JPH096934A - 無線式識別装置 - Google Patents

無線式識別装置

Info

Publication number
JPH096934A
JPH096934A JP7151750A JP15175095A JPH096934A JP H096934 A JPH096934 A JP H096934A JP 7151750 A JP7151750 A JP 7151750A JP 15175095 A JP15175095 A JP 15175095A JP H096934 A JPH096934 A JP H096934A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
identification
transmission
response signal
transmitting
random number
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7151750A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Yano
洋 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP7151750A priority Critical patent/JPH096934A/ja
Publication of JPH096934A publication Critical patent/JPH096934A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】装置の規模を小さくでき識別に要する全体時間
を短縮可能な無線式識別装置を提供する事。 【構成】識別対象に一つ装着され各々が個別の識別番号
を有する複数の識別カードAと識別カードAを識別する
送受信デコーダとからなる無線式識別装置において、識
別カードAは送受信デコーダからの無線による呼出信号
を受信する受信手段(1、2)と、受信手段(1、2)
で呼出信号を受信した際乱数を発生する乱数発生手段
(13)と、乱数発生手段(13)で発生した乱数に対
応させた遅延時間をもって自身の識別番号を含んだ応答
信号を送信する送信手段(11、12)とを備え、前記
送受信デコーダは、複数の識別カードAへ無線による呼
出信号を送信する送信手段と、識別カードAから受信し
た応答信号に含まれている識別番号を基に該応答信号を
送信した識別カードを識別する識別手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製造ライン、流通ライ
ン、セキュリティシステム等において同時に多数の物体
の識別を行なうのに好適な無線式識別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の一般的な無線式識別装置
は、識別対象である物体に共振回路を組込んだ被識別手
段、例えば識別カードが装着される。そしてこの識別カ
ードに対し、外部の送受信デコーダが次の(1) 〜(4) の
ようにして呼出し動作を行ない、その応答を確認するこ
とにより物体の識別を行なっていた。 (1) 送受信デコーダから、高周波信号を周波数掃引しつ
つ照射して、識別カードの共振回路のインピーダンス、
位相の変化を捕捉する。 (2) 送受信デコーダから、各周波数についてパルス励振
して反射の有無を調べる。 (3) 送受信デコーダからの励振に基づいて、識別カード
が内部設定周波数で応答する。 (4) 送受信デコーダからの励振に基づいて、識別カード
が設定された識別番号(ディジタル値)に対応する変調
をかけて応答する。
【0003】しかし、このような無線式識別装置により
同時に多数の物体の識別を行なう場合、その識別エリア
内にある識別カードが全て応答するため、同一周波数ま
たは互いに近接した周波数の信号が干渉、混信し識別不
能となる。そして、これを解決するために周波数を識別
カードの識別番号毎に変えると、膨大な数の周波数設定
が必要になり、また必要な周波数帯域も広くなりコスト
面でも問題があった。
【0004】このような問題を解決するために、特開平
5−290192号公報では、次の(1) 〜(3) のような
方式を採用している。 (1) 送受信デコーダから識別カードへの呼出しを周波数
多重化する。 (2) 識別カードから、送受信デコーダへの応答を識別番
号に対応させ時分割多重化する。 (3) 識別カードから、送受信デコーダへの応答を周波数
多重化する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記特開
平5−290192号公報に開示されている無線式識別
装置では、同時に識別可能な識別カードの個数は増える
ものの、識別に要する時間が膨大となり、かつ送受信デ
コーダの装置の規模も大きくなるという問題点がある。
【0006】図7の(a)は従来の無線式識別装置を使
用した高速道路の料金徴収システムを考えた場合の図で
ある。従来の一般的な無線識別装置を使う場合、受信信
号を重複させないために、図7の(a)に示すように複
数のゲート24を設けている。そしてこのゲート24に
各々送受信デコーダを設置し、通行する各車両に個別の
識別番号を有する識別カードを設置している。なおこの
