JPH097301A - ディスク記録再生システムに適用するデータ再生装置 - Google Patents

ディスク記録再生システムに適用するデータ再生装置

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JPH097301A
JPH097301A JP15173395A JP15173395A JPH097301A JP H097301 A JPH097301 A JP H097301A JP 15173395 A JP15173395 A JP 15173395A JP 15173395 A JP15173395 A JP 15173395A JP H097301 A JPH097301 A JP H097301A
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signal
reproduction signal
equalization
phase synchronization
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Mitsuo Kanemoto
光雄 金本
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】PR方式の再生信号処理回路を使用し、波形等
化特性を修正するためのトレーニングパターンの情報量
を特別に増大することなく、再生信号の波形歪みを十分
に抑制できる波形等化処理を実現して、結果的にセクタ
フォーマット効率の低下を招くことなく、高記録密度の
データ再生動作を実現することにある。 【構成】PRML方式の再生信号処理回路において、再
生信号のディジタルデータに対してPR方式の波形等化
処理を実行するPR等化処理回路6,7を備えている。
修正回路14は波形予測回路13の予測値に基づいて、
PR等化処理回路6,7の等化係数を、再生信号の特性
に合致するように適正に調整する。予測値とは再生信号
の孤立波形に含まれる周波数成分である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばハードディスク
装置等のディスク記録再生システムに適用するデータ再
生装置であって、特にPRML方式の再生信号処理回路
を備えたデータ再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードディスク装置(HDD)等
のディスク記録再生システムのデータ再生装置として、
PRML(Partial Response Max
imum Likelihood)方式の再生信号処理
回路(リードチャネル)を使用したものが開発されてい
る。PRML方式とは、PR特性(PR4,EPR4
等)に従った波形等化方式とビタビ(viterbi)
・アルゴリズム等のML(最尤)復号化方式とを合わせ
た再生信号処理方式である。
【0003】PRML方式の再生信号処理回路は、図5
に示すように、アンプ(VGA)3、ローパスフィルタ
(LPF)4、A/Dコンバータ5、PRイコライザ
6、コサイン(COS)イコライザ7、ビタビデコーダ
8、およびリードPLL回路9を有する。
【0004】VGA3は、ヘッド系1から読出された再
生信号(リード信号)の振幅値のダイナミックレンジを
制御するための自動利得調整機能(AGC)を有する増
幅器である。即ち、VGA3は、A/Dコンバータ5の
入力アナログ信号の振幅値を所定の範囲内に収まるよう
に、再生信号のレベルを調整する。
【0005】LPF4は、再生信号の周波数帯域をビッ
トレートを基準にして制限し、A/Dコンバータ5の入
力アナログ信号のS/N(信号対雑音)比を所定値以上
に確保する(高域ノイズの除去)。
【0006】A/Dコンバータ5は例えばフラッシュ型
(並列型)であり、リードPLL回路9からの位相同期
パルスRCをサンプリングパルスとしてアナログの再生
信号をディジタルデータに変換する。A/Dコンバータ
5は、再生信号の最高周波数の2倍以上の処理速度によ
り、ビタビデコーダ8により識別可能なディジット数に
分解する機能を有するものと想定する。
