JPH0967331A - 芳香族ヒドロキサム酸誘導体、その製造法および剤 - Google Patents

芳香族ヒドロキサム酸誘導体、その製造法および剤

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JPH0967331A
JPH0967331A JP15930296A JP15930296A JPH0967331A JP H0967331 A JPH0967331 A JP H0967331A JP 15930296 A JP15930296 A JP 15930296A JP 15930296 A JP15930296 A JP 15930296A JP H0967331 A JPH0967331 A JP H0967331A
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JP15930296A
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Kaneyoshi Katou
金芳 加藤
Yoshihiro Sugiura
義弘 杉浦
Kenichi Naruo
憲一 成尾
Hideki Takahashi
秀樹 高橋
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた神経変性抑制剤を提供する。 【解決手段】式 【化1】 〔式中、Ar1 、Ar2 はそれぞれ置換基を有していても
よい芳香族基、Qは置換基を有していてもよく、Oまた
はSを含有していてもよい2価の脂肪族炭化水素基、R
1はH、アシル基等、Xは電子吸引基、置換基を有して
いてもよい芳香族基、式 【化2】 (式中、R2 、R3 はそれぞれH、アシル基または置換
基を有していてもよい炭化水素基等)などで表される基
を示す〕で表される化合物またはその塩。 【効果】本発明の化合物またはその塩は、優れた神経変
性抑制剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規芳香族ヒドロ
キサム酸誘導体、その製造法および神経変性抑制剤に関
する。さらに詳しくは、脳障害、例えばアルツハイマー
病、ダウン症、多発性硬化症(multiplesclerosis)神
経変性疾患などの治療・予防作用を有する芳香族ヒドロ
キサム酸誘導体、その製造法および剤に関する。
【0002】
【従来の技術】大脳皮質に代表される脳神経組織は知覚
・感覚機能をつかさどるニューロンとそれを支えるグリ
ア細胞(アストロサイト、オリゴデンドロサイト、ミク
ログリア)などから構成され、そのうちグリア細胞が全
体の9割を占めている。従来、中枢神経系は静的な状態
に保たれており、中枢における免疫システムは特殊な環
境におかれている(いわゆる、immuneprivilege)と一
般的に考えられてきた。しかしながら、最近の分子生物
学的な解析の進歩により種々のサイトカイン類が脳内で
生成・分泌されていることが明らかになるとともに、細
胞性あるいは液性免疫システムが脳におけるホメオスタ
シスの維持に重要な役割を果たしていることが分かって
きた。それと同時に、脳内における免疫システムの過剰
なあるいは異常な活性化が末梢における免疫疾患と同じ
ように、種々の中枢性疾患の発病・進展・増悪につなが
ることが示唆されるようになってきている。一方、アル
ツハイマー病(Alzheimer's Disease;AD)は主に老
年期に見られる神経細胞の変性・脱落を伴う痴呆症とし
て近年注目を集めている。その患者数の増加に伴い、該
疾患の予防・治療を目的とする薬剤の開発研究が活発に
進められているが、現段階では対症療法的なレベルに止
まっており、根本的な治療薬の開発までは至っていな
い。
【0003】アルツハイマー病患者の脳組織には老人斑
や神経原繊維変化(neurofibrillarytangle;NFT)
などの蓄積が観測されており、それらが、ADの発病・
進展の原因として挙げられている。老人斑にはβアミロ
イド(β−amyloidprotein;β−AP)の沈着がみられ
ることから、アルツハイマー病はβ−APの沈着から凝
集さらに老人斑形成が主因であるとの説が有力である。
また、AD患者脳の老人斑の回りにはミクログリアの集
積が観察されており、それらが活性化状態にあることか
ら、ミクログリアが沈着したβ−APなどを異物として
貧食除去しようとする過程で凝集が促進され、老人斑の
形成を結果的に推し進めるとの説がある。老人斑には補
体の沈着も認められており、ADの病態の進展とそれに
伴う神経細胞変性・脱落の原因のひとつとして免疫系の
昴進が挙げられており、末梢における自己免疫疾患との
共通性が認識されるとともに、ADを脳の自己免疫疾患
ととらえるようになった。マクギアー(P.L.McGeer)ら
は長期間抗炎症剤を服用している慢性関節リュウマチ患
者らに疫学的にAD発病が低いことに着目し、AD患者
に抗炎症剤(インドメタシン)を連投することによって
ADの進展が抑えられると報告した(WO 93/24
115)。また、WO 93/08819には、IL−
1の内因性拮抗物質として知られているリコポルチンが
ADなどの神経細胞変性疾患に有用であるとの記載があ
るが、リコポルチンは高分子蛋白質であるため、安定性
や経口吸収性、脳移行性に問題があることは容易に想像
される。
【0004】キノンヒドロキサム酸誘導体については、
特開平1−104033号公報および特開平1−110
624号公報には、一般式
【化6】 〔式中、R1、R2は同一または異なってメチル基または
メトキシ基を示すか、R1とR2が互いに結合してR1
2で−CH=CH−CH=CH−を示す。R3は置換さ
れていてもよい芳香族基または異項環基を示し、nは2
〜8の整数(特開平1−110624)、nは5または
6(特開平1−104033)を示す。〕で表される化
合物およびその細胞増殖抑制作用、血管新生抑制作用、
自己免疫疾患改善作用などについて記載されている。特
開昭61−44840号公報には、一般式
【化7】 〔式中、R1、R2、R3は水素原子、メチル基等を、R4
は置換されていてもよい脂肪族基、芳香族基または異項
環基を、R5はエステル化またはアミド化されていても
よいカルボキシル基等を、Zは−CH=CH−等を、n
は0〜10の整数を、mは0〜3の整数を、kは0〜5
の整数を示す。〕で表される化合物が5−リポキシゲナ
ーゼ阻害作用を有し、抗喘息剤、抗アレルギー剤または
脳循環器系改善剤として有用であると記載されている。
一方、Bulletin de la Societe Chimique France, 1345
-1350頁(1956)には、式 (C6H5)2C(CN)-(CH2)n-COOH
または (C6H5)2C(CN)-(CH2)n+1-CO-OC2H5〔式中、nは
1ないし7の整数〕で表される化合物およびその製造法
が、Bulletin de la Societe Chimique France, 1314-1
317頁(1964)には、式(C6H5)2C(CN)-CH2CH2CH=CH-COOH
で表される化合物およびその製造法が各々記載されて
いるものの、これらの化合物の薬効についての記載はな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】優れた神経変性抑制作
用を有し、脳障害予防・治療に有用である新規な化合物
の開発が切望されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、特異な化学構造の基
【化8】 特に、2個の芳香族基と電子吸引基が同一炭素原子上に
置換されている基を有している式
【化9】 〔式中、Ar1およびAr2はそれぞれ置換基を有していて
もよい芳香族基、Qは酸素原子または硫黄原子を含有し
ていてもよく、かつ置換基を有していてもよい2価の脂
肪族炭化水素基、R1は水素原子、アシル基または置換
基を有していてもよい炭化水素基、Xは i)電子吸引
基、ii)置換基を有していてもよい芳香族基、iii)式
【化10】 (式中、R2およびR3はそれぞれ水素原子、アシル基ま
たは置換基を有していてもよい炭化水素基、あるいはR
2とR3は隣接する窒素原子と共に置換基を有していても
よい含窒素複素環を形成していてもよい)で表される
基、iv)置換基を有していてもよい水酸基または v)置
換基を有していてもよいメルカプト基を示す〕で表され
る化合物またはその塩〔以下、化合物(I)と略記〕を
初めて合成し、得られた化合物がこの特異な化学構造に
基づいて予想外にも優れた神経変性抑制作用を有し、か
つ低毒性であることより、神経変性疾患や脳障害治療・
予防効果が期待できることを種々の薬効・薬理学的実験
を経て見いだし、これらに基づいて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
【0007】(1)化合物(I)、 (2)Qが酸素原子または硫黄原子を含有していてもよ
い2価の脂肪族炭化水素基、Xが電子吸引基、置換基を
有していてもよい芳香族基または式
【化11】 (式中の各記号は前記(1)記載と同意義を示す)で表
される基である前記(1)記載の化合物、
【0008】(3)Ar1およびAr2が、それぞれハロゲ
ン原子、C1-3アルキレンジオキシ基、ニトロ基、シア
ノ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、
ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル基、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロ
ゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ヒドロ
キシル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、
ジ−C1-6アルキルアミノ基、C1-6アルキル−カルボニ
ル基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル
基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイ
ル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、スルホ基、
1-6アルキルスルホニル基、C6-10アリール基、C
6-10アリールオキシ基、モノ−C1-6アルキルカルバモ
イルオキシ基またはC1-6アルキルカルボキサミド基で
1ないし5個置換されていてもよい i)C6-14アリール
基、ii)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素
原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む5な
いし10員芳香族複素環基または iii)キノン環基、Q
がC1-6アルキル基で1ないし5個置換されていてもよ
い i)2価の直鎖状C2-8脂肪族炭化水素基または ii)
式:−(CH2)n−M−(CH2)m−(式中、Mは、O,S,S
OまたはSO2を、nおよびmはそれぞれ0ないし8の
整数を示し、かつ、n+mは2ないし8の整数を示す)
で表される基、R1が i)水素原子、ii)式:−CO−R
4、−CONH−R4、−CO−O−R4、−CS−NH
−R4または−CS−O−R4(式中、R4は a)水素原
子、b)ハロゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ基、ニ
トロ基、シアノ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロ
アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコ
キシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチ
オ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキ
ルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、C1-6アルキ
ル−カルボニル基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ
−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキ
ルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル
基、スルホ基、C1-6アルキルスルホニル基、C6-10
リール基、C6-10アリールオキシ基または5ないし6員
複素環基で1ないし5個置換されていてもよいC1-6
アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル
基、C3-6シクロアルキル基、C6-14アリール基ま
たはC7-16アラルキル基または c)ハロゲン原子、C
1-3アルキレンジオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロ
ゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン化
されていてもよいC3-6シクロアルキル基、ハロゲン化
されていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルキルチオ基、ヒドロキシル基、
アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6
ルキルアミノ基、C1-6アルキル−カルボニル基、カル
ボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、カルバ
モイル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイル基、ジ−
1-6アルキルカルバモイル基、スルホ基、C1-6アルキ
ルスルホニル基、C6-10アリール基、C6-10アリールオ
キシ基または5ないし6員複素環基で1ないし5個置換
されていてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子お
よび酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を
含む5ないし10員複素環基を示す)で表わされるアシ
ル基または式:−SO2−R4aまたは−SO−R4a(式
中、R4aは a)ハロゲン原子、C1-3アルキレンジオキ
シ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC3-6
シクロアルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キルチオ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C1-6
アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、C1-6
アルキル−カルボニル基、カルボキシル基、C1-6アル
コキシ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6
アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモ
イル基、スルホ基、C1-6アルキルスルホニル基、C
6-10アリール基、C6-10アリールオキシ基または5ない
し6員複素環基で1ないし5個置換されていてもよい
1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アル
キニル基、C3-6シクロアルキル基、C6-14アリー
ル基またはC7-16アラルキル基または b)ハロゲン原
子、C1-3アルキレンジオキシ基、ニトロ基、シアノ
基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、ハ
ロゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル基、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ヒドロキ
シル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ
−C1-6アルキルアミノ基、C1-6アルキル−カルボニル
基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル
基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイ
ル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、スルホ基、
1-6アルキルスルホニル基、C6-10アリール基、C
6-10アリールオキシ基または5ないし6員複素環基で1
ないし5個置換されていてもよい炭素原子以外に窒素原
子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個
のヘテロ原子を含む5ないし10員複素環基を示す)で
表わされるアシル基、またはiii)ハロゲン原子、C1-3
アルキレンジオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン
化されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン化され
ていてもよいC3-6シクロアルキル基、ハロゲン化され
ていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲン化されてい
てもよいC1-6アルキルチオ基、ヒドロキシル基、アミ
ノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキ
ルアミノ基、C1-6アルキル−カルボニル基、カルボキ
シル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、カルバモイ
ル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6
アルキルカルバモイル基、スルホ基、C1-6アルキルス
ルホニル基、C6-10アリール基、C6-10アリールオキシ
基または5ないし6員複素環基で1ないし5個置換され
ていてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル
基、C2-6アルキニル基、C3-6シクロアルキル基、
6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、Xが
i) a)シアノ基、b)式:−CO−R4、−CONH−
4、−CO−O−R4、−CS−NH−R4、−CS−
O−R4、−SO2−R4aまたは−SO−R4a(式中、R
4およびR4aは前記と同意義を示す)で表わされるアシ
ル基、c)ニトロ基および d)ハロゲン原子から選ばれ
る電子吸引基、
【0009】ii)ハロゲン原子、C1-3アルキレンジオ
キシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン化されていても
よいC1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC
3-6シクロアルキル基、ハロゲン化されていてもよいC
1-6アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキルチオ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C
1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、C
1-6アルキル−カルボニル基、カルボキシル基、C1-6
ルコキシ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C
1-6アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバ
モイル基、スルホ基、C1-6アルキルスルホニル基、C
6-10アリール基、C6-10アリールオキシ基、モノ−C
1-6アルキルカルバモイルオキシ基またはC1-6アルキル
カルボキサミド基で1ないし5個置換されていてもよい
a)C6-14アリール基、b)炭素原子以外に窒素原子、
硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘ
テロ原子を含む5ないし10員芳香族複素環基または
c)キノン環基、iii)式
【化12】 (式中、R2およびR3はそれぞれ a)水素原子、b)
式:−CO−R4、−CONH−R4、−CO−O−
4、−CS−NH−R4、−CS−O−R4、−SO2
4aまたは−SO−R4a(式中、R4およびR4aは前記
と同意義を示す)で表わされるアシル基または c)ハロ
ゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ基、ニトロ基、シ
アノ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
基、ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル
基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ヒ
ドロキシル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ
基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、C1-6アルキル−カル
ボニル基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボ
ニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキルカルバ
モイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、スルホ
基、C1-6アルキルスルホニル基、C6-10アリール基、
6-10アリールオキシ基または5ないし6員複素環基で
1ないし5個置換されていてもよいC1-6アルキル
基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C
3 -6シクロアルキル基、C6-14アリール基またはC
7-16アラルキル基を示すか、あるいはR2とR3が隣接す
る窒素原子と共に、ハロゲン原子、C1-3アルキレンジ
オキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよい
