JPH0968194A - キャンドモータポンプ - Google Patents

キャンドモータポンプ

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JPH0968194A
JPH0968194A JP24697195A JP24697195A JPH0968194A JP H0968194 A JPH0968194 A JP H0968194A JP 24697195 A JP24697195 A JP 24697195A JP 24697195 A JP24697195 A JP 24697195A JP H0968194 A JPH0968194 A JP H0968194A
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JP
Japan
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impeller
bearing
canned motor
space
rotor
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Application number
JP24697195A
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English (en)
Inventor
Yukio Toyama
幸雄 外山
Shinobu Ishizuka
忍 石塚
Tomotoshi Hirata
智敏 平田
Toshiya Akasaka
俊也 赤坂
Atsushi Oyama
敦 大山
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Ebara Corp
Ebara Densan Ltd
Original Assignee
Ebara Corp
Ebara Densan Ltd
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Publication date
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータと軸受の冷却および軸受の潤滑を確実
に行い、かつ、アキシャルスラストを低減して軸受寿命
を延ばしたキャンドモータポンプを提供する。 【解決手段】 ロータ23の羽根車22と羽根車側軸受
53の間にスラストディスク31を取り付けてこのスラ
ストディスク31の反羽根車側にバランス室7を構成
し、このバランス室をロータ23に形成した穴21,2
1bを介してポンプの吸込側に連通させるとともに、ス
ラストディスク31の羽根車側空間をポンプの吐出側に
連通させ、ポンプの作動時にスラストディスク31を介
してロータ23に反羽根車側へのスラストを与えるよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば水中ポンプ
などに用いるキャンドモータポンプに関し、特に、モー
タと軸受の冷却および軸受の潤滑を確実に行って、軸受
寿命を延ばすことができるキャンドモータポンプに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来のこの種のキャンドモータ
ポンプの機構を示す図である。図7において、符号5は
ポンプケーシングであり、ポンプケーシング5内には羽
根車22が配置されている。ポンプケーシング5の開口
部はケーシングカバー20により覆われている。符号5
9はディスタンスピースであり、このディスタンスピー
ス59はロータ23にはめ込まれ、軸スリーブ55とス
ラスト板57および羽根車22と共にロータ端のボルト
によって固定されている。ロータ23の反羽根車側に
は、軸スリーブ56とスラスト板58がロータ端のボル
トによって固定されている。
【0003】回転子24と羽根車側の軸受53との間に
空間1、回転子24と反羽根車側の軸受54との間に空
間2、エンドカバー17と反羽根車側の軸受54との間
に空間3、ケーシングカバー20と羽根車22との間に
空間13がそれぞれ設けられている。羽根車側の軸受5
3と軸スリーブ55とで流路イ、羽根車側の軸受53と
スラスト板57とで流路ウ、固定子のキャン60と回転
子のキャン61とで流路エ、反羽根車側の軸受54とス
ラスト板58とで流路オ、反羽根車側の軸受54と軸ス
リーブ56とで流路カをそれぞれ構成している。符号1