【0007】PRイコライザ6とCOSイコライザ7と
は、広義にはPR特性に従った波形等化処理を行なう波
形等化処理回路を構成している。PRイコライザ6はP
R特性に従った波形等化処理を実行するためのディジタ
ルフィルタ(FIRフィルタ等)を有する。PRイコラ
イザ6は、再生信号の孤立波形をナイキスト波形に等化
した後に、ビットレート周期だけ遅延させたナイキスト
波形と加算した「0110」波形に等化する等化器であ
る。
【0008】COSイコライザ7は、再生信号の孤立波
形の微妙な変動を、等化処理後の識別点の信号振幅から
求め、この信号振幅値が所定の値になるようにPRイコ
ライザ6のFIRフィルタの係数を調整するための回路
である。
【0009】ビタビデコーダ8は、ビタビ・アルゴリズ
ムに基づいてPR等化されたディジタルデータ(コード
データ列)から最尤のデータ系列(最も確からしい系
列)を検出する最尤(ML)推定復号化回路である。即
ち、ビタビデコーダ8は、再生信号の孤立波形のすそ野
が及ぶ範囲を最大値として、単一の信号振幅値からだけ
では識別信号(論理レベル0,1)に分離できない識別
点を、分離できない識別点を中心にした前後の識別点の
並びから、有り得る識別信号に分離する回路である。
【0010】ビタビデコーダ8により検出されたデータ
系列は、記録デコーダによりNRZコード等の記録デー
タに復号化されて、ディスクコントローラ(HDC)に
送られる。
【0011】リードPLL回路9は、ディスク上の各セ
クタに記録されたPLL同期信号(位相同期信号)によ
り位相引込み(acquisition)動作を実行
し、A/Dコンバータ5のサンプリングクロック等の位
相同期パルスRCを生成する(図6(A)を参照)。即
ち、リードPLL回路9は、等化された相対する再生信
号の識別点の振幅値が等しくなる位相を生成するための
回路である。
【0012】さらに、再生信号処理回路は、図5に示す
ように、設定回路10とROM(リードオンリメモリ)
11とを有する。設定回路10は、再生信号処理回路の
使用条件を設定するための回路であり、HDDのヘッド
の種類やトラック位置(セクタ)等の条件を設定する。
【0013】ROM11は、再生信号処理回路の各特性
を使用条件により設定するための係数を記憶しているメ
モリである。具体的には、ROM11は、設定回路10
により設定された使用条件に対応する係数をPRイコラ
イザ6とCOSイコライザ7に出力する。
【0014】ここで、PRML方式の再生信号処理回路
を使用したHDDでは、ディスク上の各トラックのセク
タが、図6(A)に示すようなフォーマットから構成さ
れている。セクタは、サーボ領域60、PLL同期領域
61、トレーニングパターン領域62、SYNCデータ
領域63、およびR/Wデータ領域64からなる。
【0015】サーボ領域60は、ヘッドを目標のトラッ
ク位置に位置決めするサーボ処理に使用されるサーボデ
ータとセクタ位置を示すセクタアドレス(セクタ番号)
とが記録された領域である。再生信号処理回路では、再
生信号の振幅値を所定値の範囲内に収めるように、VG
A3により使用される。
【0016】PLL同期領域61は、前記のPLL同期
信号(位相同期信号)を生成するための領域であり、位
相比較領域の広い識別信号(論理レベル1)の連続する
信号が記録されている。
【0017】トレーニングパターン領域62は、PR特
性(ここではPR4)に従った波形に等化するための等
化特性を実現するために、必要な等化量の修正量を求め
るための特定のパターン列(トレーニングパターン)が
記録された領域である。
【0018】SYNCデータ領域63は、R/Wデータ
領域64からの再生データを再生信号から抽出するため
の信号(シンクバイト)が記録された領域である。即
ち、記録再生に使用されるデータ領域64と再生信号処
理回路の特性を修正するための領域とを分離するための
領域である。
【0019】R/Wデータ領域64は、ヘッドにより書
込まれるユーザデータを記録する領域である。再生信号
処理回路は、いわばR/Wデータ領域64から正確に記
録データを再生処理するための信号処理回路である。
【0020】このようなPRML方式の再生信号処理回