3-6シクロアルキル基、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキルチオ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C
1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、C
1-6アルキル−カルボニル基、カルボキシル基、C1-6
ルコキシ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C
1-6アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバ
モイル基、スルホ基、C1-6アルキルスルホニル基、C
6-10アリール基、C6-10アリールオキシ基、モノ−C
1-6アルキルカルバモイルオキシ基またはC1-6アルキル
カルボキサミド基で1ないし5個置換されていてもよい
炭素原子以外に少なくとも1個の窒素原子を含み、酸素
原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3
個のヘテロ原子を含んでいてもよい5ないし7員含窒素
複素環を形成する)で表わされる基、
【0010】iv)式:−OR5〔式中、R5は a)水素原
子、b)ハロゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ基、ニ
トロ基、シアノ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロ
アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコ
キシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチ
オ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキ
ルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、C1-6アルキ
ル−カルボニル基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ
−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキ
ルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル
基、スルホ基、C1-6アルキルスルホニル基、C6-10
リール基、C6-10アリールオキシ基または5ないし6員
複素環基で1ないし5個置換されていてもよいC1-6
アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル
基、C3-6シクロアルキル基、C6-14アリール基ま
たはC7-16アラルキル基、c)ハロゲン原子、C1-3
ルキレンジオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン化
されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン化されて
いてもよいC3-6シクロアルキル基、ハロゲン化されて
いてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルキルチオ基、ヒドロキシル基、アミノ
基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキル
アミノ基、C1-6アルキル−カルボニル基、カルボキシ
ル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、カルバモイル
基、モノ−C1-6アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6
ルキルカルバモイル基、スルホ基、C1-6アルキルスル
ホニル基、C6-10アリール基、C6-10アリールオキシ基
または5ないし6員複素環基で1ないし5個置換されて
いてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸
素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む5
ないし10員複素環基または d)式:−CO−R4、−
CONH−R4、−CO−O−R4、−CS−NH−
4、−CS−O−R4、−SO2−R4aまたは−SO−
4a(式中、R4およびR4aは前記と同意義を示す)で
表わされるアシル基を示す〕で表わされる基、または
v)式:−SR6(式中、R6は前記R5と同意義を示す)
で表わされる基である前記(1)記載の化合物、
【0011】(4)Ar1およびAr2で示される芳香族が
それぞれフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリ
ル基、イソキノリル基、ベンゾチアゾリル基、チエニル
基またはチアゾリル基である前記(3)記載の化合物、 (5)QがC2-8アルキレン基である前記(3)記載の
化合物、 (6)R1が水素原子または式:−CO−R4、−CON
H−R4、−CO−O−R4、−CS−NH−R4または
−CS−O−R4(式中、R4は前記(3)記載と同意義
を示す)で表わされる基である前記(3)記載の化合
物、 (7)Xが電子吸引基である前記(3)記載の化合物、 (8)Xがシアノ基または式:−CO−R4、−CON
H−R4、−CO−O−R4、−CS−NH−R4、−C
S−O−R4、−SO2−R4aまたは−SO−R4a(式
中、R4およびR4aは前記(3)記載と同意義を示す)
で表わされる基である前記(3)記載の化合物、 (9)Ar1およびAr2が、それぞれハロゲン原子または
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基で1な
いし3個置換されていてもよい i)フェニル基、ii)1
−ナフチル基、iii)2−ナフチル基、iv)2−ピリジ
ル基、v)3−ピリジル基、vi)4−ピリジル基、vii)
2−キノリル基、viii)3−キノリル基、ix)4−キノ
リル基、x)5−キノリル基、xi)8−キノリル基、xi
i)2−ベンゾチアゾリル基、xiii)2−チエニル基、x
iv)2−チアゾリル基またはxv)1−イソキノリル基、
QがC4-6アルキレン基、R1が水素原子または式:−C
O−R4'または−CONH−R4'(式中、R4'はハロゲ
ン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基
またはハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基
で1ないし3個置換されていてもよい i)C1-6アルキ
ル基、ii)C6-14アリール基または iii)単環性窒素含
有芳香族基を示す)で表わされるアシル基、およびXが
シアノ基である前記(3)記載の化合物、
【0012】(10)Ar1およびAr2が、それぞれハロ
ゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-3アルキル
基、ハロゲン化されていてもよいC1-3アルコキシ基、
ヒドロキシル基またはモノ−C1-6アルキルカルバモイ
ルオキシ基で1ないし3個置換されていてもよい i)フ
ェニル基、ii)2−ナフチル基、iii)2−ピリジル
基、iv)2−ベンゾチアゾリル基、v)2−キノリル
基、vi)2−チエニル基または vii)2−チアゾリル
基、Qが直鎖状C4-6アルキレン基または −(CH2)3SCH2
−、R1が水素原子または式:−CO−R4''または−
CONH−R4''(式中、R4''は i)水素原子または i
i)C1-6アルコキシ基で置換されていてもよい a)C
1-6アルキル基、b)フェニル基または c)ピリジル基を
示す)で表わされるアシル基、およびXが i)シアノ
基、ii)式:−CO−O−R4'''(式中、R4'''はC
1-6アルキル基を示す)で表わされるアシル基または ii
i)フェニル基である前記(1)記載の化合物、 (11)7−シアノ−7,7−ジフェニルヘプタノヒド
ロキサム酸、7,7−ビス(4−メトキシフェニル)−
7−シアノヘプタノヒドロキサム酸、7,7−ビス(4
−フルオロフェニル)−7−シアノヘプタノヒドロキサ
ム酸、O−プロピオニル−7−シアノ−7,7−ジフェ
ニルヘプタノヒドロキサム酸、O−プロピオニル−7,
7−ビス(4−メトキシフェニル)−7−シアノヘプタ
ノヒドロキサム酸、O−プロピオニル−7,7−ビス
(4−フルオロフェニル)−7−シアノヘプタノヒドロ
キサム酸、O−ベンゾイル−7−シアノ−7,7−ジフ
ェニルヘプタノヒドロキサム酸、O−ベンゾイル−7,
7−ビス(4−メトキシフェニル)−7−シアノヘプタ
ノヒドロキサム酸、O−ベンゾイル−7,7−ビス(4
−フルオロフェニル)−7−シアノヘプタノヒドロキサ
ム酸、7−シアノ−7,7−ビス(4−エトキシフェニ
ル)ヘプタノヒドロキサム酸、7−シアノ−7,7−ビ
ス〔4−(2,2,2−トリフルオロエトキシフェニ
ル)〕ヘプタノヒドロキサム酸、7−シアノ−7−フェ
ニル−7−(2−ピリジル)ヘプタノヒドロキサム酸で
ある前記(1)記載の化合物またはその塩、
【0013】(12)式
【化13】 〔式中、各記号は前記(1)記載と同意義を示す〕で表
される化合物またはその塩あるいは反応性誘導体とヒド
ロキシルアミン類とを反応させ、所望により、得られる
化合物またはその塩と式 Y−R1a〔式中、Yは脱離
基、R1aはアシル基または置換基を有していてもよい炭
化水素基を示す〕で表される化合物またはその塩とを反
応させることを特徴とする前記(1)記載の化合物の製
造法、 (13)前記(1)記載の化合物を含有する医薬組成
物、 (14)神経変性抑制剤である前記(13)記載の医薬
組成物、 (15)神経変性疾患予防・治療剤である前記(13)
記載の医薬組成物、および (16)アルツハイマー病または多発性硬化症予防・治
療剤である前記(15)記載の医薬組成物などに関す
る。
【0014】上記式中、Ar1またはAr2で示される
「置換基を有していてもよい芳香族基」の「芳香族基」
としては、例えば芳香族炭化水素基、芳香族複素環基な
どがあげられ、さらにキノン環基なども用いられる。好
ましくは、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基である。
該「芳香族炭化水素基」としては、例えば炭素数6ない
し14個の単環式あるいは縮合多環式芳香族炭化水素基
などが挙げられる。その具体例としてはフェニル、1−
ナフチル、2−ナフチル、インデニル、アンスリルなど
のC6-14アリール基などがあげられる。このうちフェニ
ル、1−ナフチル、2−ナフチルが好ましい。該「芳香
族複素環基」としては、例えば炭素原子以外に窒素原
子、硫黄原子および酸素原子から選ばれるヘテロ原子を
1個以上(例えば1〜4個)を含む5ないし10員の単
環またはその縮合芳香族複素環基などが挙げられる。具
体的には、チオフェン、ベンゾ〔b〕チオフェン、ベン
ゾ〔b〕フラン、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾ
ール、ベンゾチアゾール、ベンズイソチアゾール、ナフ
ト〔2,3−b〕チオフェン、チアントレン、フラン、
イソインドリジン、キサントレン、フェノキサチイン、
ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラ
ジン、ピリミジン、ピリダジン、インドール、イソイン
ドール、1H−インダゾール、プリン、4H−キノリジ
ン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジ
ン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾ
ール、β−カルボリン、フェナントリジン、アクリジ
ン、フェナジン、チアゾール、イソチアゾール、フェノ
チアジン、イソオキサゾール、フラザン、フェノキサジ
ン、イソクロマンなどの芳香族複素環、あるいはこれら
の環が1個あるいは複数個(好ましくは1または2個)
の芳香環(例、ベンゼン環等)と縮合して形成された環
から任意の水素原子を除いてできる1価基などがあげら
れる。「芳香族複素環基」の好ましい例としては、2−
ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−キノリ
ル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、8−
キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−
イソキノリル、5−イソキノリル、1−インドリル、2
−インドリル、3−インドリル、2−ベンゾチアゾリ
ル、2−ベンゾ〔b〕チエニル、ベンゾ〔b〕フラニ
ル、2−チエニル、3−チエニル、2−チアゾリルなど
が挙げられる。さらに好ましくは、2−ピリジル、3−
ピリジル、4−ピリジル、2−キノリル、3−キノリ
ル、4−キノリル、5−キノリル、8−キノリル、2−
ベンゾチアゾリル、1−イソキノリル、2−チエニル、
2−チアゾリルなどである。
【0015】該「キノン環基」はキノン環から1個の水
素を除いた基であり、例えばp−ベンゾキノン、1,4
−ナフトキノン、アントラキノン、5,6−クリセンキ
ノン、5,8−ジオキソ−5,8−ジヒドロキノリンなど
が挙げられる。Ar1またはAr2で示される「置換基を
有していてもよい芳香族基」の「置換基」としては、例
えばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
ど)、C1-3アルキレンジオキシ基(例、メチレンジオ
キシ、エチレンジオキシなど)、ニトロ基、シアノ基、
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲ
ン化されていてもよいC3-6シクロアルキル基、ハロゲ
ン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲン化
されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ヒドロキシル
基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基(例、メ
チルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロ
ピルアミノ、ブチルアミノなど)、ジ−C1-6アルキル
アミノ基(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプ
ロピルアミノ、ジブチルアミノなど)、C1-6アルキル
−カルボニル基(例、アセチル、プロピオニルなど)、
カルボキシル基、C1-6アルキコキシ−カルボニル基
(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロ
ポキシカルボニル、ブトキシカルボニルなど)、カルバ
モイル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイル基(例、
メチルカルバモイル、エチルカルバモイルなど)、ジ−
1-6アルキルカルバモイル基(例、ジメチルカルバモ
イル、ジエチルカルバモイルなど)、C6-10アリールカ
ルバモイル(例、フェニルカルバモイル、ナフチルカル
バモイルなど)、スルホ基、C1-6アルキルスルホニル
基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニルなど)、
6-10アリール基(例、フェニル、ナフチルなど)、C
6-10アリールオキシ基(例、フェニルオキシ、ナフチル
オキシなど)、モノ−C1-6アルキルカルバモイルオキ
シ基(例、メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモ
イルオキシなど)、モノ−C1-6アルキルカルボキサミ
ド基(例、メチルカルボキサミド、エチルカルボキサミ
ドなど)などが挙げられる。
【0016】上記「ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキル基」としては、例えば1ないし3個のハロゲン
原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)を有して
いてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチ
ル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなど)などが挙
げられ、具体例としては、メチル、クロロメチル、ジフ
ルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチ
ル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオ
ロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、3,3,3
−トリフルオロプロピル、イソプロピル、ブチル、4,
4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペン
チル、5,5,5−トリフルオロペンチル、ヘキシル、
6,6,6−トリフルオロヘキシルなどがあげられる。
【0017】上記「ハロゲン化されていてもよいC3-6
シクロアルキル基」としては、例えば1ないし3個のハ
ロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)を
有していてもよいC3-6シクロアルキル基(例、シクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シルなど)などがあげられ、具体例としては、例えばシ
クロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、2,2,3,3−テトラフルオロシクロペンチ
ル、4−クロロシクロヘキシルなど)などがあげられ
る。上記「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキ
シ基」としては、例えば1ないし3個のハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)を有していて
もよいC1-6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、
プロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキ
シ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシなど)などがあげ
られ、具体例としては、例えばメトキシ、ジフルオロメ
トキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−
トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、
ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブト
キシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキ
シなどがあげられる。上記「ハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルキルチオ基」としては、例えば1ないし3
個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
ど)を有していてもよいC1-6アルキルチオ基(例、メ
チルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチ
オ、n-ブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ
など)などがあげられ、具体例としては、メチルチオ、
ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチ
ルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチ
オ、4,4,4−トリフルオロブチルチオ、ペンチルチ
オ、ヘキシルチオなどがあげられる。
【0018】該「置換基を有していてもよい芳香族基」
の「芳香族基」は、例えば上記の置換基をその環上の置
換可能な位置に、1ないし5個、好ましくは1ないし3
個有していてもよく、置換基数が2個以上の場合は同一
または異なっていてもよい。Ar1またはAr2で示され
る「置換基を有していてもよい芳香族基」の置換基とし
て、好ましくは、ハロゲン原子、ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルコキシ基、シアノ基、ヒドロキシル基および
モノ−C1-6アルキルカルバモイルオキシ基から選ばれ
る置換基1〜3個などがあげられる。
【0019】Qで示される「酸素原子または硫黄原子を
含有していてもよく、かつ置換基を有していてもよい2
価の脂肪族炭化水素基」の「酸素原子または硫黄原子を
含有していてもよい2価の脂肪族炭化水素基」は、例え
ば飽和または不飽和の脂肪族炭化水素の異なった2個の
炭素原子に結合する水素原子を1個ずつ取り除いてで
き、酸素原子または硫黄原子を炭素原子間あるいは末端
のいずれの位置に1ないし2個、好ましくは1個含有し
ていてもよい2価の基を示す。このうち炭素数が2ない
し8個の直鎖状のものが好ましい。具体的な例として
は、 (i)C2-8アルキレン基(例、−CH2−,−(CH2)2−,
−(CH2)3−,−(CH2)4−, −(CH2)5−,−(CH2)6−,
−(CH2)7−,−(CH2)8− 等) (ii)C2-8アルケニレン基(例、−CH2−CH=CH−,−
CH2−CH=CH−CH2−,−CH2−CH2−CH=CH−,−CH=CH
−CH2−CH2−CH2−,−CH2−CH2−CH2−CH2−CH=CH−
等)
【化14】 (iv)式: −(CH2)n−M−(CH2)m− 〔式中、Mは、O、S、SOまたはSO2を、nおよび
mは、それぞれ0ないし8(好ましくは1ないし4)の
整数を示し、かつ、n+mは2ないし8の整数を示す〕
で表される基などがあげられる。さらに好ましくは、C
3-7アルキレン基(例、トリメチレン、テトラメチレ
ン、ペンタメチレン、ヘキサメチレンなど)、C2-6
ルケニレン基(例、ビニレン、プロペニレン、ブテニレ
ン、ペンタニレン、ヘキサニレンなど)、C3-7アルキ
ニレン基(例、プロピニレン、ブタニレン、ペンタニレ
ンなど)などがあげられる。炭素数が4ないし6個の直
鎖状のものが特に好ましい。1個の硫黄原子を含有して