際、識別カードの応答信号の出力は小さくし、近隣の識
別カードからの応答信号が混入することを防ぐ必要があ
る。送受信デコーダが識別した識別番号は、集金管理シ
ステム25に送られ、入口と出口の各ゲート情報から料
金を識別番号毎に計算することになる。
【0007】図7の(b)は、上記特開平5−2901
92号公報に開示されている信号の多重化を行なう方式
を用いた料金徴収システムを考えた場合の図である。こ
のシステムを使用する場合、応答信号の出力を大きくし
ても問題ないため、広範囲で識別カードの識別ができ
る。図7の(b)に示すように、管理塔26に送受信デ
コーダを設けてることにより、広範囲で車両の識別が可
能となり、ゲートを設ける必要がなくなる。これによ
り、各車両が速度を落とさずとも識別が可能となり、渋
滞の解消につながる。また、通常の走行レーンに近接し
て例えば2〜3km間隔で管理塔26を設置することに
より、速度違反の検出にも利用できる。
【0008】しかし上述したと同様に、識別に要する時
間が膨大となり、かつ送受信デコーダの装置の規模が大
きくなるという問題点がある。例えば識別すべき車両を
1000万台とすると、上記特開平5−290192号
に開示されているように、1000種類の遅延時間と1
00波の受信及び送信周波数を用い、107 個の識別カ
ードを識別するケースに相当する。この場合、呼出しに
用いる周波数は、二つ以上の周波数を同時に使用するこ
とはできず、呼出し周波数を変える場合には、時間的に
逐次変えていく必要がある。
【0009】図8は、上述した周波数多重化を行なう方
式で識別に要する時間を示す図である。図8に示すよう
に、(呼出し+応答)で100回の繰返しが必要であ
る。図9は、図8に示されている各応答の領域を示す図
である。データ通信レートを1Mbps(1秒間に10
6 ビット)とし、応答信号に30ビット(1〜230=1
〜109 個の識別番号を付与可能)とすると、図9に示
すように1応答当たり30μsの時間を要する。マージ
ンのために両側に10μsの余裕を持たせると、1回の
呼出しに対する応答時間は(30+10+10)μs×
1000=50msとなる。
【0010】この応答が100回繰返されるため、全体
として、50ms×100回=5000msすなわち約
5sかかることになり、実用上問題がある。また、応答
周波数が100波あることを考慮すると、送受信デコー
ダの受信部が100個必要となり、送受信デコーダの規
模が大きくなるという問題がある。本発明の目的は、装
置の規模を小さくでき識別に要する全体時間を短縮可能
な無線式識別装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、本発明の無線式識別装置は以下の如く
構成されている。 (1)本発明の無線式識別装置は、識別対象である各物
体に一つ装着され各々が個別の識別番号を有する複数の
識別カードと前記識別カードを識別する送受信デコーダ
とからなる無線式識別装置において、前記識別カード
は、前記送受信デコーダからの無線による呼出信号を受
信する受信手段と、この受信手段で呼出信号を受信した
際乱数を発生する乱数発生手段と、この乱数発生手段で
発生した乱数に対応させた遅延時間をもって自身の識別
番号を含んだ応答信号を送信する送信手段とを備え、前
記送受信デコーダは、前記複数の識別カードへ無線によ
る呼出信号を送信する送信手段と、前記識別カードから
受信した応答信号に含まれている識別番号を基に該応答
信号を送信した識別カードを識別する識別手段とを備え
る。 (2)本発明の無線式識別装置は、識別対象である各物
体に一つ装着され各々が個別の識別番号を有する複数の
識別カードと前記識別カードを識別する送受信デコーダ
とからなる無線式識別装置において、前記識別カード
は、前記送受信デコーダからの無線による呼出信号を受
信する受信手段と、この受信手段で呼出信号を受信した
際乱数を発生する乱数発生手段と、この乱数発生手段で
発生した乱数に対応させた遅延時間をもって自身の識別
番号を含んだ応答信号を送信する送信手段とを備え、前
記送受信デコーダは、前記複数の識別カードへ無線によ
る呼出信号を複数回送信する送信手段と、前記識別カー
ドから受信した各応答信号を記憶する記憶手段と、この
記憶手段で記憶した応答信号を解析し、少なくとも1回
解読できた識別番号を基に該当する応答信号を送信した
識別カードを識別する識別手段とを備える。 (3)本発明の無線式識別装置は、識別対象である各物
体に一つ装着され各々が個別の識別番号を有する複数の
識別カードと前記識別カードを識別する送受信デコーダ
とからなる無線式識別装置において、前記識別カード
は、前記送受信デコーダからの無線による呼出信号を受
信する受信手段と、この受信手段で受信した呼出信号に
含まれる素数で自身の識別番号を除しその剰余を求める
演算手段と、この演算手段で求められた剰余に対応させ
た遅延時間をもって自身の識別番号を含んだ応答信号を
送信する送信手段とを備え、前記送受信デコーダは、複
数の素数を記憶する第1の記憶手段と、前記複数の識別
カードへ前記第1の記憶手段に記憶されているいずれか
の素数を符号化した無線による呼出信号を複数回送信す
る送信手段と、前記識別カードから受信した各応答信号
を記憶する第2の記憶手段と、この第2の記憶手段で記
