JPH0972364A - 湿式摩擦材 - Google Patents

湿式摩擦材

Info

Publication number
JPH0972364A
JPH0972364A JP7226164A JP22616495A JPH0972364A JP H0972364 A JPH0972364 A JP H0972364A JP 7226164 A JP7226164 A JP 7226164A JP 22616495 A JP22616495 A JP 22616495A JP H0972364 A JPH0972364 A JP H0972364A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ring
friction material
shaped
friction
rectangular sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7226164A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2859567B2 (ja
Inventor
Takanobu Shimada
孝信 嶋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Chemical Co Ltd
Original Assignee
Aisin Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Chemical Co Ltd filed Critical Aisin Chemical Co Ltd
Priority to JP7226164A priority Critical patent/JP2859567B2/ja
Publication of JPH0972364A publication Critical patent/JPH0972364A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2859567B2 publication Critical patent/JP2859567B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D13/00Friction clutches
    • F16D13/58Details
    • F16D13/60Clutching elements
    • F16D13/64Clutch-plates; Clutch-lamellae
    • F16D13/648Clutch-plates; Clutch-lamellae for clutches with multiple lamellae
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D13/00Friction clutches
    • F16D13/58Details
    • F16D13/72Features relating to cooling

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 矩形シート状の摩擦材料の有効利用と、摩擦
材料の温度上昇を抑えることができる。 【解決手段】 矩形シート状摩擦材料10の一方の長辺
に対して略60〜90度の角度方向に所定の繰返しピッ
チで切欠部11を設け、他の長辺側を前記切欠きが形成
されていない接続部12とし、その切欠きが形成された
長辺側を外周41方向とし、その接続部12側を内周4
2方向として、それをリング状芯金40の面に接着し、
その後、リング状芯金40の内周42側に位置する接続
部12を切断して、リング状芯金40の面に接着した摩
擦材料にリング状芯金40の内周42から外周41に通
じる溝部14を形成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は湿式摩擦材に関する
もので、特に、クラッチ或いはブレーキに使用される湿
式摩擦材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リング状芯金にリング状のペーパーを貼
付けた湿式摩擦材を製造する際、まず、材料を水中分散
させた後に、網上で脱水乾燥させてロール状に巻き取
り、得られたペーパーをリング状に打抜き、熱硬化性樹
脂に含浸させ、熱処理にて硬化後、それをリング状芯金
