JPH097164A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH097164A
JPH097164A JP15797995A JP15797995A JPH097164A JP H097164 A JPH097164 A JP H097164A JP 15797995 A JP15797995 A JP 15797995A JP 15797995 A JP15797995 A JP 15797995A JP H097164 A JPH097164 A JP H097164A
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JP
Japan
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magnetic
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magnetic recording
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lubricant
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JP15797995A
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Hiroshi Hashimoto
博司 橋本
Toshio Ishida
寿男 石田
Tsutomu Okita
務 沖田
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高密度記録用の表面の平滑性が高い走行耐久
性に優れた磁気記録媒体を得る。 【構成】 強磁性粉末と結合剤からなる磁性層を非磁性
支持体上に塗布した磁気記録媒体において、磁性層の表
面あるいは内部に潤滑剤として、 【化1】 ただし、X1、X2:HまたはCH3、M:H、アルカリ
金属、またはアンモニウムであり、m=7〜21、n=
1〜10を含む、表面の平滑性が極めて高い高密度記録
に好適な磁気記録媒体。 【効果】 高湿度下でも摩擦特性が低く、走行傷等が生
じにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非磁性支持体上に強磁性
粉末を結合剤に分散してなる磁性層を有する磁気記録媒
体に関し、特に平滑性が高い磁性層においても低摩擦係
数を有し、電磁変換特性に優れるとともに、走行特性の
劣化が小さな磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高密度記録、高電磁変換特性の要求によ
って磁気記録媒体の表面粗さは小さいことが要求されて
きている。これに従って磁気記録媒体とVTRのヘッ
ド、ガイドポールなどの部材との真の接触面積はどんど
ん大きくなり、摩擦係数は非常に高くなっている。摩擦
係数が高くなるとテープテンションが大きくなり、テー
プ傷、削れや走行不良など重大なトラブルが多発する。
摩擦係数を下げるために従来から磁性層に潤滑剤とし
て、高級脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミドなどが
用いられてきた。これらの中でもステアリン酸、ミリス
チン酸、ステアリン酸アミドなどは摩擦係数を下げる効
果が大きく磁気記録媒体において広く用いられてきた。
例えば、特開平3−35417号公報には、磁性層中ま
たは磁性層表面に、ステアリン酸アミド、ステアリン酸
およびブトキシエチルステアレート等のアルコキシアル
コールの脂肪酸エステルを含有した磁気記録媒体が記載
されている。
【0003】しかしながら例えばVHS、S−VHS、
8mmビデオ、Hi8ビデオから更に高密度のデジタル
ビデオ、高品位テレビ用の磁気記録媒体では磁性層表面
粗さRaが、4.0nm以下と極めて平滑になってきて
おり、上記の脂肪酸、脂肪酸アミドではこのような極め
て平滑な磁性層の摩擦係数を十分に下げることができ
ず、添加量を増加させると経時的にブルーミングが生じ
やすく、磁気記録媒体の表面に白粉として析出しヘッド
汚れの原因となる。
【0004】また、特開昭58−175133号公報に
は、R−Z−(CH2CH2O)n−SO3M(ただし、R
はアルキル基、Zは−O−、−S−)からなる化合物を
含有する保存安定性、耐磨耗性の大きな磁気記録媒体が
記載されているが、磁性粉を化合物のアルコール溶液中
に分散し、磁性粉の表面を処理するものである。これ
は、磁性粉の分散特性を改良するものであって摩擦係数
の低減効果はなく、極性が大きくアルコール等の極性の
大きな溶媒にしか解けず、磁性層の塗布に用いられてい
るメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トル
エン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の溶剤に解けにくく、
磁性層塗布液に添加することはできなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、平滑性、電
磁変換特性、走行性に優れるとともに、高湿度雰囲気で
の摩擦係数が低く、とくに低速摺動時の摩擦係数が低い
磁気記録媒体を提供することを課題とするものであり、
また繰り返し走行により磁気記録媒体に傷が付きにく
く、長期保存しても潤滑剤がブルーミングが生じず走行
性等の特性の劣化が小さい磁気記録媒体を提供すること
を課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、主として強磁
性粉末と結合剤を含有する磁性層を非磁性支持体上に塗
布した磁気記録媒体において、磁性層の表面あるいは内
部に潤滑剤として、