路は、ヘッドにより読出された再生信号の孤立波形をナ
イキスト波形の合成で近似される等化波形に変換する。
一方、再生信号は、HDDのヘッドとディスクの特性や
その組合わせの使用条件により、波形に発生する歪み量
が変動する。
【0021】したがって、PRイコライザ6とCOSイ
コライザ7からなるPR方式の波形等化処理回路は、再
生信号の歪み量に合わせて等化特性を修正する必要があ
る。このため、R/Wデータ領域64の前に、前記のト
レーニングパターン領域62が設けられており、各識別
点の信号振幅が所定値の範囲内に収まるように等化特性
が自動的に修正されている。トレーニングパターンは、
限られたデータ長のトレーニングパターン領域62の中
に、等化特性の修正に要する情報量が得られるように作
成する必要がある。
【0022】ところで、ヘッドとディスクの特性は、H
DDの記憶容量の大容量化(高記録密度化)を実現する
上で、最重要な要素となっている。特に、ディスクの周
速に比例してデータの記録周波数を制御し、ディスク全
体の記録密度を一定化するCDR(constant
density recording)方式は、大容量
化を実現する方式として一般化されつつある。
【0023】このCDR方式では、HDDのヘッド特性
の基本特性ともいうべき浮上量を所定の変化の範囲内に
収めることが重要となる。このヘッドの浮上量を安定化
させることにより、再生信号の特性変化を所定の範囲内
に収めることができる。
【0024】図6(B)はトラック位置とヘッドの浮上
量との関係を示す特性図である。横軸であるトラック位
置は、ディスク上の半径(Rmm)に相当する値であ
り、ディスクの内周位置S1、中周位置S2、外周位置
S3を示す。ディスクの回転数は固定であるため、半径
方向のトラック位置に比例して周速Vが変化する。縦軸
であるヘッドの浮上量は、トラック位置の中周位置S
2、内周位置S1、外周位置S3の順に大きくなってい
る。
【0025】図6(C)は再生信号の孤立波形とヘッド
の浮上量との関係を示す特性図である。横軸はビットレ
ート周期で規格化されており、縦軸は孤立波の最大振幅
値で規格化されている。同図(B)において中周位置S
2のヘッドの浮上量に対して、再生信号は点線で示す孤
立波形65を含み、外周位置S3のヘッドの浮上量に対
しては孤立波形66を含む。この特性図から、ヘッドの
浮上量が大きい場合には、孤立波形66の半値幅(最大
振幅値の半分)W2は、浮上量が小さい孤立波形65の
半値幅W1より大きくなる傾向がある。
【0026】さらに、図7と図8は再生信号の孤立波形
とディスクの記録密度特性との関係を示す特性図であ
る。図7において、同図(A)と(D)は振幅値V1が
等しく、半値幅の異なる孤立波形70,71を示す。孤
立波形71は孤立波形70より半値幅の小さい波形であ
る。
【0027】同図(C)と(F)は、PLL同期領域6
1の位相同期信号76,77の一例を示す。位相同期信
号76は、同図(B)に示すように、比較的低記録密度
(74)で孤立波形70を重ね合わせた波形72からな
る。また、位相同期信号77は、同図(E)に示すよう
に、比較的低記録密度(75)で孤立波形71を重ね合
わせた波形73からなる。
【0028】ここで、半値幅の小さい孤立波形71を重
ね合わせた位相同期信号77の振幅値V3の方が、相対
的に半値幅の大きい孤立波形70を重ね合わせた位相同
期信号76の振幅値V2より大きい。
【0029】図8において、同図(C)に示すPLL同
期領域61の位相同期信号82は、同図(B)に示すよ
うに、比較的高記録密度(81)で孤立波形70を重ね
合わせた波形80からなる。また、位相同期信号85
は、同図(E)に示すように、比較的高記録密度(8
4)で孤立波形71を重ね合わせた波形83からなる。
【0030】高記録密度の場合でも、半値幅の小さい孤
立波形71を重ね合わせた位相同期信号85の振幅値V
5の方が、相対的に半値幅の大きい孤立波形70を重ね
合わせた位相同期信号82の振幅値V4より大きい。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、ヘッ
ドの浮上量に関する特性は、HDDの大記憶容量化(高
