法。
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- 1995-09-08 JP JP25672495A patent/JP3854325B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPWO2018047964A1 (ja) * | 2016-09-12 | 2019-08-15 | 株式会社キャタラー | 排ガス浄化用触媒および排ガス浄化用触媒の製造方法 |
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