いてもよい直鎖状C4-6アルキレン基も好ましい。該
「酸素原子または硫黄原子を含有していてもよい2価の
脂肪族炭化水素」が有していてもよい置換基としては、
例えばC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなど)などが挙
げられる。該置換基は置換可能な位置に1〜5個置換さ
れていてもよく、置換基数が2個以上の場合は各置換基
は同一または異っていてもよい。
【0020】R1、R2またはR3で示される「アシル
基」としては、例えば、式 −CO−R4、−CONH
−R4、−CO−O−R4、−CS−NH−R4、−CS
−O−R4(式中、R4は水素原子、置換基を有していて
もよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素
環基を示す)で表わされるアシル基または式 −SO2
−R4a、−SO−R4a(式中、R4aは置換基を有してい
てもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複
素環基を示す)で表わされるアシル基などがあげられ
る。このうち好ましくは、−CO−R4、−CONH−
4、−CO−O−R4、−CS−O−R4(式中、R4
前記と同意義)である。R1、R2、R3、R4またはR4a
で示される「置換基を有していてもよい炭化水素基」の
「炭化水素基」は、炭化水素化合物から水素原子を1個
取り除いた基を示し、その例としては、例えばアルキル
基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基などの鎖状または環状炭化水素基があげられ
る。このうち、以下のような炭素数1ないし16個の鎖
状または環状炭化水素基などが好ましい。
【0021】a)C1-6アルキル基(例えば、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルな
ど)、 b)C2-6アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、イソ
プロペニル、ブテニル、イソブテニル、sec−ブテニル
など)、 c)C2-6アルキニル基(例えば、プロパルギル、エチニ
ル、ブチニル、1−ヘキシニルなど)、 d)C3-6シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル、
シクロブチル、シクロペンチル、1ないし3個のC1-6
アルコキシ基(例、メトキシなど)を有していてもよい
ベンゼン環と縮合していてもよいシクロヘキシルな
ど)、 e)C6-14アリール基(例えば、フェニル、1−ナフチ
ル、2−ナフチル、ビフェニル、2−インデニル、2−
アンスリルなど)、好ましくはフェニル基、 f)C7-16アラルキル基(例えば、ベンジル、フェネチ
ル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1−ナフ
チルメチル、2−ナフチルメチル、2−ジフェニルエチ
ル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−
フェニルペンチルなど)、好ましくはベンジル基。 このうち、C1-6アルキル基、C6-14アリール基などが
好ましい。
【0022】R1、R2、R3、R4またはR4aで示される
「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「置換基」
としては、例えばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素など)、C1-3アルキレンジオキシ基(例、
メチレンジオキシ、エチレンジオキシなど)、ニトロ
基、シアノ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キル基、ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロアル
キル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ
基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ
基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキル
アミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノなど)、ジ
−C1-6アルキルアミノ基(例、ジメチルアミノ、ジエ
チルアミノなど)、C1-6アルキル−カルボニル基
(例、アセチル、エチルカルボニルなど)、カルボキシ
ル基、C1-6アルキコキシ−カルボニル基(例、メトキ
シカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボ
ニル、ブトキシカルボニルなど)、カルバモイル基、モ
ノ−C1-6アルキルカルバモイル基(例、メチルカルバ
モイル、エチルカルバモイルなど)、ジ−C1-6アルキ
ルカルバモイル基(例、ジメチルカルバモイル、ジエチ
ルカルバモイルなど)、スルホ基、C1-6アルキルスル
ホニル基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニルな
ど)、C6-10アリール基(例、フェニル基など)、C
6-10アリールオキシ基(例、フェニルオキシ基など)、
5ないし6員の複素環基などが挙げられる。上記の「ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基」、「ハロ
ゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル基」、
「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基」、
「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基」
としては、例えば前記のAr1、Ar2で示される芳香族
基の置換基で詳述したものと同様のものなどがあげられ
る。上記の「5ないし6員の複素環基」としては、例え
ば炭素原子以外に窒素、酸素および硫黄から選ばれた1
ないし3個のヘテロ原子を含む5ないし6員の複素環基
等があげられる。具体的には、例えば1−,2−または
3−ピロリジニル、2−または4−イミダゾリニル、2
−,3−または4−ピラゾリジニル、ピペリジノ、2
−,3−または4−ピペリジル、1−または2−ピペラ
ジニル、モルホリノ、2−チエニル、3−チエニル、2
−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−フリ
ル、3−フリル、ピラジニル、2−ピリミジニル、3−
ピロリル、3−ピリダジニル、3−イソチアゾリル、3
−イソオキサゾリルなどがあげられる。該「置換基を有
していてもよい炭化水素基」の「炭化水素基」は、例え
ば前記の置換基を、炭化水素基の置換可能な位置に1な
いし5個、好ましくは1ないし3個有していてもよく、
置換基数が2個以上の場合は各置換基は同一または異な
っていてもよい。
【0023】R4またはR4aで示される「置換基を有し
ていてもよい複素環基」の「複素環基」としては、例え
ば炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子か
ら選ばれた1種または2種、好ましくは、1個ないし4
個のヘテロ原子を含む5ないし10員の(単環式または
2環式)複素環基などがあげられ、例えば1−,2−ま
たは3−ピロリジニル、2−または4−イミダゾリニ
ル、2−,3−または4−ピラゾリジニル、ピペリジ
ノ、2−,3−または4−ピペリジル、1−または2−
ピペラジニル、モルホリニルなどの非芳香性複素環基、
または、例えば2−または3−チエニル、2−,3−ま
たは4−ピリジル、2−または3−フリル、2−,3
−,4−,5−または8−キノリル、4−イソキノリ
ル、ピラジニル、2−または4−ピリミジニル、3−ピ
ロリル、2−イミダゾリル、3−ピリダジニル、3−イ
ソチアゾリル、3−イソオキサゾリル、1−インドリ
ル、2−イソインドリルなどの芳香族複素環基などがあ
げられる。このうち、芳香族複素環基が好ましい。さら
に好ましくは、例えば炭素原子以外に窒素原子、酸素原
子および硫黄原子から選ばれた1ないし3個のヘテロ原
子を含む5ないし6員の芳香族複素環基(例えば、2−
チエニル、3−チエニル、2−ピリジル、3−ピリジ
ル、4−ピリジルなど)などがあげられる。特に好まし
くは単環性(5ないし6員)窒素含有芳香族基(例えば
2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピロ
リル、2−イミダゾリル、2−ピラジニル、2−ピリミ
ジニル、4−ピリミジニルなど)、特に2−ピリジルで
ある。該「置換基を有していてもよい複素環基」の「複
素環基」が有していてもよい置換基としては、例えば前
記R4の「置換基を有していてもよい炭化水素基」が有
していてもよい置換基と同様のものなどが同様の個数用
いられる。
【0024】Xで示される「電子吸引基」としては、例
えばシアノ基、アシル基、ニトロ基、ハロゲン原子など
があげられる。このうちシアノ基が好ましい。上記「ア
シル基」としては、例えば前記のR1、R2またはR3
示される「アシル基」と同様のものなどがあげられる。
Xで示される「置換基を有していてもよい芳香族基」と
しては、例えば前記Ar1またはAr2で示される「置換
基を有していてもよい芳香族基」と同様のものなどがあ
げられる。R2とR3が隣接する窒素原子と共に形成する
「置換基を有していてもよい含窒素複素環」の「含窒素
複素環」としては、例えば炭素原子以外に少なくとも1
個の窒素原子を含み酸素原子、窒素原子および硫黄原子
から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含んでいても
よい5ないし7員含窒素複素環などがあげられる。具体
的には、例えばピペリジン、モルホリン、チオモルホリ
ン、ピペラジン、N−メチルピペラジン、2−オキソア
ゼチジン、2−オキソピロリジン、2−オキソピペリジ
ンなどがあげられる。該「置換基を有していてもよい含
窒素複素環」の「置換基」としては、例えば前記Ar1
またはAr2で示される「置換基を有していてもよい芳
香族基」が有していてもよい置換基などが同様の個数用
いられてもよい。
【0025】Xで示される「置換基を有していてもよい
水酸基」としては、例えば、式−OR5(式中、R5は水
素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基
を有していてもよい複素環基またはアシル基を示す)で
表わされる基などがあげられる。R5で示される「置換
基を有していてもよい炭化水素基」および「置換基を有
していてもよい複素環基」としては、例えば前記R4
示される「置換基を有していてもよい炭化水素基」およ
び「置換基を有していてもよい複素環基」と同様のもの
などがそれぞれあげられる。R5で示される「アシル
基」としては、例えば前記R1で示される「アシル基」
と同様のものなどがあげられる。Xで示される「置換基
を有していてもよいメルカプト基」としては、例えば、
式 −SR6(式中、R6は前記R5と同意義)で表わさ
れる基などがあげられる。
【0026】化合物(I)中、Ar1またはAr2は、そ
れぞれ置換基を有していてもよい(i)C6-14アリール
基または(ii)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子およ
び酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1個以上を含む5
ないし10員の単環または縮合芳香族複素環基が好まし
い。さらに好ましくは、ハロゲン原子、C1-3アルキレ
ンジオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン化されて
いてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン化されていても
よいC3-6シクロアルキル基、ハロゲン化されていても
よいC1-6アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルキルチオ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モ
ノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ
基、C1-6アルキル−カルボニル基、カルボキシル基、
1-6アルキコキシ−カルボニル基、カルバモイル基、
モノ−C1-6アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキ
ルカルバモイル基、スルホ基、C1-6アルキルスルホニ
ル基、C6-10アリール基またはC6-10アリールオキシ基
で1ないし4個それぞれ置換されていてもよいフェニ
ル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−ピリジル、3−
ピリジル、4−ピリジル、2−キノリル、3−キノリ
ル、4−キノリル、5−キノリル、8−キノリル、2−
ベンゾチアゾリル、1−イソキノリル、2−チエニルま
たは2−チアゾリルなどである。QはC2-8アルキレン
基などが好ましい。
【0027】R1は水素原子またはアシル基が好まし
い。さらに好ましくはアシル基である。該アシル基とし
ては、式 −CO−R4、−CONH−R4、−CO−O
−R4、−CS−NH−R4または−CS−O−R4(式
中、R4は置換基を有していてもよい炭化水素基または
置換基を有していてもよい複素環基を示す)で表わされ
るアシル基などが好ましい。このうち、−CO−R4
−CONH−R4(R4は前記と同意義)が特に好まし
い。R4は、それぞれ置換基を有していてもよい(i)C
1-6アルキル基、(ii)C6-14アリール基または(iii)
単環性窒素含有芳香族基が好ましい。Xは電子吸引基が
好ましい。さらに好ましくは、シアノ基またはアシル基
である。該アシル基としては式 −CO−O−R4で表
されるアシル基が好ましい。Xは特にシアノ基が好まし
い。
【0028】本発明の化合物(I)としては、Ar1
よびAr2が、それぞれ、ハロゲン原子、C1-3アルキレ
ンジオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン化されて
いてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン化されていても
よいC3-6シクロアルキル基、ハロゲン化されていても
よいC1-6アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルキルチオ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モ
ノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ
基、C1-6アルキル−カルボニル基、カルボキシル基、
1-6アルキコキシ−カルボニル基、カルバモイル基、
モノ−C1-6アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキ
ルカルバモイル基、スルホ基、C1-6アルキルスルホニ
ル基、C6-10アリール基またはC6-10アリールオキシ基
で1ないし3個それぞれ置換されていてもよいフェニ
ル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−ピリジル、3−
ピリジル、4−ピリジル、2−キノリル、3−キノリ
ル、4−キノリル、5−キノリル、8−キノリル、2−
ベンゾチアゾリル、2−チエニル、2−チアゾリルまた
は1−イソキノリル、QがC2-8アルキレン基、R1が水
素原子またはアシル基、およびXが電子吸引基である化
合物が好ましい。さらに、Ar1およびAr2が、それぞ
れハロゲン原子またはハロゲン化されていてもよいC
1-6アルコキシ基でそれぞれ置換されていてもよいフェ
ニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−ピリジル、3
−ピリジル、4−ピリジル、2−キノリル、3−キノリ
ル、4−キノリル、5−キノリル、8−キノリル、2−
ベンゾチアゾリル、2−チエニル、2−チアゾリルまた
は1−イソキノリル、Qが直鎖状C4-6アルキレン基、
1が水素原子または式 −CO−R4、−CONH−R
4で表されるアシル基、 R4がそれぞれ置換基(例、ハ
ロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシな
ど)を有していてもよい(i)C1-6アルキル基、(ii)
6-14アリール基または(iii)単環性窒素含有芳香族
基、およびXがシアノ基である化合物が好ましい。
【0029】本発明の化合物(I)の好ましい具体例と
して、7−シアノ−7,7−ジフェニルヘプタノヒドロ
キサム酸、7,7−ビス(4−メトキシフェニル)−7
−シアノヘプタノヒドロキサム酸、7,7−ビス(4−
フルオロフェニル)−7−シアノヘプタノヒドロキサム
酸、O−プロピオニル−7−シアノ−7,7−ジフェニ
ルヘプタノヒドロキサム酸、O−プロピオニル−7,7
−ビス(4−メトキシフェニル)−7−シアノヘプタノ
ヒドロキサム酸、O−プロピオニル−7,7−ビス(4
−フルオロフェニル)−7−シアノヘプタノヒドロキサ
ム酸、O−ベンゾイル−7−シアノ−7,7−ジフェニ
ルヘプタノヒドロキサム酸、O−ベンゾイル−7,7−
ビス(4−メトキシフェニル)−7−シアノヘプタノヒ
ドロキサム酸、O−ベンゾイル−7,7−ビス(4−フ
ルオロフェニル)−7−シアノヘプタノヒドロキサム
酸、7−シアノ−7,7−ビス(4−エトキシフェニ
ル)ヘプタノヒドロキサム酸、7−シアノ−7,7−ビ
ス〔4−(2,2,2−トリフルオロエトキシフェニ
ル)〕ヘプタノヒドロキサム酸、または7−シアノ−7
−フェニル−7−(2−ピリジル)ヘプタノヒドロキサ
ム酸などがあげられる。
【0030】本発明の化合物(I)の塩としては、例え
ば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有
機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙
げられる。無機塩基との塩の好適な例としては、例えば
ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カル
シウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩などのアルカリ
土類金属塩;亜鉛、鉄、銅などの遷移金属との塩;なら
びにアルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられ
る。有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメ
チルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N′−ジベン
ジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。無機酸
との塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、
硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。有機酸と
の塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフル
オロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン
酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸など
との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例
としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチンなど
との塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例とし
ては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩
が挙げられる。中でも薬学的に許容しうる塩が好まし
い。例えば、アルカリ金属塩(例、ナトリウム塩,カリ
ウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム
塩,マグネシウム塩,バリウム塩など)または遷移金属
(例、亜鉛,鉄,銅など)との塩などの無機塩、アンモ
ニウム塩など、また、化合物(I)内に塩基性官能基を
有する場合には塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、臭化水素酸
塩などの無機塩または、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル
酸塩、コハク酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエン
スルホン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩などの有機塩が挙
げられる。
【0031】本発明の化合物(I)またはその塩(以
下、単に「化合物(I)」と略称する)の製造法につい
て以下に述べる。化合物(I)は、その対応するカルボ
ン酸化合物(II)から自体公知の方法、例えば特開平1
−104033号公報、パタイ(S.Patai)編の ザ
ケミストリー オブ アシド デリバティブ サプルメ
ントB(Supplement B. The chemistry of acid deriva
tives)2巻(John Wiley & Sons)849-873頁(1992)
に記載の方法に準じた方法等により得られる。
【化15】 例えば、化合物(II)はそのカルボキシル基の反応性誘
導体を経て、ヒドロキシルアミン類と塩基の存在下、0
ないし50℃、好ましくは室温(0ないし30℃)で、
10分ないし2時間程度反応させ、化合物(Ib)を得
る。該反応性誘導体としては、酸無水物、酸ハライド、
活性化エステルなどが挙げられる。ヒドロキシルアミン
類としては、式 NH2−OR1b(式中、R1bは水素原
子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)
で表される化合物またはその塩(例、塩酸塩等)等が用
いられる。ここで、R1bで示される「置換基を有してい
てもよい炭化水素基」は、R1で定義したものと同様の