記録密度化)と密接に関係している。即ち、ヘッドの浮
上量の変化は、高記録密度を達成するための要求性能に
与える影響が大きく、再生信号処理回路の波形等化特性
のダイナミックレンジにも大きく影響する。
【0032】しかしながら、ヘッドの浮上量の変化を、
ディスクの周速変化に依存せずに所定値の範囲内に収め
るには、高精度の組立て技術等の高度の設計や製造技術
が要求される。このヘッドの浮上量の変化は、前記のよ
うに、再生信号の波形歪み量(歪みの種類も含む)に影
響を及ぼす。
【0033】このため、PR方式の波形等化処理回路で
は、トレーニングパターン領域62に記録されたトレー
ニングパターンにより、等化特性が自動的に修正される
ように構成されている。しかし、トレーニングパターン
領域62のデータ長は限られており、等価特性を修正す
るための十分な情報量が得られず、再生信号の波形等化
が不十分になる可能性がある。一方で、トレーニングパ
ターン領域62のデータ長を拡大することは、セクタフ
ォーマット効率を低下させ、結果的にデータの記憶容量
の減少をもたらす要因となる。
【0034】本発明の目的は、PR方式の再生信号処理
回路を使用し、波形等化特性を修正するためのトレーニ
ングパターンの情報量を特別に増大することなく、再生
信号の波形歪みを十分に抑制できる波形等化処理を実現
して、結果的にセクタフォーマット効率の低下を招くこ
となく、高記録密度のデータ再生動作を実現することに
ある。
【0035】
【課題を解決するための手段】本発明は、PRML方式
の再生信号処理回路において、PLL回路からの位相同
期パルスをサンプリングパルスとしてA/D変換動作を
実行するA/D変換手段と、再生信号のディジタルデー
タに対してPR方式の波形等化処理を実行するPR等化
処理手段と、PR等化処理手段の等化係数を調整する調
整手段とを備えている。調整手段は、ディスクの記録密
度毎に異なる位相同期信号の信号振幅値を使用して、再
生信号の孤立波形を予測し、この予測結果に基づいてP
R等化処理手段の等化係数を調整する。
【0036】
【作用】本発明では、再生信号からデータ識別信号を抽
出するための位相同期信号であって、記録密度毎に異な
る信号振幅値の位相同期信号がディスクに記録されてい
る。A/D変換手段は、位相同期信号に基づいて生成さ
れた位相同期パルス位相同期パルスをサンプリングパル
スとしてA/D変換動作を実行し、再生信号をディジタ
ルデータに変換する。調整手段は位相同期信号の信号振
幅値を使用して、再生信号の孤立波形を予測し、この予
測結果に基づいてPR等化処理手段の等化係数を調整す
る。即ち、予測結果を使用して、予め用意された等化係
数を修正してPR等化処理手段にセットする。PR等化
処理手段は、記録密度特性に従った等化係数により、再
生信号(ディジタルデータ)のPR特性に従った波形等
化処理を実行する。
【0037】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。図1は本実施例のPRML方式の再生信号処理回路
の構成を示すブロック図、図2乃至図4は本実施例に係
わる等化係数の調整動作と波形等化処理を説明するため
の図である。 (再生信号処理回路の構成)本実施例の再生信号処理回
路2は、図1に示すように、SYNCレジスタ12、波
形予測回路13、及び修正回路14の各構成要素を付加
したものである。
【0038】SYNCレジスタ12は、ディスク上の同
一トラック内において、例えば数セクタ毎に異なる記録
密度でPLL同期領域61に記録された位相同期信号の
信号振幅値を、記録密度毎に保持するレジスタである。
PLL同期領域61は、図2(A)のフォーマットに示
すように、各セクタに設けられた位相同期信号を生成す
るための領域である。
【0039】SYNCレジスタ12は、A/Dコンバー
タ5から出力されたディジタルの位相同期信号の信号振
幅値を記録密度毎に保持する。A/Dコンバータ5は、
前述したように、例えばフラッシュ型(並列型)であ
り、リードPLL回路9からの位相同期パルスRCをサ
ンプリングパルスとしてA/D変換動作し、アナログの
再生信号をディジタルデータに変換する。A/Dコンバ
