JPH0968466A - 繊維の染色濃淡度の測定方法およびその装置 - Google Patents

繊維の染色濃淡度の測定方法およびその装置

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JPH0968466A
JPH0968466A JP7223134A JP22313495A JPH0968466A JP H0968466 A JPH0968466 A JP H0968466A JP 7223134 A JP7223134 A JP 7223134A JP 22313495 A JP22313495 A JP 22313495A JP H0968466 A JPH0968466 A JP H0968466A
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JP
Japan
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fiber
dyeing
coloring
measuring
near infrared
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Application number
JP7223134A
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Inventor
Yoshitaka Aranishi
義高 荒西
Masaharu Taniguchi
雅春 谷口
Mototada Fukuhara
基忠 福原
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成繊維の製造工程における温度異常、張力
異常などによって発生する染色異常を推定でき、更には
均一な染色性を有する織編物を得るため、染色濃淡度を
精度良く簡便に測定できる方法、およびその装置を提供
することである。 【解決手段】 染色する前の繊維に近赤外線を照射し、
該近赤外線の吸光度または反射率に相当する数値から、
繊維を染色した後の染色濃淡度を求めることを特徴とす
る繊維の染色濃淡度の測定方法による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、染色した後の糸条
あるいは布帛の染色濃淡度を、染色前の繊維を用いて予
め求めることができる染色濃淡度の測定方法およびその
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルやナイロンに代表される熱
可塑性合成繊維は、溶融紡糸法によって繊維の製造が行
われている。これら合成繊維はその製造過程における延
伸条件や熱処理温度等の工程条件の変動によって、その
染色濃淡度が異なる。染色濃淡度の異なる原糸を混用す
ると、布帛や編地にした際に縦筋や染め段等の染色異常
となる。
【0003】ポリエステル繊維の加工糸は、捲縮特性の
堅牢性や優れた嵩高性の点、また加工工程の生産性の良
好なことから、ほとんど仮撚加工糸によるものである。
近年、高配向未延伸糸を延伸と同時に仮撚加工を行うこ
とによって工程が合理化され、低コストで高品質の加工
糸が得られるようになった。しかしながら、該加工糸は
熱セット温度等の僅かな工程雰囲気の変動によって、そ
の染色性の受ける影響は大きく、該加工糸で織編物を作
った場合には染色性のバラツキなどから縦筋や染め段等
の品質異常が生じやすいのである。
【0004】従来、染色する前の繊維の段階で染色後の
繊維の染色濃淡度を推定評価する方法は無く、繊維の染
色濃淡度を知るためには、それぞれのパッケージから繊
維をサンプリングして各々の編織物を作成してこれを染
色し、染着の濃淡を目視による検査において区分してい
るのが実状である。この場合には、評価に時間がかか
り、人手を取られること、また目視判定すなわち官能検
査で行うため、人為的判定誤差を伴って誤判定を招くな
ど問題が多い。
【0005】単に染色濃淡度を測定する方法について
は、例えば特公昭62−250238号公報に示される
ように、東レ(株)製FYL500のような染着斑測定
装置を用いた検討が行われている。これは、測定するサ
ンプル繊維を染色漕に自動給糸した後、染色濃淡度検出
部を通過させて試料の濃淡斑を見るという装置である。
この装置を用いると、染色濃淡度が定量評価が可能な物
理量として得られるが、該装置においても染色した後の
繊維を測定するものであり、測定の時間として大幅に短
縮されるわけではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解消し、繊維を染色する前に、すな
わち繊維を染色することなく、染色後の繊維の染色濃淡
度を精度良く予測、測定する方法、およびその装置を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、実際に染
色すること無く、簡便にしかも精度良く、染色後の繊維
の染色濃淡度を求める方法を開発すべく鋭意検討を重ね
た結果、近赤外線分光分析の手法を用いて繊維の染色濃
淡度を測定する方法を見い出し、本発明に到達した。
【0008】本発明の目的を達成するための構成は次の
通りである。 (1)染色する前の繊維に近赤外線を照射し、該近赤外
線の吸光度または反射率に相当する数値から、繊維を染
色した後の染色濃淡度を求めることを特徴とする繊維の
染色濃淡度の測定方法。
【0009】(2)近赤外線を発生させる手段、染色前
の繊維に該近赤外線を照射する手段、該近赤外線の反射
光または透過光を検出する手段、および該検出部からの
検知信号を受けて繊維を染色した後の染色濃淡度を求め
る手段から構成することを特徴とする繊維の測定装置。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明においては、1100nm
〜2500nmの波長を持つ近赤外線を用いて測定を行
う。この近赤外線は石英ハロゲンランプなどによって発
生させることができる。近赤外線分光分析の手法は元来
農産物中の油、脂肪、タンパク質の定量分析のために主
として用いられてきたが、最近では有機合成反応の分析
や医薬品の分析等にも用いられている。また合成繊維の
分野にも一部適用されており、たとえば綿とポリエステ
ル混紡品の混紡率を測定したり(Near Infrared Techno
l. Text, p.87-117, 1990 )、未知繊維の種類を同定し
たり(Text. Chem. Color, 23, 9, p.69-73, 1991 )、
ナイロンカーペットの構造特性を調べたり(Text. Res.