憶した応答信号を解析し、少なくとも1回解読できた識
別番号を基に該当する応答信号を送信した識別カードを
識別する識別手段とを備える。
【0012】
【作用】上記手段(1)〜(3)を講じた結果、それぞ
れ次のような作用が生じる。 (1)本発明の無線式識別装置においては、識別カード
は、呼出信号を受信した際乱数を発生し、その乱数に対
応させた遅延時間をもって自身の識別番号を含んだ応答
信号を送信し、送受信デコーダは、前記応答信号に含ま
れている識別番号を基に該応答信号を送信した識別カー
ドを識別する。複数の識別カードは呼出しに対し、各々
同じ遅延時間をもって応答を返していたのでは応答信号
が重複してしまうが、本発明は固有の乱数に対応させた
遅延時間をもって応答するので、応答信号が重複するこ
とがなくなり、前記送受信デコーダは受信した前記応答
信号から確実に識別を行なえる。また、時分割多重のみ
を用い周波数多重を行なわないことにより、前記送受信
デコーダの装置の規模を小さくでき、識別に要する全体
時間を短縮できる。 (2)本発明の無線式識別装置においては、識別カード
は、呼出信号を受信した際乱数を発生し、その乱数に対
応させた遅延時間をもって自身の識別番号を含んだ応答
信号を送信し、送受信デコーダは、前記各応答信号を解
析し、少なくとも1回解読できた識別番号を基に識別す
るので、前記識別カードは複数の呼出しに対する応答の
うち、1回でも識別番号を受信すれば識別できることに
より、1回の応答時間を短縮できる。よって識別に要す
る全時間の短縮ができる。 (3)本発明の無線式識別装置においては、識別カード
は、受信した呼出信号に含まれる素数で自身の識別番号
を除しその剰余を求め、その剰余に対応させた遅延時間
をもって自身の識別番号を含んだ応答信号を送信し、送
受信デコーダは、いずれかの素数を符号化した呼出信号
を複数回送信し、かつ少なくとも1回解読できた識別番
号を基に識別するので、応答信号が重複することがなく
なり、かつ複数の呼出しに対する応答のうち、1回でも
識別番号を受信すれば識別できる。
【0013】
【実施例】 (第1実施例)図1は、本発明の第1実施例に係る無線
式識別装置の識別カードAの機能ブロック図である。図
1において1は受信アンテナであり、この受信アンテナ
1には高周波増幅器2が接続されている。さらに高周波
増幅器2と送信アンテナ12との間に順に、ミキサ3、
復調器5、コンパレータ6、タイミング発生器8、変調
器9、ミキサ10、電力増幅器11が接続されている。
またミキサ3とミキサ10とはPLL発振器4を介して
接続されており、PLL発振器4はP−ROM7を介し
て乱数発生器13に接続されている。さらにP−ROM
7はコンパレータ6とタイミング発生器8とに接続され
ており、乱数発生器13はタイミング発生器8に接続さ
れている。
【0014】当該識別カードAでは、後述する送受信デ
コーダBから送信された呼出信号が、受信アンテナ1に
より受信されると、高周波増幅器2で増幅後ミキサ3に
入力される。そしてその増幅された呼出信号は、ミキサ
3においてPLL発振器4で生成されたローカル周波数
信号と混合されて中間周波数に変換される。その後、復
調器5において前記呼出信号の同期コードが復調され
る。復調器5で復調された同期コードは、コンパレータ
6においてP−ROM7に記憶されている同期コードと
同期がとれた時点で、タイミング発生器8にスタート信
号が送られる。一方、乱数発生器13は一様に乱数を発
生し、その乱数がタイミング発生器8に送られる。そし
て変調器9、ミキサ10、電力増幅器11を介し送信ア
ンテナ12から、遅延時間Td=単位遅延時間×前記乱
数となるタイミングで、応答信号が送信される。なお、
このときの応答信号は、P−ROM7に記憶されている
識別信号がタイミング発生器8から変調器9に入力さ
れ、変調されるものである。この変調器9で変調された
信号は、更にミキサ10に入力され、このミキサ10で
PLL発振器4からのローカル周波数信号によって、送
信周波数信号に変換された後、電力増幅器11で増幅さ
れ送信アンテナ12から応答信号として送信される。
【0015】なお、各識別カードA毎に必要なデータが
設定されているP−ROM7には、呼出信号との同期用
の同期コード、PLL発振器4への周波数データ、識別
カードA毎の個別の識別番号、および乱数発生器13へ
の乱数の上限値が記憶されている。
【0016】図2は上述した識別カードAでの呼出信号
の受信と応答信号の送信とのタイミングを示す図であ
る。当該識別カードAで呼出信号を受信すると、その呼
出信号はミキサ3で増幅され、かつ復調器5で前記呼出
信号の同期コードが復調され、コンパレータ6において
P−ROM7に記憶されている同期コードと同期がとれ
た時点から遅延時間Td後に、応答信号が送信されるこ
とになる。
【0017】図3は上記識別カードAと組合わせて用い
られる送受信デコーダBの機能ブロック図である。図3
において14は受信アンテナであり、この受信アンテナ
14には受信部15を介して信号処理制御部16が接続
されている。またこの信号処理制御部16には同期コー
ド作成部19および送信部20を介して送信アンテナ2
1が接続されている。また、信号処理制御部16には表
示器17、外部制御用インタフェース18、メモリ22
が接続されている。
【0018】送受信デコーダBでは、同期コード作成部