に貼着していた。なお、熱硬化性樹脂を予めペーパー材
料に入れておき、それを抄紙してもよい。
【0003】このとき、矩形シート状の摩擦材料からリ
ング状を打抜くものであるから、その材料の使用効率は
15〜20%程度である。また、リング状に打ち抜いた
後の廃材を再利用することは現在では困難であり、仮
に、将来的に可能となったとしてもペーパー再生のため
の製造工程が必要となる。
【0004】これらの問題点を解消したものとして、特
開昭64−74331号公報に掲載の技術を挙げること
ができる。
【0005】前記公報に掲載の技術は、矩形シート状の
ペーパー原材にその長辺の1辺から対向する他辺に向っ
て多数本の切込みを設け、前記他辺側をリング状プレー
ト面の内周側に沿って円形に配置して前記ペーパー原材
を前記プレート面に接着するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の湿式摩擦材は、
上記のように構成されているから、矩形シート状のペー
パー原材からリング状プレート面に接合するリング状の
摩擦材料を形成する際、直接リング状プレート面に等し
いリング状の摩擦材料を打抜くものでないから、ペーパ
ー原材の材料の無駄を排除することができる。
【0007】しかし、矩形シート状のペーパー原材の長
辺の1辺から対向する他辺に向って多数本の切込みを設
け、前記他辺側をリング状プレート面の内周側に沿って
配置したものでは、多数本の切込みが外周方向に広がり
を持つからその基部にストレスが加わり、リング状プレ
ート面に対する厚みとなって現われる。
【0008】したがって、ペーパー原材の厚みとその切
込み基部の厚みとの間に違いが生じ、切込み基部に対す
る接触圧が大きくなり、また、リング状プレートを多板
化したとき、即ち、内径に歯を持つスチールプレートと
外径に歯を持ち両側に摩擦材を接着した摩擦プレートを
交互に組合せ多板化したとき、ケースと多板化クラッチ
とのパッククリアランスが狭くなったり、接触のために
引きずりを発生させ、クラッチの切れ不良やクラッチの
焼損を引き起す原因となる。
【0009】更に、リング状に摩擦材料を接着する場合
に比較して、その面積が少なくなることから、同等のエ
ネルギーを吸収する場合、単位面積当りのエネルギー負
荷は高くなり、摩擦材寿命が短くなる問題がある。
【0010】そこで、本発明は、矩形シート状の摩擦材
料の有効利用と、摩擦材料の温度上昇を低く抑えること
ができる湿式摩擦材の提供を課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる湿式摩
擦材は、矩形シート状の摩擦材料の一方の長辺に対して
略60〜90度の角度方向に所定の繰返しピッチで切欠
きを設け、他の長辺側を前記切欠きが形成されていない
接続部とし、その切欠きが形成された長辺側を外周方向
とし、その接続部側を内周方向として、それをリング状
芯金の面に接着し、その後、リング状芯金の内周側に位
置する接続部を切断して、リング状芯金の面に接着した
摩擦材料にリング状芯金の内周から外周に通じる溝を形
成したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0013】図1は本発明の第一実施形態の湿式摩擦材
を矩形シート状の摩擦材料から形取りした平面図で、
(a)は長辺に対して90度に切欠きを形成したもので
あり、(b)は長辺に対して60度に同一幅で切欠きを
形成したものであり、(c)は長辺に対して60度と
し、かつ、溝部が同一幅になるように切欠きを形成した
ものである。図2は本発明の第一実施形態の湿式摩擦材
をリング状に形成した平面図である。また、図3は本発
明の第一実施形態の湿式摩擦材をリング状芯金に貼着し
た場合の平面図、図4は本発明の第一実施形態の湿式摩
擦材をリング状芯金の内径に合せて切断した場合の平面
図である。
【0014】図1において、矩形シート状摩擦材料10
は、原材料を水中分散させたものを網上で抄き、それを
脱水乾燥させてロール状に巻き取り、得られたペーパー
を所定の長さの矩形に切断したものであり、端部Aから
端部Bの距離がリング状芯金40の内径にほぼ等しい距
離(正確には、リング状芯金40の内径よりも若干小さ
い)となり、その幅、即ち、半径方向の幅はリング状芯
金40よりも若干幅を広くしている。具体的には、5〜
10%幅を広くしている。切欠部11は矩形シート状摩
擦材料10の長辺に対して90度の角度で、かつ、所定
の繰返しピッチで切抜き加工を行ったものであり、その