【0007】
【化2】
【0008】ただし、X1、X2:HまたはCH3、M:
H、アルカリ金属、またはアンモニウムであり、m=7
〜21、n=1〜10 を有する磁気記録媒体である。また、磁性層の表面粗さ
Raが4.0nm以下である前記の磁気記録媒体であ
る。
【0009】また、前記の潤滑剤の他に更にエーテル基
を持つエステル系潤滑剤を含む前記の磁気記録媒体であ
る。本発明の潤滑剤において、mは7〜21であり、m
は10〜18が好ましく、さらに好ましくは、mは12
〜16である。この範囲よりも小さい場合、あるいは大
きい場合には摩擦係数低減効果が小さくなる。また、n
は、1〜10であるが、2〜8が好ましく、さらに好ま
しくは3〜7である。この範囲よりも小さい場合、ある
いは大きい場合はいずれも摩擦係数低減効果が小さくな
る。
【0010】また、この潤滑剤は、磁性材料100重量
部に対して、0.1〜5重量部であることが好ましく、
とくに0.5〜3.0重量部とすることが好ましい。添
加量がこれよりも多くなると、ヘッド汚れが生じるとと
もに、摩擦係数が大きくなる。
【0011】本発明の潤滑剤には、脂肪酸、脂肪酸エス
テル、脂肪酸アミド、シリコーン含有化合物等の種々の
潤滑剤を併用することができるが、とくに併用する潤滑
剤としては、エーテル基を結合した脂肪酸エステルを有
する潤滑剤が好ましい。具体的には、ブトキシエチルス
テアレート、ブトキシエトキシエチルステアレート、ブ
トキシプロポキシプロピルステアレート、ブトキシエチ
ルパルミテート等が好ましい。
【0012】併用する潤滑剤の添加量は、磁性材料10
0重量部に対して0.1〜5重量部であることが好まし
く、これよりも多いとバインダーを可塑化し機械的強度
を低下させて耐久性が低下し、これよりも少ないと潤滑
特性の改善の効果が小さい。
【0013】また、これらのエーテル基をもつエステル
化合物からなる潤滑剤は、本発明のエーテル基をもつ酸
系の潤滑剤と相互作用が高いため組み合わせて用いると
高速摺動での潤滑特性が飛躍的に改良され、スチル耐久
性が大きく改善される。また、本発明の磁気記録媒体に
おいては、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリ
エステル樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、セル
ロース系樹脂、ポリビニルアルキラール系樹脂、フェノ
キシ樹脂など公知の樹脂がバインダーとして用いられ
る。
【0014】好ましいバインダー樹脂は、ポリウレタン
樹脂および塩化ビニル系樹脂である。そして、いずれも
SO3M、COOM、OPO(OM)2、アミノ基、アン
モニウム塩基、ベタイン基等から選ばれる極性基を有す
る物が分散性が高いので好ましい。また、官能基として
エポキシ基、OH基等を持つものが耐久性上好ましい。
バインダー樹脂の分子量は、重量平均分子量で1万〜
10万であり、好ましくは2万〜8万、更に好ましくは
3万〜6万である。バインダー樹脂の分子量が小さいと
低分子成分が増加して耐久性上好ましくなく、大きすぎ
ると分散性が低下し電磁変換特性が低下する。またガラ
ス転移温度Tgは、好ましくは−30℃〜150℃であ
り、更に好ましくは20℃〜100℃である。ガラス転
移温度が低すぎると耐久性が低下し、高いとカレンダー
成形性が低下し電磁変換特性が低下する。
【0015】本発明の磁気記録媒体に使用する磁性体に
は、結晶子の大きさが12nm〜18nmの磁性体粒子
が好ましく、SBETは50m2/g以上 好ましくは55
2/g以上である。コバルト含有量が5原子%以上で
あることが好ましく、さらに30原子%以上でFeを主
成分とする強磁性金属粉末が好ましい。さらに微量のC
r、Ni、Mn、Zn、Sr、Nd等の金属を含んでも
良い。また、σsは好ましくは、110〜150emu
/gであり、Hcは、好ましくは1700〜3000O
e、更に好ましくは2000〜2500Oeである。磁
性体の形状は、長軸長/短軸長比:2/1から7/1の
針状磁性体が好ましい。この範囲より大きくなると平滑
性が低下し、電磁変換特性が低下する。
【0016】本発明の磁気記録媒体は、単層の磁性層、
複数の磁性層を重層したもの、あるいは下層に非磁性層
を設け、上層に磁性層を設けた重層のもののいずれにも
用いられる。重層の場合には、上層の磁性層のみ、上下
層の両方、あるいは下層のみに添加してもよい。磁性層
の塗布液中には、上記成分以外に、α−Al23 、C
23 等の研磨材、カーボンブラック等の帯電防止
剤、分散剤など通常使用されている添加剤あるいは充填
剤を含むものであってもよい。また、本発明の磁気記録
媒体が多層構成の場合には、下層磁性層または下層非磁
性層には、磁性粉末、非磁性粉末が用いられる。非磁性
粉末としては、金属酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、
金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物等の無機質化合物
から選択することができる。無機化合物としては例えば
α化率90〜100%のα−アルミナ、β−アルミナ、
γ−アルミナ、炭化ケイ素、酸化クロム、酸化セリウ
ム、α−酸化鉄、コランダム、窒化珪素、チタンカーバ
イト、酸化チタン、二酸化珪素、酸化すず、酸化マグネ
シウム、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、窒化ホ
ウ素、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫
酸バリウム、二硫化モリブデンなどが単独または組合せ
で使用される。特に好ましいのは二酸化チタン、酸化亜
鉛、酸化鉄、硫酸バリウムであり、更に好ましいのは二
酸化チタンである。これら非磁性粉末の平均粒径は0.