ものである。該塩基としては、例えば炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素酸のアルカリ金属ま
たはアルカリ土類金属塩、例えば炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム等の炭酸のアルカリ金属またはアルカリ土類金
属塩、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化カルシウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属
の水酸化物等の無機塩基、例えばトリエチルアミン、ジ
イソプロピルエチルアミン等のアルキルアミン類等の有
機塩基などが挙げられる。ヒドロキシルアミン類の使用
量は、化合物(II)に対して当量以上、好ましくは約2
ないし5当量である。塩基の使用量は、用いるヒドロキ
シルアミンの2倍当量以上、好ましくは約4ないし10
当量である。この反応で用いる溶媒としては、該反応を
阻害しないものであればいずれでもよく、例えば水、ア
ルコール類(例、メタノール、エタノール、n−プロパ
ノール、イソプロパノール等)、ニトリル類(例、アセ
トニトリル等)、ハロゲン化炭化水素類(例、ジクロロ
メタン、クロロフォルム等)、エーテル類(例、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)があ
げられる。これらの溶媒は単独あるいは二種以上を混合
して用いてもよい。反応温度は、約0ないし50℃、好
ましくは室温である。反応時間は、約10分ないし2時
間である。
【0032】また、化合物(II)の低級アルキルエステ
ル体とヒドロキシルアミン類とを、塩基の存在下で反応
させて化合物(Ib)を得てもよい。この反応は、自体公
知の方法、例えば、新実験化学講座14巻、1227
頁、日本化学会編記載の方法等に従って行えばよい。該
ヒドロキシルアミン類としては、上記の式 NH2−O
1bで表される化合物またはその塩などがあげられる。
該塩基としては、例えばアルカリ金属またはアルカリ土
類金属の水素化物(例、水素化リチウム、水素化ナトリ
ウム、水素化カリウム、水素化カルシウムなど)、アル
カリ金属またはアルカリ土類金属のアミド類(例、リチ
ウムアミド、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピ
ルアミド、リチウムジシクロヘキシルアミド、リチウム
ヘキサメチルシラジド、ナトリウムヘキサメチルシラジ
ド、カリウムヘキサメチルシラジドなど)、アルカリ金
属またはアルカリ土類金属の低級アルコキシド(例、ナ
トリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム
t−ブトキシドなど)などの強塩基;例えばアルカリ金
属またはアルカリ土類金属の水酸化物(例、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化バリ
ウムなど)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭
酸塩(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウ
ムなど)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸
水素塩(例、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムな
ど)などの無機塩基;例えばトリエチルアミン、ジイソ
プロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ジメチ
ルアミノピリジン、DBU(1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕−7−ウンデセン)、DBN(1,5−ジ
アザビシクロ〔4.3.0〕ノン−5−エン)などのアミ
ン類あるいはピリジン、イミダゾール、2,6−ルチジ
ンなどの塩基性複素環化合物などの有機塩基等が挙げら
れる。このうち、アルカリ金属またはアルカリ土類金属
の低級アルコキシド(例、ナトリウムメトキシド、ナト
リウムエトキシド、カリウム t−ブトキシドなど)な
どの強塩基が好ましい。ヒドロキシルアミン類の使用量
は、該低級アルキルエステル体に対して当量以上、好ま
しくは約3ないし20当量である。塩基の使用量は、ヒ
ドロキシルアミン類より過剰であればよく、例えばヒド
ロキシルアミン類に対して約1.2ないし2当量であ
る。この反応に用いられる溶媒としては、該反応を阻害
しないものであればいずれでもよく、例えばアルコール
類(例、メタノール、エタノール、n−プロパノール、
イソプロパノール、tert−ブタノール、エチレングリコ
ール、sec−ブタノール等)、エーテル類(例、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)等が
あげられる。これらの溶媒は単独あるいは二種以上を適
当割合で混合して用いてもよい。反応温度は、約−20
℃ないし50℃、好ましくは室温である。反応時間は、
約1ないし18時間である。
【0033】R1bが水素の場合、化合物(Ib')を、自
体公知の方法に従ってアシル化反応またはアルキル化反
応に付して化合物(Ia)を得る。
【化16】 例えば化合物(Ib')と式 Y−R1a〔式中、Yは脱離
基を、R1aはアシル基または置換基を有していてもよい
炭化水素基を示す〕で表わされる化合物またはその塩と
を反応させ、化合物(Ia)を得る。ここで、Yで示さ
れる「脱離基」としては、例えばハロゲン原子(例、塩
素、臭素、ヨウ素等)、ハロゲン原子で1ないし3個置
換されていてもよいC1-4アルキルスルホニルオキシ基
(例、メタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンス
ルホニルオキシ等)、ハロゲン原子で1ないし4個置換
されていてもよいC6- 10アリールスルホニルオキシ基
(例、p−トルエンスルホニルオキシ、ベンゼンスルホ
ニルオキシ、p−ブロモベンゼンスルホニルオキシ、メ
シチレンスルホニルオキシ等)、C1-6アルコキシ基
(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシなど)、ハロゲン原子及びニトロ等から選
ばれた1ないし3個の置換基を有していてもよいC6-10
アリールオキシ基(例、フェノキシ、p−クロロフェノ
キシ、p−ニトロフェノキシ等)等が用いられる。R1a
で示される「アシル基」、「置換基を有していてもよい
炭化水素基」としては、R1で定義したものと同様のも
のがあげられる。
【0034】アシル化反応としては、自体公知の方法、
例えばジャーナル オブ オーガニック ケミストリー
(J.Org.Chem.)26巻,782頁,1961年に記載の方
法等に従って行えばよい。例えば、化合物(Ib')また
はその塩あるいはその反応性誘導体と式 Y−R1a'
(R1a’はアシル基を示す)で表される化合物またはそ
の塩とを塩基の存在下反応させる。該反応性誘導体とし
ては酸無水物、酸ハライド、活性化エステル、低級アル
キルエステルなどが挙げられる。該塩基としては、例え
ばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の
アルキルアミン類、ピリジンなどの含窒素芳香族複素環
類等があげられる。式 Y−R1a'で表される化合物ま
たはその塩の使用量は、化合物(Ib')に対して、約1
ないし1.2当量である。該塩基の使用量は、式 Y−
1a'で表される化合物に対して、約1ないし3当量で
ある。この反応に用いられる溶媒としては、該反応を阻
害しないものであればいずれでもよく、例えばニトリル
類(例、アセトニトリル等)、ハロゲン化炭化水素類
(例、ジクロロメタン、クロロホルム等)、エーテル類
(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、イソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタ
ン等)がなどがあげられる。反応温度は、約−20℃な
いし室温、好ましくは室温である。反応時間は、用いる
試薬類により適宜選択すればよく、例えば約0.2ない
し5時間である。また、化合物(Ib')および当量前後
の対応する有機酸(式 R1a−OH で表される化合
物)を不活性溶媒(例、ハロゲン化炭化水素類、アセト
ニトリル等)に溶かし、ジシクロヘキシルカルボジイミ
ドなどの脱水縮合剤を約1ないし1.5当量加えて反応
させてもよい。反応時間は約−20℃ないし室温、反応
時間は約6ないし12時間である。
【0035】カルバモイル化反応を行う場合は、前記ア
シル化反応とほぼ同様の反応条件により行えばよく、必
ずしも塩基を共存させる必要はない。アルキル化反応と
しては、自体公知の方法、例えばリチャード ラロック
(Richard C. Larock)著 コンプリヘンシブ オーガ
ニック トランスフォーメーション(Comprehensive Or
ganic Transformation)ブイシーエイチ パブリッシャ
ーズ インク社出版(VCH Publishers lnc.)など
に記載の方法あるいはそれに準じた方法を用いて、化合
物(Ib')から化合物(Ia)を得ればよい。化合物(I
I)は、自体公知の方法、例えば、前記の Bulletin de
la SocieteChimique France, 1345-1350頁、(1956)ま
たは同1314-1317頁、(1964)等に記載の方法またはそれ
に準じた方法により得られる。その具体例のひとつとし
て下記製造法が挙げられるが、この方法に限定されるわ
けではない。
【化17】 〔式中、R7は低級アルキルを、他の各記号は前記と同
意義を示す〕例えば、化合物(III)と化合物(IV)と
の置換反応を行い化合物(V)を得、次いで加水分解反
応に付すことにより化合物(II)を得ることができる。
該置換反応は、化合物(III)と化合物(IV)とを塩基
の存在下おこなえばよい。
【0036】塩基としては、前記の強塩基、無機塩基、
有機塩基等が用いられる。このうち好ましくは、強塩基
である。無機塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリ
ウムが好ましい。有機塩基としてはDBUが好ましい。
塩基の使用量は、化合物(III)に対して約1ないし5
当量、好ましくは約1ないし3当量である。化合物(I
V)の使用量は、化合物(III)に対して約1ないし3当
量である。この反応に用いられる溶媒としては、該反応
を阻害しないものであればよく、例えばアルコール類
(例、メタノール、エタノール等)、エーテル類(例、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジ
オキサン等)、ハロゲン化炭化水素類(例、ジクロロメ
タン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化
炭素等)、芳香族炭化水素類(例、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等)、ニトリル類(例、アセトニトリル
等)、酸アミド類(例、N,N−ジメチルホルムアミド
等)、ケトン類(例、アセトン、メチルエチルケトン
等)、スルホキシド類(例、ジメチルスルホキシド等)
などの単独あるいはこれらの二種以上の混合系があげら
れる。中でも、エーテル類(例、THF、ジエチルエー
テル等)、ニトリル類(例、アセトニトリル等)、酸ア
ミド類(例、N,N−ジメチルホルムアミド等)、ケト
ン類(例、アセトン等)などが好ましい。反応温度は約
0℃ないし100℃、好ましくは約10℃ないし50℃
である。反応時間は約5分ないし100時間、好ましく
は約1ないし5時間である。
【0037】化合物(V)の加水分解反応は、自体公知
の酸加水分解またはアルカリ加水分解により行うことが
できる。また、この加水分解工程は脱保護の工程を伴っ
てもよい。アルカリ加水分解の場合、化合物(V)を溶
媒(例、水、アルコール類、エーテル類の単独あるいは
これら二種以上の混合系)中、アルカリ(例えば、水酸
化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化バリウム等の無機塩基の水酸化物等)とを反応させ
る。該溶媒としては、水−メタノールの混合溶媒が好ま
しい。アルカリとしては、水酸化ナトリウムが好まし
い。アルカリの使用量は、化合物(V)に対して約2な
いし100当量、好ましくは約5ないし10当量であ
る。反応温度は約10℃ないし120℃、好ましくは約
50℃ないし120℃である。反応時間は約5分ないし
100時間、好ましくは約10ないし50時間である。
好ましい反応系としては、溶媒が水−メタノールの混合
溶媒、反応温度が約50℃ないし120℃、反応時間が
約10ないし50時間である。酸加水分解は、化合物
(V)を、過剰量の希塩酸単独あるいは希塩酸と酢酸と
の共存下、室温ないし120℃で、0.5ないし18時
間加熱撹拌すればよい。化合物(III)の多くは市販品
として容易に入手可能であり、また、自体公知の方法、
例えばケミカル アブストラクト、64巻、2026頁、1966
年 記載の方法等により容易に合成できる。さらに、Ar
1 およびAr2 のどちらかが2−ピリジル、2−ベンゾ
チアゾリル、2−キノリルまたは2−チアゾリルの場
合、それぞれ対応する、2−ブロモピリジン、2−クロ
ロベンゾチアゾール、2−クロロキノリルまたは2−ブ
ロモチアゾールなどと式 Ar3−CH2−X 〔式中、Ar3 は置換基を有していてもよい芳香族基、
Xは前記と同意義を示す〕で表される化合物とを塩基の
共存下に反応させることにより、化合物(III)とする
ことができる。
【0038】Ar3 で示される「置換基を有していても
よい芳香族基」としては、Ar1またはAr2で示される
「置換基を有していてもよい芳香族基」と同様のものが
等があげられる。塩基としては、例えば前記の強塩基な
どがあげられる。塩基の使用量は、化合物(V)に対し
て約1ないし5当量、好ましくは約1ないし3当量であ
る。反応に用いる溶媒としては、例えば前記のアルコー
ル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化
水素類、ニトリル類、酸アミド類、ケトン類、スルホキ
シド類などの単独あるいはこれらの二種以上の混合系が
あげられる。中でもTHF、エチルエーテル、アセトニ
トリル、N,N−ジメチルホルムアミドなどが好まし
い。反応温度は約0℃ないし100℃、好ましくは約1
0℃ないし50℃である。反応時間は約5分ないし10
0時間、好ましくは約1ないし5時間である。化合物
(IV)は、自体公知の方法、例えば前記の Bulletin de
la Societe Chimique France, 1345-1350頁(1956)等
に記載の方法またはそれに準じた方法により得られる。
前記本発明の各反応および原料化合物合成の各反応にお
いて、原料化合物が置換基としてアミノ基、カルボキシ
ル基、ヒドロキシル基を有する場合、これらの基にペプ
チド化学などで一般的に用いられるような保護基が導入
されていてもよく、反応後に必要に応じて保護基を除去
することにより目的化合物を得ることができる。
【0039】アミノ基の保護基としては、例えばC1-6
アルキル−カルボニル基(例、アセチル、プロピオニ
ル、ブチルカルボニルなど)、ホルミル基、C1-6アル
コキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エト
キシカルボニルなど)、ベンゾイル基、C7-10アラルキ
ルカルボニル基(例、ベンジルカルボニルなど)、トリ
チル基、フタロイル基、N,N−ジメチルアミノメチレ
ン基などが用いられる。これらの基は、1ないし3個の
ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
ど)、ニトロ基などで置換されていてもよい。カルボキ
シル基の保護基としては、例えばC1-6アルキル基
(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、
ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル基、トリチル
基、シリル基などが用いられる。これらの基は、1ない
し3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素など)、C1-6アルキル−カルボニル基(例、アセチ
ル、プロピオニル、ブチルカルボニルなど)、ホルミル
基、ニトロ基などで置換されていてもよい。ヒドロキシ
ル基の保護基としては、例えばC1-6アルキル基(例、
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、tert−ブチルなど)、フェニル基、C7-10アラルキ
ル基(例、ベンジルなど)、C1-6アルキル−カルボニ
ル基(例、アセチル、プロピオニル、ブチルカルボニル
など)、ホルミル基、ベンゾイル基、C7-10アラルキル
−カルボニル基(例、ベンジルカルボニルなど)、テト
ラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、シリル
基などが用いられる。これらの基は、1ないし3個のハ
ロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、
1-6アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル
など)、フェニル基、C7-10アラルキル基(例、ベンジ
ルなど)、ニトロ基などで置換されていてもよい。ま
た、これらの保護基の除去方法としては、自体公知また
はそれに準じる方法が用いられるが、例えば酸、塩基、
還元、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−
メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルア
ンモニウムフルオリド、酢酸パラジウムなどを使用する
方法などが用いられる。
【0040】本発明の化合物(I)は、公知の手段、例
えば溶媒抽出、液性変換、転溶、晶出、再結晶、クロマ
トグラフィーなどによって単離精製することができる。
また、本発明の化合物(I)の原料化合物またはその塩
は、前記と同様の公知の手段などによって単離精製する
ことができるが、単離することなくそのまま反応混合物
として次の工程の原料として供されてもよい。本発明の
化合物(I)が、光学異性体、立体異性体、位置異性
体、回転異性体を含有する場合には、これらも本発明の
化合物として含有されるとともに、自体公知の合成手
法、分離手法によりそれぞれを単品として得ることがで
きる。例えば、本発明の化合物に光学異性体が存在する
場合には、該化合物から分割された光学異性体も本発明
に包含される。光学異性体は自体公知の方法により製造
することができる。具体的には、光学活性な合成中間体
を用いる、または、最終物のラセミ体の混合物を常法に
従って光学分割することにより光学異性体を得る。光学
分割法としては、自体公知の方法、例えば分別再結晶
法、キラルカラム法、ジアステレオマー法等が用いられ
る。 1)分別再結晶法 ラセミ体と光学活性な化合物とで塩を形成させ、これを
分別再結晶法によって分離し、所望により、中和工程を
経てフリーの光学異性体を得る方法。 2)キラルカラム法 ラセミ体またはその塩を光学異性体分離用カラム(キラ
ルカラム)にかけて分離する方法。例えば液体クロマト
グラフィの場合、ENANTIO−OVM(トーソー社
製)などのキラルカラムに光学異性体の混合物を添加
し、水、種々の緩衝液(例、リン酸緩衝液)、有機溶媒
(例、エタノール、メタノール、アセトニトリル)を単
独あるいは混合した溶液として展開させることにより、
光学異性体を分離する。また、例えばガスクロマトグラ
フィーの場合、CP−Chirasil−DeX CB(ジーエ
ルサイエンス社製)などのキラルカラムを使用して分離
する。 3)ジアステレオマー法 ラセミ体の混合物を光学活性な試薬と化学反応によって
ジアステレオマーの混合物とし、これを通常の分離手段
(例えば、分別再結晶、クロマトグラフィ法等)などを
経て単一物質とした後、加水分解反応などの化学的な処
理により光学活性な試薬部位を切り離すことにより光学
異性体を得る方法。例えば、本発明の化合物が分子内に
水酸基または1,2級アミノ基を有する場合、該化合物
と光学活性な有機酸(例えば、MPTA〔α−メトキシ
−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸〕、(−)
−メントキシ酢酸等)などとを縮合反応に付すことによ
り、それぞれエステル体またはアミド体のジアステレオ
マーが得られる。一方、本発明の化合物がカルボン酸基
を有する場合、該化合物と光学活性アミンまたはアルコ
ール試薬とを縮合反応に付すことにより、それぞれアミ
ド体またはエステル体のジアステレオマーが得られる。
分離されたジアステレオマーは、酸加水分解あるいは塩
基性加水分解反応に付すことにより、元の化合物の光学
異性体に変換される。
【0041】本発明の化合物(I)は、優れた作用、例
えば大脳における神経細胞変性抑制作用、脳組織破壊抑
制作用、さらにヒトマクロファージ系細胞および大脳細
胞におけるサイトカイン(例、IL−1β、TNFαな
ど)の産生抑制作用等を有しているため、哺乳動物
(例、人、馬、牛、犬、猫、ラット、マウス、サル等)
における神経変性抑制剤として有用であり、例えば神経
変性による機能障害、神経変性疾患(例、アルツハイマ
ー病、パーキンソン病、ダウン症、ピック病、クロイツ
フェルト−ヤコブ病、多発性硬化症、Borna 病などの細
菌性あるいはウイルス性髄膜炎、ワクチン接種後脳炎、
AIDS脳症など)、脳機能障害(例、脳梗塞、脳出
血、クモ膜下出血、外傷など)などの治療・予防あるい
は予後の改善に有用である。また、本発明の化合物
(I)は、上記哺乳動物のサイトカイン由来の全身倦
怠、発熱、睡眠、頭痛、関節痛、食欲低下などの症状、
うつ病などの精神症状に対しても有効である。本発明の
化合物(I)は、毒性が低く、そのままあるいは自体公
知の方法に従って、薬理学的に許容される担体を混合し
た医薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティ
ング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、(ソフト
カプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤などと
して、経口的または非経口的(例、局所、直腸、静脈投
与等)に安全に投与することができる。化合物(I)ま
たはその塩の本発明製剤中の含有量は、製剤全体の0.