ータ5は、再生信号の最高周波数の2倍以上の処理速度
により、ビタビデコーダ8により識別可能なディジット
数に分解する機能を有するものと想定する。
【0040】リードPLL回路9は、PLL同期領域6
1に記録された位相同期信号により位相引込み(acq
uisition)動作を実行し、A/Dコンバータ5
のサンプリングクロック等の位相同期パルスRCを生成
する。
【0041】波形予測回路13は、SYNCレジスタ1
2に保持された記録密度毎の信号振幅値を使用して、再
生信号の孤立波形を予測し、予測値を修正回路14に出
力する。この予測値とは、孤立波形の振幅値に対応する
周波数成分である。
【0042】修正回路14は、波形予測回路13からの
予測値に基づいて、ROM11に登録されている係数
(孤立波形に対応する係数)を修正する。ROM11
は、設定回路10により設定されたヘッドの種類やトラ
ック位置等の使用条件に対応する係数を保存している。
修正回路14は、修正した係数(等化係数)をPRイコ
ライザ6とCOSイコライザ7にセットする。
【0043】なお、他の構成要素は、図5に示すような
再生信号処理回路と同様である。即ち、VGA3はA/
Dコンバータ5の入力アナログ信号の振幅値を所定の範
囲内に収まるように、ヘッド系1からの再生信号のレベ
ルを調整する。LPF4は再生信号の周波数帯域をビッ
トレートを基準にして制限し、A/Dコンバータ5の入
力アナログ信号の信号対雑音比を所定値以上に確保す
る。PRイコライザ6はPR特性に従った波形等化処理
を実行するためのディジタルフィルタ(FIRフィルタ
等)を有し、再生信号の孤立波形をナイキスト波形に等
化した後に、ビットレート周期だけ遅延させたナイキス
ト波形と加算した「0110」波形に等化する等化器で
ある。COSイコライザ7は、再生信号の孤立波形の微
妙な変動を、等化処理後の識別点の信号振幅から求め、
この信号振幅値が所定の値になるようにPRイコライザ
6のFIRフィルタの係数を調整する。ビタビデコーダ
8は再生信号の孤立波形のすそ野が及ぶ範囲を最大値と
して、単一の信号振幅値からだけでは識別信号(論理レ
ベル0,1)に分離できない識別点を、分離できない識
別点を中心にした前後の識別点の並びから、有り得る識
別信号に分離する。ビタビデコーダ8により検出された
データ系列は、記録デコーダによりNRZコード等の記
録データに復号化されて、ディスクコントローラ(HD
C)に送られる。 (等化係数の調整動作と波形等化処理)まず、トラック
のセクタフォーマットは、図2(A)に示すように、従
来と同様であり、サーボ領域60、PLL同期領域6
1、トレーニングパターン領域62、SYNCデータ領
域63、およびR/Wデータ領域64からなる。
【0044】本実施例の各セクタのPLL同期領域61
は、図2(B)に示すように、セクタ毎に記録周波数の
異なる位相同期信号が記録されている。ここでは、4種
類の記録周波数の各位相同期信号20a〜20dを想定
している。
【0045】各位相同期信号20a〜20dが再生され
ると、図2(C)に示すように、それぞれの記録周波数
に対応する再生波形21a〜21dが得られる。この各
記録周波数は、図2(D)に示すように、再生信号の波
形(孤立波形)の特徴を示す記録密度特性(記録周波数
に対する孤立波形の振幅値)が劣化し始める曲線領域の
中から、予め選択されたものである。即ち、図2(C)
に示すように、各位相同期信号20a〜20dは、選択
された記録周波数に対応する振幅値22a〜22dを有
する。
【0046】本実施例では、SYNCレジスタ12は、
A/Dコンバータ5から出力された記録密度毎の位相同
期信号の信号振幅値を保持する。即ち、図2(C)に示
すように、記録周波数の異なる各位相同期信号21a〜
21dの信号振幅値22a〜22dを保持する。
【0047】波形予測回路13は、SYNCレジスタ1
2に保持された記録密度毎の信号振幅値22a〜22d
を使用して、再生信号の孤立波形に含まれる周波数成分
を予測する。修正回路14は、波形予測回路13からの
予測値に基づいて、ROM11に登録されている等化係
数を修正することにより、等化係数を調整する。
【0048】図3は、位相同期信号の各記録密度に対す