切欠き深さはリング状芯金40の幅よりも数%程度広く
した長さになっている。矩形シート状摩擦材料10の切
欠部11が形成された残余の幅は接続部12となってい
る。この接続部12は切欠部11が形成された後の矩形
シート状摩擦材料10を一体化するのに寄与している。
【0015】なお、本実施の態様における矩形シート状
摩擦材料10は、ロール状に巻き取ったペーパーの長さ
方向(巻き取り方向)またはその直角方向の幅方向とす
ることができる。
【0016】このように、切欠部11及び接続部12が
形成された矩形シート状摩擦材料10は、図2に示すよ
うにリング状に形成される。特に、本実施の形態におい
ては、内歯歯車状に内方向に所定のピッチで突出してい
る歯部に、切欠部11を嵌合させ、図2に示すように、
リング状に複数枚積層させる。このように、リング状に
複数枚積層させた矩形シート状摩擦材料10の内側、即
ち、接続部12の内径側に浸透性が少なく、かつ、即乾
燥性の材料からなる合成樹脂を塗布し、その合成樹脂に
より矩形シート状摩擦材料10をリング状に形状保持さ
せる。或いは、矩形シート状摩擦材料10に熱硬化性樹
脂を含浸させて乾燥しておき、同上の形態の治具に入
れ、熱処理にて樹脂を硬化させ形状を保持する。この状
態でリング状に形状保持された矩形シート状摩擦材料、
即ち、リング状摩擦材料10aが得られる。
【0017】リング状摩擦材料10aはリング状芯金4
0の面に接着剤で接着される。このリング状芯金40は
複数積層されて湿式クラッチを構成するものである。リ
ング状摩擦材料10aの切欠部11を外周41側とし、
接続部12を内周42側として、リング状芯金40の面
に接着する。この接着は、リング状摩擦材料10aの面
またはリング状芯金40の面の何れか一方側、或いは両
側の面に接着剤を塗布して接着を行ってもよい。通常、
リング状芯金40の面に接着剤を塗布して接着を行うの
が効率的である。また、リング状芯金40の面の何れか
一方の面にリング状摩擦材料10aを接合した後、他の
面にもリング状摩擦材料10aを接合する。即ち、リン
グ状芯金40の両面にリング状摩擦材料10aを接合す
る。なお、このとき、接着剤として耐熱性200℃以上
のフェノール系が使用できる。
【0018】ここで、接着状態について、更に、詳述す
る。
【0019】リング状芯金40の外周41側には、リン
グ状摩擦材料10aの切欠部11相互間の角が接する程
度に位置決めする。また、リング状芯金40の内周42
側には、リング状摩擦材料10aの切欠部11の基部が
その内側に位置するように位置決めする。このとき、切
欠部11は外周41側が開き、内周42よりもその間隔
が大きくなる。切欠部11相互間のリング状摩擦材料1
0aは、リング状芯金40の中心から放射状に配置され
る。
【0020】このように、リング状芯金40の両面に接
着されたリング状摩擦材料10aは、そのリング状芯金
40の内周42に沿ってリング状摩擦材料10aの接続
部12が切断され、接続部12で接続されていたリング
状摩擦材料10aは、独立した摩擦片13となる。ま
た、摩擦片13相互間には切欠部11からなる溝部14
が形成される。
【0021】したがって、リング状芯金40の両面に接
着された摩擦片13には、その相互間に摩擦片13の厚
みを深さとし、外周41側が内周42よりもその間隔が
大となった溝部14によって、複数積層されて湿式クラ
ッチとして使用する場合に油の通路となり、摩擦片13
を冷却する。故に、溝部14を通過する油によって、接
触状態であっても摩擦片13を冷却し、接触または離脱
する場合には、溝部14及び摩擦片13の表面を流れる
油によって摩擦片13を冷却し、摩擦片13の温度上昇
を抑えることができる。
【0022】また、この種の実施の形態によれば、複数
積層されて湿式クラッチとして使用する場合、その回転
による遠心力が、溝部の油を移動させるように作用し、
クラッチが圧接状態にあっても、溝部によって冷却する
ことができる。
【0023】そして、この種の実施の形態によれば、原
材料を水中分散させたものを網上で抄き、それを脱水乾
燥させてロール状に巻き取り、得られたペーパーを所定
の長さの矩形に切断したものであり、矩形シート状摩擦
材料10を形成する際に材料無駄をなくすことができ
る。また、矩形シート状摩擦材料10の切欠部11を形
成する際に、切欠部11の面積及び切断した接続部12
の面積が無駄部分となるが、全面積からすれば10%に
満たないものであり、従来のように、リング状に打抜く
場合に比較すれば歴然とした差が発生する。