19で作成された同期コードにより送信部20に変調を
かけ、呼出信号を送信アンテナ21から送信する。この
呼出信号を受信した複数の識別カードAが、各々上述し
たような動作を行ない、図2に示すような遅延時間Td
をもって応答信号を送信する。
【0019】これら識別カードAからの応答信号は、送
受信デコーダBにて受信アンテナ14で受信され、受信
部15によって復調される。そして信号処理制御部16
で識別番号を解読し、メモリ22に記憶する。ここで識
別カードAは、乱数により遅延時間を決定するため、統
計的確率により二つ以上の応答信号が重複することがあ
りうる。この場合は送受信デコーダBにて識別番号の解
読ができなくなる。これを避けるために、送受信デコー
ダBからの呼出しは1回でなく複数回(例えば、10
回)行なう。複数回の応答結果は、すべて送受信デコー
ダBのメモリ22に記憶され、そのうち1回でも解読で
きた識別番号を識別カードAの識別に採用するものとす
る。そして送受信デコーダBでは、その識別結果が表示
器17に表示されるとともに、外部制御用インタフェー
ス18を介して外部に出力される。
【0020】次に、上述したような動作による所要時間
と識別確率とを以下に示す。乱数の発生範囲を1〜Nと
し、単位遅延時間をΔT秒とすると、1回の応答に要す
る時間は、約ΔT×Nとなる。
【0021】図4は、1回の応答に要する時間を示す図
である。N=100、ΔT=50μsとすると、応答領
域は図4に示すように、50μs×100=5msであ
り約5msとなる。
【0022】図5は、送受信デコーダBから複数回呼出
しを行なった場合の全応答時間を示す図である。呼出し
の繰返し回数をKとする。K=10の場合、全応答時間
は、5ms×10=50msであり約50msとなり、
実用上問題はない。この場合の識別確率は、次のように
なる。1回の呼出しに対して同時に応答する識別カード
Aの数をM個とする。ある識別カードAに着目して、そ
の応答が他の識別カードAの応答信号と重ならない確率
は、(1−1/N)M-1 となる。さらに、呼出しがK回
あった場合に、いずれかの応答信号が識別できる、すな
わち識別カードAの乱数が重複しない確率は、P=1−
{1−(1−1/N)M-1k となる。ここで、製造ラ
インや流通ラインやセキュリティシステムにおいて、1
度の呼出しで応答する識別カードAの個数は、10個
(M=10)ぐらいであると想定できる。よって上式
に、N=100、K=10、M=10を代入すれば、P
=1−{1−(1−1/100)10-110-1=0.99
9999999、となる。また、M=20としても、P
=0.9999999、となり、実用上問題ない。
【0023】(第2実施例)図6は、本発明の第2実施
例に係る無線式識別装置の識別カードCの機能ブロック
図である。なお、図6において上記図1と同一な部分に
は同一符号を付してある。図1において1は受信アンテ
ナであり、この受信アンテナ1には高周波増幅器2が接
続されている。さらに高周波増幅器2と送信アンテナ1
2との間に順に、ミキサ3、復調器5、コンパレータ
6、タイミング発生器8、変調器9、ミキサ10、電力
増幅器11が接続されている。またミキサ3とミキサ1
0とはPLL発振器4およびP−ROM7を介して接続
されており、P−ROM7は演算器23、コンパレータ
6、タイミング発生器8に接続されている。また演算器
23は復調器5とタイミング発生器8とに接続されてい
る。
【0024】送受信デコーダBの構成は、第1実施例に
て図3に示したものと同様であるが、メモリ22に互い
に素な整数集合が記憶されている。送受信デコータBに
おいて、信号処理制御部16はメモリ22に記憶されて
いる互いに素な整数集合のうちから整数を一つを選び、
その整数を同期コード作成部19に送る。そして同期コ
ード作成部19で作成された同期コードと前記整数とを
基に、送信部20に変調をかけ、呼出信号を送信アンテ
ナ21から送信する。なお、メモリ22に記憶されてい
る互いに素な整数集合の例としては、{23、29、3
1、37、41、43、47、53、59、61、6
7、71、73、79、83、89、97}がある。
【0025】識別カードCでは、受信アンテナ1で受信
した呼出信号を、高周波増幅器2、ミキサ3、復調器5
を経て演算器23に入力する。この演算器23には、復
調器5で分離された復調データの同期コードと指定され
た整数のうち指定された整数が入力する。また演算器2
3には、P−ROM7から識別カードC自身の識別番号
が入力される。ここで演算器23は、前記識別番号を前
記指定された整数で除し、その剰余Rを第1実施例で示
した乱数の代りに、タイミング発生器8に送る。そして
変調器9、ミキサ10、電力増幅器11を介して送信ア
ンテナ12から、遅延時間Td=ΔT×Rとなるタイミ
ングで、応答信号が送信される。なお、ΔTは単位遅延
時間である。
【0026】次に、本第2実施例での実用性について述
べる。簡単な例として、二つの互いに素なる整数{7、
11}を使う例について示す。1〜77(=7×11)
のうちの互いに異なりかつ互いに素なる2数I、J(1
≦I、J≦77かつI≠7)をとれば、I mod 7
=J mod 7、及びI mod 11=J mod
11、が同時に成り立つことはない。(ここで、a
mod bは、aをbで除した剰余を表わすものとす