005〜2μmが好ましいが、必要に応じて平均粒径の
異なる非磁性粉末を組み合わせたり、単独の非磁性粉末
でも粒径分布を広くして同様の効果をもたせることもで
きる。とりわけ好ましいのは非磁性粉末の平均粒径は
0.01μm〜0.2μmである。非磁性粉末のpHは
6〜9の間が特に好ましい。非磁性粉末の比表面積は1
〜100m2/g、好ましくは5〜50m2/g、更に好
ましくは7〜40m2/gである。非磁性粉末の結晶子
サイズは0.01μm〜2μmが好ましい。DBPを用
いた吸油量は5〜100ml/100g、好ましくは10〜8
0ml/100g、更に好ましくは20〜60ml/100g
である。比重は1〜12、好ましくは3〜6である。形
状は針状、球状、多面体状、板状のいずれでも良い。
【0017】これらの非磁性粉末の表面にはAl2O3、SiO
2、TiO2、ZrO2,SnO2,Sb2O3,ZnOで表面処理すること
が好ましい。特に分散性に好ましいのはAl2O3、SiO2、T
iO2、ZrO2、であるが、更に好ましいのはAl2O3、SiO2
ZrO2である。これらは組み合わせて使用しても良いし、
単独で用いることもできる。また、目的に応じて共沈さ
せた表面処理層を用いても良いし、先ずアルミナで処理
した後にその表層をシリカで処理する方法、またはその
逆の方法を採ることもできる。また、表面処理層は目的
に応じて多孔質層にしても構わないが、均質で密である
方が一般には好ましい。
【0018】下層にカ−ボンブラックを混合させて公知
の効果であるRsを下げることができるとともに、所望
のマイクロビッカース硬度を得る事ができる。このため
にはゴム用ファーネスブラック、ゴム用サーマルブラッ
ク、カラー用カーボンブラック、アセチレンブラック等
を用いることができる。カーボンブラックの比表面積は
100〜500m2/g、好ましくは150〜400m2
/g、DBP吸油量は20〜400ml/100g、好ましく
は30〜200ml/100gである。カ−ボンブラックの平
均粒径は5mμ〜80mμ、好ましく10〜50mμ、
さらに好ましくは10〜40mμである。カ−ボンブラ
ックのpHは2〜10、含水率は0.1〜10%、タッ
プ密度は0.1〜1g/ml、が好ましい。本発明に用い
られるカ−ボンブラックの具体的な例としてはキャボッ
ト社製、BLACKPEARLS 2000、130
0、1000、900、800,880,700、VU
LCAN XC−72、三菱化学社製、#3050B,
3150B,3250B、#3750B、#3950
B、#950、#650B,#970B、#850B、
MA−600、コロンビアカ−ボン社製、CONDUC
TEX SC、RAVEN 8800,8000,7000,5750,525
0,3500,2100,2000,1800,1500,1255,1250、アクゾー社製
ケッチェンブラックECなどが挙げられる。
【0019】本発明の下層にはまた、磁性粉末を用いる
こともできる。磁性粉末としては、γ−Fe23、Co
変性γ−Fe23、α−Feを主成分とする合金、Cr
2等が用いられる。特に、Co変性γ−Fe23が好
ましい。本発明の下層に用いられる強磁性粉末は上層磁
性層に用いられる強磁性粉末と同様な組成、性能が好ま
しい。ただし、目的に応じて、上下層で性能を変化させ
ることは公知の通りである。例えば、長波長記録特性を
向上させるためには、下層磁性層のHcは上層磁性層の
それより低く設定することが望ましく、また、下層磁性
層のBrを上層磁性層のそれより高くする事が有効であ
る。それ以外にも、公知の重層構成を採る事による利点
を付与させることができる。
【0020】下層磁性層または下層非磁性層のバインダ
ー、潤滑剤、分散剤、添加剤、溶剤、分散方法その他は
磁性層のそれが適用できる。特に、バインダー量、種
類、添加剤、分散剤の添加量、種類に関しては磁性層に
関する公知技術が適用できる。また、非磁性支持体の磁
性塗料が塗布されていない面にバックコート層が設けら
れていてもよい。バックコート層は、非磁性支持体の磁
性塗料が塗布されていない面に、研磨材、帯電防止剤な
どの粒状成分と結合剤とを有機溶剤に分散したバックコ
ート層形成塗料を塗布して設けられた層である。粒状成
分として各種の無機顔料やカーボンブラックを使用する