【0024】ところで、上記実施の態様では、矩形シー
ト状摩擦材料10の長辺に対して90度の角度で、か
つ、所定の繰返しピッチで切欠部11を切抜き加工した
ものであるが、更に、溝部14の距離を長くし、冷却効
率を高めることができる。
【0025】図5は本発明の第二実施形態の湿式摩擦材
をリング状芯金の内径に合せて切断した場合の平面図、
図6は本発明の第三実施形態の湿式摩擦材をリング状芯
金の内径に合せて切断した場合の平面図である。なお、
ここでは重複する説明を省略する。
【0026】図1(b)は長辺に対して60度に同一幅
で切欠きを形成したものであり、図1(c)は長辺に対
して60度とし、かつ、溝部が同一幅になるように切欠
きを形成したものである。
【0027】即ち、図1(b)は長辺に対して60度に
同一幅で切欠きを行い、切欠部21及び接続部22を形
成したものである。また、図1(c)は長辺に対して6
0度とし、かつ、図4の摩擦片13相互間の溝部14に
相当する切欠部31が同一幅になるように切欠きを行
い、切欠部31によって接続部32を形成したものであ
る。切欠部31は接続部32側に底辺、長辺側に頂点が
ある略三角形をしている。この種の実施の形態のもの
も、図2乃至図4に示したように製造されるが、ここで
は重複する説明を省略する。
【0028】特に、本実施の形態では、リング状芯金4
0の両面に接着されたリング状摩擦材料は、そのリング
状芯金40の内周42に沿ってリング状摩擦材料の接続
部22,32が切断され、接続部22,32で接続され
ていたリング状摩擦材料は、独立した摩擦片23,33
となる。また、摩擦片相互間には切欠部21,31から
なる溝部24,34が形成される。
【0029】したがって、図1(b)においては、図5
に示すように、リング状芯金40の両面に接着された摩
擦片23には、その相互間に摩擦片23の厚みを深さと
し、外周41側が内周42よりもその間隔が大となった
溝部24が、また、図1(c)においては、図6に示す
ように、リング状芯金40の両面に接着された摩擦片3
3には、その相互間に摩擦片33の厚みを深さとし、均
一幅の溝部34が、複数積層されて湿式クラッチとして
使用する場合に油の通路となり、摩擦片23,33を冷
却する。故に、溝部24,34を通過する油によって、
接触状態であっても摩擦片23,33を冷却し、接触ま
たは離脱する場合には、溝部24,34及び摩擦片2
3,33の表面を流れる油によって摩擦片23,33を
冷却し、摩擦片23,33の温度上昇を抑えることがで
きる。
【0030】また、この種の実施の形態によれば、複数
積層されて湿式クラッチとして使用する場合、その回転
による遠心力が溝部24,34の油を移動させるように
作用し、クラッチが圧接状態にあっても、溝部24,3
4によって冷却することができる。
【0031】そして、この種の実施の形態によれば、原
材料を水中分散させたものを網上で抄き、それを脱水乾
燥させてロール状に巻き取り、得られたペーパーを所定
の長さの矩形に切断したものであり、矩形シート状摩擦
材料10を形成する際に材料無駄をなくすことができ
る。また、矩形シート状摩擦材料10の切欠部21,3
1を形成する際に、切欠部21,31の面積及び切断し
た接続部22,32の面積が無駄部分となるが、全面積
からすれば10%に満たないものであり、従来のよう
に、リング状に打抜く場合に比較すれば歴然とした差が
発生する。
【0032】なお、本実施の態様においては、図1
(b)及び図1(c)のように、端部A及び端部Bが長
さ方向に対して60度に傾斜しているから、一見する
と、端部A及び端部Bに切断無駄が発生するようにみら
れるが、ペーパーの巻き込み方向に繰返し切断すれば、
その両端の無駄のみとなり、前述の実施の態様との間に
実質的に差異はない。
【0033】ところで、上記実施の形態では矩形シート
状摩擦材料10の一方の長辺に対して略60度と略90
度の角度方向に所定の繰返しピッチで切欠部11,2
1,31等の切欠きを設けたものであるが、本発明を実
施する場合には、略45度から略90度の範囲で使用で
き、特に、略60度から略90度の範囲で接合の作業性
等から有利であることが確認された。
【0034】このように、本実施の形態の湿式摩擦材
は、矩形シート状摩擦材料10の一方の長辺に対して略
60〜90度の角度方向に所定の繰返しピッチで切欠部
11,21,31等の切欠きを設け、他の長辺側を前記
切欠きが形成されていない接続部12,22,32と
し、その切欠きが形成された長辺側を外周41方向と