る再生信号の振幅値30a〜30dを示す特性図であ
る。即ち、同図(B)に示す記録周波数特性に対して、
同図(F)に示す再生信号波形が対応し、その振幅値3
0bは位相同期信号21bの信号振幅値22bと等し
い。これに対して、同図(A)に示す相対的に低い記録
周波数の領域では、信号振幅値22aは同図(E)に示
す再生信号の振幅値30aより小さい。また、同図
(C)に示す相対的に高い記録周波数の領域では、信号
振幅値22cは同図(G)に示す再生信号の振幅値30
cより大きい。同様に、同図(D)に示す相対的に高い
領域の信号振幅値22dは、同図(H)に示す再生信号
の振幅値30dより大きい。
【0049】図4(A)は、図2(D)に示す記録密度
特性曲線22に対して、それとは異なる再生信号の記録
密度特性曲線30とその振幅値30〜30dを示す。こ
のような記録密度特性の入力信号に対して、PRイコラ
イザ6とCOSイコライザ7とからなる波形等化処理回
路は、入出力特性が理想的なLPFを有するように波形
等化処理を行なうことになる。即ち、記録密度特性で過
不足する周波数特性を波形等化処理する。
【0050】図4(B)は、同図(A)に示す入力記録
密度特性に対して、等化波形を得るための等化特性を示
す図である。即ち、特性曲線40は記録密度特性曲線2
2に対する等化特性であり、特性曲線41は記録密度特
性曲線30の再生信号に対する等化特性である。
【0051】以上のように本実施例によれば、ディスク
上の同一トラックにおいて、PLL同期領域61を例え
ば数セクタ毎に異なる記録周波数(ビットレ−トの整数
倍の異なる記録密度)を設定し、この記録密度毎の位相
同期信号の各振幅値をSYNCレジスタ12に保持す
る。波形予測回路13は、SYNCレジスタ12に保持
された記録密度毎の信号振幅値22a〜22dを使用し
て、再生信号の孤立波形に含まれる周波数成分(ヘッド
やディスクの特性に応じた記録密度特性)を予測する。
この予測値に基づいて、修正回路14は予めROM11
に登録されているヘッドやディスクの特性に従った固定
的等化係数を修正することにより、波形等化処理回路の
等化係数を調整する。
【0052】したがって、ヘッド系1から出力された再
生信号の記録密度特性に合わせて、波形等化処理回路の
等化係数をいわばリアルタイムに調整することができ
る。これにより、等化特性を自動的に修正するためのト
レーニングパターンのデータ長を特別に大きくすること
なく、ヘッドの浮上量の変化等のヘッドやディスクの特
性に合致した等化特性を適正値に修正し、再生信号の波
形等化処理を確実に行なうことができる。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、P
R方式の再生信号処理回路を使用し、波形等化特性を修
正するためのトレーニングパターンの情報量を特別に増
大することなく、再生信号の波形歪みを十分に抑制でき
る波形等化処理を実現できる。したがって、結果的にセ
クタフォーマット効率の低下を招くことなく、高記録密
度のデータ再生動作を実現することにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わるPRML方式の再生信
号処理回路の構成を示すブロック図。
【図2】本実施例に係わるPLL同期領域の位相同期信
号の状態を説明するための図。
【図3】本実施例に係わる等化係数の調整動作と波形等
化処理を説明するための図。
【図4】本実施例に係わる等化係数の調整動作と波形等
化処理を説明するための図。
【図5】従来のPRML方式の再生信号処理回路の構成
を示すブロック図。
【図6】従来技術の説明に関する図であり、(A)はデ
ィスクのセクタフォーマットを示す図、(B)はトラッ
ク位置とヘッドの浮上量との関係を示す特性図、(C)
は浮上量と孤立波形との関係を示す特性図。
【図7】従来技術の説明に関する図であり、再生信号の
孤立波形とディスクの記録密度特性との関係を示す特性
図。
【図8】従来技術の説明に関する図であり、再生信号の
孤立波形とディスクの記録密度特性との関係を示す特性
図。
【符号の説明】
1…ヘッド系、2…再生信号処理回路、3…VGA、4