1ないし100重量%である。該投与量は、投与対象、
投与ルート、疾患などによっても異なるが、例えばウィ
ルス性髄膜炎治療薬として、成人(60kg)に対し、経
口剤として1日あたり有効成分として約0.1ないし5
00mg、好ましくは約1ないし100mg、さらに好まし
くは約5ないし100mgであって、1日1ないし数回に
分けて投与することができる。
【0042】本発明製剤の製造に用いられてもよい薬理
学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の
各種有機あるいは無機担体物質があげられ、例えば固形
製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製
剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩
衝剤、無痛化剤などがあげられる。また、必要に応じ
て、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤
剤などの添加物を用いることもできる。賦形剤として
は、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、
コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸など
が挙げられる。滑沢剤としては、例えばステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイ
ドシリカなどが挙げられる。結合剤としては、例えば結
晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリ
ン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デンプ
ン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロースナトリウムなどが挙げられる。崩壊剤
としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカ
ルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナト
リウム、L−ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げ
られる。溶剤としては、例えば注射用水、アルコール、
プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモ
ロコシ油などが挙げられる。溶解補助剤としては、例え
ばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D
−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリ
スアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミ
ン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げら
れる。懸濁化剤としては、例えばステアリルトリエタノ
ールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノ
プロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化
ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン、などの
界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、
メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
スなどの親水性高分子などが挙げられる。等張化剤とし
ては、例えばブドウ糖、 D−ソルビトール、塩化ナト
リウム、グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられ
る。緩衝剤としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸
塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。無痛化
剤としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられ
る。防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステ
ル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネ
チルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げ
られる。抗酸化剤としては、例えば亜硫酸塩、アスコル
ビン酸などが挙げられる。
【0043】
【発明の実施の形態】本発明は、さらに以下の参考例、
実施例、実験例によって詳しく説明されるが、これらの
例は単なる実施であって、本発明を限定するものではな
く、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させても
よい。以下の参考例、実施例中の「室温」は、0ないし
30℃を示し、有機溶媒の乾燥には無水硫酸マグネシウ
ムまたは無水硫酸ナトリウムを用いた。%は特記しない
限り重量パーセントを意味する。その他の本文中で用い
られている略号は下記の意味を示す。 s : シングレット(singlet) d : ダブレット(doublet) t : トリプレット(triplet) q : クァルテット(quartet) m : マルチプレット(multiplet) br : ブロード(broad) J : カップリング定数(coupling constant) Hz : ヘルツ(Herz) CDCl3 : 重クロロホルム THF : テトラヒドロフラン DMF : N,N−ジメチルホルムアミド DMSO : ジメチルスルホキシド1 H−NMR: プロトン核磁気共鳴 (通常、CDCl3 中フリー体で測定した。)
【0044】
【実施例】
参考例1 2−(p−フルオロフェニル)フェニルアセトニトリル p−フルオロマンデロニトリル(45g)のベンゼン
(90g)溶液を、5−10℃撹拌下、硫酸(85ml)
に少量ずつ加えた。滴下終了後、混合物をさらに30分
撹拌した。反応液を水(500ml)に加え、酢酸エチル
(300ml×2)で抽出した。抽出液を水洗、無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、濃縮し標題化合物(59.5g)
を無色油状物として得た。 参考例2 2−(2−メトキシフェニル)フェニルアセトニトリル 参考例1と同様にして、2−(2−メトキシフェニル)
フェニルアセトニトリルを得た。 参考例3 2,2−ビス(4−メトキシフェニル)アセトニトリル 参考例1と同様にして、2,2−ビス(4−メトキシフ
ェニル)アセトニトリルを得た。 参考例4 2−(4−メトキシフェニル)−2−(2−ナフチル)
アセトニトリル 参考例1と同様にして、2−(4−メトキシフェニル)
−2−(2−ナフチル)アセトニトリルを得た。
【0045】参考例5 2−(2−ピリジル)フェニルアセトニトリル ベンジルシアニド(12.33g)のテトラヒドロフラ
ン(85ml)溶液に、アルゴン気流下−70℃で1.6
M n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(65ml)を滴
下した。滴下終了後、混合物を−50℃で30分撹拌し
た。その後2−ブロモピリジン(9.7ml)を滴下し、
反応温度を0℃まで徐々に昇温した。15分後反応混合
物に飽和塩化アンモニウム溶液を加え、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
濃縮乾固した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製し、標題化合物(6.59g)を得
た。 参考例6 2−(2−ベンゾチアゾリル)フェニルアセトニトリル ヘキサンで洗われた35%水素化カリウム(1.12
g)をテトラヒドロフラン(20ml)中に懸濁した後、
氷冷撹拌下、フェニルアセトニトリル(1g)を滴下し
た。10分間撹拌した後、2−クロロベンゾチアゾール
(1.45g)を加え、さらに15分間撹拌した。反応
混合物を氷と飽和塩化アンモニウム水溶液中にあけ、有
機層を酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、濃縮乾固した。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合
物(1.14g)を得た。
【0046】参考例7 2−(2−キノリル)フェニルアセトニトリル 参考例6と同様にして、2−(2−キノリル)フェニル
アセトニトリルを得た。〔表1〕に、参考例1〜7で得
られた化合物のそれぞれの構造式、NMRスペクトルを
示す。
【表1】
【0047】参考例8 7,7−ビス(4−メトキシフェニル)−7−シアノヘ
プタン酸エチル ビス(4−メトキシフェニル)アセトニトリル(1.0
g,4mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)
溶液に、60%油性水素化ナトリウム(0.24g,6m
mol)を氷冷撹拌下加えそのまま30分間撹拌した。6
−ブロモヘキサン酸エチル(0.89g,4mmol)を氷
冷撹拌下加え室温で2時間撹拌した後、飽和塩化アンモ
ニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を
水、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。減圧下溶媒を留去し得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル
(4:1)で溶出し標題化合物を1.1g得た。
【0048】参考例9 6−シアノ−6,6−ジフェニルヘキサン酸エチル 参考例8と同様にして、6−シアノ−6,6−ジフェニ
ルヘキサン酸エチルを得た。 参考例10 7−シアノ−7,7−ジフェニルヘプタン酸エチル 参考例8と同様にして、7−シアノ−7,7−ジフェニ
ルヘプタン酸エチルを得た。 参考例11 7−シアノ−7−(4−フルオロフェニル)−7−フェ
ニルヘプタン酸エチル参考例8と同様にして、7−シア
ノ−7−(4−フルオロフェニル)−7−フェニルヘプ
タン酸エチルを得た。
【0049】参考例12 7−シアノ−7−(2−メトキシフェニル)−7−フェ
ニルヘプタン酸エチル参考例8と同様にして、7−シア
ノ−7−(2−メトキシフェニル)−7−フェニルヘプ
タン酸エチルを得た。 参考例13 7−シアノ−7−(4−メトキシフェニル)−7−(2
−ナフチル)ヘプタン酸エチル 参考例8と同様にして、7−シアノ−7−(4−メトキ
シフェニル)−7−(2−ナフチル)ヘプタン酸エチル
を得た。 参考例14 2,2−ジフェニルスベリン酸ジエチル 参考例8と同様にして、2,2−ジフェニルスベリン酸
ジエチルを得た。 参考例15 6−シアノ−6−フェニル−6−(2−ピリジル)ヘキ
サン酸エチル 参考例8と同様にして、6−シアノ−6−フェニル−6
−(2−ピリジル)ヘキサン酸エチルを得た。
【0050】参考例16 7−シアノ−7−フェニル−7−(2−ピリジル)ヘプ
タン酸エチル 参考例8と同様にして、7−シアノ−7−フェニル−7
−(2−ピリジル)ヘプタン酸エチルを得た。 参考例17 6−(2−ベンゾチアゾリル)−6−シアノ−6−フェ
ニルヘキサン酸エチル参考例8と同様にして、6−(2
−ベンゾチアゾリル)−6−シアノ−6−フェニルヘキ
サン酸エチルを得た。 参考例18 7−(2−ベンゾチアゾリル)−7−シアノ−7−フェ
ニルヘプタン酸エチル参考例8と同様にして、7−(2
−ベンゾチアゾリル)−7−シアノ−7−フェニルヘプ
タン酸エチルを得た。 参考例19 7−シアノ−7−フェニル−7−(2−キノリル)ヘプ
タン酸エチル 参考例8と同様にして、7−シアノ−7−フェニル−7
−(2−キノリル)ヘプタン酸エチルを得た。〔表2〕
および〔表3〕に、参考例8〜19で得られた化合物の
それぞれの構造式、NMRスペクトルを示す。
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】参考例20 2,2−ビス(4−メチルフェニル)アセトニトリル 参考例1と同様にして、2,2−ビス(4−メチルフェ
ニル)アセトニトリルを得た。 参考例21 2,2−ビス(4−フルオロフェニル)アセトニトリル 参考例1と同様にして、2,2−ビス(4−フルオロフ
ェニル)アセトニトリルを得た。 参考例22 2−(2−チアゾリル)−2−フェニルアセトニトリル 参考例5と同様にして、2−(2−チアゾリル)フェニ
ルアセトニトリルを得た。 参考例23 2−(2−キノリル)−2−(4−メトキシフェニル)
アセトニトリル参考例5と同様にして、2−(2−キノ
リル)−2−(4−メトキシフェニル)アセトニトリル
を得た。
【0054】参考例24 2−(2−キノリル)−2−(2−ナフチル)アセトニ
トリル 参考例5と同様にして、2−(2−キノリル)−2−
(2−ナフチル)アセトニトリルを得た。 参考例25 2−(2−キノリル)−2−(2−チエニル)アセトニ
トリル 参考例5と同様にして、2−(2−キノリル)−2−
(2−チエニル)アセトニトリルを得た。〔表4〕に、
参考例20〜25で得られた化合物のそれぞれの構造
式、NMRスペクトルを示す。
【0055】
【表4】 参考例26 7−シアノ−7−フェニル−7−(2−チアゾリル)ヘ
プタン酸エチル 参考例8と同様にして、7−シアノ−7−フェニル−7
−(2−チアゾリル)ヘプタン酸エチルを得た。
【0056】参考例27 7−シアノ−7−(4−メトキシフェニル)−7−(2
−キノリル)ヘプタン酸エチル 参考例8と同様にして、7−シアノ−7−(4−メトキ
シフェニル)−7−(2−キノリル)ヘプタン酸エチル
を得た。 参考例28 7−シアノ−7−(2−ナフチル)−7−(2−キノリ
ル)ヘプタン酸エチル参考例8と同様にして、7−シア
ノ−7−(2−ナフチル)−7−(2−キノリル)ヘプ
タン酸エチルを得た。 参考例29 7−シアノ−7−(2−キノリル)−7−(2−チエニ
ル)ヘプタン酸エチル参考例8と同様にして、7−シア
ノ−7−(2−キノリル)−7−(2−チエニル)ヘプ
タン酸エチルを得た。
【0057】参考例30 8−シアノ−8,8−ジフェニルオクタン酸エチル 参考例8と同様にして、8−シアノ−8,8−ジフェニ
ルオクタン酸エチルを得た。 参考例31 8−シアノ−8,8−ビス(4−メトキシフェニル)オ
クタン酸エチル 参考例8と同様にして、8−シアノ−8,8−ビス(4
−メトキシフェニル)オクタン酸エチルを得た。 参考例32 7−シアノ−7,7−ビス(4−メチルフェニル)ヘプ
タン酸エチル 参考例8と同様にして、7−シアノ−7,7−ビス(4
−メチルフェニル)ヘプタン酸エチルを得た。 参考例33 参考例8と同様にして、7−シアノ−7,7−ビス(4
−フルオロフェニル)ヘプタン酸エチルを得た。
【0058】参考例34 7−シアノ−7,7−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘ
プタン酸エチル 7−シアノ−7,7−ビス(4−メトキシフェニル)ヘ
プタン酸エチル(2.0g, 5mmol)のジクロロメタン
(20ml)溶液に、 三臭化ホウ素(5.07g,20mmo
l)のジクロロメタン(15ml)溶液を、 −70℃に冷
却撹拌下滴下した。反応液を2時間かけて5℃まで昇温
し、 氷水に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧
下溶媒を留去し、 得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、 ヘキサン−酢酸エチル(2:
1)で溶出し、 標題化合物(1.7g)を得た。 参考例35 7−シアノ−7,7−ビス(4−エトキシフェニル)ヘ
プタン酸エチル 7−シアノ−7,7−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
ヘプタン酸エチル(1.7g,4.6mmol)のN,N−ジ
メチルホルムアミド(20ml)溶液に、 炭酸カリウム
(2.1g, 15.2mmol)を加え、 ヨウ化エチル(1.
