JPH0975193A - 生花用発泡剣山 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】樹脂発泡体を用いた生花用剣山において、差込
まれる生花の寿命を長くする。 【解決手段】連続気泡ａを有する発泡体からなりかつ生
花が差込まれることによりこの生花を支持する剣山基体
２に、前記生花に活性を与える添加物３を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、発泡体を用いた生
花用剣山、特に生花を長持ちさせるのに有効な生花用発
泡剣山に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】樹脂発
泡体、特にフェノール発泡体は、保水性、耐候性、加工
性等に優れているため、従来より生花用の剣山として使
用されている。

【０００３】本発明は、このような樹脂発泡体からなる
剣山基体に、生花に活性を与える添加物を含有させるこ
とによって、生花の長持ちを図りうる生花用発泡剣山の
提供を目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明の生花用発泡剣山は、連続気泡を有する発泡体
からなりかつ生花が差込まれることによりこの生花を支
持する剣山基体に、前記生花に活性を与える添加物を含
有させている。

【０００５】なお前記剣山基体はフェノール発泡体、い
わゆるフェノールフォームからなることが保水性、生花
の水揚げという観点から望ましい。

【０００６】フェノール発泡体は、フェノール樹脂と硬
化剤、発泡剤などとを一緒に混合加熱し、泡化反応と樹
脂化反応とを同時に行わせて得られる均一な発泡体であ
り、レゾールフォームとノボラックフォームとがある
が、剣山としては両者を採用しうる。

【０００７】なおレゾールフォームは、フェノール樹脂
としてレゾールを用い、このレゾールの硬化剤に一般に
Ｐ−トルエンスルホン酸、フェノールスルホン酸、キシ
レンスルホン酸等の有機酸及びリン酸等の無機酸を使用
し、又発泡剤に通常フロン等を使用している。

【０００８】一方、ノボラックフォームは、フェノール
樹脂としてノボラックを用い、このノボラックの硬化剤
にヘキサメチレンテトラミン等のアミンを使用し、又発
泡剤に一般にニトロン系の有機発泡剤を使用している。

【０００９】さらに前記添加物として、クリザール、メ
ネデール、ハイポネックス（いずれも登録商標）などの
活性剤、糖分、アルコール、みょうばんなどの栄養剤、
水を浄化又は殺菌するためのバクテキラー（鐘紡の登録
商標）、リバルス（涛和化学の登録商標）、ゼオライト
（品川燃料製造）などの殺菌、除菌、抗菌消毒剤から選
択される少なくとも１つの薬剤を用いることによって、
生花の寿命を効果的に伸ばしうる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の一例を
図面に基づき説明する。図１、図２において本発明の生
花用発泡剣山１は、連続した気泡ａ…を有するフェノー
ル発泡体からなりかつ生花ｂが差込まれることによりこ
の生花ｂを支持する剣山基体２に、前記生花に活性、お
よび栄養を与える添加物３を含有させている。

【００１１】前記添加物３を剣山基体２に含有させる方
法として、直接混合法、間接混合法、固体粉砕法などが
ある。

【００１２】直接混合法は、液体、粉末状の活性剤、栄
養剤、消毒剤のうちの１つ又は複数の薬剤を用いた添加
物３をフェノール樹脂と混合し硬化剤、発泡剤などと共
に加熱させて成形する方法であるが、この方法では添加
物３がフェノール樹脂で完全に被覆されてしまうことが
あり、その溶出を妨げるため添加物３の効能を効果的に
発揮できず、あまり好ましくない。

【００１３】間接混合法では、添加物３を最大平均径
０．３〜５．０mm、より好ましくは０．５〜２．０mm程
度の粒状とし、これをフェノール樹脂と混合して硬化
剤、発泡剤などと共に加熱成形させる。

【００１４】添加物３の粒状化は、好ましくはブリード
しやすい結晶性樹脂を用いたプラスチックに予め練り込
んで米粒大にする方法、液体の添加物３を吸水性のある
樹脂あるいは吸水性のある木屑、繊維、不織布、無機物
に含有させ米粒大にする方法、粉末の添加物３をタブレ
ット化する方法などによって達成される。

【００１５】又固体粉砕法は、米粒大に固体の添加物３
を粉砕するものであるが、コーティングが可能な添加物
３であれば、プラスチック、無機物などを米粒大にして
おいてそれにコーティングする方法もある。

【００１６】さらにフェノール樹脂の発泡体からなる剣
山基体２の連続した気泡ａの断面最大平均径（０．３〜
３．０mm程度）よりも、粒状の添加物３の最大平均径を
大きくすることによって、図２に示すように、添加物３
の早期の流出を防ぐことができ、この添加物３の効能を
長持ちさせることが出来る。

【００１７】しかも連続した気泡ａに添加物３が配され
るため、水の流れによってこの添加物３の効能を効果的
に引出しうる。

【００１８】なお前記気泡ａの大きさは、フェノール樹
脂の膨張率、発泡剤の混入量等によって調整できる。

【００１９】さらに気泡ａの発泡容積率を０．５〜１５
％、より好ましくは１．０〜１０％、さらに好ましくは
２〜５％とすることによって、生花ｂを差込みやすくし
かつ生花ｂによる水上げ効果を確保しうるとともに、生
花ｂの切り口を添加物３でふさいでしまって生花ｂの水
上げを邪魔することのないように、添加物３の量は生花
ｂの切り口の目づまりを防ぎかつその効果を最大限に引
出しうる最小限の量、例えば発泡容積の１〜１０％を占
める量とするのがよい。

【００２０】又添加物３としては、活性剤、栄養剤、殺
菌、除菌、抗菌消毒剤の他にも、遠赤外線効果のあるセ
ラミック、無機物も用いうる。

【００２１】

【発明の効果】叙上の如く本発明の生花用発泡剣山は、
連続気泡を有する発泡体からなる剣山基体に、生花に活
性を与える添加物を含有させているため、生花を長持ち
させることが出来、その寿命を伸ばしうる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一形態を示す斜視図である。

【図２】その部分断面図である。

【符号の説明】

２ 剣山基体 ３ 添加物 ａ 気泡 ｂ 生花

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】連続気泡を有する発泡体からなりかつ生花
   が差込まれることによりこの生花を支持する剣山基体
   に、前記生花に活性を与える添加物を含有させてなる生
   花用発泡剣山。
2. 【請求項２】前記剣山基体は、フェノール発泡体からな
   ることを特徴とする請求項１記載の生花用発泡剣山。
3. 【請求項３】前記添加物は、クリザール、メネデール、
   ハイポネックス、糖分、アルコール、みょうばんなどの
   生花に栄養を与えるための活性剤、栄養剤、水を浄化又
   は殺菌するための消毒剤から選択される少なくとも１つ
   の薬剤からなることを特徴とする請求項１又は２記載の
   生花用発泡剣山。
4. 【請求項４】前記添加物は、粒状でありかつ剣山基体の
   気泡の大きさよりも大であることを特徴とする請求項
   １、２又は３記載の生花用発泡剣山。