J. 61, 9, P.531-536, 1991)といった検討がなされて
いる。
【0011】以下、本発明を図面を用いて具体的に説明
する。図1は本発明の測定方法およびその装置を説明す
るための概略図であり、1は試料となる繊維糸条、2は
近赤外線照射手段、3はケーブル、4は近赤外線の透過
光または反射光の検知手段、5は測定装置本体(近赤外
線発生手段を内蔵)、6は染色濃淡度を計算するコンピ
ュータである。
【0012】繊維糸条1は走行糸条でも良いし、別途か
せどり等サンプリングを行った糸条でもよい。測定装置
本体5で発生させた近赤外線をケーブル3を介して照射
手段2より繊維糸条1へ向けて照射する。繊維による透
過光または反射光は検知手段4において検出する。検出
した検知信号から測定装置本体5においてスペクトル情
報を得る。
【0013】また、繊維としてはポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレートを始めとするポリ
エステル繊維およびその共重合体繊維、ポリεカプロア
ミド、ポリヘキサメチレンアジパミドに代表されるポリ
アミド繊維およびその共重合体繊維、ポリアクリロニト
リルに代表されるアクリル繊維およびその共重合体繊維
などの合成繊維が挙げられるが、特に近赤外線領域の波
長に対し反射あるいは透過スペクトルを与える物であれ
ば、本発明によって染色濃淡度を予測判定することが可
能である。
【0014】得られたスペクトルから直接繊維の染色濃
淡度を測定できるのではなく、予め染色後の染色濃淡度
と近赤外線の吸光度(または透過率)あるいは反射率と
の相関回帰方程式(以下回帰式と略す)を求めておく。
すなわち、測定によって得られたスペクトルと繊維の染
色濃淡度との回帰式をコンピュータ6で計算させ、得ら
れた回帰式を記憶させておく。かかる回帰式の作成に際
しては、測定したスペクトルの値そのものを利用するよ
りも、そのスペクトルの1次微分曲線あるいは2次微分
曲線を求め、それらの値(微分値)を利用する方が高精
度の回帰式が得られるので好ましい。
【0015】一旦この回帰式をコンピュータに記憶させ
ておけば、後は試料のスペクトルを本発明の方法で測定
するだけで染色濃淡度が簡便に精度良く予測、測定でき
る。
【0016】本発明においては、試料として用いる繊維
は、繊維の内部構造に影響を及ぼす磨細や溶解などの特
別な処理を必要とせず、そのままの形態で測定を行うこ
とができ、そのため本発明の方法によれば紡糸工程、延
伸工程あるいは仮撚加工工程など繊維製造の工程中にお
いてオンラインでの測定が可能となり、簡便に測定する
ことができる。この場合、ゴデットローラ間の走行糸
条、巻き取り中のパッケージ部での測定が可能である
が、測定部位には特に制限があるわけではない。
【0017】このオンライン測定について、図面を用い
て詳しく説明する。例えば、巻き取り中のパッケージ部
での測定を行う場合には、図2に示すように測定装置本
体5で発生させた近赤外線をケーブル3を介して照射手
段2より巻き取り中のボビン7に照射する。検知手段4
において繊維のスペクトルを検出する。検出した検知信
号はケーブル3を介して測定装置本体5およびコンピュ
ータ6に送られ、パッケージに巻き取り中の繊維糸条の
染色後の染色濃淡度がリアルタイムで求められる。
【0018】工程中においてのオンライン測定が可能と
なることによって、異常が検出できた時点で対応がすぐ
にとれる。従来の繊維をサンプリングして織編物を得、
次に染色して目視検定という方法では時間がかかり、工
程へのフィードバックが遅いという欠点があったが、本
発明の手法を用いることによって迅速な対応がとれるよ
うになった。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 実施例1 35℃のオルソクロロフェノール溶液で測定した極限粘
度(IV)が0.65であり、艶消し剤として0.43
%の二酸化チタン粉末を含有するポリエチエレンテレフ
タレートを原料として、常法により溶融紡糸を行った。
3000m/分で巻き取り、280d/48fの高配向
未延伸糸(以下POYと略す)を得た。このPOYを用
いてホットローラー温度(180,190,200,2
10,220℃)およびツイスター回転数(5908,
6840,7770rpm)を変化させながら、延伸仮
撚加工を行い150d/48fの仮撚加工糸を得た。得
られた各々のサンプルについて下記に示す条件で染色を
行い、染色濃淡度の指標として染布L値を測定した。L
値の測定にはスガ試験KK製自動測色色差計を用いた。