97g, 12.6mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド
(3ml)溶液を加え、 45℃で3時間撹拌した。水を加
え酢酸エチルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。 減圧下溶媒を留去
し、 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、 ヘキサン−酢酸エチル(4:1)で溶出し、
標題化合物(1.9g)を得た。
【0059】参考例36 7−シアノ−7,7−ビス(4−イソプロポキシフェニ
ル)ヘプタン酸エチル 参考例35と同様にして、7−シアノ−7,7−ビス
(4−イソプロポキシフェニル)ヘプタン酸エチルを得
た。 参考例37 7−シアノ−7,7−ビス〔4−(2,2,2−トリフル
オロエトキシ)フェニル〕ヘプタン酸エチル 参考例35と同様にして、7−シアノ−7,7−ビス
〔4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル〕
ヘプタン酸エチルを得た。
【0060】参考例38 (4−シアノ−4,4−ジフェニルブチルチオ)酢酸エ
チル 1)4−シアノ−4,4−ジフェニルブタン−1−オル 4−シアノ−4,4−ジフェニルブタン酸エチル(3.0
g,10.2mmol)のエタノール(50ml)溶液に、 1
規定水酸化ナトリウム水溶液(30ml)を加え室温で2
時間撹拌した。 減圧下溶媒を留去し、 残渣に1規定塩酸
を加え酸性とし、酢酸エチルで抽出した。 有機層を飽和
食塩水で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減
圧下溶媒を留去した。 残渣をTHF(15ml)に溶解
し、 水素化ホウ素ナトリウム(0.77g, 20.4mmo
l)のTHF(15ml)懸濁液に氷冷撹拌下、滴下した。
1時間後、同温度でヨウ素(1.30g, 5.1mmol)
のTHF(15ml)溶液を滴下した。 30分間撹拌後、
室温で2時間撹拌した後、水を加え、酢酸エチルで抽出
した。 有機層を飽和食塩水、希チオ硫酸ナトリウム水溶
液で洗浄後、 無水硫酸ナトリウムで乾燥した。 減圧下溶
媒を留去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、 ヘキサン−酢酸エチル(1:1)で溶
出し,標題化合物(1.8g)を得た。1 H-NMR(δ,CDCl3):1,53-1.83(3H, m), 2.40-2.58(2
H, m), 3.70(2H, t), 7.22-7.46(10H, m)
【0061】2)4−シアノ−4,4−ジフェニルヨー
ドブタン 4−シアノ−4,4−ジフェニルブタン−1−オル(2.
2g,8.7mmol)とピリジン(2.69ml, 33mmol)
のアセトニトリル(20ml)溶液に塩化p−トルエンス
ルホニル(1.66g, 8.7mmol)を加え、4−ジメチ
ルアミノピリジン(触媒量)を加え室温で2時間撹拌し
た。 酢酸エチルを加え、 1規定塩酸、飽和食塩水で洗浄
し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥した。 減圧下溶媒を留去
し、得られた残渣をアセトン(30ml)に溶解し、 ヨウ
化ナトリウム(1.96g, 13mmol)を加え、1時間
加熱還流した。 減圧下溶媒を留去し、水を加え酢酸エチ
ルで抽出した。 有機層を飽和食塩水、希チオ硫酸ナトリ
ウム水溶液で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
減圧下溶媒を留去し、 得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付し、 酢酸エチルで溶出し、 標題
化合物(1.3g)を得た。1 H-NMR(δ,CDCl3):1.86-2.04(2H, m), 2.46-2.59(2
H, m), 3.21(2H, t), 7.25-7.46(10H, m)
【0062】3)(4−シアノ−4,4−ジフェニルブ
チルチオ)酢酸エチル 4−シアノ−4,4−ジフェニルヨードブタン(0.4
g,1.1mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4m
l)溶液に、炭酸カリウム(0.31g, 2.2mmol)、
チオグリコール酸エチル(0.14g, 1.2mmol)を加
え、 室温で15時間撹拌した。 水を加え、酢酸エチルで
抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。 減圧下溶媒を留去し残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、 ヘキサン−酢酸エ
チル(4:1)で溶出し、 標題化合物(0.22g)を
得た。 〔表5〕、〔表6〕および〔表7〕に、参考例26〜3
8で得られた化合物のそれぞれの構造式、NMRスペク
トルを示す。
【0063】
【表5】
【0064】
【表6】
【0065】
【表7】
【0066】実施例1 7−シアノ−7,7−ジフェニルヘプタノヒドロキサム
酸(化合物1) 塩酸ヒドロキシルアミン(38.5g,0.55mol)の
メタノール(300ml)溶液に、28%ナトリウムメチ
ラートのメタノール溶液(165ml,0.83mol)を加
えて調製した液に、氷冷撹拌下7−シアノ−7,7−ジ
フェニルヘプタン酸エチル(18.7g,0.055mo
l)のメタノール(50ml)溶液を加えそのまま1.5時
間撹拌した。反応終了後、1規定塩酸を加え酸性にした
後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で
洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を
留去し得られた残渣を、酢酸エチル−ヘキサンから結晶
化させ標題化合物を15.2g得た。
【0067】実施例2 実施例1と同様にして以下の化合物2〜12を得た。 化合物2:6−シアノ−6,6−ジフェニルヘキサノヒ
ドロキサム酸 化合物3:7−シアノ−7−(4−フルオロフェニル)
−7−フェニルヘプタノヒドロキサム酸 化合物4:7−シアノ−7−(2−メトキシフェニル)
−7−フェニルヘプタノヒドロキサム酸 化合物5:7,7−ビス(4−メトキシフェニル)−7
−シアノヘプタノヒドロキサム酸 化合物6:7−シアノ−7−(4−メトキシフェニル)
−7−(2−ナフチル)ヘプタノヒドロキサム酸 化合物7:7,7−ジフェニル−7−エトキシカルボニ
ルヘプタノヒドロキサム酸 化合物8:6−シアノ−6−フェニル−6−(2−ピリ
ジル)ヘキサノヒドロキサム酸 化合物9:7−シアノ−7−フェニル−7−(2−ピリ
ジル)ヘプタノヒドロキサム酸 化合物10:6−(2−ベンゾチアゾリル)−6−シア
ノ−6−フェニルヘキサノヒドロキサム酸 化合物11:7−(2−ベンゾチアゾリル)−7−シア
ノ−7−フェニルヘプタノヒドロキサム酸 化合物12:7−シアノ−7−フェニル−7−(2−キ
ノリル)ヘプタノヒドロキサム酸
【0068】実施例3 O−プロピオニル−7−シアノ−7,7−ジフェニルヘ
プタノヒドロキサム酸 (化合物13)7−シアノ−7,7−ジフェニルヘプタ
ノヒドロキサム酸(4.0g,12.4mmol)、トリエチ
ルアミン(2.5g,25mmol)のテトラヒドロフラン
(80ml)溶液に、プロピオン酸クロリド(1.15
g,12.4mmol)を氷冷撹拌下加えそのまま30分間
撹拌した。反応終了後、反応液を減圧下濃縮し得られた
残渣を酢酸エチルに溶かし、0.5規定塩酸、飽和食塩
水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒
を留去し得られた残渣を酢酸エチルーヘキサンから結晶
化させ標題化合物を4.2g得た。
【0069】実施例4 実施例3と同様に以下の化合物14〜21を得た。 化合物14:O−ベンゾイル−7−シアノ−7,7−ジ
フェニルヘプタノヒドロキサム酸 化合物15:O−プロピオニル−7−シアノ−7−(4
−フルオロフェニル)−7−フェニルヘプタノヒドロキ
サム酸 化合物16:O−プロピオニル−7,7−ジフェニル−
7−エトキシカルボニルヘプタノヒドロキサム酸 化合物17:O−ベンゾイル−7,7−ジフェニル−7
−エトキシカルボニルヘプタノヒドロキサム酸 化合物18:O−プロピオニル−7−シアノ−7−フェ
ニル−7−(2−ピリジル)ヘプタノヒドロキサム酸 化合物19:O−ベンゾイル−7−シアノ−7−フェニ
ル−7−(2−ピリジル)ヘプタノヒドロキサム酸 化合物20:O−プロピオニル−7−シアノ−7−フェ
ニル−7−(2−キノリル)ヘプタノヒドロキサム酸 化合物21:O−ベンゾイル−7−シアノ−7−フェニ
ル−7−(2−キノリル)ヘプタノヒドロキサム酸
【0070】実施例5 O−エチルカルバモイル−7−シアノ−7,7−ジフェ
ニルヘプタノヒドロキサム酸(化合物22) 7−シアノ−7,7−ジフェニルヘプタノヒドロキサム
酸(0.32g,1mmol)のテトラヒドロフラン(5m
l)溶液に、エチルイソシアネート(0.07g,1.0
5mmol)を室温撹拌下加えそのまま2時間撹拌した。反
応終了後、反応液を減圧下濃縮し得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸
エチル(1:1)で溶出し標題化合物を0.2g得た。 実施例6 実施例5と同様にして以下の化合物23、24を得た。 化合物23:O−フェニルカルバモイル−7−シアノ−
7,7−ジフェニルヘプタノヒドロキサム酸 化合物24:O−エチルカルバモイル−7,7−ジフェ
ニル−7−エトキシカルボニルヘプタノヒドロキサム酸
【0071】実施例7 1)実施例1と同様にして以下の化合物25〜37を得
た。(化合物名後の括弧内は原料化合物を表す。) 化合物25:7−シアノ−7−フェニル−7−(2−チ
アゾリル)ヘプタノヒドロキサム酸(原料化合物:参考
例26) 化合物26:7−シアノ−7−(4−メトキシフェニ
ル)−7−(2−キノリル)ヘプタノヒドロキサム酸
(原料化合物:参考例27) 化合物27:7−シアノ−7−(2−ナフチル)−7−
(2−キノリル)ヘプタノヒドロキサム酸(原料化合
物:参考例28) 化合物28:7−シアノ−7−(2−キノリル)−7−
(2−チエニル)ヘプタノヒドロキサム酸(原料化合
物:参考例29) 化合物29:8−シアノ−8,8−ジフェニルオクタノ
ヒドロキサム酸(原料化合物:参考例30) 化合物30:8−シアノ−8,8−ビス(4−メトキシ
フェニル)オクタノヒドロキサム酸(原料化合物:参考
例31) 化合物31: 7−シアノ−7,7−ビス(4−メチルフ
ェニル)ヘプタノヒドロキサム酸(原料化合物:参考例
32) 化合物32:7−シアノ−7,7−ビス(4−フルオロ
フェニル)ヘプタノヒドロキサム酸(原料化合物:参考
例33) 化合物33:7−シアノ−7,7−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ヘプタノヒドロキサム酸(原料化合物:参
考例34) 化合物34:7−シアノ−7,7−ビス(4−エトキシ
フェニル)ヘプタノヒドロキサム酸(原料化合物:参考
例35) 化合物35:7−シアノ−7,7−ビス(4−イソプロ
ポキシフェニル)ヘプタノヒドロキサム酸(原料化合
物:参考例36) 化合物36:7−シアノ−7,7−ビス〔4−(2,2,
2−トリフルオロエトキシ)フェニル〕ヘプタノヒドロ
キサム酸(原料化合物:参考例37) 化合物37:4−シアノ−4,4−ジフェニルブチルチ
オアセトヒドロキサム酸(原料化合物:参考例38)
【0072】2)化合物32:7−シアノ−7,7−ビ
ス(4−フルオロフェニル)ヘプタノヒドロキサム酸 7−シアノ−7,7−ビス(4−フルオロフェニル)ヘ
プタン酸エチル(18.5g)のメタノール溶液(10
0ml)をヒドロキシルアミン塩酸塩(34.61g)と2
8%ナトリウムメチラート(150ml)のメタノール溶
液(225ml)に加え、2時間室温で撹拌した。反応液
に1N塩酸を加えて、pH2とし、酢酸エチルで抽出し
た。有機層は飽和食塩水で洗い、乾燥後減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、 酢
酸エチル(1:2)で溶出し、ヘキサン/酢酸エチルか
ら再結晶して標題化合物(15.3g)を得た。 3)化合物34:7−シアノ−7,7−ビス(4−エト
キシフェニル)ヘプタノヒドロキサム酸(参考例35) 参考例35で得られた7−シアノ−7,7−ビス(4−
エトキシフェニル)ヘプタン酸エチル(2.3g)のメ
タノール溶液(50ml)をヒドロキシルアミン塩酸塩
(3.51g)と28%ナトリウムメチラート(16m
l)のメタノール溶液(50ml)に加え、2時間室温で
撹拌した。反応液に1N塩酸を加えて、pH2とし、酢
酸エチルで抽出した。有機層は飽和食塩水で洗い、乾燥
後減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付し、 酢酸エチルで溶出し、標題化合物(1.6
7g)を得た。 4)化合物36:7−シアノ−7,7−ビス〔4−(2,
2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル〕ヘプタノヒ
ドロキサム酸 7−シアノ−7,7−ビス〔4−(2,2,2−トリフル
オロエトキシ)フェニル〕ヘプタン酸エチル(1.5
g)のメタノール溶液をヒドロキシルアミン塩酸塩
(1.96g)と28%ナトリウムメチラート(11m
l)のメタノール溶液(50ml)に加え、2時間室温で
撹拌した。反応液に1N塩酸を加えて、pH2とし、酢
酸エチルで抽出した。有機層は飽和食塩水で洗い、乾燥
後減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付し、ヘキサン/酢酸エチル(1:2)で溶出
し、標題化合物(0.85g)を得た。
【0073】実施例8 実施例4と同様にして以下の化合物38〜55を得た。 化合物38:O−プロピオニル−7−シアノ−7−フェ
ニル−7−(2−チアゾリル)ヘプタノヒドロキサム酸 化合物39:O−ベンゾイル−7−シアノ−7−フェニ
ル−7−(2−チアゾリル)ヘプタノヒドロキサム酸 化合物40:O−プロピオニル−7−シアノ−7−(4
−メトキシフェニル)−7−(2−キノリル)ヘプタノ
ヒドロキサム酸 化合物41:O−ベンゾイル−7−シアノ−7−(4−
メトキシフェニル)−7−(2−キノリル)ヘプタノヒ
ドロキサム酸 化合物42:O−プロピオニル−7−シアノ−7−(2
−ナフチル)−7−(2−キノリル)ヘプタノヒドロキ
サム酸 化合物43:O−ベンゾイル−7−シアノ−7−(2−
ナフチル)−7−(2−キノリル)ヘプタノヒドロキサ
ム酸 化合物44:O−プロピオニル−7−シアノ−7−(2
−キノリル)−7−(2−チエニル)ヘプタノヒドロキ
サム酸 化合物45:O−ベンゾイル−7−シアノ−7−(2−
キノリル)−7−(2−チエニル)ヘプタノヒドロキサ
ム酸 化合物46:O−プロピオニル−8−シアノ−8,8−
ジフェニルオクタノヒドロキサム酸 化合物47:O−ベンゾイル−8−シアノ−8,8−ジ
フェニルオクタノヒドロキサム酸 化合物48:O−プロピオニル−7−シアノ−7,7−
ビス(4−メトキシフェニル)ヘプタノヒドロキサム酸 化合物49:O−ベンゾイル−7−シアノ−7,7−ビ
ス(4−メトキシフェニル)ヘプタノヒドロキサム酸 化合物50:O−ニコチノイル−7−シアノ−7,7−
ビス(4−メトキシフェニル)ヘプタノヒドロキサム酸 化合物51:O−(4−メトキシベンゾイル)−7−シ
アノ−7,7−ビス(4−メトキシフェニル)ヘプタノ
ヒドロキサム酸 化合物52:O−プロピオニル−7−シアノ−7,7−
ビス(4−メチルフェニル)ヘプタノヒドロキサム酸 化合物53:O−ベンゾイル−7−シアノ−7,7−ビ
ス(4−メチルフェニル)ヘプタノヒドロキサム酸 化合物54:O−プロピオニル−7−シアノ−7,7−
ビス(4−フルオロフェニル)ヘプタノヒドロキサム酸 化合物55:O−ベンゾイル7−シアノ−7,7−ビス
(4−フルオロフェニル)ヘプタノヒドロキサム酸
【0074】実施例9 実施例5と同様にして以下の化合物56を得た。 化合物56:O−カルバモイル−7−シアノ−7,7−
ビス(4−メトキシフェニル)ヘプタノヒドロキサム酸
【0075】実施例10 8,8,8−トリフェニルオクタノヒドロキサム酸(化合
物57) 1)3,3,3−トリフェニルプロパノール 3,3,3−トリフェニルプロピオン酸(15g)のエタ
ノール溶液(300ml)に氷冷下、塩化チオニール(5
ml)を滴下し、12時間還流した。冷却後反応液を減圧
濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶かし、水、飽和重曹水、
飽和食塩水で洗った。有機層は乾燥後、減圧濃縮し、残
渣をエーテル(50ml)に溶かし、氷冷下、水素化リチ
ウムアルミニウム(1.89g)のエーテル懸濁液(2
50ml)に滴下した。室温で1時間撹拌後、10%塩酸
で処理し、エーテルを加え、有機層を水洗、乾燥後、減
圧濃縮した(14.2g)。 2)3,3,3−トリフェニルプロパナル アルゴン雰囲気下、塩化オキザリル(12.5g)のT
HF溶液(510ml)に−70℃で、DMSO(10.