し、その接続部12,22,32側を内周42方向とし
て、それをリング状芯金40の面に接着し、その後、リ
ング状芯金40の内周42側に位置する接続部12,2
2,32を切断して、リング状芯金40の面に接着した
摩擦材料にリング状芯金40の内周42から外周41に
通じる溝部14,24,34等の溝を形成したものであ
る。
【0035】したがって、リング状芯金40の両面に接
着された摩擦片13,23,33には、その相互間に摩
擦片13,23,33の厚みを深さとし、外周41と内
周42との間に溝部14,24,34が、複数積層され
て湿式クラッチとして使用する場合の油の通路となり、
摩擦片13,23,33を冷却する。故に、溝部14,
24,34を通過する油によって、接触状態であっても
摩擦片13,23,33を冷却し、接触または離脱する
場合には、溝部14,24,34及び摩擦片13,2
3,33の表面を流れる油によって摩擦片13,23,
33を冷却し、摩擦片13,23,33の温度上昇を抑
えることができる。
【0036】また、この種の実施の形態によれば、複数
積層されて湿式クラッチとして使用する場合、その回転
による遠心力が溝部14,24,34の油を移動させる
ように作用し、クラッチが圧接状態にあっても、溝部1
4,24,34によって冷却することができる。
【0037】そして、この種の実施の形態によれば、原
材料を水中分散させたものを網上で抄き、それを脱水乾
燥させてロール状に巻き取り、得られたペーパーを所定
の長さの矩形に切断したものであり、矩形シート状摩擦
材料10を形成する際に材料無駄をなくすことができ
る。また、矩形シート状摩擦材料10の切欠部11,2
1,31を形成する際に、切欠部11,21,31の面
積及び切断した接続部12,22,32の面積が無駄部
分となるが、全面積からすれば10%に満たないもので
あり、従来のように、リング状に打抜く場合に比較すれ
ば歴然とした差が発生する。
【0038】なお、上記実施例では、即乾燥性の材料か
らなる合成樹脂を塗布し、その合成樹脂により矩形シー
ト状摩擦材料10をリング状に形状保持させたり、矩形
シート状摩擦材料10に熱硬化性樹脂を含浸させて乾燥
しておき、同上の形態の治具に入れ、熱処理にて樹脂を
硬化させ形状を保持するものであるが、矩形シート状摩
擦材料10をスパイラル状に巻回してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上のように、この発明の湿式摩擦材
は、矩形シート状の摩擦材料の一方の長辺に対して略6
0〜90度の角度方向に所定の繰返しピッチで切欠きを
設け、他の長辺側を前記切欠きが形成されていない接続
部とし、その切欠きが形成された長辺側を外周方向と
し、その接続部側を内周方向として、それをリング状芯
金の面に接着し、その後、リング状芯金の内周側に位置
する接続部を切断して、リング状芯金の面に接着した摩
擦材料にリング状芯金の内周から外周に通じる溝を形成
したものである。
【0040】したがって、リング状芯金の両面に接着さ
れた摩擦材料には、その相互間に摩擦材料の厚みを深さ
とし、外周と内周との間に油が移動自在な溝部を形成で
き、摩擦材料を冷却できる。故に、接触状態であっても
摩擦材料を冷却し、摩擦材料の温度上昇を抑えることが
できる。また、原材料を所定の長さの矩形に切断したも
のであり、矩形シート状摩擦材料を形成する際に材料無
駄をなくすことができる。よって、摩擦材に油溝を付加
することで、その冷却効果により摩擦材寿命は大幅に長
寿化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の第一実施形態の湿式摩擦材を
矩形シート状の摩擦材料から形取りした平面図である。
【図2】 図2は本発明の第一実施形態の湿式摩擦材を
リング状に形成した平面図である。
【図3】 図3は本発明の第一実施形態の湿式摩擦材を
リング状芯金に貼着した場合の平面図である。
【図4】 図4は本発明の第一実施形態の湿式摩擦材を
リング状芯金の内径に合せて切断した場合の平面図であ
る。
【図5】 図5は本発明の第二実施形態の湿式摩擦材を
リング状芯金の内径に合せて切断した場合の平面図であ
る。
【図6】 図6は本発明の第三実施形態の湿式摩擦材を
リング状芯金の内径に合せて切断した場合の平面図であ
る。
【符号の説明】
10 矩形シート状摩擦材料 10a リング状摩擦材料 11,21,31 切欠部 12,22,32 接続部 14,24,34 溝部 40 リング状芯金 41 外周 42 内周