4はポンプの吐出し側の昇圧された液の一部を導く外部
配管であり、外部配管14の途上に配置されたオリフィ
ス6を介して、空間3に通じている。
【0004】この種のキャンドモータポンプでは図7に
示すように、モータと軸受の冷却および軸受の潤滑は、
ポンプの吐出し部の昇圧された液の一部が、外部配管1
4、空間3、流路カ、流路オ、空間2、流路エ、空間
1、流路ウ、流路イを順に通り、空間13へ戻る経路に
よって行われてきた。オリフィス6によって、モータと
軸受の冷却および軸受の潤滑のための循環液が必要以上
に流れるのを制限している。
【0005】ここで、ポンプの吐出し部の圧力をP0、
空間1の圧力をP1、空間2の圧力をP2、空間3の圧
力をP3、空間13の圧力をP13とし各部の圧力の大
小関係をみる。空間13の圧力P13は、羽根車通過後
の昇圧された圧力である。一方、吐出し部の圧力P0
は、羽根車通過後の昇圧された液がポンプケーシングの
ボリュート内を通過して減速されることによりさらに昇
圧されるために、羽根車通過後の昇圧された液の圧力よ
りも高く、P0>P13である。これゆえに、ポンプの
吐出し部の昇圧された液の一部は、外部配管14を介し
てより低圧部である空間13へ流れるのである。空間3
の圧力P3は、吐出し部の圧力P0より外部配管14お
よびオリフィス6の圧力損失分だけ低くなり、P0>P
3である。空間2の圧力P2は、空間3の圧力P3より
流路カおよび流路オの圧力損失分だけ低くなり、P3>
P2である。空間1の圧力P1は、空間2の圧力P2よ
り流路エの圧力損失分だけ低くなり、P2>P1であ
る。空間13の圧力P13は、空間1の圧力P1より流
路ウおよび流路イの圧力損失分だけ低くなり、P1>P
13である。したがって、モータと軸受の冷却および軸
受の潤滑のための循環液の経路の圧力関係は、P0>P
3>P2>P1>P13である。
【0006】この循環液の経路の圧力関係により、アキ
シャルスラストは、主に回転子24と羽根車22に作用
する。これらのアキシャルスラストを回転子24ではT
1、羽根車22ではT2とする。アキシャルスラストT
1の大きさは、主に空間2の圧力P2と空間1の圧力P
1の差圧によって決まり、アキシャルスラストT2の大
きさは、図1や図4に示した側板にのみライナ22bが
ある片ライナの羽根車においては主に空間13の圧力P
13と吸込圧力P6に差圧によって決まる。アキシャル
スラストT1とT2は共に同方向で羽根車側へ作用す
る。
【0007】ここで、羽根車側へ作用するアキシャルス
ラストの総和をTPとし、反羽根車側へ作用するアキシ
ャルスラストの総和をTMとすると、TP=T1+T
2、TM=0となる。すなわち、羽根車側の軸受53の
スラスト板57と摺動する端面でアキシャルスラストT
Pを受けている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構成のキャンドモータポンプにおいては、モータと軸
受の冷却および軸受の潤滑のための循環液は、ポンプの
吐出し部からモータと軸受を通過して、ケーシングカバ
ーと羽根車の空間に導かれているが、特に全揚程の小さ
いポンプにおいては、吐出し部の圧力P0とケーシング
カバー20と羽根車22の空間13の圧力P13の差が
さほど大きくなく、必要な循環量が確保できないことが
あった。このため、モータと軸受の冷却および軸受の潤
滑が不良となり、モータの焼損や軸受の異常摩耗を引き
起こすという欠点があった。また、アキシャルスラスト
が全て羽根車方向に作用するために、軸受に作用するア
キシャル方向の荷重が大きく、羽根車側の軸受53の端
面の摩耗が早く進んでしまい交換頻度が多くなるという
欠点があった。
【0009】本発明は上述の事情に鑑みなされたもの
で、モータと軸受の冷却および軸受の潤滑を確実に行
い、かつ、アキシャルスラストを低減して軸受寿命を延
ばしたキャンドモータポンプを提供することを目的とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ロータの羽根車側および反羽根車側の両側に軸受を
配置し、羽根車通過後の昇圧された液の一部をモータと
軸受に導くようにしたキャンドモータポンプにおいて、
上記ロータの羽根車と羽根車側軸受の間にスラストディ
スクを取り付けてこのスラストディスクの反羽根車側に
バランス室を構成し、このバランス室をロータに形成し
た穴を介してポンプの吸込側に連通させるとともに、上
記スラストディスクの羽根車側空間をポンプの吐出側に
連通させ、ポンプの作動時にスラストディスクを介して