ことができ、また結合剤としてはニトロセルロース、フ
ェノキシ樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン等の樹
脂を単独またはこれらを混合して使用することができ
る。なお、非磁性支持体の磁性塗料およびバックコート
層形成塗料の塗布面に接着剤層が設けられいてもよい。
【0021】本発明に用いることのできる非磁性支持体
としては二軸延伸を行ったポリエチレンナフタレート、
ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド、芳香族ポリアミド、ポリベンズ
オキシダゾール等の公知のものが使用できる。好ましく
はポリエチレンナフタレート、芳香族ポリアミドであ
る。これらの非磁性支持体はあらかじめコロナ放電、プ
ラズマ処理、易接着処理、熱処理、などを行っても良
い。また本発明に用いることのできる非磁性支持体は中
心線平均表面粗さがカットオフ値0.25mmにおいて
0.1〜20nm、好ましくは1〜10nmの範囲とい
う優れた平滑性を有する表面であることが好ましい。ま
た、これらの非磁性支持体は中心線平均表面粗さが小さ
いだけでなく1μ以上の粗大突起がないことが好まし
い。
【0022】
【作用】本発明の磁気記録媒体は、潤滑剤として炭素数
7〜21の炭素鎖とCOOH基の間にポリアルキレンオ
キサイドセグメントを有する化合物を用いたものであ
り、とくにポリエチレンオキサイドセグメントを用いた
ものである。その結果、このポリアルキレンオキサイド
セグメントがバインダーとの親和性を高め、塗布型磁性
層表面に潤滑剤分子を最適な状態で配列する働きがある
のではないかと考えられる。そのために摩擦係数そのも
のを下げるだけではなく、走行を繰り返しても走行特性
は劣化しにくく、磁気記録テープとした場合にも走行傷
等は生じにくい。また、高湿度環境においても摩擦係数
が上昇することはなく、低い摩擦係数を示す。さらに、
本発明の潤滑剤は、ステアリン酸アミドほど結晶性は強
くないので、長期間磁気記録媒体を保存しても磁性層表
面に析出することがないので、ヘッド汚れなどの問題も
おきにくい。
【0023】
【実施例】以下に本発明の実施例および比較例を示し、
本発明を説明する。実施例および比較例において「部」
は「重量部」を示す。 実施例および比較例 強磁性合金粉末(組成:Fe 92原子%/Co 8原
子%、Hc 2000Oe、σs 130emu/g
結晶子サイズ17nm)100部をオープンニーダーで
10分間粉砕し、次いで 塩化ビニル系樹脂(日本ゼオ
ン製 MR110(極性基SO3M(MはNa、K)とエ
ポキシ環を含む)8部 ポリウレタン樹脂 (SO3Na基、OH基含有) 8部 基本骨格:1,4−ブタンジオール/フタル酸/HMDI=2/2/1 分子量:10200 水酸基:0.23×10-3eq/g含有 −SO3Na基:1×10-4eq/g含有 メチルエチルケトン 15部 シクロヘキサノン 15部 トルエン 15部 を添加して60分間混練し、次いで 研磨剤 (Al23 粒子サイズ0.3μm) 2部 カーボンブラック(粒子サイズ 40nm) 2部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン/トルエン=1/1/1 200部 を加えてサンドミルで120分間分散した。これに ポリイソシアネート(日本ポリウレタン製 コロネート3041) 4部(固形分) 表1〜3の潤滑剤 表1〜3の添加量 メチルエチルケトン 50部 を加え、さらに20分間攪拌混合したあと、1μmの平
均孔径を有するフィルターを用いて濾過し、磁性層塗布
液を調製した。 得られた磁性層塗布液を乾燥後の厚さ
が2μmになるように、厚さ8μmのアラミド支持体の
表面にリバースロールを用いて塗布し、下記のバックコ
ート層塗布液を0.5μmの厚さで塗布乾燥した。磁性
塗料が塗布された非磁性支持体を、磁性塗料が未乾燥の
状態で3000ガウスの磁石で磁場配向を行ない、さら
に乾燥後、金属ロールと金属ロールの組み合せによる5
段のカレンダー処理を条件1(速度100m/分、線圧
300kg/cm、温度80℃)と条件2(条件1にお
いて温度のみ95℃とした)で行なった後200m/分