る。) そして、1回目の呼出しで送受信デコーダBが整数
「7」を指定し、各々I、Jという識別番号を有する二
つの識別カードCがそれぞれΔT×(I mod7)、
ΔT×(J mod 7)の遅延時間Tdで応答信号を
返す。2回目の呼出しでは、送受信デコーダBが整数
「11」を指定し、各識別カードCがそれぞれΔT×
(I mod 11)、ΔT×(J mod 11)の
遅延時間Tdで応答信号を返したものとすると、1回
目、2回目のどちらも前記二つの識別カードCの応答信
号が重複することはあり得ない。
【0027】一般的に、M個の識別対象が有り呼出し回
数がK回とすると、K≧Mで識別可能であることが数理
的に証明できる。さらに、このときの互いに素なる整数
の例を、
【0028】
【数1】 とすると、K−Mに相当する分の整数の積、すなわちZ
1 ×Z2 ×…×ZK-M に相当する識別番号が重複なく識
別可能となる。このときのK回にわたる呼出しから応答
までの全所要時間は、およそ
【0029】
【数2】 となる。
【0030】次に、所要時間について述べる。Z1 =9
7、Z2 =89、Z3 =83、Z4 =79、Z5 =7
3、Z6 =71、Z7 =67、Z8 =61、Z9 =5
9、Z10=53、Z11=47、Z12=43、Z13= 4
1、Z14= 37、Z15= 31、Z16= 29、Z17= 23
とし、M=10、ΔT=50μs、とする。このときの
呼出回数K=17であり、識別可能な識別番号は、
【0031】
【数3】 となる。また、17回にわたる呼出しから応答までの全
所要時間は、およそ
【0032】
【数4】 となり、実用上問題のない程度となる。
【0033】(実施例のまとめ)実施例に示された構成
および作用効果をまとめると次の通りである。 [1]実施例に示された無線式識別装置は、識別対象で
ある各物体に一つ装着され各々が個別の識別番号を有す
る複数の識別カードAと前記識別カードAを識別する送
受信デコーダBとからなる無線式識別装置において、前
記識別カードAは、前記送受信デコーダBからの無線に
よる呼出信号を受信する受信手段(1、2)と、この受
信手段(1、2)で呼出信号を受信した際乱数を発生す
る乱数発生手段(13)と、この乱数発生手段(13)
で発生した乱数に対応させた遅延時間をもって自身の識
別番号を含んだ応答信号を送信する送信手段(11、1
2)とを備え、前記送受信デコーダBは、前記複数の識
別カードAへ無線による呼出信号を送信する送信手段
(20、21)と、前記識別カードAから受信した応答
信号に含まれている識別番号を基に該応答信号を送信し
た識別カードを識別する識別手段(16)とを備える。
【0034】このように上記無線式識別装置において
は、識別カードAは、呼出信号を受信した際乱数を発生
し、その乱数に対応させた遅延時間をもって自身の識別
番号を含んだ応答信号を送信し、送受信デコーダBは、
前記応答信号に含まれている識別番号を基に該応答信号
を送信した識別カードAを識別する。複数の識別カード
Aは呼出しに対し、各々同じ遅延時間をもって応答を返
していたのでは応答信号が重複してしまうが、本発明は
固有の乱数に対応させた遅延時間をもって応答するの
で、応答信号が重複することがなくなり、前記送受信デ
コーダBは受信した前記応答信号から確実に識別を行な
える。また、時分割多重のみを用い周波数多重を行なわ
ないことにより、前記送受信デコーダBの装置の規模を
小さくでき、識別に要する全体時間を短縮できる。 [2]実施例に示された無線式識別装置は、識別対象で
ある各物体に一つ装着され各々が個別の識別番号を有す
る複数の識別カードAと前記識別カードAを識別する送
受信デコーダBとからなる無線式識別装置において、前
記識別カードAは、前記送受信デコーダBからの無線に
よる呼出信号を受信する受信手段(1、2)と、この受
信手段(1、2)で呼出信号を受信した際乱数を発生す
る乱数発生手段(13)と、この乱数発生手段(13)
で発生した乱数に対応させた遅延時間をもって自身の識
別番号を含んだ応答信号を送信する送信手段(11、1
2)とを備え、前記送受信デコーダBは、前記複数の識
別カードAへ無線による呼出信号を複数回送信する送信
手段(20、21)と、前記識別カードAから受信した
各応答信号を記憶する記憶手段(22)と、この記憶手
段(22)で記憶した応答信号を解析し、少なくとも1
回解読できた識別番号を基に該当する応答信号を送信し
た識別カードAを識別する識別手段(16)とを備え
る。
【0035】このように上記無線式識別装置において
は、識別カードAは、呼出信号を受信した際乱数を発生
し、その乱数に対応させた遅延時間をもって自身の識別
番号を含んだ応答信号を送信し、送受信デコーダBは、
前記各応答信号を解析し、少なくとも1回解読できた識
別番号を基に識別するので、前記識別カードAは複数の
呼出しに対する応答のうち、1回でも識別番号を受信す
れば識別できることにより、1回の応答時間を短縮でき
る。よって識別に要する全時間の短縮ができる。 [3]実施例に示された無線式識別装置は、識別対象で
ある各物体に一つ装着され各々が個別の識別番号を有す
る複数の識別カードCと前記識別カードCを識別する送
受信デコーダBとからなる無線式識別装置において、前
記識別カードCは、前記送受信デコーダBからの無線に