2g)のTHF溶液(34ml)を滴下した。10分間撹
拌後、3,3,3−トリフェニルプロパノール(14.2
g)を加え、−40℃で1時間撹拌後、トリエチルアミ
ン(36.4g)を加え、0℃にて20分間撹拌した。
酢酸エチルで希釈し、水、1N塩酸、飽和重曹水、飽和
食塩水で洗い、乾燥後減圧濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製後(ヘキサン:酢酸エ
チル=10:1)、ヘキサンから再結晶して標題化合物
を6.6g得た。 融点 100−103℃ 3)8,8,8−トリフェニルオクタ−5−エン酸エチル 氷冷下、60%油性水素化ナトリウム(1.68g)を
DMSO(42ml)に加え、75℃で1時間撹拌した。
4−カルボキシブチルトリフェニルスルホニウム ブロ
ミド(8.87g)のDMSO溶液(20ml)を加えて
15分間撹拌後、3,3,3−トリフェニルプロパナル
(2.86g)のDMSO溶液(5ml)を加えた。15
分間撹拌後、1N塩酸にあけ、酢酸エチルに溶かし、水
洗、乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製後(ヘキサン:酢酸エチル=
4:1)、エタノール(30ml)に溶かし、塩化チオニ
ール(5ml)を滴下し、12時間加熱還流した。冷却
後、減圧濃縮し、残渣を酢酸エチルで希釈し、水洗後、
減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製し(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)標題
化合物を6.6g得た。 4)8,8,8−トリフェニルオクタン酸エチル 8,8,8−トリフェニルオクタ−5−エン酸エチル(6
26mg)のエタノール溶液(6.3ml)に10%Pd−
炭素(188mg)を加え、常温常圧で6時間接触水素化
還元を行い、触媒をろ別後、減圧濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン:
酢酸エチル=10:1)標題化合物を620mg得た。1 N-NMR δ:1.33(3H,t), 1.00-1.30(8H,m), 2.23(3H,
t), 2.26-2.60(2H,m), 4.10(3H,q),7.13-7.30(15H,m) 5)8,8,8−トリフェニルオクタノヒドロキサム酸 8,8,8−トリフェニルオクタン酸エチル(3.35
g)にヒドロキシルアミンのエタノール溶液(1M溶
液;58.7ml)を加え、室温で3時間撹拌した。反応
液を減圧濃縮後、酢酸エチルに溶かし、1N塩酸、水で
洗い、乾燥後、減圧濃縮した。得られた粗結晶をヘキサ
ン/酢酸エチルから再結晶し、標題化合物を得た。 融点 121−122℃
【0076】実施例11 実施例2と同様にして、化合物54より以下の化合物5
8および59を得た。 化合物58:O−プロピル−8,8,8−トリフェニルオ
クタノヒドロキサム酸 融点 115−117℃ 化合物 59:O−ベンゾイル−8,8,8−トリフェニ
ルオクタノヒドロキサム酸 融点 123−124℃
【0077】実施例12 O−エチルカルバモイル−7−シアノ−7,7−〔4−
(エチルカルバモイルオキシ)フェニル〕ヘプタノヒド
ロキサム酸(化合物60) 7−シアノ−7,7−(4−ヒドロキシフェニル)ヘプ
タノヒドロキサム酸(0.41g)のTHF溶液(10m
l)にエチルイソシアネート(0.5g)を滴下した。室
温で2日間撹拌後、水と酢酸エチルを加えた。有機層は
飽和食塩で洗い、乾燥後減圧濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン:酢酸
エチル=2:1)、標題化合物を600mg得た。1 N-NMR δ:1.08(15H,m), 2.20-2.56(4H,m), 3.20-3.44
(6H,m), 4.97-5.10(2H,m), 5.40-5.55(1H,m), 7.12(4H,
d), 7.33(4H,d), 8.20-8.33(1H,m) 〔表8〕〜〔表20〕に化合物1〜56のそれぞれの構
造式、NMRスペクトルを示す。
【0078】
【表8】
【0079】
【表9】
【0080】
【表10】
【0081】
【表11】
【0082】
【表12】
【0083】
【表13】
【0084】
【表14】
【0085】
【表15】
【0086】
【表16】
【0087】
【表17】
【0088】
【表18】
【0089】
【表19】
【0090】
【表20】
【0091】 製剤例1 (1) 化合物32 50mg (2) ラクトース 34mg (3) トウモロコシ澱粉 10.6mg (4) トウモロコシ澱粉(のり状) 5mg (5) ステアリン酸マグネシウム 0.4mg (6) カルボキシメチルセルロースカルシウム 20mg 計 120mg 常法に従ってこれら(1)〜(6)を混合して錠剤機に
より打錠した。 製剤例2 (1) 化合物5 10.0g (2) 乳糖 60.0g (3) コーンスターチ 35.0g (4) ゼラチン 3.0g (5) ステアリン酸マグネシウム 2.0mg 化合物5 10.0g、乳糖60.0gおよびコーンスタ
ーチ35.0gの混合物を10重量%ゼラチン水溶液3
0ml(ゼラチンとして3.0g)を用い、1mmメッシュ
の篩を通して顆粒化した後、40℃で乾燥し再び篩過し
た。得られた顆粒をステアリン酸マグネシウム2.0g
と混合し、圧縮した。得られた中心錠を、蔗糖、二酸化
チタン、タルクおよびアラビアゴムの水懸濁液による糖
衣でコーティングした。コーティングが施された錠剤を
ミツロウで艶出して1000錠のコート錠を得た。
【0092】実験例1 リポポリサッカライド(LPS)により誘導されるラッ
ト大脳細胞混合培養系での細胞変性に対する抑制作用
(LIC アッセイ法) 以下の方法により、ラット大脳由来の混合細胞培養系
に、グリア細胞(アストロサイト、ミクログリア)を活
性化することが知られているLPSを添加することによ
り誘導される細胞変性を抑制する化合物をスクリーニン
グした。 〔実験方法〕 (1)新生仔ラット大脳細胞混合培養 新生仔Crj:CD(SD)ラット(1〜3日齢、日本チ
ャールズ・リバー(株))より脳を採取し、氷冷したD−
MEM/10%FCS(10%牛胎児血清、ペニシリ
ン:100units/mlおよびストレプトマイシン:10
0μg/mlを含むダルベッコウの細胞培養用基礎培地)
中に入れた。以下、次の手順で大脳細胞混合培養を開始
した。なお、メディウムは氷冷したD−MEM/10%
FCSを使用した。 1.採取した脳の大脳部分を取り、実体顕微鏡下で髄膜
を剥離した。 2.髄膜を剥離した脳をナイロンメッシュ(100〜2
00μm)の袋に入れ、セル・スクレイパー(商品名,
住友ベークライト(株))でこした。 3.氷冷したD−MEM/10%FCSで細胞を遠心に
て3度洗浄(1000rpm,8分)後、Cell Strainer
(40μm メッシュ、Falcon 2340)で細胞浮遊
液をこし、トリパンブルー法により生細胞数を数えた。 4.組織培養フラスコ(96穴マイクロプレート、Nun
c)に1×105 cells/100μl/well の細胞濃度
で各ウエルに撒いた。 5.1週間後に各ウエルに100μl のD−MEM/1
0%FCSを添加した。 6.さらに1〜2週間前後培養した後、以下の抑制作用
評価を行った。
【0093】(2)抑制作用評価方法 1.上記(1)のラット大脳細胞混合培養(開始2〜3
週間)後、96穴マイクロプレートの各ウエルの培地を
廃棄し、かわりに50μl のD−MEM/2%FCSを
添加した。 2.25μl のサンプルと25μl の適当濃度のLPS
(Difco社製、E.coli011:B4,Bacto)を各ウエ
ルに添加する。培地はD−MEM/2%FCSを使用し
た。 なお、サンプルは、以下の〔表21〕に示す化合物を用
いて、DMSOで10-2Mの溶液を作製し、D−MEM
/2%FCSで希釈してアッセイに用いた。 3.適当な日数(通常4〜5日)培養後、細胞変性の程
度を顕微鏡観察・MTT法により測定した。 (3)MTT〔3-(4,5-dimethylthiazol-2-yl)-2,5-dip
henyltetrazolium bromide〕法 リン酸緩衝生理食塩液に溶解したMTT(5mg/ml、シ
グマ社製)を各ウエルに10μl 添加した。4〜6時間
培養後(37℃,10%炭酸ガス気相下)、10%SD
Sを含む0.01N塩酸水溶液を各ウエルに100μl
添加し、生成したホルマザンを溶解する。完全に溶解さ
せた後、各ウエルの吸光度(波長540〜590nm)を
測定した。回復率を下式より算出し、回復率50%を与
える化合物の濃度をグラフにプロットすることにより、
ED50値を求めた。 回復率(%)=(C−B)×100/(A−B) 〔A:波長550nmでの培地のみのコントロールウエル
の吸光度 B:波長550nmでのLPS添加のウエルの吸光度 C:波長550nmでのLPSおよび化合物添加のウエル
の吸光度〕
【0094】〔実験結果〕結果を以下の〔表21〕に示
す。
【表21】化合物番号 ED 50値(μM) 化合物1 0.01 化合物3 0.01 化合物4 0.01 化合物11 0.01 化合物12 0.01 化合物13 0.01 化合物20 0.01化合物21 0.01 これより、本発明の化合物は、LPSにより惹起された
神経細胞変性ならびに細胞死を低濃度で抑制し、優れた
神経変性抑制作用を有することがわかる。
【0095】実験例2 LPS一側線条体注入ラットにおけるアポモルフィン誘
発旋回運動に対する抑制作用 〔実験方法〕実験には注入手術時の体重が250〜28
0gの Wistar 系雄性ラット(8−9週令,3例)を用
いた。動物は実験期間中12時間明暗周期(点灯時間:
7:00〜19:00)の恒温(24±1℃)、恒湿
(55±1%)の飼育室で、餌(日本クレア、CE−2
固形飼料)および水(水道水)の自由摂取下で群飼育し
た。ペントバルビタール(50mg/kg, i.p.)麻酔下、
ラット頭部を David Kopf社製小動物用脳定位装置に固
定し、Pellegrino & Cushman の脳図譜に従い、一側線
条体(A8.2、L2.8、H4.3)に30ゲージのス
テンレス注入針を刺入した。LPSの注入量は5μg と
して1μl のリン酸緩衝生理食塩水(PBS、pH7.