でスリットし、ビデオテープを作成した。 (バックコート層塗布液組成) カーボンブラック(粒径18nm) 100部 ニトロセルロース(ダイセル社製RS1/2H) 60部 ポリウレタン(日本ポリウレタン社製N−2301) 60部 ポリイソシアネート(日本ポリウレタン社製コロネートL)20部 メチルエチルケトン 1000部 トルエン 1000部 以上のようにして得られた表1〜3に記載のポリウレタ
ンとコバルト含有量の異なる磁性材料を用いてビデオテ
ープを作製し、以下の評価方法によって評価を行いその
結果を表1〜3に示す。
【0024】〔評価方法〕 表面粗さRa:光学式三次元表面粗さ計を用いてカッ
トオフ250μmで測定した平均粗さRa(nm)を求
めた。 摩擦係数μ:IEC式μ値測定器を用い、1/2イン
チ幅にスリットした試料テープをSUS304J製の直
径5mmの丸棒に180度巻き付けて、50g荷重で速
度1cm/秒で100回摺動させた時の摩擦係数を求め
た。測定は、23℃30%RHおよび23℃70%RH
の条件で行った。 出力低下:松下電器製D3方式ビデオテープレコーダ
ーを用いて試料テープに32MHzの信号を記録し、1
0分長のテープを繰り返し100回走行させて再生出力
を測定し、各試料テープの1回目の出力を0dBとした
ときの100回目の出力を求めた。環境は23℃70%
RHで行った。 テープ傷:の100回走行後のテープ表面を顕微鏡
観察し、傷が付いていた物を「有」、付いていなかった
物を「無」とした。 ブルーミング:試料テープをD3方式のカセットに入
れて、60℃90%RHの恒温恒湿装置内に4週間保存
した後、取り出してテープ表面を顕微鏡観察した。白粉
が発生していたものを「不良」、白粉が発生していなか
ったものを「良」とした。 スチル耐久性:5℃30%RH環境で、松下電器製S
−VHSデッキNV−1000を用いてスチルモードで
再生し出力が5dB低下するまでの時間を測定した。 評価結果を表1〜3に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、磁性層中もし
くは磁性層表面に潤滑剤として炭素数7〜21の炭素鎖
とCOOH基の間にポリアルキレンオキサイドセグメン
トを有する化合物を用いたものであり、表面の平滑性が
極めて高い塗布型磁性層表面に潤滑剤分子を最適な状態
で配列し、摩擦係数の低下とともに走行を繰り返しても
走行特性は劣化しにくく、磁気記録テープとした場合に
も走行傷等は生じににくく、高湿度環境においても摩擦
係数が上昇することはなく低い摩擦係数を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強磁性粉末と結合剤を含有する磁性層を
    非磁性支持体上に塗布した磁気記録媒体において、磁性
    層の表面あるいは内部に潤滑剤として、 【化1】 ただし、X1、X2:HまたはCH3、M:H、アルカリ
    金属、またはアンモニウムであり、m=7〜21、n=
    1〜10 を有することを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 磁性層の表面粗さRaが4.0nm以下
    であることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 潤滑剤として、エーテル基を持つエステ
    ル系潤滑剤を含むことを特徴とする請求項1または2記
    載の磁気記録媒体。
JP15797995A 1995-06-23 1995-06-23 磁気記録媒体 Pending JPH097164A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7722969B2 (en) 2004-04-19 2010-05-25 Hitachi Maxell, Ltd. Magnetic tape

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7722969B2 (en) 2004-04-19 2010-05-25 Hitachi Maxell, Ltd. Magnetic tape

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