よる呼出信号を受信する受信手段(1、2)と、この受
信手段(1、2)で受信した呼出信号に含まれる素数で
自身の識別番号を除しその剰余を求める演算手段(2
3)と、この演算手段(23)で求められた剰余に対応
させた遅延時間をもって自身の識別番号を含んだ応答信
号を送信する送信手段(11、12)とを備え、前記送
受信デコーダBは、複数の素数を記憶する第1の記憶手
段(22)と、前記複数の識別カードCへ前記第1の記
憶手段(22)に記憶されているいずれかの素数を符号
化した無線による呼出信号を複数回送信する送信手段
(20、21)と、前記識別カードCから受信した各応
答信号を記憶する第2の記憶手段(22)と、この第2
の記憶手段(22)で記憶した応答信号を解析し、少な
くとも1回解読できた識別番号を基に該当する応答信号
を送信した識別カードを識別する識別手段(16)とを
備える。
【0036】このように上記無線式識別装置において
は、識別カードCは、受信した呼出信号に含まれる素数
で自身の識別番号を除しその剰余を求め、その剰余に対
応させた遅延時間をもって自身の識別番号を含んだ応答
信号を送信し、送受信デコーダBは、いずれかの素数を
符号化した呼出信号を複数回送信し、かつ少なくとも1
回解読できた識別番号を基に識別するので、応答信号が
重複することがなくなり、かつ複数の呼出しに対する応
答のうち、1回でも識別番号を受信すれば識別できる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、装置の規模を小さくで
き識別に要する全体時間を短縮可能な無線式識別装置を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る無線式識別装置の識
別カードの機能ブロック図。
【図2】本発明の第1実施例に係る識別カードでの呼出
信号の受信と応答信号の送信とのタイミングを示す図。
【図3】本発明の第1実施例および第2実施例に係る無
線式識別装置の送受信デコーダの機能ブロック図。
【図4】本発明の第1実施例に係る図であり、1回の応
答に要する時間を示す図。
【図5】本発明の第1実施例に係る図であり、送受信デ
コーダから複数回呼出しを行なった場合の全応答時間を
示す図。
【図6】本発明の第2実施例に係る無線式識別装置の識
別カードの機能ブロック図。
【図7】従来例に係る、無線式識別装置を使用した高速
道路の料金徴収システムを考えた場合の図。
【図8】従来例に係る図であり、周波数多重化を行なう
方式で識別に要する時間を示す図。
【図9】従来例に係る図であり、上記図8に示されてい
る各応答の領域を示す図。
【符号の説明】
A…識別カード B…送受信デコーダ 1…受信アンテナ 2…高周波増幅器 3…ミキサ 4…PLL発振器 5…復調器 6…コンパレータ 7…P−ROM 8…タイミング発生器 9…変調器 10…ミキサ 11…電力増幅器 12…送信アンテナ 13…乱数発生器 14…受信アンテナ 15…受信部 16…信号処理制御部 17…表示器 18…外部制御用インタフェース 19…同期コード作成部 20…送信部 21…送信アンテナ 22…メモリ 23…演算器 24…ゲート 25…集金管理システム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】識別対象である各物体に一つ装着され各々
    が個別の識別番号を有する複数の識別カードと前記識別
    カードを識別する送受信デコーダとからなる無線式識別
    装置において、 前記識別カードは、 前記送受信デコーダからの無線による呼出信号を受信す
    る受信手段と、 この受信手段で呼出信号を受信した際乱数を発生する乱
    数発生手段と、 この乱数発生手段で発生した乱数に対応させた遅延時間
    をもって自身の識別番号を含んだ応答信号を送信する送
    信手段と、を備え、 前記送受信デコーダは、 前記複数の識別カードへ無線による呼出信号を送信する
    送信手段と、 前記識別カードから受信した応答信号に含まれている識
    別番号を基に該応答信号を送信した識別カードを識別す
    る識別手段とを備えたことを特徴とする無線式識別装
    置。
  2. 【請求項2】識別対象である各物体に一つ装着され各々
    が個別の識別番号を有する複数の識別カードと前記識別
    カードを識別する送受信デコーダとからなる無線式識別
    装置において、 前記識別カードは、 前記送受信デコーダからの無線による呼出信号を受信す
    る受信手段と、 この受信手段で呼出信号を受信した際乱数を発生する乱
    数発生手段と、 この乱数発生手段で発生した乱数に対応させた遅延時間
    をもって自身の識別番号を含んだ応答信号を送信する送
    信手段と、を備え、 前記送受信デコーダは、 前記複数の識別カードへ無線による呼出信号を複数回送
    信する送信手段と、 前記識別カードから受信した各応答信号を記憶する記憶
    手段と、 この記憶手段で記憶した応答信号を解析し、少なくとも
    1回解読できた識別番号を基に該当する応答信号を送信
    した識別カードを識別する識別手段と、を備えたことを
    特徴とする無線式識別装置。
  3. 【請求項3】識別対象である各物体に一つ装着され各々
    が個別の識別番号を有する複数の識別カードと前記識別