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形シート状の摩擦材料の一方の長辺に
    対して略60〜90度の角度方向に所定の繰返しピッチ
    で切欠きを設け、他の長辺側を前記切欠きが形成されて
    いない接続部とし、その切欠きが形成された長辺側を外
    周方向とし、その接続部側を内周方向として、それをリ
    ング状芯金の面に接着し、その後、リング状芯金の内周
    側に位置する接続部を切断して、リング状芯金の面に接
    着した摩擦材料にリング状芯金の内周から外周に通じる
    溝を形成したことを特徴とする湿式摩擦材。
JP7226164A 1995-09-04 1995-09-04 湿式摩擦材 Expired - Lifetime JP2859567B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7226164A JP2859567B2 (ja) 1995-09-04 1995-09-04 湿式摩擦材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7226164A JP2859567B2 (ja) 1995-09-04 1995-09-04 湿式摩擦材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0972364A true JPH0972364A (ja) 1997-03-18
JP2859567B2 JP2859567B2 (ja) 1999-02-17

Family

ID=16840876

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7226164A Expired - Lifetime JP2859567B2 (ja) 1995-09-04 1995-09-04 湿式摩擦材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2859567B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11287274A (ja) * 1998-01-22 1999-10-19 Mead Corp:The 摩擦部材及びその製造方法
JP2003090370A (ja) * 2001-09-20 2003-03-28 Honda Motor Co Ltd 湿式多板クラッチ、湿式多板ブレーキ等の湿式フリクションプレート
JP2004150449A (ja) * 2002-10-28 2004-05-27 Aisin Chem Co Ltd セグメントタイプ摩擦材
JP2018520320A (ja) * 2015-07-07 2018-07-26 ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフトZf Friedrichshafen Ag 車両の変速機用摩擦型シフト要素
KR102213599B1 (ko) * 2019-10-31 2021-02-08 이티알 주식회사 싱크로나이저 링의 마찰재

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11287274A (ja) * 1998-01-22 1999-10-19 Mead Corp:The 摩擦部材及びその製造方法
JP2003090370A (ja) * 2001-09-20 2003-03-28 Honda Motor Co Ltd 湿式多板クラッチ、湿式多板ブレーキ等の湿式フリクションプレート
JP2004150449A (ja) * 2002-10-28 2004-05-27 Aisin Chem Co Ltd セグメントタイプ摩擦材
JP2018520320A (ja) * 2015-07-07 2018-07-26 ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフトZf Friedrichshafen Ag 車両の変速機用摩擦型シフト要素
KR102213599B1 (ko) * 2019-10-31 2021-02-08 이티알 주식회사 싱크로나이저 링의 마찰재

Also Published As

Publication number Publication date
JP2859567B2 (ja) 1999-02-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4674616A (en) Friction disc with segmented core plate and facings
US4260047A (en) Friction disc and method of making same
JP5679234B2 (ja) 湿式摩擦材
KR100301872B1 (ko) 습식클러치판용페이싱물질및그제조및적용방법
US7478719B2 (en) Core plate structure
US6585095B2 (en) Oil cooling of clutch package
US6899783B2 (en) Method of manufacturing friction plate for wet clutch
JP2009047229A (ja) 湿式摩擦材
EP0115211B1 (en) Friction disc with segmented core plate and facings
SE508721C2 (sv) Bromslamell med inbyggd akustisk slitagevarnare
JPH0972364A (ja) 湿式摩擦材
JP2004176915A (ja) 多セグメント化摩擦板の形成方法
US11187280B2 (en) Friction part
JP2007177931A (ja) クラッチ又はブレーキの摩擦板用芯板又はメイティングプレート
JP2011102645A (ja) 湿式摩擦材
JP4520129B2 (ja) 摩擦パッド部材、摩擦パッド、及びその製造方法
JP2009068689A5 (ja)
JP2009052601A (ja) 湿式摩擦材
US5647466A (en) Wet multidisk friction clutch and fabrication process thereof
JP5047123B2 (ja) 湿式摩擦材
CA2460681C (en) Method of manufacturing friction plate for wet clutch
JP2005069411A (ja) セグメントタイプ摩擦材
JPH10309049A (ja) アキシャル型モータ用の固定子コア
EP1574733A1 (en) Method of manufacturing friction plate for wet clutch
WO2023010653A1 (zh) 一种盘式电机转子、成型方法及双气隙电机转子结构