2)に溶解し、0.2μl/min の速度で緩徐に注入し
た。注入針は注入終了後3分間注入部位に留置し、薬液
が十分拡散した後、引き上げた。手術7〜8日後にアポ
モルフィン1mg/kgを皮下投与し、その直後から30分
間に誘発された旋回数を自動測定装置で測定した。実施
例1で得られた化合物1を、5%アラビアゴム懸濁液と
してラットの体重100gあたり0.2mlの容量で腹腔
内投与した。該投与は、LPS 5μg注入前30分、
注入後3時間、24時間の3回行った。コントロールと
しては、生理食塩水のみを腹腔内投与した。
【0096】〔実験結果〕化合物1投与群の旋回数は、
コントール群の旋回数に対して41%であった。これよ
り、本発明の化合物は、LPSによって惹起された脳組
織破壊を有意に抑制し、優れた神経変性作用を有するこ
とがわかる。
【0097】
【発明の効果】本発明の化合物(I)またはその塩は新
規化合物であり、すぐれた神経変性抑制作用を有し、低
毒性のため、神経変性疾患(例、アルツハイマー病、パ
ーキンソン病、ダウン症、ピック病、クロイツフェルト
−ヤコブ病、多発性硬化症、Borna 病などの細菌性ある
いはウイルス性髄膜炎、ワクチン接種後脳炎、AIDS
脳症)、脳機能障害(例、脳梗塞、脳出血、クモ膜下出
血、外傷等)の治療・予防あるいは予後の改善に有用で
あり、さらには、サイトカイン由来の全身倦怠、発熱、
睡眠、頭痛、関節痛、食欲低下、うつ病などの症状に対
しても有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/425 A61K 31/425 AAM AAM 31/44 31/44 31/47 31/47 C07C 323/60 7419−4H C07C 323/60 C07D 213/57 C07D 213/57 215/12 215/12 277/30 277/30 277/64 277/64 409/04 215 409/04 215

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 〔式中、Ar1およびAr2はそれぞれ置換基を有していて
    もよい芳香族基、Qは酸素原子または硫黄原子を含有し
    ていてもよく、かつ置換基を有していてもよい2価の脂
    肪族炭化水素基、R1は水素原子、アシル基または置換
    基を有していてもよい炭化水素基、Xは i)電子吸引
    基、ii)置換基を有していてもよい芳香族基、iii)式 【化2】 (式中、R2およびR3はそれぞれ水素原子、アシル基ま
    たは置換基を有していてもよい炭化水素基、あるいはR
    2とR3は隣接する窒素原子と共に置換基を有していても
    よい含窒素複素環を形成していてもよい)で表される
    基、iv)置換基を有していてもよい水酸基または v)置
    換基を有していてもよいメルカプト基を示す〕で表され
    る化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】Qが酸素原子または硫黄原子を含有してい
    てもよい2価の脂肪族炭化水素基、Xが電子吸引基、置
    換基を有していてもよい芳香族基または式 【化3】 (式中の各記号は請求項1記載と同意義を示す)で表さ
    れる基である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】Ar1およびAr2が、それぞれハロゲン原
    子、C1-3アルキレンジオキシ基、ニトロ基、シアノ
    基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、ハ
    ロゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル基、ハ
    ロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲ
    ン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ヒドロキ
    シル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ
    −C1-6アルキルアミノ基、C1-6アルキル−カルボニル
    基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル
    基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイ
    ル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、スルホ基、
    1-6アルキルスルホニル基、C6-10アリール基、C
    6-10アリールオキシ基、モノ−C1-6アルキルカルバモ
    イルオキシ基またはC1-6アルキルカルボキサミド基で
    1ないし5個置換されていてもよい i)C6-14アリール
    基、ii)炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素
    原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む5な
    いし10員芳香族複素環基または iii)キノン環基、Q
    がC1-6アルキル基で1ないし5個置換されていてもよ
    い i)2価の直鎖状C2-8脂肪族炭化水素基または ii)
    式:−(CH2)n−M−(CH2)m−(式中、Mは、O,S,S
    OまたはSO2を、nおよびmはそれぞれ0ないし8の
    整数を示し、かつ、n+mは2ないし8の整数を示す)
    で表される基、R1が i)水素原子、ii)式:−CO−R
    4、−CONH−R4、−CO−O−R4、−CS−NH
    −R4または−CS−O−R4(式中、R4は a)水素原
    子、b)ハロゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ基、ニ
    トロ基、シアノ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロ
    アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコ
    キシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチ
    オ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキ
    ルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、C1-6アルキ
    ル−カルボニル基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ
    −カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキ
    ルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル
    基、スルホ基、C1-6アルキルスルホニル基、C6-10
    リール基、C6-10アリールオキシ基または5ないし6員
    複素環基で1ないし5個置換されていてもよいC1-6
    アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル
    基、C3-6シクロアルキル基、C6-14アリール基ま
    たはC7-16アラルキル基または c)ハロゲン原子、C
    1-3アルキレンジオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロ
    ゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン化
    されていてもよいC3-6シクロアルキル基、ハロゲン化
    されていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲン化され
    ていてもよいC1-6アルキルチオ基、ヒドロキシル基、
    アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6
    ルキルアミノ基、C1-6アルキル−カルボニル基、カル
    ボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、カルバ
    モイル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイル基、ジ−
    1-6アルキルカルバモイル基、スルホ基、C1-6アルキ
    ルスルホニル基、C6-10アリール基、C6-10アリールオ
    キシ基または5ないし6員複素環基で1ないし5個置換
    されていてもよい炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子お
    よび酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を
    含む5ないし10員複素環基を示す)で表わされるアシ
    ル基または式:−SO2−R4aまたは−SO−R4a(式
    中、R4aは a)ハロゲン原子、C1-3アルキレンジオキ
    シ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン化されていてもよ
    いC1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC3-6
    シクロアルキル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
    キルチオ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C1-6
    アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、C1-6
    アルキル−カルボニル基、カルボキシル基、C1-6アル
    コキシ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6
    アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモ
    イル基、スルホ基、C1-6アルキルスルホニル基、C
    6-10アリール基、C6-10アリールオキシ基または5ない
    し6員複素環基で1ないし5個置換されていてもよい
    1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アル
    キニル基、C3-6シクロアルキル基、C6-14アリー
    ル基またはC7-16アラルキル基または b)ハロゲン原
    子、C1-3アルキレンジオキシ基、ニトロ基、シアノ
    基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、ハ
    ロゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル基、ハ
    ロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲ
    ン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ヒドロキ
    シル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ
    −C1-6アルキルアミノ基、C1-6アルキル−カルボニル
    基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル
    基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイ
    ル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、スルホ基、
    1-6アルキルスルホニル基、C6-10アリール基、C
    6-10アリールオキシ基または5ないし6員複素環基で1
    ないし5個置換されていてもよい炭素原子以外に窒素原
    子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個
    のヘテロ原子を含む5ないし10員複素環基を示す)で
    表わされるアシル基、またはiii)ハロゲン原子、C1-3
    アルキレンジオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン
    化されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン化され
    ていてもよいC3-6シクロアルキル基、ハロゲン化され
    ていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲン化されてい
    てもよいC1-6アルキルチオ基、ヒドロキシル基、アミ
    ノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキ
    ルアミノ基、C1-6アルキル−カルボニル基、カルボキ
    シル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、カルバモイ
    ル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6
    アルキルカルバモイル基、スルホ基、C1-6アルキルス
    ルホニル基、C6-10アリール基、C6-10アリールオキシ
    基または5ないし6員複素環基で1ないし5個置換され
    ていてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル
    基、C2-6アルキニル基、C3-6シクロアルキル基、
    6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、Xが
    i) a)シアノ基、b)式:−CO−R4、−CONH−
    4、−CO−O−R4、−CS−NH−R4、−CS−
    O−R4、−SO2−R4aまたは−SO−R4a(式中、R
    4およびR4aは前記と同意義を示す)で表わされるアシ
    ル基、c)ニトロ基および d)ハロゲン原子から選ばれ
    る電子吸引基、ii)ハロゲン原子、C1-3アルキレンジ
    オキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン化されていて
    もよいC1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよい
    3-6シクロアルキル基、ハロゲン化されていてもよい
    1-6アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    アルキルチオ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C
    1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、C
    1-6アルキル−カルボニル基、カルボキシル基、C1-6
    ルコキシ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C
    1-6アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバ
    モイル基、スルホ基、C1-6アルキルスルホニル基、C
    6-10アリール基、C6-10アリールオキシ基、モノ−C
    1-6アルキルカルバモイルオキシ基またはC1-6アルキル
    カルボキサミド基で1ないし5個置換されていてもよい
    a)C6-14アリール基、b)炭素原子以外に窒素原子、
    硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘ
    テロ原子を含む5ないし10員芳香族複素環基または
    c)キノン環基、iii)式 【化4】 (式中、R2およびR3はそれぞれ a)水素原子、b)
    式:−CO−R4、−CONH−R4、−CO−O−
    4、−CS−NH−R4、−CS−O−R4、−SO2
    4aまたは−SO−R4a(式中、R4およびR4aは前記
    と同意義を示す)で表わされるアシル基または c)ハロ
    ゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ基、ニトロ基、シ
    アノ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル
    基、ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル
    基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、
    ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、ヒ
    ドロキシル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ
    基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、C1-6アルキル−カル
    ボニル基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボ
    ニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキルカルバ
    モイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、スルホ
    基、C1-6アルキルスルホニル基、C6-10アリール基、
    6-10アリールオキシ基または5ないし6員複素環基で
    1ないし5個置換されていてもよいC1-6アルキル
    基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C
    3-6シクロアルキル基、C6-14アリール基またはC
    7-16アラルキル基を示すか、あるいはR2とR3が隣接す
    る窒素原子と共に、ハロゲン原子、C1-3アルキレンジ
    オキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン化されていて
    もよいC1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよい
    3-6シクロアルキル基、ハロゲン化されていてもよい
    1-6アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6
    アルキルチオ基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C
    1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、C
    1-6アルキル−カルボニル基、カルボキシル基、C1-6
    ルコキシ−カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C
    1-6アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバ
    モイル基、スルホ基、C1-6アルキルスルホニル基、C
    6-10アリール基、C6-10アリールオキシ基、モノ−C
    1-6アルキルカルバモイルオキシ基またはC1-6アルキル
    カルボキサミド基で1ないし5個置換されていてもよい
    炭素原子以外に少なくとも1個の窒素原子を含み、酸素
    原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし3
    個のヘテロ原子を含んでいてもよい5ないし7員含窒素
    複素環を形成する)で表わされる基、iv)式:−OR5
    〔式中、R5は a)水素原子、b)ハロゲン原子、C1-3
    アルキレンジオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン
    化されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン化され
    ていてもよいC3-6シクロアルキル基、ハロゲン化され
    ていてもよいC1-6アルコキシ基、ハロゲン化されてい
    てもよいC1-6アルキルチオ基、ヒドロキシル基、アミ
    ノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキ
    ルアミノ基、C1-6アルキル−カルボニル基、カルボキ
    シル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、カルバモイ
    ル基、モノ−C1-6アルキルカルバモイル基、ジ−C1-6
    アルキルカルバモイル基、スルホ基、C1-6アルキルス
    ルホニル基、C6-10アリール基、C6-10アリールオキシ
    基または5ないし6員複素環基で1ないし5個置換され
    ていてもよいC1-6アルキル基、C2-6アルケニル
    基、C2-6アルキニル基、C3-6シクロアルキル基、
    6-14アリール基またはC7-16アラルキル基、c)
    ハロゲン原子、C1-3アルキレンジオキシ基、ニトロ
    基、シアノ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
    キル基、ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロアル
    キル基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ
    基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ
    基、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−C1-6アルキル
    アミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、C1-6アルキル
    −カルボニル基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−
    カルボニル基、カルバモイル基、モノ−C1-6アルキル
    カルバモイル基、ジ−C1-6アルキルカルバモイル基、
    スルホ基、C1-6アルキルスルホニル基、C6-10アリー
    ル基、C6-10アリールオキシ基または5ないし6員複素
    環基で1ないし5個置換されていてもよい炭素原子以外
    に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1な
    いし4個のヘテロ原子を含む5ないし10員複素環基ま
    たは d)式:−CO−R4、−CONH−R4、−CO−
    O−R4、−CS−NH−R4、−CS−O−R4、−S
    2−R4aまたは−SO−R4a(式中、R4およびR4a
    前記と同意義を示す)で表わされるアシル基を示す〕で
    表わされる基、またはv)式:−SR6(式中、R6は前
    記R5と同意義を示す)で表わされる基である請求項1
    記載の化合物。
  4. 【請求項4】Ar1およびAr2で示される芳香族がそれぞ
    れフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、
    イソキノリル基、ベンゾチアゾリル基、チエニル基また
    はチアゾリル基である請求項3記載の化合物。
  5. 【請求項5】QがC2-8アルキレン基である請求項3記
    載の化合物。
  6. 【請求項6】R1が水素原子または式:−CO−R4、−
    CONH−R4、−CO−O−R4、−CS−NH−R4
    または−CS−O−R4(式中、R4は請求項3記載と同
    意義を示す)で表わされる基である請求項3記載の化合
    物。
  7. 【請求項7】Xが電子吸引基である請求項3記載の化合
    物。
  8. 【請求項8】Xがシアノ基または式:−CO−R4、−
    CONH−R4、−CO−O−R4、−CS−NH−
    4、−CS−O−R4、−SO2−R4aまたは−SO−
    4a(式中、R4およびR4aは請求項3記載と同意義を
    示す)で表わされる基である請求項3記載の化合物。
  9. 【請求項9】Ar1およびAr2が、それぞれハロゲン原子
    またはハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基
    で1ないし3個置換されていてもよい i)フェニル基、
    ii)1−ナフチル基、iii)2−ナフチル基、iv)2−
    ピリジル基、v)3−ピリジル基、vi)4−ピリジル
    基、vii)2−キノリル基、viii)3−キノリル基、i
    x)4−キノリル基、x)5−キノリル基、xi)8−キノ
    リル基、xii)2−ベンゾチアゾリル基、xiii)2−チ
    エニル基、xiv)2−チアゾリル基またはxv)1−イソ
    キノリル基、QがC4-6アルキレン基、R1が水素原子ま
    たは式:−CO−R4'または−CONH−R4'(式中、
    4'はハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC
    1-6アルキル基またはハロゲン化されていてもよいC1-6
    アルコキシ基で1ないし3個置換されていてもよい i)
    1-6アルキル基、ii)C6-14アリール基または iii)単
    環性窒素含有芳香族基を示す)で表わされるアシル基、
    およびXがシアノ基である請求項3記載の化合物。
  10. 【請求項10】Ar1およびAr2が、それぞれハロゲン原
    子、ハロゲン化されていてもよいC1-3アルキル基、ハ
    ロゲン化されていてもよいC1-3アルコキシ基、ヒドロ
    キシル基またはモノ−C1-6アルキルカルバモイルオキ
    シ基で1ないし3個置換されていてもよい i)フェニル
    基、ii)2−ナフチル基、iii)2−ピリジル基、iv)
    2−ベンゾチアゾリル基、v)2−キノリル基、vi)2
    −チエニル基または vii)2−チアゾリル基、Qが直鎖
    状C4-6アルキレン基または −(CH2)3SCH2−、R1が水
    素原子または式:−CO−R4''または−CONH−
    4''(式中、R4''は i)水素原子または ii)C1-6
    ルコキシ基で置換されていてもよい a)C1-6アルキル
    基、b)フェニル基または c)ピリジル基を示す)で表わ
    されるアシル基、およびXが i)シアノ基、ii)式:−
    CO−O−R4'''(式中、R4'''はC1-6アルキル基を
    示す)で表わされるアシル基または iii)フェニル基で
    ある請求項1記載の化合物。
  11. 【請求項11】7−シアノ−7,7−ジフェニルヘプタ
    ノヒドロキサム酸、7,7−ビス(4−メトキシフェニ
    ル)−7−シアノヘプタノヒドロキサム酸、7,7−ビ
    ス(4−フルオロフェニル)−7−シアノヘプタノヒド
    ロキサム酸、O−プロピオニル−7−シアノ−7,7−
    ジフェニルヘプタノヒドロキサム酸、O−プロピオニル
    −7,7−ビス(4−メトキシフェニル)−7−シアノ
    ヘプタノヒドロキサム酸、O−プロピオニル−7,7−
    ビス(4−フルオロフェニル)−7−シアノヘプタノヒ
    ドロキサム酸、O−ベンゾイル−7−シアノ−7,7−
    ジフェニルヘプタノヒドロキサム酸、O−ベンゾイル−
    7,7−ビス(4−メトキシフェニル)−7−シアノヘ
    プタノヒドロキサム酸、O−ベンゾイル−7,7−ビス
    (4−フルオロフェニル)−7−シアノヘプタノヒドロ
    キサム酸、7−シアノ−7,7−ビス(4−エトキシフ
    ェニル)ヘプタノヒドロキサム酸、7−シアノ−7,7
    −ビス〔4−(2,2,2−トリフルオロエトキシフェニ
    ル)〕ヘプタノヒドロキサム酸、7−シアノ−7−フェ
    ニル−7−(2−ピリジル)ヘプタノヒドロキサム酸で
    ある請求項1記載の化合物またはその塩。
  12. 【請求項12】式 【化5】 〔式中、各記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表さ
    れる化合物またはその塩あるいは反応性誘導体とヒドロ
    キシルアミン類とを反応させ、所望により、得られる化
    合物またはその塩と式 Y−R1a〔式中、Yは脱離基、
    1aはアシル基または置換基を有していてもよい炭化水
    素基を示す〕で表される化合物またはその塩とを反応さ
    せることを特徴とする請求項1記載の化合物の製造法。
  13. 【請求項13】請求項1記載の化合物を含有する医薬組
    成物。
  14. 【請求項14】神経変性抑制剤である請求項13記載の
    医薬組成物。
  15. 【請求項15】神経変性疾患予防・治療剤である請求項
    13記載の医薬組成物。
  16. 【請求項16】アルツハイマー病または多発性硬化症予
    防・治療剤である請求項15記載の医薬組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003518060A (ja) * 1999-12-21 2003-06-03 セルジーン コーポレイション 置換アシルヒドロキサム酸およびTNFαレベルの減少方法

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