    カードを識別する送受信デコーダとからなる無線式識別
    装置において、 前記識別カードは、 前記送受信デコーダからの無線による呼出信号を受信す
    る受信手段と、 この受信手段で受信した呼出信号に含まれる素数で自身
    の識別番号を除しその剰余を求める演算手段と、 この演算手段で求められた剰余に対応させた遅延時間を
    もって自身の識別番号を含んだ応答信号を送信する送信
    手段と、を備え、 前記送受信デコーダは、 複数の素数を記憶する第1の記憶手段と、 前記複数の識別カードへ前記第1の記憶手段に記憶され
    ているいずれかの素数を符号化した無線による呼出信号
    を複数回送信する送信手段と、 前記識別カードから受信した各応答信号を記憶する第2
    の記憶手段と、 この第2の記憶手段で記憶した応答信号を解析し、少な
    くとも1回解読できた識別番号を基に該当する応答信号
    を送信した識別カードを識別する識別手段と、を備えた
    ことを特徴とする無線式識別装置。
JP7151750A 1995-06-19 1995-06-19 無線式識別装置 Withdrawn JPH096934A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7151750A JPH096934A (ja) 1995-06-19 1995-06-19 無線式識別装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7151750A JPH096934A (ja) 1995-06-19 1995-06-19 無線式識別装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH096934A true JPH096934A (ja) 1997-01-10

Family

ID=15525476

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7151750A Withdrawn JPH096934A (ja) 1995-06-19 1995-06-19 無線式識別装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH096934A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6040786A (en) * 1998-01-16 2000-03-21 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Recognition system and recognition method for non-contact IC cards
US6749117B2 (en) 2001-11-20 2004-06-15 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Contactless IC card, responding method, and program therefor
US7016924B2 (en) 2000-10-13 2006-03-21 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Contactless IC card, responding method, and program therefor
CN1303565C (zh) * 2003-03-11 2007-03-07 华邦电子股份有限公司 非接触式智能型密码识别芯片系统
JP2007172589A (ja) * 2005-12-07 2007-07-05 Kovio Inc タグトークファースト(ttf)プロトコルを用いた印刷無線周波数識別(rfid)タグ
US7290126B2 (en) 2002-10-11 2007-10-30 Renesas Technology Corp. One-chip microcomputer with multiple timers
JP2009177512A (ja) * 2008-01-24 2009-08-06 Panasonic Electric Works Co Ltd 通信システム

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6040786A (en) * 1998-01-16 2000-03-21 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Recognition system and recognition method for non-contact IC cards
US7016924B2 (en) 2000-10-13 2006-03-21 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Contactless IC card, responding method, and program therefor