【0020】 ・試料形状 筒編み物 ・分散染料 Sumikaron Navy Blue S-2GL : 0.6%owf Tetrosin Pen : 5.0%owf Sun Salt #1200 : 1.0%owf ・昇温速度 98℃×60分 ・浴比 1:50 近赤外線スペクトルの測定にはNIRSystems社
製model5000を用いた。照射した近赤外線は1
100nm〜3500nmである。得られたスペクトル
の分析および回帰式の決定はパーソナルコンピュータに
インストールしたNIRSystems(株)製の近赤
外線分析プログラムNSASを用いた。仮撚加工を行っ
たサンプルについて得られたスペクトルの2次微分曲線
の分析値とL値との間で回帰分析を行ったところ、両者
の間には2164,1738,2358,2084nm
の波長の2次微分値を含む回帰式が得られた。回帰式の
導出の際に使用したサンプル数は21種であり、この回
帰式の相関係数rは0.977であった。
【0021】次に、同様に得られたサンプルを12種用
意して、これらの近赤外線スペクトルを測定し、先ほど
の回帰式に代入して染色後のL値を推定した。また別途
筒編染色を行って実際にL値(実測値)を求め、先ほど
の近赤外線スペクトルの測定によって得られたL値(N
IR予測値)とを比較した。図3に結果を示したが、相
関係数rは0.971であった。
【0022】実施例2 実施例1と同様の工程で巻き取り中の仮撚加工糸のボビ
ンの回転軸上に近赤外線を照射させ、巻き取り中のパッ
ケージから得られる近赤外線スペクトルを検知するよう
に近赤外測定装置を設置した。それ以外は実施例1と同
様に測定を行い、回帰式によって推定された染色後のL
値(NIR予測値)と実際のL値(実測値)とを比較し
た。相関係数rは0.967であり、オンライン測定に
おいても高い相関があることを認めた。
【0023】
【発明の効果】本発明の測定方法および装置は、染色後
の染色濃淡度を染色前の繊維を予めオンラインで精度良
く測定して求めることができるため、布帛染色後の縦
筋、染め斑などの染色異常を発生する繊維の適用を事前
に防止し、均一な染色性を有する良好な品質の布帛を得
られるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】繊維の染色濃淡度測定装置の概略図
【図2】パッケージ部分で測定を行う繊維の染色濃淡度
測定装置の概略図
【図3】実測L値とNIR予測値との関係
【符号の説明】
1:繊維糸条 2:照射手段 3:ケーブル 4:検知手段 5:測定装置本体(近赤外線発生手段内蔵) 6:コンピュータ 7:パッケージ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染色する前の繊維に近赤外線を照射し、
    該近赤外線の吸光度または反射率に相当する数値から、
    繊維を染色した後の染色濃淡度を求めることを特徴とす
    る繊維の染色濃淡度の測定方法。
  2. 【請求項2】 染色する前の繊維がパッケージに巻かれ
    た状態であることを特徴とする請求項1記載の繊維の染
    色濃淡度の測定方法。
  3. 【請求項3】 染色する前の繊維が繊維製造工程中の走
    行糸条あるいはパッケージからオンラインで求めること
    を特徴とする請求項1記載の繊維の染色濃淡度の測定方
    法。
  4. 【請求項4】 近赤外線を発生させる手段、染色前の繊
    維に該近赤外線を照射する手段、該近赤外線の反射光ま
    たは透過光を検出する手段、および該検出部からの検知
    信号を受けて繊維を染色した後の染色濃淡度を求める手
    段から構成することを特徴とする繊維の染色濃淡度の測
    定装置。
JP7223134A 1995-08-31 1995-08-31 繊維の染色濃淡度の測定方法およびその装置 Pending JPH0968466A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002171519A (ja) * 2000-11-29 2002-06-14 Yuutekku:Kk 赤外線カラー画像形成装置
CN112649391A (zh) * 2020-12-03 2021-04-13 浙江大学 一种纤维质量等级在线检测系统及其应用

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JP2002171519A (ja) * 2000-11-29 2002-06-14 Yuutekku:Kk 赤外線カラー画像形成装置
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