ロータに反羽根車側へのスラストを与えるようにしたこ
とを特徴とするキャンドモータポンプである。これによ
り、スラストディスクを取り付けるスペースを十分確保
できるので、アキシャルスラストを相殺させるための設
計の自由度が大きい。従って、アキシャルスラストを低
減することができ、軸受のスラスト板と摺動する端面の
摩耗をより少なくすることができる。
【0011】請求項2に記載の発明は、上記昇圧液をモ
ータ部とポンプ部の境界壁を通してモータ部の軸受に導
くようにしたことを特徴とする請求項1に記載のキャン
ドモータポンプである。これによって、ポンプで昇圧し
た液を外部を通すことなくモータに循環させて冷却・潤
滑が行われる。請求項3に記載の発明は、上記ロータに
形成した穴を貫通穴とし、上記昇圧液を反羽根車側の軸
端からこの貫通穴を通して吸込側に戻すようにしたこと
を特徴とする請求項1又は2に記載のキャンドモータポ
ンプである。これにより、羽根車側から反応羽根車側に
流れた液体を外部配管を通すことなく吸込側に戻すこと
ができる。
【0012】請求項4に記載の発明は、羽根車側の軸受
に隣接して羽根車通過後の昇圧された液の一部を導く圧
力液体室を設け、該圧力液体室の液体を二方向に分流し
て、一方を軸受に導き、上記ロータの貫通穴を介して吸
込側に戻し、他方をケーシングカバーの内周面とディス
タンスピースの外周面との間に構成した絞り機構を介し
てバランス室に戻すようにしたことを特徴とする請求項
3に記載のキャンドモータポンプである。これによれ
ば、絞り機構の調整能力により、軸受への循環量を間接
的に調整することができる。請求項5に記載の発明は、
上記昇圧液を外部配管を通してモータと軸受に導くよう
にしたことを特徴とする請求項1に記載のキャンドモー
タポンプである。外部配管の途中にストレーナを設けれ
ば、モータ部に清浄な流体を供給ことができる。
【0013】請求項6に記載の発明は、上記昇圧液をモ
ータの軸受から上記バランス室に戻すようにしたことを
特徴とする請求項5に記載のキャンドモータポンプであ
る。これにより、外部配管から軸受を通った液体はバラ
ンス室に戻り、さらにロータの穴を通って吸い込み側に
戻る。請求項7に記載の発明は、前記羽根車が、吸込側
のみにライナを設けた片ライナ型の羽根車であることを
特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のキャンド
モータポンプである。請求項8に記載の発明は、前記羽
根車が、主板、側板がないフルオープンの羽根車である
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のキ
ャンドモータポンプである。請求項9に記載の発明は、
前記羽根車が、主板がないセミオープンの羽根車である
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のキ
ャンドモータポンプである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。図1は、本発明のキャンドモータポン
プの構造を示す断面図である。図7と同一符号を付した
部分は同一または相当部分を示す。
【0015】このキャンドモータポンプは、軸体に取り
付けた羽根車を有するポンプ部と、上記ポンプ部に併設
されたモータ部とを有しており、ポンプケーシング5と
キャンドモータの間はケーシングカバー20により仕切
られている。キャンドモータのロータ23は、羽根車側
および反羽根車側の両側に配置された軸受により支持さ
れている。そして、ロータ23の羽根車と羽根車側軸受
の間には、スラストディスク31が羽根車22とディス
タンスピース59によって挟み込まれて固定され、これ
によって、このスラストディスク31とケーシングカバ
ー20とディスタンスピース59でバランス室を構成す
る空間7を形成している。
【0016】ケーシングカバー20には貫通穴10が形
成され、羽根車22を通過後の昇圧された液の一部が穴
10を通って軸受53の羽根車側の面に接する空間12
に導かれるようになっている。羽根車側の軸受53とケ
ーシングカバー20およびディスタンスピース59と軸
スリーブ55とが、圧力液体室を構成する空間12を形
成し、ケーシングカバー20の内周面とディスタンスピ
ース59の外周面とから、空間12の圧力P12をでき
るだけ高く保持し、吸込圧力P6との差圧を大きくする
ための絞り機構11を形成している。絞り機構11で流
路アを形成している。