US6749117B2 (en) 2001-11-20 2004-06-15 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Contactless IC card, responding method, and program therefor
US6923380B2 (en) 2001-11-20 2005-08-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Contactless IC card, responding method, and program therefor
US7290126B2 (en) 2002-10-11 2007-10-30 Renesas Technology Corp. One-chip microcomputer with multiple timers
CN1303565C (zh) * 2003-03-11 2007-03-07 华邦电子股份有限公司 非接触式智能型密码识别芯片系统
JP2007172589A (ja) * 2005-12-07 2007-07-05 Kovio Inc タグトークファースト(ttf)プロトコルを用いた印刷無線周波数識別(rfid)タグ
JP2009177512A (ja) * 2008-01-24 2009-08-06 Panasonic Electric Works Co Ltd 通信システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3836726A (en) Data transmission method and apparatus
EP0484918B1 (en) Improved cellular telephone service using spread spectrum transmission
US4763322A (en) Digital radio transmission system with variable duration of the time slots in the time-division multiplex frame
EP0247790A3 (en) Secure communication system for multiple remote units
KR960700616A (ko) 아날로그 통신 시스템을 위한 증명 방법(authentication for analog communication systems)
JP2002526988A (ja) 音声上へのデータの重畳方法
AU5255696A (en) Method and apparatus for frequency agility in a communication system
GB1588699A (en) Route guidance system for roadway vehicles
MY110992A (en) Cellular telephone anti-fraud system
MY115021A (en) Method and apparatus for determining signal strength in a variable data rate system
US4090220A (en) Wired broadcasting systems for processing coded data representative of subscriber station conditions
EP1617695A3 (en) Indicating enciphering of data transmission between a mobile communication network and a mobile station
JPH096934A (ja) 無線式識別装置
EP0513349A4 (en) Method and device for radio-navigational determinations using artificial earth-satellites
US6370158B1 (en) Wireless T/E Transceiver frame signaling subcontroller
RU2000109964A (ru) Система передачи информации
CN111917499B (zh) 一种黑广播信号采集方法及系统
GB1398607A (en) Speech interpolation systems for time-division multiplexed signals
SU1092747A1 (ru) Устройство дл автоматической регистрации радиотелеграфных сигналов
JPS6146634A (ja) 選択呼出受信方法
JP3191025B2 (ja) セルラー電話における疑似正弦波発生装置
JP3063563B2 (ja) スクランブル/デスクランブル装置
JP2959393B2 (ja) デジタルコードレス電話システムのモニタ方式
JP2571901B2 (ja) 音声情報伝達方法
RU2117391C1 (ru) Система спутниковой связи

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020903