…ローパスフィルタ(LPF)、5…A/Dコンバー
タ、6…PRイコライザ、7…コサイン(COS)イコ
ライザ、8…ビタビデコーダ、9…リードPLL回路、
10…設定回路、11…ROM、12…SYNCレジス
タ、13…波形予測回路、14…修正回路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクから読出した再生信号に対して
    PR方式の波形等化処理を実行し、前記ディスクに予め
    記録された位相同期信号に基づいて生成された位相同期
    パルスにより前記再生信号からデータ識別信号を抽出す
    るPRML方式の再生信号処理回路を備えたディスク記
    録再生システムのデータ再生装置であって、 前記位相同期パルスをサンプリングパルスとしてA/D
    変換動作を実行し、前記再生信号をディジタルデータに
    変換するA/D変換手段と、 ディジタルフィルタ手段を有し、前記A/D変換手段か
    ら出力されたディジタルデータに対してPR方式の波形
    等化処理を実行するPR等化処理手段と、 前記ディスクに予め記録された位相同期信号であって前
    記ディスクの記録密度毎に異なる前記位相同期信号の信
    号振幅値を使用して、前記再生信号の孤立波形を予測
    し、この予測結果に基づいて前記PR等化処理手段の等
    化係数を調整する調整手段とを具備したことを特徴とす
    るデータ再生装置。
  2. 【請求項2】 ヘッドによりディスクから読出した再生
    信号に対してPR方式の波形等化処理を実行し、前記デ
    ィスクに予め記録された位相同期信号に基づいて生成さ
    れた位相同期パルスにより前記再生信号からデータ識別
    信号を抽出するPRML方式の再生信号処理回路を備え
    たディスク記録再生システムのデータ再生装置であっ
    て、 前記位相同期パルスをサンプリングパルスとしてA/D
    変換動作を実行し、前記再生信号をディジタルデータに
    変換するA/D変換手段と、 ディジタルフィルタ手段を有し、前記A/D変換手段か
    ら出力されたディジタルデータに対してPR方式の波形
    等化処理を実行するPR等化処理手段と、 前記ヘッドにより再生された位相同期信号であって、前
    記ディスクの記録エリアの記録密度毎に異なる信号振幅
    値を検出して保存するシンク記憶手段と、 前記信号振幅値から前記再生信号の孤立波形を予測する
    波形予測手段と、 前記ヘッドと前記ディスクの特性に従って前記PR等化
    処理手段の等化係数を設定する設定手段と、 前記波形予測手段により予測された前記孤立波形に基づ
    いて前記設定手段により設定された前記等化係数を調整
    する調整手段とを具備したことを特徴とするデータ再生
    装置。
  3. 【請求項3】 前記波形予測手段は前記シンク記憶手段
    に保存された記録密度毎の信号振幅値を使用して、前記
    再生信号の孤立波形に含まれる周波数成分の大きさを予
    測し、前記調整手段は前記波形予測手段の予測値に基づ
    いて前記等化係数を調整することを特徴とする請求項2
    記載のデータ再生装置。
JP15173395A 1995-06-19 1995-06-19 ディスク記録再生システムに適用するデータ再生装置 Pending JPH097301A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6587407B1 (en) 1998-12-16 2003-07-01 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Information reproducing method and information reproducing device
JP2009230788A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Fujitsu Ltd 信号処理回路、磁気記憶装置

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