【0017】ロータ23には軸方向に軸方向貫通穴21
が形成されており、この軸方向貫通穴21は、両端のボ
ルトを含んで両側に開口している。軸方向貫通穴21に
よって、空間3とポンプの吸込側とが連通している。ま
た、ロータには、バランス室7に通じる径方向貫通穴2
1bが形成されており、この径方向貫通穴21bによっ
て空間7が吸込側に連通している。スラストディスク3
1の外周とこれに対向するケーシングカバー20の間
に、バランス室7を吐出側の空間とつなぐ流路キが構成
されている。その他の構成は図7に示すキャンドモータ
ポンプと同様である。
【0018】上記構成のキャンドモータポンプにおい
て、穴10から導かれた羽根車通過後の昇圧された液は
圧力液体室を構成する空間12に入り、ここから2つの
方向に流れる。第1の流れは、空間12から、流路イ、
流路ウ、空間1、流路エ、空間2、流路オ、流路カ、空
間3、軸方向貫通穴21を順に通過して、ポンプ吸込側
へ戻る流れである(以下、流れ1という)。第2の流れ
は、空間12から、流路アを通過して、空間7に入り、
径方向貫通穴21bを通り、合流点26から軸方向貫通
穴21を通過して、ポンプの吸込側へ戻る流れである
(以下、流れ2という)。
【0019】さらに、羽根車通過後の昇圧された液の一
部が空間13から流路キを通り、空間7に入り、この空
間7から流れ2の液と共に径方向貫通穴21bを通り、
合流点26から軸方向貫通穴21を通過して、ポンプの
吸込側へ戻る流れがある(以下、流れ3という)。流れ
1も流れ2も流れ3も、それぞれ最後はポンプの吸込側
へ通じているために、羽根車通過後の昇圧された液は、
空間12および空間13から、より低圧部であるポンプ
の吸込側へと流れるのである。流れ1が、モータと軸受
53と54の冷却および軸受53と54の潤滑を行って
いる。
【0020】ここで、各部の圧力の大小関係をみる。空
間12の圧力をP12、空間7の圧力をP7とする。空
間12の圧力P12は、空間13の圧力P13より穴1
0の圧力損失分だけ低くなり、P13>P12となる。
空間1の圧力P1は、空間12の圧力P12より流路イ
と流路ウの圧力損失分だけ低くなり、P12>P1であ
る。空間2の圧力P2は、空間1の圧力P1より流路エ
の圧力損失分だけ低くなり、P1>P2である。空間3
の圧力P3は、空間2の圧力P2より流路オおよび流路
カの圧力損失分だけ低くなり、P2>P3であり、か
つ、吸込圧力P6に軸方向貫通穴21の圧力損失分を加
算した大きさになり、P3>P6である。空間7の圧力
P7は、空間12の圧力P12より流路アの圧力損失分
だけ低くなり、P12>P7であり、かつ、空間13の
圧力P13より流路キの圧力損失分だけ低くなり、P1
3>P7であり、さらに、吸込圧力P6に径方向貫通穴
21bの圧力損失および軸方向貫通穴21の合流点26
以降の圧力損失分を加算した大きさでもあり、P7>P
6である。したがって、流れ1と流れ2と流れ3の圧力
関係はそれぞれ、流れ1は、P13>P12>P1>P
2>P3>P6 であり、流れ2は、P13>P12>
P7>P6 であり、流れ3は、P13>P7>P6
である。
【0021】アキシャルスラストは、流れ1では主に回
転子24に作用し、流れ2では特になく、流れ3では主
にスラストディスク31に作用する。また、図1に示し
た本発明のような側板にのみライナ22bのある片ライ
ナの羽根車においては、空間13の圧力P13と吸込圧
力P6との差圧によって羽根車22にアキシャルスラス
トが作用する。これらのアキシャルスラストをそれぞ
れ、回転子24ではT1、スラストディスク31ではT
2、羽根車22ではT3とする。アキシャルスラストT
1とT2は同じ方向に作用し、アキシャルスラストT3
は、T1およびT2とは全く正反対に作用する。アキシ
ャルスラストT1の大きさは、主に空間1の圧力P1と
空間2の圧力P2の差圧によって決まり、アキシャルス
ラストT2の大きさは、主に空間13の圧力P13と空
間7の圧力P7の差圧によって決まり、アキシャルスラ
ストT3の大きさは、主に空間13の圧力P13と吸込
圧力P6の差圧によって決まる。
【0022】ここで、羽根車側へ作用するアキシャルス
ラストの総和をTP、反羽根車側へ作用するアキシャル
スラストの総和をTMとすると、TP=T3、TM=T
1+T2となる。アキシャルスラストTPとTMをバラ
ンスさせるためには、一般的には、スラストディスク3
1の寸法を調整する方法がとられる。キャンドモータポ
ンプとして要求される吐出し量や全揚程や吸込性能等を
満足するために、羽根車22や回転子24の寸法は制限
されるためである。スラストディスク31の外径をより
大きくすることによって、T2はより大きくなり、TM
>TPとなるし、逆にスラストディスク31の外径をよ
り小さくすることによって、T2はより小さくなり、T
M<TPとなる。
【0023】通常、スラストディスク31はキャンドモ
ータ側に設置され、これを大径とするスペース的な余裕
がないが、この発明のキャンドモータポンプにおいて
は、スラストディスク31を羽根車と羽根車軸受の間の
ポンプ部側の空間に設けているので、スペース的にスラ
ストディスクを十分な大きさとする余裕があり、従っ
て、スラストディスク31の寸法の設定の自由度が大き
い。
【0024】ポンプの運転点がただ1点に限定されれ
ば、TM=TP、すなわち、アキシャルスラストを完全
にバランスさせることができる。しかし、実際には、キ
ャンドモータポンプに要求される運転点はまちまちであ
り、運転点が変わればアキシャルスラストTPとTMは
変化するために、完全にアキシャルスラストをバランス
させて、TP=TMとすることはできない。しかし、キ
ャンドモータポンプの運転される全範囲において、あら
かじめT1とT2とT3を計算して、軸受53もしくは
54のスラスト板57もしくは58との摺動する端面で
受けるアキシャルスラストTPとTMの差が最小となる
ように、かつ、モータと軸受の冷却および軸受の潤滑の
ための循環量が適正となるように、諸寸法を決めること
ができる。
【0025】このようにして、このキャンドモータポン
プにおいては、適正な循環量を確保しつつ、アキシャル
スラストを低減することができるので、モータと軸受の
冷却および軸受の潤滑を確実に行うことができ、かつ、
軸受のスラスト板との摺動する端面の摩耗をより少なく
して、軸受寿命を延ばすことができる。
【0026】図2は、羽根車の側板がないセミオープン
の羽根車を、図3は羽根車の主板も側板もないフルオー
プンの羽根車を取付けた構造を示す本発明のキャンドモ
ータポンプの断面図である。図1に基づき前述した通り
であり、適正な循環量を確保しつつ、アキシャルスラス
トを低減することできる。したがって、モータと軸受の
冷却および軸受の潤滑を確実に行うことができ、かつ、
軸受のスラスト板との摺動する端面の摩耗をより少なく
して、軸受寿命を延ばすことができる。
【0027】図4ないし図6は、昇圧液の一部を吐出し
口から外部配管14を介してキャンドモータのエンドプ
レート17の穴より空間3に供給する形式のもので、こ
の昇圧液は、以下、流路カ、流路オ、空間2、流路エ、
空間1、流路ウ、流路イを順次通過して、空間3に流入
する。そして、さらに径方向貫通穴21b及び軸方向穴
21を通って吸い込み側に戻る。この実施例において
は、昇圧液が外部配管14を通過して供給されるので、
オリフィス6を介して流量調整が容易であること、この
外部配管14にストレーナや冷却手段を設けることで、
昇圧液の清浄化や温度調整が行えるという利点を有す
る。しかし、アキシャルスラストについては、先の実施
例に比較すると羽根車側へのスラストTPが大きくなる
傾向にあり、その意味でスラストディスク31の効果が
より有用となるものである。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ロータ
の羽根車側および反羽根車側の両側に軸受を配置し、羽
根車通過後の昇圧された液の一部をモータと軸受に導く
ようにしたキャンドモータポンプにおいて、上記ロータ
の羽根車と羽根車側軸受の間にスラストディスクを取り
付けてこのスラストディスクの反羽根車側にバランス室
を構成し、このバランス室をロータに形成した穴を介し
てポンプの吸込側に連通させるとともに、上記スラスト
ディスクの羽根車側空間をポンプの吐出側に連通させ、
ポンプの作動時にスラストディスクを介してロータに反
羽根車側へのスラストを与えるようにしたものであるの
で、スラストディスクを取り付けるスペースを十分確保
できるので、アキシャルスラストを相殺させるための設
計の自由度が大きく、従って、アキシャルスラストを低
減し、軸受のスラスト板と摺動する端面の摩耗をより少
なくして耐用性の高いキャンドモータポンプを提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャンドモータポンプの第1の実施の
形態を示す断面図である。
【図2】本発明のキャンドモータポンプの第2の実施の
形態を示す断面図である。
【図3】本発明のキャンドモータポンプの第3の実施の
形態を示す断面図である。
【図4】本発明のキャンドモータポンプの第4の実施の
形態を示す断面図である。
【図5】本発明のキャンドモータポンプの第5の実施の
形態を示す断面図である。
【図6】本発明のキャンドモータポンプの第6の実施の
形態を示す断面図である。
【図7】従来のこの種のキャンドモータポンプを示す断
面図である。
【符号の説明】
1,2,3 空間 5 ポンプケーシング 6 オリフィス 7 空間 10 穴 11 絞り機構 12,13 空間 14 外部配管 17 エンドカバー 20 ケーシングカバー 21 軸方向貫通穴 21b 径方向貫通穴 22 羽根車 22b ライナ 23 ロータ 24 回転子 25 固定子もしくはステータ 26 合流点 31 スラストディスク 53,54 軸受 55,56 軸スリーブ 57,58 スラスト板 59 ディスタンスピース 60 固定子のキャン 61 回転子のキャン ア,イ,ウ,エ,オ,カ,キ 流路 P0,P1,P2,P3,P6,P7,P12,P13
圧力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平田 智敏 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内 (72)発明者 赤坂 俊也 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目1−1 株式 会社荏原電産内 (72)発明者 大山 敦 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目1−1 株式 会社荏原電産内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータの羽根車側および反羽根車側の両
    側に軸受を配置し、羽根車通過後の昇圧された液の一部
    をモータと軸受に導くようにしたキャンドモータポンプ
    において、 上記ロータの羽根車と羽根車側軸受の間にスラストディ
    スクを取り付けてこのスラストディスクの反羽根車側に
    バランス室を構成し、このバランス室をロータに形成し
    た穴を介してポンプの吸込側に連通させるとともに、上
    記スラストディスクの羽根車側空間をポンプの吐出側に
    連通させ、ポンプの作動時にスラストディスクを介して
    ロータに反羽根車側へのスラストを与えるようにしたこ
    とを特徴とするキャンドモータポンプ。
  2. 【請求項2】 上記昇圧液をモータ部とポンプ部の境界
    壁を通してモータ部の軸受に導くようにしたことを特徴
    とする請求項1に記載のキャンドモータポンプ。
  3. 【請求項3】 上記ロータに形成した穴を貫通穴とし、
    上記昇圧液を反羽根車側の軸端からこの貫通穴を通して
    吸込側に戻すようにしたことを特徴とする請求項1又は
    2に記載のキャンドモータポンプ。
  4. 【請求項4】 羽根車側の軸受に隣接して羽根車通過後
    の昇圧された液の一部を導く圧力液体室を設け、該圧力
    液体室の液体を二方向に分流して、一方を軸受に導き、
    上記ロータの貫通穴を介して吸込側に戻し、他方をケー
    シングカバーの内周面とディスタンスピースの外周面と
    の間に構成した絞り機構を介してバランス室に戻すよう
    にしたことを特徴とする請求項3に記載のキャンドモー
    タポンプ。
  5. 【請求項5】 上記昇圧液を外部配管を通してモータと
    軸受に導くようにしたことを特徴とする請求項1に記載
    のキャンドモータポンプ。
  6. 【請求項6】 上記昇圧液をモータの軸受から上記バラ
    ンス室に戻すようにしたことを特徴とする請求項5に記
    載のキャンドモータポンプ。
  7. 【請求項7】 前記羽根車は、吸込側のみにライナを設
    けた片ライナ型の羽根車であることを特徴とする請求項
    1乃至6のいずれかに記載のキャンドモータポンプ。
  8. 【請求項8】 前記羽根車は、主板、側板がないフルオ
    ープンの羽根車であることを特徴とする請求項1乃至6
    のいずれかに記載のキャンドモータポンプ。
  9. 【請求項9】 前記羽根車は、主板がないセミオープン
    の羽根車であることを特徴とする請求項1乃至6のいず
    れかに記載のキャンドモータポンプ。
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